JP2018162186A - ゼオライトを用いたポーラスコンクリート - Google Patents

ゼオライトを用いたポーラスコンクリート Download PDF

Info

Publication number
JP2018162186A
JP2018162186A JP2017060233A JP2017060233A JP2018162186A JP 2018162186 A JP2018162186 A JP 2018162186A JP 2017060233 A JP2017060233 A JP 2017060233A JP 2017060233 A JP2017060233 A JP 2017060233A JP 2018162186 A JP2018162186 A JP 2018162186A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
aggregate
cement
porous concrete
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017060233A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6867643B2 (ja
Inventor
繁喜 瀬古
Shigeki Seko
繁喜 瀬古
有為 木村
Yui Kimura
有為 木村
博 富樫
Hiroshi Togashi
博 富樫
公英 田淵
Kimihide Tabuchi
公英 田淵
今井 努
Tsutomu Imai
努 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tkk Co
Nagoya Denki Educational Foundation
Original Assignee
Tkk Co
Nagoya Denki Educational Foundation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tkk Co, Nagoya Denki Educational Foundation filed Critical Tkk Co
Priority to JP2017060233A priority Critical patent/JP6867643B2/ja
Publication of JP2018162186A publication Critical patent/JP2018162186A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6867643B2 publication Critical patent/JP6867643B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】骨材として使用するゼオライトの吸着効果を最大限発揮させると共に、十分な強度を有する、ゼオライトを用いたポーラスコンクリート、及びその製造方法を提供すること。【解決手段】 骨材としてゼオライトを用いてなるポーラスコンクリートにおいて、当該骨材として用いられるゼオライトは破砕状であって、セメントによって結合されて、全体としてブロック状に形成されており、コンクリートによってブロック状に固められ破砕状のゼオライトは、その一方の面が露出しているポーラスコンクリートとする。【選択図】図1

Description

本発明は、骨材としてゼオライトを用いたポーラスコンクリートに関し、特に水質浄化を目的として使用するのに適した、ゼオライトを用いたポーラスコンクリートに関する。
従来、建築や公園等の修景池や生物の生息空間であるビオトープには、水を循環して浄化して清澄な水質を維持する為に水質浄化システムが設置されている。しかし、かかる水質浄化システムは、循環装置、高速ろ過装置、紫外線照射装置、金属イオン注入装置などで構成されていることから、運転には電気を必要とし、またメンテナンスが必要であった。
一方、運転に電力などを要しない水質浄化方法として、汚濁水域に吸着材や浄化剤などを投入する方法も行われている。しかしながら、河川などのように流れがある水域では、投入した吸着材や浄化剤等の効果が発揮される前に水域の流れによって消失してしまう問題があった。
そこで、このような吸着材や浄化剤などの浄化機能を有する材料(以下「浄化機能材料」とする)の流出を防ぐべく、この浄化機能材料を大型のブロックに形成して水域に設置する手法や、護岸に浄化ブロックを取り付ける手法も行われている。しかしながら、汚濁水に対する接触面積が小さくなってしまい、水質浄化の効率が悪く、また景観上も好ましくなく、自然界に負荷を与えるという欠点があった。
そして上記の浄化機能材料のブロック化について、これまでの先行文献では、空隙率を大きくしたり、連続空隙を形成したり、固化体に吸着機能を有したものを使用する事が提案されている。特に、連続空隙を形成したブロックについては、粗骨材、混和剤、水の混練の製造と混和剤についての技術や、吸着材としてゼオライトの粉末を用いる技術が提案されている。
例えば、特許文献1(特開平9−2882号公報)では、水域の水質浄化(河川等の護岸等)、緑化コンクリート(法面等)、透水コンクリート(透水舗装等)、炭酸ガス吸収体等に使用される、表面及び内部に連続性空隙を有するコンクリート固化体及びその製造方法に関し、空隙率の大きいコンクリート固化体を得るため、均一な分布の空隙を有する材料及びこのようなコンクリート固化体の簡便な製造方法が提案されている。具体的には、予め粗骨材を入れた型枠に、セメントなどの水硬性粉体物質、減水剤、増粘材(非イオン性セルロースエーテル、微生物多糖類、アクリル系)、水などを配合したセメントペーストを流し込み、バイブレーターなどをかけることにより空隙率が大きく、均一なコンクリート固化体を得るコンクリート固化体の製造方法が提案されている。
