JP2018167280A - 成形材 - Google Patents

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秋本 一世
Kazuyo Akimoto
一世 秋本
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Abstract

【課題】上述の問題に鑑み、さらに軽量化できる成形材を提供することを目的とする。
【解決手段】交差する第1方向xと第2方向yとにそれぞれ延びる凹凸によって構成されたコルゲート形状が形成され、第1方向xに沿って形成される凹状の谷部10と凸状の山部20とが第2方向yに沿って交互に配置されるとともに、第1方向xに沿って形成された谷部10及び山部20に、第1方向xに沿って交互に凸状部30と凹状部40とが交互に配置されてコルゲート形状が構成され、谷部10と山部20とのそれぞれに谷底面11と山上面21とが形成されるとともに、谷底面11と山上面21とを連結する連結側面50が形成され、第2方向yの断面において、少なくとも凹状部40における連結側面50が谷底面11及び山上面21に対して80°〜100°の範囲で配置した。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、相互に交差する方向に延びる凹凸形状が形成された成形材に関する。
薄板材に波付け加工(凹凸加工)された成形材について、高性能化や多様化に伴って、様々な波付け形状の成形材が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の成形材の製造方法は、金属シートに対して二回の波付け加工を施して凹凸形状を形成するが、第2回目の波付け加工の方向を第1回目の波付け加工の方向に対して斜め方向に向けることにより、一方向に鋭角状をなす内曲げ連結側面を有する凹凸形状が施された成形材を形成することができるとされている。
また、特許文献2に記載の成形材の製造方法は、金属シートに対して二回の波付け加工を施すが、第1回目の波付け加工及び第2回目の波付け加工の波付けローラを、歯形及びロール隙間(ロールとロールとの隙間)が同一のものとし、第1回目の波付け加工の方向及び第2回目の波付け加工の方向における断面形状が共に正弦波状に連続するとともに、平面形状が第1の方向に沿う第1の波形突起の稜線と第2の方向に沿う第2の波形突起の稜線とが直交した凹凸面である成形材を製造することができるとされている。
しかしながら、上記特許文献1及び2で提案された成形材の製造方法では、薄板材に対して複雑な形状の波付け加工を施して凹凸形状を形成しており、昨今の軽量化や用途の多様化のニーズに十分に対応できていなかった。
特表2001−504393号公報 特開2009−184001号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、さらに軽量化できる成形材を提供することを目的とする。
この発明は、所定強度を有する金属製の箔材で構成され、相互に交差する方向に延びる凹凸形状が形成された成形材であることを特徴とする。
なお、金属製の箔材は、厚みが0.10mm以下の金属製薄材である。
上記凹凸形状は、楕円状、半球状、錐台状などが相互に交差する方向に整列配置された、いわゆるコルゲート形状あるいはエンボス形状としてもよい。
この発明により、薄板材で構成された成形材に比べて軽量化された成形材を構成することができる。
詳述すると、金属製の箔材で構成することで薄板材に比べて軽量である成形材を構成することができるものの、箔材に凹凸形状を形成することで座屈したり割れが生じたりするおそれがある。これに対し、所定強度を有する金属製の箔材で構成することにより、相互に交差する方向に延びる所定形状の凹凸形状を有する軽量化された成形材を構成することができる。
また、厚みが0.10mm以下の金属製の箔材であっても、相互に交差する方向に延びる凹凸形状によって、見かけの強度が増大した成形材を構成することができる。
この発明の態様として、前記凹凸形状は、相互に直交する方向に延びてもよい。
この発明により、相互に直交する方向に延びる凹凸形状によって、主面に沿った方向において略均等な変形性を得ることができる。
