前記課題を解決するためになされた第1の発明は、地上または空中を移動可能なデータ送信装置と、データ受信装置と、前記データ送信装置から前記データ受信装置へのデータの送信を中継する中継装置と、を備える無線通信システムであって、前記データ送信装置は、自装置の位置情報を取得する測位部と、前記中継装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記中継装置は、自装置の位置情報を取得する測位部と、前記データ送信装置および前記データ受信装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記データ受信装置は、前記中継装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記データ送信装置の位置情報、前記中継装置の位置情報、前記データ送信装置と前記中継装置との間の通信状況に関する情報、および前記中継装置と前記データ受信装置との間の通信状況に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、前記中継装置および前記データ送信装置の少なくとも一方の位置を制御する構成とする。
これによると、データ送信装置や中継装置の位置、およびデータ送信装置と中継装置との間の通信状況や中継装置とデータ受信装置との間の通信状況に応じて、中継装置の位置を制御して、中継装置を最適な位置に移動させることができる。これにより、データ送信装置が地上または空中を移動することで、遮蔽が発生したり通信距離が長くなったりした場合でも、通信品質の劣化を回避することができる。
また、第2の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記データ送信装置と前記中継装置との間の見通しが確保されるように、前記中継装置および前記データ送信装置の少なくとも一方の位置を制御する構成とする。
これによると、データ送信装置と中継装置との間の見通しが確保されるため、データ送信装置と中継装置との間の通信品質の劣化を回避することができる。
また、第3の発明は、前記データ送信装置および前記中継装置の少なくとも一方は、周辺を撮影するカメラを備え、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記カメラの撮影画像から前記データ送信装置または前記中継装置を検出した場合に、見通し状態と判定する構成とする。
これによると、データ送信装置と中継装置との間の見通し状態を適切に判定することができる。
また、第4の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記カメラの撮影画像から前記データ送信装置または前記中継装置を検出し、かつ、前記データ送信装置と前記中継装置との間の無線品質が良好である場合に、見通し状態と判定する構成とする。
これによると、データ送信装置と中継装置との間の見通し状態をより一層適切に判定することができる。
また、第5の発明は、地上または空中を移動可能なデータ送信装置と、データ受信装置と、前記データ送信装置から前記データ受信装置へのデータの送信を中継する中継装置と、を備える無線通信システムであって、前記データ送信装置は、自装置の位置情報を取得する測位部と、前記中継装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記中継装置は、自装置の位置情報を取得する測位部と、前記データ送信装置および前記データ受信装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記データ受信装置は、前記中継装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記中継装置と前記データ受信装置との間の見通しが確保されるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、中継装置とデータ受信装置との間の見通しが確保されるため、中継装置とデータ受信装置との間の通信品質の劣化を回避することができる。
また、第6の発明は、前記中継装置は、周辺を撮影するカメラを備え、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記カメラの撮影画像から前記データ受信装置を検出した場合に、見通し状態と判定する構成とする。
これによると、中継装置とデータ受信装置との間の見通し状態を適切に判定することができる。
また、第7の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記カメラの撮影画像から前記データ受信装置を検出し、かつ、前記中継装置と前記データ受信装置との間の無線品質が良好である場合に、見通し状態と判定する構成とする。
これによると、中継装置とデータ受信装置との間の見通し状態をより一層適切に判定することができる。
また、第8の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、複数の前記データ送信装置の各々と前記中継装置との通信距離が全体的に短くなるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、システム全体の通信性能を向上させることができる。
また、第9の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、中継可能な前記データ送信装置が最も多くなるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、システム全体の通信性能を向上させることができる。
また、第10の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、複数の前記データ送信装置の各々と前記中継装置との通信のスループットが全体的に大きくなるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、システム全体の通信性能を向上させることができる。
また、第11の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、複数の前記データ送信装置の各々と前記中継装置との通信の無線品質が全体的に良好となるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、システム全体の通信性能を向上させることができる。
また、第12の発明は、前記中継装置は、前記データ送信装置から送信される無線通信の電波を反射する反射部を備え、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記反射部で反射した電波が前記データ受信装置に到達するように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、データ送信装置からデータ受信装置へのユーザデータの送信を適切に中継することができる。
また、第13の発明は、前記反射部は、角度を変更可能に設けられ、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記反射部で反射した電波が前記データ受信装置に到達するように、前記反射部の角度を制御する構成とする。
これによると、中継装置の位置を制御することで対応できない場合でも、反射部の角度を制御することで、データ送信装置からデータ受信装置へのユーザデータの送信を適切に中継することができる。
また、第14の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記反射部による反射後の前記中継装置から前記データ受信装置との間の通信距離が、反射前の前記データ送信装置から前記中継装置との間の通信距離より短くなるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、反射後の電波が大きく減衰する場合でも、データ送信装置からデータ受信装置へのユーザデータの送信を適切に中継することができる。
また、第15の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記反射部による反射後の前記中継装置から前記データ受信装置との間の無線品質が、反射前の前記データ送信装置から前記中継装置との間の無線品質より良好となるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、反射後の電波が大きく減衰する場合でも、データ送信装置からデータ受信装置へのユーザデータの送信を適切に中継することができる。
また、第16の発明は、前記データ受信装置は、無線通信ネットワークの基地局であり、前記中継装置の前記制御部は、前記反射部で反射した電波が前記基地局に到達するように、前記反射部の方向および高度を制御する構成とする。
これによると、無線通信ネットワークの基地局の位置が不明である場合でも、データ送信装置から基地局へのユーザデータの送信を適切に中継することができる。
また、第17の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、複数の前記データ送信装置の各々に求められる通信レートが確保されるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、データ送信装置の各々に求められる通信レートを確保することができる。
また、第18の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、複数の前記データ送信装置の中から、優先度が高い前記データ送信装置を選定して、そのデータ送信装置に求められる通信レートが確保されるように、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、優先度が高いデータ送信装置の通信レートを確実に確保することができる。
また、第19の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、他の無線通信との間の干渉が低減するように、前記データ送信装置および前記中継装置の少なくともいずれか一方の位置を制御する構成とする。
これによると、周辺に存在する無線ネットワークなどの他の無線通信との干渉を低減することができる。
また、第20の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、他の無線通信との間の干渉量を測定し、前記干渉量が所定値以上になった場合、前記データ送信装置からデータを送信するときの送信電力を低減する構成とする。
これによると、他の無線通信との干渉を確実に低減することができる。
また、第21の発明は、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、他の無線通信との間の干渉量を測定し、前記干渉量が所定値以上になった場合、前記データ送信装置からのデータの送信を停止する構成とする。
これによると、他の無線通信との干渉を確実に低減することができる。
また、第22の発明は、前記データ受信装置の前記制御部は、前記データ送信装置の接続先を、現在接続中の前記中継装置から別の前記中継装置に切り替える際に、切り替え先の前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、接続先の切替え時に発生する通信の切断を回避するとともに、システム全体の通信エリアを広く確保することができる。
また、第23の発明は、前記中継装置の記憶部および前記データ受信装置の記憶部のいずれかは、各位置での過去の通信状況に関する通信履歴情報を蓄積し、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記通信履歴情報と、前記データ送信装置および前記データ受信装置の現在の位置情報と、に基づいて、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、中継装置の位置を適切にかつ効率よく制御することができる。
また、第24の発明は、前記中継装置の記憶部および前記データ受信装置の記憶部のいずれかは、前記データ送信装置および前記データ受信装置の各位置に対応する前記中継装置の位置に関する位置関係情報を記憶し、前記中継装置の前記制御部および前記データ受信装置の前記制御部のいずれかは、前記位置関係情報と、前記データ送信装置および前記データ受信装置の現在の位置情報と、に基づいて、前記中継装置の位置を制御する構成とする。
