JP2018158475A - 糊塗布装置及び製本装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本文用紙束の接着強度を高める糊塗布装置を提供する。
【解決手段】糊塗布装置40は、糊Gに浸漬された状態で回転する塗布ローラ42と、塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材75を有する。用紙束PSの背面Bを塗布ローラの周面に当接させた状態で塗布ローラを回転させる。線状部材が本文用紙束の背面に食い込んで本文用紙を変形させ、凹部80を形成する。凹部の周辺では、本文用紙の変形に伴って本文用紙間に隙間が生じ、糊が隙間から本文用紙間に入り込む。本文用紙束を構成する本文用紙と本文用紙の接着が強固になり、出来上がった本は背割れや中抜け等の不具合が発生しにくくなる。
【選択図】図4
【解決手段】糊塗布装置40は、糊Gに浸漬された状態で回転する塗布ローラ42と、塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材75を有する。用紙束PSの背面Bを塗布ローラの周面に当接させた状態で塗布ローラを回転させる。線状部材が本文用紙束の背面に食い込んで本文用紙を変形させ、凹部80を形成する。凹部の周辺では、本文用紙の変形に伴って本文用紙間に隙間が生じ、糊が隙間から本文用紙間に入り込む。本文用紙束を構成する本文用紙と本文用紙の接着が強固になり、出来上がった本は背割れや中抜け等の不具合が発生しにくくなる。
【選択図】図4
Description
本発明は、複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束の背面に糊を塗布する糊塗布装置と、この糊塗布装置を利用して冊子を形成する製本装置に係り、特に、本文用紙束の背面にラフニングやノッチング等の機械的加工を施すことなく、糊による本文用紙束の接着強度を高めることができる糊塗布装置及び製本装置に関するものである。
下記特許文献1には、複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束の背面に糊塗布装置で糊を塗布し、この本文用紙束の背面を表紙用紙に突き合わせ、本文用紙束を表紙用紙でくるんで冊子を形成する製本装置の発明が開示されている。この製本装置に設けられた糊塗布装置は、糊が収納された箱型の糊収容部と、この糊収容部の糊に一部が浸漬された状態で回転する塗布ローラとを有しており、本文用紙束の背面を塗布ローラに当接させた状態で塗布ローラを回転させれば、糊収容部から汲み上げられた糊を本文用紙束の背面に塗布することができる。
なお、下記特許文献1に記載された発明によれば、同文献中の図4の分図(1) 〜(7) に示すように、用紙束PSの両側面に脇糊Gを塗布した後(1)(3)、背面上の中央領域の第1位置に塗布ローラを接触させて順方向に回転させ(4) 、次に第1位置と右側面の間にある第2位置に塗布ローラを接触させて順方向に回転させる(7) 。このように、本文用紙束の背面上の複数の位置で糊の塗布を行うため、背面上の糊の山が均一化されて適正な厚さの平坦な糊の層を得ることができ、その結果として出来上がった本には背割れや中抜け等の不具合が起こりにくいものとされている。
上記特許文献1に記載された発明によれば、本文用紙束の背面上で糊の山を均一化して平坦な糊の層を形成することはできるが、本文用紙束を構成する各本文用紙の間に入り込む糊の量は少なく、本文用紙の接着強度を上げることができなかった。
製本工程において、本文用紙束の背面に糊を塗布する前の工程で、本文用紙束の背面にラフニングやノッチング等と呼ばれる機械的加工を施し、背面に微細な多数の凹部を形成すれば、本文用紙束の背面に糊を塗布する工程で当該凹部に糊を押し込むことができ、本文用紙束を構成する本文用紙と本文用紙の接着が強固になり、本文用紙の接着強度を上げることができると考えられる。
しかし、本文用紙束の背面にラフニングやノッチング等の機械的加工を施すためには、加工時間、機械加工設備、本文用紙束から出た切り屑の処理等、種々の問題があり、これらをクリアできる製本装置を提供するには相応の製造コストが必要であるという問題があった。
本発明は、以上のような従来の課題に鑑みてなされたものであり、本文用紙束の背面にラフニングやノッチング等の機械的加工を施す必要がなく、本文用紙束の背面に塗布ローラで糊塗布を行う工程で背面に凹みを形成して本文用紙間に糊の進入を促し、本文用紙束の接着強度を高めることができる糊塗布装置及び製本装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された糊塗布装置は、
複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束の背面に糊を塗布する糊塗布装置であって、
一部が接着剤に浸漬された状態で回転する塗布ローラと、
前記塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材と、
を具備することを特徴としている。
複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束の背面に糊を塗布する糊塗布装置であって、
一部が接着剤に浸漬された状態で回転する塗布ローラと、
