JP2018166174A - 金属−セラミックス接合基板、及びその製造方法 - Google Patents

金属−セラミックス接合基板、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来に比べて信頼性の高い金属−セラミックス接合基板を提供する。【解決手段】金属材とセラミックス板材とを直接接合する金属−セラミックス接合基板101であって、厚み方向において回路パターン用金属板部108、回路絶縁セラミックス基板104、金属ベース部110、強化セラミックス板材105、及び放熱面用金属板部109を有し、強化セラミックス板材は回路絶縁セラミックス基板よりも大きい面積を有し、放熱面用金属板部は金属ベース部の厚みt2よりも薄い厚みt1を有し、かつ、当該金属−セラミックス接合基板の中心を通る対称軸に線対称として位置する少なくとも一つの凹部で強化セラミックス板材が露出する凹部111を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属溶湯をセラミックス基板に接触させた後、金属溶湯を冷却して固化させることによって製造する金属−セラミックス接合基板、及びその製造方法に関する。
電気自動車、電車、工作機械等の大電流を制御するために使用されているパワーモジュールでは、ベース板と呼ばれる金属板又は複合材にセラミックス基板が接合された、金属−セラミックス接合基板が用いられる。この金属−セラミックス接合基板の一方面側の回路用金属板には、電力用半導体素子がはんだ付けされ、他方面側には、金属製の放熱フィンあるいは冷却ジャケットが熱伝導グリースを介してねじ止め等によって取り付けられている。
このような金属−セラミックス接合基板は、金属溶湯をセラミックス基板に接触させた後、金属溶湯を冷却して固化させて製造され、凝固冷却時における金属材とセラミックス材との収縮差が大きいため、大きな反り変形が生じやすい。よって、金属−セラミックス接合基板を金属製の放熱フィンあるいは冷却ジャケットに取り付けた際、反り変形により、放熱フィンあるいは冷却ジャケットと金属−セラミックス接合基板との間に隙間が発生する場合がある。その結果、金属−セラミックス接合基板の放熱性能が低下し、大電流制御基板としての耐熱衝撃等の信頼性が満足できない場合がある。
このような放熱性能の低下を防止するため、少なくとも1つの強化材をベース板に接合された金属−セラミックス接合基板が存在する。そして当該基板を製造する際には、鋳型で強化材を支持することで、強化材の位置を精密に制御、固定して、反りのバラつきを抑制すること等が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2011−77389号公報
しかしながら、上述の提案では、鋳型に金属溶湯を注入する際の金属溶湯の圧力によって強化材が反ってしまい、結果的に金属−セラミックス接合基板に大きな反りが発生する場合がある。したがって、未だ、耐熱衝撃信頼性には改善の余地がある。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、従来に比べて信頼性の高い金属−セラミックス接合基板、及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の一態様における金属−セラミックス接合基板は、金属材とセラミックス材とを直接に接合した基板であり、表面に部品実装面を有し裏面に放熱面を有する金属−セラミックス接合基板であって、当該金属−セラミックス接合基板の厚み方向において、上記部品実装面と上記放熱面との間には、上記部品実装面を有する上記金属材の回路パターン用金属板部、上記放熱面を有する上記金属材の放熱面用金属板部、上記回路パターン用金属板部と上記放熱面用金属板部との間に位置する上記金属材の金属ベース部、上記回路パターン用金属板部と上記金属ベース部との間に位置しこれらを電気的に絶縁する回路絶縁セラミックス基板、及び、上記放熱面用金属板部と上記金属ベース部との間に位置する強化セラミックス板材を備え、上記放熱面用金属板部は、上記放熱面から上記強化セラミックス板材まで延在し上記強化セラミックス板材が露出する凹部を有する、
ことを特徴とする。
本発明の一態様における金属−セラミックス接合基板によれば、金属−セラミックス接合基板の凝固冷却時に発生する反り変形を抑制することができ、金属−セラミックス接合基板と放熱部品との熱伝導性も向上可能である。よって、金属−セラミックス接合基板、ひいてはパワーモジュールの耐熱衝撃信頼性を従来に比べて向上させることが可能となる。
