JP2018165441A - 車両用ドア開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドアを開状態で保持するための保持力をより適切に発生させる。
【解決手段】車両用ドア開閉装置の支持部材は、シャフトの外周面から径方向外側に突出するようにシャフトに設けられる弾性部材と、弾性部材が弾性変形を伴って乗り越えるようにシャフトガイドの内周面から径方向内側に隆起した凸部とを備えるから、弾性部材と凸部とにより、シャフトおよびシャフトガイドの軸方向の相対移動を許容しつつ、弾性部材の弾性変形による軸方向の抵抗力を発生させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ドア開閉装置に関する。
従来、この種の車両用ドア開閉装置としては、伸縮を伴ってドアの開閉を支持する支持部材を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の支持部材は、軸方向に相対移動が可能な円筒状の第1ハウジングおよび第2ハウジングと、第1ハウジング内に回転自在に支持されたスピンドルと、スピンドルを回転駆動するモータと、第2ハウジング内に同軸固定されスピンドルが挿入されるガイド管と、ガイド管に取り付けられスピンドルに螺合するスピンドルナットとを備える。この支持部材は、スピンドルの回転によるスピンドルナットの移動を伴って第1ハウジングと第2ハウジングとが相対移動することにより伸縮する。こうした支持部材を備える車両用ドア開閉装置は、モータでスピンドルを回転駆動することにより支持部材を伸縮させてドアを開閉することができると共に、操作者の手動操作によってもドアを開閉することができる。また、スピンドルの先端には径方向外側に突出した円環状のストッパが設けられ、ガイド管の内壁には径方向内側に突出した係合突部が設けられており、ストッパと係合突部とが摩擦係合することによりドアを開位置で保持するための保持力を得ている。
特開2014−101637号公報
上述した車両用ドア開閉装置では、ストッパと係合突部との摩擦係合により保持力を得る構造のため、個体差が生じやすく、尚改善の余地がある。
本発明の車両用ドア開閉装置は、ドアを開状態で保持するための保持力をより適切に発生させることを主目的とする。
本発明の車両用ドア開閉装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両用ドア開閉装置は、
車体とドアとの間に介在され、伸縮を伴って前記ドアを開閉可能に支持する支持部材を備える車両用ドア開閉装置であって、
前記支持部材は、
軸方向に相対移動が可能な筒状の第1ハウジングおよび第2ハウジングと、
前記第1ハウジング内に支持されるシャフトと、
前記第2ハウジング内に同軸固定され、前記シャフトの軸方向の相対移動をガイドする筒状のシャフトガイドと、
前記シャフトの外周面から径方向外側に突出するように前記シャフトに設けられる弾性部材と、
前記弾性部材が弾性変形を伴って乗り越えるように前記シャフトガイドの内周面から径方向内側に隆起した凸部と、
を備えることを要旨とする。
本発明の車両用ドア開閉装置では、支持部材が、第1ハウジングおよび第2ハウジングと、シャフトガイドと、シャフトと、弾性部材と、凸部とを備える。弾性部材は、シャフトの外周面から径方向外側に突出するようにシャフトに設けられる。凸部は、弾性部材が弾性変形を伴って乗り越えるようにシャフトガイドの内周面から径方向内側に隆起している。これにより、弾性部材と凸部とにより、シャフトおよびシャフトガイドの軸方向の相対移動を許容しつつ、弾性部材の弾性変形による軸方向の抵抗力を発生させることができる。このため、支持部材がドアを保持するための保持力をより適切に発生させることができる。
本発明の車両用ドア開閉装置において、前記弾性部材は、前記シャフトの外周面から径方向外側に突出するように前記シャフトの周方向に沿って環状に設けられる環状弾性部材であり、前記凸部は、前記シャフトガイドの内周面に周方向に均等な間隔で複数設けられるものとすることもできる。こうすれば、弾性部材の弾性変形による軸方向の抵抗力が周方向で偏るのを抑制することができるから、支持部材がドアを保持するための保持力をさらに適切に発生させることができる。
本発明の車両用ドア開閉装置において、前記環状弾性部材は、前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを開く方向に相対移動する際に前記凸部と摺動する傾斜面を有するものとすることもできる。こうすれば、ドアを開く方向における軸方向の抵抗力を抑えて、ドアの開放に必要な力が過大となるのを抑えることができる。