前記塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材と、
を具備することを特徴としている。
請求項2に記載された糊塗布装置は、請求項1記載の糊塗布装置において、
前記線状部材は、前記塗布ローラの周面に摺動自在に接するように所定の張力をもって設けられたことを特徴としている。
前記線状部材は、前記塗布ローラの周面に摺動自在に接するように所定の張力をもって設けられたことを特徴としている。
請求項3に記載された製本装置は、
複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束を背面が下向きとなるように保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された前記本文用紙束の天地方向と平行な回転軸を中心として一部が接着剤に浸漬された状態で回転する塗布ローラと、
前記塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材と、
前記保持手段に保持された本文用紙束と前記塗布ローラを相対的に移動させる移動手段と、
前記本文用紙束の前記背面と前記塗布ローラを接触させて前記塗布ローラを回転させることにより前記背面の複数箇所に凹部を形成するとともに前記背面に接着剤を塗布するように、前記保持手段と前記塗布ローラと前記移動手段を制御する制御部と、
を具備することを特徴としている。
複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束を背面が下向きとなるように保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された前記本文用紙束の天地方向と平行な回転軸を中心として一部が接着剤に浸漬された状態で回転する塗布ローラと、
前記塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材と、
前記保持手段に保持された本文用紙束と前記塗布ローラを相対的に移動させる移動手段と、
前記本文用紙束の前記背面と前記塗布ローラを接触させて前記塗布ローラを回転させることにより前記背面の複数箇所に凹部を形成するとともに前記背面に接着剤を塗布するように、前記保持手段と前記塗布ローラと前記移動手段を制御する制御部と、
を具備することを特徴としている。
請求項1に記載された糊塗布装置によれば、本文用紙束の背面を塗布ローラの周面に当接させた状態で塗布ローラを回転させれば、塗布ローラの周面に沿って設けられた線状部材が本文用紙束の背面に食い込んで本文用紙を変形させ、凹部を形成する。凹部の周辺では、本文用紙の変形に伴って本文用紙間に隙間が生じるため、回転する塗布ローラが汲み上げた糊が隙間から本文用紙間に入り込み、背面から離れた位置まで進入する。このため、本文用紙束を構成する本文用紙と本文用紙の接着強度が上がり、出来上がった本は従来と比べて背割れや中抜け等の不具合が一層発生しにくくなる。
請求項2に記載された糊塗布装置によれば、線状部材に所定の張力を与えて塗布ローラの周面に接するように設けているため、塗布ローラが回転しても、線状部材は塗布ローラの回転方向に平行な状態で接触状態を一定に維持しながら摺動することができ、本文用紙束の背面に凹部を形成する作用を確実に発揮することができる。
請求項3に記載された製本装置によれば、複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束を背面が下向きとなるように保持手段で保持し、保持手段と塗布ローラを移動手段で相対的に移動させて本文用紙束の背面を塗布ローラの周面に当接させ、この状態で塗布ローラを回転させる。塗布ローラの周面に沿って設けられた線状部材が本文用紙束の背面に食い込んで本文用紙を変形させ、凹部を形成する。凹部の周辺では、本文用紙の変形に伴って本文用紙間に隙間が生じるため、回転する塗布ローラが汲み上げた糊が隙間から本文用紙間に入り込み、背面から離れた位置まで進入する。このため、本文用紙束を構成する本文用紙と本文用紙の接着強度が上がり、出来上がった本は従来と比べて背割れや中抜け等の不具合が一層発生しにくくなる。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的又は簡略化したものであり、現実のものとは必ずしも同一ではないことに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合があることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想における構成要件を下記のもののみに限定するものではない。本願の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想は、本願の明細書及び図面に開示された範囲及び本願出願時点における公知技術の範囲内において、種々の組合せ、変更を加えることができる。