実施の形態1における金属−セラミックス接合基板を示す断面図である。 図1に示す金属−セラミックス接合基板の変形例における断面図である。 実施の形態2及び実施の形態3における金属−セラミックス接合基板を示す断面図である。 実施の形態4における金属−セラミックス接合基板を示す断面図である。 図1に示す金属−セラミックス接合基板を製造するための鋳型の断面図である。 図5に示す鋳型の変形例における断面図である。 図1に示す金属−セラミックス接合基板の平面図である。 図1に示す金属−セラミックス接合基板の変形例における平面図である。
実施形態である金属−セラミックス接合基板、及びその製造方法について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。また、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け当業者の理解を容易にするため、既によく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。また、以下の説明及び添付図面の内容は、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1における金属−セラミックス接合基板121を示す断面図である。図7は、図1に示す金属−セラミックス接合基板121の平面図である。この金属−セラミックス接合基板121は、金属材と少なくとも2枚のセラミックス材とを、後述する鋳型にて直接に接合して製造した基板であり、厚み方向131における両端面として位置し互いに対向する部品実装面108a及び放熱面109aを有する。このような金属−セラミックス接合基板121は、基本的構成部分として、回路パターン用金属板部108と、放熱面用金属板部109と、金属ベース部110と、回路絶縁セラミックス基板104と、強化セラミックス板材105と、凹部111とを備える。回路パターン用金属板部108、放熱面用金属板部109、及び金属ベース部110は、同じ金属材にて形成され、回路絶縁セラミックス基板104及び強化セラミックス板材105は、セラミックス材である。
上記金属材としては、熱伝導性の良いアルミニウムを主原料とするアルミニウム合金、又は純アルミニウムを使用する。上記セラミックス材としては、アルミニウム合金又は純アルミニウムの溶湯温度に対して、熱的にかつ化学的に安定である酸化アルミニウムあるいは窒化アルミニウム等のセラミックス材を使用する。
金属−セラミックス接合基板121では、部品実装面108aを有する回路パターン用金属板部108と、放熱面109aを有する放熱面用金属板部109とが平行又は略平行に対向して位置する。部品実装面108aには、例えば電力用半導体素子等の部品が実装される。放熱面109aには、放熱フィンあるいは冷却ジャケット等の放熱部品が締結される。
このような回路パターン用金属板部108と放熱面用金属板部109との間には、互いに平行又は略平行に対向して、回路絶縁セラミックス基板104及び強化セラミックス板材105が位置する。回路絶縁セラミックス基板104は、回路パターン用金属板部108と金属ベース部110との間に位置しこれらを電気的に絶縁する。強化セラミックス板材105は、放熱面用金属板部109と金属ベース部110との間に位置する。尚、本実施の形態では、回路絶縁セラミックス基板104と強化セラミックス板材105との材質は同じである。
ここで、金属−セラミックス接合基板121の平面視において、強化セラミックス板材105は、回路絶縁セラミックス基板104よりも大きい面積を有する。さらに、厚み方向131において、放熱面用金属板部109の厚みt1は、回路絶縁セラミックス基板104と強化セラミックス板材105との間に位置する金属ベース部110の厚みt2よりも薄い。
さらにまた、放熱面用金属板部109は、金属−セラミックス接合基板121の中心を通る対称軸126(図7)に線対称として位置する少なくとも一つの凹部111を有する。この凹部111は、放熱面用金属板部109における放熱面109aから強化セラミックス板材105まで延在し、強化セラミックス板材105を露出させる。
以上のように構成される金属−セラミックス接合基板121は、例えば図5に示すような鋳型1を用いて、以下のように製造される。
図5では、鋳型1の内部に回路絶縁セラミックス基板104と、強化セラミックス板材105とが設置された状態を示している。鋳型1は、上型2と下型3とに分離可能に構成されており、回路絶縁セラミックス基板104は上型2に支持され、強化セラミックス板材105は上型2の一部及び下型3に立設された突出部6にて支持されている。ここで突出部6は、上述した、比較的厚みの薄い放熱面用金属板部109における凹部11を形成するものである。よって突出部6は、金属−セラミックス接合基板121の中心を通る対称軸126に線対称として少なくとも1つ以上設けられており、放熱面用金属板部109に対応して比較的厚みの薄い部分(下記の放熱面用金属板形成部9)にて、強化セラミックス基材105を支持する。
