(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図11を参照して説明する。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、以下の各図に示されている構成には、図示と理解のしやすさの便宜上、サイズ及び縮尺等が実物のそれらから変更されている部分が含まれうる。なお、本明細書中、「上縁」、「下縁」や「側部」、「側縁」という用語は、包装体が自立している状態を基準として包装体やその構成要素の位置を表すものである。
(包装体とインナーとの組合体の構成)
はじめに、図1により、本発明の第1の実施の形態による包装体とインナーとの組合体の概略について説明する。図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態による包装体とインナーとの組合体を示す斜視図である。
図1に示すように組合体1は、軟質性フィルムからなる包装体10と、包装体10に収容されたインナー40とを備えている。また、インナー40は、例えば内部に製品(内容物)を収容するものであり、安定して自立する形状、とりわけ6面体形状を有するように構成されている。また、インナー40は、包装体10内に収容された際に、後述する第1開口部16aおよび第2開口部16b上に位置するようになっている。このような包装体10およびインナー40を組み合わせて組合体1を構成することにより、自立性を有する組合体1を得ることができる。また、図2に示すように、組合体1は、包装体10の上端が封止されていても良い。以下、包装体10およびインナー40についてそれぞれ説明する。
(包装体の構成)
まず、図3乃至図5により、本発明の第1の実施の形態による包装体の概略について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態による包装体を示す斜視図である。また、図4(a)は、本発明の第1の実施の形態による包装体を示す底面図であって、包装体が広げられた状態を示す図であり、図4(b)は、本発明の第1の実施の形態による包装体を示す底面図であって、包装体が畳まれる状態を示す図である。さらに、図5は、本発明の第1の実施の形態による包装体を示す平面図であって、包装体が畳まれた状態を示す図である。
図3乃至図5に示すように、包装体10は、前面11と、前面11に対向する後面12と、前面11と後面12との間に広がるとともに互いに対向する第1側面13及び第2側面14と、前面11と後面12との間に広がる底面15とを備えている。これらの前面11、後面12、第1側面13、第2側面14及び底面15によって、インナー40が収容される収容部Sが画定されている。
図3に示すように、前面11および後面12は、それぞれ略矩形状に形成されている。このうち、前面11の外縁は、上縁11aと、上縁11aに対向する下縁11bと、上縁11aと下縁11bとの間に延びる一対の側縁11c、11dとを含んでいる。また、後面12の外縁は、上縁12aと、上縁12aに対向する下縁12bと、上縁12aと下縁12bとの間に延びる一対の側縁12c、12dとを含んでいる。これらの前面11および後面12は、互いに略同一の寸法を有している。なお、前面11および後面12の寸法は、インナー40の後述する胴部41の形状に合わせて、それぞれ適宜変更することができる。また、前面11および後面12の寸法が互いに異なっていても良い。
また、第1側面13及び第2側面14は、それぞれ略矩形状に形成されている。このうち、第1側面13の外縁は、上縁13aと、上縁13aに対向する下縁13bと、上縁13aと下縁13bとの間に延びる一対の側縁13c、13dとを含んでいる。また、第2側面14の外縁は、上縁14aと、上縁14aに対向する下縁14bと、上縁14aと下縁14bとの間に延びる一対の側縁14c、14dとを含んでいる。なお、第1側面13及び第2側面14の寸法は、インナー40の後述する胴部41の形状に合わせて、それぞれ適宜変更することができる。また、第1側面13及び第2側面14の寸法が互いに異なっていても良い。また、図4(b)及び図5に示すように、これらの第1側面13及び第2側面14は、包装体10がインナー40を収容していない際には、それぞれ前面11と後面12との間に折り畳まれる。なお、図5においては、第1側面13および第2側面14は、第1側面13および第2側面14の内面が外側になるように2つ折りにされており、第1側面13および第2側面14の内面が前面11および後面12の内面に接触している状態を示している。
また、図3に示すように、包装体10の上端は開口しており、インナー40を出し入れする出入口2が形成されている。この出入口2は、前面11の上縁11aと後面12の上縁12aと第1側面13の上縁14aと第2側面14の上縁14aとによって画定されている。また、図2に示すように、包装体10は、インナー40が収容された後、上端が封止されていても良い。この場合、前面11の内面および後面12の内面、前面11の内面および第1側面13の内面、前面11の内面および第2側面14の内面、後面12の内面および第1側面13の内面、並びに後面12の内面および第2側面14の内面をそれぞれ熱溶着によって接合することにより、上部シール部3が形成され、包装体10の上端が封止されていている。なお、この場合、上部シール部3に貫通孔4が形成されていても良い。このような貫通孔4を形成することにより、組合体1を図示しない棒状の部材に吊して陳列することもできる。また、図3及び図4に示すように、前面11および後面12の内面と、第1側面13および第2側面14の内面との間には、熱溶着によって側部シール部20が形成されている。
図3乃至図5に示す例において、側部シール部20は、前面11の一方の側縁11cと第1側面13の一方の側縁13cとに沿って形成される第1側縁シール部21と、前面11の他方の側縁11dと第2側面14の一方の側縁14cとに沿って形成される第2側縁シール部22とを含んでいる。第1側縁シール部21は、前面11の内面と第1側面13の内面とを熱溶着することによって形成されており、第2側縁シール部22は、前面11の内面と第2側面14の内面とを熱溶着することによって形成されている。