図1〜図7を参照して第1実施形態の製本システムの構成について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る製本装置が設けられた製本システムの概略構成図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表側(手前側)を装置の前側とする。また、図1に示すように、ユーザから視て、上下左右を上下左右方向とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る製本装置が設けられた製本システムの概略構成図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表側(手前側)を装置の前側とする。また、図1に示すように、ユーザから視て、上下左右を上下左右方向とする。
第1実施形態に係る製本システム1は、用紙に画像を形成して印刷物を作製し、この印刷物から冊子を作製するシステムである。図1に示すように、製本システム1は、印刷装置2と、製本装置3とを備えている。
印刷装置2は、製本装置3で冊子を作製するための表紙用紙P1および本文用紙P2に印刷を行う装置である。
印刷装置2は、図1に示すように、印刷装置筐体4(以下、適宜に筐体4という)を備えている。筐体4内には、印刷部5が設けられている。印刷部5は、表紙用紙P1および本文用紙P2に印刷を行う部分である。印刷部5は、シアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインクをそれぞれ吐出するライン型のインクジェットヘッド6C,6K,6M,6Yを備えている。また、筐体4内には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送するためのループ状の印刷搬送路7が印刷部5を囲むように設けられている。印刷搬送路7に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
筐体4の左側部には、表紙用紙P1を印刷部5側(印刷搬送路7側)へ給紙する表紙用紙給紙部8が設けられている。表紙用紙給紙部8は、複数の表紙用紙P1を積載する給紙トレイ9と、給紙トレイ9に積載された表紙用紙P1を印刷部5側へ送り出す給紙ローラ10とを備えている。また、表紙用紙給紙部8は、給紙トレイ9と印刷搬送路7との間に設けられた給紙搬送路11と、給紙搬送路11に沿って配置され、表紙用紙P1を印刷部5側へ搬送する複数のローラ(図示せず)とを備えている。
筐体4内における印刷部5の下側には、本文用紙P2を印刷部5側(印刷搬送路7側)へ給紙する本文用紙給紙部12が設けられている。本文用紙給紙部12は、複数の本文用紙P2を積載する給紙トレイ13と、給紙トレイ13に積載された本文用紙P2を印刷部5側へ送り出す給紙ローラ14とを備えている。また、本文用紙給紙部12は、給紙トレイ13と印刷搬送路7との間に設けられた給紙搬送路15と、給紙搬送路15に沿って配置され、本文用紙P2を印刷部5側へ搬送する複数のローラ(図示せず)とを備えている。
印刷搬送路7の左側上部には、表紙用紙P1および本文用紙P2を一時的に収容するスイッチバック部16が設けられている。また、筐体4内の左部からスイッチバック部16内にかけて、スイッチバック搬送路17が設けられている。スイッチバック搬送路17は、両面印刷時において、表紙用紙P1および本文用紙P2を表裏反転させて印刷部5側へ搬送するためのものである。スイッチバック搬送路17の基端側(右端側)は、フリッパ(図示せず)により印刷搬送路7に接続、遮断可能になっている。スイッチバック部16の開口部付近のスイッチバック搬送路17に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2のスイッチバック部16への搬入および搬出を行うローラ(図示せず)が配置されている。
筐体4内の右側部には、印刷搬送路7から送り出された表紙用紙P1および本文用紙P2を製本装置3側(右方向)へ搬送するための連絡搬送路18が設けられている。連絡搬送路18の基端側(左端側)は、フリッパ(図示せず)により印刷搬送路7に接続、遮断可能になっている。連絡搬送路18に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
印刷装置2は、印刷制御部19を備えている。印刷制御部19は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。印刷制御部19は、印刷装置2の各部の動作を制御する装置である。
製本装置3は、印刷装置2で印刷された表紙用紙P1および本文用紙P2に製本処理を施して冊子を作製する装置である。
製本装置3は、図1に示すように、製本装置筐体31(以下、適宜に筐体31という)を備えている。筐体31内には、印刷装置2の連絡搬送路18から送り出された印刷済みの表紙用紙P1および本文用紙P2を右方向へ搬送するための導入搬送路32が設けられている。導入搬送路32の基端部(左端部)は、連絡搬送路18の先端部(右端部)に接続されている。また、導入搬送路32に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
筐体31内の左側上部には、印刷済みの本文用紙P2を整合して本文用紙束PS(以下用紙束PSと称する)を形成する整合部33が設けられている。整合部33は、複数の本文用紙P2を積載する整合トレイ34を備えている。整合トレイ34は、例えば水平な軸心周りに回転することによって用紙束PSを送り出し可能になっている。また、筐体31内の上部には、導入搬送路32から送り出された印刷済みの表紙用紙P1および本文用紙P2を整合部33側へ搬送等するための上部製本搬送路35が設けられている。上部製本搬送路35の基端部(左端部)は、フリッパ(図示せず)により導入搬送路32の先端部(右端部)に接続、遮断可能になっている。
