JP2018118469A - 製本装置 - Google Patents

製本装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018118469A
JP2018118469A JP2017012299A JP2017012299A JP2018118469A JP 2018118469 A JP2018118469 A JP 2018118469A JP 2017012299 A JP2017012299 A JP 2017012299A JP 2017012299 A JP2017012299 A JP 2017012299A JP 2018118469 A JP2018118469 A JP 2018118469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
bookbinding
piece
sheet
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017012299A
Other languages
English (en)
Inventor
木村 武志
Takeshi Kimura
武志 木村
弥貴 大河原
Miki Okawara
弥貴 大河原
智久 田川
Tomohisa Tagawa
智久 田川
真也 弓削
shinya Yuge
真也 弓削
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP2017012299A priority Critical patent/JP2018118469A/ja
Publication of JP2018118469A publication Critical patent/JP2018118469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)

Abstract

【課題】製本装置の製本時に生じる冊子の表紙の開き癖を矯正する。【解決手段】用紙束PSの背を挟む成形板44に設けた矯正部100 は、第1及び第2片部101,102 がヒンジ部103 で回動自在に連結され、屈曲すると付勢部材104 で平板状に復元する方向の付勢力が働く。表紙用紙P1を成形板44上に配置し(図5)、クランプ部39で保持した用紙束PSを、表紙用紙P1を介して突き当て板45に当接させる(図6)。成形板44で用紙束PSの下端部を左右から押圧する(図7)。矯正部100 は屈曲する。クランプ部39を上方に移動すると、矯正部100 の第1片部101 が自由になって上方に回動し、水平に開いていた表紙用紙P1を上方に持ち上げ、冊子の表紙の開き癖を矯正する(図8)。【選択図】図2

Description

本発明は、背面に接着剤を塗布した用紙束を表紙用紙に接着して包み込むことにより冊子(本)を製造する製本装置に係り、特に、製本時に生じる表紙の開き癖を矯正することができる製本装置、くるみ製本機又は無線綴じ製本機に関するものである。
下記特許文献1に記載された製本装置3は、冊子積載装置に特徴を有しており、冊子を積載する積載面57a上に、冊子の一辺に直交する配列方向の一方側に1冊ずつずらしながら複数の冊子を積み重ねて階段状の土台部を形成し、配列方向の他方側から複数の冊子がさしみ状態で重なって土台部にもたれかかるように、土台部に対する他方側の積載面上に多数の冊子を積載することができる。
図11は、下記特許文献1に記載された製本装置3において、複数頁の本文用紙を重ねた用紙束PSを挟んで搬送するクランプ部39と、背に接着剤を塗布した用紙束PSと表紙用紙P1で製本を行う成形部43を拡大して示したものである。この図11に示すように、下記特許文献1の製本装置3によれば、複数頁の本文用紙を重ねた用紙束PSをクランプ部39で挟み、製本の工程に対応して必要な位置に搬送することができる。まず、用紙束PSはクランプ部39に挟まれた状態で接着剤塗布部40に搬送されて背に接着剤を塗布され、成形部43に搬送される。成形部43は、突き当てプレート45と、突き当てプレート45の表面に沿って互いに接近、離反するようにスライドする一対の背折りプレート44,44を有している。この成形部43では、図11(a)に示すように、一対の背折りプレート44,44の上に表紙用紙P1を配置し、背に接着剤が塗布された用紙束PSを表紙用紙P1を介して突き当てプレート45に突き当て、さらに図11(b)に示すように、一対の背折りプレート44,44で用紙束PSと表紙用紙P1を挟んで圧縮し、背を形成することにより製本を行う。
特開2014−162625号公報
上記特許文献1に記載された製本装置3によれば、図11(b)に示すように、用紙束PSの下端部と表紙用紙P1を一対の背折りプレート44,44で挟んで背を成形する工程において、用紙束PSを挟持するクランプ部39の下端部と、背折りプレート44の上面との間隔が狭くなっている。数値例を挙げれば、背折りプレート44の厚さが5mmであり、クランプ部39の下端部から下方に突出している用紙束PSが7mm程度であるから、クランプ部39の下端部と背折りプレート44の上面との隙間は2mm程度しかない。
このため、表紙用紙P1は、背折りプレート44の角部と、クランプ部39の下端部によって挟まれ、略直角に曲げられて明瞭な折り目が付けられてしまう。従って、成形工程が完了して得られた冊子は、背折りプレート44によって挟まれた部分より先の表紙用紙P1が、用紙束PSから離れる方向に大きく開いた状態となってしまう。この状態を折り癖がついた状態と称し、何等の手当てをしない場合には、折り癖がついて外側に開いた表紙用紙P1が元に戻ることは期待できない。
