JP2018176176A - 金属製エンボス板の製造方法 - Google Patents

金属製エンボス板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極力薄い素材金属板を採用して軽量化を図りつつ、十分な強度剛性を確保でき、しかも深絞りに対する設計自由度が大きく、残留歪の少ない金属製エンボス板の製造方法を提供する。【解決手段】素材金属板に対して、第1の方向Xに沿って複数の第1波形部11を型押しにより順次形成し、第1波形部11を形成した一次成形板に対して、第1波形部11よりも振幅及び波長が長くなるように、第1の方向Xと交差する第2の方向Yに沿って複数の第2波形部を突条の型押しにより順次形成し、第2波形部12を形成した二次成形板17に対して、第1波形部11よりも振幅及び波長が長くなるように、第1の方向Xに略沿って複数の第3波形部13を突条43、47の型押しにより順次形成して製作した。【選択図】図10

Description

本発明は、自動車の排気系を覆うカバー部材として好適に利用可能な金属製エンボス板及びそれを用いた自動車の排気系カバー部材並びに金属製エンボス板の製造方法に関する。
自動車の重量が増えるとそれに伴って燃料消費量も増加する。燃費基準はCO排出基準とともに年々厳しくなっており、自動車重量の低減が絶対不可欠となっている。しかし、衝突安全性基準面からオフセット衝突に対応するために高強度化が求められたり、自動車の快適性を向上させるために搭載される機器が増える等、自動車の重量が一層増加する傾向にある。そのため、自動車個々の部品重量を減少させるために、複数部品の一体化や軽量で強度が高く耐食性にも優れた特長を持つアルミニウム合金材料(アルミ材)の利用拡大が期待されている。
自動車(乗用車)の排気システムは、環境設計の必要性から、軽量化、断熱性、コンパクト化の要求事項が重要視されている。
例えば、排気マニホールドを覆うカバーに関しては、軽量化のために、鉄板製カバーに代わって、アルミ合金製カバーが主流になりつつあり、断熱性を高めて触媒効率を向上するために、排気マニホールドに適合する形状のカバーや、排気マニホールド全体を覆うフルフード化が採用されつつある。更に、排気マニホールドのコンパクト化に応じて、カバーの形状も奥行がより深くなって、深絞りが困難な形状になりつつある。
このような要求に応えるため、例えば特許文献1には、アルミニウム合金製の金属シートから成る遮熱パネルであって、前記シートが溝によって分離された複数の概ね平行の直立するリッジに成形されていて前記溝が内曲げ側壁を有するものにおいて、各リッジの幅が規則的にその長さに沿って変化しておりそして各リッジの高さがその長さに沿って変化して最大高さがリッジの最狭点で生じており、そして前記溝の深さがそれらの長さに沿って変化して最大深さが溝の最狭点で生じるように構成した遮熱パネルが提案されている。
また、特許文献2には、アルミニウム板を、歯車状の一対の第1の波形付けロールに通して第1の波形突起を形成した後、前記第1の波形突起に対して直交するように、歯車状の一対の第2の波形付けロールに通して第2の波形突起を形成することで、第1の波形突起の稜線と第2波形突起の稜線とが格子状に配置されてなる、自動車の排気管やエンジン等の発熱部に配設される遮蔽カバーとして好適に利用可能な、アルミニウム成形板の製造方法が提案されている。
特表2001−504393号公報 特許第5705402号公報
しかし、特許文献1記載の金属シートは、リッジの幅方向には伸び易いが、リッジの長さ方向には伸び難いことから、限界絞り率がリッジの長さ方向の伸びからの悪影響を受けて小さくなるという問題がある。このため、排気マニホールドの形状によっては、それに応じて金属シートを立体的に深絞り成形が出来ず、自動車メーカーの要求事項を満足出来ない場合や、歩留まり的に割高な製品コストの要因と成っている。また、特許文献1記載の金属シートでは、2枚の積層板を内曲げ側壁によるメカニカルクリンチを全表面に配置して結合しているため、排気マニホールドの形状に近い立体的成形を施す場合において、メカニカルクリンチ部分が成形性に悪影響を及ぼすことが懸念される。