これによると、中継装置の位置を適切にかつ効率よく制御することができる。
また、第25の発明は、地上または空中を移動可能なデータ送信装置からデータ受信装置へのデータの送信を中継する中継装置を制御する制御装置であって、前記データ受信装置と通信を行う通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記データ送信装置の位置情報、移動可能な前記中継装置の位置情報、前記データ送信装置と前記中継装置との間の通信状況に関する情報、および前記中継装置と前記データ受信装置との間の通信状況に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、前記中継装置および前記データ送信装置の少なくとも一方の位置を制御する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、データ送信装置が地上または空中を移動することで、遮蔽が発生したり通信距離が長くなったりした場合でも、通信品質の劣化を回避することができる。
また、第26の発明は、地上または空中を移動可能なデータ送信装置からデータ受信装置へのデータの送信を中継する中継装置であって、自装置の位置情報を取得する測位部と、前記データ送信装置および前記データ受信装置と無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記データ送信装置の位置情報、自装置の位置情報、前記データ送信装置と自装置との間の通信状況に関する情報、および自装置と前記データ受信装置との間の通信状況に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、自装置および前記データ送信装置の少なくとも一方の位置を制御する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、データ送信装置が地上または空中を移動することで、遮蔽が発生したり通信距離が長くなったりした場合でも、通信品質の劣化を回避することができる。
また、第27の発明は、地上または空中を移動可能なデータ送信装置からデータ受信装置へのデータの送信を中継装置で中継する無線通信を、前記中継装置および前記データ受信装置のいずれかで制御する無線通信制御方法であって、前記データ送信装置の位置情報、移動可能な前記中継装置の位置情報、前記データ送信装置と前記中継装置との間の通信状況に関する情報、および前記中継装置と前記データ受信装置との間の通信状況に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、前記中継装置および前記データ送信装置の少なくとも一方の位置を制御する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、データ送信装置が地上または空中を移動することで、遮蔽が発生したり通信距離が長くなったりした場合でも、通信品質の劣化を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る無線通信システムの全体構成図である。
この無線通信システムは、データ収集機1(データ送信装置)と、地上機2(データ受信装置)と、中継機3(中継装置)と、を備えている。この無線通信システムでは、データ収集機1で収集されたユーザデータが中継機3を経由して地上機2に送信される。このユーザデータの送信は、6GHz以上の高周波数帯を利用した無線通信を利用して行われる。また、データ収集機1と地上機2との間、および中継機3と地上機2との間では、制御データの送受信が行われる。
データ収集機1は、対象エリアの上空を飛翔しながら、ユーザデータを収集する。このデータ収集機1は、ドローン型、すなわち、ドローン(マルチコプター)に、データ収集用の機器やデータ送信用の通信機器などを搭載したものである。本実施形態では、データ収集用の機器として、カメラが搭載され、ユーザデータとして映像データを送信する。また、本実施形態では、予め設定されたデータ収集スケジュールにしたがって、データ収集機1が移動する。
地上機2は、地上に設置され、データ収集機1から中継機3を経由して送信されるユーザデータを受信する。この地上機2には、制御装置や、映像解析装置や、表示装置などが接続される。また、地上機2は、移動可能な車両に搭載されて、移動体通信ネットワークを介して監視センターにユーザデータを送信するようにしてもよい。
中継機3は、飛翔しながら、データ収集機1と地上機2との間でのユーザデータの通信を中継する。この中継機3は、ドローン型、すなわち、ドローン(マルチコプター)に中継用の通信機器などを搭載したものである。
なお、本実施形態では、データ収集機1が、飛翔体を利用して空中を移動するものとしたが、地上を移動するものであってもよい。例えば、通信機能を備えたカメラを人物が所持して歩き回る場合や、カメラを車両に搭載して、車両が走行する場合でもよい。
また、本実施形態では、データ収集機1においてデータ収集用の機器としてカメラが搭載されたものとしたが、データ収集用の機器として、地上に設置されたセンサーから送信される検出データを受信するものであってもよい。このようなセンサーとしては、例えば、農耕地に設置されて土壌や空気の状態を検出するもの、人物に装着されて人物の健康状態を検出するもの、工場に設置されて機器の状態を検出するものなどがある。
また、本実施形態では、ドローン型のデータ収集機1や中継機3を用いるようにしたが、ドローンの他に、飛行船およびバルーンなどの飛翔体を利用したものであってもよい。ここで、監視用途で人物や車両などを追跡する場合、頻繁に移動が発生するため、移動性能の高いドローン型が適している。また、空中撮影の用途では、低速で移動しながら長時間継続して飛翔するため、ある程度の移動性能と滞空時間とを有する飛行船型が適している。また、農業用のセンシングの用途では、移動がなく、広い通信エリアで低レートのデータ通信を長時間継続するため、滞空時間が非常に長いバルーン型が適している。
次に、第1実施形態に係る制御状況について説明する。図2は、第1実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
建物などの遮蔽物が存在するエリアをデータ収集機1が移動する場合、図2(A)に示す状態から、図2(B)に示すように、データ収集機1が移動すると、データ収集機1が建物などの遮蔽物の陰に隠れて、中継機3とデータ収集機1との間の見通しがきかない状態となり、中継機3とデータ収集機1との間の無線品質が劣化する。
そこで、本実施形態では、図2(C)に示すように、データ収集機1が移動するのに応じて、中継機3とデータ収集機1との間の見通しが確保されるように、中継機3の位置を制御する。さらに、本実施形態では、データ収集機1の位置を制御する。
次に、第1実施形態に係る見通し判定について説明する。図3は、見通し判定の概要を示す説明図である。
中継機3にカメラを設けて、中継機3の周囲を撮影すると、見通しがきく範囲にデータ収集機1が存在する場合には、撮影画像にデータ収集機1が写る。また、データ収集機1にカメラを設けて、データ収集機1の周囲を撮影すると、見通しがきく範囲に中継機3が存在する場合には、撮影画像に中継機3が写る。このため、中継機3とデータ収集機1との間の見通しが確保されている見通し状態か否かの判定を、撮影画像に基づいて行うことができる。
一方、撮影画像のみでは、通信距離が長い場合の無線品質の劣化を評価することができない。また、建物などの陰に隠れていても無線品質があまり劣化しない場合があるが、この場合、わずかな移動で無線品質が急激に劣化し、このような急激な劣化に対して、無線品質のみでは対応できない。
そこで、本実施形態では、中継機3とデータ収集機1との間の見通しが確保されている見通し状態か否かの判定を、撮影画像および無線品質の双方に基づいて行う。すなわち、撮影画像では見通し状態と判定される場合でも、無線品質が良好でない場合には、見通し状態でないと判定する。また、撮影画像から対象物(データ収集機1および中継機3)が検出されない場合には、見通し状態でないと判定する。
なお、データ収集機1および中継機3のいずれか一方で撮影された撮影画像のみを利用するようにしてもよい。また、撮影画像から対象物(データ収集機1および中継機3)で検出されても、その対象物が撮影画像の端に位置する、すなわち、対象物が遠くに位置する場合には、見通し状態でないと判定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、見通し判定に基づくデータ収集機1および中継機3の位置制御を地上機2が行うものとする。すなわち、中継機3またはデータ収集機1が撮影した撮影画像および無線品質情報を中継機3から地上機2に送信し、地上機2において、撮影画像および無線品質情報に基づいて、中継機3とデータ収集機1との間の見通しが確保されている見通し状態か否かの判定を行い、見通し状態でない場合には、見通し状態となる位置への移動を中継機3に対して指示する。さらに必要であれば、見通し状態となる位置への移動をデータ収集機1に対して指示する。
次に、第1実施形態に係るデータ収集機1の概略構成について説明する。図4は、データ収集機1の概略構成を示すブロック図である。
データ収集機1は、測位部11と、無線通信部12と、制御部13(プロセッサ)と、記憶部14と、カメラ15と、ロータ駆動部16と、電源部17と、を備えている。
測位部11は、GPSなどの衛星測位システムにより自装置の位置情報を取得する。無線通信部12は、中継機3との間で無線通信を行う。制御部13は、データ収集機1の各部を制御する。記憶部14は、プロセッサで実行するプログラムなどを記憶する。カメラ15は、全方位カメラであり、データ収集機1の周囲を撮影する。ロータ駆動部16は、飛翔のためのロータを駆動する。電源部17は、データ収集機1の各部に電力を供給する。
また、データ収集機1では、事前に設定されたデータ収集スケジュールに関する情報が記憶部14に記憶される。このデータ収集スケジュールは、各時刻におけるデータ収集地点を規定したタイムスケジュールであり、データ収集スケジュールにしたがってデータ収集機1が移動してデータを収集する。
なお、最初のデータ収集スケジュールは、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示に付加してデータ収集機1に通知されるようにするとよい。また、データ収集機1に移動指示が送信される際に、更新されたデータ収集スケジュールが移動指示に付加して通知されるようにするとよい。
次に、第1実施形態に係る中継機3の概略構成について説明する。図5は、中継機3の概略構成を示すブロック図である。
中継機3は、測位部21と、無線通信部22と、制御部23(プロセッサ)と、記憶部24と、カメラ25と、ロータ駆動部26と、電源部27と、を備えている。
測位部21は、GPSなどの衛星測位システムにより自装置の位置情報を取得する。無線通信部22は、地上機2およびデータ収集機1との間で無線通信を行う。制御部23は、中継機3の各部を制御する。記憶部24は、プロセッサで実行するプログラムなどを記憶する。カメラ25は、全方位カメラであり、中継機3の周囲を撮影する。ロータ駆動部26は、飛翔のためのロータを駆動する。電源部27は、中継機3の各部に電力を供給する。
なお、本実施形態では、中継機3のカメラ15およびデータ収集機1のカメラ25を、魚眼レンズにより360度の範囲を撮影する全方位カメラとしたが、所定の視野角(例えば90度)を有するボックスカメラを複数(例えば4台)設けて、中継機3およびデータ収集機1の周囲を撮影するようにしてもよい。また、中継機3のカメラ15は、データ収集機1の移動に追従して撮影角度を変化させる構成のものとしてもよい。
次に、第1実施形態に係る地上機2の概略構成について説明する。図6は、地上機2の概略構成を示すブロック図である。
地上機2は、測位部31と、無線通信部32と、制御部33(プロセッサ)と、記憶部34と、表示部35と、入力部36と、を備えている。
測位部31は、GPSなどの衛星測位システムにより自装置の位置情報を取得する。無線通信部32は、中継機3との間で無線通信を行う。制御部33は、地上機2の各部を制御する。記憶部34は、プロセッサで実行するプログラムなどを記憶する。表示部35は、中継機3およびデータ収集機1の制御状況などに関する情報を表示する。入力部36は、ユーザが中継開始などの入力操作を行う。
次に、第1実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図7は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