このように、冊子の表紙が折り目から大きく開いていると、この冊子を製本装置3の内部で取り扱う際に、次のような問題が生じることがある。まず、表紙に開き癖が付いた冊子を製本装置3の内部で搬送していくと、搬送経路の周辺に配置された各種機器・装置類や構造物等に表紙が引っ掛かり、搬送ジャムが発生することがある。また、上記特許文献1の製本装置3では、同文献の図14に示すように、完成した冊子Bを下側搬送ベルト57の上に斜めの姿勢で重ねてスタックしていくが、その際に冊子Bの表紙が大きく開いていると、その開いた表紙の上に後続の冊子が重ねられて表紙が折れてしまうことがある。さらに、冊子Bを斜めの姿勢で重ねてスタックしていく際、冊子Bの表紙が大きく開いていると、上述したように表紙が折れる以外の不具合として、開いた表紙の上に乗せられた後続の冊子Bが滑って正規の姿勢で重なりにくくなり、隣接する冊子Bと冊子Bの間隔が所期の寸法よりも大きくなってしまい、予定していた積載量が得られない場合がある。
なお、このような不具合は、用紙束PSを挟持するクランプ部39の下端部と、背折りプレート44の上面との間隔が小さいことに起因するので、この間隔を大きくとれば問題は解決するようにも思えるが、以下の理由により前記間隔を常に大きくとることは容易とは言えない。すなわち、冊子Bの背を成形する工程では、クランプ部39で挟持した用紙束PSを、表紙用紙P1を介して突き当てプレート45に所要の押圧力で押し付けて接着しているため、その際には、用紙束PSのクランプ部39から突出している部分が、当該押圧力を受けても座屈しないだけの強度を有していることが必要になる。ところが、特に分厚い用紙束PSでもない限り、前記押圧力を考慮すると、安定した接着のためにはクランプ部39で用紙束PSを挟持する位置はなるべく下方にした方が好ましく、実際には、用紙束PSを挟持するクランプ部39の下端部と、背折りプレート44の上面との間隔を、前述したような問題が生じない程度に広く設定することは難しい場合が多い。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、背面に接着剤を塗布した用紙束を表紙用紙に接着して包み込むことにより冊子を製造する製本装置において、製本時にできる表紙の開き癖を矯正できるようにすることを目的としている。
請求項1に記載された製本装置は、
用紙束を保持して搬送するクランプ部と、
前記クランプ部に保持された用紙束の背面が表紙用紙を介して突き当てられる突き当て部材と、前記突き当て部材に沿って互いに接近する方向に移動可能に設けられ表紙用紙を介して用紙束を挟持することにより用紙束と表紙用紙を一体化させる製本処理を行う一対の成形部材を有する成形部と、
前記各成形部材に設けられ、表紙用紙と用紙束が前記成形部に挟持されている際の前記クランプ部の位置に応じて屈曲状態及び復元状態のいずれかの姿勢となる矯正部と、
を有している。
請求項2に記載された製本装置は、請求項1記載の製本装置において、
表紙用紙と用紙束を前記クランプ部と前記成形部で挟むことにより前記矯正部を表紙用紙に沿った形状に屈曲させ、
表紙用紙と用紙束を前記成形部で挟んだ状態のままで前記クランプ部を前記成形部からより離れた位置に移動して用紙束を保持することにより前記矯正部を復元させるように前記クランプ部と前記成形部を制御する制御部を備えている。
請求項3に記載された製本装置は、請求項1又は2記載の製本装置において、
前記矯正部は、
前記成形部材において、他方の前記成形部材と対向する側の角部に設けられたヒンジ部と、
前記ヒンジ部を介して回動可能に連結され、互いに平行な状態から前記成形部材に接近する方向に屈曲可能な第1片部及び第2片部と、
前記第1片部と前記第2片部を屈曲した状態から互いに平行な状態へと付勢する付勢部材と、
を有している。
請求項4に記載された製本装置は、請求項1又は2記載の製本装置において、
前記矯正部は、
一体である第1片部と第2片部を有する板ばね部と、
前記成形部材において、他方の前記成形部材と対向する側の角部に設けられ、前記第1片部と前記第2片部の境界において前記板ばね部を回動可能に支持する支持部と、
を有している。
請求項1又は2に記載された製本装置によれば、背面に接着剤が塗布された用紙束をクランプ部で保持して搬送し、用紙束の背面を表紙用紙を介して突き当て部材に突き当て、一対の成形部材で用紙束を挟持して製本を行う。その際、各成形部材に設けられた矯正部は、表紙用紙と用紙束をクランプ部と成形部で挟んだ際には表紙用紙に沿った形状に屈曲するが、成形部の状態はそのままで、成形部からより離れた位置にクランプ部を移動して用紙束を保持した際には原形に復元する。このような矯正部の動作により、開いた表紙用紙を用紙束に向けて持ち上げ、開き癖を矯正することができる。
請求項3に記載された製本装置によれば、第1片部と第2片部をヒンジ部で連結し、第1片部又は第2片部に外力が加わらない場合には、第1片部と第2片部が所定の姿勢に復帰するようにヒンジ部に付勢部を介装し、このヒンジ部を成形部材の角部に取り付けるという簡単な構成で、表紙用紙の開き癖を確実に矯正できる前記矯正部を実現することができる。
請求項4に記載された製本装置によれば、回動可能な支持部で板ばね部を成形部材の角部に取り付けるという簡単な構成で、表紙用紙の開き癖を確実に矯正できる前記矯正部を実現することができる。
実施形態の製本装置を含む製本システムの概略構成図である。 実施形態の製本装置における成形部の部分拡大図である。 一部を破断して示した図2におけるA矢視図である。 実施形態の製本装置による製本工程を示すフロー図である。 実施形態の製本装置による製本動作図である。 実施形態の製本装置による製本動作図である。 実施形態の製本装置による製本動作図である。 実施形態の製本装置による製本動作図である。 実施形態の製本装置における冊子の重ね積載を説明する図である。 他の実施形態の製本装置における矯正部の斜視図である。 従来の製本装置による製本動作図である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的又は簡略化したものであり、現実のものとは必ずしも同一ではないことに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合があることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想における構成要件を下記のもののみに限定するものではない。本願の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想は、本願の明細書及び図面に開示された範囲及び本願出願時点における公知技術の範囲内において、種々の組合せ、変更を加えることができる。