また、側部シール部20は、後面12の一方の側縁12cと第1側面13の他方の側縁13dとに沿って形成される第3側縁シール部23と、後面12の他方の側縁12dと第2側面14の他方の側縁14dとに沿って形成される第4側縁シール部24とを含んでいる。第3側縁シール部23は、後面12の内面と第1側面13の内面とを熱溶着することによって形成されており、第4側縁シール部24は、後面12の内面と第2側面14の内面とを熱溶着することによって形成されている。なお、側部シール部20の幅や具体的なパターン形状は特には限られない。例えば、側部シール部20の幅が位置によって変化しても良い。
図3乃至図4に示すように、底面15は、前面11から延びる第1底面部分15aと、後面12から延びる第2底面部分15bとを含んでいる。このような底面15は、前面11の幅方向中央部と後面12の幅方向中央部との間に広がるように設けられている。この底面15は、後述するように、前面11の内面と後面12の内面とを熱溶着によって接合することにより、形成されている。また、この底面15は、略矩形状に形成されており、第1側面13及び第2側面14の幅と略同一の高さ(図4の上下方向)を有している。また底面15は、前面11の幅方向(図4の左右方向)中央部と後面12の幅方向中央部との間に広がるように設けられており、底面15の幅は、前面11および後面12の幅w(図5参照)の10%以上35%以下、好ましくは15%以上25%以下とすることができる。
また、底面15と第1側面13との間には、第1開口部16aが形成されており、底面15と第2側面14との間には、第2開口部16bが形成されている。この第1開口部16aおよび第2開口部16bは、後述するように、包装体10に発生する軟質性フィルムの反発力を緩和し、組合体1の自立性を向上させる役割を果たす。
図3及び図4(a)に示すように、第1開口部16aおよび第2開口部16bは、包装体10を広げた際に、それぞれ略矩形状になるように形成されている。また、第1開口部16aおよび第2開口部16bは、それぞれ包装体10の前面11から後面12に至るまで延びており、第1開口部16aは、第1側面13によって一部が画定されている。すなわち、略矩形状に形成された第1開口部16aにおいて、第1開口部16aの4辺のうち3辺は、前面11の下縁11bと、後面12の下縁12bと、第1側面13の下縁13bとによって画定されている。また、この場合、図5に示すように、第1開口部16aの幅w1は、折り畳まれた第1側面13の幅w3よりも大きくなっている。一方、第2開口部16bは、第2側面14によって一部が画定されている。すなわち、略矩形状に形成された第2開口部16bにおいて、第2開口部16bの4辺のうち3辺は、前面11の下縁11bと、後面12の下縁12bと、第2側面14の下縁14bとによって画定されている。また、この場合、図5に示すように、第2開口部16bの幅w2は、折り畳まれた第2側面14の幅w4よりも大きくなっている。なお、第1開口部16aの幅w1および第2開口部16bの幅w2は、材質の強度、インナー40の重量、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの15%以上40%以下程度の範囲で適宜設定することができる。また、第1開口部16aおよび第2開口部16bの寸法が互いに異なっていても良い。
このような第1開口部16aおよび第2開口部16bは、後述するように、包装体10の製造工程において、下縁シール部18の一部を切断することによって形成することができる。この場合、図5に示すように、切断部分C1の幅w5は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの32%以上45%以下、好ましくは37%以上43%以下とすることができる。また、切断部分C2の幅w6は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの32%以上45%以下、好ましくは37%以上43%以下とすることができる。さらに、切断部分C1の高さL1は、例えば、第1側面13が折り畳まれた状態での、側縁11c、13cから第1側面13の折線13eまでの距離w7と同等以上とすることができ、切断部分C2の高さL2は、例えば、第2側面14が折り畳まれた状態における、側縁11d、14cから第2側面14の折線14eまでの距離w8と同等以上とすることができる。切断部分C1、C2、第1開口部16aおよび第2開口部16bをそれぞれ上述したように形成することにより、後述する下縁シール部18のうち、包装体10を広げた際に軟質性フィルムの反発力を生じさせる前面11と第1側面13との接合部、後面12と第1側面13との接合部、前面11と第2側面14との接合部および後面12と第2側面14との接合部を取り除くことができる。とりわけ、切断部分C1、C2は、前面11の側縁11c、11dおよび下縁11b、後面12の側縁12c、12dおよび下縁12b、第1側面13の側縁13c、13dおよび下縁13b、並びに第2側面14の側縁14c、14dおよび下縁14bを含むように切断されている。これにより、軟質性フィルム10aを広げる際に軟質性フィルム10aに反発力が発生する下縁シール部18の後述する角部19を取り除くことができる。このため、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