図7(A)に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、中継機3とデータ収集機1との間の見通しの有無に関する見通し判定を行う(ST104)。
そして、見通し状態でない場合には(ST105でNo)、無線通信部32から中継機3またはデータ収集機1に移動指示を送信する(ST106)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、見通し判定の結果が見通し状態である場合には(ST105でYes)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
中継機3とデータ収集機1との間が見通し状態でない場合には、中継機3と地上機2との間の無線品質や通信距離などに応じて、中継機3またはデータ収集機1のいずれを移動させるかを決定する。まず、データ収集機1と中継機3との間の見通しが確保されるように中継機3を移動させる。データ収集機1と中継機3との間の見通しが確保されるように中継機3を移動させることで、地上機2と中継機3との間の見通しが確保できなくなる場合には、中継機3を元の位置に戻し、データ収集機1を移動させるようにするとよい。
図7(B)に示すように、見通し判定では、まず、中継機3とデータ収集機1との間の無線品質が所定のしきい値以上であるか否かを判定する(ST301)。
ここで、無線品質がしきい値未満である場合には(ST301でNo)、見通し状態でないと判定する(ST304)。
一方、無線品質がしきい値以上である場合には(ST301でYes)、次に、撮影画像に対して対象物の検出処理を行い、撮影画像内に対象物が検出されたか否か、すなわち、データ収集機1で撮影された撮影画像から中継機3が検出されたか否か、または、中継機3で撮影された撮影画像からデータ収集機1が検出されたか否かを判定する(ST302)。
ここで、撮影画像から対象物(中継機3またはデータ収集機1)が検出された場合には(ST302でYes)、見通し状態と判定する(ST303)。一方、撮影画像から対象物が検出されない場合には(ST302でNo)、見通し状態でないと判定する(ST304)。
なお、図7においては、地上機2の見通し判定に基づく、中継機3またはデータ収集機1の移動制御の動作についてのみ説明したが、地上機2からの中継開始指示が中継機3およびデータ収集機1に受信された時点から、データ収集機1により撮影された撮影画像は中継機3を介して地上機2に送信され、地上機2において記憶される。
次に、第1実施形態に係る中継機3の動作について説明する。図8は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、制御部23において、測位部21から中継機3の位置情報を取得する(ST504)。また、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22からデータ収集機1との間の無線品質を取得する(ST506)。そして、中継機3の位置情報、中継機3の撮影画像およびデータ収集機1との間の無線品質情報を無線通信部22から地上機2に送信する(ST507)。
次に、地上機2から送信される移動指示を無線通信部22で受信すると(ST508でYes)、制御部23において、移動指示に従ってロータ駆動部26を制御して自装置を移動する(ST509)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、地上機2からの移動指示がない場合には(ST508でNo)、撮影画像の取得(ST505)以降の動作を繰り返す。
なお、図8においては、地上機2の見通し判定に基づく、中継機3の移動制御の動作についてのみ説明したが、地上機2からの中継開始指示を受信して中継を開始した時点から、データ収集機1により撮影された撮影画像の地上機2への送信は開始される。
次に、第1実施形態に係るデータ収集機1の動作について説明する。図9は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、制御部13において、中継開始指示に付加されたデータ収集スケジュールを取得して記憶部14に記憶する(ST702)。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST703)。また、カメラ15から撮影画像を取得する(ST704)。また、無線通信部12から中継機3との間の無線品質情報を取得する(ST705)。そして、データ収集機1の位置情報、データ収集機1の撮影画像および中継機3との間の無線品質情報を、無線通信部12から中継機3経由で地上機2に送信する(ST706)。
そして、地上機2から中継機3経由で送信される移動指示を無線通信部12で受信すると(ST707でYes)、その移動指示に付加されたデータ収集スケジュールで、記憶部14のデータ収集スケジュールを更新する(ST708)。一方、中継機3からの移動指示がない場合には(ST707でNo)、収集スケジュールの更新(ST708)はない。なお、移動指示にデータ収集スケジュールが付加されていない場合には、データ収集スケジュールを更新しなくてもよい。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST709)。そして、データ収集機1が移動した場合には(ST710でYes)、撮影画像の取得(ST704)以降の動作を繰り返す。一方、データ収集機1が移動しない場合には(ST710でNo)、地上機2からの移動指示の受信判定(ST707)以降の動作を繰り返す。
ところで、本実施形態では、中継機3とデータ収集機1との間の見通しが確保された見通し状態でないと判定されると、中継機3を移動させる制御が行われるが、この制御では、次のように中継機3を移動させればよい。
まず、地上機2との通信が可能な範囲内で、可能な限りデータ収集機1に近づくように、中継機3を移動させる。また、地上機2との通信が可能な範囲内で、データ収集機1の上空で可能な限りデータ収集機1の真上となるように、中継機3を移動させる。また、地上機2との通信が可能な範囲内で、可能な限りデータ収集機1に追随するように、中継機3を移動させる。また、データ収集機1を移動させる場合には、見通し状態である直前の位置に戻すように、データ収集機1を移動させる。また、データ収集機1を移動させる場合には、可能な限り高度が高くなるように、データ収集機1を移動させる。
なお、図9においては、地上機2の見通し判定に基づく、データ収集機1の移動制御の動作についてのみ説明したが、中継機3からの中継開始指示を受信した時点から、撮影した撮影画像の中継機3への送信は開始される。
(第1実施形態の変形例)
次に、第1実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第1実施形態では、見通し判定に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、見通し判定に基づく中継機3の位置制御を中継機3が行う。
次に、第1実施形態の変形例に係る地上機2の動作について説明する。図10は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
地上機2では、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、第1実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図11は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、測位部21において中継機3の位置情報を取得する(ST504)。そして、データ収集機1から送信されるデータ収集機1の位置情報、データ収集機1の撮影画像および中継機3との間の無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、制御部23において、撮影画像および無線品質情報に基づいて、見通しの有無に関する見通し判定を行う(ST512)。
一方、データ収集機1からの情報を受信しない場合には(ST511でNo)、次に、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22からデータ収集機1との間の無線品質を取得する(ST506)。そして、見通し判定を行う(ST512)。
そして、見通し判定で見通し状態であると判定された場合には(ST513でYes)、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。一方、見通し状態でないと判定された場合には(ST513でNo)、自装置を移動するか、またはデータ収集機1に移動指示を送信する(ST514)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。
次に、第1実施形態の変形例に係るデータ収集機1の動作について説明する。図12は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、制御部13において、中継開始指示に付加されたデータ収集スケジュールを取得して記憶部14に記憶する(ST702)。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST703)。また、カメラ15から撮影画像を取得する(ST704)。また、無線通信部12から中継機3との間の無線品質情報を取得する(ST705)。そして、位置情報、撮影画像および無線品質情報を、無線通信部12から中継機3に送信する(ST711)。
そして、中継機3から送信される移動指示を無線通信部12で受信すると(ST712でYes)、その移動指示に付加されたデータ収集スケジュールで、記憶部14のデータ収集スケジュールを更新する(ST708)。一方、中継機3からの移動指示がない場合には(ST712でNo)、収集スケジュールの更新(ST708)はない。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST709)。そして、データ収集機1が移動した場合には(ST710でYes)、撮影画像の取得(ST704)以降の動作を繰り返す。一方、データ収集機1が移動しない場合には(ST710でNo)、地上機2からの移動指示の受信(ST707)以降の動作を繰り返す。
なお、第1実施形態では、見通し判定に基づく位置制御を地上機2が行い、第1実施形態の変形例では、見通し判定に基づく位置制御を中継機3が行うようにしたが、位置制御を中継機3が行う場合には、中継機3の制御負荷や消費電力が大きくなり、中継機3の積載可能重量や継続飛行時間などの性能による制限を受けるため、このような事情を勘案して、いずれかの構成を採用すればよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図13は、第2実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
第1実施形態では、データ収集機1と中継機3との間の見通しが確保されるように中継機3またはデータ収集機1の位置を制御するようにしたが、本実施形態では、地上機2と中継機3との間の見通しが確保されるように中継機3の位置を制御する。
例えば、図13(A)に示す状態から、図13(B)に示すように、データ収集機1に近づくように中継機3を移動させると、地上機2と中継機3との間の見通しがきかなくなり、地上機2と中継機3との間の無線品質が劣化する。そこで、図13(C)に示すように、地上機2と中継機3との間の見通しが確保できる位置に中継機3を戻す。これにより、データ収集機1と中継機3との間の無線品質が多少劣化するが、地上機2と中継機3との間の無線品質を良好に維持することができる。
特に、本実施形態では、見通し判定に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うものとする。すなわち、中継機3またはデータ収集機1が撮影した撮影画像および無線品質情報を中継機3から地上機2に送信し、地上機2が、撮影画像および無線品質情報に基づいて、地上機2と中継機3との間の見通しが確保されている見通し状態か否かの判定を行い、見通し状態でない場合には、見通し状態となる位置への移動を中継機3に対して指示する。
次に、第2実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図14は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、地上機2と中継機3との間の見通しの有無に関する見通し判定を行う(ST104)。