筐体31の上部中央には、印刷済みの表紙用紙P1を一時的に待機させるスタックトレイ36が設けられている。スタックトレイ36の基端部(左端部)は、フリッパ(図示せず)により上部製本搬送路35に接続、遮断可能になっている。また、スタックトレイ36の適宜位置には、印刷済みの表紙用紙P1をスタックトレイ36から上部製本搬送路35側へ送り出すローラ(図示せず)が設けられている。上部製本搬送路35に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。このうち、上部製本搬送路35に沿ってスタックトレイ36の左側に位置する複数のローラは、印刷済みの表紙用紙P1と本文用紙P2の搬送方向を切り換えて搬送できるようになっている。
筐体31内におけるスタックトレイ36の左側には、断裁部37が設けられている。断裁部37は、印刷済みの表紙用紙P1を用紙束PSの厚さに応じた寸法になるように断裁する。断裁部37は、上部製本搬送路35を間にして表紙用紙P1を挟むように断裁するカッタ38を備えている。
筐体31内には、整合トレイ34(整合部33)から送り出された用紙束PSをクランプ(挟持)して移動することができるクランプ部39が設けられている。クランプ部39は、用紙束PSを背面が下向きとなるように保持する保持手段であり、かつ後述する塗布ローラ42に対して用紙束PSを相対的に移動させる移動手段でもある。クランプ部39には、用紙束PSの厚さを検出する用紙束厚さセンサ(図示せず)が設けられている。
筐体31内における整合トレイ34の右下側には、用紙束PSの背面(下面)に糊Gを塗布するための糊塗布装置である糊塗布部40が設けられている。
図2に示すように、糊塗布部40は、糊Gを収容する糊収容部41を備えている。糊収容部41は直方体状の箱体であり、その上面は開放されている。糊収容部41の内部には、用紙束PSに糊Gを塗布する塗布ローラ42が設けられている。塗布ローラ42の回転軸42aは、糊収容部41の長手方向と平行である。塗布ローラ42の回転軸42aの両端は、糊収容部41の長手方向と直交する一対の短壁部41a,41aを貫通しており、その一方の端部は歯車70,71を介して駆動源であるモータ72の主軸と連動連結されている。図示はしないが、糊収容部41及び塗布ローラ42には加熱手段が設けられており、糊収容部41の内部に収納されたホットメルト接着剤等の糊Gを液状に保持することができる。従って、図3に示すように、塗布ローラ42は、液状となった糊Gに一部を浸漬した状態で回転することができる。
図2に示すように、糊塗布部40は、糊Gを収容する糊収容部41を備えている。糊収容部41は直方体状の箱体であり、その上面は開放されている。糊収容部41の内部には、用紙束PSに糊Gを塗布する塗布ローラ42が設けられている。塗布ローラ42の回転軸42aは、糊収容部41の長手方向と平行である。塗布ローラ42の回転軸42aの両端は、糊収容部41の長手方向と直交する一対の短壁部41a,41aを貫通しており、その一方の端部は歯車70,71を介して駆動源であるモータ72の主軸と連動連結されている。図示はしないが、糊収容部41及び塗布ローラ42には加熱手段が設けられており、糊収容部41の内部に収納されたホットメルト接着剤等の糊Gを液状に保持することができる。従って、図3に示すように、塗布ローラ42は、液状となった糊Gに一部を浸漬した状態で回転することができる。
図2及び図3に示すように、糊収容部41の長手方向と平行な長壁部41bと長壁部41bの間には、線状部材75がジグザグに屈曲しながら往復するパターンで設けられておいる。また線状部材75は、塗布ローラ42の軸方向の複数箇所において周方向に平行な状態で周面42bに接触している。糊収容部41の2つの長壁部41b,41bには、同一の高さにおいて、長手方向に沿って所定間隔で複数の通し孔76が形成されている。本実施形態では、線状部材75は複数本から構成されている。線状部材75の両端は適当な位置で同一又は異なる長壁部41bに固定されている。線状部材75は、中間部分では一方の長壁部41bにおいて隣接する通し孔76と通し孔76の間に挿通され、塗布ローラ42の周面42bに掛け渡されて対向する長壁部41bに導かれ、この他方の長壁部41bにおいても隣接する通し孔76と通し孔76の間に挿通された状態となっており、一対の長壁部41b,41bの間において交互に掛け回されるような構造で取り付けられている。
なお、線状部材75は1本のみとし、この1本の線状部材75を通し孔76を潜らせながら長壁部41bと長壁部41bの間で何度も屈曲して往復させることにより、図2のような回転軸42aの方向に直交する方向の線が所定間隔で並んだ構造を得ることもできる。しかしながら、高温の糊Gに接触して熱膨張することを考慮すると、線状部材の全体を1本の線材で構成した場合には、特に細い線状部材であると熱膨張量が複数本の場合より大きくなるため、線状部材は本実施形態のように複数本で構成することが好ましい。