また、特許文献2(特許第4391064号公報)では、構造物の周囲に単に設けるだけで、該構造物の周囲の有害物質を吸着することができるコンクリート状の充填材が提案されている。即ち、この特許文献2では、セメントと、水と、骨材とを混合することで形成される充填材の製造方法であって、前記骨材として多孔質状物質のゼオライトを採用し、このゼオライトに水を加えた後、邂逅処理し、この邂逅処理したゼオライトと水との混合物から所定範囲の粒径のゼオライトを選別して水と共に分離し、この所定範囲の粒径のゼオライトと水との混合物に、更にセメントを混合することで、ゼオライトの吸着作用により有害物質若しくは水を吸着し得る機能を有する充填材を製造する充填材の製造方法が提案されている。
そして特許文献3(特許第3379924号公報)では、シリカ分とアルミナ分を主成分とする粉状ないし粒状の鉱物材を配合したセメントスラリーからゼオライト類似物を含む多孔質セメント硬化体を形成することにより、経時変化の少ない多孔質で、著しく優れた吸着機能を有す吸着材が提案されており、この吸着材は、セメント100質量部に対して、水70〜150質量部及びシリカ分とアルミナ分を主成分とする粉状ないし粒状の鉱物材5〜50質量部からなるセメントスラリーを形成し、これを常圧高温養生と高圧高温養生とを順次行って硬化、多孔質構造にしてなる。
特開平9−2882号公報 特許第4391064号公報 特許第3379924号公報
上記の様に、浄化機能材料のブロック化について、空隙率を大きくしたり、連続空隙を形成したり、固化体に吸着機能を有したものを使用する事は種々提案されている。しかしながら、前記特許文献1で提案されている技術は、粗骨材を入れた型枠にセメントペーストを流し込み、バイブレーターなどをかけることにより空隙率を大きくするものであり、機械作業を必須としている。またバイブレーターのかけ方次第で空隙率が変化してしまい、品質の安定が困難になる可能性も否定できない。
そこで本発明では、このような機械を用いた工程を無くし、より安定した品質で提供する事のできる、連続した空隙を有するポーラスコンクリート、及びその製造方法を提供する事を第一の課題とする。
また、前記特許文献2では所定範囲の粒径のゼオライトを骨材として使用し、ゼオライトの吸着作用により有害物質若しくは水を吸着する事が提案されている。しかしながら、空隙率についての検討がされておらず、当該ゼオライトの吸着効果を最大限発揮しているとは云い難い。
そこで本発明では、骨材として使用するゼオライトの吸着効果を最大限発揮させると共に、十分な強度を有する、ゼオライトを用いたポーラスコンクリート、及びその製造方法を提供する事を第二の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では、骨材としてゼオライトを用いた上で、骨材であるゼオライトの露出面積を拡大させたポーラスコンクリートを提供するものであり、更に当該ポーラスコンクリートの製造方法として、あらかじめ型枠にゼオライト骨材を充填した後で、別に練り混ぜたセメントペーストをゼオライト骨材上面に掛け流して、ポーラスブロックを製造する方法を提供する。
即ち、本発明にかかるポーラスコンクリートは、骨材としてゼオライトを用いてなるポーラスコンクリートにおいて、当該骨材として用いられるゼオライトは破砕状であって、セメントによって結合されて、全体としてブロック状に形成されており、コンクリートによってブロック状に固められ破砕状のゼオライトは、その一方の面が露出して形成されている。
かかる本発明のポーラスコンクリートでは、骨材であるゼオライトの露出面積を増大させることが出来る。このため、ゼオライトのポーラス構造によって水域の汚濁物質や大気中の汚染ガスを吸着する事ができる。即ち、当該本発明のポーラスコンクリートは、水域に設置した場合には、工業排水、家庭排水、農地などから流入する窒素、リンを吸着することができ、更に当該ゼオライトには浄化菌として働く微生物が棲み付くことから、河川の有機物も浄化する事ができる。これにより、河川、湖沼、修景池等の水域や、牛舎や工場等の大気中の悪臭に対して、大がかりな設備を用いないで浄化できるゼオライトを骨材に用いたポーラスコンクリートブロックを提供することができる。
そして本発明にかかるポーラスコンクリートは、全体としてブロック状に形成していることから、流域に設置した場合であっても、水流に流されたり、崩壊したりすることのない程度の重量と強度に製造できる事から、河川などにも設置できるポーラスコンクリートが実現する。更に、このポーラスコンクリートはブロック状に形成している事から、塊として移送や搬送することができ、粉粒状のものを搬送する場合と異なり、パレットや容器に積載する等の手間を要する事なく、簡易に移送・搬送する事ができる。
上記本発明にかかるゼオライトからなる骨材(以下、「ゼオライト骨材」とも言う)は、その粒径が、望ましくは5mm以上、40mm以下、特に望ましくは5mm以上、30mm以下である。特に粒径が10mm以上のゼオライト骨材を使用すれば、空隙率が高くなり、アンモニアなどの除去率を高める事ができる。また、粒径が25mm未満、特に10mm未満のゼオライト骨材を使用すれば、骨材同士の結合力が高まり、圧縮強度を高める事ができる。この為、水質浄化の際、水域に投入後のブロック形状を長く維持することができる。
また、上記ゼオライト骨材を結合する為に使用するセメントは、骨材であるゼオライトに対して、容積比で4%以上、35%以下、特に望ましくは5%以上、25%以下の量で使用する事が望ましい。4容積%以上とする事により、ゼオライト骨材同士の結合力を高めて圧縮強度を高める事ができ、一方で35容積%以下とする事により、空隙率を高めてゼオライト骨材の露出面積を大きくする事ができる。
かかるセメントは、普通ポルトランドセメントやシリカフュームセメント等を用いても良いが、望ましくはシリカフュームセメントを使用する。シリカフュームセメントであれば、そのフロー値が連続空隙率に及ぼす影響が最も小さいためである。よって、シリカフュームセメントであれば、セメントペーストのフロー値が小さな場合であっても付着量が少なく連続空隙率が大きいポーラスコンクリートとすることができる。
また、上記ゼオライト骨材を結合するセメントは、セメントに水を添加して形成するセメントペーストであることが望ましい。このセメントペーストは、水/セメント比が15%以上、55%以下、特に20%以上、50%以下であることが望ましい。水/セメント比が15%以上であることにより、ゼオライト骨材を確実に連結する事ができ、また55%以下とする事により、型枠内に充填したゼオライト骨材の中心部まで、セメントペーストを入り込ませることが出来る。
