JP2018158547A - シート - Google Patents

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JP2018158547A
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亮平 桐山
Ryohei KIRIYAMA
亮平 桐山
康次郎 堤
Kojiro Tsutsumi
康次郎 堤
勝巳 原田
Katsumi Harada
勝巳 原田
俊康 湯川
Toshiyasu Yugawa
俊康 湯川
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Abstract

【課題】分断部分における切り込みの配置状態や形状と、曲げ加工部分における切り込みの配置状態や形状とが同じである場合に比べ、接着層を挟んで設けられた一方側層および他方側層を有するシートに対する分断処理および曲げ加工処理をより行いやすくする。【解決手段】分断部分200における分断用切り込み420の配置状態と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態とが異なっている。具体的には、分断部分200では、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bの両方に、分断用切り込み420が形成されているが、曲げ加工部分300では、裏面側シート400Bにのみ、曲げ加工用切り込み410が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、シートに関する。
特許文献1には、ミシン目若しくは折筋若しくは切り取り線をもうけた連続用紙を切り離し、カラーインクジェットプリンター及びカラーレーザープリンター等により印字又は印刷をする技術が開示されている。
特許文献2には、用紙が切断されてなる切断線と、切断されていない非切断部とが交互に形成されたミシン目を、用紙のカード形成領域を縦横に区分する仕切り線に沿って形成した構成が開示されている。
特開2004−18106号公報 特開2004−25891号公報
接着層を挟んで設けられた一方側層および他方側層を有するシートに対して、分断処理や曲げ加工処理を行なうにあたり、このシートに切り込みを入れておくと、分断処理や曲げ加工処理を行いやすくなる。その一方で、分断部分における切り込みの配置状態や形状と、曲げ加工部分における切り込みの配置状態や形状とが同じであると、分断処理および曲げ加工処理のうちの一方の処理を行いにくくなったり、両方の処理を行いにくくなったりするおそれがある。
本発明の目的は、分断部分における切り込みの配置状態や形状と、曲げ加工部分における切り込みの配置状態や形状とが同じである場合に比べ、接着層を挟んで設けられた一方側層および他方側層を有するシートに対する分断処理および曲げ加工処理をより行いやすくすることにある。
請求項1に記載の発明は、接着層を挟んで設けられた一方側層および他方側層を有するシート本体と、前記シート本体のうちの分断される分断部分に沿うように形成され、前記一方側層および前記他方側層に形成された切り込みと、前記シート本体のうちの曲げ加工が行われる曲げ加工部分に沿うように形成され、前記分断部分における前記切り込みの配置状態とは異なる配置状態で配置され及び/又は当該分断部分における当該切り込みの形状とは異なる形状で形成された切り込みと、を備えるシートである。
請求項2に記載の発明は、前記分断部分に形成された前記切り込みは、前記シート本体の前記一方側層および前記他方側層に形成され、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みは、前記シート本体の前記一方側層および前記他方側層の何れか一方の層に形成されている請求項1に記載のシートである。
請求項3に記載の発明は、前記曲げ加工部分に形成された切り込みは、前記一方側層および前記他方側層のうち、前記シート本体に対する曲げ加工により内側となる層に形成されている請求項2に記載のシートである。
請求項4に記載の発明は、前記曲げ加工部分では、前記切り込みと当該切り込みが形成されない非形成部とが当該曲げ加工部分に沿って交互に形成され、前記分断部分では、前記非形成部が形成されずに前記切り込みが連続して形成されている請求項1に記載のシートである。
請求項5に記載の発明は、前記分断部分に形成された前記切り込みの幅と、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの幅とが異なる請求項1に記載のシートである。
請求項6に記載の発明は、前記分断部分に形成された前記切り込みの深さと、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの深さとが異なる請求項1に記載のシートである。
請求項7に記載の発明は、前記分断部分に形成された前記切り込み、および、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みは、前記シート本体の内部側における幅よりも当該シート本体の表面における幅の方が大きくなるように形成され、前記分断部分に形成された前記切り込みの開き角と、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの開き角とが異なる請求項1に記載のシートである。
請求項8に記載の発明は、前記分断部分に形成された前記切り込みの開き角の方が、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの開き角よりも小さい請求項7に記載のシートである。
請求項9に記載の発明は、前記曲げ加工部分では、前記一方側層および前記他方側層のうち、前記曲げ加工により外側に位置するようになる層の方が薄い請求項1に記載のシートである。
請求項1の発明によれば、分断部分における切り込みの配置状態や形状と、曲げ加工部分における切り込みの配置状態や形状とが同じである場合に比べ、接着層を挟んで設けられた一方側層および他方側層を有するシートに対する分断処理および曲げ加工処理をより行いやすくすることができる。
請求項2の発明によれば、分断部分にて一方の層に切り込みが形成され、曲げ加工部分にて両方の層に切り込みが形成されている場合に比べ、シートの分断処理を行ないやすいものにでき、また、曲げ加工部分の強度を増すことができる。
請求項3の発明によれば、外側となる層に切り込みが形成されている場合に比べ、シートの曲げ加工後の外観を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、分断部分にて、切り込みと非形成部とが交互に形成され、曲げ加工部分にて、切り込みが連続状に形成されている場合に比べ、シートの分断処理を行ないやすいものにでき、また、曲げ加工部分の強度を増すことができる。
請求項5の発明によれば、分断部分に形成された切り込みの幅と、曲げ加工部分に形成された切り込みの幅とが等しい場合に比べ、シートの分断処理および曲げ加工処理をより行ないやすいものにできる。
請求項6の発明によれば、分断部分に形成された切り込みの深さと、曲げ加工部分に形成された切り込みの深さとが同じである場合に比べ、シートの分断処理および曲げ加工処理をより行ないやすいものにできる。
請求項7の発明によれば、分断部分に形成された切り込みの開き角と、曲げ加工部分に形成された切り込みの開き角とが同じである場合に比べ、シートの分断処理および曲げ加工処理を行いやすいものにできる。
請求項8の発明によれば、分断部分に形成された切り込みの開き角の方が、曲げ加工部分に形成された切り込みの開き角よりも大きい場合に比べ、シートの分断処理および曲げ加工処理を行いやすいものにできる。
請求項9の発明によれば、曲げ加工により外側に位置するようになる層の方が厚い場合に比べ、シートの曲げ加工を行いやすくなる。