図1〜図9を参照して第1実施形態の製本システムの構成について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る製本装置が設けられた製本システムの概略構成図、図2は、第1実施形態の製本装置における成形部の部分拡大図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表側(手前側)を装置の前側とする。また、図1に示すように、ユーザから視て、上下左右を上下左右方向とする。
本第1実施形態に係る製本システム1は、印刷物から冊子を作製するシステムである。図1に示すように、製本システム1は、印刷装置2と、製本装置3とを備えている。
印刷装置2は、製本装置3で冊子を作製するための表紙用紙P1および本文用紙P2に印刷を行う装置である。
印刷装置2は、図1に示すように、印刷装置筐体4(以下、適宜に筐体4という)を備えている。筐体4内には、印刷部5が設けられている。印刷部5は、表紙用紙P1および本文用紙P2に印刷を行う部分である。印刷部5は、シアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインクをそれぞれ吐出するライン型のインクジェットヘッド6C,6K,6M,6Yを備えている。また、筐体4内には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送するためのループ状の印刷搬送路7が印刷部5を囲むように設けられている。印刷搬送路7に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
筐体4の左側部には、表紙用紙P1を印刷部5側(印刷搬送路7側)へ給紙する表紙用紙給紙部8が設けられている。表紙用紙給紙部8は、複数の表紙用紙P1を積載する給紙トレイ9と、給紙トレイ9に積載された表紙用紙P1を印刷部5側へ送り出す給紙ローラ10とを備えている。また、表紙用紙給紙部8は、給紙トレイ9と印刷搬送路7との間に設けられた給紙搬送路11と、給紙搬送路11に沿って配置され、表紙用紙P1を印刷部5側へ搬送する複数のローラ(図示せず)とを備えている。
筐体4内における印刷部5の下側には、本文用紙P2を印刷部5側(印刷搬送路7側)へ給紙する本文用紙給紙部12が設けられている。本文用紙給紙部12は、複数の本文用紙P2を積載する給紙トレイ13と、給紙トレイ13に積載された本文用紙P2を印刷部5側へ送り出す給紙ローラ14とを備えている。また、本文用紙給紙部12は、給紙トレイ13と印刷搬送路7との間に設けられた給紙搬送路15と、給紙搬送路15に沿って配置され、本文用紙P2を印刷部5側へ搬送する複数のローラ(図示せず)とを備えている。
印刷搬送路7の左側上部には、表紙用紙P1および本文用紙P2を一時的に収容するスイッチバック部16が設けられている。また、筐体4内の左部からスイッチバック部16内にかけて、スイッチバック搬送路17が設けられている。スイッチバック搬送路17は、両面印刷時において、表紙用紙P1および本文用紙P2を表裏反転させて印刷部5側へ搬送するためのものである。スイッチバック搬送路17の基端側(右端側)は、フリッパ(図示せず)により印刷搬送路7に接続、遮断可能になっている。スイッチバック部16の開口部付近のスイッチバック搬送路17に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2のスイッチバック部16への搬入および搬出を行うローラ(図示せず)が配置されている。
筐体4内の右側部には、印刷搬送路7から送り出された表紙用紙P1および本文用紙P2を製本装置3側(右方向)へ搬送するための連絡搬送路18が設けられている。連絡搬送路18の基端側(左端側)は、フリッパ(図示せず)により印刷搬送路7に接続、遮断可能になっている。連絡搬送路18に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
印刷装置2は、印刷制御部19を備えている。印刷制御部19は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。印刷制御部19は、印刷装置2の各部の動作を制御する装置である。
製本装置3は、印刷装置2で印刷された表紙用紙P1および本文用紙P2に製本処理を施して冊子を作製する装置である。
製本装置3は、図1に示すように、製本装置筐体31(以下、適宜に筐体31という)を備えている。筐体31内には、印刷装置2の連絡搬送路18から送り出された印刷済みの表紙用紙P1および本文用紙P2を右方向へ搬送するための導入搬送路32が設けられている。導入搬送路32の基端部(左端部)は、連絡搬送路18の先端部(右端部)に接続されている。また、導入搬送路32に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
筐体31内の左側上部には、印刷済みの本文用紙P2を整合して用紙束PSを形成する整合部33が設けられている。整合部33は、複数の本文用紙P2を積載する整合トレイ34を備えている。整合トレイ34は、例えば水平な軸心周りに回転することによって用紙束PSを送り出し可能になっている。また、筐体31内の上部には、導入搬送路32から送り出された印刷済みの表紙用紙P1および本文用紙P2を整合部33側へ搬送等するための上部製本搬送路35が設けられている。上部製本搬送路35の基端部(左端部)は、フリッパ(図示せず)により導入搬送路32の先端部(右端部)に接続、遮断可能になっている。