本発明の車両用ドア開閉装置において、前記凸部は、前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを開く方向に相対移動する際に前記弾性部材が乗り越え可能に傾斜した第1傾斜面と、前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを閉じる方向に相対移動する際に前記弾性部材が乗り越え可能に前記第1傾斜面よりも急な角度で傾斜した第2傾斜面とを有するものとすることもできる。こうすれば、凸部と弾性部材とが第1傾斜面や第2傾斜面を介して軸方向に相対移動するから、シャフトおよびシャフトガイドが軸方向にスムーズに相対移動することができる。また、第1傾斜面よりも第2傾斜面の方が急な角度で傾斜しているから、ドアを開く方向に対して支持部材が伸長する際の抵抗力よりも、ドアを閉じる方向に対して支持部材が収縮する際の抵抗力を大きくすることができる。このため、支持部材が、開状態のドアを保持するための保持力をより一層適切に発生させることができる。
また、本発明の車両用ドア開閉装置において、前記弾性部材と前記凸部とは、少なくとも前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを開く方向に相対移動する際の移動端で係合するものとすることもできる。こうすれば、ドアを開位置でより適切に保持することができる。
また、本発明の車両用ドア開閉装置において、前記支持部材として、アクチュエータの駆動により前記シャフトを回転させることで伸縮する第1支持部材と、アクチュエータを備えない第2支持部材とを備え、前記弾性部材と前記凸部とは、少なくとも前記第1支持部材に設けられるものとすることもできる。
車両用ドア開閉装置10の外観を示す外観図である。 実施例の支持部材20の構成の概略を示す構成図である。 実施例の支持部材20の一部の構成の概略を示す構成図である。 実施例の支持部材20の一部を拡大して示す部分拡大図である。 変形例の支持部材120の一部を拡大して示す部分拡大図である。
本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は車両用ドア開閉装置10の外観を示す外観図であり、図2は実施例の支持部材20の構成の概略を示す構成図であり、図3は実施例の支持部材20の一部の構成の概略を示す構成図であり、図4は実施例の支持部材20の一部を拡大して示す部分拡大図である。
実施例の車両用ドア開閉装置10は、図1に示すように、車体1とドア2との間に介在する2つの支持部材20,20Bを備え、支持部材20に内蔵するアクチュエータにより支持部材20を伸縮させることによってドア2を開閉するパワードア装置として構成されている。ドア2は、本実施例では、上端部がヒンジ4を介して車体1の後部に取り付けられ、ヒンジ4を支点として上下方向に回動可能な跳ね上げ式のバックドアとして構成されている。2つの支持部材20,20Bは、それぞれ車幅方向の左右両端に取り付けられており、ドア2を左右両端で支持する。支持部材20は、アクチュエータとしてのモータの回転運動を直動運動に変換することにより伸縮するよう構成されている。また、支持部材20Bは、アクチュエータを内蔵しておらず、支持部材20によるドア2の開閉をアシストするものである。
支持部材20,20Bは、共通の構成として、図2に示すように、底付き円筒形状の第1ハウジング30と、第1ハウジング30の外径よりも若干大きい内径を有する底付き円筒形状の第2ハウジング40と、第1ハウジング30と第2ハウジング40とを互いに離間する方向に付勢する圧縮コイルばね22とを備える。支持部材20,20Bは、第1ハウジング30および第2ハウジング40の開口端を互いに重ね合わせた状態で軸方向に相対移動することによって伸縮する。
第1ハウジング30および第2ハウジング40の非開口端には、車体1およびドア2にそれぞれ固定されたボールスタッドの球頭部(図示せず)が嵌合されるソケット31,41が設けられている(図2参照)。ソケット31,41とボールスタッドは、球継手を構成し、車体1およびドア2に対して支持部材20(第1ハウジング30および第2ハウジング40)の両端部を揺動可能に連結する。