そして、見通し状態でない場合には(ST105でNo)、無線通信部32から中継機3に移動指示を送信する(ST107)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、見通し判定の結果が見通し状態である場合には(ST105でYes)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
見通し判定(ST104)は、第1実施形態(図7(B)参照)と同様の手順で行えばよいが、この場合、地上機2と中継機3との間の無線品質がしきい値以上であるか否かを判定し、また、中継機3で撮影された撮影画像から地上機2が検出されたか否かを判定する。
次に、第2実施形態に係る中継機3の動作について説明する。図15は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、制御部23において、測位部21から中継機3の位置情報を取得する(ST504)。また、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22から地上機2との間の無線品質を取得する(ST521)。そして、位置情報、撮影画像および無線品質情報を無線通信部22から地上機2に送信する(ST507)。
次に、地上機2から送信される移動指示を無線通信部22で受信すると(ST508でYes)、移動指示に従って自装置を移動する(ST509)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、地上機2からの移動指示がない場合には(ST508でNo)、撮影画像の取得(ST505)以降の動作を繰り返す。
ところで、本実施形態では、中継機3と地上機2との間の見通しが確保された見通し状態でないと判定されると、中継機3を移動させる制御が行われるが、この制御では、次のように中継機3を移動させればよい。
まず、データ収集機1との通信が可能な範囲内で、可能な限り地上機2に近づくように、中継機3を移動させる。また、データ収集機1との通信が可能な範囲内で、地上機2の上空で可能な限り地上機2の真上となるように、中継機3を移動させる。また、見通し状態である直前の位置に戻すように、中継機3を移動させる。
(第2実施形態の変形例)
次に、第2実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第2実施形態では、見通し判定に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、見通し判定に基づく中継機3の位置制御を中継機3が行う。
次に、第2実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図16は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、制御部23において、測位部21から中継機3の位置情報を取得する(ST504)。また、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22から地上機2との間の無線品質情報を取得する(ST521)。そして、撮影画像および無線品質情報に基づいて、地上機2との間の見通しの有無に関する見通し判定を行う(ST531)。
そして、見通し判定で見通し状態であると判定された場合には(ST532でYes)、撮影画像の取得(ST505)以降の動作を繰り返す。一方、見通し状態でないと判定された場合には(ST532でNo)、自装置を移動する(ST533)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図17は、第3実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
複数のデータ収集機1が存在する場合、各データ収集機1と中継機3との通信距離を短くすることが、システム全体の性能を向上させる上で望ましい。そこで、本実施形態では、各データ収集機1と中継機3との通信距離が全体的に短くなるように、中継機3の位置を制御する。特に本実施形態では、各データ収集機1と中継機3との通信距離の平均値(合計値)が最小になる位置に中継機3を移動させる制御を行う。例えば、図17(A)に示す状態から、図17(B)に示すように、地上機2の真上に中継機3を移動させると、各データ収集機1と中継機3との通信距離の平均値を最小とすることができる。
また、本実施形態では、通信距離に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うものとする。
次に、第3施形態に係る地上機2の動作について説明する。図18は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
図18(A)に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報に基づいて、通信距離に関するシステム性能判定を行い、中継機3の目標位置を算出する(ST111)。
そして、目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST112でYes)、無線通信部32から中継機3に移動指示を送信する(ST107)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST112でNo)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
図18(B)に示すように、システム性能判定(ST111)では、各データ収集機1の位置情報に基づいて、各データ収集機1と中継機3との通信距離の平均(合計)が最小になる中継機3の目標位置を算出する(ST311)。
(第3実施形態の変形例)
次に、第3実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第3実施形態では、通信距離に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、通信距離に基づく中継機3の位置制御を中継機3が行う。
次に、第3実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図19は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、測位部21において中継機3の位置情報を取得する(ST504)。そして、データ収集機1から送信されるデータ収集機1の位置情報、データ収集機1の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、制御部23において、通信距離に関するシステム性能判定を行い、中継機3の目標位置を算出する(ST541)。
一方、データ収集機1からの情報を受信しない場合には(ST511でNo)、次に、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22からデータ収集機1との間の無線品質を取得する(ST506)。そして、システム性能判定を行う(ST541)。
そして、中継機3の目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST542でYes)、自装置を移動する(ST533)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、中継機3の目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST542でNo)、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図20は、第4実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
複数のデータ収集機1が存在する場合、1つの中継機3でできるだけ多くのデータ収集機1の中継を行うことができるようにすることが、システム全体の性能を向上させる上で望ましい。図20(A)に示す状態では、中継機3が1つのデータ収集機1の通信エリア(ユーザデータの通信エリア)のみに位置するため、1つのデータ収集機1のみの中継しかできないが、図20(B)に示すように、3つのデータ収集機1の通信エリアが重なり合う位置に中継機3を移動させると、3つのデータ収集機1の中継が可能になる。そこで、本実施形態では、中継可能なデータ収集機1が最も多くなるように、中継機3の位置を制御する。
次に、第4実施形態に係るシステム性能判定について説明する。図21は、システム性能判定の手順を示す説明図である。
システム性能判定では、まず、各データ収集機1の位置情報および送信パワーに基づいて、各データ収集機1の通信エリアの範囲(位置)を算出する(ST321)。そして、各データ収集機1の通信エリアの重複数が最大となる位置を算出して、その位置を中継機3の目標位置に決定する(ST322)。
なお、システム性能判定以外の動作は、中継機3の位置制御を地上機2で行う場合は図18に示した例と同様であり、中継機3の位置制御を中継機3で行う場合は図19に示した例と同様である。
また、本実施形態では、各データ収集機1の位置情報をデータ収集機1が収集するようにしたが、位置情報と時刻が予め設定された移動スケジュールから、時刻に応じた各データ収集機1の位置情報を取得するようにしてもよい。
また、制御データの通信に、ユーザデータの通信とは別に、広域で狭帯域な無線通信方式を採用することで、各データ収集機1のユーザデータの通信エリア外に中継機3が位置する場合でも、データ収集機1の位置情報を受信することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
複数のデータ収集機1が存在する場合、各データ収集機1と中継機3との間の通信のスループットが高くなるようにすることが、システム全体の性能を向上させる上で望ましい。そこで、本実施形態では、各データ収集機1と中継機3との間の通信のスループットが全体的に高くなるように、中継機3の位置を制御する。特に本実施形態では、各データ収集機1と中継機3との間の通信のスループットが合計で最大となる位置に中継機3を移動させる制御を行う。
次に、第5実施形態に係るシステム性能判定について説明する。図22は、システム性能判定の手順を示すフロー図である。図23は、距離−MCSテーブルの一例を示す説明図である。
図22に示すように、システム性能判定では、まず、各データ収集機1の位置情報に基づいて、中継機3の各候補位置における各データ収集機1と中継機3との通信距離を算出する(ST331)。次に、距離−MCS(Modulation and Coding Scheme)テーブル(図23参照)を参照して、中継機3の各候補位置での通信距離に対応するスループットを取得する(ST332)。そして、中継機3の各候補位置でのスループットの合計値を算出して、その合計値が最大となる候補位置を取得して、その候補位置を中継機3の目標位置に決定する(ST333)。
図23に示すように、距離−MCSテーブルには、MCS−距離Indexごとに、通信距離、無線品質(S/N比)、符号化率、変調方式およびTBSサイズが規定されている。ここで、TBSサイズがスループットを表す。
なお、システム性能判定以外の動作は、中継機3の位置制御を地上機2で行う場合は図18に示した例と同様であり、中継機3の位置制御を中継機3で行う場合は図19に示した例と同様である。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
複数のデータ収集機1が存在する場合、各データ収集機1と中継機3との間の無線品質が全体的に良好になるようにすることが、システム全体の性能を向上させる上で望ましい。そこで、本実施形態では、各データ収集機1と中継機3との間の無線品質が全体的に良好になるように、中継機3の位置を制御する。特に本実施形態では、各データ収集機1と中継機3との間の無線品質の評価値(S/N比)の平均値が最大になる位置に中継機3を移動させる制御を行う。
次に、第6実施形態に係るシステム性能判定について説明する。図24は、システム性能判定の手順を示すフロー図である。
システム性能判定では、まず、各データ収集機1の位置情報に基づいて、中継機3の各候補位置における各データ収集機1と中継機3との通信距離を算出する(ST341)。次に、距離−MCSテーブル(図23参照)を参照して、中継機3の各候補位置での通信距離に対応する無線品質を取得する(ST342)。そして、中継機3の各候補位置での無線品質の平均値を算出して、その平均値が最大となる候補位置を目標位置に決定する(ST343)。