筐体31の上部中央には、印刷済みの表紙用紙P1を一時的に待機させるスタックトレイ36が設けられている。スタックトレイ36の基端部(左端部)は、フリッパ(図示せず)により上部製本搬送路35に接続、遮断可能になっている。また、スタックトレイ36の適宜位置には、印刷済みの表紙用紙P1をスタックトレイ36から上部製本搬送路35側へ送り出すローラ(図示せず)が設けられている。上部製本搬送路35に沿った位置には、表紙用紙P1および本文用紙P2を搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。このうち、上部製本搬送路35に沿ってスタックトレイ36の左側に位置する複数のローラは、印刷済みの表紙用紙P1と本文用紙P2の搬送方向を切り換えて搬送できるようになっている。
筐体31内におけるスタックトレイ36の左側には、断裁部37が設けられている。断裁部37は、印刷済みの表紙用紙P1を用紙束PSの厚さに応じた寸法になるように断裁する。断裁部37は、上部製本搬送路35を間にして表紙用紙P1を挟むように断裁するカッタ38を備えている。
筐体31内には、整合トレイ34(整合部33)から送り出された用紙束PSをクランプ(挟持)して移動可能なクランプ部39が設けられている。クランプ部39には、用紙束PSの厚さを検出する用紙束厚さセンサ(図示せず)が設けられている。
筐体31内における整合トレイ34の左下側には、用紙束PSの背面(下面)にホットメルト接着剤Gを塗布する接着剤塗布部40が設けられている。接着剤塗布部40は、ホットメルト接着剤Gを収容する接着剤収容部41を備えている。接着剤収容部41内には、用紙束PSにホットメルト接着剤Gを塗布する塗布ローラ42が設けられている。
接着剤塗布部40の左側には、成形部43が設けられている。成形部43は、一対の成形部材としての成形板44と、一対の成形板44の下側に設けられた突き当て部材としての突き当て板45とを備えている。一対の成形板44は、互いに接近、離反するように、突き当て板45の上面に沿って左右方向に移動可能になっている。一対の成形板44とは別に、突き当て板45は左右方向に移動可能になっている。ホットメルト接着剤Gが塗布された用紙束PSの背面(下面)が、表紙用紙P1を介して突き当て板45に当接した状態で、一対の成形板44が表紙用紙P1を介して用紙束PSを左右から押圧することで、表紙用紙P1が折り曲げられるようになっている。これにより、用紙束PSの背が成形され、冊子Bが作成される。
図1では図示を省略しているが、この成形部43には、冊子Bを作成する工程で表紙用紙P1に付いた開き癖を矯正するための矯正部100が設けられている。この矯正部100の構成について、図1の成形部43の一部を拡大して示した図2及び図3を参照して説明する。
図2に示すように、前述した矯正部100は、一対の成形板44,44の各々について、対応する同じ3つの位置に設けられている。すなわち、一方の成形板44が他方の成形板44と対向する側面の上縁部に、3つずつ設けられている。この矯正部100は矩形板状の部材であり、後述するように成形工程において屈曲し、また原形に復元する動作を示すが、この動作は、ばねを内装したヒンジで2つの板状部材を連結した構造により実現されている。
すなわち、前記矯正部100は、成形部材の側面の上縁部の角部に設けられたヒンジ部と103、前記ヒンジ部103を介して回動可能に連結され、互いに平行な状態から成形部材に接近する方向に向けて屈曲可能な第1片部101及び第2片部102と、第1片部101と第2片部102を屈曲した状態から互いに平行な元の状態へ戻るように付勢する付勢部材104とを備えている。
より詳細には、第1片部101と第2片部102は略同一形状の矩形板であり、第1片部101と第2片部102の互いに対向する各縁部は、互いに入れ子状に組み合う筒状の中空部に加工されており、組み合わされた両中空部を軸部が貫通することによってヒンジ部103が構成され、第1片部101と第2片部102が回動可能に連結されている。ヒンジ部103には、ねじりコイルばねのような付勢部材104が介装されており、第1片部101と第2片部102は、図2に示すような互いに平行な状態から、成形部材に向かう方向に向けて屈曲させると、付勢部材104が第1片部101と第2片部102を互いに平行な元の状態へ戻る方向に付勢する。
以上のように構成された矯正部100は、図2及び図3に示すように、成形部43の成形板44の上縁部付近に形成された凹部105にヒンジ部103を介して取り付けられている。図1に示すように、凹部105は、成形板44の上縁部の角部に設けられてヒンジ部103が取り付けられた面取り状の中央凹部106と、成形板44の上面に第1片部101と略同等の深さ及び面積で形成された第1凹部107と、成形板44の側面に第2片部102と略同等の深さ及び面積で形成された第2凹部108とを有している。
図3に示すように、ヒンジ部103は、左右一対のピン109と脱落防止取付ばね110によって、中央凹部106の左右内面に回動可能に取り付けられている。そして、図2に示すように、矯正部100に外力が加わらない状態では、第1片部101は第1凹部107内に収納されて成形板44の上面と略同一面を構成する。この時、第1片部101と第2片部102は同一面を構成する平板状であるから、第2片部102は成形板44の側面から内方に向けて片持ち状に突出した状態となる。そして、矯正部100は、屈曲していない平坦な形状を維持しつつ、ヒンジ部103を中心として揺動することができる。
また、図2に示すように第1片部101が第1凹部107内に収納されており、上方から何らかの押圧力を受けて固定されているとした場合、第2片部102が上方から外力を受ければ、第2片部102は下方に回動して第2凹部108内に収納され、成形板44の側面と略同一面を構成する状態となることができる。すなわち、このとき、矯正部100の第1片部101と第2片部102は、図2に示した平板状から、ほぼ直角に屈曲した状態となる。ここで外力を取り除けば、付勢部材104が第1片部101と第2片部102を平板状の原形に復帰させる。
なお、上に説明した矯正部100が、冊子Bの成形工程で表紙用紙P1に付いた開き癖を矯正する作用効果については、後に製本動作を説明する中で詳述する。
