JP2018167861A - 蓋付容器 - Google Patents

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田 雅 子 土
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戸 卓 加
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Abstract

【課題】ヒートシール工程に要する時間又はコストを低減する。
【解決手段】蓋付容器10は、胴部及びフランジ部22を含む容器と、容器の収容部25を覆うようフランジ部の上面に配置された蓋30と、フランジ部の上面と蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、フランジ部の上面と蓋の下面とを接合して容器の収容部を外部から封止する接合部40と、を備える。フランジ部の外縁の一部又は蓋の外縁の一部には、フランジ部の上面と蓋の下面との間に接合部が形成されることを防ぐ接合回避機構19が設けられている。接合部の外縁は、接合回避機構に接している。フランジ部のうち少なくとも接合回避機構に対応する部分を蒸通部分と称し、フランジ部のうち蒸通部分の一側及び他側に連なる部分をそれぞれ第1部分及び第2部分と称する場合、蒸通部分の内縁は、第1部分の内縁及び第2部分の内縁と連続する直線または曲線を構成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、収容部が形成された容器と、容器の収容部を覆う蓋と、を備えた蓋付容器に関する。
従来、調理済あるいは半調理済の食品などの内容物を、トレイなどのプラスチック製の容器に収容し、フィルムなどからなる蓋で密封したものが多く市場に出回っている。内容物は、プラスチック製の容器に収容された状態で、電子レンジなどによって加熱される。
ところで、蓋によって密封された状態の容器に収容された内容物を、電子レンジを利用して加熱すると、加熱に伴って内容物に含まれる水分が蒸発して容器の収容部の圧力が高まっていく。収容部の圧力が高まると、蓋や容器が破裂して内容物が飛散し電子レンジ内を汚してしまうおそれがある。このような課題を考慮し、収容部の圧力が所定値以上になると収容部と外部とを連通させて収容部内の蒸気を外部に逃がす蒸気抜き機構を設けることが提案されている。
例えば特許文献1においては、熱溶着によって蓋と容器のフランジ部とを溶着させる帯状のヒートシールラインの一部に、容器の内側に突出する突出ラインを形成することが提案されている。この場合、加熱に伴って容器の収容部の圧力が高まり、蓋が容器のフランジ部よりも上方へ部分的に膨らむと、圧力によって突出ラインが剥がれる。これによって、突出ラインが設けられている場所において、蓋と容器のフランジ部との間に、蒸気を外部へ逃がす蒸気孔が形成される。このように、ヒートシールラインの一部に、その他の部分に比べて剥離され易い箇所を設けておくことにより、狙った箇所で安定に蒸気を外部に逃がすことができる。
実開平3−87688号公報
特許文献1においては、フランジ部のうちヒートシールラインの突出ラインの内側に位置する部分に、収容部に向かって突出した凸部が形成され、また、フランジ部のうち突出ラインの外側に位置する部分に、収容部に向かって凹んだ凹部が形成されている。言い換えると、ヒートシールラインの突出ラインは、フランジ部の内縁側の凸部と外縁側の凹部との間に形成されている。この場合、熱板を用いて蓋をフランジ部にヒートシールする工程において、熱板のうち突出ラインに対応するパターンを有する部分を、フランジ部の凸部と凹部との間に配置する必要がある。このため、ヒートシール工程において求められる、熱板の位置決め精度が高くなり、蓋付容器を製造することの難易度が高くなってしまう。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る蓋付容器を提供することを目的とする。
本発明の第1は、内容物を収容する収容部を画成する胴部と、前記胴部の上部に一周にわたって連接されたフランジ部と、を含む容器と、前記容器の前記収容部を覆うよう前記フランジ部の上面に配置された蓋と、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面とを接合して前記容器の前記収容部を外部から封止する接合部と、を備え、前記フランジ部の外縁の一部又は前記蓋の外縁の一部には、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面との間に前記接合部が形成されることを防ぐ接合回避機構が設けられており、前記接合部の外縁は、前記接合回避機構に接しており、前記フランジ部のうち少なくとも前記接合回避機構に対応する部分を蒸通部分と称し、前記フランジ部のうち前記蒸通部分の一側及び他側に連なる部分をそれぞれ第1部分及び第2部分と称する場合、前記蒸通部分の内縁は、前記第1部分の内縁及び前記第2部分の内縁と連続する直線または曲線を構成している、蓋付容器である。
本発明の第2は、内容物を収容する収容部を画成する胴部と、前記胴部の上部に一周にわたって連接されたフランジ部と、前記フランジ部の内縁に達するように前記胴部に形成された複数のリブ部と、を含む容器と、前記容器の前記収容部を覆うよう前記フランジ部の上面に配置された蓋と、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面とを接合して前記容器の前記収容部を外部から封止する接合部と、を備え、前記フランジ部の外縁の一部又は前記蓋の外縁の一部には、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面との間に前記接合部が形成されることを防ぐ接合回避機構が設けられており、前記接合部の外縁は、前記接合回避機構に接しており、前記フランジ部のうち少なくとも前記接合回避機構に対応する部分を蒸通部分と称し、前記フランジ部のうち前記蒸通部分の一側及び他側に連なる部分をそれぞれ第1部分及び第2部分と称する場合、前記蒸通部分の内縁、前記第1部分の内縁及び前記第2部分の内縁のそれぞれに達するように前記リブ部が前記胴部に形成されている、蓋付容器である。