またこの発明の態様として、0.06mm以上0.10mm以下の厚みで構成された前記箔材であってもよい。
この発明により、凹凸形状を形成するための凹凸加工に対して局所的な負荷を低減し、強度のある成形材を構成することができる。なお、上記厚みについては、小数三位以下の誤差を含むものとする。
またこの発明の態様として、ステンレス鋼の箔材で構成されてもよい。
この発明により、厚みが薄く、所定強度があり、軽量且つ高耐久性の成形材を構成することができる。
またこの発明の態様として、前記ステンレス鋼が304ステンレス鋼であってもよい。
この発明により、さらに高耐久性の成形材を構成することができる。
詳述すると、304ステンレス鋼は他の一般的な金属製箔材に対して材料強度が高く、伸び性も高いため、凹凸形状を形成するための凹凸加工において、他の一般的な金属製箔材では損傷するような高負荷が作用する加工であっても、損傷することなく所望の凹凸形状を形成することができる。
また、他の一般的な金属製箔材に比べて材料強度が高い304ステンレス鋼は、凹凸加工によって、いわゆるスプリングバックという所望の変形が得られないという状態が生じるが、高い伸び性能によって、スプリングバックを考慮した凹凸加工を施すことによって損傷することなく、所望の凹凸形状を形成することができる。
その反面、304ステンレス鋼に大変形加工を施すと部分的に磁化して、耐久性が低下するおそれがあるが、304ステンレス鋼に上述の凹凸加工によって凹凸形状が形成されているため、ステンレス箔材としての変形性能が向上しているため、大変形加工を施しても磁化することなく、さらに高耐久性の成形材を構成することができる。
またこの発明は、上記成形材で構成され、対象部材の形状の応じた立体形状に加工されたカバー体であることを特徴とする。
この発明により、高変形性の成形体を対象部材の形状に適した立体形状に形成された軽量のカバー体を構成することができる。
本発明は、さらに軽量化できる成形材を提供することができる。
成形材の斜視図。 成形材の平面図。 成形材の断面図による説明図。 成形材の第2方向の拡大断面図による説明図。 成形材の製造方法を説明する説明図。 成形材を製造するためのクリアランスを説明する説明図。 成形材で構成したヒートインシュレータの斜視図。 ギヤ間ギャップによる成形性確認した結果を示す表。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1はコルゲート成形材1の斜視図を示し、図2はコルゲート成形材1の平面図を示し、図3はコルゲート成形材1の断面図による説明図を示し、図4はコルゲート成形材1の第2方向の拡大断面図による説明図を示している。
詳しくは、図3(a)は図2におけるA−A断面図を示し、図3(b)は図2におけるB−B断面図を示し、図3(c)は図2におけるC−C断面図を示し、図3(d)は図2におけるD−D断面図を示している。また、図4(a)は図3(a)におけるa部拡大図を示し、図4(b)は図3(b)におけるb部拡大図を示している。
さらに、図5はコルゲート成形材1の製造方法を説明する説明図を示し、図6はコルゲート成形材1を製造するためのギヤのギャップを説明する説明図を示している。詳述すると、図5(a)は加工前のステンレス箔材100の斜視図を示し、図5(b)はステンレス箔材100に第1波付け加工を施した一方向波付け材110の斜視図を示し、図5(c)は一方向波付け材110に第2波付け加工を施して形成したコルゲート成形材1の斜視図を示している。また、図6(a)は第1波付け加工時のギヤ間ギャップg1を説明するための拡大断面図を示し、図6(b)は第2波付け加工時のギヤ間ギャップg2を説明するための拡大断面図を示している。
また、図7はコルゲート成形材1で構成したヒートインシュレータ300の斜視図を示し、図8はギヤ間ギャップgによって形成されるコルゲート形状について確認した確認試験の結果を示す表である。なお、図8における左欄のA−A部断面形状とは、図2におけるA−A部の断面形状を示し、右欄のB−B部断面形状とは、図2におけるB−B部の断面形状を示している。