なお、システム性能判定以外の動作は、中継機3の位置制御を地上機2で行う場合は図18に示した例と同様であり、中継機3の位置制御を中継機3で行う場合は図19に示した例と同様である。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図25は、第7実施形態に係る反射伝送方式を示す説明図である。
本実施形態では、中継機3に、金属板などで形成された反射板41(反射部)を設けて、データ収集機1から送信される電波(例えばミリ波)を反射板41で反射することで、データ収集機1から地上機2へのユーザデータの送信を中継する。
なお、中継機3では、ユーザデータの中継が、反射板41を利用した反射伝送方式により行われるが、制御データの送受信は無線通信部22で行われる。
次に、第7実施形態に係る中継機3および反射板41の制御について説明する。図26は、中継機3および反射板41の制御状況を示す説明図である。
本実施形態では、データ収集機1の位置の制御と反射板41の角度の制御とを組み合わせる。特に本実施形態では、まず、データ収集機1が移動するのに応じて、反射板41を備えた中継機3を移動させることで、ユーザデータの中継を行う。また、中継機3の移動で対応ができない場合があり、この場合には、反射板41の角度を制御することで、ユーザデータの中継を行う。
図26に示す例では、まず、反射板41を水平方向として中継を行う。この場合、地上機2とデータ収集機1との中心位置に中継機3を配置することで、電波の入射角と反射角とが等しくなり、中継を行うことができる。また、図26に示す例では、中継機3の移動許容エリアが設定されており、この移動許容エリア外に中継機3を移動させることができない。このため、移動許容エリア内で、中継を行うことができない場合には、反射板41の角度を変化させて中継を行う。
具体的には、図26(A)に示す状態から、図26(B)に示すように、データ収集機1が移動すると、中継機3を移動させて反射板41の位置をずらすことで、中継を行うことができる。図26(C)に示すように、さらにデータ収集機1が移動すると、移動許容エリア内では中継を行うことができなくなるが、電波の入射角と反射角とが等しくなるように反射板41の角度を変化させることで、中継を行うことができる。
本実施形態は、例えばデータ収集機1のカメラで撮影した映像を配信する場合のように、地上機2とデータ収集機1とが1対1で通信を行う場合に好適である。また、スタジアムにおいて、グランド上のデータ収集機1(例えば審判に装着したカメラ)で撮影した競技の映像を配信する場合、中継機3がグランドの上空に進入しないようにすることが望ましく、このような場合に、中継機3の移動許容エリアが設定される。
次に、第7実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図27は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
図27(A)に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信される位置情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、反射板角度算出処理を行う(ST121)。次に、無線通信部32から中継機3に反射板角度通知を送信する(ST101)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
図27(B)に示すように、反射板角度算出処理(ST121)では、地上機2、データ収集機1および中継機3の位置情報に基づいて、反射板41に対する入射角および反射角を算出して、その入射角および反射角が等しくなる反射板41の角度を算出する(ST351)。
なお、本実施形態では、位置情報に基づいて反射板41の角度を算出する処理を地上機2で行うようにしたが、この処理を中継機3で行うようにしてもよい。この場合、地上機2およびデータ収集機1の位置情報を中継機3に通知するようにする。
次に、第7実施形態に係る中継機3の動作について説明する。図28は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、測位部21において中継機3の位置情報を取得する(ST504)。次に、無線通信部22から中継機3の位置情報を地上機2に送信する(ST551)。
そして、地上機2から送信される反射板角度通知を受信すると(ST552でYes)、その反射板角度通知で指示された目標角度となるように反射板41の角度を変更する(ST553)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、地上機2からの反射板角度通知を受信しない場合には(ST552でNo)、位置情報の送信(ST551)の動作を繰り返す。
次に、第7実施形態に係るデータ収集機1の動作について説明する。図29は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、中継機3の中継によるユーザデータの送信を開始する(ST721)。
次に、測位部11においてデータ収集機1の位置情報を取得する(ST703)。次に、データ収集機1の位置情報を中継機3経由で地上機2に送信する(ST722)。そして、データ収集機1が移動した場合には(ST710でYes)、位置情報の取得(ST704)以降の動作を繰り返す。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図30は、第8実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
反射板41を利用した反射伝送方式の場合、反射後の電波が大きく減衰する特徴がある。そこで、本実施形態では、データ収集機1から中継機3を介して地上機2にユーザデータを通信する場合に、反射後の通信距離、すなわち、中継機3と地上機2との間の通信距離が、反射前の通信距離、すなわち、データ収集機1と中継機3との間の通信距離より短くなるような位置に、中継機3を移動させる。
この場合、反射後の通信距離が可能な限り短くなるように中継機3の位置を制御すればよい。また、反射前と反射後との通信距離の比率(例えば10対1)を予め設定しておき、この通信距離の比率となるように中継機3の位置を制御すればよい。また、反射後の通信距離の許容範囲を予め設定しておき、反射後の通信距離が許容範囲に入るように中継機3の位置を制御すればよい。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。また、本実施形態に係る制御状況は、図30に示す例と同様である。
反射板41を利用した反射伝送方式の場合、反射後の電波が大きく減衰する特徴がある。そこで、本実施形態では、データ収集機1から中継機3を介して地上機2にユーザデータを通信する場合に、反射後の無線品質、すなわち、中継機3と地上機2との間の無線品質が、反射前の無線品質、すなわち、データ収集機1と中継機3との間の無線品質より良好となるような位置に、中継機3を移動させる。
この場合、反射後の通信距離が可能な限り短くなるように中継機3の位置を制御すればよい。また、反射前と反射後との無線品質の比率(例えば1対3)を予め設定しておき、この無線品質の比率となるように中継機3の位置を制御すればよい。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図31は、第10実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
第7実施形態などでは、反射板41を利用した反射伝送方式で中継を行う。この場合、地上機2、データ収集機1および中継機3の位置情報に基づいて、反射板41の位置および角度を適切に設定することで、中継が可能になる。ところが、中継機3が、移動体ネットワークの基地局5(データ受信装置)を介して監視センター6と通信を行う場合、中継機3の位置制御のために、基地局5の位置情報が必要となるが、基地局5の位置情報を取得できない場合がある。
そこで、本実施形態では、反射板41を一定の角度(例えば45度)に固定する。そして、データ収集機1の真上に中継機3を配置して、反射板41の角度および高度を変化させながら無線品質を測定して、その測定結果に基づいて、中継可能な反射板41の角度および高度を特定する中継準備を行い、この中継準備で取得した反射板41の角度および高度で中継を行う。中継機3は、データ収集機1が移動すると、そのデータ収集機1に追従して移動する。
また、本実施形態では、無線品質の良否の判定をデータ収集機1が行うものとする。
なお、本実施形態では、中継機3が回転することで反射板41の方向を変化させ、中継機3が昇降することで反射板41の高度を変化させるようにするが、中継機3に反射板41を回転可能に設けて、反射板41自体を回転させることで反射板41の方向を変化させるようにしてもよい。
次に、第10実施形態に係る中継機3の動作について説明する。図32は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、中継準備を開始する(ST561)。
この中継準備(ST562〜ST571)では、反射板41の高度を所定の範囲(5m〜15m)で段階的に変更しながら(ST563)、反射板41の方向を段階的に変更する動作(ST565)を繰り返す。
このとき、反射板41の方向を変更すると(ST565)、現在の方向および高度をデータ収集機1に通知する(ST566)。そして、データ収集機1での無線品質測定に要する所定の時間(待ち時間)だけ待機した後(ST567)、データ収集機1から送信される制御指示を受信しない場合には(ST568でNo)、反射板41を次の方向に変更する(ST565)。そして、反射板41が360度回転しても、データ収集機1からの制御指示を受信しない場合には(ST568でNo)、反射板41を次の高度に変更する(ST563)。
このようにして、反射板41の高度を所定の範囲(5m〜15m)で段階的に変更しながら(ST563)、反射板41の方向を段階的に変更する動作(ST565)を繰り返して、データ収集機1から送信される制御指示を受信すると(ST568でYes)、制御指示で指示された方向および高度となるように、自装置を制御する(ST571)。
このようにして中継準備が完了すると、中継を開始する(ST502)。
次に、第10実施形態に係るデータ収集機1の動作について説明する。図33は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、中継準備を開始する(ST731)。
この中継準備では、中継機3から送信される方向および高度の情報を受信すると(ST732でYes)、無線通信部12で中継機3との間の無線品質を測定する(ST733)。そして、無線品質が所定のしきい値以上である場合には(ST734でYes)、無線通信部12から中継機3に制御指示(方向および高度を含む)を送信する(ST735)。そして、中継機3の中継によるユーザデータの送信を開始する(ST721)。一方、無線品質がしきい値未満である場合には(ST734でNo)、中継機3からの情報の受信(ST732)以降の動作を繰り返す。
このように本実施形態では、反射板41の方向および高度を変化させながら、その都度、反射板41の方向および高度をデータ収集機1に通知し、データ収集機1で無線品質を測定して、基準を満たす無線品質が得られる反射板41の方向および高度が特定されると、そのときの反射板41の方向および高度で中継を開始するようにデータ収集機1から中継機3に指示する。
なお、本実施形態では、基準を満たす無線品質が得られる反射板41の方向および高度が特定されたタイミングで中継準備を終了するようにしたが、反射板41の方向および高度を段階的に変更しながら、データ収集機1で無線品質を測定する処理を、所定の範囲での全ての方向および高度について実施して、全ての方向および高度での無線品質情報を収集した上で、無線品質が最も良好となる方向および高度を取得して、その方向および高度で中継を行うようにしてもよい。
(第10実施形態の変形例)
次に、第10実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第10実施形態では、無線品質の良否の判定をデータ収集機1が行うようにしたが、本変形例では、無線品質の良否の判定を中継機3が行う。