本発明による蓋付容器において、前記接合回避機構は、前記フランジ部の前記外縁に形成された切欠部を含み、前記接合部の外縁が、前記フランジ部の前記切欠部に接していてもよい。
本発明による蓋付容器において、前記接合回避機構は、前記フランジ部の前記外縁に形成された段差部を含み、前記接合部の外縁が、前記フランジ部の前記段差部に接しており、前記段差部は、前記フランジ部の前記上面に連接され前記上面から下方に延びるフランジ壁部を少なくとも含んでいてもよい。
本発明による蓋付容器において、前記接合回避機構は、前記蓋の前記外縁に形成された切欠部を含み、前記接合部の外縁が、前記蓋の前記切欠部に接していてもよい。
本発明による蓋付容器において、前記蒸通部分の内縁と前記接合部の内縁との間の間隔は、好ましくは5mm以下であり、より好ましくは2mm以下である。前記蒸通部分の内縁と前記接合部の内縁とは一致していてもよい。
本発明に係る蓋付容器においては、フランジ部の外縁の一部又は蓋の外縁の一部に、フランジ部の上面と蓋の下面との間に接合部が形成されることを防ぐ接合回避機構が設けられている。このため、接合部のうち接合回避機構に対応する部分の内縁が収容部に向かって突出していない場合であっても、収容部で発生した蒸気を接合回避機構から外部へ排出することができる。また、接合部のうち接合回避機構に対応する部分の内縁が突出した形状を有さないので、熱板を用いて蓋をフランジ部にヒートシールする工程において求められる、熱板の位置決め精度を緩和することができる。このことにより、蓋付容器を製造することの難易度を下げることができる。
本発明の実施の形態における蓋付容器を構成する部材の分解図である。 本発明の実施の形態における蓋付容器を示す平面図である。 図2に示す蓋付容器をIII−III線に沿って見た場合を示す縦断面図である。 図3に示す容器をIV−IV線に沿って見た場合を示す横断面図である。 図2に示すフランジ部の切欠部及びその周辺の接合部を拡大して示す平面図である。 蓋の層構成の一例を示す断面図である。 図2に示す蓋付容器をVII−VII線に沿って見た場合を示す縦断面図である。 フランジ部の外縁の一部に切欠部が形成された容器を作製する工程を示す平面図である。 容器のフランジ部に蓋をヒートシールする工程を示す平面図である。 接合部の一変形例を示す平面図である。 蓋付容器の一変形例を示す平面図である。 蓋付容器の一変形例を示す平面図である。 蓋付容器の一変形例を示す平面図である。 蓋付容器の一変形例を示す縦断面図である。 蓋付容器の一変形例を示す平面図である。 図15に示す蓋付容器をXVI−XVI線に沿って見た場合を示す縦断面図である。 蓋付容器の一変形例を示す平面図である。 蓋付容器の一変形例を示す平面図である。
以下、図1乃至図9を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張して示すことがある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
(蓋付容器)
まず図1乃至図3を参照して、蓋付容器10の概略を説明する。図1は、蓋付容器10を構成する部材の分解図であり、図2は、蓋付容器10の平面図である。また図3は、図2に示す蓋付容器をIII−III線に沿って見た場合を示す断面図である。
蓋付容器10は、内容物を収容するための収容部25が形成された容器20と、容器20の収容部25を覆う蓋30と、蓋30を容器20に接合する接合部40と、を備える。また、蓋付容器10は、内容物が加熱されることによって収容部25で発生した蒸気を収容部25の外部に排出する蒸気抜き機構18を更に備える。なお本明細書において、「接合」とは、溶着及び接着の両方を含む概念である。「溶着」とは、容器20又は蓋30の少なくともいずれかを少なくとも部分的に溶融させることによって、蓋30を容器20に取り付けることを意味している。また「接着」とは、接着剤などの、容器20及び蓋30とは別個の構成要素を用いて、蓋30を容器20に取り付けることを意味している。
容器20に収容される内容物は、少なくとも水を含む。内容物の例としては、例えば、レトルト食品、冷凍食品や冷蔵食品などを挙げることができる。食品の例としては、カレー、お粥、焼きそば、惣菜、魚などを挙げることができる。これらの内容物においては、加熱に伴って水分が蒸発して容器20の収容部25の圧力が高まるので、収容部25内の蒸気を外部に逃がす蒸気抜き機構18が蓋付容器10に必要になる。
以下、容器20、蓋30、接合部40及び蒸気抜き機構18について説明する。
〔容器〕
図1乃至図3に示すように、容器20は、収容部25を画成する胴部21と、胴部21の上部に一周にわたって連接されたフランジ部22と、を含む。胴部21は、例えば、底面21aと、底面21aの外縁に沿って一周にわたって広がるよう底面21aから立設された第1側面21cと、を含む。第1側面21cは、図3に示すように、鉛直方向に対して傾斜した方向に広がっていてもよい。フランジ部22は、胴部21の上縁に連設され、外側に向かって水平方向に延びている。なお本明細書において、「側面」、「上部」、「上縁」や後述する「上面」、「下面」、「水平方向」などの用語は、容器20の収容部25が上方に開口するように蓋付容器10が載置されている状態を基準として蓋付容器10、容器20、蓋30やそれらの構成要素の位置や方向を表すものである。また、「外側」とは、平面視における容器20の収容部25の中心点25cから遠ざかる側である。また、後述する「内側」とは、容器20の収容部25の中心点25cに近づく側である。