アクチュエータを備える支持部材20は、特有の構成として、図2に示すように、螺旋状の溝が軸方向のほぼ全域に亘って形成されたスピンドル32と、スピンドル32を回転駆動する駆動ユニット50とを第1ハウジング30内に備える。スピンドル32の先端部32a(第2ハウジング40側の端部)には、外周面から径方向外側に向かって突出した樹脂製などの環状のストッパ34が設けられている。また、スピンドル32の基端部32b(駆動ユニット50側の端部)は、第1ハウジング30の内周面に固定されたベアリング33によって回転自在に支持されている。
駆動ユニット50は、図2に示すように、モータ52と、モータ52の回転を減速してスピンドル32に伝達する減速ギヤ(遊星歯車)54とを備える。なお、モータ52は、永久磁石が取り付けられたロータと、三相コイルが巻回されたステータとを備える永久磁石式同期モータとして構成されている。
第2ハウジング40内には、図2に示すように、第2ハウジング40の内径よりも小さな外径の円筒状に形成されたスピンドルガイド42を備える。スピンドルガイド42は、一端側が開口されると共に他端側が第2ハウジング40に同軸固定されている。第2ハウジング40の内周面とスピンドルガイド42の外周面との間の隙間には、上述した圧縮コイルばね22が配置されている。なお、図4では、第1ハウジング30や第2ハウジング40、圧縮コイルばね22などの図示を省略する。
スピンドルガイド42の内径はスピンドル32の外径よりも大きく設定されている。スピンドルガイド42は、開口端からスピンドル32の先端部32aが挿入され、スピンドルガイド42に対するスピンドル32の軸方向の相対移動をガイドする。また、スピンドルガイド42の開口端付近の内周面には、図3に示すように、スピンドルガイド42内に挿入されたスピンドル32に螺合するスピンドルナット44が固定されている。スピンドル32とスピンドルナット44は、これらの相対的な回転運動と直動運動とを相互に変換する回転直動変換機構を構成する。
また、図3,図4に示すように、スピンドルガイド42の開口端から軸方向にスピンドルナット44の形成領域を隔てた位置には、内径が縮径した脱落防止部42aが形成されている。脱落防止部42aは、ストッパ34の外径よりも内径が小さくなるようプレス加工等によって形成されている。上述したように、スピンドル32は第1ハウジング30内に回転自在に支持され、スピンドルガイド42は第2ハウジング40内に同軸固定されているから、スピンドル32とスピンドルガイド42との軸方向の相対移動に伴って第1ハウジング30と第2ハウジング40とが軸方向に相対移動する。そして、スピンドル32の先端部32aに設けられたストッパ34がスピンドルガイド42の脱落防止部42aに当接すると、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが伸張する方向への移動が規制される。これにより、スピンドル32がスピンドルガイド42およびスピンドルナット44から脱落するのを防止している。
ここで、本実施形態のストッパ34は、外周部に周方向に沿って環状に窪んだ溝部34aが形成されている。この溝部34aには、エンジニアプラスチックや樹脂などの弾性を有する部材で一部が途切れた環状(筒状)に形成された弾性リング36が取り付けられている。この弾性リング36は、溝部34aに取り付けられた状態の外周面が、スピンドル32の先端部32a側に位置し外径が一定の平坦面36aと、スピンドル32の基端部32b側に向かうにつれてテーパ状に外径が小さくなる傾斜面36bとを有する。また、弾性リング36は、周方向の一部に、スピンドル32の軸方向に対して斜め方向に切り欠かれた切り欠き部36cを有する。弾性リング36は、径方向における厚み(高さ)が、傾斜面36bの最小外径部においても、溝部34aの溝深さよりも大きくなるよう形成されている。このため、弾性リング36は、溝部34aに嵌め込まれた状態で、ストッパ34の外周面よりも径方向外側に突出したものとなっている。また、弾性リング36は、切り欠き部36cの切り欠き幅を小さくするように収縮することで、外周面(平坦面36aと傾斜面36b)の外径を小さくするように弾性変形することができる。
