JP2018160173A - 車線移動支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】時々の状況に適切に対応した車線移動、またはその支援を行うことが可能な車線移動支援装置を提供すること。
【解決手段】閾値設定部15は、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約があるか否かに応じて、他車両との関係において車線移動可能かどうかを判断するための閾値をそれぞれ個別に設定する。車線移動完了までに制約がある場合に設定される第1車線移動実行判定閾値は、そのような制約がない場合に設定される第2車線移動実行判定閾値以下となる関係を有する。従って、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がある場合には、多少、自車両と他車両との距離的な関係が短くとも、車線移動を開始することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自車両の車線移動を自動で行う、もしくは、自車両が手動運転されているときに車線移動の支援を行うための車線移動支援装置に関する。
例えば、特許文献1には、自車両を合流先車線の他車両にスムーズに合流させることができるように自車両の走行を支援する合流支援装置について開示されている。この合流支援装置では、自車両が合流場所に到達する前に合流先車線を走行する他車両の状況を認識し、自車両が安全且つ安定して合流が可能なように、自車両が合流すべき車間スペースや先行車との車間距離等を決定する。そして、自車両が合流場所に到達した後は、合流支援装置が合流先車線を走行する他車両の状況をセンサ等で直接に認識して、自車両が走行する位置を調整する等の合流支援が適宜行われる。
特開2016−134115号公報
ところで、自車両が車線を移動するのは、上述したような合流の場合ばかりでなく、複数の走行車線からなる道路を走行中に、走行する車線を変更する場合もある。例えば、自車両の運転者は、自車両が走行している車線が混んでいたり、休憩を取れる道路脇の店舗等を捜したりする場合に車線変更を行おうとすることがある。ただし、これらのような理由で車線変更を行う場合、必ずしも即座に車線移動を完了しなければならない訳ではない。
一方、上述した合流の場合や、前方の交差点で右左折を行う必要があるため、その交差点に到達する前に右左折しようとする側の車線に移動する場合、あるいは、自車両の走行車線が工事等により閉鎖されており、その閉鎖地点に達する前に車線変更を行う必要がある場合などは、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約があり、短時間の内に車線移動を完了しなければならない。
従来は、例えば特許文献1に記載のように、移動先の車線に合流可能な車間スペースがあるかどうかに応じて合流の案内等を行うだけで、上述したような車線移動の緊急性の有無についてはなんら考慮されていなかった。このため、その時々の状況に適切に対応した車線移動のための支援を行うことができない虞があった。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、車線移動を完了するまでの制約の有無を考慮することにより、時々の状況に適切に対応した車線移動、またはその支援を行うことが可能な車線移動支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車線移動支援装置は、自車両の車線移動を自動で行う、もしくは、自車両が手動運転されているときに車線移動の支援を行うためのものであって、
移動先の車線を走行する他車両を検出する他車両検出部(S120)と、
他車両検出部によって検出された他車両と、移動前の車線を走行する自車両との相対的な関係が、車線移動実行判定閾値以上の関係であるときに、自車両の車線移動が可能であると判定する車線移動判定部(S150、S260)と、
車線移動実行判定閾値として、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が所定値よりも短い場合に用いる第1車線移動実行判定閾値と、それよりも長い場合に用いる第2車線移動実行判定閾値とを個別に設定する閾値設定部(S140、S250、S290)と、を備え、
閾値設定部は、第1車線移動実行判定閾値を第2車線移動実行判定閾値以下となるように設定し、
前記車線移動判定部における自車両の車線移動が可能との判定結果に応じて、自車両の車線移動の実行もしくは車線移動の支援を行うように構成される。
上述したように、本発明に係る車線移動支援装置は閾値設定部を有しており、この閾値設定部は、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が所定値よりも短い場合に用いる第1車線移動実行判定閾値と、それよりも長い場合に用いる第2車線移動実行判定閾値とを個別に設定することが可能である。さらに、閾値設定部は、第1車線移動実行判定閾値を第2車線移動実行判定閾値以下となるように設定する。
従って、限られた合流領域で合流を行う必要があったり、所定の地点に達する前に車線変更を完了する必要があったりして、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がある場合には、第1車線移動実行判定閾値に基づき、自車両の車線移動が可能であるか否かが判定される。第1車線移動実行判定閾値は、第2車線移動実行判定閾値以下となるように設定されるので、移動先車線を走行する他車両とある程度接近する状況であっても、車線移動が可能と判定されるようにすることができる。一方、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がない場合には、第2車線移動実行判定閾値に基づき、自車両の車線移動が可能であるか否かが判定される。従って、この場合には、移動先車線を走行する他車両と十分な間隔が確保できるときに、車線移動が可能と判定されるようにすることができる。このように、本発明に係る車線移動支援装置では、車線移動を完了するまでの制約の有無に応じて、車線移動を可能と判定するための閾値を個別に設定しているので、時々の状況に適切に対応した車線移動、またはその支援を行うことが可能となる。