図1及び図3に示すように、底面21aには、上方へ隆起した隆起部21bが形成されていてもよい。
また、図1に示すように、第1側面21cには、底面21aからフランジ部22に向かって延びるリブ部21dが複数形成されていてもよい。図4は、図3に示す蓋付容器10の容器20をIV−IV線に沿って見た場合を示す横断面図である。図4に示すように、リブ部21dは、例えば外側に凸となるよう構成されている。第1側面21cにリブ部21dを形成することにより、第1側面21cの強度を高めることができる。外側に凸となるリブ部21dの突出高さは、例えば5mm以下である。
また、図1及び図3に示すように、第1側面21cとフランジ部22との間に、リブ部21dが形成されていない第2側面21eが介在されていてもよい。第2側面21eは、図3に示すように、鉛直方向に広がっていてもよい。
本実施の形態において、フランジ部22は、略矩形状(略長方形状)の輪郭を有している。例えば、フランジ部22は、一対の長辺部22aと、一対の短辺部22bと、長辺部22aと短辺部22bとの間に位置する隅部22cと、を有する。長辺部22aが延びる方向と、短辺部22bが延びる方向とは、互いに直交している。図2において、符号L1は、一方の短辺部22bの外縁と他方の短辺部22bの外縁との間の距離を表しており、符号L2は、一方の長辺部22aの外縁と他方の長辺部22aの外縁との間の距離を表している。長さL1は長さL2よりも大きい。
隅部22cは、図2に示すように、外側に向かって凸となる湾曲した形状を有していてもよい。このような隅部22cは、例えば、矩形状の輪郭を有するフランジ部の角部に面取り加工を施すことによって得られる。なお図示はしないが、隅部22cは、角張った形状を有していてもよい。また、複数の隅部22cのうち一部の隅部22cは、その他の隅部22cよりも外側に突出したタブ22dとなっていてもよい。
なお図2においては、一対の長辺部22aが互いに平行であり、一対の短辺部22bが互いに平行であり、かつ長辺部22aと短辺部22bとが直交している例が示されているが、これに限られることはない。例えば、一対の長辺部22aが互いに非平行であってもよく、一対の短辺部22bが互いに非平行であってもよい。また、長辺部22aと短辺部22bとが成す角が90度からずれていてもよい。
容器20の厚みは、例えば、0.1mm以上且つ1.0mm以下である。容器20の厚みが小さくなるほど、例えば、容器20の厚みが100μm以上且つ300μm以下の場合に、容器20の第1側面21cやフランジ部22に変形が生じやすく、厚みが200μm以下の場合に、変形がより生じやすい。
また、容器20がゴム成分やエチレン成分を含む場合も容器20の変形が生じやすい。容器20が、例えば、ゴム成分やエチレン成分を含むブロックポリプロピレンで構成されている場合は、ゴム成分やエチレン成分を含まないホモポリプロピレンに比べて剛性や耐熱性が低下する。
容器20を作製する方法としては、射出成形法やシート成形法が採用され得る。射出成形によって容器20を製造する場合、成形性を確保するため、容器20の高さを、上述の距離L2以下にすることが好ましい。シート成形法とは、プラスチック製のシートに型を押し付けてシートに所望の形状を形成する方法である。容器20を構成する材料としては、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックを挙げることができる。シートを構成する積層体の例としては、例えば、CPP/CNy/CPP、LLDPE/CNy/LLDPE、CPP/EVOH/CPP、CPP/発泡層/PP、発泡層/CPP、CPP/未発泡層/PP、未発泡層/CPP、を挙げることができる。ここで、「CPP」は無延伸ポリプロピレンであり、「CNy」は無延伸ナイロンであり、「LLDPE」は直鎖状低密度ポリエチレンである。「EVOH」は、エチレン−ビニルアルコール共重合体である。発泡層を構成する樹脂としては、PPやPSを用いることができる。未発泡層は、シートの状態では発泡されておらず、シートを容器に成形した後に発泡されて発泡層となる層である。未発泡層は、発泡層を構成する上述の樹脂に加えて、発泡剤を含む。
また、プラスチック製のシートを、シート成形法の一種である深絞り成形法で加工することによって容器20を作製する場合、100μm以上300μm以下の厚みを有するシートを用いることができる。
〔フランジ部〕
次に、フランジ部22について詳細に説明する。図1及び図2に示すように、フランジ部22の外縁22yの一部には、内側に凹んだ切欠部23が形成されている。例えば、フランジ部22の長辺部22aの中央部に切欠部23が形成されている。切欠部23は、蓋30が存在する領域において、水平方向に延びる平面部が存在しない部分である。以下、図5を参照して、切欠部23について詳細に説明する。図5は、フランジ部22の切欠部23及びその周辺の接合部40を拡大して示す平面図である。
切欠部23は例えば、収容部25側の先端点P1に向かって先細り形状となるように形成される。切欠部23においてはフランジ部22の上面221と蓋30の下面32とが接合されていない。この場合、収容部25の圧力が高くなって接合部40の剥離がフランジ部22の外縁22y側へ進行し、剥離が切欠部23に達すると、蒸気が切欠部23から外部へ排出される。このように、切欠部23を形成することにより、蓋付容器10のうち蒸気が外部へ排出される場所を、切欠部23に定めることができる。以下の説明において、切欠部23などの、フランジ部22の上面221と蓋30の下面32との間に接合部40が形成されることを防ぐ構成要素のことを、接合回避機構19とも称する。