次に、第10実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図34は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、中継準備を開始する(ST561)。
この中継準備(ST562〜ST583)では、反射板41の高度を所定の範囲(5m〜15m)で段階的に変更しながら(ST563)、反射板41の方向を段階的に変更する動作(ST565)を繰り返す。
このとき、反射板41の方向を変更したところで(ST565)、データ収集機1から送信される無線品質情報を受信すると(ST581でYes)、無線品質が所定のしきい値以上か否かを判定する(ST582)。ここで、無線品質がしきい値未満となる場合には(ST582でNo)、反射板41を次の方向に変更する(ST565)。そして、反射板41が360度回転しても、無線品質がしきい値未満となる場合には(ST582でNo)、反射板41を次の高度に変更する(ST563)。
このようにして、反射板41の高度を所定の範囲(5m〜15m)で段階的に変更しながら(ST563)、反射板41の方向を段階的に変更する動作(ST565)を繰り返して、無線品質がしきい値以上となると(ST582でYes)、データ収集機1に中継開始通知を送信する(ST583)。
このようにして中継準備が完了すると、中継を開始する(ST502)。
次に、第10実施形態の変形例に係るデータ収集機1の動作について説明する。図35は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、中継準備を開始する(ST731)。
この中継準備では、まず、無線通信部12で中継機3との間の無線品質を測定する(ST741)。次に、無線通信部12から無線品質情報を中継機3に送信する(ST742)。そして、中継機3から送信される中継開始指示を受信すると(ST743でYes)、中継機3の中継によるユーザデータの送信を開始する(ST721)。一方、中継機3からの中継開始指示がない場合には(ST743でNo)、無線品質の測定(ST741)以降の動作を繰り返す。
このように本変形例では、反射板41の方向および高度を変化させながら、データ収集機1で無線品質を測定して、測定結果を中継機3に通知し、基準を満たす無線品質が得られる反射板41の方向および高度が特定されると、そのときの反射板41の方向および高度で中継を開始する。
(第11実施形態)
次に、第11実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
複数のデータ収集機1が存在する場合に、全てのデータ収集機1で所要のQoS(Quality of Service)が確保される位置に中継機3が存在するとは限らない。例えば、データ収集機1に求められるQoSとして、平均的な最低保証通信レートが10Mbpsである場合に、そのデータ収集機1が中継機3から離れる方向に移動して、中継機3との距離が長くなることで、平均通信レートが10Mbps未満になり、データ収集機1に求められるQoSを確保できなくなることがある。
そこで、本実施形態では、データ収集機1に求められるQoSを満足する適切な位置に中継機3を移動させるように中継機3の位置制御を行う。具体的には、データ収集機1の最低保証レートが確保される位置に中継機3を移動させる。
また、本実施形態では、QoSに基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うものとする。
次に、第11実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図36は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
図36(A)に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、無線品質情報に基づいて、各データ収集機1のQoSに関するQoS判定を行い、各データ収集機1のQoSを満足する中継機3の目標位置を算出する(ST131)。
そして、目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST132でYes)、無線通信部32から中継機3に移動指示を送信する(ST107)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST132でNo)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
図36(B)に示すように、QoS判定(ST131)では、まず、各データ収集機1の平均通信レートを算出する(ST361)。また、予め設定された各データ収集機1の最低保証レートを取得する(ST362)。そして、各データ収集機1について平均レートと最低保証レートとを比較して、平均レートと最低保証レートとの差分が所定のしきい値より大きいデータ収集機1がある場合には(ST363でNo)、そのデータ収集機1の平均レートが改善するような中継機3の目標位置を算出する(ST364)。一方、平均レートと最低保証レートとの差分がしきい値以下である場合には(ST363でYes)、終了する。
ここで、中継機3の目標位置は、例えば、平均レートの改善が望まれるデータ収集機1と地上機2とを結ぶ直線上の中心位置とすればよい。また、データ収集機1と中継機3との通信距離が、所定の基準値以内に収まるように、中継機3の目標位置を設定するようにしてもよい。
(第11実施形態の変形例)
次に、第11実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第11実施形態では、QoS判定に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、QoS判定に基づく中継機3の位置制御を中継機3が行う。
次に、第11実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図37は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、測位部21において中継機3の位置情報を取得する(ST504)。そして、データ収集機1から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、制御部23において、各データ収集機1に関するQoS判定を行い、中継機3の目標位置を算出する(ST591)。
一方、データ収集機1からの情報を受信しない場合には(ST511でNo)、次に、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22からデータ収集機1との間の無線品質を取得する(ST506)。そして、QoS判定を行う(ST591)。
そして、中継機3の目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST592でYes)、自装置を移動する(ST533)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、中継機3の目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST592でNo)、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図38は、第12実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
複数のデータ収集機1が存在する場合、データ収集機1から送信されるユーザデータは、その内容に応じて重要度が異なり、重要度が高いユーザデータを送信するデータ収集機1を優先して、QoSを確保することが望まれる。そこで、本実施形態では、データ収集機1に優先度を設定して、優先度が高いデータ収集機1で所要のQoSが確保される位置に中継機3を移動させる。すなわち、データ収集機1の優先度に基づいて、QoS判定の対象となるデータ収集機1を選定して、そのデータ収集機1に関するQoS判定に基づいて、中継機3の目標位置を決定する。
具体的には、図38(A)に示すように、一方のデータ収集機1の優先度が高く、他方のデータ収集機1の優先度が低い場合、図38(B)に示すように、優先度が高いデータ収集機1で所要のQoSが確保されるように、そのデータ収集機1に近づくように中継機3を移動させる。
また、図38(C)に示すように、データ収集機1の優先度が変化すると、図38(D)に示すように、優先度が高くなったデータ収集機1で所要のQoSが確保されるように、そのデータ収集機1に近づくように中継機3を移動させる。
データ収集機1の優先度は、データ収集機1ごとに予め設定されたものでもよいが、データ収集スケジュールやその他の情報に基づいて、適宜に変更するようにしてもよい。また、データ収集機1から送信されるユーザデータの内容に応じて、優先度を変更するようにしてもよい。例えば、放送用途では、重要な内容の放送映像を送信するデータ収集機1の優先度を高くして、そのデータ収集機1のQoSを確保するようにするとよい。また、監視用途では、犯人を追跡中の映像を送信するデータ収集機1の優先度を高くして、そのデータ収集機1のQoSを確保するようにするとよい。また、優先度が上位の複数のデータ収集機1において所要のQoSが確保されるように、中継機3を移動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、QoSに基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うものとする。
次に、第12実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図39は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
図39(A)に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、データ収集機1に関する優先度判定を行う(ST141)。次に、優先度が高いと判定されたデータ収集機1を対象として、無線品質情報に基づいて、各データ収集機1のQoSに関するQoS判定を行い、各データ収集機1のQoSを満足する中継機3の目標位置を算出する(ST131)。
そして、目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST132でYes)、無線通信部32から中継機3に移動指示を送信する(ST107)。そして、中継機3からの情報の取得(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST132でNo)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
図39(B)に示すように、優先度判定(ST141)では、優先度が高いデータ収集機1の位置情報および無線品質情報のみを取得する(ST371)。
なお、本実施形態では、優先度判定により、データ収集機1の優先度に基づいてQoS判定の対象となるデータ収集機1を絞り込むようにしたが、優先度に基づいて第3〜第6実施形態のシステム性能判定の対象を絞り込むようにしてもよい。
(第12実施形態の変形例)
次に、第12実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第12実施形態では、QoS判定に基づく中継機3の位置制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、QoS判定に基づく中継機3の位置制御を中継機3が行う。
次に、第12実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図40は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、測位部21において中継機3の位置情報を取得する(ST504)。そして、データ収集機1から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、制御部23において、各データ収集機1に関する優先度判定を行う(ST601)。次に、選定したデータ収集機1に関するQoS判定を行い、中継機3の目標位置を算出する(ST591)。
一方、データ収集機1からの情報を受信しない場合には(ST511でNo)、次に、カメラ25から撮影画像を取得する(ST505)。また、無線通信部22からデータ収集機1との間の無線品質を取得する(ST506)。そして、優先度判定(ST601)およびQoS判定(ST591)を行う。