筐体31内における上部製本搬送路35の下側には、上部製本搬送路35から送り出された印刷済みの表紙用紙P1を成形部43へ搬送するための下部製本搬送路46が設けられている。下部製本搬送路46の基端部(左端部)は、フリッパ(図示せず)により上部製本搬送路35の基端部(左端部)に接続、遮断可能である。下部製本搬送路46に沿った位置には、表紙用紙P1を成形部43側へ搬送する複数のローラ(図示せず)が配置されている。
導入搬送路32、上部製本搬送路35、下部製本搬送路46、およびこれらに沿って配置されたローラ、表紙用紙P1をスタックトレイ36から上部製本搬送路35側へ送り出すローラ等により、搬送部47が構成される。
筐体31内において、前述した矯正部100を有する成形部43の下側には、成形部43から落下する完成した冊子Bをガイドするガイド部材48,49が設けられている。
ガイド部材48,49の下側には、成形部43から落下した冊子Bを筐体31外に排出する排出部50が設けられている。
排出部50は、成形部43から落下した冊子Bを受け取り、冊子Bを搬送して左側から下方に落下させる上側コンベア51を備えている。上側コンベア51は、冊子を搬送する環状の上側搬送ベルト52と、上側搬送ベルト52が掛け渡される駆動ローラ53および従動ローラ54を備える。駆動ローラ53が回転駆動されることにより、上側搬送ベルト52が無端移動することで、上側搬送ベルト52の上面上に載置された冊子Bが移動するようになっている。上側コンベア51は、上側搬送ベルト52上の冊子Bを左方向および右方向の両方に移動させることができる。
上側コンベア51の左端の上側には、上側コンベア51により搬送される冊子Bを受け止めて冊子Bの姿勢を整えるストッパ55が配置されている。ストッパ55は、左側のガイド部材48の下部の水平部から下方に突出して設置され、上側コンベア51により搬送される冊子Bの通路を開閉可能に構成されている。ストッパ55は、前後方向に細長い板状に形成されている。
また、排出部50は、上側コンベア51の下側に設けられた下側コンベア56を備えている。下側コンベア56は、上側コンベア51から落下した冊子Bを受け取り、冊子Bを搬送して筐体31外へ排出するものである。また、後述する排出トレイ66が満杯になると、下側コンベア56の後述する下側搬送ベルト57の上面である積載面57a上に複数の冊子Bが重ね積載される。
下側コンベア56は、冊子を搬送する環状の下側搬送ベルト57と、下側搬送ベルト57が掛け渡される駆動ローラ58および従動ローラ59を備える。駆動ローラ58が回転駆動されることにより、下側搬送ベルト57が無端移動することで、下側搬送ベルト57の積載面57a上の冊子Bが移動するようになっている。下側コンベア56は、積載面57a上の冊子Bを左方向および右方向の両方に移動させることができる。下側コンベア56の左端部、右端部には、それぞれ冊子Bを検出する第1センサ60、第2センサ61が配置されている。
排出部50の下側コンベア56の右側における筐体31の外部には、下側コンベア56から送り出された冊子Bを受け取る排出トレイ66が設けられている。排出トレイ66内の下部には、左端側が上下動可能な可動板67が設けられている。可動板67上に排出された冊子Bが積載され、冊子Bの重さにより可動板67の左端側が下がるようになっている。排出トレイ66が満杯になると、可動板67の左端側が下限位置まで下がり、図示しない満杯検知スイッチがオンになるようになっている。
製本装置3は、製本制御部68を備えている。製本制御部68は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。製本制御部68は、製本装置3の各部の動作を制御するものである。
図1及び図4〜図9を参照して第1実施形態の製本システムの作用及び効果について説明する。
まず、印刷装置2における印刷動作について説明する。
印刷装置2は、例えば、外部のPC(パーソナルコンピュータ)から製本印刷用の印刷データを受信することにより、印刷動作を開始する。
印刷動作を開始すると、印刷制御部19は、複数の本文用紙P2を本文用紙給紙部12から印刷部5側へと順次給紙させる。印刷制御部19は、給紙された本文用紙P2を、印刷搬送路7に沿って搬送させつつ、印刷部5のインクジェットヘッド6C,6K,6M,6Yにより印刷させる。スイッチバック搬送路17を経由して本文用紙P2を循環搬送させることで両面印刷可能である。印刷制御部19は、印刷済みの複数の本文用紙P2を、連絡搬送路18を介して製本装置3の導入搬送路32へ順次送り出す。
本文用紙P2の給紙終了後、印刷制御部19は、表紙用紙給紙部8から表紙用紙P1を印刷部5側へと給紙させる。印刷制御部19は、給紙された表紙用紙P1に対し、上述した本文用紙P2と同様に印刷させ、印刷済みの表紙用紙P1を製本装置3の導入搬送路32へ送り出す。
次に、表紙用紙P1の開き癖を矯正する動作を含む製本装置3の主要な製本動作について、図4のフロー図及び前記矯正部100の作用効果を示す図5〜図9を参照して説明する。
まず、製本制御部68は、印刷装置2から順次搬送されてくる本文用紙P2を導入搬送路32から上部製本搬送路35に沿って整合部33へと搬送させ、複数の本文用紙P2を整合部33で整合させる(ステップS1)。
次いで、製本制御部68は、整合部33から用紙束PSを送り出させ、クランプ部39によって用紙束PSをクランプさせる(ステップS2)。この際、用紙束厚さセンサ(図示せず)が用紙束PSの厚さを検出する(ステップS3)。
次いで、製本制御部68は、表紙用紙P1を導入搬送路32から上部製本搬送路35に沿って搬送させ、断裁部37によって、用紙束PSの厚さに応じた寸法に長さ調製するために断裁させる(ステップS4)。
次いで、製本制御部68は、接着剤塗布部40により用紙束PSにホットメルト接着剤Gを塗布させる。具体的には、製本制御部68は、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39を移動させ、用紙束PSを塗布ローラ42に接触させることで、用紙束PSにホットメルト接着剤Gを付着させる(ステップS5)。