以下の説明において、フランジ部22のうち切欠部23などの接合回避機構19に対応する部分を、蒸通部分R0と称する。また、フランジ部22のうち蒸通部分R0の一側に連なる部分を第1部分R1と称し、フランジ部22のうち蒸通部分R0の他側に連なる部分を第2部分R2と称する。蒸通部分R0は、切欠部23の第1端部E1を通るとともにフランジ部22の外縁22yが延びる方向に直交する直線N1と、切欠部23の第2端部E2を通るとともにフランジ部22の外縁22yが延びる方向に直交する直線N2との間に位置する。
好ましくは、フランジ部22の蒸通部分R0の内縁40xは、変曲点を含むことなく連続的に延びている。例えば図5に示すように、蒸通部分R0の内縁40xは直線的に延びている。これにより、蒸通部分R0の内縁40xが、変曲点を含む複雑な形状を有する場合に比べて、容器20の使い勝手を向上させることができる。例えば、特許文献1のようにフランジ部の内縁が凸部を有する場合に比べて、収容部25の開口部の面積を確保することができる。
また、好ましくは、蒸通部分R0の内縁22xは、第1部分R1の内縁22x及び第2部分R2の内縁22xと連続する直線または曲線を構成している。例えば図5に示すように、蒸通部分R0の内縁22xは、第1部分R1の内縁22x及び第2部分R2の内縁22xと同一直線上に位置する。このことにより、蒸通部分R0において接合部40の剥離を安定に生じさせて蒸気を外部に排出することができる。
図5において、符号θ1は、第1端部E1及び先端点P1を結ぶ直線と第2端部E2及び先端点P1を結ぶ直線とが成す角度を表す。角度θ1は、加熱時に応力が切欠部23に集中することを抑制することができる程度に大きい値を有することが好ましい。これにより、加熱時に切欠部23を起点として容器20が変形してしまうことを抑制することができる。角度θ1は、例えば65°以上且つ160°以下である。
好ましくは、切欠部23の先端点P1を含む部分は、湾曲した形状を有している。これにより、加熱時に応力が切欠部23に集中することを更に抑制することができる。先端点P1における切欠部23の曲率半径は、例えば2mm以上且つ30mm以下である。
図5において、符号S0は、第1部分R1及び第2部分R2における、フランジ部22の内縁22xと外縁22yとの間の最短距離を表す。また、符号S1は、フランジ部22の切欠部23の先端点P1とフランジ部22の内縁22xとの間の最短距離を表し、符号S2は、最短距離S0から最短距離S1を減算した距離を表す。距離S2は、切欠部23の深さに相当する。最短距離S0は、例えば4mm以上且つ30mm以下であり、最短距離S1は、例えば2mm以上且つ28mm以下であり、距離S2は、例えば2mm以上且つ28mm以下である。また、最短距離S0に対する最短距離S1の比(=S1/S0)は、例えば0.05以上且つ0.4以下である。
〔蓋〕
蓋30は、容器20の収容部25を覆うようフランジ部22の上面221に配置され、接合部40によってフランジ部22の上面221に接合されている。蓋30の下面32は、フランジ部22の上面221に接合され得るよう構成されている。図6は、蓋30の層構成の一例を示す断面図である。図6に示すように、蓋30は、蓋30の下面32を構成するシーラント層35と、シーラント層35に積層された基材34と、を少なくとも含む。
基材34を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂、ナイロン(Ny)などのポリアミド系樹脂や、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系樹脂を用いることができる。基材34は、一軸又は二軸に延伸されたフィルムから構成されていてもよい。基材34の厚みは、例えば5μm以上且つ50μm以下である。
シーラント層35を構成する材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)から選択される1種または2種以上の樹脂を用いることができる。シーラント層35は、単層であってもよく、多層であってもよい。また、シーラント層35は、無延伸であることが好ましい。
シーラント層35は、好ましくは、イージーピール性を備える。イージーピール性とは、蓋30を容器20のフランジ部22から剥離させるときに、蓋30がその下面32において、すなわちシーラント層35の界面において、フランジ部22の上面221から剥がれやすい、という特性である。イージーピール性は、例えば、シーラント層35を2種類以上の樹脂で構成し、一の樹脂と他の樹脂とを非相溶性とすることにより、発現することができる。イージーピール性を発現させることができる樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)の混合樹脂が挙げられる。
なお、蓋30を容器20のフランジ部22から剥離させる形態が、シーラント層35の界面における剥離(フランジ部22の上面221とシーラント層35の表面の間の剥離)に限られることはない。例えば、シーラント層35の凝集破壊によって、蓋30がフランジ部22から剥離してもよく、また、蓋30を構成する一の層及びそれに隣接する他の層との間の層間剥離によって、蓋30がフランジ部22から剥離してもよい。
シーラント層35の厚みは、20μm以上且つ100μm以下であることが好ましく、30μm以上且つ80μm以下であることがより好ましい
蓋30は、他の層をさらに含んでいてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性、各種の機械的強度など、必要とされる性能に応じて、適切なものが選択され得る。例えば、ガスバリア層として、アルミニウム箔などの金属層や、アルミニウムなどの金属または酸化アルミニウムなどの金属酸化物または酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの脂肪族ポリアミドなどが設けられ得る。このようなガスバリア層を設けることにより、酸素や水蒸気が蓋付容器10の内部に浸入することを抑制することができる。また、蓋材に機械的強度を付与するために、支持体を設けてもよい。支持体としては、基材34を構成する材料と同じものを用いることができる。ガスバリア層や支持体は、基材34とシーラント層35との間に設けられていてもよいし、基材34のシーラント層35とは反対側の面に設けられていてもよい。