一方、特許文献2記載の製造方法にて製作したアルミニウム成形板では、正弦波状の第1の波形突起の稜線と、正弦波状の第2波形突起の稜線とが格子状に配置されるように凹凸加工されるため、特許文献1の金属シートと比較して、アルミニウム成形板における、第1の方向への伸び率と、第2の方向への伸び率とが接近し、限界絞り率が大きくなって、深絞り可能な成形品の設計自由度が大きくなる。
しかし、特許文献2記載の製造方法では、歯車状の一対の波形付けロールに通して波形突起を形成する関係上、波形突起の振幅が波形付けロールの歯丈に依存したものとなり、歯丈を長くすると成形板における残留歪が大きくなって、クラックの発生が懸念され、歯丈を短くすると成形板の総厚さが薄くなって、成形板の剛性を十分に確保できないとう問題がある。また、素材金属板の板厚を厚くして、成形板の剛性を高めることも可能であるが、板厚を厚くすると、その分重量が増加するという別の問題が発生する。
また、燃焼効率を極力向上するため、アルミニウム合金よりも熱伝導率の小さいステンレス鋼で、排気マニホールドのカバー部材を構成することも提案されているが、ステンレス鋼はアルミニウム合金と比較して伸び率が小さいことから、更なる成形性の改善が求められている。
本発明の目的は、極力薄い素材金属板を採用して軽量化を図りつつ、十分な強度剛性を確保でき、しかも深絞りに対する設計自由度が大きく、残留歪の少ない金属製エンボス板の製造方法を提供することである。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1) 素材金属板に対して、第1の方向に沿って複数の第1波形部を型押しにより順次形成することと、前記第1波形部を形成した一次成形板に対して、前記第1波形部よりも振幅及び波長が長くなるように、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って複数の第2波形部を突条の型押しにより順次形成することと、前記第2波形部を形成した二次成形板に対して、前記第1波形部よりも振幅及び波長が長くなるように、前記第1の方向に略沿って複数の第3波形部を突条の型押しにより順次形成することと、を備えたことを特徴とする金属製エンボス板の製造方法。
この製造方法では、振幅の小さい第1波形部に関しては、歯車状の1対の波付けロール間において素材金属板を型押ししたり、突条により素材金属板を型押ししたりして、素材金属板に対して第1波形部を順次形成することになる。そして、この第1波形部は、第2波形部及び第3波形部よりも振幅が小さいので、素材金属板に対する残留歪を少なくできる。
一方、第1波形部よりも振幅の大きな第2波形部及び第3波形部に関しては、突条により一次成形板又は二次成形板を型押しして順次波付けするので、金属製エンボス板に対して無理なく波付けすることができる。
したがって、金属製エンボス板の残留歪を全体的に抑えつつ、金属製エンボス板の総厚さを大きく設定して金属製エンボス板の剛性を向上でき、素材金属板として極薄のものを採用しつつ、剛性の高い金属製エンボス板を得ることができる。しかも、振幅の大きな第2波形部と第3波形部を金属製エンボス板に形成することで、金属製エンボス板の第1の方向及び第2の方向に対する伸び率を大きく設定して、深絞り成形可能な成形品の設計自由度を拡大できる。このため、アルミニウム合金板は云うまでもなく、ステンレス鋼板であっても、無理なく深絞りが可能となり、排気マニホールドなどの自動車の排気系部材の形状に適合したカバー部材を無理なく容易に製作することが可能となる。
(2) 前記第1の方向と第2の方向とが略直交する前記(1)記載の金属製エンボス板の製造方法。このように構成することで、金属製エンボス板の伸び率をバランスよく一様に設定することができる。