(A)、(B)は、本実施形態に係る用紙を説明する図である。 図1のII-II線における用紙の断面図である。 (A)〜(F)は、用紙の曲げ加工部分に押し筋を形成した場合の、曲げ加工部分の状態を示した図である。 (A)〜(C)は、一般的な厚紙に対して、押し筋を形成した場合の厚紙の状態を示している。 用紙の他の構成例を示した図である。 (A)、(B)は、曲げ加工部分の状態を示した図である。 用紙の他の構成例を示した図である。 (A)〜(D)は、曲げ加工部の他の構成例を示した図である。 (A)、(B)は、用紙の他の構成例を示した図である。 (A)〜(C)は、用紙の他の構成例を示した図である。 (A)〜(E)は、用紙の他の構成例を示した図である。 (A)、(B)は、用紙の製造工程を示した図である。 (A)、(B)は、用紙の他の構成例を示した図である。 分断用切り込みの他の形状を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1(A)、(B)は、本実施形態に係る用紙を説明する図である。なお、図1(A)は、用紙の正面図であり、図1(B)は、用紙により形成した形成物の斜視図である。
本実施形態の用紙Pは、図1(A)に示すように矩形状に形成されている。さらに、この用紙Pに対しては、分断(切断)処理、および、曲げ加工処理が施される予定となっており、用紙Pの分断が行われることで、まず、用紙Pの一部(図中、符号1Aで示す太い実線よりも内側の部分)が他の一部から分離される。その後、分離されたこの一部に対して曲げ加工が施される。
これにより、例えば、図1(B)の符号1Xで示す、箱状の形成物(立体物)100が形成される。より具体的には、本実施形態では、分離された上記一部に対して曲げ加工を施すと、図1(B)にて符号1Yで示す形成物100が形成され、この形成物100の天地を逆転すると、形成物100は、符号1Xで示す状態となる。
ここで、本実施形態では、図1(A)の符号1Aで示す、太い実線の部分が、分断(破断、切断)が予定されている分断部分200となっている。また、図1(A)の符号1Bで示す、細い実線の部分が、曲げ加工が予定されている曲げ加工部分300となっている。
分断部分200には、切り込み(詳細は後述)が形成されており、これにより、鋏などを用いずに手作業で、用紙Pの分断を行える。また、曲げ加工部分300にも、切り込みが形成され、切り込みが形成されていない場合に比べ、用紙Pの曲げ加工を行いやすくなっている。
なお、図1では、用紙Pから、立体的な形成物100を形成する場合を一例に説明したが、形成される対象としては、立体的な形成物100に限られない。
用紙Pを分断することで、例えば、名刺やはがきなどに用いる平面的な形成物100の形成も行える。平面的な形成物100を形成する場合は、曲げ加工部分300の形成は省略される。
さらに、図1では、無地の用紙Pを示しているが、印刷機やコピー機などを用い、切り込みが施された用紙Pを、画像形成装置に搬送し、用紙Pの表面に画像を形成してから、曲げ加工をしてもよい。
図2は、図1のII-II線における用紙Pの断面図である。
図2に示すように、本実施形態の用紙Pには、用紙本体400、曲げ加工用切り込み410、および、分断用切り込み420が設けられている。
シート本体の一例としての用紙本体400は、3層構造となっており、表面側シート400A、裏面側シート400B、および、接着層(粘着層)400Cを備える。
用紙Pの一方側に位置する一方側層の一例としての裏面側シート400Bは、紙により形成されている。また、用紙Pの他方側に位置する他方層の一例としての表面側シート400Aも、紙により形成されている。接着層400Cは、表面側シート400Aと裏面側シート400Bとの間に位置し、表面側シート400Aと裏面側シート400Bとを接着する。
なお、本実施形態では、表面側シート400A、裏面側シート400Bが紙により構成された場合を一例に説明したが、表面側シート400A、裏面側シート400Bは、紙に限らず、合成紙、フィルム、不織布などにより構成してもよい。言い換えると、本実施形態では、用紙Pを、シートの一例として説明したが、本実施形態にて説明する各構成は、用紙P以外にも適用できる。具体的には、例えば、合成紙、フィルム、不織布などにより構成されたシートに対して適用できる。
また、本実施形態では、紙と紙との間に接着層400Cを設ける場合を説明したが、紙とフィルムとの間に接着層400Cを設けるなど、紙とは異なる素材と紙との間に接着層400Cを設けるようにしてもよい。
また、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bの各々は、一枚の紙やフィルムにより形成し単層としてもよいし、種類の異なる複数の紙やフィルムを積層して多層としてもよい。
曲げ加工用切り込み410は、裏面側シート400Bに形成されている。また、曲げ加工用切り込み410は、用紙本体400のうちの曲げ加工が施される箇所の厚さ方向の一部に形成されている。
さらに、本実施形態では、曲げ加工を施す部分に対し、用紙Pの表面で直交する方向部分を厚さ方向の断面で見た際に、曲げ加工用切り込み410を入れた部分と曲げ加工用切り込み410を入れていない部分との間に、接着層400Cが設けられている。
より具体的には、本実施形態では、図2の符号2Dで示す部分が、用紙Pの表面400Hに対して直交する方向部分を示しているが、この方向部分を、用紙Pの厚さ方向の断面(用紙Pの延び方向と直交する面における断面)で見た際、曲げ加工用切り込み410を入れた部分(図中、符号2Xで示す部分)と曲げ加工用切り込み410を入れていない部分(図中、符号2Yで示す部分)との間に、接着層400Cが設けられている。
また、本実施形態では、曲げ加工用切り込み410は、用紙Pの厚さ方向において、接着層400C付近まで入れられている。
さらに、本実施形態では、接着層400Cの厚さ方向の少なくとも一部は残すように、曲げ加工用切り込み410が形成されている。言い換えると、本実施形態では、曲げ加工用切り込み410が、接着層400Cを分断する形では設けられておらず、仮に、曲げ加工用切り込み410が接着層400Cまで達したとしても、接着層400Cの厚さ方向の一部には、曲げ加工用切り込み410が達しておらず、接着層400Cの厚さ方向の少なくとも一部が残っている。
さらに、本実施形態では、接着層400Cの曲げ加工用切り込み410と同じ厚み方向であって、曲げ加工用切り込み410が入れられていない部分の厚みは、用紙Pが分離しない程度の強度を保てる程度の厚みとなっている。
付言すると、本実施形態では、上記のとおり、曲げ加工用切り込み410が接着層400Cまで達する場合があるが、この場合、接着層400Cの厚み(曲げ加工用切り込み410の切り込み方向における厚み)であって、曲げ加工用切り込み410が入れられていない部分の厚みが、用紙Pが分離しない程度の強度を保てる程度の厚みとなっている。
また、曲げ加工用切り込み410は、用紙Pのうち、用紙Pの曲げ加工により内側となる箇所に形成されている。
具体的には、本実施形態では、図中符号2Aで示す部分を矢印2Bに示す方向へ移動させて用紙Pの曲げ加工が行われ、この曲げ加工により、裏面側シート400Bが内側に位置するようになる。曲げ加工用切り込み410は、この内側に位置するようになる裏面側シート400Bに形成されている。
本実施形態では、図1(B)に示したように、箱状の形成物100が形成されるが、この箱状の形成物100の状態では、曲げ加工用切り込み410は、この形成物100の内側に位置する。
これにより、曲げ加工用切り込み410が形成物100の外側に露出せず、曲げ加工用切り込み410に起因する、形成物100の外観の低下が抑制される。
なお、図2では、裏面側シート400Bに曲げ加工用切り込み410が形成された場合を説明したが、用紙Pが曲げられる方向によっては、曲げ加工用切り込み410は、表面側シート400Aに形成される。
より具体的には、例えば、図中符号2Aで示す部分を図中上方へ移動させて用紙Pの曲げ加工が行われる場合、曲げ加工用切り込み410は、表面側シート400Aに形成される。
また、複数の曲げ加工部分300が設けられる場合、一の曲げ加工部分300では、用紙Pの一方側に用紙Pが曲げられ、他の曲げ加工部分300では、用紙Pの他方側に用紙Pが曲げられる場合がある。
何れの場合であっても、曲げ加工部分300の各々では、曲げ加工用切り込み410は、用紙Pに対する曲げ加工により内側となる側に形成される。
図3−1の(A)〜(F)は、比較例として、用紙Pの曲げ加工部分300に押し筋320を形成した場合の、曲げ加工部分300の状態を示した図である。図3−1の(A)〜(F)に示す例では、上記と同様、用紙本体400には、表面側シート400A、裏面側シート400B、および、接着層400Cが設けられている。
押し筋320は、用紙Pに対して型(不図示)を押し当てることで用紙Pを部分的に潰して形成する。
図3−1(A)に示す例では、接着層400Cを有する用紙本体400に、深さの小さい押し筋320(押しの程度が弱めの押し筋320)が形成された場合を示している。この場合、押し筋320の形成領域は、表面側シート400Aの表層のみに留まっている。