基材34とシーラント層35とを積層する方法としては、溶融押出法、ドライラミネート法などを挙げることができる。溶融押出法においては、基材34を含むフィルムの上にシーラント層35を構成する材料を押し出す。ドライラミネート法においては、予め成膜されたフィルムからなるシーラント層35と、基材34を含むフィルムとを、接着剤を用いて貼り合わせる。ドライラミネート法を用いる場合、図6に示すように、蓋30は、基材34とシーラント層35との間に位置し、接着剤からなる接着層36を更に含む。
なお、溶融押出法で蓋30を作製する場合にも、溶融押出法で用いられるアンカーコート剤を含む接着層36が蓋30に存在することがある。
接着層36を構成する材料としては、主剤と硬化剤とからなる2液硬化型樹脂のウレタン系やエポキシ系の樹脂を挙げることができる。接着層36の厚みは、例えば1μm以上且つ6μm以下である。
(接合部)
接合部40は、フランジ部22の上面221と蓋30の下面32とを接合して容器20の収容部25を外部から封止する。図2に示すように、接合部40は、フランジ部22の上面221と蓋30の下面32との間に、平面視において収容部25を囲うように一周にわたって連続的に形成されている。接合部40は、容器20又は蓋30の少なくともいずれかを少なくとも部分的に溶融させることによって形成されたものであってもよい。また、接合部40は、接着剤などの、容器20および蓋30とは別個の構成要素によって形成されたものであってもよい。接合部40を蓋30とフランジ部22との間に形成することにより、容器20の収容部25を外部から封止することができる。
図2に示すように、接合部40は、略一定の幅を少なくとも部分的に有する主要シール部42と、切欠部23などの接合回避機構19の内側に位置する蒸通シール部44と、を含む。接合部40は、タブ22dに位置するタブシール部46を更に含んでいてもよい。符号40xは、接合部40の内縁を表し、符号40yは、接合部40の外縁を表す。
フランジ部22の長辺部22a、短辺部22b及び隅部22cは、切欠部23以外の部分が略一定の幅を有する。そして、主要シール部42は、フランジ部22の長辺部22a、短辺部22b又は隅部22cのうち切欠部23が形成されている部分以外の部分において、略一定の幅を有する。例えば、切欠部23が長辺部22aに形成されている場合、主要シール部42は、長辺部22aのうち切欠部23以外の部分において、例えばフランジ部22の上述の第1部分R1及び第2部分R2において、略一定の幅を有する。主要シール部42の幅M0(図5参照)は、例えば4mm以上且つ30mm以下である。
また、長辺部22aにおける主要シール部42の幅、短辺部22bにおける主要シール部42の幅、及び、隅部22cにおける主要シール部42の幅は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
次に、蒸通シール部44について説明する。蒸通シール部44は、その外縁40yが少なくとも部分的に接合回避機構19に接するよう構成されている。例えば、接合回避機構19がフランジ部22の切欠部23である場合、図5に示すように、蒸通シール部44の外縁40yが切欠部23の少なくとも先端部P1に接している。すなわち、蒸通シール部44の外縁40yと切欠部23の先端部P1との間に隙間が存在しない。図5に示す例においては、蒸通シール部44の外縁40yの全域が切欠部23に接している。このような蒸通シール部44の外縁40yの構成は、切欠部23よりも外側にまで広がる熱板の加熱部を用いて蓋30を加熱して蓋30をフランジ部22にヒートシールすることによって得られる。
次に、蒸通シール部44の内縁40xについて説明する。蒸通シール部44の内縁40xは、フランジ部22の内縁22xとの間の間隔が蒸通部分R0の全域にわたって2mm以下になるよう、構成されている。間隔は、1mm以下であってもよく、0.5mm以下であってもよい。図5に示す例においては、蒸通シール部44の内縁40xと蒸通部分R0の内縁22xとが一致しており、このため間隔は0mmである。このような蒸通シール部44の内縁40xの構成は、後述するように、フランジ部22の内縁22xよりも内側にまで広がる熱板の加熱部を用いて蓋30を加熱して蓋30をフランジ部22にヒートシールすることによって実現される。蒸通シール部44だけでなく主要シール部42の内縁40xも、フランジ部22の内縁22xに一致していてもよい。
図5において、符号M1は、蒸通シール部44の最小幅を表す。最小幅M1は、切欠部23の先端点P1と蒸通シール部44の内縁40xとの間の最短距離に相当する。最小幅M1は、例えば、2mm以上且つ28mm以下である。また、主要シール部42の幅M0に対する蒸通シール部44の最小幅M1の比(=M1/M0)は、例えば0.05以上且つ0.4以下である。
〔蒸気抜き機構〕
図7は、図2に示す蓋付容器を、切欠部23を通るVII−VII線に沿って見た場合を示す縦断面図である。切欠部23に接する蒸通シール部44の幅は、主要シール部42の幅よりも小さい。このため、収容部25の圧力が高くなって接合部40の各部分において内縁22x側から外縁22y側へ向かう剥離が進行する場合、蒸通シール部44において最も早く剥離が完了する。従って、収容部25の蒸気は切欠部23から外部へ排出される。このように、蒸通シール部44及び切欠部23は、収容部25で発生した蒸気を収容部25の外部に排出するための蒸気抜き機構18を構成している。
(蓋付容器の製造方法)
次に、蓋付容器10の製造方法の一例について説明する。