また、図3及び図4に示すように、第1開口部16aと第2開口部16bとの間に、底面15の内面同士を接合する第1底部シール部17が形成されている。この第1底部シール部17は、図5に示すように、前面11の下縁11bおよび後面12の下縁12bに沿って延びており、前面11の内面と後面12の内面とを互いに接合したものである。すなわち、本実施の形態において、底面15は、前面11の一部によって第1底面部分15aが構成され、後面12の一部によって第2底面部分15bが構成されている。また、第1底部シール部17は、前面11の幅方向中央部と後面12の幅方向中央部とを互いに接合するように形成されており、第1底部シール部17の幅wa(図5の左右方向)は、例えば、前面11および後面12の幅wの10%以上35%以下、好ましくは15%以上25%以下とすることができ、第1底部シール部17の高さLa(図5の上下方向)は、例えば、5mm以上10mm以下とすることができる。また、このような第1底部シール部17は、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、第1側面13の折線13eおよび第2側面14の折線14eよりも幅方向内側に形成されている。すなわち、第1底部シール部17は、正面視において、折り畳まれた第1側面13の折線13eと、折り畳まれた第2側面14の折線14eとの間の領域に形成されている。これにより、前面11の下縁11bおよび第1側面13の下縁13b、後面12の下縁12bおよび第1側面13の下縁13b、前面11の下縁11bおよび第2側面14の下縁14b、並びに後面12の下縁12bおよび第2側面14の下縁14bを接合することなく、第1底部シール部17を形成することができる。このため、軟質性フィルムに反発力を生じさせることなく、包装体10を広げることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
このような前面11、後面12、第1側面13、第2側面14及び底面15を備えた包装体10は、包装体10を広げた際に、略直方体形状になるようになっている。このような包装体10の高さ(前面11、後面12、第1側面13及び第2側面14の高さ(図3及び図5の上下方向))は、例えば100mm以上400mm以下とすることができる。また、包装体10の幅(前面11及び後面12の幅w、並びに底面15の幅(図4及び図5の左右方向))は、例えば80mm以上200mm以下とすることができる。さらに、包装体10の奥行き(第1側面13及び第2側面14の幅並びに底面15の高さ(図4の上下方向))は、例えば40mm以上170mm以下とすることができる。なお、包装体10の形状は、インナー40の形状に合わせて適宜変更することができ、任意の形状とすることができる。この場合、上述した前面11、後面12、第1側面13、第2側面14及び底面15の形状を変更することにより、包装体10の形状を任意に変更することができる。
また、このような包装体10は、軟質性フィルム10a(図8(a)参照)からなっている。この軟質性フィルム10aは、上述の収容部S、第1開口部16aおよび第2開口部16bを形成することができる限りにおいて、軟質性フィルム10aの層構成が特に限られることはない。例えば、軟質性フィルム10aは、軟質性フィルム10aの外面を構成する基材層と、軟質性フィルム10aの内面を構成する熱可塑性樹脂層とを含んでいても良い。この場合、基材層には絵柄などの印刷が施されていても良い。
基材層を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやナイロンを用いることができる。熱可塑性樹脂層を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いることができる。この軟質性フィルム10aの厚みは、例えば、50μm以上500μm以下の範囲になっている。
(インナーの構成)
次に、図6及び図7により、本実施の形態による包装体とインナーとの組合体に用いられるインナーの概略について説明する。図6は、本実施の形態による包装体とインナーとの組合体に用いられるインナーを示す斜視図であり、図7は、本実施の形態による包装体とインナーとの組合体に用いられるインナーを示す底面図である。なお、図7の仮想線(二点鎖線)は、上述した包装体10に対応している。
図6に示すように、インナー40は、胴部41と、胴部41の下方に設けられた底部42とを有している。このうち胴部41は、四角柱形状に形成されている。なお、胴部41の形状は任意の形状とすることができる。すなわち、胴部41の形状は、四角柱形状に限られるものではなく、円柱形状、楕円柱形状、多角柱形状等としても良い。あるいは、胴部41の形状は、円錐、四角錐、三角錐等の錐形状や、切頭錐形状としても良い。
また、胴部41の上方には、胴部41の内部を覆う蓋部43が設けられている。この蓋部43は、開閉自在に設けられており、インナー40内に収容された製品を保護する役割を果たす。
図6及び図7に示すように、底部42は、矩形状に形成されている。なお、底部42の形状は、胴部41の形状に合わせて適宜変更することができ、任意の形状とすることができる。この底部42は、インナー底面45と、インナー底面45から外方に延びる接地脚46とを含んでいても良い。本実施の形態においては、4つの接地脚46が設けられており、各々の接地脚46は、矩形状のインナー底面45の四隅近傍にそれぞれ設けられている(図7参照)。この接地脚46は、インナー40が包装体10内に収容された際、包装体10の底面15に形成された第1開口部16aおよび第2開口部16bから露出する。
このようなインナー40は、例えば紙やプラスチックシートなどで作製されていても良い。また、インナー40の内部には、例えば日用品等の製品が収容される。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、包装体10を製造する方法について説明する。次に、包装体10とインナー40との組合体1を製造する方法について説明する。
(包装体の製造方法および包装体とインナーとの組合体の製造方法)
まず、図8(a)−(c)、図9(a)−(b)、図10(a)−(d)及び図11(a)−(d)により、本実施の形態による包装体および包装体とインナーとの組合体の製造方法について説明する。図8(a)−(c)、図9(a)−(b)及び図10(a)−(d)は、本実施の形態による包装体の製造方法を示す図であり、図11(a)−(d)は、本実施の形態による包装体とインナーとの組合体の製造方法を示す図である。