図3−1(A)にて示した用紙Pに対して曲げ加工を行うと(押し筋320が外側に位置するように山折りを行うと)、図3−1(B)に示すように、曲げ加工後の用紙Pの表面に(表面側シート400Aの表面に)、毛羽立ちやささくれが発生した。
また、図3−1(C)は、一般的には押し筋は筋に対して山折りになるように折るものだが、あえて押し筋320が内側に位置するように谷折りを行う場合を示している。ここでは、押し筋320の形成の程度が小さいために、用紙Pの折りが行いにくいものとなった。また、押し筋320の形成の程度が小さい場合に、この谷折りを無理に行うと、折り割れや折りしわが発生しやすくなることが判明した。
図3−1(D)では、接着層400Cを有する用紙本体400に対して、深さの大きい押し筋320(押しの程度が強めの押し筋320)が形成された場合を示している。
この場合、押し筋320が接着層400Cまで達するようになる。また、押し筋320が形成された部分では、表面側シート400A、裏面側シート400B、および、接着層400Cの各層が、圧縮され薄くなっている。
この用紙Pに対し、押し筋320が外側に位置するようになる山折りを行うと、図3−1(E)に示すように、表面側シート400Aが破断した。言い換えると、外側に位置する層が破断した。
また、この用紙Pに対し、押し筋320が内側に位置するように谷折りを行った場合も、図3−1(F)に示すように、裏面側シート400Bが破断した。
本実施形態のように、接着層400Cを中間に有する用紙Pの場合、用紙Pの中間に弾性体が設けられた形となる。かかる場合、押し筋320の形成に際して型を用紙Pに押し当てたとしても、用紙Pに作用する押し当て荷重が、接着層400Cの弾性変形に用いられてしまい、表面側シート400Aの圧縮が行われにくい。
この場合、図3−1(A)に示したように、用紙Pの表面に、浅い押し筋320が形成されやすい。そして、この場合、図3−1(B)、(C)にて説明したように、用紙Pに毛羽立ちが生じやすくなったり、用紙Pに折りしわが生じやすくなったりする。
この問題を回避するには、型の押し当て荷重を大きくすればよいが、この場合、上記のように、表面側シート400A、裏面側シート400B、および、接着層400Cの各層が、圧縮され薄くなる。そして、この場合、用紙Pの曲げ加工を行うと、上記のように、用紙Pのうちの外側に位置する層が、破断しやすくなる。
これに対し、本実施形態のように、曲げ加工用切り込み410を形成する構成では、折りしわや用紙Pの破断を抑制しつつ用紙Pの曲げ加工を行えるようになる。
図3−2の(A)〜(C)は、比較例として、一般的な厚紙を曲げた場合の厚紙の状態を示している。比較例の厚紙には押し筋320を形成しているが、筋の深さや幅等は紙の厚さに対して適切にはなっていない。このような厚紙を曲げた際の負荷が多くかかりつつ折った場合の用紙の変動状態を示している。
図3−2(A)は、曲げ加工を行う前の状態を示しており、厚紙の一方の面側に、押し筋320が形成されている。
図3−2(B)は、押し筋320が外側に位置するように、厚紙の山折りを行った際の厚紙の状態を示している。押し筋320を形成すると、上記のとおり、押し筋320が形成された部分は、圧縮され薄くなる。この場合、図3−2(B)に示すように、厚紙の表層(最外層)の部分にて、厚紙の破断が生じやすくなる。
図3−2(C)は、押し筋320が内側に位置するように、厚紙の谷折りを行った際の状態を示している。この場合、厚紙の破断は生じなかったが、押し筋320が浅いために、折りが行いにくいものであった。また、図3−2(C)にて示した状態から、厚紙の折りをさらに行うと、折りしわや折り割れが生じやすくなる。
これに対し、本実施形態のように、曲げ加工用切り込み410を形成する構成では、上記と同様、折りしわや用紙Pの破断を抑制しつつ用紙Pの曲げ加工を行えるようになる。
ここで、厚紙や接着層を有する用紙Pなどでは、押し筋を形成したとしても、曲げの際のガイドとしての役割をこの押し筋が果たさない事態が生じ、また、曲げ加工が行われる部分に、皺や割れが生じやすくなる。これに対し、本実施形態の構成では、皺や割れなどの発生を抑制しつつ、用紙Pの曲げ加工を行えるようになる。
次に、分断用切り込み420について説明する。
図2に示すように、分断用切り込み420は、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bに形成されている。
本実施形態では、表面側シート400Aに形成された分断用切り込み420(以下、必要に応じ、「表面側分断用切り込み420A」と称する)の裏側に、裏面側シート400Bに形成された分断用切り込み420(以下、必要に応じ、「裏面側分断用切り込み420B」と称する)が設けられている。
言い換えると、本実施形態では、接着層400Cを挟み、表面側分断用切り込み420Aに対峙する箇所に、表面側分断用切り込み420Aに沿う裏面側分断用切り込み420Bが設けられている。付言すると、本実施形態では、表面側分断用切り込み420Aが形成されるとともに、この表面側分断用切り込み420Aと共に用紙Pに作用する事で用紙Pを切断するために形成された裏面側分断用切り込み420Bが設けられている。
さらに説明すると、本実施形態の裏面側シート400Bには、曲げ加工用切り込み410が形成された箇所とは異なる箇所に、他の切り込みの一例である、裏面側分断用切り込み420Bが形成されている。
さらに、表面側シート400Aのち、裏面側分断用切り込み420Bが位置する箇所の裏側に相当する箇所には、この裏面側分断用切り込み420Bに沿う表面側分断用切り込み420Aが形成されている。
なお、本実施形態では、曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420の各々は、その断面形状が三角形に形成され、用紙本体400の厚さ方向の内部側(接着層400Cに近い側)から用紙本体400の表面に向かうに従い幅が拡がるように形成されているが、これは一例であり、曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420の各々は、スリットにより形成してもよい。
本実施形態では、ユーザによって、用紙Pに対して外力が加えられ、分断部分200にて用紙Pの分断(切断)が行われる。
分断部分200では、表面側シート400A、裏面側シート400Bは、その大部分が既に分断(切断)されており(分断用切り込み420により既に分断されており)、分断部分200では、表面側シート400A、裏面側シート400Bではなく、接着層400Cが主に分断される。このため、ユーザは、軽い力で用紙Pの分断を行える。
本実施形態のように、接着層400Cが主に分断される構成では、表面側シート400A、裏面側シート400B(を構成する繊維)が引きちぎられる形での用紙Pの分断を避けられるようになり、ユーザは、軽い力で用紙Pの分断を行える。
また、本実施形態のように、表面側シート400A、裏面側シート400Bが引きちぎられる形での用紙Pの分断を避けられる場合、表面側シート400A、裏面側シート400Bが引きちぎられる形で用紙Pが分断する場合に比べ、分断部分200(分断後の用紙Pの分断面)がより滑らかになる。
この場合、表面側シート400A、裏面側シート400Bが引きちぎられる形で用紙Pが分断する場合に比べ、ユーザが用紙Pの分断部分200(分断後の用紙Pの分断面)を触った際の感触がより良好なものになる。
さらに、本実施形態では、曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420の各々は、用紙本体400の表面から、用紙本体400の厚さ方向の内部側に向かって形成されている。
さらに、曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420の各々は、用紙本体400の表面における幅の方が、用紙本体400の内部側における幅よりも大きくなるように形成されている。
形状は半円状でも台形状でもよいが、本実施形態では、曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420の各々は、その断面形状が三角形で形成され、用紙本体400の内部側から表面に向かうに従いその幅が拡がるように形成されている。
さらに、曲げ加工用切り込み410は、開き角θ1を有した状態で形成され、分断用切り込み420は、開き角θ2を有した状態で形成されている。