上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の、特許請求の範囲の各請求項に記載した技術的特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
実施形態に係る車線移動支援装置の概略的な構成を示すブロック図である。 他車両との関係において車線移動が可能であるかどうかを判定するための第1〜第3車線移動実行判定閾値のそれぞれの調節範囲などの一例を示す図である。 車線移動支援装置において車線移動の可否判断等のために実行される制御処理を示すフローチャートである。 自車両Aが本線に合流するための合流車線を走行しており、かつ、その本線には自車両Aよりも後方に他車両Bが存在するケースにおける、車線移動支援装置の制御例を説明するための説明図である。 図4のケースにおいて、他車両Bの運転者が自車両Aを認知可能となった後の他車両Bの挙動変化の一例を示すグラフである。 自車両Aが本線に合流するための合流車線を走行しており、かつ、その本線には自車両Aよりも後方に他車両Bが存在するケースにおける、車線移動支援装置の別の制御例を説明するための説明図である。 図6のケースにおいて、他車両Bの運転者が自車両Aを認知可能となった後の他車両Bの挙動変化の一例を示すグラフである。 自車両Aが本線に合流するための合流車線を走行しており、かつ、その本線には自車両Aの側方に他車両B1、自車両Aの後方に他車両B2が存在するケースにおける、車線移動支援装置の制御例を説明するための説明図である。 図8に示すケースにおける自車両Aの速度変化の様子を示すグラフである。
以下、本発明に係る車線移動支援装置の実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態においては、自動運転と手動運転との切り換えが可能な車両に車線移動支援装置が適用された例について説明する。
図1は、本実施形態の車線移動支援装置1の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示すように、車線移動支援装置1は、センシング部10、通信部13、走行計画部14,車両制御部17、情報提示部20などを備えている。
センシング部10は、車両情報取得部11を有する。車両情報取得部11は、自車両の車両状態を検出する各種の車両状態センサ群を含むものである。車両状態センサ群には、例えば自車両の車速を検出する車速センサ、自車両の加減速度を検出する加速度センサ、自車両の操舵角を検出する舵角センサなどが含まれる。さらに、車両情報取得部11には、自車両の運転者による方向指示器のランプ点灯操作(つまり、ウインカランプの点灯操作)を検出するためのウインカスイッチが含まれる。このウインカスイッチは、ウインカランプ点灯操作が行われた場合に、左右どちらのウインカランプの点灯操作が行われたかを示す信号を出力する。
車両情報取得部11は、自車両の位置を検出する位置検出器も含んでいる。位置検出器は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を備え、複数の人工衛星からの電波に基づいて自車両の現在位置の検出を逐次実行する。さらに、車両情報取得部11は、道路地図データを記憶した地図データベースも含んでいる。地図データベースに記憶された道路地図データに対して、位置検出器によって検出された自車両の現在位置をマッチングさせることにより、車両情報取得部11は、自車両が走行している道路を特定することができる。そして、地図データベースにおいて、特定された道路の道路情報を参照することにより、車両情報取得部11は、自車両が走行している道路が、複数の走行車線からなる道路であることや、前方において本線に合流する合流道路であることを把握することができる。さらに、自車両が複数の走行車線からなる道路を走行している場合には、車両情報取得部11は、自車両の現在位置と道路地図データとのマッチング結果から、自車両がいずれの走行車線を走行しているかを把握することができる。
なお、車両がナビゲーション装置を装備している場合、車両情報取得部11は、上述した道路の種別や自車両が走行している走行車線などに関する情報をナビゲーション装置から取得するようにしても良い。
センシング部10は、走行環境取得部12も有している。走行環境取得部12は、走行環境として、自車両の周囲の物体に関する情報を取得する。例えば、走行環境取得部12は、歩行者、人間以外の動物、自転車、オートバイ、及び他車両のような移動物体、さらに路上の落下物、交通信号、ガードレール、縁石、道路標識、道路標示、区画線、及び樹木のような静止物体に関する情報を取得することが可能である。この走行環境取得部12は、カメラ、ミリ波レーダ、超音波センサ、及びライダ等の外界センサを有している。
例えば、カメラは、自車両の前方領域、後方領域、前後左右の各側方領域を撮影するために、自車両に複数設けられる。走行環境取得部12は、複数のカメラによって撮像された画像を解析する処理を行い、各領域の画像に写る移動物体及び静止物体を抽出することで、検出物情報を取得する。ミリ波レーダは自車両の進行方向及び背後方向等へ向けてミリ波を照射し、各照射方向の移動物体及び静止物体等で反射されたミリ波を受信する。走行環境取得部12は、ミリ波レーダにおけるミリ波の送受信結果に基づき、移動物体及び静止物体に関する検出物情報を取得する。超音波センサは、自車両の周辺領域へ向けて超音波を発信し、周辺領域に存在する移動物体及び静止物体等で反射された超音波を受信する。走行環境取得部12は、超音波センサにおける超音波の送受信結果に基づき、移動物体及び静止物体に関する検出物情報を取得する。ライダは、自車両の周囲の各領域へ向けてレーザ光を照射し、各照射方向の移動物体及び静止物体等で反射されたレーザ光を受信する。走行環境取得部12は、ライダにおけるレーザ項の送受信結果に基づき、検出物情報を取得する。
通信部13は、路車間通信装置を含む。この路車間通信装置を介して、路側通信装置から、自車両周辺の各道路の混雑状況や、工事、停止車両などに関する情報を取得する。さらに、通信部13は、車々間通信装置も含む。この車々間通信装置を介して、他車両から加減速や進路変更、ウインカー操作など、自車両の車線移動に協力する意思があるか判定するための情報を取得するとともに、自車両から他車両へ、自車両の加減速や進路変更に関する情報を送信する。