はじめに、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって、一体的に形成された胴部21及びフランジ部22を有する容器20を作製する。続いて、フランジ部22の外縁22yの一部を切り欠いて、フランジ部22に切欠部23を形成する。このようにして、図8に示すように、フランジ部22の一部に切欠部23が形成された容器20を得ることができる。なお、射出成形で用いる型が、切欠部23に対応した形状を有していてもよい。この場合、フランジ部22の外縁22yの一部を切り欠く工程は不要である。
続いて、容器20の収容部25に内容物を充填する。また、蓋30を準備する。その後、容器20のフランジ部22の上面に蓋30を載置する。次に、蓋30のうち接合部40が形成されるべき部分を、熱板50を用いて上面31側から加熱して、蓋30のシーラント層35を溶融させ、蓋30をフランジ部22にヒートシールする。図9は、蓋30をフランジ部22にヒートシールする工程の一例を示す平面図である。図9においては、熱板50のうち蓋30の上面に接して蓋30を加熱する加熱部51を、ハッチングを付した領域として示している。
図9に示すように、加熱部51の内縁51xは、フランジ部22の内縁22xよりも内側に位置する。また、加熱部51の外縁51yは、切欠部23の先端点P1よりも外側に位置する。図9に示す例において、加熱部51の外縁51yは、タブ22dを除いて、フランジ部22の外縁22yよりも外側に位置する。このため、ヒートシール工程において求められる、熱板50の位置決め精度を緩和することができる。例えば、熱板50の加熱部51の位置が所定の位置からずれた場合であっても、上述の主要シール部42の幅M0及び蒸通シール部44の最小幅M1がばらつくことを抑制することができる。このことにより、蓋付容器10を製造することの難易度を下げることができる。
また、加熱部51の外縁51yは、切欠部23の先端点P1よりも外側に位置するので、蒸通シール部44を、その外縁40yが切欠部23に接するように形成することができる。言い換えると、蒸通シール部44の外縁40yの位置と、切欠部23の位置とが一致している。これにより、蒸通シール部44が剥がれた後、蒸気が切欠部23から外部へ抜け易くなる。すなわち、蓋付容器10の蒸通性を高めることができる。
また、本実施の形態においては、フランジ部22のうち切欠部23が形成されている蒸通部分R0を含めて、フランジ部22の内縁22xが連続的に延びており、特許文献1のような凸部が存在しない。また、胴部21にも、特許文献1のような凸部が存在しない。胴部21にリブ部21dが設けられる場合であっても、リブ部21dの突出高さは上述のように5mm以下である。このため、収容部25の開口部の面積を大きく確保することができ、容器20の使い勝手を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(接合部の変形例)
上述の実施の形態においては、蒸通シール部44の内縁40xとフランジ部22の内縁22xとが一致する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図10に示すように、蒸通シール部44の内縁40xがフランジ部22の内縁22xよりも外側に位置していてもよい。この場合、蒸通シール部44の内縁40xは、フランジ部22との間の間隔dが少なくとも蒸通部分R0の全域にわたって少なくとも5mm以下に、より好ましくは2mm以下になるよう、構成されている。すなわち、蒸通部分R0の内縁22xと接合部40の蒸通シール部44の内縁40xとの間の間隔dは、少なくとも5mm以下になっており、より好ましくは2mm以下になっている。なお、フランジ部22の第1部分R1及び第2部分R2においても、主要シール部42の内縁40xとフランジ部22の内縁22xとの間の間隔dが5mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましい。
また、上述の実施の形態においては、蒸通シール部44の外縁40yが全域にわたって切欠部23などの接合回避機構19に接する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図10に示すように、蒸通シール部44の外縁40yの一部のみが切欠部23などの接合回避機構19に接し、その他の部分がフランジ部22の外縁22yよりも内側に位置していてもよい。本変形例においても、蒸通シール部44の外縁40yの一部が、先端部P1を含む切欠部23の部分に接することにより、ヒートシール工程において求められる、熱板50の位置決め精度を緩和することができる。このことにより、蓋付容器10を製造することの難易度を下げることができる。また、蒸通シール部44の最小幅M1がばらつくことを抑制することができる。
(容器の第1の変形例)
また、上述の実施の形態においては、フランジ部22の一対の長辺部22aのそれぞれに切欠部23などn接合回避機構19が形成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図11に示すように、フランジ部22の一対の長辺部22aの一方にのみ切欠部23などの接合回避機構19が形成されていてもよい。
(容器の第2の変形例)
また、上述の実施の形態においては、フランジ部22の長辺部22aの中央部に切欠部23などの接合回避機構19が形成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図12に示すように、フランジ部22の長辺部22aの、中央部以外の部分、例えば長辺部22aの隅部22c寄りの位置に切欠部23などの接合回避機構19を形成してもよい。例えば、長辺部22aが延びる方向における、容器20の収容部25の中心点25cと切欠部23の中心との間の距離L3が、10mm以上且つ200mm以下になっていてもよい。距離L3は、一対の短辺部22bの間の距離L1に対する比(=L3/L1)が例えば0.025以上且つ0.5以下になるように設定されてもよい。