図1に示すコルゲート成形材1は、図5に示すステンレス箔材100に対して、平面方向に直交する第1方向xと第2方向yに延びる凹凸の波付け加工が施され、第1方向xと第2方向yに延びる凹凸によって構成されるコルゲート形状が形成された成形材である。詳しくは、コルゲート成形材1は、厚みtが0.08mmである304ステンレス鋼製の箔材(以下、304ステンレス箔という)に上記コルゲート形状を形成して構成している。
コルゲート成形材1に形成されたコルゲート形状について詳述すると、第1方向xに沿って形成される凹状の谷部10と凸状の山部20とが第2方向yに沿って交互に配置されるとともに、第1方向xに沿って形成された谷部10及び山部20に、第1方向xに沿って交互に凸状部30と凹状部40とが交互に配置されてコルゲート形状が構成されている。
なお、凸状部30は波形の波凸部であり、凹状部40は波形の波凹部で形成され、山部20における凸状部30の第2方向yの幅が最も狭く、且つ凹状部10の第2方向yの幅が最も広くなる連続形状で形成され、谷部10における凹状部40の第2方向yの幅が最も狭く、且つ凸状部30の第2方向yの幅が最も広くなる連続形状で形成されている。
また、谷部10には谷底面11が形成され、山部20には山上面21が形成されるとともに、谷底面11と山上面21とを連結する連結側面50が形成され、換言すると、第2方向yの断面において、谷部10は谷底面11と第2方向y両側の連結側面50とで略角型凹状に形成され、山部20は山上面21と第2方向y両側の連結側面50とで略角型逆凹状に形成されている。また、第2方向yの断面において、連結側面50が山上面21または谷底面11となす角60(61,62)の角度R(R1,R2)は80°〜100°の範囲の略90°で形成されている。
なお、山上面21または谷底面11と連結側面50とでなす角度Rが略90°である角60における曲げ半径r(r1,r2)は、コルゲート成形材1を構成する304ステンレス鋼箔の厚みt:0.08mmの5.0倍〜6.5倍の範囲となる0.40mm〜0.52mmの範囲のうち0.49mmで形成している。
このように構成されたコルゲート成形材1は、例えば、図7に示すように、エキゾーストマニホールド(以下においてエキマニという)や触媒などの対象部材の形状の応じた立体形状にプレス加工してヒートインシュレータ300を構成することができる。
このような構成のコルゲート成形材1の製造方法について以下で説明する。
まずは、コルゲート成形材1の製造方法として、一対の波付けローラ200(200a,200b)を用いた製造方法について説明する。
コルゲート成形材1を製造する波付けローラ200は、正弦波状のギヤ歯201が周方向に複数配置されたギヤで構成され、一対構成されている。
詳しくは、ギヤ歯201は、波付けローラ200の断面においてギヤ歯頂角θが59°〜61°の正弦波状であり、波付け加工するステンレス箔材100の厚みtの約55倍の波高5.65mmに構成されており、このように構成されたギヤ歯201が周方向に等間隔に複数配置されて波付けローラ200を構成している。
なお、一対の波付けローラ200(200a,200b)は、対向方向の間隔を調整可能に構成されており、これにより、図6に示すように、ギヤ間ギャップgを調整することができる。また、一対の波付けローラ200(200a,200b)のうち一方が図示省略する駆動機構によって回転駆動する駆動ギヤであり、他方が従動ギヤで構成しているが、両方を同期させた駆動ギヤで構成してもよい。
このように構成された波付けローラ200を用いたコルゲート成形材1の製造方法について詳述すると、まずは、図6(a)で示すように、ステンレス箔材100を一対の波付けローラ200間を通して、波形111を形成して一方向波付け材110を構成する(第1波付け加工)。この第1波付け加工におけるギヤ間ギャップg1はステンレス箔材100の厚みtとほぼ同じ間隔に設定する。
このようにして、波形111が形成された一方向波付け材110は、厚みtはほぼ変化しないものの、波形111によって一方向波付け材110の見かけの厚みTとなる。なお、見かけの厚みTは、波形111の波高に相当することとなるが、ギヤ歯201がギヤ歯頂角θが59°〜61°かつ波高が5.65mmの正弦波状である波付けローラ200によって、波高が4.5mmの波形111の一方向波付け材110が形成される。これは、ステンレス箔材100の材料強度に起因するスプリングバックによるものと考えられる。