図3に示すように、壁部の通し孔76の位置は、塗布ローラ42の回転軸42aの中心と、塗布ローラ42の頂点との略中間の高さにある。従って、一方の長壁部41bの通し孔76と他方の長壁部41bの通し孔76の間に張られた線状部材75は、塗布ローラ42の頂点を中心とした所定中心角度で周面42bに巻き付けられた状態となる。図示の例では、塗布ローラ42の頂点を中心として、約50°の中心角度で所定の張力を以て巻き付けられている。なお、この張力は、線状部材75に弛みが生じず、かつ塗布ローラ42の糊塗布時の回転を妨げない程度の値であることが好ましい。
図3に示すように、線状部材75を塗布ローラ42の頂点を中心とした所定中心角度で周面42bに巻き付けた状態とすると、糊Gの塗布時に、塗布ローラ42を押圧する用紙束PSからの力が線状部材75のみに加わることはなく、用紙束PSが線状部材75を押す力は塗布ローラ42の周面42bで受け止められる。このため、線状部材75の張力が弱まって弛みが生じたり、線状部材75が切断する等の不具合が生じることはない。
これと比較して、線状部材75を塗布ローラ42に巻き付けることなく、塗布ローラ42の頂点に接するように水平方向に張設した場合には、糊Gの塗布時に、塗布ローラ42を押圧する用紙束PSからの力は、塗布ローラ42だけでなく線状部材75にも大きく加わることになるので、線状部材75の張力が弱まって弛みが生じたり、線状部材75が切断する等の不具合が生じてしまう。
線状部材75は、回転する塗布ローラ42との摩擦に耐え、また後述するように用紙束PSの背面が押し付けられることから、硬くて摩耗しにくい材質が好ましい。また、糊収容部41の内部に貯えられた液状の糊Gは、例えばホットメルト接着剤の場合には180℃もの高温になるため、線状部材75には耐熱性も必要となる。従って、耐摩耗性と耐熱性を併せ持ち、扱いやすく比較的安価な線材として、例えばステンレス線が好適である。この他、塗布ローラ42に所定の中心角度で巻き付けられるだけの可撓性があれば、ガラス等の無機材料からなる線材でもよい。なお、糊Gとしてホットメルト接着剤を使用するのでなく、通常の糊であれば糊収容部41内で液状を保つために高温で保持する必要がないため、線状部材75に耐熱性は必要なく、樹脂の線材(テグス等)を用いることができる。
線状部材75は、太すぎると用紙束PSの背面に凹部が形成されにくく、また逆に細すぎると形成される凹部が小さすぎて糊Gを用紙間に進入させる効果が小さくなるため、本実施形態の線状部材75の太さは、0.2mm〜0.5mmの範囲とした。また、塗布ローラ42の軸方向についての線状部材75の配置間隔は、得られる冊子における中抜け防止の効果が得られる値として実験的に定めた5mm〜20mmの範囲とした。
糊塗布部40の左側には、成形部43が設けられている。成形部43は、一対の成形部材としての成形板44と、一対の成形板44の下側に設けられた突き当て部材としての突き当て板45とを備えている。一対の成形板44は、互いに接近、離反するように、突き当て板45の上面に沿って左右方向に移動可能になっている。一対の成形板44とは別に、突き当て板45は左右方向に移動可能になっている。糊Gが塗布された用紙束PSの背面(下面)が、表紙用紙P1を介して突き当て板45に当接した状態で、一対の成形板44が表紙用紙P1を介して用紙束PSを左右から押圧することで、表紙用紙P1が折り曲げられる。これにより、用紙束PSの背が成形され、冊子Bが作成される。
筐体31内における上部製本搬送路35の下側には、上部製本搬送路35から送り出された印刷済みの表紙用紙P1を成形部43へ搬送するための下部製本搬送路46が設けられている。下部製本搬送路46の基端部(左端部)は、フリッパ(図示せず)により上部製本搬送路35の基端部(左端部)に接続、遮断可能である。下部製本搬送路46に沿った位置には、表紙用紙P1を成形部43側へ搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
導入搬送路32、上部製本搬送路35、下部製本搬送路46、およびこれらに沿って配置されたローラ、表紙用紙P1をスタックトレイ36から上部製本搬送路35側へ送り出すローラ等により、搬送部47が構成される。
筐体31内において、成形部43の下側には、成形部43から落下する完成した冊子Bをガイドするガイド部材48,49が設けられている。
ガイド部材48,49の下側には、成形部43から落下した冊子Bを筐体31外に排出する排出部50が設けられている。
排出部50は、成形部43から落下した冊子Bを受け取り、冊子Bを搬送して左側から下方に落下させる上側コンベア51を備えている。上側コンベア51は、冊子を搬送する環状の上側搬送ベルト52と、上側搬送ベルト52が掛け渡される駆動ローラ53および従動ローラ54を備える。駆動ローラ53が回転駆動されることにより、上側搬送ベルト52が無端移動することで、上側搬送ベルト52の上面上に載置された冊子Bが移動する。上側コンベア51は、上側搬送ベルト52上の冊子Bを左方向および右方向の両方に移動させることができる。
上側コンベア51の左端の上側には、上側コンベア51により搬送される冊子Bを受け止めて冊子Bの姿勢を整えるストッパ55が配置されている。ストッパ55は、左側のガイド部材48の下部の水平部から下方に突出して設置され、上側コンベア51により搬送される冊子Bの通路を開閉可能に構成されている。ストッパ55は、前後方向に細長い板状に形成されている。