まず、図8(a)に示すように、長尺状の軟質性フィルム10aを準備する。
次に、長尺状の軟質性フィルム10aを折り畳むとともに軟質性フィルム10aの一対の側端部10b、10cを接合する。この場合、まず、図8(b)に示すように、軟質性フィルム10aの一対の側端部10b、10cが重なり合うように軟質性フィルム10aを折り畳む。軟質性フィルム10aを折り畳む際、例えば、図示しないプレートを用いて、軟質性フィルム10aの内面が向かい合う重なり部分10d、10e、10fを形成するように折り畳む。その後、図8(c)に示すように、軟質性フィルム10aの一対の側端部10b、10cおよび重なり部分10d、10e、10fを熱溶着することによって接合する。このようにして、図8(c)及び図9(a)に示すように、前面11、後面12、第1側面13、第2側面14及び側部シール部20が形成される。なお、図8(c)及び図9(a)においては、一対の側端部10b、10cに対応する部分が第1側縁シール部21を構成しているが、これに限られるものではない。例えば、一対の側端部10b、10cに対応する部分が第2側縁シール部22、第3側縁シール部23または第4側縁シール部24を構成しても良い。
次に、図9(b)及び図10(a)に示すように、第1側面13及び第2側面14を軟質性フィルム10aの内面が外側になるように折り畳む。
次いで、図10(b)に示すように、軟質性フィルム10aの内面同士を熱溶着することによって接合し、下縁シール部18を形成する。この場合、前面11の内面および後面12の内面、前面11の内面および第1側面13の内面、前面11の内面および第2側面14の内面、後面12の内面および第1側面13の内面、並びに後面12の内面および第2側面14の内面をそれぞれ熱溶着によって接合することにより、下縁シール部18が形成される。
次に、図10(c)に示すように、軟質性フィルム10aを切断し個片化する。
次いで、図10(d)に示すように、個片化された軟質性フィルム10aの下縁シール部18の一部を切断し、第1底部シール部17を形成するとともに、第1開口部16aおよび第2開口部16bを形成する。この場合、切断部分C1、C2(図5参照)は、前面11の側縁11c、11dおよび下縁11b、後面12の側縁12c、12dおよび下縁12b、第1側面13の側縁13c、13dおよび下縁13b、並びに第2側面14の側縁14c、14dおよび下縁14bを含むように切断される。また、この場合、切断部分C1の幅w5(図5参照)は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの32%以上45%以下、好ましくは37%以上43%以下とすることができる。また、切断部分C2の幅w6(図5参照)は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの32%以上45%以下、好ましくは37%以上43%以下とすることができる。さらに、切断部分C1の高さL1(図5参照)は、例えば、第1側面13が折り畳まれた状態での、側縁11c、13cから第1側面13の折線13eまでの距離w7と同等以上とすることができ、切断部分C2の高さL2(図5参照)は、例えば、第2側面14が折り畳まれた状態における、側縁11d、14cから第2側面14の折線14eまでの距離w8と同等以上とすることができる。
また、この際、第1開口部16aの幅w1(図5参照)は、折り畳まれた第1側面13の幅w3よりも大きいことが好ましく、第2開口部16bの幅w2(図5参照)は、折り畳まれた第2側面14の幅w4よりも大きいことが好ましい。これにより、下縁シール部18のうち、第1側面13と前面11および後面12とが接合されている部分並びに第2側面14と前面11および後面12とが接合されている部分を除去することができる。すなわち、図10(c)に示す個片化された軟質性フィルム10aにおいては、下縁シール部18において、前面11および第1側面13、前面11および第2側面14、後面12および第1側面13、並びに後面12および第2側面14がそれぞれ熱溶着によって接合されている。これにより、軟質性フィルム10aを広げる際、下縁シール部18の角部19(図10(c)参照)近傍において軟質性フィルム10aに反発力が発生する。このため、軟質性フィルム10aを好適に広げることが困難であり、組合体1を自立させることができない場合がある。一方、上述したように切断部分C1、C2を切断し、第1開口部16aおよび第2開口部16bをそれぞれ上述したように形成することにより、下縁シール部18のうち、包装体10を広げた際に軟質性フィルム10aの反発力を生じさせる、前面11の下縁11b、後面12の下縁12b、第1側面13の下縁13b、および第2側面14の下縁14bにおける、前面11と第1側面13との接合部、後面12と第1側面13との接合部、前面11と第2側面14との接合部および後面12と第2側面14との接合部を取り除くことができる。とりわけ、切断部分C1、C2が、前面11の側縁11c、11dおよび下縁11b、後面12の側縁12c、12dおよび下縁12b、第1側面13の側縁13c、13dおよび下縁13b、並びに第2側面14の側縁14c、14dおよび下縁14bを含むように切断される。これにより、軟質性フィルム10aを広げる際、軟質性フィルム10aに反発力が発生する下縁シール部18の角部19を取り除くことができる。このため、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