図5において、鋳型1の内部における空洞部7は、金属−セラミックス接合基板121における金属ベース部110を、回路パターン用金属板形成部8は、回路パターン用金属板部108を、放熱面用金属板形成部9は、放熱面用金属板部109を、それぞれ形成するための空洞部である。また、空洞部7は、回路パターン用金属板形成部8及び放熱面用金属板形成部9と連通している。
また、回路パターン用金属板形成部8は、回路絶縁セラミックス基板104の一部が鋳型1の上型2に支持されて鋳型1内に収容されることで形成される、鋳型1の上型2と回路絶縁セラミックス基板104との間の空間である。
また、放熱面用金属板形成部9は、強化セラミックス板材105の一部が鋳型1の上型2に支持されて鋳型1内に収容されることで形成される、鋳型1の下型3と強化セラミックス板材105との間の空間である。
尚、強化セラミックス板材105の支持は、図5に示すように強化セラミックス板材105の一部が上型2から支持される形態に限定されず、図6に示すように、鋳型1の下型3で支持されてもよい。
鋳型1には、金属ベース部110を形成するための空洞部7に金属溶湯を注湯するための注湯口(不図示)が形成され、また、空洞部7と回路パターン用金属板形成部8との間に延在する溶湯流路(不図示)、及び、空洞部7と放熱面用金属板形成部9との間に延在する溶湯流路(不図示)がそれぞれ形成されている。また鋳型1は、内部に回路絶縁セラミックス基板104を収容したときには、空洞部7と回路パターン用金属板形成部8との間が連通し、強化セラミックス板材105を収容したときにも空洞部7と放熱面用金属板形成部9との間が連通するように構成されている。
ここで、一般的な金属−セラミックス接合基板の鋳造方法について説明する。尚、この鋳造方法は、金属−セラミックス接合基板121の製造にも適用可能である。
金属溶湯と鋳型とが接触することによる金属溶湯と鋳型との接合を防ぐために、まず、塗装、溶射、物理的蒸着法等により、離型コーティングを行う。そして、鋳型の内部に、回路絶縁セラミックス基板104と、強化セラミックス板材105とを収容し、鋳型1を接合炉内に移動させる。
この接合炉内を窒素ガス雰囲気にして、酸素濃度を100ppm以下にし、ヒーターの温度制御によって、注湯温度である600〜800℃まで鋳型1を加熱する。その後、注湯温度まで加熱して得られた、予め計量された金属溶湯を窒素ガスによって加圧し、鋳型1の注湯口を通して鋳型内部へ流し込む。
このようにして金属溶湯を鋳型内部へ流し込んだ後、冷し金を用いて鋳型内の金属溶湯を指向性凝固させる。
以上のようにして、金属材とセラミックス材とが接合した基板を鋳型から離型させ、図1に示す金属−セラミックス接合基板121を製造する。
以上説明した金属−セラミックス接合基板121、及び、この金属−セラミックス接合基板121を製造するための鋳型1によれば、以下の効果を得ることができる。
鋳造時において、金属−セラミックス接合基板121の中心を通る対称軸126に線対称として、鋳型1の下型3に少なくとも1つ以上設け、かつ比較的厚みの薄い放熱面用金属板形成部9側に対応して設けた突出部6によって、強化セラミックス板材105を支持して鋳造する。これにより、窒素ガスで加圧された金属溶湯が鋳型1の内部へ注入される際に生じる、強化セラミックス板材105の撓みを防止することができる。よって、放熱面用金属板部109におけるアルミニウム厚さt1を均等にすることができる。
その結果、凝固収縮時における金属材とセラミックス材との線膨張率の差に起因して発生する熱ひずみによる、金属−セラミックス接合基板121の反りを抑制することができ、かつ、凝固収縮時において、鋳型1の下型3の突出部6によって金属−セラミックス接合基板121を拘束することで、さらに反りを抑制することが可能となる。
また、金属溶湯を鋳型1に注入してから金属溶湯の凝固に至るまで、湯回り不良あるいはガス巻き込み等の欠陥が発生しないように留意する必要がある。下型3の突出部6によって強化セラミックス板材105の撓み防止が可能になることから、湯回り不良を防止でき、かつ凝固時にガスを抜くことができる。よって、ガス巻き込み等の欠陥を発生させることなく、金属−セラミックス接合基板121の品質を向上させることが可能となる。
また、下型3の突出部6による金属−セラミックス接合基板121の拘束は、以下の場合にも有効となる。