波形111が形成された一方向波付け材110の向きを平面視方向において90度回転させ、図6(b)に示すように、回転させた一方向波付け材110を一対の波付けローラ200間を通して、上述のコルゲート形状を形成してコルゲート成形材1を構成する(第2波付け加工)。この第2波付け加工におけるギヤ間ギャップg2は、スプリングバックを考慮し、一方向波付け材110の見かけの厚みT、つまり波形111の波高に対して1/2倍〜1/1.25倍の範囲における1/1.5倍に設定している。
なお、見かけの厚みTに対するギヤ間ギャップg2の間隔によって形成されるコルゲート形状が変わるため、第2波付け加工におけるギヤ間ギャップg2によるコルゲート形状を確認した確認試験の結果を図8の表に示す。
当該確認試験では、見かけの厚みTが4.5mmである一方向波付け材110に対して、約0.33倍である1.5mm、約0.55倍である2.5mm、約0.67倍である3.0mm、約0.78倍である3.5mm、及び約0.89倍である4.0mmにギヤ間ギャップg2を設定して第2波付け加工を施した。
その結果、ギヤ間ギャップg2が約0.33倍である1.5mmの場合、A−A部断面及びB−B部断面において、連結側面50が山上面21または谷底面11となす角60の角度Rが80°以下の鋭角となることが確認された。
また、ギヤ間ギャップg2が約0.89倍である4.0mmの場合、A−A部断面においては、山上面21や連結側面50は形成され、角60の角度R1は80°以上100°以下の略90°を構成するものの、連結側面50と谷底面11とが連続する略波形のように形成され、角62の曲げ半径rが大きくなる。B−B断面においては、谷底面11、山上面21及び連結側面50が区別できない波形に形成され、上述のコルゲート形状を形成することができない。
これに対し、見かけの厚みTが4.5mmである一方向波付け材110に対して、約0.55倍である2.5mm、約0.67倍である3.0mm、及び約0.78倍である3.5mmにギヤ間ギャップg2を設定して第2波付け加工を施すことにより、A−A部断面及びB−B部断面において、連結側面50が山上面21または谷底面11となす角60の角度Rが80°以上100°以下の範囲の角度で形成できることが確認された。
この結果より、ギヤ間ギャップg2を一方向波付け材110の見かけの厚みT、つまり波形111の波高に対して1/2倍〜1/1.25倍の範囲に設定することで角60の角度Rが80°以上100°以下の範囲となる上述のコルゲート形状を形成できることが確認できた。
なお、コルゲート成形材1の製造方法としては、上述の一対の波付けローラ200を用いた製造方法のみならず、例えば、所定方向の波形が交差方向に複数並列配置した一対のプレス(図示省略)を用い、ステンレス箔材100に対してプレス加工を施して一方向波付け材110を形成し、波形111が形成された一方向波付け材110を交差する方向に向けて2回目のプレス加工を施すことによって上述のコルゲート形状を形成してコルゲート成形材1を製造してもよい。
また、所定方向に移動するステンレス箔材100の表裏両側から、所定方向に適宜の間隔を隔てて配置した一対の波形部材を押し付けて波形を形成する加工装置を用いて一方向波付け材110を形成し、波形111が形成された一方向波付け材110を交差する方向に向けて所定方向に移動させながら2回目の押し付け加工によって上述のコルゲート形状を形成してコルゲート成形材1を製造してもよい。
このように、コルゲート成形材1の製造方法としては、一対の波付けローラ200を用いた製造方法に限定されず、さまざまな製造方法によって製造することができる。
上述したように、所定強度を有する金属製のステンレス箔材100で構成され、相互に交差する方向に延びるコルゲート形状が形成されたコルゲート成形材1や上述の製造方法は、薄板材で構成された成形材に比べて軽量化された成形材を構成することができる。