また、スピンドルガイド42の脱落防止部42aよりも軸方向で他端側(固定端側)の内周面には、径方向内側に隆起した凸部46が周方向に複数箇所設けられている。凸部46は、弾性リング36の外周面よりも径方向内側に隆起するようにプレス加工等によって形成されている。凸部46は、例えばスピンドルガイド42の内周面に90度間隔で4箇所に設けられている。なお、凸部46は、180度間隔で2箇所あるいは120度間隔で3箇所に設けられていてもよいし、5箇所以上設けられていてもよいし、内周面の全周に亘って設けられていてもよい。脱落防止部42aと凸部46との軸方向における間隔は、ストッパ34に取り付けられた弾性リング36が脱落防止部42aと凸部46との間に位置することができる程度の間隔となっている。この凸部46は、図4に示すように、第1傾斜面47aと、第2傾斜面47bとにより屈曲するように形成されている。第1傾斜面47aは、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが互いに離間する方向において上り勾配で傾斜した傾斜面である。第2傾斜面47bは、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが互いに近接する方向において上り勾配で傾斜した傾斜面である。第1傾斜面47aと第2傾斜面47bの傾斜角度は、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが軸方向に相対移動する際に、凸部46の押圧によって弾性リング36が弾性変形しながら弾性リング36と凸部46とが相対的に乗り越えることができる角度となっている。また、第1傾斜面47aよりも第2傾斜面47bの方が急な角度となるよう形成されている。即ち、第2傾斜面47bは、第1傾斜面47aに比べて、第1ハウジング30と第2ハウジング40との軸方向の単位移動量当りにおいて弾性リング36の変形量を大きくする角度となっている。本実施例では、第2傾斜面47bは、スピンドルガイド42の軸方向に対して略直交する(略90度の)傾斜角度となるように形成されている。このため、弾性リング36が脱落防止部42aと凸部46との間に位置している場合、弾性リング36の平坦面36a側の端面が第2傾斜面47bと当接するように引っ掛かるものとなる。
次に、こうして構成された実施例の車両用ドア開閉装置10の動作について説明する。ドア2の開閉は、支持部材20に内蔵する駆動ユニット50(モータ52)の駆動によって行うことができる他、操作者の手動操作によっても行うことができる。駆動ユニット50の駆動によってドア2を開閉する場合、ドア2の開放は、モータ52を第1方向(正回転方向)に回転駆動することにより行われる。モータ52が第1方向に回転駆動されると、モータ52からのトルクが減速ギヤ54で増幅されてスピンドル32に伝達され、スピンドル32を第1方向に回転させる。スピンドル32が第1方向に回転すると、スピンドル32の回転運動が支持部材20を伸張させる方向のスピンドルナット44の直動運動に変換される。これにより、支持部材20が伸張して、ドア2を開放する。一方、ドア2の閉鎖は、モータ52を第2方向(逆回転方向)に回転駆動することにより行われる。モータ52が第2方向に回転駆動されると、モータ52からのトルクが減速ギヤ54で増幅されてスピンドル32に伝達され、スピンドル32を第2方向に回転させる。スピンドル32が第2方向に回転すると、スピンドル32の回転運動が支持部材20を収縮させる方向のスピンドルナット44の直動運動に変換される。これにより、支持部材20が収縮して、ドア2を閉鎖する。
ここで、支持部材20が収縮状態から伸張してドア2を全開状態とする場合、スピンドル32とスピンドルガイド42との軸方向の相対移動に伴って、ストッパ34の弾性リング36とスピンドルガイド42の凸部46とが近付くことになる。この際、弾性リング36は、傾斜面36b側から凸部46に近付いて第1傾斜面47aの押圧により弾性変形しながら、第1傾斜面47aを乗り越えるように凸部46に対して軸方向に相対移動する。弾性リング36は、切り欠き部36cの切り欠き幅を小さくするように収縮して外径を小さくするように弾性変形することで第1傾斜面47aを乗り越えることができる。また、第1傾斜面47aは、第2傾斜面47bよりも傾斜角度を小さくしたから、スピンドル32とスピンドルガイド42との軸方向に過大な抵抗力が生じるのを抑制することができる。さらに、弾性リング36は、傾斜面36b側から凸部46に近付いて、傾斜面36bと第1傾斜面47aとが摺動するように移動することによっても、軸方向に過大な抵抗力が生じるのを抑制することができる。これらのことから、ドア2をスムーズに開放することができる。