(3) 前記第2波形部の振幅及び波長と、前記第3波形部の振幅及び波長とが、それぞれ略同じ大きさに設定された前記(1)又は(2)記載の金属製エンボス板の製造方法。このように構成することで、金属製エンボス板の伸び率をバランスよく一様に設定することができる。なお、本明細書において、第1波形部の振幅とは、素材金属板に第1波形部を形成した後における、一次成形板の波の最頂部と最底部間の距離の半分の距離、即ち一次成形板の総厚の半分の厚さを意味する。また、第2波形部の振幅とは、素材金属板に対して第1波形部と第2波形部を形成した後における、二次成形板の波の最頂部と最底部間の距離の半分の距離、即ち二次成形板の総厚の半分の厚さを意味する。更に、第3波形部の振幅とは、素材金属板に対して第1波形部と第2波形部と第3波形部を形成した後における、金属製エンボス板の波の最頂部と最底部間の距離の半分の距離、即ち金属製エンボス板の総厚の半分の厚さを意味する。
(4) 前記第3波形部の振幅が、前記第1波形部の振幅の2倍以上、4倍以下に設定され、前記第3波形部の波長が、前記第1波形部の波長の2.14倍以上、5.5倍以下に設定された前記(1)〜(3)のいずれかに記載の金属製エンボス板の製造方法。第3波形部の振幅は、第2の方向に対する成形性(伸び)を良好にするため、第1波形部の振幅の2倍以上が好ましく、第1波形部の残留応力を低減するため、特に第3波形部の頂部又は谷部に形成される第1波形部は、第3波形部の成形時に潰されて残留応力が大きくなるので、これを低減するため、4倍以下に設定することが好ましい。また、第3波形部の波長は、第3波形部の隣接する谷部と頂部間に第1波形部が2個以上設けられて、第2の方向に対する成形性を(伸び)を良好にするため、第1波形部の波長の2.14倍以上が好ましく、第3波形部の波長が大きくなって、単位長さ当たりの第2の方向の曲げ剛性が小さくなるのを抑制し、曲げ剛性を確保するため、5.5倍以下に設定することが好ましい。
(5) 前記素材金属板として、ステンレス鋼板を用いた前記(1)〜(4)のいずれかに記載の金属製エンボス板の製造方法。ステンレスはアルミニウム合金よりも伸び率が小さいが、本発明のように突条により型押しして、第2波形部及び第3波形部を形成することで、金属製エンボス板に無理なく波形部を形成できる。また、ステンレスはアルミニウム合金よりも熱伝導率が低いので、断熱性に対する顧客ニーズに応えることのできる素材であるが、成形性に難がある。
(6) 前記第1波形部と前記第2波形部と前記第3波形部のいずれかを型押しする成形型にドライ潤滑性を高める表面処理を施した前記(1)〜(5)のいずれかに記載の金属製エンボス板の製造方法。
本発明に係る金属製エンボス板の製造方法によれば、極力薄い素材金属板を採用して軽量化を図りつつ、十分な強度剛性を確保でき、しかも深絞りに対する設計自由度が大きく、残留歪の少ない金属製エンボス板を実現できる。
金属製エンボス板の斜視図 図1のA矢視図 図1のB矢視図 一次成形板の製造方法の説明図 一次成形板及び第1成形型の正面図 二次成形板の製造方法の説明図 二次成形板及び第2成形型の正面図 図6の成形板のA矢視図 図6の成形板のB矢視図 金属製エンボス板の製造方法の説明図 金属製エンボス板及び第3成形型の正面図 素材金属板の断面図 他の構成の第1成形型の斜視図 他の構成の第1成形型の斜視図 他の構成の第2成形型の正面図 金属製エンボス板を用いて製作した遮音カバー及びエンジンの排気系の斜視図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の製造方法にて製作した金属製エンボス板10には、第1の方向Xに沿った複数の第1波形部11と、第1波形部11よりも振幅及び波長が長くなるように、第1の方向Xと略直交する第2の方向Yに沿った複数の第2波形部12と、第1の方向Xに略沿った複数の第3波形部13との合成波形が全体的に形成されている。尚、図中の曲線a,bは、波形部の凹凸状態を示すために描いた説明用の補助線である。