詳述すると、金属製のステンレス箔材100で構成することで薄板材に比べて軽量である成形材を構成することができるものの、ステンレス箔材100にコルゲート形状を形成することで座屈したり割れが生じたりするおそれがある。これに対し、所定強度を有する金属製のステンレス箔材100で構成することにより、相互に交差する方向に延びる所定形状のコルゲート形状を有する軽量化された成形材を構成することができる。
また、厚みtが0.10mm以下の金属製のステンレス箔材100であっても、相互に交差する方向に延びるコルゲート形状によって、見かけの強度が増大した成形材を構成することができる。
また、相互に直交する第1方向x及び第2方向yに延びるコルゲート形状によって、主面に沿った方向において略均等な変形性を得ることができる。
また、0.06mm以上0.10mm以下の厚みtで構成された金属製のステンレス箔材100で構成しているため、所定の強度を有するとともに、80°〜100°の範囲の曲げによって作用する局所的な曲げ負荷を低減し、強度のある成形材を構成することができる。
また、ステンレス箔材100はステンレス鋼製であるため、厚みtが薄く、所定強度があり、軽量且つ高耐久性の成形材を構成することができる。
さらにまた、金属製であるステンレス箔材100が304ステンレス鋼であるため、さらに高耐久性の成形材を構成することができる。
詳述すると、304ステンレス鋼は他の一般的な金属製箔材に対して材料強度が高く、伸び性も高いため、上述のコルゲート形状を形成するための凹凸加工において、他の一般的な金属製箔材では損傷するような高負荷が作用する加工であっても、損傷することなく所望のコルゲート形状を形成することができる。
また、他の一般的な金属製箔材に比べて材料強度が高い304ステンレス鋼は、凹凸加工によっていわゆるスプリングバックという所望の変形が得られないという状態が生じるが、高い伸び性能によって、スプリングバックを考慮した凹凸加工を施すことによって損傷することなく、所望のコルゲート形状を形成することができる。
その反面、304ステンレス鋼に大変形加工を施すと部分的に磁化して、耐久性が低下するおそれがあるが、304ステンレス鋼に上述の凹凸加工によってコルゲート形状が形成されているため、ステンレス箔材としての変形性能が向上しているため、大変形加工を施しても磁化することなく、さらに高耐久性の成形材を構成することができる。
続いて、コルゲート成形材1についてさらに詳述すると、交差する第1方向xと第2方向yとにそれぞれ延びる凹凸によって構成されたコルゲート形状が形成され、第1方向xに沿って形成される凹状の谷部10と凸状の山部20とが第2方向yに沿って交互に配置されるとともに、第1方向xに沿って形成された谷部10及び山部20に、第1方向xに沿って交互に凸状部30と凹状部40とが交互に配置されてコルゲート形状が構成され、谷部10と山部20とのそれぞれに谷底面11と山上面21とが形成されるとともに、谷底面11と山上面21とを連結する連結側面50が形成され、第2方向yの断面において、少なくとも凹状部40における連結側面50が谷底面11及び山上面21に対して80°〜100°の範囲で配置されているため、第2方向yに沿った引っ張り方向の変形に加え、圧縮方向の負荷に対しても十分な変形性を有する成形材を構成することができる。
詳述すると、連結側面50を谷底面11及び山上面21に対して80°〜100°の範囲で配置しているため、引っ張り方向の負荷に対する変形性のみならず、圧縮方向の負荷に対する変形性も備えており、第2方向yの変形性が高い成形材を構成することができる。
なお、谷部10及び山部20が、第1方向xの波形に形成され、凸状部30及び凹状部40は波形に形成され、山部20は凸状部30の第2方向yの幅が最も狭く、且つ凹状部40の第2方向yの幅が最も広くなる連続形状で形成され、谷部10は凹状部40の第2方向yの幅が最も狭く、且つ凸状部30の第2方向yの幅が最も広くなる連続形状であるため、第2方向yにおける引っ張り方向及び圧縮方向の変形性に加え、第1方向xの負荷に対しても十分な変形性を有する成形材を構成することができる。
したがって、絞り性、及び張出し性の高い成形材を構成することができる。
また、谷底面11及び山上面21のそれぞれと連結側面50とでなす角60が、厚みtの5.0倍〜6.5倍の曲げ半径rで構成されているため、十分な変形性を備えるとともに、損傷しにくく、耐久性のある成形材を構成することができる。