そして、河川に設置する等、一定の圧縮強度が要求される場合には、上記ゼオライト骨材を結合するセメントには、更にAE減水剤を配合するのが望ましい。当該AE減水剤の配合量は、セメントに対して、0.5質量%以上、2.5質量%以下、特に1.0質量%以上、2.0質量%以下の量で配合するのが望ましい。当該AE減水剤の使用量を、セメントに対して0.5質量%以上、2.5質量%以下とすることにより、ポーラスコンクリートをブロック状に形成した時の連続空隙率と圧縮強度のバランスを、河川などの水中に設置する上で最適なものとする事ができる。
上記本発明にかかるポーラスコンクリートは、型枠内にゼオライトからなる骨材を所定の量で設置・充填し、骨材の上からセメントペーストを流し掛けると共に、余分なセメントペーストを型枠の下部及び/又は側方から流出させ、骨材間の接点でのみセメントペーストを残して固めることにより製造することができる。
即ち、上記本発明のポーラスコンクリートは、コンクリート型枠内に、破砕したゼオライトを骨材として充填する骨材充填工程と、型枠内に充填した骨材の上方から、セメントを水に溶かしたセメントペーストをかけ流すセメントペーストかけ流し工程とからなる、ポーラスコンクリートの製造方法によって製造する事ができる。
上記かけ流し工程では、ゼオライト骨材間の隙間をセメントペーストが充填する事の無いように行う。よって、前記型枠の底面は網状又は多孔状に形成されており、前記セメントペーストかけ流し工程では、かけ流したセメントペーストが、充填された骨材間を通って、底面及び/又は側面から流出するように行うのが望ましい。
以上の方法によって形成したポーラスコンクリートは、かけ流したセメントペーストが、ゼオライト骨材同士の接点に付着して硬化する事から、各ゼオライト骨材同士が塊となってブロックを形成する事ができる。そしてかけ流したセメントペーストは、各ゼオライト骨材におけるかけ流し方向の下側の面に回り込む事が無い為、当該下面はゼオライトが露出する。これにより、ゼオライトの露出面積が増大されたポーラスコンクリートとなる。
また、上記本発明のポーラスコンクリートは、骨材として破砕したゼオライトを用いたプレパクト工法により製造する事もできる。但し、この場合には、何れか1つ以上の面は、切断、研磨又は分割により、骨材であるゼオライトが露出するように形成されるのが望ましい。
上記本発明のポーラスコンクリートは、当該骨材として用いられるゼオライトが破砕状であって、セメントによって結合されて、全体としてブロック状に形成されており、コンクリートによってブロック状に固められ破砕状のゼオライトは、その一方の面が露出している。これにより、ゼオライトの露出面積を増大させることができ、水域や大気の浄化作用を最大限発揮させることが出来る。
また、上記ポーラスコンクリートにおいて、前記骨材として用いられるゼオライトは、粒径が5mm以上、20mm以下であり、当該骨材として用いられるゼオライトを結合するセメントの使用量は、骨材であるゼオライトに対して4容積%以上、35容積%以下とした場合には、空隙率を安定かつ増大させながらも、河川などの水域に設置した場合でも崩壊しにくい圧縮強度で形成する事ができる。よって、より安定した品質で提供する事のできる、連続した空隙を有するポーラスコンクリートが実現する。
そして、本発明にかかるポーラスコンクリートにおいて、前記ゼオライトからなる骨材を結合するセメントは、シリカフュームセメントであり、当該セメントは、水/セメント比が15%以上、55%以下であり、更に、AE減水剤が、セメントに対して0.5質量%以上、2.5質量%以下の量で配合した場合には、骨材として使用するゼオライトの吸着効果を最大限発揮させると共に、十分な強度を有する、ゼオライトを用いたポーラスコンクリートとすることができる。
更に、ゼオライト骨材を使用したポーラスコンクリートの製造方法として、型枠内に、破砕したゼオライトを骨材として充填する骨材充填工程と、型枠内に充填した骨材の上方から、セメントを水に溶かしたセメントペーストをかけ流すセメントペーストかけ流し工程とからなる、ポーラスコンクリートの製造方法としていることから、バイブレーターなどをかけることなく、空隙率や圧縮強度がほぼ一定で、安定した品質のポーラスコンクリートを提供する事ができる。
そして当該ポーラスコンクリートの製造方法において、前記型枠の底面は網状又は多孔状に形成されており、前記セメントペーストかけ流し工程では、かけ流したセメントペーストが、充填された骨材間を通って、底面及び/又は側面から流出するように形成する事により、セメントペーストの材質や流動性等によって、圧縮強度や空隙率をコントロールしたポーラスコンクリートを製造する事ができる。また、セメントペーストをかけ流す順序、かけ流す量によっても、ポーラスコンクリートの強度や、ゼオライト骨材の露出割合を変えることができる。
前記ポーラスコンクリートの製造に際しては、必ずしも底面のみが網状又は多孔状となった型枠を使用する必要はなく、その他のものを使用することができる。例えば、底面及び側面の少なくとも何れを、上記かけ流したセメントペーストが流れ出るような隙間や孔を形成した網状又は多孔状に形成した箱ないしは袋形状のもの利用してもよい。こうすることにより、ゼオライトの露出面積がさらに増大させることができる。
而して、本発明にかかるポーラスコンクリートによれば、修景池、河川、湖沼で窒素やリンによる富栄養化が進んでいる水域で、ブロックを沈め、水質浄化をはかる。汚濁水がブロックと接触流通して、水域の浄化を図る事ができる。また、本発明にかかるポーラスコンクリートからなるブロックは、水域に耐え流されない強度と大きさで製造した場合には、取り出して再生することができ、コスト削減がはかれる。
また、ブロックは、調合条件を工夫することにより(例えば粒径10mm−20mmのゼオライトを骨材、セメントは普通ポルトランドセメントを使用)、強度は劣るが水質浄化の機能を向上させ、製造コストも下げられる。そして、このように形成したブロックは、経年により自然に崩壊し粉状になり流域に放出され、また、骨材は天然ゼオライトであり自然界への影響は少ない。