図2にて示す曲げ加工用切り込み410は、スリットとは異なり、上記のように、用紙本体400の表面における幅の方が、用紙本体400の内部側における幅よりも大きい。
これにより、曲げ加工用切り込み410がスリットである場合に比べ、用紙Pの曲げを行いやすくなる。
図4(用紙Pの他の構成例を示した図)では、曲げ加工用切り込み410が、スリットである場合を示しているが、曲げ加工用切り込み410がスリットであると、用紙Pの曲げを行う際に、図中符号3A、3Bで示す部分(スリットの両脇に位置する部分)が互いに干渉し、用紙Pの曲げを行いにくくなる。これに対し、図2にて示す構成例では、この干渉が起こりにくくなり、用紙Pの曲げを行いやすくなる。
ここで、曲げ加工用切り込み410の開き角θ1(図2参照)は、40°以上100°以下の範囲内とすることが好ましい。
曲げ加工部分300では、用紙Pが90°に曲げられることが多く、開き角θ1が、40°よりも小さいと、上記スリットの場合と同様に干渉が生じやすくなる。
その一方で、開き角θ1が、100°を超えると、用紙Pが過度に曲がりやすくなり、形成物100の形状を保ちにくくなる。
ここで、開き角θ1が、例えば90°である場合は、曲げ加工後における曲げ加工部分300の状態は、図5(曲げ加工部分の状態を示した図)の(A)に示すように、曲げ加工用切り込み410の両脇に位置する部分(符号3A、3Bで示す部分)が互いに接触する。この場合、用紙Pの変位が生じにくくなり、特に曲げた部分を直角に保ちたい場合には、形成物100の形状が安定化する。
これに対し、開き角θ1が100°を超えると、曲げ加工後における曲げ加工部分300では、図5(B)に示すようになり、曲げ加工用切り込み410の両脇に位置する2つの部分(符号3A、3Bで示す部分)の間に間隙が生じる。この場合、曲げ加工用切り込み410の両脇に位置する2つの部分が接触している場合に比べ、用紙Pの変位が生じやすくなり、形成物100の形状が崩れやすくなる。
なお、図1、図2にて示した例では、連続した曲げ加工用切り込み410を形成した場合を説明したが、曲げ加工用切り込み410は、互いに隔てた状態で複数本形成してもよい。具体的には、図6(用紙Pの他の構成例を示した図)に示すように、曲げ加工用切り込み410は、例えば、ミシン目状に形成してもよい。
より具体的には、図6に示す構成例では、符号5Aに示すように、曲げ加工用切り込み410は、曲げ加工部分300に沿って並ぶように複数本形成され、さらに、互いに隣接する曲げ加工用切り込み410間には、曲げ加工用切り込み410が形成されていない非形成部470が設けられている。
この場合、連続した曲げ加工用切り込み410が形成されている場合に比べ、曲げ加工部分300の強度が増す。
なお、非形成部470の長さ(互いに隣り合う曲げ加工用切り込み410の離間距離)は、0.3mm〜1.0mmとすることが好ましい。
ここで、曲げ加工を施した際に、複数の加工用切り込み410のどちらか一方の箇所で曲げられても、一直線上に曲げられたようになる。上記数値範囲よりも間が狭い加工用切り込み410同士が続いてしまうと強度が弱くなる。また、上位数値範囲より間が広いと、曲げた際の曲げ部が一直線上になりづらい。
また、曲げ加工用切り込み410を複数形成する場合、図7(曲げ加工部の他の構成例を示した図)の(A)に示すように、曲げ加工部分300が延びる方向(図中、紙面と直交する方向)と交差(直交)する方向に、曲げ加工用切り込み410を互いにずらした状態で配置してもよい。
言い換えると、この構成例では、複数の曲げ加工用切り込み410の各々は、曲げ加工部分300に沿って形成され、さらに、複数の曲げ加工用切り込み410は、曲げ加工用切り込み410の各々が延びる方向と交差する方向に互いにずらされた状態で配置されている。
図7(A)に示す構成例の場合、曲げ加工を行った後の用紙Pの戻りが低減する。
曲げ加工用切り込み410が単数である場合、用紙Pを例えば90°曲げる処理を行なったとしても、図7(C)、(D)に示すように、用紙Pが有する剛性によって用紙Pの戻りが起こり、用紙Pの曲がりが90°より大きくなる場合がある。
これに対し、図7(A)にて示したように、複数本の曲げ加工用切り込み410を、上記交差する方向にずらして設けると、曲げ加工用切り込み410の各々が設けられている各箇所では、用紙Pの曲がりが90°を超える場合もあるが、形成物100の全体としては、図7(B)に示すように、用紙Pの曲がりは90°となる。
また、複数本の曲げ加工用切り込み410を、上記交差する方向にずらして設ける場合、この複数本の曲げ加工用切り込み410は、図12(A)、(B)に示すように形成してもよい。ここで、図12(A)は、用紙Pの正面図であり、図12(B)は、図12(A)のXIIB−XIIB線の断面図である。
この構成例では、図12(A)の符号12Aに示すように、曲げ加工用切り込み410と、曲げ加工用切り込み410が形成されていない非形成部470とが交互に並んだミシン目状切り込み490であって、図中上下方向に沿って形成されたミシン目状切り込み490が複数本(本実施形態では2本)設けられている。
複数本のこのミシン目状切り込み490は、上記と同様、このミシン目状切り込み490の各々が延びる方向と交差(直交)する方向に互いにずらされた状態で配置されている。また、複数本のこのミシン目状切り込み490は、互いに平行となる状態で配置されている。
さらに、この構成例では、図12(A)に示すように、図中左側に位置するミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410と、図中右側に位置するミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410とが互い違いとなるように、各ミシン目状切り込み490が形成されている。付言すると、この構成例では、図中左側に位置するミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410と、図中右側に位置するミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410とが千鳥状となるように、各ミシン目状切り込み490が形成されている。
さらに、この構成例では、図中左側に位置するミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410と、図中右側に位置するミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410とがオーバーラップするように、各ミシン目状切り込み490が形成されている。言い換えると、この構成例では、図12(A)の矢印12Bで示すように、ミシン目状切り込み490が延びる方向と直交する方向に向けて、2本のミシン目状切り込み490を投影した場合に、一方のミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410と、他方のミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410とが重なるようなる。
図12にて示した構成例では、図7(A)、(B)にて示した構成例と同様、曲げ加工を行った後の用紙Pの戻りが低減する。
さらに、図12にて示した構成例では、曲げ加工用切り込み410がミシン目状に配置されているため、曲げ加工用切り込み410が連続して直線状に形成されている場合に比べ、曲げ加工後の曲げ加工部分300の強度が増す。
さらに、図12にて示した構成例では、上記のとおり、2本のミシン目状切り込み490を投影した場合に、一方のミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410と、他方のミシン目状切り込み490に含まれる曲げ加工用切り込み410とが重なる。この場合、曲げ加工用切り込み410が重ならない場合に比べ、曲げ加工部分300における用紙Pの剛性が低下し、用紙Pの曲げを行いやすくなる。
ところで、本実施形態では、図2に示した通り、表面側シート400Aの厚さと裏面側シート400Bの厚さとが同じとなっているが、表面側シート400Aの厚さと裏面側シート400Bの厚さとを異ならせてもよい。
具体的には、例えば、形成物100が形成された際に外側に位置するようになる表面側シート400Aの厚さを、内側に位置するようになる裏面側シート400Bの厚さよりも小さくしてもよい。