車両制御部17は、自車両の挙動を制御する制御装置である。車両制御部17は、例えば、プロセッサ、RAM、及び記憶媒体等を有するコンピュータと、複数のアクチュエータとを含む。車両制御部17は、走行計画部14から出力される走行制御情報に基づいて各アクチュエータを統合的に制御する。これにより、車両制御部17は、走行計画部14によって作成された走行計画に従って自車両を自動走行させることができる。
車両制御部17は、自車両の挙動を制御するアクチュエータとして、スロットルアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及びステアリングアクチュエータを有している。スロットルアクチュエータは、自車両の加速を制御可能である。ブレーキアクチュエータは、自車両の制動を制御可能である。ステアリングアクチュエータは、自車両の操舵を制御可能である。加えて車両制御部17には、ウインカランプ、ハザードランプ、ホーン、ヘッドライト、ワイパ等を駆動するためのアクチュエータも設けられている。
走行計画部14は、自動運転モードと手動運転モードの2種類の運転モードを備えている。図示しない選択スイッチなどにより自動運転モードが選択された場合、走行計画部14は、目的地に到達するための経路に沿い、かつ周囲の交通状況に調和するように自車両を走行させるための走行計画を作成する。そして、走行計画部14は、その走行計画に従って車両制御部17の自動運転部18が自車両の加減速制御及び操舵制御を行うことにより、自車両の自動走行を実現する。すなわち、車両制御部17の自動運転部18は、走行計画部14が作成した走行計画に従って車両が走行するように、各アクチュエータを制御する。
一方、手動運転モードが選択された場合には、走行計画部14は、自車両の運転者による運転操作(アクセルペダル操作、ブレーキペダル操作、ステアリング操作など)に応じた制御信号を車両制御部17に出力する。この場合、車両制御部17の手動運転部19が、走行計画部14から出力された制御信号に従って、各アクチュエータを制御する。これにより、自車両は、運転者の運転操作に応じて走行状態が制御される。
走行計画部14は、例えば、プロセッサ、RAM、ROMなどの記憶媒体、及び入出力インターフェースを有するコンピュータを主体に構成される。記憶媒体には、自動運転の走行計画を作成するためのプログラムや、手動運転において、運転者の運転操作に応じた制御信号を生成するためのプログラムなどが、プロセッサによって実行可能な状態で格納されている。自動運転の走行計画を作成するためのプログラムには、自車両が、合流や車線変更などの車線移動を行う必要が生じた場合に、車線移動可能な状況であると判断すると、自車両の車線移動を自動で行うよう自動運転部18に指示するプログラムを含む。また、走行計画部14の記憶媒体には、手動運転モードが選択された場合に、自動運転モードと同様の手法で車線移動可能な状況であると判断すると、情報提示部20に対して、車線移動の実行を促す案内を表示するための表示指示信号を出力し、車線移動不可能な状況であると判断すると、車線移動の実行を控える案内を表示するための表示指示信号を出力するプログラムも格納されている。走行計画部14は、このような情報提示部20による車線移動に関する案内に加えて、もしくは代えて、手動運転部19に対して、車線移動の実行を促す場面で、車線移動方向にステアリングが操舵されやすくなるアシスト力を発生し、車線移動の実行を控えるべき場面で、車線移動方向にステアリングが操舵されにくくなるアシスト力を発生するよう指示しても良い。
上述したプログラムの実行により、走行計画部14に、閾値設定部15及び譲り判定部16等の機能ブロックが構築される。
閾値設定部15は、走行計画部14において車線移動可能な状況であるか否かが判断される際、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約があるか否かに応じて、他車両との関係において車線移動可能かどうかを判断するための閾値をそれぞれ個別に設定する。例えば、合流の場合や、前方の交差点で右左折を行う必要があるため、その交差点に到達する前に右左折しようとする側の車線に移動する場合、あるいは、自車両の走行車線が工事等により閉鎖されており、その閉鎖地点に達する前に車線変更を行う必要がある場合などは、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約があり、自車両は短時間の内に車線移動を完了しなければならない。このような場合、閾値設定部15は、他車両との関係において車線移動可能な状況であるか否かを判断するための閾値として、第1車線移動実行判定閾値を設定する。一方、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がない場合、閾値設定部15は、他車両との関係において車線移動の可否を判断するための閾値として第2車線移動実行判定閾値を設定する。第1車線移動実行判定閾値と第2車線移動実行判定閾値とは、第1車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値となる関係を有している。これにより、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がある場合には、多少、自車両と他車両との距離的な関係が短くとも、車線移動を開始することが可能になる。
車線移動を完了するまでの距離や時間に制約があるか否かは、車線移動を完了する地点が決まっており、自車両がその地点に到達するまでの距離や時間が所定値以下であるか否かによって判断することができる。また、車線移動可能か否かを判断する他車両との関係としては、車間時間(Time Head Way : THW)、衝突余裕時間(Time To Collision : TTC)、及び車間距離の少なくとも1つのパラメータを用いることができる。車間時間THWは、自車両と他車両との車間距離を自車両の速度で除算することによって求めることができる。衝突余裕時間TTCは、自車両と他車両との車間距離を自車両と他車両との相対速度によって除算することによって求めることができる。
譲り判定部16は、走行計画部14において車線移動可能な状況であるか否かが判断される際、移動先の車線に、自車両よりも後方を走行する他車両が存在する場合、自車両を認知してからの他車両の挙動変化に基づいて、その他車両の運転者が、他車両の前方への自車両の車線移動に協力する意思を有しているか否かを判定する。例えば、譲り判定部16は、他車両の挙動変化として、自車両と他車両との前後方向の相対距離の変化、他車両の速度変化、他車両におけるウインカー操作などを用いることができる。相対距離が維持されるか伸長された場合や、他車両が減速した場合など、他車両の運転者は、自車両の車線移動に協力する意思を有すると判定することができる。ウインカー操作に関しては、本線における走行車線を走行している他車両が、追越し車線へ車線変更を行おうとしていることが推測される場合に、自車両の車線移動に協力する意思があると判定することができる。