また本発明にかかるポーラスコンクリートのブロックは自然界の微生物が添着しやすいポーラス性を有しており、微生物による水質浄化を図る事ができる。そして魚の養殖業では、魚の餌や排泄物による飼育槽の汚濁が魚の生育に影響し、また水質管理に多大な費用を要している所、本発明にかかるポーラスコンクリートのブロックを投入することで、水槽の水質維持ができる。また、水族館での魚飼育水槽の浄化が安価でおこなえる。
更に、排水処理施設に投入し、アンモニアを除去する反応槽に沈めることで、アンモニアから硝酸に必要な活性汚泥への負荷を減らすことができる、また水中以外にも、養豚場などの飼育施設で問題となる臭気のアンモニアに対して、アンモニア吸着性のあるゼオライトをブロック状にしたことで、臭気の漏れる施設開口部に設置し臭気対策に用いることができる。
本実施の形態のポーラスコンクリートブロックの製造工程を示す略図 実験例1の結果を示すグラフ 実験例3の実験状態を示す略図 実験例3の結果を示すグラフ 実験例3の結果を示すグラフ 実験例4で使用したゼオライトを示す写真 実験例4の結果を示すグラフ 実験例5の結果を示すグラフ 実験例5の結果を示すグラフ 実験例6の結果を示すグラフ 実験例6の結果を示すグラフ 実験例6の結果を示すグラフ 実験例6の結果を示すグラフ 実験例6の結果を示すグラフ 実験例8の結果を示すグラフ
以下、図面を参照しながら、本発明にかかるポーラスコンクリートと、その製造方法に実施の形態を説明する。
本実施の形態では、ゼオライト骨材13の表面が全体的にセメントペースト14で覆われることがなく(即ち、少なくとも何れかの面が露出しており)、また空隙率を大きく確保できるポーラスコンクリート20を製造した。即ち、以下の表1の調合条件に示す材料を使用し、図1に示す様に、型枠10内にゼオライト骨材13を充填して、その上からセメントペースト14をかけ流した。
(100mm×100mm×100mmのブロックの大きさとした場合)
骨材13として使用したゼオライトの粒径は、粒径5〜10mmのもの(ジークライト株式会社製、Z-51)を採用した。粒径が10〜20mmのゼオライト(ジークライト株式会社製、Z-120 )の方が、アンモニア除去率が高いが、空隙率が高くなり強度が低くなることから、水質浄化の際、水域に投入後のブロック形状を維持するために粒径5〜10mmのもの(ジークライト株式会社製、Z-51)を採用した。
上記表1に示したセメント、混和剤、及び水を使用して、ゼオライト骨材を固める為のセメントペーストは、以下の手順で製造した。
先ず、練鉢に、表1に記載した練り混ぜ量のセメント、水、高性能AE減水剤を入れ、手練りで30秒間練り混ぜを行った。練鉢をミキサに設置し、練り混ぜ機を低速にして60秒間練り混ぜを行った後、練鉢をミキサから外し、30秒間手練りを行い固まっているセメントをかき取った。そして再度、練鉢をミキサに設置し、ミキサを高速にし、90秒間練り混ぜを行い、かけ流す前にしっかりと手練り、もしくはミキサで高速に練り混ぜを行った。
そして、上記のセメントペースト14を使用して、次にポーラスコンクリート20を製造する。かかるポーラスコンクリートの製造方法に際しては、図1に示す様に、内面塗装の合板で側面11を成型し、底部に寸法5mmの金網12をつけた型枠10を使用した。骨材13として使用するゼオライトは、型枠10に投入する前に、予め水中に24時間以上漬け、ブロックを作製する1〜2時間前に、水中のゼオライトをふるい目の空き寸法5mmの上に広げ、ふるいに振動を与えて水分を落とした。そして、ふるいの上に残ったゼオライトを型枠へ詰めた。この際、型枠を振動させる等の行為は行わない。
そして、前記した方法で製造したセメントペースト14を練り混ぜし、骨材13の上から平面的に均等になるように回しかけながら掛け流した。流れ落ちる余分なセメントペースト14は、下に設置したバット15等に受けた。
以上の方法によって製造したポーラスコンクリートを硬化させることにより、5mmから10mmの粒径のゼオライトの骨材の実積率が60%、セメントペースト40質量%、水/セメント比が24%、高性能AE減水剤の使用量は、セメント質量×1.5%のポーラスコンクリートが完成した。
以下の実施例では、上記実施の形態にかかるポーラスコンクリートの特徴を確認する為に、以下の比較対象となるポーラスコンクリートとの対比により、水質浄化効果を確認した。
〔比較対象のポーラスコンクリート〕
比較対象のポーラスコンクリートは、は、以下の表2の調合条件に示す材料を使用し、従来工法により製造した。即ち、ゼオライトからなる骨材とセメントを先に混合して骨材の周囲にセメントの粉体をまぶすようにし、その後に水を混合してセメントペーストに包まれた骨材同士が接触することによってポーラスな状態を形成したポーラスコンクリートを使用した。
(ポーラスコンクリート3Lの場合)
〔実験例1〕
この実験例では、比較対象のポーラスコンクリートのアンモニア除去効果を確認した。
即ち、汚濁水の入った容器に、当該比較対象となるポーラスコンクリートを投入したものと、ブロックを投入しないもの(レファレンス)とにおけるアンモニア性窒素の濃度は、図2のような結果が得られる事を、マテリアル学会発表資料から確認した。
この実験から、比較対象のポーラスコンクリートによるアンモニア除去効果は確認できた。しかし、この方法によるとゼオライト骨材の周囲がほとんどセメントで包まれてしまい、浄化しようとする水とゼオライトとの接触が少なかった。また、ポーラスコンクリートのセメント部分の強度が不足するという問題があった。
〔実験例2〕
本実施の形態にかかるポーラスコンクリートの水質浄化能力の指標の一つとして、アンモニア吸着能力について試験を行った。試験は本実施の形態にかかるポーラスコンクリートと、前記比較対象のポーラスコンクリート(従来工法)を、アンモニウムイオンを含んだ(4000ppm程度)塩化アンモニウム溶液300 mLに入れ、24時間後のアンモニウムイオンを測定し、捕集率を求めた。その結果を以下の表3に示す。
本実施例の結果から、本実施の形態にかかるポーラスコンクリートはゼオライトがセメント分で覆われないことから、比較対象のポーラスコンクリートに対して1.6倍の吸着能力が高いことが確認できた。
〔実験例3〕