詳述すると、谷底面11及び山上面21のそれぞれと連結側面50とでなす角60が、厚みtの5.0倍以下の曲げ半径rである場合、曲げ内側と曲げ外側との曲率差による負荷が大きくなり損傷するおそれが高まり、6.5倍以上の曲げ半径rの場合、谷底面11及び山上面21のそれぞれと連結側面50とにおける角60が占める割合が大きくなって、変形性が低下するおそれがある。これに対し、谷底面11及び山上面21のそれぞれと連結側面50との角60が、厚みtの5.0倍〜6.5倍の曲げ半径rとすることにより、角60における曲げ内側と曲げ外側との曲率差による負荷を小さくできるとともに、谷底面11及び山上面21のそれぞれと連結側面50とにおける角60が占める割合を変形性が損なわない範囲とすることができ、十分な変形性を備えるとともに、損傷しにくく、耐久性のある成形材を構成することができる。
また、ギヤ歯201の断面においてギヤ歯頂角θが59°〜61°の正弦波状である一対の波付けローラ200のギヤ歯201の間に通してコルゲート形状を形成するため、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して80°〜100°となる連結側面50を精度よく形成することができる。
詳述すると、ギヤ歯201の断面においてギヤ歯頂角θが59°以下の場合、第1回目の第1波付け加工によって形成される波形111による見かけの厚みTが高く、第2回目の第2波付け加工によって谷底面11、山上面21並びに連結側面50が形成されるものの、形成される連結側面50が、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して80°以下の鋭角状に大きく内曲がりする可能性が増大する。
逆に、ギヤ歯頂角θが61°以上の場合、第1波付け加工によって形成される波形111による見かけの厚みTが低く、第2波付け加工によって形成される連結側面50が、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して100°以上の鈍角になる可能性が増大する。
これらに対し、ギヤ歯頂角θを59°〜61°の正弦波状とすることで、第1波付け加工によって形成された波形に第2波付け加工を施すことによって、第2波付け加工によって形成される連結側面50が、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して精度よく80°〜100°となるように形成することができる。
また、波形111が形成された一方向波付け材110に対して第2波付け加工する際の一対の波付けローラ200のギヤ歯201のギヤ間ギャップg2を、見かけの厚みT(波形111の波高)に対して1/2倍〜1/1.25倍の間隔に設定することにより、第2方向yの断面において、谷底面11及び山上面21に対して連結側面50を精度よく80°〜100°の範囲で配置することができる。
詳述すると、第1波付け加工された一方向波付け材110は、形成された波形111によって見かけの厚みTが厚くなる。このように、見かけの厚みTが厚くなった一方向波付け材110に形成された見かけの厚みT(波形111の波高)に対して1/2倍以下にギヤ間ギャップg2を設定すると、第2波付け加工によって、あたかも押しつぶされるように、形成される連結側面50が、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して80°以下の鋭角状に大きく内曲がりする可能性が増大する。
逆に、波形111によって見かけの厚みTが厚くなった一方向波付け材110に対して1/1.25倍以上にギヤ間ギャップg2を設定した場合、第1波付け加工によって形成される波形111の高さが低く、第2波付け加工によって形成される連結側面50が、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して100°以上の鈍角になる可能性が増大する。