譲り判定部16によって、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思を有していると判定された場合、閾値設定部15は、他車両との関係において車線移動の可否を判断するための閾値として第3車線移動実行判定閾値を設定する。この第3車線移動実行判定閾値は、上述した第2車線移動実行判定閾値に対して、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値となる関係を有している。これにより、他車両の運転者による、自車両の車線移動に協力する意思に応えたスムーズな車線移動を行うことが可能になる。
このように、本実施形態では、車線移動を完了するまでの制約の有無や、自車両の車線移動に協力する他車両の運転者の意思の有無に応じて、車線移動を可能と判定するための閾値を個別に設定している。そして、各閾値は、第1、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値となる関係を有している。従って、車線移動完了までに制約がある場合や、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思がある場合には、車線移動完了までに制約がない場合に比較して、他車両との距離的な関係が短い場合でも、車線移動が実行されることになる。従って、本実施形態に係る車線移動支援装置1によれば、時々の状況に適切に対応した車線移動、またはその支援を行うことが可能となる。
上述した第1〜第3車線移動実行判定閾値は、図2に示すように、例えば情報提示部20のモニタに表示される設定画面において、自車両の運転者が行う設定操作によって、それぞれ調節可能となっている。従って、車線移動が行われる際の他車両の距離的な関係を自車両の運転者の好みに合致するように調節することができる。なお、第1〜第3車線移動実行判定閾値は、自動運転中の車間距離の取り方から運転車の好みを推定して調整するようにしても良い。
各々の閾値の調節は、予め定められた調節範囲において可能となっている。各々の閾値の調節範囲に関して、例えば、第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の上限値は、第1、第3車線実行判定閾値の調節範囲の上限値よりも大きく定められている。これにより、自車両の運転者が、図2に示すデフォルト値Tdef2では、車線移動時に他車両との間隔が短いと感じる場合などに、他車両との間隔をより長く確保した状態で車線移動が行われるように調節することが可能となる。
また、図2に示す例では、第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値は、第1、第3車線実行判定閾値の調節範囲の下限値と一致している。ただし、第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値は、第1、第3車線実行判定閾値の調節範囲の下限値より大きくしても良い。これにより、車線移動完了までに制約がある場合や、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思がある場合に用いられる閾値を、車線移動完了までに制約がない場合に用いられる閾値以下に設定しやすくなる。
自車両の運転者が、いずれかの調節可能な閾値を調節したとき、残りの閾値も、第1、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値となる関係を維持するように連動して調節しても良い。例えば、第1〜第3車線移動実行判定閾値が、すべて図2に示すデフォルト値Tdef1、Tdef2、Tdef3に設定されている場合であって、第2車線移動実行判定閾値がデフォルト値Tdef2から減少された場合、第1及び第3車線移動実行判定閾値は、第2車線移動実行判定閾値以下となるように連動して減少させても良い。これにより、第1、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値となる関係を確実に維持することができる。一方、第2車線移動実行判定閾値が、図2に示すデフォルト値Tdef2から増加される場合には、第1、第3車線移動実行判定閾値を連動して変更しなくとも、第1、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値との関係は維持される。従って、この場合、第1、第3車線移動実行判定閾値を連動して変更しなくても良い。
また、例えば、第1〜第3車線移動実行判定閾値が、すべて図2に示すデフォルト値Tdef1、Tdef2、Tdef3よりも小さい値に設定されている場合であって、第1車線移動実行判定閾値が例えばデフォルト値Tdef1まで増加された場合、第2車線移動実行判定閾値を、第1車線移動実行判定閾値の増加量と同じ増加量だけ連動して増加しても良い。これにより、第1車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値との関係が維持される。ただし、この場合、第3車線移動実行判定閾値は連動して変化させず、それ以前の値を維持するようにしても良い。第1車線移動実行判定閾値と第3車線移動実行判定閾値との間に、大小関係に関する制約は存在しないためである。
さらに、第2車線移動実行判定閾値が最初に調節された後に、第1又は第3車線移動実行判定閾値が後に調節される場合、第1又は第3車線移動実行判定閾値は、予め定められた各々の調節範囲内であって、かつ設定された第2車線移動実行判定閾値以下となる範囲でのみ調節が許可されるようにしても良い。これにより、第2車線移動実行判定閾値の設定を考慮し、第1、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値となる関係を維持する範囲内で、第1又は第3車線移動実行判定閾値を設定することが可能となる。