また、排出部50は、上側コンベア51の下側に設けられた下側コンベア56を備えている。下側コンベア56は、上側コンベア51から落下した冊子Bを受け取り、冊子Bを搬送して筐体31外へ排出する。また、後述する排出トレイ66が満杯になると、下側コンベア56の後述する下側搬送ベルト57の上面である積載面57a上に複数の冊子Bが重ね積載される。
下側コンベア56は、冊子を搬送する環状の下側搬送ベルト57と、下側搬送ベルト57が掛け渡される駆動ローラ58および従動ローラ59を備える。駆動ローラ58が回転駆動されることにより、下側搬送ベルト57が無端移動することで、下側搬送ベルト57の積載面57a上の冊子Bが移動する。下側コンベア56は、積載面57a上の冊子Bを左方向および右方向の両方に移動させることができる。下側コンベア56の左端部、右端部には、それぞれ冊子Bを検出する第1センサ60、第2センサ61が配置されている。
排出部50の下側コンベア56の右側における筐体31の外部には、下側コンベア56から送り出された冊子Bを受け取る排出トレイ66が設けられている。排出トレイ66内の下部には、左端側が上下動可能な可動板67が設けられている。可動板67上に排出された冊子Bが積載され、冊子Bの重さにより可動板67の左端側が下がるようになっている。排出トレイ66が満杯になると、可動板67の左端側が下限位置まで下がり、図示しない満杯検知スイッチがオンになるようになっている。
製本装置3は、製本制御部68を備えている。製本制御部68は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。製本制御部68は、製本装置3の各部の動作を制御するものである。
図1及び図4〜図7を参照して第1実施形態の製本システムの作用及び効果について説明する。
まず、印刷装置2における印刷動作について図1を参照して説明する。
印刷装置2は、例えば、外部のPC(パーソナルコンピュータ)から製本印刷用の印刷データを受信することにより、印刷動作を開始する。
まず、印刷装置2における印刷動作について図1を参照して説明する。
印刷装置2は、例えば、外部のPC(パーソナルコンピュータ)から製本印刷用の印刷データを受信することにより、印刷動作を開始する。
印刷動作を開始すると、印刷制御部19は、複数の本文用紙P2を本文用紙給紙部12から印刷部5側へと順次給紙させる。印刷制御部19は、給紙された本文用紙P2を、印刷搬送路7に沿って搬送させつつ、印刷部5のインクジェットヘッド6C,6K,6M,6Yにより印刷させる。スイッチバック搬送路17を経由して本文用紙P2を循環搬送させることで両面印刷可能である。印刷制御部19は、印刷済みの複数の本文用紙P2を、連絡搬送路18を介して製本装置3の導入搬送路32へ順次送り出す。
本文用紙P2の給紙終了後、印刷制御部19は、表紙用紙給紙部8から表紙用紙P1を印刷部5側へと給紙させる。印刷制御部19は、給紙された表紙用紙P1に対し、上述した本文用紙P2と同様に印刷させ、印刷済みの表紙用紙P1を製本装置3の導入搬送路32へ送り出す。
次に、糊塗布部40による糊塗布動作を含む製本装置3の主要な製本動作について、図1及び前記糊塗布部40の作用効果を示す図4〜図7を参照して説明する。
まず、製本制御部68は、印刷装置2から順次搬送されてくる本文用紙P2を導入搬送路32から上部製本搬送路35に沿って整合部33へと搬送させ、複数の本文用紙P2を整合部33で整合させる。
まず、製本制御部68は、印刷装置2から順次搬送されてくる本文用紙P2を導入搬送路32から上部製本搬送路35に沿って整合部33へと搬送させ、複数の本文用紙P2を整合部33で整合させる。
次いで、製本制御部68は、整合部33から用紙束PSを送り出させ、クランプ部39によって用紙束PSをクランプさせる。この際、用紙束厚さセンサ(図示せず)が用紙束PSの厚さを検出する。
次いで、製本制御部68は、表紙用紙P1を導入搬送路32から上部製本搬送路35に沿って搬送させ、断裁部37によって、用紙束PSの厚さに応じた寸法に長さ調製するために断裁させる。
次いで、製本制御部68は、糊塗布部40により用紙束PSに糊Gを塗布させる。すなわち、図4に示すように、製本制御部68は、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39を糊塗布部40まで移動させ、用紙束PSの背面Bを、回転している塗布ローラ42の頂点付近に接触させ、用紙束PSの背面Bに糊Gを付着させる。
図5に示すように、用紙束PSの背面Bを塗布ローラ42の周面42bに矢印Fで示す所定の押圧力で当接させ、この状態で塗布ローラ42を回転させれば、塗布ローラ42の周面42bに沿って設けられた線状部材75が用紙束PSの背面Bに食い込んで本文用紙を変形させ、凹部80を形成する。
図6(a)に示すように、用紙束PSの背面Bには、厚さ方向に平行な複数本の線状の凹部80が、塗布ローラ42の周面42bに配された線状部材75の間隔で形成される。図6(b)は、図6(a)に示した線状の凹部80を拡大して示した図である。この図から分かるように、凹部80の周辺では、本文用紙が変形して波打っており、本文用紙の変形に伴って本文用紙間に隙間が生じている。
図7に拡大して示すように、回転する塗布ローラ42が汲み上げた液状の糊Gがこの隙間から本文用紙間に入り込み、背面Bから離れた位置まで進入する。図示の例では、本文用紙間に進入した液状の糊Gは、凹部80の最奥位置の近傍にまで到達している。このため、用紙束PSを構成する本文用紙と本文用紙の接着が強固になり、出来上がった冊子(本)は背割れや中抜け等の不具合が発生しにくい。