言い換えると、曲げ加工用切り込み410が形成されている裏面側シート400Bとは反対側に位置する表面側シート400Aの厚さを、裏面側シート400Bの厚さよりも小さくしてもよい。
この場合、曲げ加工により外側に位置するようになる層である表面側シート400Aの方が、裏面側シート400Bよりも厚い場合に比べ、用紙Pの曲げ加工を行いやすくなる。
また、表面側シート400Aの厚さが裏面側シート400Bの厚さよりも小さい場合、表面側シート400Aの厚さが裏面側シート400Bの厚さよりも大きい場合に比べ、用紙Pの割れが生じにくくなる。
具体的には、曲げ加工部分300の頂部(図5(A)の符号4Aで示す部分など、曲げ加工部分300のうちの突出する側に位置する部分)における用紙Pの割れ(用紙Pの裂け)が生じにくくなる。
図8(A)、(B)は、用紙Pの他の構成例を示した図である。なお、図8では、用紙Pの分断部分200のみを示し、用紙Pの曲げ加工部分300の図示は省略している。
この構成例では、表面側シート400Aの方が、裏面側シート400Bよりも薄くなっている。さらに、図8(A)に示す構成例では、第1の切り込みの一例としての裏面側分断用切り込み420Bの切り込み量(切り込み深さ)の方が、第2の切り込みの一例としての表面側分断用切り込み420Aの切り込み量よりも大きくなっている。
表面側シート400Aが薄く、裏面側シート400Bが厚い状態にて、表面側分断用切り込み420Aの切り込み量と、裏面側分断用切り込み420Bの切り込み量とが同じ場合、例えば、図8(B)に示すように、裏面側分断用切り込み420Bと接着層400Cとの間の離間距離Lが大きくなる。この場合、用紙Pの分断時、裏面側シート400B(を構成する繊維)が引きちぎられる形で用紙Pが分断し、分断部分200が荒れやすくなる。
これに対し、図8(A)に示すように、裏面側分断用切り込み420Bの切り込み量を、表面側分断用切り込み420Aの切り込み量よりも大きくすると、裏面側分断用切り込み420Bが、接着層400Cの近くまで配置される。
この場合、裏面側シート400Bが破断する領域(裏面側シート400Bを構成する繊維が引きちぎられる形で破断する領域)が小さくなり、分断後における分断部分200の荒れが低減される。
図9(A)〜(C)は、用紙Pの他の構成例を示した図である。なお、この図9でも、用紙Pの曲げ加工部分300の図示は省略している。
図9(A)に示すように、裏面側分断用切り込み420Bは、裏面側シート400Bの表面に開口部400Sを有し、表面側分断用切り込み420Aは、表面側シート400Aの表面に開口部400Tを有する。
そして、この構成例では、接着層400Cを挟み、裏面側分断用切り込み420Bの開口縁400Xの対向箇所に、表面側分断用切り込み420Aの開口縁400Yが位置する。
より具体的には、この構成例では、図中破線8A,8Bで示す直線の上に(用紙Pの厚み方向に沿って延びる直線の上に)、裏面側分断用切り込み420Bの開口縁400X、表面側分断用切り込み420Aの開口縁400Yが位置する。
付言すると、本実施形態では、用紙Pの厚み方向に、裏面側分断用切り込み420Bの開口縁400X、表面側分断用切り込み420Aの開口縁400Yを投影した場合に、両者が重なる。
さらに、この構成例では、裏面側シート400Bの表面における、裏面側分断用切り込み420Bの幅WXと、表面側シート400Aの表面における、表面側分断用切り込み420Aの幅WYとが近くなるように、裏面側分断用切り込み420Bの断面形状(分断用切り込み420が延びる方向と直交する面における断面形状)と、表面側分断用切り込み420Aの断面形状とを異ならせている。
言い換えると、この構成例では、裏面側分断用切り込み420Bの断面形状を、図中縦長の三角形とし、表面側分断用切り込み420Aの断面形状を、図中横長の三角形とすることで、裏面側シート400Bの表面における、裏面側分断用切り込み420Bの幅WXと、表面側シート400Aの表面における、表面側分断用切り込み420Aの幅WYとを近づけている。
また、図9(A)に示すように、この構成例でも、上記と同様、表面側シート400Aの方が、裏面側シート400Bよりも薄くなっている。
また、この構成例では、表面側シート400Aに形成された表面側分断用切り込み420Aの深さが、裏面側シート400Bに形成された裏面側分断用切り込み420Bの深さよりも小さくなっている(浅くなっている)。
さらに、この構成例では、表面側シート400Aに形成された表面側分断用切り込み420Aの開き角θAの方が、裏面側シート400Bに形成された裏面側分断用切り込み420Bの開き角θBよりも大きくなっている。
より具体的には、この構成例では、第1の切り込みの一例としての裏面側分断用切り込み420Bは、裏面側シート400Bの厚さ方向の内部側(接着層400Cに近い側)における幅よりも表面における幅WXの方が大きく、また、開き角が、開き角θBとなっている。
第2の切り込みの一例としての表面側分断用切り込み420Aも、表面側シート400Aの厚さ方向の内部側における幅よりも表面における幅WYの方が大きく、また、開き角が、開き角θAとなっている。
そして、本実施形態では、表面側分断用切り込み420Aの開き角θAの方が、裏面側分断用切り込み420Bの開き角θBよりも大きくなっている。
ここで、開き角とは、切り込みに臨む(面する)一方の側面の一端部(谷底部に近い側の端部)とこの一方の側面の他端部(切り込みの開口部側に位置する端部)とを結ぶ一方の直線と、切り込みに臨む他方の側面の一端部(谷底部に近い側の端部)とこの他方の側面の他端部(切り込みの開口部側に位置する端部)とを結ぶ他方の直線とがなす角度をいう。
図9(A)を参照して具体的に説明すると、開き角θAとは、表面側分断用切り込み420Aに臨む(面する)一方の側面401の一端部401A(谷底部491に近い側の端部)と他端部401B(開口部400T側に位置する端部)とを結ぶ一方の直線492と、表面側分断用切り込み420Aに臨む他方の側面402の一端部402Aと他端部402Bとを結ぶ他方の直線493とがなす角度をいう。
言い換えると、開き角θAとは、谷底部491と一方の開口縁400Y(図中、右側の開口縁400Y)とを結ぶ一方の直線492と、谷底部491と他方の開口縁400Y(図中、左側の開口縁400Y)とを結ぶ他方の直線493とがなす角度をいう。
また、開き角θBとは、裏面側分断用切り込み420Bに臨む一方の側面403の一端部403A(谷底部495に近い側の端部)と他端部403B(開口部400S側に位置する端部)とを結ぶ一方の直線496と、裏面側分断用切り込み420Bに臨む他方の側面404の一端部404Aと他端部404Bとを結ぶ他方の直線497とがなす角度をいう。
言い換えると、開き角θBとは、谷底部495と一方の開口縁400X(図中、右側の開口縁400X)とを結ぶ一方の直線496と、谷底部495と他方の開口縁400X(図中、左側の開口縁400X)とを結ぶ他方の直線497とがなす角度をいう。
なお、本実施形態では、断面形状が三角形の、表面側分断用切り込み420A、裏面側分断用切り込み420Bを一例に説明するが、断面形状は、台形など、三角形以外の形状としてもよい。
ここで、図13(分断用切り込みの他の形状を示した図)は、断面形状が台形の、表面側分断用切り込み420A、裏面側分断用切り込み420Bを示しているが、この場合の、開き角θAとは、上記と同様、表面側分断用切り込み420Aに臨む一方の側面401の一端部401Aと他端部401Bとを結ぶ一方の直線492と、表面側分断用切り込み420Aに臨む他方の側面402の一端部402Aと他端部402Bとを結ぶ他方の直線493とがなす角度をいう。
また、開き角θBとは、裏面側分断用切り込み420Bに臨む一方の側面403の一端部403Aと他端部403Bとを結ぶ一方の直線496と、裏面側分断用切り込み420Bに臨む他方の側面404の一端部404Aと他端部404Bとを結ぶ他方の直線497とがなす角度をいう。
ここで、図9(A)にて示したこの構成例では、図9(A)の符号8Eで示す箇所にて、用紙Pが分断する。用紙Pの分断後は、図9(B)に示す状態となり、分断により図中左右に分かれたそれぞれの部分に、符号8F、8Gで示す2つの角部(エッジ)が生じるようになる。
本構成例では、エッジ8Fとエッジ8Gとの位置ずれ(用紙Pの厚み方向と直交する方向における位置ずれ)(図中左右方向における位置ずれ)が小さくなる。