そして、中継機3の目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST592でYes)、自装置を移動する(ST533)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、中継機3の目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST592でNo)、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
中継機3の周辺に無線ネットワークが存在し、また、中継機3の周辺に他の中継機3が存在すると、無線ネットワークや他の中継機3の無線通信との間で干渉が発生する。そこで、本実施形態では、無線ネットワークや他の中継機3の無線通信との間の干渉量を測定して、干渉量が所定値以上になる場合には、干渉量が低減する方向にデータ収集機1を移動させる。
また、本実施形態では、干渉に基づくデータ収集機1の位置制御を地上機2が行うものとする。
なお、本実施形態では、干渉量が低減する方向にデータ収集機1を移動させる制御を行うが、干渉量が低減する方向に中継機3を移動させる制御を行うようにしてもよい。
次に、第13実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図41は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
図41(A)に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、他の無線通信との間の干渉の有無に関する干渉判定を行う(ST151)。
そして、干渉判定で干渉があると判定された場合には(ST152でYes)、無線通信部32から中継機3経由でデータ収集機1に移動指示を送信する(ST108)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、干渉がないと判定された場合には(ST152でNo)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
移動指示では、データ収集機1の移動方向を指示する。データ収集機1の移動方向は、干渉がないと判定された直前の位置に戻る方向とすればよい。また、高度を上げる方向としてもよい。
図41(B)に示すように、干渉判定(ST151)では、干渉量を取得して、干渉量が所定のしきい値以上か否かを判定する(ST381)。ここで、干渉量がしきい値以上であれば(ST381でYes)、干渉が発生していると判定する(ST382)。
(第13実施形態の変形例)
次に、第13実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第13実施形態では、干渉判定に基づく中継機3およびデータ収集機1の位置制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、干渉判定に基づく中継機3およびデータ収集機1の位置制御を中継機3が行う。
次に、第13実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図42は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。
そして、データ収集機1から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、位置情報および無線品質情報に基づいて、干渉判定を行う(ST611)。
そして、干渉判定で干渉があると判定された場合には(ST612でYes)、データ収集機1に移動指示を送信する(ST514)。そして、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。一方、干渉がないと判定された場合には(ST612でNo)、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
本実施形態では、無線ネットワークや他の中継機3の無線通信との間の干渉量を測定して、干渉量が所定値以上になった場合、データ収集機1からユーザデータを送信するときの送信電力を低減する。
また、本実施形態では、干渉に基づくデータ収集機1の通信制御を地上機2が行う。
次に、第14実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図43は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、他の無線通信との間の干渉の有無に関する干渉判定を行う(ST151)。
そして、干渉判定で干渉があると判定された場合には(ST152でYes)、無線通信部32から中継機3経由でデータ収集機1に送信電力指示を送信する(ST161)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、干渉がないと判定された場合には(ST152でNo)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
送信電力指示では、干渉量に応じて送信電力を下げるよう指示する。指示する送信電力の値は、例えばしきい値に対する超過分が小さくなるように設定する。これにより、ネットワークへの影響を低減することができる。この場合、通信品質が劣化することが想定されるため、通信品質の劣化に耐性がある誤り訂正や変調方式に変更して、劣化した利得分を補完するようにしてもよい。
次に、第14実施形態に係るデータ収集機1の動作について説明する。図44は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、制御部13において、中継開始指示に付加されたデータ収集スケジュールを取得して記憶部14に記憶する(ST702)。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST703)。また、カメラ15から撮影画像を取得する(ST704)。また、無線通信部12から中継機3との間の無線品質情報を取得する(ST705)。そして、位置情報、撮影画像および無線品質情報を、無線通信部12から中継機3経由で地上機2に送信する(ST706)。
そして、地上機2から中継機3経由で送信される送信電力制限指示を無線通信部12で受信すると(ST751でYes)、その送信電力制限指示で指定された送信電力に変更する(ST752)。そして、撮影画像の取得(ST704)以降の動作を繰り返す。一方、地上機2からの送信電力制限指示がない場合には(ST751でNo)、撮影画像の取得(ST704)以降の動作を繰り返す。
(第14実施形態の変形例)
次に、第14実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第12実施形態では、干渉判定に基づくデータ収集機1の通信制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、干渉判定に基づくデータ収集機1の通信制御を中継機3が行う。
次に、第14実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図45は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。
そして、データ収集機1から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、位置情報および無線品質情報に基づいて、干渉判定を行う(ST611)。
そして、干渉判定で干渉があると判定された場合には(ST612でYes)、データ収集機1に送信電力指示を送信する(ST621)。そして、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。一方、干渉がないと判定された場合には(ST612でNo)、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。
(第15実施形態)
次に、第15実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
本実施形態では、無線ネットワークや他の中継機3の無線通信との間の干渉量を測定して、干渉量が所定値以上になる場合には、データ収集機1からのユーザデータの送信を停止する。そして、干渉測定は継続して、データ収集機1の移動などにより干渉量が所定値未満になると、データ収集機1と中継機3との間でのユーザデータの通信を再開する。
また、本実施形態では、干渉に基づくデータ収集機1の通信制御を地上機2が行う。
次に、第15実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図46は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、他の無線通信との間の干渉の有無に関する干渉判定を行う(ST151)。
そして、干渉判定で干渉があると判定された場合には(ST152でYes)、無線通信部32から中継機3経由でデータ収集機1にデータ通信停止指示を送信する(ST171)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、干渉がないと判定された場合には(ST152でNo)、無線通信部32から中継機3経由でデータ収集機1にデータ通信許可指示を送信する(ST172)。これにより、データ通信停止後に干渉がなくなった場合にデータ通信を開始させることができる。以後、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
データ収集機1では、地上機2からのデータ通信停止指示を受信すると、ユーザデータの送信を停止し、データ通信許可指示を受信すると、ユーザデータの送信を開始する。
(第15実施形態の変形例)
次に、第15実施形態の変形例について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
第15実施形態では、干渉判定に基づくデータ収集機1の通信制御を地上機2が行うようにしたが、本変形例では、干渉判定に基づくデータ収集機1の通信制御を中継機3が行う。
次に、第15実施形態の変形例に係る中継機3の動作について説明する。図47は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。
そして、データ収集機1から送信される位置情報、撮影画像および無線品質情報を受信すると(ST511でYes)、位置情報および無線品質情報に基づいて、干渉判定を行う(ST611)。
そして、干渉判定で干渉があると判定された場合には(ST612でYes)、データ収集機1にデータ通信停止指示を送信する(ST631)。そして、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。一方、干渉がないと判定された場合には(ST612でNo)、データ収集機1にデータ通信許可指示を送信する(ST632)。そして、データ収集機1からの情報の受信(ST511)以降の動作を繰り返す。
(第16実施形態)
次に、第16実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。図48は、第16実施形態に係る制御状況を示す説明図である。
データ収集機1の周辺に複数の中継機3が存在する場合、データ収集機1が移動するのに応じて、適切な別の中継機3に切り替えてユーザデータを送信するようにするとよい。このとき、データ収集機1と中継機3との通信距離が長く、無線品質があまり良好でない場合には、切り替え時に通信が切断される可能性がある。
そこで、本実施形態では、データ収集機1が移動するのに応じて、中継機3を切り替える際に、中継機3の切替えが円滑に行われるように、切り替え先(ハンドオーバ先)の中継機3を適切な位置に移動させる。このとき、中継機3同士の間隔を適切に制御して、中継機3同士の間隔が必要以上に狭くならないようにすれば、システム全体での通信可能エリアを広く確保することができる。
具体的には、図48(A)に示す状態から、図48(B)に示すように、データ収集機1が移動することで、それまで中継を行っていた中継機3から離れて、別の中継機3に近づいた状態となると、図48(C)に示すように、接続先を移動先の中継機3に切り替える。このとき、データ収集機1と切り替え先の中継機3との通信距離が長い場合には、データ収集機1と切り替え先の中継機3との通信距離が適切な距離となるように、切り替え先の中継機3をデータ収集機1側に移動させる。