即ち、金属−セラミックス接合基板121における回路パターン用金属板部108では、部品実装面108aから回路絶縁セラミックス基板104まで溝が彫り込まれている。
これらにより、金属−セラミックス接合基板121における回路パターン用金属板部108の厚みと放熱面用金属板部109の厚みt1との関係が各位置により異なるため、凝固冷却時に反りが発生する。このような場合に対しても、凝固収縮時において、鋳型1における下型3の突出部6によって金属−セラミックス接合基板121を拘束することにより、反り変形を抑制することができる。
また、下型3に設けた突出部6によって、放熱面用金属板部109には、上述のように凹部111が形成される。一方、放熱面用金属板部109には、放熱フィンあるいは冷却ジャケット等の放熱部品が締結され、その際、放熱面用金属板部109の放熱面109aと放熱部品との接触面には、熱伝導グリースを設ける。よって、この熱伝導グリースは、凹部111内に進入することから、放熱面用金属板部109との接触面積を増加させることができる。よって、金属−セラミックス接合基板121の放熱性能を従来に比べて向上させることが可能である。
以上説明したように、金属−セラミックス接合基板121の凝固冷却時に発生する反り変形を抑制することができ、金属−セラミックス接合基板121と放熱部品との熱伝導性も向上可能なことから、金属−セラミックス接合基板121、ひいてはパワーモジュールの耐熱衝撃信頼性を従来に比べて向上させることが可能となる。
本実施の形態1では、回路絶縁セラミックス基板104及び強化セラミックス板材105は、それぞれ1枚ずつを設けるが、これに限定されない。例えば図2に示す金属−セラミックス接合基板121Aのように、回路絶縁セラミックス基板104と強化セラミックス板材105との間に、さらに一又は複数の強化セラミックス板材を設けても良い。
また、図8は本実施の形態1における金属−セラミックス接合基板の変形例における平面図である。この変形例では、金属−セラミックス接合基板121の中心を通る対称軸126に線対称として、断面矩形の凹部111が6つと、断面円形の凹部111が2つが形成されており、それぞれ強化セラミックス板材105を露出させている。鋳造時において、強化セラミックス板材105の四隅を、四隅の断面矩形の凹部111に対応する突出部に位置するように配置して鋳造する。この際、四隅の断面矩形の凹部111に対応する突出部が、強化セラミックス板材105の位置決めの役割を果たすため、強化セラミックス板材105を精度よく配置することができる。
実施の形態2.
図3は、実施の形態2における金属−セラミックス接合基板122を示している。この金属−セラミックス接合基板122は、基本的に、上述した実施形態1の金属−セラミックス接合基板121と同じ構成を有し、さらに、窪み113を有する点で相違する。
したがって以下では、相違点である窪み113について主に説明を行い、同じ構成部分に関する説明については省略する。
窪み113は、金属ベース部110に存在し、金属−セラミックス接合基板122において、回路パターン用金属板部108側及び放熱面用金属板部109側の少なくとも一方側の面に位置する。このような窪み113は、金属−セラミックス接合基板122の中心を通る対称軸126に線対称として少なくとも2箇所に位置する。尚、図3では、窪み113は、金属−セラミックス接合基板122において、放熱面用金属板部109側の放熱面109aにおける少なくとも2箇所に設けられた場合を示している。
このような窪み113は、金属ベース部110を形成する鋳型1の空洞部7に対して、上型2及び下型3の少なくとも一方に突設した突起部によって形成される。この突起部は、窪み113の配置に対応して、金属−セラミックス接合基板122の中心を通る対称軸126に線対称として少なくとも2箇所に位置する。
このような窪み113を有する本実施形態2の金属−セラミックス接合基板122は、実施形態1の金属−セラミックス接合基板121と基本的に構成部分が同じであることから、金属−セラミックス接合基板121が奏する上述した効果を奏することができる。本実施形態2の金属−セラミックス接合基板122は窪み113を有することで、また窪み113に対応して鋳型1が突起部を有することで、さらに以下の効果を有する。
即ち、鋳造時において、金属ベース部110に対して突起部が存在することで、凝固収縮時の金属材とセラミックス材との線膨張率の差に起因して発生する熱ひずみによる、金属−セラミックス接合基板122の反りを、実施形態1に比べてさらに抑制することができる。
また、実施形態1で説明した熱伝導グリースが、窪み113にも進入可能であることから、実施形態1に比べてさらに放熱性能を向上させることも可能である。
実施の形態3.