また、第1開口部16aの幅w1および第2開口部16bの幅w2は、それぞれ前面11および後面12の幅wの15%以上40%以下とすることが好ましい。第1開口部16aの幅w1および第2開口部16bの幅w2を、それぞれ前面11および後面12の幅wの15%以上とすることにより、インナー40の接地脚46を好適に露出させることができる。また、第1開口部16aの幅w1および第2開口部16bの幅w2を、それぞれ前面11および後面12の幅wの40%以下とすることにより、底面15の強度を向上させることができ、インナー40が包装体10内に収容された際に、底面15がインナー40を支持することができる。なお、下縁シール部18の一部を切断する際、図10(d)に示す切断部分C1、C2(図5参照)の長さL1、L2を変更することにより、包装体10を任意の形状とすることができる。例えば、長さL1、L2を長くすることにより、包装体10を広げた際に、包装体10が全体として円筒形状を有するようにすることもできる。
また、この場合、第1底部シール部17は、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、第1側面13の折線13eおよび第2側面14の折線14eよりも幅方向内側に形成される。すなわち、第1底部シール部17は、正面視において、折り畳まれた第1側面13の折線13eと、折り畳まれた第2側面14の折線14eとの間の領域に形成される。これにより、前面11および第1側面13、後面12および第1側面13、前面11および第2側面14、並びに後面12および第2側面14を接合することなく、第1底部シール部17を形成することができる。このため、軟質性フィルムに反発力を生じさせることなく、包装体10を広げることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
このようにして、包装体10が得られる(図11(a))。
また、包装体10を作製することと並行して、インナー40を別途作製する(図11(b))。インナー40は、例えば紙から作製することができる。このインナー40には、例えば日用品等の製品が収容される。
次に、包装体10の収容部S内に、製品を収容したインナー40を収容する(図11(c))。この際、インナー40の底部42を下にした状態で、包装体10の出入口2からインナー40を包装体10の収容部S内に収容する。インナー40が包装体10内に収容されると、インナー40が第1開口部16aおよび第2開口部16b上に位置する。この際、包装体10に反発力が発生する下縁シール部18の角部19が取り除かれているため、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができる。これにより、軟質性フィルムに反発力を生じさせることなく包装体10を広げることができる。このため、インナー40を包装体10の収容部S内に収容した際に、組合体1が自立することができる。また、インナー40を包装体10の収容部S内に収容した際、包装体10の底面15の開口部16からインナー40の底部42の接地脚46が露出する。そして、この接地脚46が、例えば陳列棚の床面に接地する。このようにして、内容物が収容された際に自立することが可能な組合体1を得ることができる。
なお、図11(d)に示すように、包装体10は、インナー40が収容された後、上端が封止されていても良い。この場合、前面11の内面および後面12の内面、前面11の内面および第1側面13の内面、前面11の内面および第2側面14の内面、後面12の内面および第1側面13の内面、並びに後面12の内面および第2側面14の内面がそれぞれ熱溶着によって接合される。これにより、上部シール部3が形成され、包装体10の上端が封止される。また、この場合、上部シール部3に貫通孔4が形成されていても良い。このような貫通孔4を形成することにより、組合体1を図示しない棒状の部材に吊して陳列することもできる。
このように、本実施の形態によれば、第1底部シール部17または底面15と第1側面13との間に第1開口部16aが形成され、第1底部シール部17または底面15と第2側面14との間に第2開口部16bが形成されている。これにより、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができ、包装体10を広げた際に包装体10に生じる反発力を抑制することができる。このため、組合体1の自立性を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、インナー40の底部42がインナー底面45から外方に延びる接地脚46を含み、接地脚46が包装体10の開口部16から露出する。これにより、接地脚46を、例えば陳列棚の床面に接地させることができる。このため、組合体1の安定性を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、第1底部シール部17は、第1側面13および第2側面14の折線13e、14eよりも幅方向内側に形成されている。これにより、前面11および第1側面13、後面12および第1側面13、前面11および第2側面14、並びに後面12および第2側面14を接合することなく、第1底部シール部17を形成することができる。このため、軟質性フィルムに反発力を生じさせることなく、包装体10を広げることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
なお、本実施の形態において、図9(b)−(d)に示すように下縁シール部18を形成した後に、下縁シール部18の一部を切断し、第1開口部16aおよび第2開口部16bを形成する例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図11(a)−(d)に示すように、軟質性フィルム10aを個片化した後に、下縁シール部18を形成しても良い。この場合、まず、図11(a)に示すように、第1側面13及び第2側面14を折り畳む。次に、図11(b)に示すように、軟質性フィルム10aを切断し個片化する。次いで、図11(c)に示すように、個片化された軟質性フィルム10aの一部を切断する。その後、図11(d)に示すように、軟質性フィルム10aの内面同士を接合し、下縁シール部18を形成する。