なお、切り替え先の中継機3を移動させる場合、切り替え前の中継機3と現在接続中のデータ収集機1の中継を途切れさせることなく継続することができる最低限の移動距離だけ、中継機3を移動させればよい。
特に本実施形態では、中継機3の位置制御を地上機2が行うものとする。
次に、第16実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図49は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。図50は、ハンドオーバ判定の手順を示すフロー図である。
図49に示すように、地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、位置情報および無線品質情報に基づいて、ハンドオーバの要否に関するハンドオーバ判定を行う(ST181)。
そして、ハンドオーバ判定の結果が通常のハンドオーバである場合には(ST182でYes)、データ収集機1に、無線通信部32から隣の中継機3をハンドオーバ先としたハンドオーバ指示を送信する(ST183)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
一方、ハンドオーバ判定の結果が、通常のハンドオーバでなく(ST182でNo)、条件付きのハンドオーバである場合には(ST184でYes)、隣の中継機3に、無線通信部32から移動指示を送信する(ST185)。そして、データ収集機1に、無線通信部32から隣の中継機3をハンドオーバ先としたハンドオーバ指示を送信し(ST183)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
また、ハンドオーバ判定の結果が通常のハンドオーバとなると(ST182でYes)、データ収集機1に、隣の中継機3をハンドオーバ先としたハンドオーバ指示を送信する(ST183)。
一方、ハンドオーバ判定の結果が、通常のハンドオーバでも条件付きのハンドオーバでもない場合には(ST184でNo)、すなわち、ハンドオーバを実施しない場合には、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
図50に示すように、ハンドオーバ判定では、まず、各中継機3とデータ収集機1との距離を算出する(ST391)。そして、現在接続中の中継機3との距離が、隣の中継機3との距離より大きい場合で(ST392でYes)、かつ、隣の中継機3の無線品質が所定のしきい値以上となる場合には(ST393でYes)、通常のハンドオーバと決定する(ST394)。
一方、現在接続中の中継機3との距離が、隣の中継機3との距離より大きくない場合や(ST392でNo)、隣の中継機3の無線品質がしきい値未満である場合には(ST393でNo)、隣の中継機3を対象としたQoS判定を行う(ST395)。このQoS判定では、隣の中継機3の無線品質がしきい値以上となる中継機3の目標位置を算出する。
そして、中継機3の目標位置において、現在接続中の中継機3との距離が、隣の中継機3との距離より大きい場合には(ST396でYes)、条件付きハンドオーバと決定する(ST397)。一方、現在接続中の中継機3との距離が、目標位置での隣の中継機3との距離より大きくない場合には(ST396でNo)、ハンドオーバを実施しないものと決定する(ST398)。
QoS判定は、第11実施形態(図36(B)参照)と同様であるが、この場合の隣の中継機3を対象としたQoS判定では、隣の中継機3と現在接続中のデータ収集機1に、移動により新たに接続対象となるデータ収集機1を含めて、判定を行う。
次に、第16実施形態に係るデータ収集機1の動作について説明する。図51は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を無線通信部12で受信すると(ST701でYes)、制御部13において、中継開始指示に付加されたデータ収集スケジュールを取得して記憶部14に記憶する(ST702)。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST703)。また、カメラ15から撮影画像を取得する(ST704)。また、無線通信部12から中継機3との間の無線品質情報を取得する(ST705)。そして、位置情報、撮影画像および無線品質情報を、無線通信部12から中継機3経由で地上機2に送信する(ST706)。
そして、地上機2から中継機3経由で送信されるハンドオーバ指示を無線通信部12で受信すると(ST761でYes)、そのハンドオーバ指示で指定された中継機3に接続する(ST762)。
次に、測位部11からデータ収集機1の位置情報を取得する(ST709)。そして、データ収集機1が移動した場合には(ST710でYes)、撮影画像の取得(ST704)以降の動作を繰り返す。一方、データ収集機1が移動しない場合には(ST710でNo)、地上機2からのハンドオーバ指示の受信(ST761)以降の動作を繰り返す。
(第17実施形態)
次に、第17実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
中継機3の適切な位置は、建物などの遮蔽物の状況に左右され、建物などの遮蔽物の状況が大きく変化しなければ、中継機3の適切な位置も大きく変化しない。そこで、本実施形態では、過去の中継時における位置情報、無線品質情報、および各種の判定結果を通信履歴情報として蓄積し、この通信履歴情報に基づいて、中継機3の位置制御を行う。この通信履歴情報に基づく中継機3の位置制御は、地上機2または中継機3で行えばよい。また、通信履歴情報は、地上機2または中継機3に蓄積すればよい。
なお、通信履歴情報に基づいて、データ収集機1の移動スケジュールを作成して、この移動スケジュールに基づいて中継機3が移動するものとしてもよい。
次に、第17実施形態に係る通信履歴情報について説明する。図52は、中継機3に関する通信履歴情報の一例を示す説明図である。図53は、データ収集機1に関する通信履歴情報の一例を示す説明図である。
図52に示すように、中継機3に関する通信履歴情報では、地上機2の位置情報と、中継機3ごとの位置情報、無線品質および見通し判定結果とが蓄積される。図53に示すように、データ収集機1に関する通信履歴情報では、地上機2の位置情報と、データ収集機1ごとの位置情報、無線品質、見通し判定結果および干渉判定結果とが蓄積される。
このような通信履歴情報を利用することで、中継機3の位置制御を適切にかつ効率よく行うことができる。例えば、見通し判定で見通し状態でないと判定された位置や、干渉判定結果で干渉があると判定された位置に移動させないように制御することで、通信不良を避けることができる。
(第18実施形態)
次に、第18実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
中継機3の最適な位置は、地上機2とデータ収集機1との位置関係に応じて異なり、地上機2およびデータ収集機1の位置から、中継機3の最適な位置を決定することができる。そこで、本実施形態では、地上機2およびデータ収集機1の位置と、中継機3の最適な位置との対応関係が登録された位置データベース(位置関係情報)を予め作成しておき、この位置データベースに基づいて、現在の地上機2およびデータ収集機1の位置に対応する中継機3の最適な位置を取得する。このデータベースに基づく中継機3の位置制御は、地上機2で行えばよいが、中継機3で行うこともできる。
位置データベースを作成するにあたっては、まず、地上機2の設置位置およびデータ収集機1の移動範囲を含む対象エリアに関して、建物などの遮蔽物の設置状況に関する3次元の地図情報を取得する。そして、この地図情報に基づいて、地上機2およびデータ収集機1の各位置に対応する中継機3の最適な位置を算出して、地上機2およびデータ収集機1の各位置に応じた中継機3の最適な位置を登録した位置データベースを作成する。
次に、第18実施形態に係る位置データベースについて説明する。図54は、位置データベースの登録内容を示す説明図である。
位置データベースには、地上機2、データ収集機1および中継機3の位置情報が登録されている。この位置データベースを参照することで、現在の地上機2およびデータ収集機1の位置に対応する中継機3の位置を取得することができる。
なお、第7実施形態などのように、中継機3に反射板41を設けて反射伝送方式で中継を行う場合には、位置データベースに、中継機3の位置と共に反射板41の角度を登録するようにするとよい。
次に、第18実施形態に係る地上機2の動作について説明する。図55は、地上機2の動作手順を示すフロー図である。
地上機2では、まず、ユーザによる中継開始の入力操作が入力部36で行われると(ST101でYes)、無線通信部32から中継機3に中継開始指示を送信する(ST102)。これにより中継機3でユーザデータの中継が開始される。
次に、中継機3から送信されるデータ収集機1および中継機3の位置情報、データ収集機1および中継機3の撮影画像およびデータ収集機1と中継機3との間の無線品質情報を無線通信部32で受信すると(ST103でYes)、制御部33において、データベースを参照して、現在の地上機2およびデータ収集機1の位置に対応する中継機3の目標位置を取得する(ST191)。なお、地上機2の位置情報は、固定型の地上機の場合は予め記憶部に登録しておけばよいし、移動可能な地上機の場合はGPSなどにより自装置の位置情報を取得するようにすればよい。
そして、目標位置と現在位置とが異なる場合には(ST192でYes)、無線通信部32から中継機3に移動指示を送信する(ST107)。そして、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。一方、目標位置と現在位置とが同じ場合には(ST192でNo)、中継機3からの情報の受信(ST103)以降の動作を繰り返す。
次に、第18実施形態に係る中継機3の動作について説明する。図56は、中継機3の動作手順を示すフロー図である。
中継機3では、まず、地上機2から送信される中継開始指示を無線通信部22で受信すると(ST501でYes)、制御部23においてユーザデータの中継を開始する(ST502)。そして、無線通信部22からデータ収集機1に中継開始指示を送信する(ST503)。
次に、測位部21において中継機3の位置情報を取得する(ST504)。次に、無線通信部22から中継機3の位置情報を地上機2に送信する(ST551)。
そして、地上機2から送信される移動指示を受信すると(ST508でYes)、その移動指示に従って自装置を移動する(ST509)。そして、位置情報の取得(ST504)以降の動作を繰り返す。一方、地上機2からの移動指示を受信しない場合には(ST508でNo)、位置情報の送信(ST551)の動作を繰り返す。
次に、第18実施形態に係るデータ収集機1の動作について説明する。図57は、データ収集機1の動作手順を示すフロー図である。
データ収集機1では、まず、地上機2から中継機3経由で送信される中継開始指示を受信すると(ST701でYes)、中継機3の中継によるユーザデータの送信を開始する(ST721)。
次に、測位部11にてデータ収集機1の位置情報を取得して(ST703)、その位置情報を無線通信部12から中継機3経由で地上機2に送信する(ST722)。そして、データ収集機1が移動した場合には(ST710でYes)、位置情報の取得(ST703)および送信(ST722)を繰り返す。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、上記の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
例えば、前記の実施形態では、中継機3の位置の制御を中継機3または地上機2で行うようにしたが、中継機3や地上機2とは別の制御装置を設けて、この制御装置で中継機3の位置を制御するようにしてもよい。
この場合、制御装置は、インターネットなどの適宜な通信経路を介して地上機2と接続され、必要な情報、すなわち、中継機3やデータ収集機1の位置情報、データ収集機1と中継機3との間の通信状況に関する情報、中継機3と地上機2との間の通信状況に関する情報などを、地上機2を介して取得すればよい。
また、データ収集機1や中継機3の位置情報、データ収集機1や中継機3の撮影画像は、セルラーネットワークやロボット用の専用無線インタフェースを利用して送受信するようにしてもよい。