波形111が形成された一方向波付け材110に対して波付け加工する際の一対の波付けローラ200のギヤ歯201のギヤ間ギャップg2、つまり第2波付け加工におけるギヤ間ギャップg2を、厚みT(波形111の波高)に対して1/2倍〜1/1.25倍の間隔に設定することで、スプリングバックを考慮した第2波付け加工によって形成される連結側面50が、谷底面11及び山上面21のそれぞれに対して精度よく80°〜100°となるように形成することができる。
また、上記コルゲート成形材1で構成され、エキマニや触媒等の形状の応じた立体形状に加工されたヒートインシュレータ300は、高変形性の成形体をエキマニや触媒等の形状に適した立体形状に形成された軽量のヒートインシュレータ300を構成することができる。
また、ステンレス箔材100を複数枚積層してコルゲート成形材1を構成してもよく、これにより、厚みtが薄いステンレス箔材100であっても、強度をさらに向上することができる。また、コルゲート成形材1を構成する複数枚のステンレス箔材100同士の間に空気層を介在させることによって、遮熱性を有するコルゲート成形材1を構成することができる。このようなコルゲート成形材1でヒートインシュレータ300を構成することで強度を有するカバーを構成することができる。
また、表面が有色である有色のステンレス箔材100でコルゲート成形材1を構成してもよく、この場合、放射される熱を遮ることができる遮熱性を有するコルゲート成形材1を構成することができる。このようなコルゲート成形材1でヒートインシュレータ300を構成することで遮熱性を有するカバーを構成することができる。
また、複数の貫通孔が所定間隔を隔てて設けられたステンレス箔材100でコルゲート成形材1を構成してもよく、制振性、遮音性及び吸音性を発揮できるコルゲート成形材1を構成することができる。このようなコルゲート成形材1でヒートインシュレータ300を構成することで制振性、遮音性及び吸音性を有するカバーを構成することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の箔材は、ステンレス箔材100に対応し、
以下同様に、
凹凸形状はコルゲート形状に対応し、
成形材は、コルゲート成形材1に対応し、
対象部材は、エキマニや触媒等に対応し、
カバー体は、ヒートインシュレータ300に対応
するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、金属製のステンレス箔材100は、厚みtが0.10mm以下であれば、上述の厚みtに限定されない。なお、例えば、厚みtが0.10mmのステンレス箔材100を用いる場合、曲げ半径r(r1,r2)は、コルゲート成形材1を構成する304ステンレス鋼箔の厚みt:0.10mmの5.0倍〜6.5倍の範囲となる0.50mm〜0.65mmの範囲で形成するが、一例としては上記範囲のうち0.57mmで形成することとなる。
また、コルゲート形状は、上記形状の見ならず、楕円状、半球状、錐台状などが相互に交差する方向に整列配置された、いわゆるコルゲート形状あるいはエンボス形状としてもよい。
1…コルゲート成形材
10…谷部
11…谷底面
20…山部
21…山上面
30…凸状部
40…凹状部
50…連結側面
60,61,62…角
100…ステンレス箔材
201…ギヤ歯
300…ヒートインシュレータ
θ…ギヤ歯頂角
g2…ギヤ間ギャップ
T…見かけの厚み
t…厚み
r…曲げ半径
x…第1方向
y…第2方向

Claims (6)

  1. 所定強度を有する金属製の箔材で構成され、
    相互に交差する方向に延びる凹凸形状が形成された
    成形材。
  2. 前記凹凸形状は、
    相互に直交する方向に延びる
    請求項1に記載の成形材。
  3. 0.06mm以上0.10mm以下の厚みで構成された前記箔材である
    請求項1または2に記載の成形材。
  4. ステンレス鋼の箔材で構成されている
    請求項3に記載の成形材。
  5. 前記ステンレス鋼が304ステンレス鋼である
    請求項4に記載の成形材。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれかに記載の成形材で構成され、
    対象部材の形状の応じた立体形状に加工された
    カバー体。
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