この場合、ユーザが用紙Pの一方の面側から分断部分200(分断後における分断部分200)を触った際の感触と、ユーザが用紙Pの他方の面側から分断部分200を触った際の感触とが近いものとなる。
裏面側シート400Bの表面における、裏面側分断用切り込み420Bの幅WXと、表面側シート400Aの表面における、表面側分断用切り込み420Aの幅WYとが異なっている場合、図9(C)に示すように、2つの角部8F、8Gの位置ずれが大きくなる。
この場合、ユーザが用紙Pの一方の面側から分断部分200(分断後における分断部分200)を触った際の感触と、ユーザが用紙Pの他方の面側から分断部分200を触った際の感触とが異なりやすくなる。そして、この場合、ユーザに違和感を与えやすくなる。
さらに、本実施形態では、上記のとおり(図9(A)に示したように)、裏面側分断用切り込み420Bの開口縁400Xの対向箇所に、表面側分断用切り込み420Aの開口縁400Yが位置する。
この場合、用紙Pの厚み方向と直交する方向における、2つの角部8F、8Gの位置がさらに揃うようになり、ユーザに与える違和感がさらに小さいものとなる。
図2を再度参照し、本実施形態の用紙Pについてさらに説明する。
本実施形態の用紙Pでは、図2に示すように、分断部分200における分断用切り込み420の配置状態と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態とが異なっている。
具体的には、分断部分200では、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bの両方に、分断用切り込み420が形成されているが、曲げ加工部分300では、裏面側シート400Bにのみ、曲げ加工用切り込み410が形成されている。
さらに、本実施形態の用紙Pでは、分断部分200における分断用切り込み420の形状と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の形状とが異なっている。
具体的には、本実施形態では、分断部分200では、分断用切り込み420の形状を縦長の三角形とし、曲げ加工部分300では、曲げ加工用切り込み410の形状を横長の三角形としている。
さらに、本実施形態では、分断部分200に形成された分断用切り込み420の開き角θ2と、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の開き角θ1とが異なっている。
具体的には、分断部分200に形成された分断用切り込み420の開き角θ2の方が、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の開き角θ1よりも小さくなっている。
さらに、図2に示す実施形態では、分断部分200に形成された分断用切り込み420の幅W2(用紙Pの厚み方向と直交するにおける幅であって、用紙本体400の表面における幅)と、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の幅W1とが異なっている。
具体的には、分断部分200に形成された分断用切り込み420の幅W2の方が、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の幅W1よりも小さくなっている。
なお、図2では、分断部分200と曲げ加工部分300とを比較した場合に、切り込みの配置状態、切り込みの形状の両者が異なっているが、切り込みの配置状態、切り込みの形状の一方のみを異ならせてもよい。
ここで、分断部分200における分断用切り込み420の配置状態と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態とが同じである場合、例えば、曲げ加工部分300においても、表面側シート400A、裏面側シート400Bの両方に、曲げ加工用切り込み410が設けられる形となる。
かかる場合、曲げ加工部分300の強度が低下し、用紙Pの曲げ加工後、曲げ加工部分300にて用紙Pが分断しやすくなる。
また、分断部分200における分断用切り込み420の配置状態と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態とが同じである場合、例えば、分断部分200にて、裏面側シート400Bの一方のシートにのみ、分断用切り込み420が設けられることになる。
この場合、表面側シート400A(を構成する繊維)が引きちぎられる形で用紙Pが分断し、用紙Pの分断面が荒れやすくなる。
本実施形態のように、分断部分200における分断用切り込み420の配置状態と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態とを異ならせると、曲げ加工部分300にて用紙Pが分断される事態や、分断部分200が荒れるなどの事態を避けやすくなる。
また、本実施形態では、上記の通り、分断部分200における分断用切り込み420の形状と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の形状とを異なせている。
具体的には、分断部分200に形成された分断用切り込み420の幅W2と、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の幅W1とを異ならせている。より具体的には、分断用切り込み420の幅W2を、曲げ加工用切り込み410の幅W1よりも小さくしている。
さらに、本実施形態では、分断部分200に形成された分断用切り込み420の開き角θ2を、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の開き角θ1よりも小さくしている。
分断部分200に形成された分断用切り込み420の幅W2を、曲げ加工用切り込み410の幅W1よりも小さくすると(分断部分200に形成された分断用切り込み420の開き角θ2の方を小さくすると)、幅W2の方が大きい場合に比べ、分断時に、分断部分200に対して応力が集中しやすくなり、分断に要する操作荷重が小さくなる。より具体的には、図9(A)にて符号8Eで示した部分に応力が集中しやすくなり、分断に要する操作荷重が小さくなる。
また、分断部分200(図2参照)に形成された分断用切り込み420の幅W2の方を小さくすると、分断後の用紙Pの端面(図2にて符号2Xで示す面)と、用紙Pの表面や裏面とのなす角度をより直角に近づけられるようになる。
その一方で、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の幅W1(図2参照)の方を大きくすると(曲げ加工用切り込み410の開き角θ1の方を大きくすると)、上記のとおり、曲げ加工用切り込み410の両側に位置する部分の干渉が起きにくくなり、用紙Pの曲げを行いやすくなる。
図10(A)〜(E)は、用紙Pの他の構成例を示した図である。
図10(A)に示す構成例では、曲げ加工部分300にて、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bの両方に、曲げ加工用切り込み410を形成している。
言い換えると、図10(A)に示す構成例では、分断部分200、曲げ加工部分300の両部分において、裏面側シート400Bおよび表面側シート400Aの両方に、切り込み(曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420)を形成している。
そして、この構成例では、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の切り込みの深さを、分断部分200における分断用切り込み420の切り込み深さよりも小さくすることで、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態と、分断部分200における分断用切り込み420の配置状態とを異ならせている。
図10(A)に示す構成例では、上記と同様、分断部分200に、分断用切り込み420が形成されており、用紙Pの分断を行いやすくなる。
さらに、この構成例では、曲げ加工部分300にて、表面側シート400Aにも、曲げ加工用切り込み410が形成されており、これにより、ユーザは、曲げ加工を行うべき部分を把握しやすくなる。
裏面側シート400Bのみに曲げ加工用切り込み410が形成されている場合、この曲げ加工用切り込み410は、曲げ加工時に内側に位置するようになるため、ユーザは、曲げ加工を行うべき部分を把握しにくくなる。