なお、図2には、第1〜第3車線移動実行判定閾値のデフォルト値Tdef1、Tdef2、Tdef3がすべて同じ値に設定された例を示している。しかし、これは単なる例示であって、第1、第3車線移動実行判定閾値≦第2車線移動実行判定閾値との関係が維持される限り、それぞれのデフォルト値Tdef1、Tdef2、Tdef3の設定値は任意である。また、図2には、衝突余裕時間TTCについて示しているが、他のパラメータを使用する場合にも、この図2の例と同様に、それぞれの閾値を自車両の運転者によって調節可能としても良い。
また、自車両の運転者により調節可能な閾値は、1種類(例えば第2車線移動実行判定閾値)のみとしても良い。例えば、第2車線移動実行判定閾値だけを運転者が調節可能とした場合、第1及び第3車線移動実行判定閾値は、第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値に相当する固定値としても良いし、第2車線移動実行判定閾値よりも予め定めた所定値だけ小さくなるように連動して変化する変動値としても良い。
さらに、走行計画部14において、少なくとも車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がないときに、車線移動可能か否かを判断する他車両との関係として、上述した車間時間THW、衝突余裕時間TTC、及び車間距離の内の複数のパラメータを用いるようにしても良い。この場合、用いられるすべてのパラメータが、対応する閾値以上となったときに、自車両の車線移動が可能と判定される。このように複数のパラメータに基づく判断を利用することで他車両との間に十分な安全距離を確保しつつ、自車両の車線移動を実行させたり、車線移動の案内を行ったりすることができる。
車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がないときに複数のパラメータを用いて車線移動の可否を判定するような構成において、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がある場合、又は他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思がある場合に、車線移動の可否を判定するために用いるパラメータの数を、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がないときに用いるパラメータの数よりも少なくしても良い。これにより、車線移動を完了するまでの距離や時間に制約がある場合、及び他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思がある場合に、車線移動開始のタイミングをより早めることができる。
次に、車線移動支援装置1において車線移動の可否判断等のために実行される制御処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。なお、図3のフローチャートに示す処理は、主として走行計画部14において実行される。
図3の最初のステップS100では、自車両が合流や車線変更などの車線移動が必要とされる状況であるか否かを判定するための車両情報及び走行環境を取得する。例えば、自車両が走行する道路の種類、複数車線からなる道路を走行している際の自車両が走行する車線位置、ウインカスイッチの出力信号、自車両の走行予定経路、自動走行モード中における運転者による車線変更の指示などの車両情報や、自車両の走行する車線が工事や停止車両により塞がれている走行環境などを取得する。
続くステップS110では、ステップS100において取得した車両情報及び走行環境に基づいて、合流や車線変更などの車線移動が必要であるか否かを判定する。例えば、自車両が本線に合流する合流道路を走行している場合や、複数車線からなる道路を走行しており、隣接する走行車線へ車線変更するためのウインカランプの点灯操作が行われた場合、走行予定経路が前方の交差点で右折又は左折しており、自車両が右折又は左折する側の車線へ移動していない場合、及び自動走行モード中に運転者による車線変更の指示が行われた場合などに、車線移動が必要であると判定する。あるいは、自車両の走行する車線が前方で工事や停止車両により塞がれている場合に、車線変更が必要であると判定する。車線移動が必要と判定した場合ステップS120の処理に進む。一方、車線移動は必要ではないと判定した場合ステップS100の処理に戻る。
ステップS120では、車両情報及び走行環境を取得する。具体的には、自車両の速度、他車両の位置、他車両との相対距離、他車両との相対速度など、他車両との関係において車線移動の可否を判断するための情報を取得する。さらに、ステップS100で取得した情報を最新の情報に更新する。
続くステップS130では、車線移動の完了までに距離や時間の制約があるか否かを判定する。例えば、自車両が合流車線を走行していたり、前方の交差点で右左折を行うために車線変更が必要であったり、あるいは、現在の走行車線が前方で塞がれていたりすると、車線移動の完了までに制約があると判定し、ステップS140の処理に進む。一方、これらの条件に該当せず、さらに車線移動を緊急に行うべき他の理由もない場合に、車線移動の完了までに制約はないと判定し、ステップS250の処理に進む。
ステップS140では、車線移動を短時間の内に完了する必要があるので、他車両との関係において車線移動の可否を判定するための閾値として第1車線移動実行判定閾値を設定する。第1車線移動実行判定閾値は、第2車線移動実行判定閾値以下となるように設定されるので、移動先車線を走行する他車両とある程度接近する状況であっても、車線移動が可能と判定されるようにすることができる。このステップS140の処理が、閾値設定部15に相当する。さらに、後述するステップS180、S250、S290の処理も、閾値設定部15に相当する。
そして、ステップS150では、この第1車線移動実行判定閾値に基づき、他車両との関係を評価し、車線移動を行うことが可能か否かを判定する。例えば、他車両との関係を示すパラメータとして衝突余裕時間TTCを用いる場合、ステップS120にて取得された車両情報及び走行環境から、移動先の車線を走行する他車両(自車両よりも前方を走行する前方他車両及び後方を走行する後方他車両を含む)との衝突余裕時間TTCを算出する。この算出した衝突余裕時間TTCが第1車線移動実行判定閾値以上である場合、車線移動を行うことが可能であると判定し、ステップS200の処理に進む。一方、算出した衝突余裕時間TTCが第1車線移動実行判定閾値未満である場合、車線移動を行うことはできないと判定し、ステップS160の処理に進む。