また、本実施の形態において、包装体10の側部シール部20が、第1側縁シール部21、第2側縁シール部22、第3側縁シール部23及び第4側縁シール部24の4つのシール部を含んでいるが、これに限られるものではない。例えば、図12に示すように、側部シール部20が1つであっても良い。この場合、側部シール部20は、後面12及び底面15に設けられている。このような包装体10を作製する場合、いわゆるガゼットピロータイプの包装体を作製し、その後に底面15の一部を除去することにより、包装体10を得ることができる。
(第2の実施の形態)
次に、図14乃至図16を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図14乃至図16は本発明の第2の実施の形態を示す図である。図14乃至図16に示す第2の実施の形態は、主として、第1開口部が、第1底面部分と第3底面部分との間に形成された第1部分と、第1底面部分と第4底面部分との間に形成された第2部分とを含み、第2開口部が、第2底面部分と第3底面部分との間に形成された第3部分と、第2底面部分と第4底面部分との間に形成された第4部分とを含む点が第1の実施の形態と異なるものである。図14乃至図16において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(包装体の構成)
まず、図14及び図15により、本発明の第2の実施の形態による包装体の概略について説明する。図14は、本発明の第2の実施の形態による包装体を示す平面図であって、包装体が畳まれた状態を示す図である。図15は、本発明の第2の実施の形態による包装体を示す底面図であって、包装体が広げられた状態を示す図である。
図14及び図15に示すように、底面15は、前面11から延びる第1底面部分15aと、後面12から延びる第2底面部分15bと、第1側面13から延びる第3底面部分15cと、第2側面14から延びる第4底面部分15dとを含んでいる。このうち、第1底面部分15aおよび第2底面部分15bは、図15に示すように、略台形状に形成されており、第3底面部分15cおよび第4底面部分15dは、略三角形状に形成されている。また、この底面15は、全体として略矩形状に形成されており、第1側面13及び第2側面14の幅と略同一の高さ(図15の上下方向)を有し、前面11及び後面12の幅wと略同一の幅(図15の左右方向)を有している。また、これらの第1底面部分15a、第2底面部分15b、第3底面部分15cおよび第4底面部分15dは、それぞれ前面11の一部、後面12の一部、第1側面13の一部および第2側面14の一部によって構成されている。
また、図14及び図15に示すように、第1底面部分15aおよび第2底面部分15bは、第1底部シール部17によって互いに接合されている。また、第1底面部分15aおよび第3底面部分15cは、第1底部シール部17と第1側面13との間において、第2底部シール部17aによって互いに接合されており、第2底面部分15bおよび第3底面部分15cは、第1底部シール部17と第1側面13との間において、第3底部シール部17bによって互いに接合されている。このような第2底部シール部17aおよび第3底部シール部17bの幅wb(図14の左右方向)は、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、例えば、前面11および後面12の幅wの7%以上30%以下、好ましくは10%以上20%以下とすることができる。また、第2底部シール部17aおよび第3底部シール部17bの幅wbは、例えば、5mm以上15mm以下とすることができる。さらに、第2底部シール部17aおよび第3底部シール部17bの高さLb(図14の上下方向)は、例えば、5mm以上15mm以下とすることができる。
また、第1底面部分15aおよび第4底面部分15dは、第1底部シール部17と第2側面14との間において、第4底部シール部17cによって互いに接合されており、第2底面部分および第4底面部分は、第1底部シール部17と第2側面14との間において、第5底部シール部17dによって互いに接合されている。このような第4底部シール部17cおよび第5底部シール部17dの幅wc(図14の左右方向)は、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、例えば、前面11および後面12の幅wの7%以上30%以下、好ましくは10%以上20%以下とすることができる。また、第4底部シール部17cおよび第5底部シール部17dの幅wcは、例えば、5mm以上15mm以下とすることができる。さらに、第4底部シール部17cおよび第5底部シール部17dの高さLc(図14の上下方向)は、例えば、5mm以上15mm以下とすることができる。
第1底面部分15aおよび第2底面部分15bと第3底面部分15cとの間には、第1開口部16aが形成されている。本実施の形態による第1開口部16aは、前面11と第1側面13との間に形成された第1部分16cと、後面12と第1側面13との間に形成された第2部分16dとを含んでいる。このうち、第1部分16cは、包装体10を広げた際に、底面視において、前面11と第1側面13との交点から底面15の略中央に向かって延びるように形成され、第2部分16dは、包装体10を広げた際に、底面視において、後面12と第1側面13との交点から底面15の略中央に向かって延びるように形成されている。このような第1部分16cおよび第2部分16dは、図14に示すように、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、正面視で、幅方向内側に向かうにつれて、例えば前面11の下縁11b側に傾斜している。