金属製エンボス板10の製造方法は、図4、図5に示すように、平板状の素材金属板15に対して、第1の方向Xに沿って複数の第1波形部11を型押しにより順次形成する第1波付け工程と、図6、図7に示すように、第1波形部11を形成した一次成形板16に対して、第1波形部11よりも振幅及び波長が長くなるように、第1の方向Xと交差する第2の方向Yに沿って複数の第2波形部12を突条33、37の型押しにより順次形成する第2波付け工程と、図10、図11に示すように、第2波形部12を形成した二次成形板17に対して、第1波形部11よりも振幅及び波長が長くなるように、第1の方向Xに略沿って複数の第3波形部13を突条43、47の型押しにより順次形成する第3波付け工程とを備えている。
素材金属板15としては、プレス成形可能なものであれば、アルミニウム合金や鉄やステンレスなどの任意の金属材料からなるものを採用できる。金属製エンボス板10を用いて、図16に示すように、自動車用エンジンの排気マニホールド50を覆うカバー部材51、52を製作する場合には、素材金属板15として、車体の軽量化のため、アルミニウム合金板を用いたり、断熱性を高めてエンジン性能を向上するため、ステンレス鋼板を用いたりすることになる。素材金属板15としては、一枚の金属板からなる素材金属板15を用いてもよいし、複数枚の金属板を重ね合わせてスポット溶接などにより一体化させてなる、複板構造の素材金属板を用いることもできる。例えば図12に示す素材金属板15Aのように、2枚の金属板52、53を積層状に重ね合わせてスポット溶接することで一体化してなる、複板構成の素材金属板15Aを用いることもできる。また、複板構造の素材金属板においては、同じ厚さの金属板を積層状に設けることもできるが、図12に示すように、異なる厚さの金属板52、53を積層状に設けることで、金属板52、53の共振周波数に差を持たせて、金属製エンボス板の防振性能を向上できるので好ましい。
素材金属板15としては、板厚tが0.1mm〜0.5mmの平板状のものを採用できる。素材金属板15の第1の方向Xの寸法と、第1の方向Xと略直交する第2の方向Yの寸法とは、製作する成形品の寸法に応じて任意の長さに設定できる。
(第1波付け工程)
先ず、第1波付け工程で用いる第1成形型20について説明すると、図4、図5に示すように、細長い第1上型21及び第1下型25が第2の方向Yに沿って設けられ、第1上型21の固定板22には上部突条23が下方へ突出状に形成され、第1下型25の固定板26には1対の下部突条27が第1の方向Xに間隔をあけて上方へ突出状に形成されている。上部突条23は、1対の下部突条27の中間位置の上方に配置され、第1上型21を図5に仮想線で示す下限位置まで下降させると、上部突条23が1対の下部突条27間に挿入されるように構成されている。また、上部突条23を1対の下部突条27に嵌合させた状態で、上部突条23と下部突条27間には素材金属板15の板厚tに対して0.1mmを加算した隙間C1が形成されている。
1対の下部突条27の第1の方向Xに対する間隔W1は、第1波形部11の波長λ1と同じ大きさに設定されている。第1上型21を下限位置まで下降させたときにおける上部突条23の下端部と下部突条27の上端部間の上下方向の距離d1と、第1波形部11の振幅A1と、板厚tとの関係は、d1=2×(A1−t)に設定されている。なお、距離d1は、上部突条23の下端部が下部突条27の上端部よりも上側に配置されているときにはマイナスの数値で表記し、下側に配置されているときにはプラスの数値で表記するものとする。
具体的には、第1波形部11の振幅A1は、0.22〜1.25mmに設定され、第1波形部11の波長λ1は、2〜2.8mmに設定され、距離d1は、−0.56〜+1.5mmに設定され、間隔W1は、2〜2.8mmに設定されている。