ステップS160では、移動先の車線に、自車両の後方を走行する他車両が存在するか否かを判定する。この判定処理において、後方に他車両は存在しないと判定すると、ステップS190の処理に進み、安全確保のために、自車両を停車させる。もしくは、自車両の運転車に対し、自車両を停車させるよう促す案内を表示する。一方、ステップS160の判定処理において、後方に他車両が存在すると判定すると、ステップS170の処理に進む。
ステップS170では、自車両を認知してからの他車両の挙動変化に基づいて、その他車両の運転者が、他車両の前方への自車両の車線移動に協力する意思を有しているか否かを判定する。すなわち、このステップS170の処理が、譲り判定部16に相当する。さらに、後述するステップS280の処理も、譲り判定部16に相当する。ステップS170において、他車両の運転者は自車両の車線移動に協力する意思を有していると判定すると、ステップS180の処理に進む。一方、ステップS170において、他車両の運転者は自車両の車線移動に協力する意思を有していないと判定すると、ステップS190の処理に進み、安全確保のため自車両を停車させるか、もしくは停車を促す案内を表示する。ただし、車線移動を完了させなければならない地点まである程度の距離が残されていると判定した場合には、ステップS160、S170からステップS120の処理に戻るようにし、車線移動が可能となる機会が得られるようにしても良い。
ステップS180では、他車両との関係において車線移動の可否を判定するための閾値として第1車線移動実行判定閾値と第3車線移動実行判定閾値との小さい方を設定する。ステップS140において、相対的に小さい第1車線移動実行判定閾値が設定されているが、上述したように、第3車線移動実行判定閾値の大きさは、第1車線移動実行判定閾値の大きさとは無関係に、自車両の運転者により調節可能である。そのため、第3車線移動実行判定閾値の方が第1車線移動実行判定閾値よりも小さいこともあり得る。ステップS180の処理を実行することにより、第1車線移動実行判定閾値と第3車線移動実行判定閾値との小さい方が、車線移動の可否を判定するための閾値として設定されるので、より車線移動の機会を捉まえ易くすることができる。
ステップS200では、ウインカランプが点滅していない場合には、その点滅を開始させる、移動先の車線側の方に寄る、移動先の空きスペースへ接近するように自車両を加減速させる等の車線変更のための意思表示となる動作を実行させる。もしくは、自車両の運転車にそのような運転を行うように促す案内を表示する。そして、ステップS210において、その意思表示の開始から一定時間が経過したか否かを判定する。一定時間が経過したと判定すると、ステップS220の処理に進み、車両情報、走行環境を取得し、これらの情報を最新のものに更新する。ステップS230では、この最新の情報に基づき、設定された閾値に基づき、他車両との関係を評価し、車線移動を行うことが可能か否かを判定する。この判定処理において、車線移動を行うことができないと判定すると、ステップS190に進んで、自車両を停車させるか、もしくは停車を促す案内を表示する。ただし、車線移動を完了する地点までの距離がある程度残されている場合には、ステップS120からの処理を再度実行しても良い。一方、車線移動を行うことが可能と判定すると、ステップS240に進んで、合流や車線変更などの車線移動を行わせたり、その車線移動の実行を促す案内を表示したりする。なお、車線移動の実行を促す案内が表示される以前は、車線移動の実行を控える案内が表示されている。
ステップS130において、車線移動の完了までに距離や時間の制約がないと判定したときに実行されるステップS250では、他車両との関係において車線移動の可否を判定するための閾値として第2車線移動実行判定閾値を設定する。そして、ステップS260において、設定した第2車線移動実行判定閾値に基づき、他車両との関係を評価し、車線移動を行うことが可能か否かを判定する。従って、この場合には、移動先車線を走行する他車両と十分な間隔が確保できるときに、車線移動が可能と判定されるようにすることができる。ステップS260の判定処理において、車線移動を行うことが可能であると判定すると、ステップS310の処理に進む。一方、車線移動を行うことはできないと判定すると、ステップS270の処理に進む。
ステップS270では、移動先の車線に、自車両の後方を走行する他車両が存在するか否かを判定する。この判定処理において、後方に他車両は存在しないと判定すると、ステップS120の処理に戻り、車線移動が可能となる機会の到来を待機する。一方、ステップS270の判定処理において、後方に他車両が存在すると判定すると、ステップS280の処理に進む。
ステップS280では、自車両を認知してからの他車両の挙動変化に基づいて、その他車両の運転者が、他車両の前方への自車両の車線移動に協力する意思を有しているか否かを判定する。この判定処理において、他車両の運転者は自車両の車線移動に協力する意思を有していると判定すると、ステップS290の処理に進む。一方、ステップS280において、他車両の運転者は自車両の車線移動に協力する意思を有していない、もしくは不明と判定すると、ステップS300の処理に進み、一旦、合流や車線変更の実行を保留し、その後、ステップS120の処理に進む。
ステップS290では、他車両との関係において車線移動の可否を判定するための閾値として第3車線移動実行判定閾値を設定する。第3車線移動実行判定閾値は第2車線移動実行判定閾値以下の値に設定されるので、他車両の運転者による、自車両の車線移動に協力する意思に応えたスムーズな車線移動を行うことが可能になる。
ステップS310では、ステップS200と同様に、自車両に車線変更のための意思表示となる動作を実行させる。もしくは、自車両の運転車にそのような運転を行うように促す案内を表示する。そして、ステップS320において、その意思表示の開始から一定時間が経過したか否かを判定する。一定時間が経過したと判定すると、ステップS330の処理に進み、車両情報、走行環境を取得し、これらの情報を最新のものに更新する。ステップS340では、取得した最新の情報に基づき、設定された閾値に基づき、他車両との関係を評価し、車線移動を行うことが可能か否かを判定する。この判定処理において、車線移動を行うことができないと判定すると、ステップS120の処理に戻る。一方、車線移動を行うことが可能と判定すると、ステップS350に進んで、合流や車線変更などの車線移動を行わせたり、その車線移動の実行を促す案内を表示したりする。この場合も、車線移動の実行を促す案内が表示される以前は、車線移動の実行を控える案内が表示されている。