また、支持部材20が伸張してドア2を全開状態としている場合、弾性リング36の平坦面36a側の端面が凸部46の第2傾斜面47bに引っ掛かるように係合することになる。このため、支持部材20が収縮するためには、弾性リング36が凸部46の第2傾斜面47bの押圧により弾性変形しながら、第2傾斜面47bを乗り越えるように凸部46に対して軸方向に相対移動する必要がある。第2傾斜面47bは、第1傾斜面47aよりも傾斜角度が大きく軸方向に略直交する傾斜角度としたから、スピンドル32とスピンドルガイド42との軸方向の相対移動に大きな抵抗力を発生させることになる。このため、ドア2の全開状態において支持部材20がドア2を保持する保持力を大きなものとすることができる。したがって、ドア2が全開状態で閉方向に回動(落下)するのを適切に防止することができる。なお、弾性リング36は、切り欠き部36cの切り欠き幅を小さくするように収縮して外径を小さくするように弾性変形することで第2傾斜面47bを乗り越えることができるから、平坦面36a側の端面が凸部46の第2傾斜面47bに引っ掛かるように係合しつつ、駆動ユニット50の駆動による支持部材20の収縮動作や操作者の手動操作による支持部材20の収縮を妨げることはない。
以上説明した本実施例の車両用ドア開閉装置10によれば、支持部材20には、スピンドル32にストッパ34の外周面から径方向外側に突出する弾性リング36が設けられ、スピンドルガイド42の内周面に径方向内側に凸状に形成されて第1傾斜面47aとその第1傾斜面47aよりも急な角度の第2傾斜面47bとを有する凸部46が設けられる。これにより、スピンドル32とスピンドルガイド42とが軸方向に相対移動する際に、凸部46が弾性リング36を押圧することに伴って弾性リング36の弾性変形による軸方向の抵抗力を発生させることができる。また、第1傾斜面47aよりも第2傾斜面47bの方が急な角度としたから、ドア2を開く方向に対して支持部材20が伸張する際の抵抗力よりも、ドア2を閉じる方向に対して支持部材20が収縮する際の抵抗力を大きくすることができる。これらのことから、支持部材20がドア2を保持する保持力をより適切に発生させることができる。
また、本実施例の車両用ドア開閉装置10によれば、スピンドル32とスピンドルガイド42との軸方向の相対移動においてドア2を開放する側の移動端となる位置に凸部46が設けられるから、ドア2を全開位置でより適切に保持することができる。
実施例では、アクチュエータの駆動によりスピンドル32を回転させることで伸縮する支持部材20と、アクチュエータを備えない支持部材20Bとを備え、弾性リング36と凸部46とが支持部材20に設けられるものを例示したが、これに限られるものではない。即ち、弾性リング36と凸部46とは、少なくとも支持部材20に設けられるものであればよく、支持部材20と支持部材20Bとにそれぞれ設けられてもよい。なお、支持部材20Bは、図示は省略するが、第1ハウジング30内に、第1ハウジング30の内径よりも小さな外径のシャフトを備え、シャフトの先端部にストッパが設けられるから、そのストッパに弾性リングが設けられるものとすればよい。また、支持部材20Bは、第2ハウジング40内にシャフトが挿入されるシャフトガイドを備えるから、そのシャフトガイドの内周面に凸部が設けられるものとすればよい。このように、両支持部材20,20Bに弾性リングと凸部(弾性部材と抵抗力発生部と傾斜部)を設けることで、支持部材20,20Bがドア2を保持する保持力を左右でバランスよく発生させることができる。
実施例では、弾性リング36は、外径が一定の平坦面36aとテーパ状に外径が小さくなる傾斜面36bとを有するものとしたが、これに限られず、傾斜面36bを有さないものとしてもよい。即ち、弾性リング36を外径が一定のものとしてもよい。また、凸部46は、第1傾斜面47aと第2傾斜面47bとが形成されるものとしたが、弾性リング36と凸部46のいずれか一方に第1傾斜面と第2傾斜面とが形成されるものであればよい。
実施例では、弾性リング36は、切り欠き部36cを有し周方向の一部が途切れたものとしたが、これに限られず、途切れることなく周方向に環状に繋がっているものとしてもよい。また、凸部46は、第2傾斜面47bが軸方向に略直交する傾斜角度に形成されるものとしたが、これに限られず、第1傾斜面47aよりも急な角度で傾斜しているものであればよい。また、凸部46は、第1傾斜面47aと第2傾斜面47bとを有するものであればよく、第1傾斜面と第2傾斜面との間に平坦面を有するものなどとしてもよい。これらの場合の変形例の支持部材120を図5に示す。