第1成形型20にて第1波形部11を形成する際には、図4、図5に示すように、素材金属板15を略水平に配置した状態で、素材金属板15の第1の方向Xが第1成形型20への送り方向F1となるように、素材金属板15を図示外の送り装置にセットする。そして、送り装置により、素材金属板15を送り方向F1へ向けて、1対の下部突条27の間隔W1に適合するピッチで、タクト送りして、第1成形型20の第1上型21と第1下型25間へ順次供給する。一方、1回のタクト送りを完了する毎に、第1上型21を図5に仮想線で示す下限位置まで下降させて、1対の下部突条27間において上部突条23により素材金属板15を型押しして、第1波形部11を構成する波部の1つを形成した後、第1上型21を上方へ移動させて、上部突条23を素材金属板15から離間するという型押し作業を順次繰り返して、素材金属板15の全面に対して第1波形部11を順次形成してなる一次成形板16を製作する。
なお、第1下型25に代えて、図13に示すように、1対の下部突条27の対向面間の隙間と同じ大きさのスリット27Aを形成した平板状の第1下型25Aを用いることもできる。更に、第1波形部11に関しては、後述する第2波形部12や第3波形部13よりも振幅が小さいので、第1成形型20に代えて、図14に示すように、歯車状の1対の波付けロール28、29を有する第1成形型20Bを設け、両波付けロール28、29間に素材金属板15を通すことで、第1波形部11を形成することも可能である。
(第2波付け工程)
先ず、第2波付け工程で用いる第2成形型30について説明すると、図6、図7に示すように、細長い第2上型31及び第2下型35が第1の方向Xに沿って設けられ、第2上型31の固定板32には上部突条33が下方へ突出状に形成され、第2下型35の固定板36には1対の下部突条37が第2の方向Yに間隔をあけて上方へ突出状に形成されている。上部突条33は、1対の下部突条37の中間位置の上方に配置され、第2上型31を図7に仮想線で示す下限位置まで下降させると、上部突条33が1対の下部突条37間に挿入されるように構成されている。また、上部突条33を1対の下部突条37に嵌合させた状態で、上部突条33と下部突条37間には一次成形板16の板厚t1に対して0.1mm加算した隙間C2が形成されている。
1対の下部突条37の第2の方向Yに対する間隔W2は、第2波形部12の波長λ2と同じ大きさに設定されている。
第2波形部12の振幅A2は、第1波形部11の振幅A1の2倍以上、4倍以下に設定され、第2波形部12の波長λ2は、第1波形部11の波長λ1の2.14以上、5.5倍以下に設定されている。なお、第2上型31を下限位置まで下降させたときにおける上部突条33の下端部と下部突条37の上端部間の上下方向の距離d2は、振幅A2が前記数値範囲内に入るような数値に設定されている。
第2成形型30にて第2波形部12を形成する際には、図6、図7に示すように、一次成形板16を略水平に配置した状態で、一次成形板16の第2の方向Yが第2成形型30への送り方向F2となるように、一次成形板16を図示外の送り装置にセットする。そして、送り装置により、一次成形板16を送り方向F2へ向けて、1対の下部突条37の間隔W2に適合するピッチで、タクト送りして、第2成形型30の第2上型31と第2下型35間へ順次供給する。一方、1回のタクト送りを完了する毎に、第2上型31を図7に仮想線で示す下限位置まで下降させて、1対の下部突条37間において上部突条33により一次成形板16を型押しして、第2波形部12を構成する波部の1つを形成した後、第2上型31を上方へ移動させて、上部突条33を一次成形板16から離間するという型押し作業を順次繰り返して、一次成形板16の全面に対して第2波形部12を順次形成してなる二次成形板17を製作する。