本実施の形態3における金属−セラミックス接合基板は、上述の実施の形態2における金属−セラミックス接合基板122と同じ構成を有し、窪み113の配置を、図3に示すように放熱面用金属板部109側の放熱面109aにおける少なくとも2箇所に設けた場合に限定し、放熱部品の締結用穴としたものである。尚、本実施の形態3における金属−セラミックス接合基板に対して「122A」を符番する。
上述したように、放熱面用金属板部109の放熱面109aには、放熱フィンあるいは冷却ジャケット等の放熱部品が締結されるが、その際にボルト等の締結部材が係合する穴として窪み113を用いる。よって、実施の形態3における金属−セラミックス接合基板122Aでは、窪み113は、上記放熱部品に設けられている締結用穴と同心上に配置され、かつ窪み113の最大直径を締結用ボルトの頭部径よりも大きい直径とし、かつボルト頭部高さよりも深く形成する。
このように構成される実施の形態3における金属−セラミックス接合基板122Aは、実施形態2における金属−セラミックス接合基板122と同じ効果を有すると共に、さらに、放熱部品締結用穴を形成するための切削加工、レーザー加工、又はプレス加工の加工負荷を軽減することができる。よって、加工タクトを短縮し、かつ加工時におけるバリあるいはダレ等が締結用穴に発生するのを抑制でき、金属−セラミックス接合基板122Aの品質を改善することが可能となる。
実施の形態4.
図4は、実施の形態4における金属−セラミックス接合基板124を示している。この金属−セラミックス接合基板124は、上述の実施の形態2における金属−セラミックス接合基板122と同じ構成を有し、窪み113について、金属−セラミックス接合基板の回路パターン用金属板部108側における金属ベース部110の外周辺の全周囲に渡って段差状の窪み113を配置した形態を有する。尚、本実施の形態4では、窪み113に対して「113B」を符番する。また、この窪み113Bは、「位置決め部」と称することもできる。
ここで、金属−セラミックス接合基板の回路パターン用金属板部108側における金属ベース部110の外周辺の全周囲に渡って段差状の窪み113を配置した形態に限らず、金属ベース部110の外周辺に、金属−セラミックス接合基板122の中心を通る対称軸126に線対称として少なくとも2箇所に、窪み113Bを配置しても良い。また回路絶縁セラミックス基板104と金属ベース部110の外周辺との間に、金属ベース部110の外周辺に至らない窪み113Bを配置しても良い。
このような窪み113Bは、金属ベース部110を形成する鋳型1の空洞部7に対して、上型2に突設した突起部によって形成される。尚、突起部について、実施の形態2では、金属−セラミックス接合基板122の中心を通る対称軸126に線対称として少なくとも2箇所に位置している。本実施形態4においてもこの考え方を採るが、実施の形態4における窪み113Bは、個別に点在するのではなく連続して延在する。しかしながら、線対称との観点からすれば、窪み113Bは2箇所に位置しており、各窪み113Bが連結した形態と言える。
このように構成される実施の形態4における金属−セラミックス接合基板124は、実施形態2における金属−セラミックス接合基板122と同じ効果を有すると共に、さらに以下の効果を得ることができる。
即ち、金属ベース部110に窪み113Bを有することから、金属−セラミックス接合基板124に対して筺体部品を接着剤等で一体に固定する際の位置決めとして窪み113Bを使用することができる。
したがって鋳造後に、金属−セラミックス接合基板124を筐体部品と接着剤等で固定する際の位置決めが容易となる。よって、位置決め用の治具を使用する必要がなくなり、さらに、金属−セラミックス接合基板124と筐体部品とを固定するタクトを短縮することが可能となる。
また、上述した各実施の形態を組み合わせた構成を採ることも可能であり、また、異なる実施の形態に示される構成部分同士を組み合わせることも可能である。
1 鋳型、2 上型、3 下型、6 突出部、7 空洞部、