図5に示すように、スピンドル132は、ストッパ134の溝部134aにゴムなどの弾性を有する部材で環状に形成された弾性リング136が嵌め込まれている。弾性リング136は、径方向における厚み(高さ)が溝部34aの溝深さよりも大きな厚みとなるよう形成されており、溝部134aに嵌め込まれた状態で、ストッパ134の外周面よりも突出したものとなっている。また、この弾性リング136は、切り欠き部を有さずに周方向に繋がっているものである。一方、スピンドルガイド142の内周面には、内径側に隆起した凸部146が周方向に複数箇所(例えば3箇所や4箇所など)設けられている。この凸部46は、図5中の拡大図に示すように、第1傾斜面147aと、第2傾斜面147bと、第1傾斜面147aと第2傾斜面147bとを繋ぐ平坦状の頂面147cとを有する。第1傾斜面147aは、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが互いに離間する方向において上り勾配で傾斜した傾斜面であり、第2傾斜面147bは、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが互いに近接する方向において上り勾配で傾斜した傾斜面である。第1傾斜面147aと第2傾斜面147bの傾斜角度は、実施例と同様に、第1傾斜面147aよりも第2傾斜面147bの方が急な角度であって、弾性リング136が外径を縮径するように弾性変形しながら乗り越え可能な角度である。この変形例においても、実施例と同様に、支持部材120が伸張してドア2を全開状態とする場合には、弾性リング136が凸部146の第1傾斜面147aの押圧により弾性変形しながら、第1傾斜面147aを乗り越えるように凸部146に対して軸方向に相対移動することになるから、軸方向に過大な抵抗力が生じるのを抑制してドア2をスムーズに開放させることができる。また、支持部材120が伸張してドア2を全開状態としている場合、支持部材120が収縮するためには、弾性リング136が凸部146の第2傾斜面147bの押圧により弾性変形しながら、第2傾斜面147bを乗り越えるように軸方向に相対移動する必要があるから、支持部材120がドア2を保持する保持力を大きなものとすることができる。
実施例では、スピンドルガイド42の軸方向における一の位置に凸部46を設けるものとしたが、これに限られず、軸方向における複数の位置に凸部を設けるものとしてもよい。このようにすれば、ドア2を保持するための保持力を複数の開度で発生させることができる。また、複数の位置に設ける凸部の凸高さを異なるものとすることで、各位置で生じる軸方向の抵抗力を異なる大きさに調整することができるから、ドア2の開度に応じて必要な保持力を必要な大きさで発生させることができる。なお、圧縮コイルばね22のばね荷重によるモーメントとドア2の自重によるモーメントとの差は、ドア2の開度に応じて変化するため、その変化を考慮して必要な保持力(抵抗力)を発生させるものなどとすればよい。
実施例では、凸部46が、第1傾斜面47aと、第1傾斜面47aよりも急な角度で傾斜した第2傾斜面47bとを有するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、凸部46が、第1傾斜面と、第1傾斜面と略同じ角度で傾斜した第2傾斜面とを有するものなどとしてもよい。また、凸部46が、第1傾斜面や第2傾斜面のいずれか一方を有さないものとなどとしてもよく、例えば凸部が、傾斜面が屈曲するように隆起して形成されるものに限られず、スピンドルガイド42の内壁面に略直交する左右の壁面と、左右の壁面を繋ぐ平坦状の頂面とにより形成されるものなどとしてもよい。
実施例では、支持部材を伸張させる方向に付勢力を付与する圧縮コイルばね22を備えるものとしたが、圧縮コイルばね22に代えてダンパ機構(例えばガス式やオイル式等)を備えるものとしてもよいし、圧縮コイルばね22とダンパ機構とを併用するものとしてもよい。
実施例では、ドア2の開閉を支持する2つの支持部材20(120),20Bを備えるものとしたが、支持部材を1つだけ備えるものとしてもよいし、3つ以上備えるものとしてもよい。
実施例では、本発明の車両用ドア開閉装置を、車体1の後部に設けられたバックドアを開閉するものに適用したが、その他の車両用ドアの開閉に適用するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、第1ハウジング30が「第1ハウジング」に相当し、第2ハウジング40が「第2ハウジング」に相当し、支持部材20が「支持部材」に相当し、スピンドルガイド46が「シャフトガイド」に相当し、スピンドル32が「シャフト」に相当し、弾性リング36が「弾性部材(環状弾性部材)」に相当し、凸部46が「凸部」に相当する。弾性リング36の傾斜面36bが「傾斜面」に相当する。凸部46の第1傾斜面47aが「第1傾斜面」に相当し、第2傾斜面47bが「第2傾斜面」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両用ドア開閉装置の製造産業などに利用可能である。