また、第1底面部分15aおよび第2底面部分15bと第4底面部分15dとの間には、第2開口部16bが形成されている。本実施の形態による第2開口部16bは、前面11と第2側面14との間に形成された第3部分16eと、後面12と第2側面14との間に形成された第4部分16fとを含んでいる。このうち、第3部分16eは、包装体10を広げた際に、底面視において、前面11と第2側面14との交点から底面15の略中央に向かって延びるように形成され、第4部分16fは、包装体10を広げた際に、底面視において、後面12と第2側面14との交点から底面15の略中央に向かって延びるように形成されている。このような第3部分16eおよび第4部分16fは、図14に示すように、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、正面視で、幅方向内側に向かうにつれて、例えば前面11の下縁11b側に傾斜している。
また、第1底部シール部17と第2底部シール部17aおよび第3底部シール部17bとの間には、第3開口部16gが形成され、第1底部シール部17と第4底部シール部17cおよび第5底部シール部17dとの間には、第4開口部16hが形成されている。この第3開口部16gおよび第4開口部16hは、包装体10を広げた際に、幅方向に延びるように形成されている。また、第3開口部16gおよび第4開口部16hは、第1側面13および第2側面14が内側に折り畳まれた状態において、第1側面13の折線13eおよび第2側面14の折線14eよりも幅方向内側に形成されている。なお、第3開口部16gおよび第4開口部16hは形成されていなくても良い。
また、この場合、図14に示すように、第1部分16cおよび第2部分16dの幅w11は、折り畳まれた第1側面13の幅w13よりも小さくなっている。また、第3部分16eおよび第4部分16fの幅w12は、折り畳まれた第2側面14の幅w14よりも小さくなっている。なお、第1部分16cおよび第2部分16dの幅w11並びに第3部分16eおよび第4部分16fの幅w12は、材質の強度、インナー40の重量、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの7%以上19%以下程度の範囲で適宜設定することができる。
また、図14に示すように、第3開口部16gの幅w15および第4開口部16hの幅w16は、材質の強度、インナー40の重量、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上20%以下程度の範囲で適宜設定することができる。
このような第1開口部16aおよび第2開口部16bは、後述するように、包装体10の製造工程において、下縁シール部18の一部を切断することによって形成することができる。この場合、図14に示すように、切断部分C11は、正面視で、例えば矩形の一の頂点を切り落としたような略五角形状に切断されている。この切断部分C11の幅w18は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上26%以下、好ましくは15%以上21%以下とすることができる。また、切断部分C12は、正面視で、例えば矩形の一の頂点を切り落としたような略五角形状に切断されている。この切断部分C12の幅w19は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上26%以下、好ましくは15%以上21%以下とすることができる。また、切断部分C13の幅w20は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上31%以下、好ましくは16%以上26%以下とすることができる。さらに、切断部分C14の幅w21は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上31%以下、好ましくは16%以上26%以下とすることができる。また、切断部分C11の高さL11は、例えば、第1側面13が折り畳まれた状態における、側縁11c、13cから第1側面13の折線13eまでの距離w22以上とすることができ、切断部分C11の傾斜上端点P1から傾斜下端点P2までの距離L15は、例えば、切断部分C1の幅w18以下とすることができる。また、切断部分C12の高さL12は、例えば、第2側面14が折り畳まれた状態における、側縁11d、14cから第2側面14の折線14eまでの距離w23以上とすることができ、切断部分C12の傾斜上端点P3から傾斜下端点P4までの距離L16は、例えば、切断部分C12の幅w19以下とすることができる。さらに、切断部分C13の高さL13は、例えば、切断部分C13の幅w20以下とすることができ、切断部分C14の高さL14は、例えば、切断部分C14の幅w21以下とすることができる。第1開口部16aの第1部分16cおよび第2部分16d、並びに第2開口部16bの第3部分16eおよび第4部分16fをそれぞれ上述したように形成することにより、後述する下縁シール部18のうち、包装体10を広げた際に軟質性フィルムの反発力を生じさせる、前面11の下縁11b、後面12の下縁12b、第1側面13の下縁13b、および第2側面14の下縁14bにおける、前面11と第1側面13との接合部、後面12と第1側面13との接合部、前面11と第2側面14との接合部および後面12と第2側面14との接合部を取り除くことができる。とりわけ、切断部分C11、C12は、前面11の側縁11c、11dおよび下縁11b、後面12の側縁12c、12dおよび下縁12b、第1側面13の側縁13c、13dおよび下縁13b、並びに第2側面14の側縁14c、14dおよび下縁14bを含むように切断されている。これにより、軟質性フィルム10aを広げる際に軟質性フィルム10aに反発力が発生する下縁シール部18の角部19を取り除くことができる。このため、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、包装体10を製造する方法について説明する。
(包装体の製造方法)
まず、図16(a)−(d)により、本実施の形態による包装体の製造方法について説明する。図16(a)−(d)は、本実施の形態による包装体の製造方法を示す図である。
まず、例えば図8(a)−(c)、図9(a)−(b)及び図10(a)に示す方法により、軟質性フィルム10aの内面が外側になるように第1側面13及び第2側面14が折り畳まれた軟質性フィルム10aを作製する(図16(a))。