なお、上述した例は、車線移動を行う前に、2回、車線移動可能であるか否かを判定するものであったが、その判定回数は2回に限られない。例えば、3回以上の判定を行い、随時、判断の修正を行っても良いし、上述した例のどちらか1回だけの判定を行い、車線移動可能との判定に応じて車線移動を開始しても良い。
次に、本実施形態に係る車線移動支援装置1によるいくつかの制御例について、図に基づいて説明する。なお、以下においては、車線移動支援装置1が、自動的に自車両を車線移動させる場合について説明する。
図4は、自車両Aが本線に合流するための合流車線を走行しており、かつ、その本線には自車両Aよりも後方に他車両Bが存在するケースを示している。このケースでは、車線変更が可能であるかどうかを判断するための閾値として、第1車線移動実行判定閾値と第3車線移動実行判定閾値との小さい方が設定される。また、自車両Aと他車両Bとの関係を示すパラメータとしての車間時間THWや衝突余裕時間TTCは、自車両Aが移動先車線に平行移動したものと仮定して算出される。
自車両Aと他車両Bとの間の距離が所定値以下となり、他車両Bの運転者が自車両Aを認知可能となった後の他車両Bの挙動変化が、図5のグラフに示されている。この図5に示すように、自車両Aを認知後、他車両Bは車速を上昇させており、自車両Aと他車両Bとの車間距離は徐々に短くなっている。このため、「1」の時点で、他車両Bの運転者は、他車両Bの前方への自車両Aの車線移動に協力する意思がないと判断することができる。そのため、自車両Aは加速を停止するとともに減速を開始する。そして、「2」の時点で、自車両Aは、他車両Bに追い越される。その後、「3」の状況となり、自車両Aと他車両Bとの関係を示すパラメータ(THW、TTC、車間距離の少なくとも1つ)が、第1車線移動実行判定閾値と第3車線移動実行判定閾値との小さい方の閾値以上となると、車線移動が開始される。
図6も、図4と同様に、自車両Aが本線に合流するための合流車線を走行しており、かつ、その本線には自車両Aよりも後方に他車両Bが存在するケースを示している。ただし、図6に示すケースでは、後方の他車両Bの運転者が、自車両Aの車線移動へ協力する意思を有しているものとする。また、自車両Aと他車両Bとの間の距離が所定値以下となり、他車両Bの運転者が自車両Aを認知可能となった後の他車両Bの挙動変化が、図7のグラフに示されている。
図7に示すように、自車両Aを認知した後、「1」の時点で、他車両Bは、アクセルをオフし、車速を減速させている。これにより、「2」の時点で、他車両Bの運転者は、自車両Aの車線移動へ協力する意思ありと判断することができ、自車両Aは加速度を高めて車速をさらに上昇させている。そして、「3」の時点において、車間距離や車間時間THWは短いが、閾値が第1車線移動実行判定閾値と第3車線移動実行判定閾値との小さい方に設定されているため、車線移動が可能と判断され、自車両Aの車線移動が開始される。
図8は、自車両Aが本線に合流するための合流車線を走行しており、かつ、その本線には自車両Aの側方に他車両B1、自車両Aの後方に他車両B2が存在するケースを示している。また、図9のグラフには、図8に示すケースにおける自車両Aの速度変化の様子を示している。
図8に示すケースでは、自車両Aの側方及び後方に他車両B1、B2が走行しており、後方の他車両B2は、自車両Aの車線移動に協力する意思を有していない。このため、自車両Aは、本線に合流するスペースがなく、図9に示すように、「1」の時点で、合流車線端部までに停止できるように制動を開始する。そして、図8及び図9に示すように、安全確保のため、合流車線の端部の手前で自車両Aを停止させる。
以上説明したように、本実施形態に係る車線移動支援装置1では、車線移動を完了するまでの制約の有無や、自車両の車線移動に協力する他車両の運転者の意思の有無に応じて、車線移動を可能と判定するための閾値を個別に設定している。従って、車線移動完了までに制約がある場合や、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思がある場合には、車線移動完了までに制約がない場合に比較して、他車両との距離的な関係が短い場合でも、車線移動を実行させることができる。従って、本実施形態に係る車線移動支援装置1によれば、時々の状況に適切に対応した車線移動、またはその支援を行うことが可能となる。
1 :車線移動支援装置
10 :センシング部
11 :車両情報取得部
12 :走行環境取得部
13 :通信部
14 :走行計画部
15 :閾値設定部
16 :判定部
17 :車両制御部
18 :自動運転部
19 :手動運転部
20 :情報提示部

Claims (19)

  1. 自車両の車線移動を自動で行う、もしくは、自車両が手動運転されているときに車線移動の支援を行うための車線移動支援装置であって、
    移動先の車線を走行する他車両を検出する他車両検出部(S120)と、
    前記他車両検出部によって検出された他車両と、移動前の車線を走行する自車両との相対的な関係が、車線移動実行判定閾値以上の関係であるときに、自車両の車線移動が可能であると判定する車線移動判定部(S150、S260)と、
    前記車線移動実行判定閾値として、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が所定値よりも短い場合に用いる第1車線移動実行判定閾値と、それよりも長い場合に用いる第2車線移動実行判定閾値とを個別に設定する閾値設定部(S140、S180、S250、S290)と、を備え、
    前記閾値設定部は、前記第1車線移動実行判定閾値を前記第2車線移動実行判定閾値以下となるように設定し、
    前記車線移動判定部における自車両の車線移動が可能との判定結果に応じて、自車両の車線移動の実行もしくは車線移動の支援を行う車線移動支援装置。
  2. 他車両と自車両との相対的な関係として、車間時間(Time Head Way : THW)、衝突余裕時間(Time To Collision : TTC)、及び車間距離の少なくとも1つのパラメータが用いられる請求項1に記載の車線移動支援装置。