次いで、製本制御部68は、長さ調製された表紙用紙P1を、スタックトレイ36に搬入させる。その後、製本制御部68は、表紙用紙P1をスタックトレイ36から搬出させ、上部製本搬送路35および下部製本搬送路46に沿って成形部43まで搬送させ、図5に示すように一対の成形板44上の所定位置に配置する(ステップS6)。
次いで、製本制御部68は、成形部43に冊子Bを成形させる。具体的には、まず、製本制御部68は、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39を、図5に示すように一対の成形板44上に載置された表紙用紙P1の上方へ移動させる。このとき、製本制御部68は、表紙用紙P1の中央部の上方に用紙束PSを配置する。この後、図6に示すように製本制御部68は、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39を下方に移動させ、表紙用紙P1を介して用紙束PSの背面(下面)を突き当て板45に当接させる(ステップS7)。矯正部100はヒンジ部103を中心として傾斜した状態となるが曲折してはいない。
次いで、製本制御部68は、図7に示すように一対の成形板44を互いに接近させるように移動させ、一対の成形板44により用紙束PSの下端部を、表紙用紙P1を介して左右から押圧させる。これにより、表紙用紙P1の背表紙部分と表表紙部分との境界部、および背表紙部分と裏表紙部分との境界部が折り曲げられる。この結果、冊子Bが成形される(ステップS8)。矯正部100はヒンジ部103を境に略直角に曲折した状態となる。
次いで、製本制御部68は、図8に示すように、クランプ部39による用紙束PSの挟持を解除して上昇し、元の位置よりも10mmほど成形板44から離れた上方の位置に移動し(ステップS9)、その上方の位置で用紙束PSを再び挟持する(ステップS10)。なお、クランプ部39が上昇する際には、クランプ部39が用紙束PSを挟む隙間の間隔は、用紙束PSの厚さよりも少しだけ大きい程度(例えば用紙束PSの厚さに1mmを加えた程度の間隔)としている。このため、クランプ部39を開くのに要する動作時間は少なくて済み、また移動後に新たな上方の位置で用紙束PSを再び挟持するために要する動作時間も少なくて済む。
クランプ部39が新たな上方の位置に移動すると(ステップS9)、表紙用紙P1を介してクランプ部39の下端部が押さえ付けていた矯正部100の第1片部101が自由になり、図8に示すように、第1片部101は付勢部材104によってヒンジ部103を中心として上方に向けて回動し、用紙束PSの表面に略平行となる位置まで移動する。すなわち、成形板44の表面に沿って水平に開いていた表紙用紙P1を矯正部100が上方に持ち上げて表紙を閉じる動作が行われ(ステップS11)、冊子Bの表紙の開き癖を矯正する作業が終了する(ステップS14)。
次いで、製本制御部68は、一対の成形板44を互いに離反させるとともに、突き当て板45を左側へ退避させる。これにより、完成した冊子Bが、成形部43から落下する。成形部43から落下した冊子Bは、ガイド部材48,49によりガイドされつつ上側コンベア51の上側搬送ベルト52上に着地する。
この後、製本制御部68は、上側コンベアモータ62により上側コンベア51を駆動させて冊子Bを左方向へ搬送させ、冊子Bをストッパ55に突き当てる。これにより、冊子Bの背側の辺および小口側の辺が前後方向に平行になるように、冊子Bの姿勢が整えられる。そして、製本制御部68は、ストッパ55を開き、冊子Bを上側コンベア51の左端から下側コンベア56へ落下させる。
次いで、製本制御部68は、下側コンベアモータ63により下側コンベア56を駆動させて冊子Bを右方向へ搬送させ、排出トレイ66へ排出させる。
この第1実施形態では、前述したように、冊子Bの表紙の開き癖を矯正部100が矯正しているため、冊子Bは表紙(表表紙及び裏表紙)が大きく開いた状態にはなっていない。従って、以上説明したような冊子Bを搬送し、筐体31外に排出する工程では、表紙が周囲の装置類や構造物に引っ掛かってジャムを起こす不具合が未然に防止される。
複数部数の冊子Bを作製する際、製本制御部68は、排出トレイ66が満杯になるだけの冊数を製本すると、製本動作を一時停止させる。この際、印刷装置2の印刷動作も一時停止される。そして、下側コンベア56上の冊子Bがすべて排出トレイ66へ排出されて、下側コンベア56上に冊子Bがない状態になると、製本制御部68は、印刷装置2の印刷動作および製本装置3の製本動作を再開させる。再開後は、製本制御部68は、満杯の排出トレイ66に冊子Bを排出しないように、下側コンベア56の積載面57a上に冊子Bを重ね積載させる。
本第1実施形態における重ね積載は、図9に示すように、複数の冊子Bにより土台部71を形成し、複数の冊子Bがさしみ状態で重なって土台部71にもたれかかるように、冊子Bを積載する方式である。
土台部71は、複数の冊子Bが、配列方向の一方側に1冊ずつずらしながら積み重ねられて階段状に形成されたものである。本第1実施形態では、土台部71の冊子Bは、背側の辺および小口側の辺が、前後方向に平行になっている。冊子Bの配列方向は、前後方向に直交する左右方向であり、土台部71は、複数の冊子Bが右側に1冊ずつずらしながら積み重ねられて形成されている。
この第1実施形態では、前述したように、冊子Bの表紙の開き癖を矯正部100が矯正しているため、冊子Bは表紙(表表紙及び裏表紙)が大きく開いた状態にはなっていない。従って、以上説明したような複数の冊子Bで土台部71を形成し、複数の冊子Bをさしみ状態で積載する工程では、開いた表紙の上に後続の冊子が重ねられて表紙が折れてしまうといった不具合は未然に防止される。また、冊子Bを斜めの姿勢で重ねてスタックしていく際、開いた表紙の上に乗せられた後続の冊子Bが滑って正規の姿勢で重なりにくくなるという不具合も防止されるので、隣接する冊子Bと冊子Bの間隔が所期の寸法より大きくなることはなく、予定していた積載量を確実に得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る製本システムについて説明する。