この実験例では、本実施の形態にかかるポーラスコンクリートの水質浄化効果を水槽で確認した。即ち、図3に示す様に、本実施の形態にかかるポーラスコンクリートで製造したブロック20(6cm立方体)を10個、水槽30の循環部31に浸漬し、魚を飼育した水槽で水質浄化を確認した。水槽30はブロック20を投入していない水槽(レファレンス)と、ブロック20を投入した水槽(ブロックあり)とにおいて、窒素化合物(アンモニア性窒素、硝酸性窒素、亜硝性酸窒素)の全窒素とリン酸イオンの濃度変化について調べた。その結果を図4及び5に示す。
レファレンスはアンモニア性窒素も硝酸性窒素も上昇しているのに対して、ブロックありのアンモニア性窒素は、3週間で消失している。ブロックではバイオフィルムが形成され微生物による浄化能力も付加されていると考えられる。リン酸イオンは、レファレンスで時間とともに上昇するが、本実施の形態にかかるポーラスコンクリートのブロックを設置した場合は、ブロックのゼオライトにアンモニアが吸着し、セメント成分のカルシウムが脱離しリン酸カルシウムを形成して減少する効果もあると考えられる。
この実施例では、前記本実施の形態にかかるポーラスコンクリートに関し、骨材の種類及び粒径、セメントペーストにおける水/セメント比、減水剤の配合比の違いによる圧縮強度、水質浄化効果を確認するべく実験を行った。
〔実験例4〕
この実験例では、ゼオライト骨材の違いによる圧縮強度と浄化効果の違いを確認した。
骨材に山形県米沢産ゼオライトを用い、比較対象のポーラスコンクリートでブロックを製作し、圧縮強度試験を行った。用いたゼオライトは、図6に示す様に、(1)天然ゼオライト粒径5〜10mm(ジークライト株式会社製、Z51)、(2)天然ゼオライト粒径10〜20mm(ジークライト株式会社製、Z120)、(3)焼成ゼオライト粒径10〜20mm(ジークライト株式会社製、ゼオセラ)の3種類で実験を行った。
その結果、ゼオセラおよび、Z120を用いたブロックは、ポーラスコンクリートのセメント部分の強度が不足し、ブロックとしての強度が十分でなかった。
また、これらのブロックを用いて、汚濁した農業用水の水質変化を確認した。この水質変化は、測定開始時における全窒素及びリンの含有量と、ポーラスコンクリートのブロックを投入して28日経過した時(処理後)の全窒素及びリンの含有量を測定し、その変化量によって確認した。その結果を図7に示す。
この実験結果から、富栄養化の指標となる全窒素と全リン濃度の減少傾向が見られた。全窒素ではゼオセラによる減少が高く、全リンはすべてのブロックで減少していた。
〔実験例5〕
この実験では、ゼオライト骨材と、砕石骨材とにおける圧縮強度と浄化効果の違いを確認した。
即ち、骨材として天然ゼオライト粒径5〜10mm(ジークライト株式会社製、Z51)を使用した本実施の形態にかかるポーラスコンクリートブロックと、骨材として粒径5〜10mmの砕石(細骨材)を使用し、本実施の形態と同じ製法で製造したポーラスコンクリートブロックを製作し、強度試験を行った。その結果を図8に示す。
この実験では、骨材として天然ゼオライト粒径5〜10mm(ジークライト株式会社製、Z51)を用いても、おおむね2N/mm2前後のデータが得られ、コンクリート成形体としては一定の強度が確認された。
また、天然ゼオライト粒径5〜10mm(ジークライト株式会社製、Z51)を骨材として製造した本実施の形態にかかるポーラスコンクリートブロックを粉砕した試験体、天然ゼオライト粒径5〜10mm(ジークライト株式会社製、Z51)単体の試験体の各300gを15Lの汚濁水に入れ水槽実験を行った。この実験における5日後の水質の窒素化合物成分の変化を図9に示す。
この図9に示すように、骨材(試験体を粉砕した試験体)は亜硝酸性窒素と有機態窒素に、単体(天然ゼオライト単体)は硝酸性窒素に、それぞれ変化し硝化反応が進んでいることが確認された。
この実施例では、前記本実施の形態にかかるポーラスコンクリートに関し、骨材の種類と増粘剤の配合の有無による水質浄化効果の違いを確認した。
〔実験例6〕
この実験では、以下表4に示す配合で、水セメント比(C/W)を45%としたポーラスコンクリートのブロック10cm×10cm×10cmを製造し、これを汚濁水の入った水槽(内容積約20L)に投入して水質変化をみた。
このポーラスコンクリートブロックによる窒素化合物に対する水質浄化効果を図10〜13に示す。
この実験結果において、ポーラスコンクリートブロックによる水質浄化効果をアンモニアの吸着による濃度減少から、Z51よりZ120の方がアンモニアの除去が高く、増粘剤あり2kgより、なし0kgの方が、濃度が減少していた。
また、図14はサンプル1〜4の骨材の種類の違いにおけるリン酸の変化を示している。この結果から、リンはZ51の方が除去されていた。リンの除去はゼオライトから追い出されるカルシウム分およびセメント分から溶出するカルシウム分との反応によるため、この量がZ51の方が多いと推定される。
〔実験例7〕
この実験ではゼオライト骨材を用いたポーラスコンクリートのブロックの圧縮強度等を確認した。即ち、本実施の形態にかかるポーラスコンクリートにおいて、強度に及ぼす要因は、水セメント比と連続空隙率があり、また増粘剤を増やすことによって空隙率は低下するが、圧縮強度は増加する傾向がみられた。
そこでこの実験では、骨材(ゼオライト)の種類、水セメント比、減水剤の配合量を、以下の表5に示す内容で調整して、ポーラスコンクリートブロックを製造した。そして、以下の方法で、セメントペーストの通過時間、セメントペーストの付着量、連続空隙率、圧縮強度の比較検討を行った。その結果を、以下の表5に示す。なお、セメントには、普通ポルトランドセメントを使用した。
〔セメントペーストの通過時間測定方法〕
セメントペーストの通過時間の測定は、ポーラスブロック試験体の作製時にセメントペーストを流しかけるときに測定を行った。測定方法は、セメントペーストを流しかけてから垂れ始めるまでの時間(垂れ始め通過時間)と垂れ始めてから垂れ終わるまでの時間(垂れ終わり通過時間)を計測することとした。なお、垂れ終わりは、セメントペーストのしずくが10秒間垂れなかったときとした。
〔セメントペーストの付着量測定方法〕
セメントペーストの付着量の測定は、ポーラスブロック試験体の作製時に行った。測定方法は、セメントペーストの投入量と骨材を通過したセメントペーストの通過量を量り、骨材に付着したセメントペーストの量を求めることとした。
〔連続空隙率測定方法〕