  3. 他車両と自車両との相対的な関係として複数のパラメータが用いられる場合、少なくとも前記第2車線移動実行判定閾値は、各々のパラメータに対応する閾値を含み、
    前記車線移動判定部は、用いられるすべてのパラメータが、対応する閾値以上となったときに、自車両の車線移動が可能と判定する請求項2に記載の車線移動支援装置。
  4. 前記車線移動判定部は、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が所定値よりも短い場合、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が前記所定値よりも長い場合に比較して、他車両と自車両との相対的な関係として用いるパラメータの数を少なくする請求項3に記載の車線移動支援装置。
  5. 自車両の運転者が、前記閾値設定部により設定される前記第1及び2車線移動実行判定閾値の少なくとも1つを調節可能である請求項1乃至4のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  6. 前記第1及び第2車線移動実行判定閾値は、ともに調節可能であって、前記第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の上限値は、前記第1車線移動実行判定閾値の調節範囲の上限値よりも大きい請求項5に記載の車線移動支援装置。
  7. 前記第1及び第2車線移動実行判定閾値は、ともに調節可能であって、前記第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値は、前記第1車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値以上である請求項5又は6に記載の車線移動支援装置。
  8. 前記第1車線移動実行判定閾値は、予め定められた自身の調節範囲内において、前記第2車線移動実行判定閾値以下となる範囲でのみ調節が許可される請求項5乃至7のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  9. 自車両の運転者が、前記第1車線移動実行判定閾値と前記第2車線移動実行判定閾値とのいずれか一方を調節した場合、前記第1車線移動実行判定閾値が前記第2車線移動実行判定閾値以下となる関係が維持されるように、他方も連動して調節される請求項5乃至8のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  10. 自車両を認知してからの他車両の挙動変化に基づいて、当該他車両の運転者は、他車両の前方への自車両の車線移動に協力する意思を有しているか否かを判定する協力意思判定部(S170、S280)を、備え、
    前記閾値設定部(S290)は、前記協力意思判定部により、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思を有していると判定された場合に用いる第3車線移動実行判定閾値も個別に設定可能であって、
    前記閾値設定部は、前記第3車線移動実行判定閾値を、前記第2車線移動実行判定閾値以下となるように設定する請求項1又は2に記載の車線移動支援装置。
  11. 他車両と自車両との相対的な関係として複数のパラメータが用いられる場合、少なくとも前記第2車線移動実行判定閾値は、各々のパラメータに対応する閾値を含み、
    前記車線移動判定部は、用いられるすべてのパラメータが、対応する閾値以上となったときに、自車両の車線移動が可能と判定する請求項10に記載の車線移動支援装置。
  12. 前記車線移動判定部は、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思を有していると判定された場合、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が前記所定値よりも長い場合に比較して、他車両と自車両との相対的な関係として用いるパラメータの数を少なくする請求項11に記載の車線移動支援装置。
  13. 自車両の運転者が、前記閾値設定部により設定される前記第2及び3車線移動実行判定閾値の少なくとも1つを調節可能である請求項10乃至12のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  14. 前記第2及び第3車線移動実行判定閾値は、ともに調節可能であって、前記第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の上限値は、前記第3車線移動実行判定閾値の調節範囲の上限値よりも大きい請求項13に記載の車線移動支援装置。
  15. 前記第2及び第3車線移動実行判定閾値は、ともに調節可能であって、前記第2車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値は、前記第3車線移動実行判定閾値の調節範囲の下限値以上である請求項13又は14に記載の車線移動支援装置。
  16. 前記第3車線移動実行判定閾値は、予め定められた自身の調節範囲内において、前記第2車線移動実行判定閾値以下となる範囲でのみ調節が許可される請求項13乃至15のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  17. 自車両の運転者が、前記第2車線移動実行判定閾値と前記第3車線移動実行判定閾値とのいずれか一方を調節した場合、前記第3車線移動実行判定閾値が前記第2車線移動実行判定閾値以下となる関係が維持されるように、他方も連動して調節される請求項13乃至16のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  18. 前記閾値設定部(S180)は、車線移動を完了するまでの残距離もしくは残時間が所定値よりも短く、かつ、他車両の運転者が自車両の車線移動に協力する意思を有していると判定された場合に、前記第1車線移動実行判定閾値と前記第3車線移動実行判定閾値との小さい方を設定する請求項13乃至17のいずれかに記載の車線移動支援装置。
  19. 前記協力意思判定部は、他車両の挙動変化として、自車両と他車両との前後方向の相対距離の変化、他車両の速度変化、他車両におけるウインカー操作を検出する請求項10乃至18のいずれかに記載の車線移動支援装置。
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