第2実施形態は、矯正部200の構成及び作用が第1実施形態と異なっているが、その他の構成及び作用は第1実施形態と同一であるため、主に図10を参照して矯正部200について説明する。
図10に示すように、第2実施形態の矯正部200は、第1片部201と第2片部202からなる一体構造の一枚の板ばね部204を、第1片部201と第2片部202の境界部分に設けた支持部203を介して、成形板44の側面の上縁部に回動可能に取り付けたものである。成形板44の側面の上縁部には、矯正部200を取り付けるための凹部105が形成されている。凹部105は、第1実施形態と同様に、支持部203が取り付けられた面取り状の中央凹部106と、成形板44の上面に第1片部201と略同等の深さ及び面積で形成された第1凹部107と、成形板44の側面に第2片部202と略同等の深さ及び面積で形成された第2凹部108を有している。
以上のように構成された矯正部200は、矯正部200に外力が加わらない状態では、第1片部201は第1凹部107内に収納されて成形板44の上面と略同一面を構成する。そして、第1片部201と第2片部202は同一面を構成する連続した平板状であるから、第2片部202は成形板44の側面から内方に向けて片持ち状に突出した状態となる。そして、板ばね部204は、屈曲していない平坦な形状を維持しつつ、支持部203を中心として揺動することができる。
また、図10に示すように第1片部201が第1凹部107内に収納されており、上方から何らかの押圧力を受けて固定されているとした場合、第2片部202が上方から外力を受けて弾性的に下方に屈曲すれば、第2片部202は第2凹部108内にほぼ収納され、成形板44の側面と略同一面を構成する状態となることができる。すなわち、このとき、矯正部200の板ばね部204は、図10に示した平板状から、ほぼ直角に屈曲した状態となる。ここで外力を取り除けば、板ばね部204は弾性によって平板状の原形に復帰することができる。板ばね部204は、このような弾性的な変形を許容する材質及び外形寸法で作成されている必要がある。
次に、製本装置3の主要な製本動作において、表紙用紙P1の開き癖を矯正する動作について、第1実施形態の動作図である図5〜図8を援用して説明する。なお、図5〜図8中の矯正部100については、図10に示す矯正部200の構成に読み替えて理解されたい。
図5に示すように、用紙束PSの厚さに対応して長さ調製された表紙用紙P1が、一対の成形板44上の所定位置に配置される。
図6に示すように、用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39が、一対の成形板44上に載置された表紙用紙P1の上方へ移動する。用紙束PSをクランプした状態のクランプ部39は下方に移動し、表紙用紙P1を介して用紙束PSの背面(下面)を突き当て板45に突き当てる。このとき、矯正部200の板ばね部204は、変形する表紙用紙P1に押されて支持部203(図ではヒンジ部103に相当)を中心に回動するが、曲がってはおらず、支持部203を中心として傾斜した状態となる。
図7に示すように、一対の成形板44が互いに接近するように移動し、用紙束PSの下端部を、表紙用紙P1を介して左右から挟み込む。これにより、表紙用紙P1の背表紙部分と表表紙部分との境界部、および背表紙部分と裏表紙部分との境界部が折り曲げられ、冊子Bが成形される。矯正部200は支持部203(図ではヒンジ部103に相当)を境に略直角に曲折した状態となる。
図8に示すように、クランプ部39は、用紙束PSの挟持を解除して上方の位置に移動して用紙束PSを再び挟持する。クランプ部39が新たな上方の位置に移動すると、表紙用紙P1を介してクランプ部39の下端部が押さえ付けていた矯正部200の第1片部201(図では第1片部101に相当)が自由になり、第1片部201は板ばね部204としての弾性によって上方に向けて回動し、用紙束PSの表面に略平行となる位置まで移動する。すなわち、図7において略直角に曲折されていた板ばね部204は、クランプ部39による押さえが無くなったことによって平板状の原形に復帰する。このようにして、成形板44の表面に沿って水平に開いていた表紙用紙P1を矯正部200が上方に持ち上げて表紙を閉じる動作が行われ、冊子Bの表紙の開き癖が矯正される。
第2実施形態の矯正部200が冊子Bの表紙の開き癖を矯正する効果は第1実施形態の矯正部100と同様であり、従って第2実施形態の矯正部200によって製本装置3で得られる効果も、図9を参照して説明した第1実施形態の場合と同様である。
以上説明した実施形態では、用紙束の背に接着剤を塗布し、表紙用紙に接着していたが、これとは逆に、表紙用紙の要所に接着剤を塗布し、これに対して用紙束の背を押し付けて接着を行ってもよい。また、用紙束の背を表紙用紙に押し付けて感圧接着剤で接着することとしてもよい。
以上説明した実施形態は、製本装置だけでなく印刷装置も含む製本システムに関するものであったが、用紙束を表紙用紙に接着し、表紙用紙で用紙束を包み込んで冊子(本)を製造するくるみ製本機又は無線綴じ製本機のみについて本発明を適用できることはもちろんである。
1 製本システム
2 印刷装置
3 製本装置
39 クランプ部
40 接着剤塗布部
43 成形部
44 成形部材としての成形板
45 突き当て部材としての突き当て板
68 製本装置の制御部としての製本制御部
100 矯正部
101 第1片部
102 第2片部
103 ヒンジ部
104 付勢部材
200 矯正部
201 第1片部
202 第2片部
203 支持部
204 板ばね部
PS 用紙束
P1 表紙用紙
B 冊子

Claims (4)

  1. 用紙束を保持して搬送するクランプ部と、
    前記クランプ部に保持された用紙束の背面が表紙用紙を介して突き当てられる突き当て部材と、前記突き当て部材に沿って互いに接近する方向に移動可能に設けられ表紙用紙を介して用紙束を挟持することにより用紙束と表紙用紙を一体化させる製本処理を行う一対の成形部材を有する成形部と、