なお、前述した図13に示す第1下型25Aと同様に、第2下型35に代えて1対の下部突条37の対向面間の隙間と同じ大きさのスリットを形成した平板状の第2下型を用いることもできる。また、第2波形部12は、第1波形部11よりも振幅が大きいので、段階的に型押しが深くなるように構成することもできる。具体的には、図15に示す第2成形型30Aのように、下部突条37を3個以上並列状に設けた第2下型35Aを設け、隣接する下部突条37間のそれぞれに対応させて複数の上部突条33Aを備えた第2上型31Aを設け、複数の上部突条33Aの下端位置を、タクト送りの前方側へ行くにしたがって下側に配置されるように構成し、段階的に型押しが深くなるように構成することもできる。更に、第2波形部12を第1波形部11と略直交状に形成したが、第2波形部12と第1波形部11とは交差するように形成されていれば、必ずしも略直交状に形成する必要はない。
(第3波付け工程)
先ず、第3波付け工程で用いる第3成形型40について説明すると、図10、図11に示すように、細長い第3上型41及び第3下型42が第2の方向Yに沿って設けられ、第3上型41の固定板42には上部突条43が下方へ突出状に形成され、第3下型45の固定板46には1対の下部突条47が第1の方向Xに間隔をあけて上方へ突出状に形成されている。上部突条43は、1対の下部突条47の中間位置の上方に配置され、第3上型41を図11に仮想線で示す下限位置まで下降させると、上部突条43が1対の下部突条47間に挿入されるように構成されている。また、上部突条43を1対の下部突条47に嵌合させた状態で、上部突条43と下部突条47間には二次成形板17の板厚t2に対して0.1mm加算した隙間C3が形成されている。
1対の下部突条47の第1の方向Xに対する間隔W3は、第3波形部13の波長λ3と同じ大きさに設定されている。また、二次成形板17の板厚t2は、t2=A2×2に設定されている。
具体的には、第3波形部13の振幅A3は、第1波形部11の振幅A1の2倍以上、4倍以下に設定され、第3波形部13の波長λ3は、第1波形部11の波長λ1の2.14以上、5.5倍以下に設定されている。なお、第3上型41を下限位置まで下降させたときにおける上部突条43の下端部と下部突条47の上端部間の上下方向の距離d3は、振幅A3が前記数値範囲内に入るような数値に設定されている。また、第3波形部13の振幅A3及び波長λ3は、第2波形部12の振幅A2及び波長λ2とそれぞれ同じ数値に設定してもよいし、異なる数値に設定してもよい。
第3成形型40にて第3波形部13を形成する際には、図10、図11に示すように、二次成形板17を略水平に配置した状態で、二次成形板17の第1の方向Xが第3成形型40への送り方向F3となるように、二次成形板17を図示外の送り装置にセットする。そして、送り装置により、二次成形板17を送り方向F3へ向けて、1対の下部突条47の間隔W3に適合するピッチで、タクト送りして、第3成形型40の第3上型41と第3下型42間へ順次供給する。一方、1回のタクト送りを完了する毎に、第3上型41を図11に仮想線で示す下限位置まで下降させて、1対の下部突条47間において上部突条43により二次成形板17を型押しして、第3波形部13を構成する波部の1つを形成した後、第3上型41を上方へ移動させて、上部突条43を素材金属板15から離間するという型押し作業を順次繰り返して、二次成形板17の全面に対して第3波形部13を順次形成してなる金属製エンボス板10を製作する。
なお、第3成形型40を省略して、第2成形型30をそのまま第3成形型として有効活用することも可能である。この場合には、二次成形板17の製作後、該二次成形板17の第1の方向Xが第2成形型30の送り方向F2となるように、二次成形板17を第2成形型30にタクト送りして、第3波形部13を形成することになる。また、前述した図13に示す第1下型25Aと同様に、第3下型42に代えて、1対の下部突条47の対向面間の隙間と同じ大きさのスリットを形成した平板状の第3下型を用いることもできる。更に、第3波形部13は、第1波形部11よりも振幅が大きいので、図15に示す第2成形型30Aと同様の構成の第3成形型を用いて波付けすることも可能である。