なお、図6(a)は比較的薄手の用紙束PSの例であり、このような用紙束PSの場合には、前述した通り、図5に示すように用紙束PSの背面Bを塗布ローラ42の頂部に所定の押圧力Fで一回当接させるだけで、図6(a)及び(b)に示すように、背面Bの厚さ方向の全長にわたる凹部80を形成することができる。しかしながら、図4に示すように、用紙束PSの背面Bの厚さが、塗布ローラ42の直径に比べて大きい場合には、用紙束PSの背面Bを塗布ローラ42に1回押し付けただけでは、背面Bの厚さ方向の全長にわたる線状の凹部80を形成できない場合も考えられる。そのような場合には、図4に示すように用紙束PSの背面Bを塗布ローラ42に当接した状態を維持しつつ、用紙束PSを厚さ方向(図4において左右方向)に適宜距離だけ往復して移動させれば、背面Bの厚さ方向の全長にわたる線状の凹部80を用紙束PSの背面Bに形成することができる。
また、図5に示すように、用紙束PSの背面Bを塗布ローラ42に1回押し付けて糊Gの塗布を行えば、図6に示すように、用紙束PSの背面Bには塗布ローラ42に設けられた複数本の線状部材75の間隔と同間隔で複数本の線状の凹部80を形成できる。さらに、その位置から、塗布ローラ42の回転軸42aの方向(用紙束PSの天地方向)に沿って、線状部材75の配置間隔の半分の距離だけ用紙束PSを移動させ、用紙束PSの背面Bを再び塗布ローラ42に押し付ければ、一回目で形成された凹部80と凹部80の中間に凹部80を形成することができ、結局、用紙束PSの背面Bに、塗布ローラ42に設けられた複数本の線状部材75の間隔の半分の間隔で複数本の線状の凹部80を形成できる。用紙束PSの背面Bに、より多くの凹部80を形成して、本文用紙間の隙間をより多くの箇所で形成すれば、より多くの糊Gを本文用紙間に進入させることができるので、出来上がった冊子(本)において背割れや中抜け等がより一層発生しにくくなる。
この実施形態の糊塗布部40によれば、線状部材75に所定の張力を与えて塗布ローラ42の周面42bに接するように張設しているため、塗布ローラ42が回転しても、線状部材75は塗布ローラ42の回転方向に平行な状態で接触状態を一定に維持しながら摺動することができ、用紙束PSの背面Bに凹部80を形成し、本文用紙の隙間から液状の糊Gを進入させる作用を確実にすることができる。
次いで、製本制御部68は、長さ調製された表紙用紙P1を、スタックトレイ36に搬入させる。その後、製本制御部68は、表紙用紙P1をスタックトレイ36から搬出させ、上部製本搬送路35および下部製本搬送路46に沿って成形部43まで搬送させ、一対の成形板44上の所定位置に配置する。
次いで、製本制御部68は、成形部43に冊子Bを成形させる。具体的には、まず、製本制御部68は、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39を、図1中に想像線にて示すように、一対の成形板44上に載置された表紙用紙P1の上方へ移動させる。このとき、製本制御部68は、表紙用紙P1の中央部の上方に用紙束PSを配置する。この後、製本制御部68は、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39を下方に移動させ、表紙用紙P1を介して用紙束PSの背面B(下面)を突き当て板45に当接させる。
次いで、製本制御部68は、一対の成形板44を互いに接近させるように移動させ、一対の成形板44により用紙束PSの下端部を、表紙用紙P1を介して左右から押圧させる。これにより、表紙用紙P1の背表紙部分と表表紙部分との境界部、および背表紙部分と裏表紙部分との境界部が折り曲げられる。この結果、冊子Bが成形される。
次いで、製本制御部68は、一対の成形板44を互いに離反させるとともに、突き当て板45を左側へ退避させる。これにより、完成した冊子Bが、成形部43から落下する。成形部43から落下した冊子Bは、ガイド部材48,49によりガイドされつつ上側コンベア51の上側搬送ベルト52上に着地する。
この後、製本制御部68は、上側コンベアモータ62により上側コンベア51を駆動させて冊子Bを左方向へ搬送させ、冊子Bをストッパ55に突き当てる。これにより、冊子Bの背側の辺および小口側の辺が前後方向に平行になるように、冊子Bの姿勢が整えられる。そして、製本制御部68は、ストッパ55を開き、冊子Bを上側コンベア51の左端から下側コンベア56へ落下させる。
次いで、製本制御部68は、下側コンベアモータ63により下側コンベア56を駆動させて冊子Bを右方向へ搬送させ、排出トレイ66へ排出させる。
複数部数の冊子Bを作製する際、製本制御部68は、排出トレイ66が満杯になるだけの冊数を製本すると、製本動作を一時停止させる。この際、印刷装置2の印刷動作も一時停止される。そして、下側コンベア56上の冊子Bがすべて排出トレイ66へ排出されて、下側コンベア56上に冊子Bがない状態になると、製本制御部68は、印刷装置2の印刷動作および製本装置3の製本動作を再開させる。再開後は、製本制御部68は、満杯の排出トレイ66に冊子Bを排出しないように、下側コンベア56の積載面57a上に冊子Bを重ね積載させる。この重ね積載は、複数の冊子Bを平に重ねて土台部を形成し、複数の冊子Bをさしみ状態で重ねて土台部にもたれかかるように冊子Bを積載する方式である。