表面側シート400Aにも曲げ加工用切り込み410を形成することで、ユーザは、曲げ加工を行うべき部分を把握しやすくなる。
なお、曲げ加工部分300にて、表面側シート400Aにも曲げ加工用切り込み410を形成すると、曲げ加工部分300における用紙Pの厚さ(曲げ加工用切り込み410を除いた、用紙Pの実質的な厚さ)が小さくなり、曲げ加工部分300の強度が低下するおそれがある。
図10(A)に示す構成例では、表面側シート400A、裏面側シート400Bの双方において、曲げ加工用切り込み410の切り込み量が小さくなっており、用紙Pの厚みが確保されている。これにより、曲げ加工部分300の強度が確保される。
図10(B)に示す構成例でも、分断部分200における分断用切り込み420の配置状態と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の配置状態とを異ならせている。
具体的には、分断部分200では、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bの両方に、分断用切り込み420が形成されているが、曲げ加工部分300では、表面側シート400Aのみに曲げ加工用切り込み410が形成されている。
この構成例では、図中符号9Aで示す部分が上方へ移動するように、曲げ加工が行われる。この場合、表面側シート400Aに曲げ加工用切り込み410が形成されていると、この曲げ加工を行いやすくなる。
図10(C)に示す構成例では、分断部分200、曲げ加工部分300の各々において、表面側シート400A、裏面側シート400Bの両方に、同じ深さの切り込みを形成している。
さらに、この構成例では、曲げ加工部分300の強度を確保するため、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の切り込み深さを、図2等にて示した切り込み深さよりも小さくしている。
さらに、この構成例では、分断部分200に形成された分断用切り込み420の切り込みの深さも、図2等にて示した分断用切り込み420の切り込みの深さよりも小さくしている。
また、図10(C)に示すこの構成例では、分断部分200における分断用切り込み420の形状と、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の形状とを異ならせている。
具体的には、分断部分200における分断用切り込み420の断面形状を、縦長の三角形とし、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の断面形状を、横長の三角形としている。
言い換えると、この構成例では、分断部分200における分断用切り込み420の開き角を、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の開き角より小さくしている。さらに説明すると、この構成例では、分断部分200における分断用切り込み420の幅(用紙本体400の表面における幅)を、曲げ加工部分300における曲げ加工用切り込み410の幅よりも小さくしている。
図10(C)にて示したこの構成例の場合、分断用切り込み420の開き角が小さくなっており、分断用切り込み420の開き角が大きい場合に比べ、分断時に、分断される部分に対して応力が集中しやすくなり、分断に要する操作荷重が小さくなる。
また、この構成例のように、分断用切り込み420の開き角が小さいと、分断後の用紙Pの端面と、用紙Pの表面や裏面との角度がより直角に近づけられるようになる。
さらに、図10(C)に示すこの構成例では、曲げ加工部分300に形成された曲げ加工用切り込み410の幅が大きいため(開き角が大きいため)、上記と同様、曲げ加工用切り込み410の両側に位置する部分の干渉が起きにくくなり、用紙Pの曲げを行いやすくなる。
さらに、この構成例では、上記と同様、表面側シート400Aに曲げ加工用切り込み410が形成されているため、用紙Pの曲げ加工を行う際に、曲げ加工を行うべき箇所がユーザに示される形となり、ユーザは、曲げ加工を行うべき部分を把握しやすくなる。
図10(D)、(E)は、用紙Pの他の構成例を示した図である。
具体的には、図10(D)は、図6のXD−XD線における断面図であり、図10(E)は、図6のXE−XE線における断面図である。
この構成例では、図6、図10(D)、(E)に示すように、曲げ加工部分300では、曲げ加工用切り込み410が、ミシン目状に形成されている。言い換えると、曲げ加工部分300では、曲げ加工用切り込み410と、曲げ加工用切り込み410が形成されない非形成部470とが、曲げ加工部分300に沿って交互に形成されている。
これに対し、分断部分200では、非形成部470が形成されず、図6、図10(D)、(E)に示すように、分断部分200に沿って、分断用切り込み420が連続的に形成されている。
分断部分200にて、分断用切り込み420を連続的に形成することで、分断用切り込み420をミシン目状に形成する場合に比べて、用紙Pの分断に要する操作荷重が小さくなる。
また、曲げ加工部分300にて、曲げ加工用切り込み410をミシン目状に形成すると、曲げ加工用切り込み410が連続的に形成されている場合に比べ、曲げ加工部分300の強度が増す。
なお、図10(A)〜(E)にて示した例では、表面側シート400Aの厚さと裏面側シート400Bの厚さとが同じである場合を一例に説明したが、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bの一方の厚さを、他方の厚さよりも小さくしてもよい。
図11(A)、(B)は、用紙Pの製造工程を示した図である。
図11(A)は、用紙Pの原反の製造工程を示した図である。
用紙Pの原反の製造にあたっては、表面側シート400Aを巻いたロール910から表面側シート400Aを下流側へ送り出す。また、裏面側シート400Bを巻いたロール920から裏面側シート400Bを下流側へ送り出す。さらに、塗布装置930を用い、下流側へ送り出した裏面側シート400Bの一方の面に対して、ホットメルトなどの接着剤を塗布する。
接着剤の塗布は、例えば、接着剤が外周面に付着したロールを裏面側シート400Bに接触させることにより行う。なお、その他に、粉体状の接着剤を裏面側シート400Bに載せたり、スプレーで接着剤を裏面側シート400Bに付着させたりしてもよい。
その後、裏面側シート400Bの上に表面側シート400Aを載せる。
次いで、加圧装置であるプレスロール940で、表面側シート400Aおよび裏面側シート400Bを加圧および加熱する。これにより、表面側シート400Aと裏面側シート400Bとが接着されて、用紙Pの原反が完成する。その後、この原反は、巻き取られ、ロール体950が完成する。
図11(B)は、ロール体950から用紙Pを製造する際の製造工程を示した図である。
用紙Pの製造にあたっては、まず、ロール体950を巻き解き、ロール体950を構成している連続状の原反Mを下流側に送る。その後、切り刃961が外周面に取り付けられたロール960を、原反Mの両面から原反Mに対して押し当てる。
これにより、上記にて説明した、切り込み(曲げ加工用切り込み410、分断用切り込み420)が形成される。その後、不図示の裁断機により原反Mに対する裁断処理が行われ、矩形状の用紙P(図1にて示した用紙P)が完成する。
ここで、切り刃961は、その断面形状が三角形となっており、用紙Pに対して、この切り刃961の頂部961Aが押し当てられることで、用紙Pのうち、この頂部961Aが押し当てられた箇所の繊維が切断される。
さらに、用紙Pのうちの切り刃961が押し当てられた箇所は、切り刃961の両側面961Bによって、外側方向へ押し拡げられる。これにより、断面形状が三角形の上記切り込みが形成される。
(その他)
上記にて説明した用紙Pは、画像形成装置にセットされ、この用紙Pには画像形成が行われることも想定される。画像形成装置では、用紙Pの搬送などの各種処理が行われるため、用紙Pは、この各種処理に耐えうる強度を有することが好ましい。
具体的には、例えば、画像形成装置にて用紙Pを搬送した際に、曲げ加工部分300にて用紙Pが分離しない程度の強度を、用紙Pに付与することが好ましい。具体的には、接着層400Cを含めた、曲げ加工用切り込み410を入れていない部分の厚さを、曲げ加工部分300にて用紙Pが分離しない程度の厚さとすることが好ましい。
さらに具体的には、曲げ加工用切り込み410が形成されている箇所の断面において、図2にて符号2Zで示す部分の厚さを、曲げ加工部分300にて用紙Pが分断しない程度の厚さとすることが好ましい。