ポーラスブロック試験体の連続空隙率は、試験体の気中質量および水中質量を求め、下記の計算式を用いて空隙率の算定を行うこととした。試験手順を以下に示す。
<試験手順>
(1)試験体の寸法(直径×高さ)をノギスを用いて測定し、容積Vを算定する。
(2)脱型後24時間以上試験体を水中で飽和させた後、水中質量W1を測定する。その際、測定の際に試験体内に空気溜りができないよう水中で試験体を転がし、十分に空気を取り除く。
(3)20±2℃、相対湿度60%の下で24時間自然放置し、気中質量W2を測定する。
計算式:Ar(%)=1−((W2−W1)/ρw)/V×100
Ar:連続空隙率、W1:試験体の水中質量、W2:24時間自然放置後の気中質量
V:試験体の容積、ρw:水の密度
〔圧縮強度測定方法〕
圧縮強度用試験体を作成して測定を行った。この圧縮強度用試験体は、底板を金網とした円柱鋼製型枠(φ100×200mm)に骨材を投入したのち、上から練り混ぜ直後のセメントペーストを流しかけ、余分なセメントペーストを取り除く方法とした。計算で用いた容積は円柱鋼製型枠の容積とした。試験体は上面にセメントキャッピングを行い、24時間の気中養生後、28日間の水中養生とした。1つの組合せにつき3本の試験体を作製した。そして、材齢28日の圧縮強度用試験体についてアンボンドキャッピングを使用し、JIS A 1108に従って圧縮強度を測定した。
この実験の結果、骨材粒径が小さい方が増粘剤の影響が顕著であることが確認できた。また、セメントペーストの付着量は、水セメント比が小さいほど多くなるが、増粘剤の使用の有無によっては、セメントペーストの付着量はあまり違いがない事が確認できた。また骨材粒径が小さい方がペーストの付着量が多くなった。
増粘剤の使用によって連続空隙率にはあまり違いはなく、骨材粒径が小さい方が、連続空隙率が少なかった。なお、この実験において、ポーラスコンクリートブロックの圧縮強度は、0.16N/mm2〜0.39N/mm2であり、セメントペーストの圧縮強度は、増粘剤の使用によって低下する傾向があった。
〔実験例8〕
この実験では、セメントを変えた場合における、セメントペーストのフロー、流下時間、付着量、ポーラスブロックの連続空隙率、圧縮強度、曲げ強度を以下の方法で測定し、また連続空隙率および圧縮強度の関係を確認した。
普通ポルトランドセメントを用いたポーラスブロックは連続空隙率38.2%、圧縮強度0.49N/mm2得ている。普通ポルトランドセメントを用いた場合でもポーラスブロックの連続空隙率が大きくなると圧縮強度が小さくなる傾向があった。このことから、ポーラスブロックの連続空隙率と圧縮強度の改善には製作に適したセメントとしてシリカフュームセメント(サンプル:SF1〜SF4)を作成して、セメントペーストのフロー、流下時間、付着量、ポーラスブロックの連続空隙率、圧縮強度、曲げ強度を測定した。
セメントペーストのフロー、流下時間、付着量、ポーラスブロックの連続空隙率、圧縮強度を以下の方法で測定し、また連続空隙率および圧縮強度の関係を確認した。また骨材にゼオライトZ−51を用いた。調合は表6に示す通りであり、その結果を表6及び図15に示す。
〔セメントペーストのフロー〕
セメントペーストのフロー試験をJIS R5201を参考に、フローテーブルを用いずスランプ板上で振動が0打のフロー値の測定のみを行った。セメントペーストは流下時間測定試験で使用したものを用いた。また、フロー測定後のペーストは、セメントペーストの強さ試験用供試体の製造に使用した。フロー試験の手順を以下に示す。
(1)スランプ板を乾燥した布で拭い、フローコーンを中央に置く。
(2)練り混ぜたセメントペーストをフローコーンの1/2層詰め、突き棒で15回全面にわたって突く。
(3)残りの1/2層にセメントペ−ストを詰め、同様に15回つく。
(4)フローコーンの中の不足分を補い表面を均す。
(5)フローコーンを上方向に取り去り、セメントペーストが広がった後の径を最大と認める方向と、それに直角な方向とでメジャーを用いて1mm単位で測定する。
この試験を2回行い、その平均値をフロー値とする。
〔セメントペーストの流下時間〕
セメントペーストの流下時間を「充填モルタルの流動性試験方法(案)(JSCE−F541−2013)」を参考にJ14ロートを用いて以下の手順で行った。
(1)ロートを三脚にセットし、内部に水を通して濡らす。ロートの流出口をふさぎ、セメントペーストをロート内に注入する。
(2)ロートの流出口の下に受け容器を用意し、上端までセメントペーストを注入したのち、流出口を解放する。
(3)流出口からセメントペーストが流れ落ち始める時点から、セメントペーストの流れが急激に細くなるまでの時間をストップウォッチで計測する。
前記の方法で測定を2回行い、その平均値を流下時間とした。
〔セメントペーストの付着量〕
セメントペーストを計量容器100ml分の質量を計り取り、骨材にかけ流した後の容器に付着した質量と金網から滴下した質量を引くことで付着量を測定した。この手順は以下の通りである。
(1)かけ流す前のセメントペーストの質量を計測する。
(2)セメントペーストをブロックにかけ流し、余分なペーストを落とす。
(3)かけ流し後、容器に付着(残留)したペーストの質量を計測する。
(4)流れ落ちた余分なセメントペーストの質量を計測する。
(5)元の質量から容器に付着した質量と流れ落ちた質量を引くことで、付着量を測定する。

なお、セメントペーストの密度(g/ml)は、サンプルSF1及びSF2が2.20g/ml、サンプルSF3及びSF4が2.08g/mlであった。
〔ポーラスブロックの連続空隙率〕
連続空隙率測定は60×60×60mmの供試体を用いて行った。脱型後1日以上の水中養生を行い、1パターンにつき3個の供試体を用いて水中質量測定、気中質量測定を行った。測定に使用する供試体はノギスを用いて縦、横、高さを測定して容積を算定した。この手順は以下の通りである。
(1)供試体の寸法(直径×高さ)はノギスを用いて測定し、容積Vを算定する。
(2)脱型後24時間以上供試体を水中で飽和させた後、水中質量W1を測定する。その際、測定の際に供試体内に空気溜りができないよう水中で供試体を転がし、十分空気を取り除く。
(3)供試体を水中から取り出し15分間自然放置し、気中質量W2を測定する。
そして水中質量および気中質量の測定後は下記の計算式を用いて空隙率の算定を行う。1パターンにつき3つの供試体で測定を行い算定した平均値を連続空隙率とする。