1 車体、2 ドア、4 ヒンジ、10 車両用ドア開閉装置、20,20B,120 支持部材、22 圧縮コイルばね、30 第1ハウジング、31 ソケット、32,132 スピンドル、32a 先端部、32b 基端部、33 ベアリング、34,134 ストッパ、34a,134a 凹部、36,136 弾性リング、36a 平坦面、36b 傾斜面、36c 切り欠き部、40 第2ハウジング、41 ソケット、42,142 スピンドルガイド、42a 脱落防止部、44 スピンドルナット、46,146 凸部、47a,147a 第1傾斜面、47b,147b 第2傾斜面、50 駆動ユニット、52 モータ、54 減速ギヤ、147c 頂面。

Claims (6)

  1. 車体とドアとの間に介在され、伸縮を伴って前記ドアを開閉可能に支持する支持部材を備える車両用ドア開閉装置であって、
    前記支持部材は、
    軸方向に相対移動が可能な筒状の第1ハウジングおよび第2ハウジングと、
    前記第1ハウジング内に支持されるシャフトと、
    前記第2ハウジング内に同軸固定され、前記シャフトの軸方向の相対移動をガイドする筒状のシャフトガイドと、
    前記シャフトの外周面から径方向外側に突出するように前記シャフトに設けられる弾性部材と、
    前記弾性部材が弾性変形を伴って乗り越えるように前記シャフトガイドの内周面から径方向内側に隆起した凸部と、
    を備える車両用ドア開閉装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ドア開閉装置であって、
    前記弾性部材は、前記シャフトの外周面から径方向外側に突出するように前記シャフトの周方向に沿って環状に設けられる環状弾性部材であり、
    前記凸部は、前記シャフトガイドの内周面に周方向に均等な間隔で複数設けられる
    車両用ドア開閉装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ドア開閉装置であって、
    前記環状弾性部材は、前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを開く方向に相対移動する際に前記凸部と摺動する傾斜面を有する
    車両用ドア開閉装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の車両用ドア開閉装置であって、
    前記凸部は、前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを開く方向に相対移動する際に前記弾性部材が乗り越え可能に傾斜した第1傾斜面と、前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを閉じる方向に相対移動する際に前記弾性部材が乗り越え可能に前記第1傾斜面よりも急な角度で傾斜した第2傾斜面とを有する
    車両用ドア開閉装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の車両用ドア開閉装置であって、
    前記弾性部材と前記凸部とは、少なくとも前記シャフトおよび前記シャフトガイドが前記ドアを開く方向に相対移動する際の移動端で係合する
    車両用ドア開閉装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の車両用ドア開閉装置であって、
    前記支持部材として、アクチュエータの駆動により前記シャフトを回転させることで伸縮する第1支持部材と、アクチュエータを備えない第2支持部材とを備え、
    前記弾性部材と前記凸部とは、少なくとも前記第1支持部材に設けられる
    車両用ドア開閉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109353194A (zh) * 2018-10-26 2019-02-19 奇瑞汽车股份有限公司 一种车身侧电动撑杆的安装结构
JP7425688B2 (ja) 2019-07-16 2024-01-31 株式会社ミツバ 車両バックドア開閉用装置

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