次いで、図16(b)に示すように、軟質性フィルム10aの内面同士を熱溶着することによって接合し、下縁シール部18を形成する。この際、下縁シール部18は、第1開口部16a、第2開口部16b、第3開口部16gおよび第4開口部16h、並びに第1底部シール部17、第2底部シール部17a、第3底部シール部17b、第4底部シール部17cおよび第5底部シール部17dを形成することができる形状に形成される。
次に、図16(c)に示すように、軟質性フィルム10aを切断し個片化する。
次いで、図16(d)に示すように、個片化された軟質性フィルム10aの下縁シール部18の一部を切断し、第1底部シール部17、第2底部シール部17a、第3底部シール部17b、第4底部シール部17cおよび第5底部シール部17dを形成するとともに、第1開口部16a、第2開口部16b、第3開口部16gおよび第4開口部16hを形成する。この場合、切断部分C11、C12、C13、C14(図14参照)は、前面11の側縁11c、11dおよび下縁11b、後面12の側縁12c、12dおよび下縁12b、第1側面13の側縁13c、13dおよび下縁13b、並びに第2側面14の側縁14c、14dおよび下縁14bを含むように切断される。また、この場合、切断部分C11の幅w18(図14参照)は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上26%以下、好ましくは15%以上21%以下とすることができる。また、切断部分C12の幅w19(図14参照)は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上26%以下、好ましくは15%以上21%以下とすることができる。また、切断部分C13の幅w20は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上31%以下、好ましくは16%以上26%以下とすることができる。さらに、切断部分C14の幅w21は、例えば、それぞれ前面11および後面12の幅wの10%以上31%以下、好ましくは16%以上26%以下とすることができる。また、切断部分C11の高さL11(図14参照)は、例えば、第1側面13が折り畳まれた状態での、側縁11c、13cから第1側面13の折線13eまでの距離w22以上とすることができ、切断部分C11の傾斜上端点P1から傾斜下端点P2までの距離L15は、例えば、切断部分C11の幅w18以下とすることができる。また、切断部分C12の高さL12(図14参照)は、例えば、第2側面14が折り畳まれた状態における、側縁11d、14cから第2側面14の折線14eまでの距離w23以上とすることができ、切断部分C12の傾斜上端点P3から傾斜下端点P4までの距離L16は、例えば、切断部分C12の幅w19以下とすることができる。さらに、切断部分C13の高さL13(図14参照)は、例えば、切断部分C13の幅w20以下とすることができ、切断部分C14の高さL14(図14参照)は、例えば、切断部分C14の幅w21以下とすることができる。
上述したように切断部分C11、C12を切断し、第1開口部16aおよび第2開口部16bをそれぞれ上述したように形成することにより、下縁シール部18のうち、包装体10を広げた際に軟質性フィルム10aの反発力を生じさせる、前面11の下縁11b、後面12の下縁12b、第1側面13の下縁13b、および第2側面14の下縁14bにおける、前面11と第1側面13との接合部、後面12と第1側面13との接合部、前面11と第2側面14との接合部、および後面12と第2側面14との接合部を取り除くことができる。とりわけ、切断部分C11、C12が、前面11の側縁11c、11dおよび下縁11b、後面12の側縁12c、12dおよび下縁12b、第1側面13の側縁13c、13dおよび下縁13b、並びに第2側面14の側縁14c、14dおよび下縁14bを含むように切断される。これにより、軟質性フィルム10aを広げる際、軟質性フィルム10aに反発力が発生する下縁シール部18の角部19を取り除くことができる。このため、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができ、組合体1の自立性を向上させることができる。
このようにして、包装体10が得られる(図16(d))。
このように、本実施の形態によれば、第1底面部分15aおよび第2底面部分15bと第3底面部分15cとの間に第1開口部16aが形成され、第1底面部分15aおよび第2底面部分15bと第4底面部分15dとの間に第2開口部16bが形成されている。また、第1開口部16aが、第1底面部分15aと第3底面部分15cとの間に形成された第1部分16cと、第1底面部分15aと第4底面部分15dとの間に形成された第2部分16dとを含み、第2開口部16bが、第2底面部分15bと第3底面部分15cとの間に形成された第3部分16eと、第2底面部分15bと第4底面部分15dとの間に形成された第4部分16fとを含んでいる。これにより、包装体10を広げた際に、軟質性フィルムが屈曲する範囲を少なくすることができ、包装体10を広げた際に包装体10に生じる反発力を抑制することができる。このため、組合体1の自立性を向上させることができる。また、第1部分16cが第1底面部分15aと第3底面部分15cとの間に形成され、第2部分16dが第1底面部分15aと第4底面部分15dとの間に形成され、第3部分16eが第2底面部分15bと第3底面部分15cとの間に形成され、第4部分16fが第2底面部分15bと第4底面部分15dとの間に形成されているため、第1開口部16aおよび第2開口部16bの面積を小さくすることができる。このため、開口部から、ゴミや埃などの異物や、虫などが侵入することを抑制することもできる。
上記各実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。