Ar(%)={1−((W2−W1)/ρw)/V}×100
Ar:連続空隙率、W1:供試体の水中質量、W2:15分間自然放置後の気中質量
V:供試体の容積、ρw:水の密度
〔ポーラスブロックの圧縮強度〕
この試験はJIS A 1108に従い、供試体の直径の計測は、ノギスを用いて直行する2方向の直径(供試体の上端、下端、中央)3ヶ所の計6点を計測することにより求める。アムスラー式圧縮強度試験機を用いて圧縮強度の測定を行う。供試体の底面はアンボンドキャッピングを施し圧縮試験機に設置する。試験を行う際は、供試体に衝撃を与えないように圧縮応力度の増加が毎秒 0.6±0.4N/mm2になるように荷重を加える。そして圧縮強度は、試験によって得られた最大荷重を、供試体の平均直径より求めた断面積で除すことで求めた。強度試験は1パタ−ンにつき3本の供試体の試験を行い、その平均値を圧縮強度とした。
この実験からポーラスブロックののぞましい基準の連続空隙率:39.6%、圧縮強度:0.98N/mm2(材齢42日)を得るための最適な調合条件は、セメントの種類シリカフュームセメント、水セメント比24%、高性能AE減水剤の使用量1.5%という調合条件を得た。
本発明にかかるポーラスコンクリートは、水域や大気における浄化効果を得る為に使用する事ができる。
10 型枠
11 側面
12 金網
13 ゼオライト(骨材)
14 セメントペースト
15 バット
20 ポーラスコンクリート

Claims (5)

  1. 骨材としてゼオライトを用いてなるポーラスコンクリートにおいて、
    当該骨材として用いられるゼオライトは破砕状であって、セメントによって結合されて、全体としてブロック状に形成されており、
    コンクリートによってブロック状に固められ破砕状のゼオライトは、その一方の面が露出している、ポーラスコンクリート。
  2. 前記骨材として用いられるゼオライトは、粒径が5mm以上、30mm以下であり、
    当該骨材として用いられるゼオライトを結合するセメントの使用量は、骨材であるゼオライトに対して、4容積%以上、35容積%以下である、請求項1に記載のポーラスコンクリート。
  3. 前記ゼオライトからなる骨材を結合するセメントは、シリカフュームセメントであり、
    当該セメントは、水/セメント比が15%以上、55%以下であり、
    更に、AE減水剤が、セメントに対して0.5質量%以上、2.5質量%以下の量で配合されている、請求項1又は2に記載のポーラスコンクリート。
  4. 請求項1にかかるポーラスコンクリートの製造方法であって、
    型枠内に、破砕したゼオライトを骨材として充填する骨材充填工程と、
    型枠内に充填した骨材の上方から、セメントを水に溶かしたセメントペーストをかけ流すセメントペーストかけ流し工程とからなる、ポーラスコンクリートの製造方法。
  5. 前記型枠の底面は網状又は多孔状に形成されており、
    前記セメントペーストかけ流し工程では、かけ流したセメントペーストが、充填された骨材間を通って、型枠の底面及び/又は側面から流出する請求項4に記載のポーラスコンクリートの製造方法。
JP2017060233A 2017-03-24 2017-03-24 ゼオライトを用いたポーラスコンクリート Active JP6867643B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017060233A JP6867643B2 (ja) 2017-03-24 2017-03-24 ゼオライトを用いたポーラスコンクリート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017060233A JP6867643B2 (ja) 2017-03-24 2017-03-24 ゼオライトを用いたポーラスコンクリート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018162186A true JP2018162186A (ja) 2018-10-18
JP6867643B2 JP6867643B2 (ja) 2021-05-12

Family

ID=63859685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017060233A Active JP6867643B2 (ja) 2017-03-24 2017-03-24 ゼオライトを用いたポーラスコンクリート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6867643B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116003057A (zh) * 2022-12-27 2023-04-25 哈尔滨工业大学 一种碳吸收效率可优化的水泥基材料制备方法
WO2024106513A1 (ja) * 2022-11-17 2024-05-23 太平洋セメント株式会社 セメント添加材の製造方法およびセメント組成物の製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05339067A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Mitsui Constr Co Ltd ポーラスコンクリート製造方法
JPH0811111A (ja) * 1994-07-04 1996-01-16 Fujita Corp 繊維補強超軽量プレキャストコンクリート部材の製造方法
JPH10101449A (ja) * 1996-10-03 1998-04-21 Mirukon:Kk 自然石化粧を施した水質浄化コンクリートブロックとその製造方法
JP2001058173A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Takuto:Kk 紙屑、廃プラスチック(塩ビ含)繊維屑、側溝汚泥、下水汚泥のコンクリート固化方法
JP2001064083A (ja) * 1999-06-21 2001-03-13 Taiyu Concrete Kogyo Kk 多孔質体及び水質浄化用河床ブロック並びに植生用護岸ブロック