(容器の第3の変形例)
また、上述の実施の形態においては、容器20のフランジ部22が、略矩形状(略長方形状)の輪郭を有する例を示したが、これに限られることはなく、図13に示すように、フランジ部22が円形状の輪郭を有していてもよい。本変形例においても、フランジ部22の外縁22yの一部に切欠部23などの接合回避機構19を形成する。また、蒸通シール部44が少なくとも部分的に切欠部23に接するように接合部40を形成する。また、蒸通シール部44の内縁40xとフランジ部22の内縁22xとの間の間隔が少なくとも2mm以下になるように接合部40を形成する。これにより、フランジ部22に対する熱板50の位置合わせにおいて求められる精度を緩和することができる。このことにより、蓋付容器10を製造することの難易度を下げることができる。また、蓋付容器10の蒸通性を高めることができる。
(容器の第4の変形例)
また、上述の実施の形態においては、フランジ部22の上面221と蓋30の下面32との間に接合部40が形成されることを防ぐ接合回避機構19が、フランジ部22の外縁22yに形成された切欠部23を含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図14に示すように、接合回避機構19が、フランジ部22の外縁22yに形成された段差部24を含んでいてもよい。
段差部24は、蓋30の下面32に接合されるフランジ部22の上面221から下方に延びるフランジ壁部24aを少なくとも含む。これにより、段差部24が蓋30の下面32に接合されることを防ぐことができる。また、段差部24は、フランジ壁部24aから外側へ水平方向に広がる段差面24bを更に含んでいてもよい。
本変形例においても、接合部40の蒸通シール部44が、少なくとも部分的に段差部24に接している。これにより、フランジ部22に対する熱板50の位置合わせにおいて求められる精度を緩和することができる。このことにより、蓋付容器10を製造することの難易度を下げることができる。また、蓋付容器10の蒸通性を高めることができる。
(蓋の変形例)
上述の実施の形態及び変形例においては、接合回避機構19が、フランジ部22の外縁22yに形成された切欠部23又は段差部24を含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図15に示すように、接合回避機構19が、蓋30の外縁30yに形成された切欠部33を含んでいてもよい。切欠部33は、フランジ部22の長辺部22aの中央部を含むように形成されている。
図16は、図15に示す蓋付容器10をXVI−XVI線に沿って見た場合を示す縦断面図である。本変形例においては、蓋30に切欠部33を形成することにより、切欠部33の内側に位置する蒸通シール部44の幅を、主要シール部42の幅よりも小さくすることができる。このため、収容部25の蒸気を切欠部33から外部へ排出することができる。このように、本変形例においては、蒸通シール部44及び蓋30の切欠部33が、収容部25で発生した蒸気を収容部25の外部に排出するための蒸気抜き機構18を構成している。
本変形例においても、図15に示すように、接合部40の蒸通シール部44が、少なくとも部分的に、接合回避機構19を構成する蓋30の切欠部33に接している。これにより、フランジ部22及び蓋30に対する熱板50の位置合わせにおいて求められる精度を緩和することができる。このことにより、蓋付容器10を製造することの難易度を下げることができる。また、蓋付容器10の蒸通性を高めることができる。なお、本変形例についても、図12に示す例の場合と同様に、蓋30の切欠部33が、フランジ部22の長辺部22aの、中央部以外の部分、例えば長辺部22aの隅部22c寄りの位置に形成されていてもよい。
(容器のリブ部の変形例)
上述の実施の形態及び変形例においては、リブ部21dが形成された第1側面21cとフランジ部22との間に、リブ部21dが形成されていない第2側面21eが介在されている例を示した。言い換えると、リブ部21dがフランジ部22の内縁22xにまでは達していない例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図17に示すように、胴部21の第1側面21cに形成されたリブ部21dがフランジ部22の内縁22xにまで達していてもよい。
一部のリブ部21dは、フランジ部22の蒸通部分R0の内縁22xに達するように第1側面21cに形成されていてもよい。また、その他の一部のリブ部21dは、蒸通部分R0の一側に連なる第1部分R1の内縁22xに達するように第1側面21cに形成されていてもよい。また、更なるその他の一部のリブ部21dは、蒸通部分R0の他側に連なる第2部分R2の内縁22xに達するように第1側面21cに形成されていてもよい。例えば、フランジ部22の内縁22xにまで達する複数のリブ部21dが、第1部分R1、蒸通部分R0及び第2部分R2が並ぶ方向に沿って一定の間隔で第1側面21cに形成されていてもよい。例えば、リブ部21dが、フランジ部22の第1部分R1、蒸通部分R0及び第2部分R2のそれぞれに形成されていてもよい。また、蒸通部分R0の内縁22x、第1部分R1の内縁22x及び第2部分R2の内縁22xに達する複数のリブ部21dはそれぞれ、同一の形状を有してもよく、例えば、同一の突出高さを有していてもよい。
本変形例においても、上述の実施の形態の場合と同様に、リブ部21dは、外側に凸となるよう構成されている。すなわち、リブ部21dは、平坦な第1側面21cから外側に向かって突出するよう構成されている。このため、リブ部21dがフランジ部22の内縁22xに達している場合であっても、リブ部21dに起因して収容部25の開口部の面積が減少することを抑制することができる。これにより、フランジ部22の内縁22xから内側に凸となるようなリブ部が形成されている場合に比べて、容器20の使い勝手を向上させることができる。