8 回路パターン用金属板形成部、9 放熱面用金属板形成部、
104 回路絶縁セラミックス基板、105 強化セラミックス板材、
108 回路パターン用金属板部、108a 部品実装面、
109 放熱面用金属板部、109a 放熱面、110 金属ベース部、
111 凹部、113,113B 窪み、
121,121A、122,122A、124 金属−セラミックス接合基板、
126 対称軸。

Claims (9)

  1. 金属材とセラミックス材とを直接に接合した基板であり、表面に部品実装面を有し裏面に放熱面を有する金属−セラミックス接合基板であって、
    当該金属−セラミックス接合基板の厚み方向において、上記部品実装面と上記放熱面との間には、上記部品実装面を有する上記金属材の回路パターン用金属板部、上記放熱面を有する上記金属材の放熱面用金属板部、上記回路パターン用金属板部と上記放熱面用金属板部との間に位置する上記金属材の金属ベース部、上記回路パターン用金属板部と上記金属ベース部との間に位置しこれらを電気的に絶縁する回路絶縁セラミックス基板、及び、上記放熱面用金属板部と上記金属ベース部との間に位置する強化セラミックス板材を備え、
    上記放熱面用金属板部は、上記放熱面から上記強化セラミックス板材まで延在し上記強化セラミックス板材が露出する凹部を有する、
    ことを特徴とする金属−セラミックス接合基板。
  2. 上記放熱面用金属板部は、上記金属ベース部の厚みよりも薄い厚みを有する、請求項1に記載の金属−セラミックス接合基板。
  3. 上記セラミックス板材は、上記金属−セラミックス接合基板の平面視において、上記回路絶縁セラミックス基板よりも大きい面積を有する、請求項2に記載の金属−セラミックス接合基板。
  4. 上記凹部は複数設けられており、上記金属−セラミックス接合基板の中心を通る対称軸に線対称に配置された、請求項1から3のいずれか1項に記載の金属−セラミックス接合基板。
  5. 当該金属−セラミックス接合基板の中心を通る対称軸に線対称として上記凹部とは異なって位置する少なくとも2つの窪みで、当該金属−セラミックス接合基板の厚み方向において上記放熱面から上記金属ベース部へ延在する窪みをさらに有する、請求項1に記載の金属−セラミックス接合基板。
  6. 上記窪みは、上記放熱面に締結する放熱部品における締結用穴と同心上に位置し、かつ
    上記締結用ボルト頭部径よりも大きい直径と上記締結用ボルト頭部高さよりも深い形状を有する、請求項2に記載の金属-セラミックス接合基板。
  7. 上記窪みは、回路パターン用金属板部側において当該金属−セラミックス接合基板の全周囲に位置する位置決め部である、請求項2又は3に記載の金属−セラミックス接合基板。
  8. 金属材とセラミックス材とを直接に接合した基板であり、表面に部品実装面を有し裏面に放熱面を有する金属−セラミックス接合基板の製造方法であって、
    上記金属−セラミックス接合基板は、当該金属−セラミックス接合基板の厚み方向において、上記部品実装面と上記放熱面との間には、上記部品実装面を有する上記金属材の回路パターン用金属板部、上記放熱面を有する上記金属材の放熱面用金属板部、上記回路パターン用金属板部と上記放熱面用金属板部との間に位置する上記金属材の金属ベース部、上記回路パターン用金属板部と上記金属ベース部との間に位置しこれらを電気的に絶縁する回路絶縁セラミックス基板、及び、上記放熱面用金属板部と上記金属ベース部との間に位置する強化セラミックス板材を備え、
    当該製造方法は、
    上記金属−セラミックス接合基板の鋳造時に、上記強化セラミックス板材を、鋳型に設けられた突出部によって上記放熱面側から支持する、
    ことを特徴とする金属−セラミックス接合基板の製造方法。
  9. 上記突出部が複数設けられており、上記金属−セラミックス接合基板の中心を通る対称軸に線対称に配置された、請求項8に記載の金属−セラミックス接合基板の製造方法。
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