JP2004075489A (ja) * 2002-08-21 2004-03-11 Fukuda Corp 通気性モルタル、その製造方法、その使用方法、通気性コンクリート、通気性構造物および植生基盤構造物
JP2007063083A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Shoji Seike ゼオライト固化体及び固化方法
JP2007245043A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Saikou:Kk 生ゴミ含有ゲル状組成物の製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05339067A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Mitsui Constr Co Ltd ポーラスコンクリート製造方法
JPH0811111A (ja) * 1994-07-04 1996-01-16 Fujita Corp 繊維補強超軽量プレキャストコンクリート部材の製造方法
JPH10101449A (ja) * 1996-10-03 1998-04-21 Mirukon:Kk 自然石化粧を施した水質浄化コンクリートブロックとその製造方法
JP2001064083A (ja) * 1999-06-21 2001-03-13 Taiyu Concrete Kogyo Kk 多孔質体及び水質浄化用河床ブロック並びに植生用護岸ブロック
JP2001058173A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Takuto:Kk 紙屑、廃プラスチック(塩ビ含)繊維屑、側溝汚泥、下水汚泥のコンクリート固化方法
JP2004075489A (ja) * 2002-08-21 2004-03-11 Fukuda Corp 通気性モルタル、その製造方法、その使用方法、通気性コンクリート、通気性構造物および植生基盤構造物
JP2007063083A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Shoji Seike ゼオライト固化体及び固化方法
JP2007245043A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Saikou:Kk 生ゴミ含有ゲル状組成物の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024106513A1 (ja) * 2022-11-17 2024-05-23 太平洋セメント株式会社 セメント添加材の製造方法およびセメント組成物の製造方法
CN116003057A (zh) * 2022-12-27 2023-04-25 哈尔滨工业大学 一种碳吸收效率可优化的水泥基材料制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6867643B2 (ja) 2021-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107902987A (zh) 去污透水混凝土及制备方法
JP6867643B2 (ja) ゼオライトを用いたポーラスコンクリート
CN109265108A (zh) 一种净水生态混凝土及其制备方法
Muthu et al. Performance of permeable concrete mixes based on cement and geopolymer in aggressive aqueous environments
TW200918193A (en) Treatment material with reduced heavy metal and treatment method for reducing heavy metal and manufacturing method and foundation material of granulated treatment material
JP3379924B2 (ja) 吸着材
JP2007063084A (ja) 珪藻土固化体及び固化方法
CN107670635B (zh) 一种污水处理填料、制备方法以及用途
JP6218729B2 (ja) 吸着材、該吸着材の製造方法、該吸着材を使用した汚染水及び固体状汚染物の浄化方法
JP2007204294A (ja) 固化材及びその固化材を利用した固化体
JP2018132499A (ja) 放射性焼却灰の固化材及びその固化方法
KR100863755B1 (ko) 가돌리늄 산화물을 함유한 수질 정화용 촉매흡착조성물 및 이를 이용한 수질 정화 방법
JP6576189B2 (ja) 水中不分離性ポーラスコンクリート
JP2004285605A (ja) 多量の石炭灰を含む混練物による構造物の構築方法
JP4082660B2 (ja) ゼオライト添加造粒物とその製造方法
JP2019001901A (ja) 浚渫土の処理方法
JP2019085860A (ja) 保水性舗装の施工方法
JP2013056324A (ja) 汚水浄化用濾材および気体脱臭用濾材の製造方法
JP2006110517A (ja) 硝酸性窒素汚染水の水質浄化方法
JP2007268392A (ja) 汚染水の処理方法
JP7493714B2 (ja) 土質改良材、および土質改良方法
JP3379644B2 (ja) 廃棄物を用いたコンクリート組成物
FI117162B (fi) Suodatinmateriaali
Chandrasekaran et al. Use of colour adsorbed fly ash in brick manufacture
JP2006223952A (ja) 有害物質捕捉材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6867643

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250