    前記各成形部材に設けられ、表紙用紙と用紙束が前記成形部に挟持されている際の前記クランプ部の位置に応じて屈曲状態及び復元状態のいずれかの姿勢となる矯正部と、
    を有する製本装置。
  2. 表紙用紙と用紙束を前記クランプ部と前記成形部で挟むことにより前記矯正部を表紙用紙に沿った形状に屈曲させ、
    表紙用紙と用紙束を前記成形部で挟んだ状態のままで前記クランプ部を前記成形部からより離れた位置に移動して用紙束を保持することにより前記矯正部を復元させるように前記クランプ部と前記成形部を制御する制御部を備えた請求項1記載の製本装置。
  3. 前記矯正部は、
    前記成形部材において、他方の前記成形部材と対向する側の角部に設けられたヒンジ部と、
    前記ヒンジ部を介して回動可能に連結され、互いに平行な状態から前記成形部材に接近する方向に屈曲可能な第1片部及び第2片部と、
    前記第1片部と前記第2片部を屈曲した状態から互いに平行な状態へと付勢する付勢部材と、
    を有する請求項1又は2記載の製本装置。
  4. 前記矯正部は、
    一体である第1片部と第2片部を有する板ばね部と、
    前記成形部材において、他方の前記成形部材と対向する側の角部に設けられ、前記第1片部と前記第2片部の境界において前記板ばね部を回動可能に支持する支持部と、
    を有する請求項1又は2記載の製本装置。
JP2017012299A 2017-01-26 2017-01-26 製本装置 Pending JP2018118469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012299A JP2018118469A (ja) 2017-01-26 2017-01-26 製本装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012299A JP2018118469A (ja) 2017-01-26 2017-01-26 製本装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018118469A true JP2018118469A (ja) 2018-08-02

Family

ID=63043457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017012299A Pending JP2018118469A (ja) 2017-01-26 2017-01-26 製本装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018118469A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020026344A (ja) * 2018-08-13 2020-02-20 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート束排出装置及び製本装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020026344A (ja) * 2018-08-13 2020-02-20 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート束排出装置及び製本装置
JP7098480B2 (ja) 2018-08-13 2022-07-11 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート束排出装置及び製本装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4451815B2 (ja) シート束搬送装置及びこれを用いた製本装置
JP4709688B2 (ja) シート集積装置及びこれを備えた製本装置
JP4152401B2 (ja) シート束搬送装置
JP4481885B2 (ja) 製本装置及びこれを用いた画像形成装置
US20070102861A1 (en) Image forming apparatus and intermediate conveyance unit
US8052131B2 (en) Bookmaking apparatus
US7500663B2 (en) Bookmaking apparatus and image forming apparatus equipped with the same
JP4821280B2 (ja) 用紙整合装置、用紙整合方法及び画像形成システム
JP2006347691A (ja) シート集積装置及びこれを用いた製本装置
JP4177356B2 (ja) シート束搬送装置及びこれを用いた製本装置
JP2018118469A (ja) 製本装置
JP2010260671A (ja) シート折り装置及びこれを備えた画像形成システム
JP4986825B2 (ja) シート処理装置及び画像形成装置
JP6395197B2 (ja) シート後処理装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5947621B2 (ja) 製本装置
JP2013039998A (ja) 用紙処理装置、画像形成システム
JP5268582B2 (ja) シート積載装置及び画像形成装置
JP4101256B2 (ja) 製本装置及びこれを用いた画像形成装置
JP4360427B2 (ja) 後処理装置及び画像形成システム
JP2022138363A (ja) 製本装置
US20120184425A1 (en) Sheet processing apparatus
JP6040053B2 (ja) 冊子積載装置
JP6321618B2 (ja) シート処理装置及びこれを備えた画像形成システム
JP5595117B2 (ja) シート処理装置及び画像形成装置
JP2019172395A (ja) 製本装置及び折りユニット