次に、本発明の実施形態の変形例について図8を参照して説明する。
図8に示すように、変形例では、糊収容部41の長手方向に平行な長壁部41bにおいて、隣接する通し孔76と通し孔76の間にある線状部材75に、張力付与部材としての引張りコイルばね90の一方のフックを引っ掛け、この引張りコイルばね90を引っ張った状態とし、前記長壁部41bに設けた突起91に他方のフックを引っ掛けた。
図8に示すように、変形例では、糊収容部41の長手方向に平行な長壁部41bにおいて、隣接する通し孔76と通し孔76の間にある線状部材75に、張力付与部材としての引張りコイルばね90の一方のフックを引っ掛け、この引張りコイルばね90を引っ張った状態とし、前記長壁部41bに設けた突起91に他方のフックを引っ掛けた。
引張りコイルばね90は、線状部材75の複数箇所に設けた。線状部材75が複数本に分かれている場合には、線状部材75ごとに1個以上の引張りコイルばね90を設けてもよい。線状部材75が1本の場合には、適当な間隔で複数個の引張りコイルばね90を設けてもよい。この引張りコイルばね90によれば、線状部材75に常時一定の張力を加えることができる。従って、塗布ローラ42が回転して線状部材75との間で摩擦が生じても、また糊塗布時に用紙束PSの背面Bを塗布ローラ42に押し付けた際に、用紙束PSの背面Bと塗布ローラ42の周面42bとの間に線状部材75が挟まれて摩擦が生じても、線状部材75には弛みが生じにくい。線状部材75が塗布ローラ42と一定の状態で接触しながら安定して摺動できる効果は第1実施形態よりも本変形例の方が高い。なお、線状部材75に張力を与える張力付与部材としては、引張りコイルばね90の他、板ばねでもよいし、ゴム等の弾性材料を使うこともできる。
1 製本システム
2 印刷装置
3 製本装置
39 保持手段及び移動手段としてのクランプ部
68 製本制御部
40 糊塗布装置としての糊塗布部
41 糊収納部
42 塗布ローラ
75 線状部材
80 凹部
90 張力付与部材としての引張りコイルばね
PS 本文用紙束(用紙束)
B 用紙束の背面
2 印刷装置
3 製本装置
39 保持手段及び移動手段としてのクランプ部
68 製本制御部
40 糊塗布装置としての糊塗布部
41 糊収納部
42 塗布ローラ
75 線状部材
80 凹部
90 張力付与部材としての引張りコイルばね
PS 本文用紙束(用紙束)
B 用紙束の背面
Claims (3)
- 複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束の背面に糊を塗布する糊塗布装置であって、
一部が接着剤に浸漬された状態で回転する塗布ローラと、
前記塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材と、
を具備することを特徴とする糊塗布装置。 - 前記線状部材は、前記塗布ローラの周面に摺動自在に接するように所定の張力をもって設けられたことを特徴とする請求項1記載の糊塗布装置。
- 複数枚の本文用紙を重ねた本文用紙束を背面が下向きとなるように保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された前記本文用紙束の天地方向と平行な回転軸を中心として一部が接着剤に浸漬された状態で回転する塗布ローラと、
前記塗布ローラの軸方向の複数箇所に周方向に沿って設けられた線状部材と、
前記保持手段に保持された本文用紙束と前記塗布ローラを相対的に移動させる移動手段と、
前記本文用紙束の前記背面と前記塗布ローラを接触させて前記塗布ローラを回転させることにより前記背面の複数箇所に凹部を形成するとともに前記背面に接着剤を塗布するように、前記保持手段と前記塗布ローラと前記移動手段を制御する制御部と、
を具備することを特徴とする製本装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017056284A JP2018158475A (ja) | 2017-03-22 | 2017-03-22 | 糊塗布装置及び製本装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017056284A JP2018158475A (ja) | 2017-03-22 | 2017-03-22 | 糊塗布装置及び製本装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018158475A true JP2018158475A (ja) | 2018-10-11 |
Family
ID=63794785
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018158475A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110712447A (zh) * | 2019-10-21 | 2020-01-21 | 宿州市鑫尧健康科技有限公司 | 一种书籍的胶装装置 |
-
2017
- 2017-03-22 JP JP2017056284A patent/JP2018158475A/ja active Pending
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