(その他の変形例)
また、上述の実施の形態及び各変形例においては、フランジ部22の切欠部23又は段差部24若しくは蓋30の切欠部33などを含む接合回避機構19によって、フランジ部22の外縁22yに、フランジ部22の上面221と蓋30の下面32とが接合されていない非シール部を構成する例を示した。しかしながら、接合回避機構19以外の手段によってフランジ部22の外縁22yに非シール部を構成してもよい。例えば、フランジ部22の外縁22yに対応する位置に切欠きや孔が形成された熱板50加熱部51を用いて蓋30をフランジ部22にヒートシールする。これにより、フランジ部22又は蓋30に接合回避機構19が形成されていない場合であっても、図18に示すように、フランジ部22の外縁22yに、フランジ部22の上面221と蓋30の下面32とが接合されていない非シール部48を形成することができる。この場合、蒸通シール部44は、接合部40のうち主要シール部42よりも狭い幅を有する部分として定義される。
図18に示す例において、フランジ部22の上面221のうち非シール部48と重なる部分は、周囲のフランジ部22の上面221と同一平面上に位置している。同様に、蓋30の下面32のうち非シール部48と重なる部分は、周囲の蓋30の下面32と同一平面上に位置している。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 蓋付容器
18 蒸気抜き機構
19 接合回避機構
20 容器
21 胴部
21a 底面
21b 隆起部
21c 第1側面
21d リブ部
21e 第2側面
22 フランジ部
22a 長辺部
22b 短辺部
22c 隅部
22d タブ
22x 内縁
22y 外縁
R0 蒸通部分
R1 第1部分
R2 第2部分
23 切欠部
E1 第1端部
E2 第2端部
24 段差部
24a フランジ壁部
24b 段差面
25 収容部
30 蓋
30y 外縁
31 上面
32 下面
33 切欠部
34 基材
35 シーラント層
36 接着層
40 接合部
40x 内縁
40y 外縁
42 主要シール部
44 蒸通シール部
46 タブシール部
50 熱板
51 加熱部
51x 内縁
51y 外縁

Claims (7)

  1. 内容物を収容する収容部を画成する胴部と、前記胴部の上部に一周にわたって連接されたフランジ部と、を含む容器と、
    前記容器の前記収容部を覆うよう前記フランジ部の上面に配置された蓋と、
    前記フランジ部の前記上面と前記蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面とを接合して前記容器の前記収容部を外部から封止する接合部と、を備え、
    前記フランジ部の外縁の一部又は前記蓋の外縁の一部には、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面との間に前記接合部が形成されることを防ぐ接合回避機構が設けられており、
    前記接合部の外縁は、前記接合回避機構に接しており、
    前記フランジ部のうち少なくとも前記接合回避機構に対応する部分を蒸通部分と称し、前記フランジ部のうち前記蒸通部分の一側及び他側に連なる部分をそれぞれ第1部分及び第2部分と称する場合、前記蒸通部分の内縁は、前記第1部分の内縁及び前記第2部分の内縁と連続する直線または曲線を構成している、蓋付容器。
  2. 内容物を収容する収容部を画成する胴部と、前記胴部の上部に一周にわたって連接されたフランジ部と、前記フランジ部の内縁に達するように前記胴部に形成された複数のリブ部と、を含む容器と、
    前記容器の前記収容部を覆うよう前記フランジ部の上面に配置された蓋と、
    前記フランジ部の前記上面と前記蓋の下面との間に一周にわたって連続的に形成され、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面とを接合して前記容器の前記収容部を外部から封止する接合部と、を備え、
    前記フランジ部の外縁の一部又は前記蓋の外縁の一部には、前記フランジ部の前記上面と前記蓋の前記下面との間に前記接合部が形成されることを防ぐ接合回避機構が設けられており、
    前記接合部の外縁は、前記接合回避機構に接しており、
    前記フランジ部のうち少なくとも前記接合回避機構に対応する部分を蒸通部分と称し、前記フランジ部のうち前記蒸通部分の一側及び他側に連なる部分をそれぞれ第1部分及び第2部分と称する場合、前記蒸通部分の内縁、前記第1部分の内縁及び前記第2部分の内縁のそれぞれに達するように前記リブ部が前記胴部に形成されている、蓋付容器。
  3. 前記接合回避機構は、前記フランジ部の前記外縁に形成された切欠部を含み、
    前記接合部の外縁が、前記フランジ部の前記切欠部に接している、請求項1又は2に記載の蓋付容器。
  4. 前記接合回避機構は、前記フランジ部の前記外縁に形成された段差部を含み、
    前記接合部の外縁が、前記フランジ部の前記段差部に接しており、
    前記段差部は、前記フランジ部の前記上面に連接され前記上面から下方に延びるフランジ壁部を少なくとも含む、請求項1又は2に記載の蓋付容器。
  5. 前記接合回避機構は、前記蓋の前記外縁に形成された切欠部を含み、
    前記接合部の外縁が、前記蓋の前記切欠部に接している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の蓋付容器。
  6. 前記蒸通部分の内縁と前記接合部の内縁との間の間隔が5mm以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の蓋付容器。
  7. 前記蒸通部分の内縁と前記接合部の内縁とが一致している、請求項6に記載の蓋付容器。
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