また、画像形成装置によって用紙P上に形成される画像の見栄えを向上させるという観点からは、接着層400Cよりも曲げ加工により外側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を形成しないことが好ましい。
具体的には、曲げ加工により外側となる層側に、曲げ加工が施される部分をまたいで画像が形成されるようにするとともに、接着層400Cよりも曲げ加工により外側となる層側には、曲げ加工用切り込み410を設けないようにすることが好ましい。
ここで、曲げ加工により外側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を形成すると、この外側となる層側に形成される画像(曲げ加工部分300をまたいで形成される画像)が、曲げ加工用切り込み410により分断されて、画像の見栄えが悪くなるおそれがある。
言い換えると、曲げ加工により外側となる層側に、曲げ加工用切り込み410および画像を形成する場合、曲げ加工を行うと、用紙Pの厚さ方向の内部が露出し、画像の連続性が保たれなくなる。
これに対し、上記のように、接着層400Cよりも曲げ加工により外側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を設けないようにすると、画像の分断が起きず(画像の連続性が保たれ)、画像の見栄えがよくなる。
また、本実施形態のように、内側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を設ける場合は、押し筋を形成する場合と比較して、曲げ加工部分300にも画像形成を行えるようになる。
ここで、曲げ加工部分300には、押し筋が形成されることも多いが、一般的に、この押し筋は、外側となる層側に形成される。かかる場合、この押し筋が形成された用紙Pに画像を形成しようとすると、この画像の形成が困難となることが多い。具体的には、押し筋が形成される箇所には、凹凸が生じており、画像形成が困難になることが多い。
これに対し、本実施形態のように、内側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を設ける場合は、押し筋を形成する場合と比較して、曲げ加工部分300にも画像形成を行えるようになる。
ここで、印刷等では、一般に用紙Pに画像を形成してから、押し筋をつけ、曲げ加工を行う事により、押し筋をつけても画像の連続性が保たれる。
しかしながら、画像形成装置に接続された後処理装置では(後処理装置にて押し筋を形成する場合は)、厚紙に押し筋をつけるのが困難となったり、画像(トナー)により強度が増した部分に押し筋をつけるのが困難となったりすることがある。このため、画像形成装置や後処理装置では、薄い紙に限定したり、押し筋をつける部分には画像を形成しないよう制御したり、押し筋の部分を避けて画像形成を行ったりしている。
これに対し、本実施形態のように、内側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を設ける場合は、押し筋を用いる場合に生じうるこれらの不具合が起きにくくなる。
また、内側となる層側に、曲げ加工用切り込み410を設ける場合、この曲げ加工用切り込み410は、この内側の層の表面からこの内側の層の内部方向に向かって形成するとともに、この表面における幅の方が、内部側における幅よりも大きくすることが好ましい。
言い換えると、用紙Pの上に形成された画像が、曲げ加工により用紙から分離しないようにするため、曲げ加工用切り込み410を、内側の層の表面からこの内側の層の内部方向に向かって形成するとともに、この表面における幅の方を、内部側における幅よりも大きくすることが好ましい。
ここで、例えば、内側となる層に対して、線状の切込みを入れる場合、用紙Pに対して曲げ加工を行うと、外側の層の伸長の度合いが大きくなり、外側の層に形成された画像がこぼれるおそれがある。付言すると、外側の層の伸長の度合いが大きいと、場合によっては、外側の層で用紙Pが部分的に破断し、用紙P上の画像が乱れるおそれがある。
これに対し、上記のように、曲げ加工用切り込み410を、内側の層の表面からこの内側の層の内部方向に向かって形成し、さらに、表面における幅の方を、内部側における幅よりも大きくすると、曲げ加工の際に、外側の層の伸長の度合いが低下し、画像のこぼれが起きにくくなる。
なお、上記にて説明した実施形態は、次のように捉えることもできる。
用紙本体と、
前記用紙本体の表面から内部側に向かって形成されるとともに、当該用紙本体のうちの曲げ加工が施される箇所に形成され且つ当該曲げ加工により内側となる側に形成され、当該表面における幅の方が当該用紙本体の内部側における幅よりも大きい切り込みと、
を備える用紙。
ここで、前記切り込みは、前記用紙本体の前記内部側から前記表面側に向かうに従い幅が拡がるように形成され、且つ、開き角が40°以上100°以下の範囲内で形成されていることを特徴とすることができる。
また、前記用紙本体の一方の面には、他の切り込みが形成され、前記用紙本体の他方の面のうち、前記他の切り込みが位置する箇所の裏側に相当する箇所には、当該他の切り込みに沿う切り込みが形成されていることを特徴とすることができる。
400…用紙本体、400A…表面側シート、400B…裏面側シート、400C…接着層(粘着層)、400S…開口部、400T…開口部、400X…開口縁、400Y…開口縁、410…曲げ加工用切り込み、420…分断用切り込み、420A…表面側分断用切り込み、420B…裏面側分断用切り込み、470…非形成部、P…用紙

Claims (9)

  1. 接着層を挟んで設けられた一方側層および他方側層を有するシート本体と、
    前記シート本体のうちの分断される分断部分に沿うように形成され、前記一方側層および前記他方側層に形成された切り込みと、
    前記シート本体のうちの曲げ加工が行われる曲げ加工部分に沿うように形成され、前記分断部分における前記切り込みの配置状態とは異なる配置状態で配置され及び/又は当該分断部分における当該切り込みの形状とは異なる形状で形成された切り込みと、
    を備えるシート。
  2. 前記分断部分に形成された前記切り込みは、前記シート本体の前記一方側層および前記他方側層に形成され、
    前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みは、前記シート本体の前記一方側層および前記他方側層の何れか一方の層に形成されている請求項1に記載のシート。
  3. 前記曲げ加工部分に形成された切り込みは、前記一方側層および前記他方側層のうち、前記シート本体に対する曲げ加工により内側となる層に形成されている請求項2に記載のシート。
  4. 前記曲げ加工部分では、前記切り込みと当該切り込みが形成されない非形成部とが当該曲げ加工部分に沿って交互に形成され、
    前記分断部分では、前記非形成部が形成されずに前記切り込みが連続して形成されている請求項1に記載のシート。
  5. 前記分断部分に形成された前記切り込みの幅と、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの幅とが異なる請求項1に記載のシート。
  6. 前記分断部分に形成された前記切り込みの深さと、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの深さとが異なる請求項1に記載のシート。
  7. 前記分断部分に形成された前記切り込み、および、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みは、前記シート本体の内部側における幅よりも当該シート本体の表面における幅の方が大きくなるように形成され、
    前記分断部分に形成された前記切り込みの開き角と、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの開き角とが異なる請求項1に記載のシート。
  8. 前記分断部分に形成された前記切り込みの開き角の方が、前記曲げ加工部分に形成された前記切り込みの開き角よりも小さい請求項7に記載のシート。
  9. 前記曲げ加工部分では、前記一方側層および前記他方側層のうち、前記曲げ加工により外側に位置するようになる層の方が薄い請求項1に記載のシート。
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