この製造方法では、上部突条23と下部突条27で素材金属板を型押しして第1波形部11を順次形成し、上部突条33と下部突条37で一次成形板16を型押しして第2波形部12を順次形成し、上部突条43と下部突条47で二次成形板17を型押しして第3波形部13を順次形成するので、素材金属板15に対して大きな引張荷重を作用させることなく波付けすることができる。このため、金属製エンボス板10の残留歪を全体的に抑えつつ、金属製エンボス板10の総厚さを大きく設定して金属製エンボス板10の剛性を向上でき、素材金属板15として極薄のものを採用しつつ、剛性の高い金属製エンボス板10を得ることができる。しかも、振幅の大きな第2波形部12と第3波形部13を金属製エンボス板10に形成することで、金属製エンボス板10の第1の方向X及び第2の方向Yに対する伸び率を大きく設定して、深絞り成形可能な成形品の設計自由度を拡大できる。このため、アルミニウム合金板は云うまでもなく、ステンレス鋼板であっても、無理なく深絞りが可能となり、排気マニホールド50などの自動車の排気系部材の形状に適合したカバー部材51を無理なく容易に製作することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。
10 金属製エンボス板
11 第1波形部
12 第2波形部
13 第3波形部
15 素材金属板
16 一次成形板
17 二次成形板
20 第1成形型
21 第1上型
22 固定板
23 上部突条
25 第1下型
26 固定板
27 下部突条
15A 素材金属板
52 金属板
53 金蔵板
20A 第1成形型
25A 第1下型
27A スリット
20B 第1成形型
28 波形付けロール
29 波形付けロール
30 第2成形型
31 第2上型
32 固定板
33 上部突条
35 第2下型
36 固定板
37 下部突条
30A 第2成形型
31A 第2上型
35A 第2下型
40 第3成形型
41 第3上型
42 固定板
43 上部突条
45 下型
46 固定板
47 下部突条
50 排気マニホールド
51 カバー部材
A1 振幅
A2 振幅
A3 振幅
C1 隙間
C2 隙間
C3 隙間
d1 距離
d2 距離
d3 距離
F1 送り方向
F2 送り方向
F3 送り方向
t 板厚
t1 板厚
t2 板厚
W1 間隔
W2 間隔
W3 間隔
X 第1の方向
Y 第2方向
λ1 波長
λ2 波長
λ3 波長

Claims (6)

  1. 素材金属板に対して、第1の方向に沿って複数の第1波形部を型押しにより順次形成することと、
    前記第1波形部を形成した一次成形板に対して、前記第1波形部よりも振幅及び波長が長くなるように、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って複数の第2波形部を突条の型押しにより順次形成することと、
    前記第2波形部を形成した二次成形板に対して、前記第1波形部よりも振幅及び波長が長くなるように、前記第1の方向に略沿って複数の第3波形部を突条の型押しにより順次形成することと、
    を備えたことを特徴とする金属製エンボス板の製造方法。
  2. 前記第1の方向と第2の方向とが略直交する請求項1記載の金属製エンボス板の製造方法。
  3. 前記第2波形部の振幅及び波長と、前記第3波形部の振幅及び波長とが、それぞれ略同じ大きさに設定された請求項1又は2記載の金属製エンボス板の製造方法。
  4. 前記第3波形部の振幅が、前記第1波形部の振幅の2倍以上、4倍以下に設定され、前記第3波形部の波長が、前記第1波形部の波長の2.14倍以上、5.5倍以下に設定された請求項1〜3のいずれか1項記載の金属製エンボス板の製造方法。
  5. 前記素材金属板として、ステンレス鋼板を用いた請求項1〜4のいずれか1項記載の金属製エンボス板の製造方法。
  6. 前記第1波形部と前記第2波形部と前記第3波形部のいずれかを型押しする成形型にドライ潤滑性を高める表面処理を施した請求項1〜5のいずれか1項記載の金属製エンボス板の製造方法。
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