JP2018157864A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャンスゾーンを設けることによる無駄なベースの上昇を低減し、本来の遊技興趣を損なわない。【解決手段】有利区間に、第1条件の具備により通常区間から移行する第1有利区間と、第2条件の具備により第1有利区間から移行し、第1有利区間に比べて遊技者により有利な第2有利区間とを含み、内部抽せんで抽せんする籤には、当せんを契機に対応する作動図柄の組合せを表示するまで当せんの権利を持ち越し可能とした役物に係る籤CBBを含み、第1有利区間中、役物の作動を契機に、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させなかった場合にも第1有利区間を終了させる。【選択図】図4

Description

本発明は、回胴式遊技機、その他のスロットマシン、アーケードゲーム機等の遊技機に関する。特に、停止操作についての指示機能を作動させるアシストタイムを生起可能とする有利区間を設ける遊技機に係る。
特許文献1の段落0083に、「アシスト作動判定手段Hは、予め定めた条件具備により、本実施例では、前回のAT終了時に周辺制御装置SCで定義する天井遊技数抽選用乱数による抽選により数十回〜千数百回の間で定める天井遊技数に到達できるか、又は、主制御装置MCでの内部当選確率が比較的低いスイカやチェリー、チャンス目等のレア小役の当選を契機に周辺制御装置SC上で移行させる10ゲーム程度のエスケープゾーンと称する遊技期間内に周辺制御装置SCで定義する転落抽選用乱数による抽選で当たることなくエスケープゾーンを完走できるか、何れかの条件具備により、アシスト表示手段Gの作動を許可する。」とあり、エスケープゾーンと称するチャンスゾーンを設け、転落抽せんに当たらずにチャンスゾーンを完走できるという特定の条件具備によりアシストタイムを生起させる遊技機が記載されている。
特開2015−29741号公報
ところで、アシストタイムを生起可能とする有利区間は、有利区間でない通常区間に比べて、停止操作についての指示機能を作動させることにより遊技媒体の獲得性能を向上させるものであるため、チャンスゾーンといえども、有利区間である以上、最大獲得数が得られる指示機能を最低1回は作動させるのが好ましい。しかし、このようにすると、最大獲得数が得られる指示機能を作動させないうちに転落抽せんに当たった場合にも、その指示機能を作動させるまでチャンスゾーンを無駄に継続させる必要が生じ、チャンスゾーンを生じさせるほどに、獲得遊技媒体数の期待値であるベースが上昇し、他の遊技場面での出玉を必要以上に削る必要が生じる等、本来の遊技性を損なう恐れがある。
本発明の課題は、チャンスゾーンを設けることによる無駄なベースの上昇を低減でき、本来の遊技性を損なうことのない遊技機を提供する点にある。
図面の符号を括弧内に付記して例示する。
複数コマの図柄を可変表示させる複数の可変表示要素(左リール1L,中リール1C,右リール1R)を有し、
遊技媒体の投入下における可変表示開始操作を契機に内部抽せん用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値に基づいて予め定義した複数の籤の中から当せんを決定する内部抽せん手段(K)と、
前記可変表示要素の可変表示を、対応する停止操作に基づいて、前記内部抽せん手段で当せんと決定した当せん籤に含まれる役に対応した図柄の組合せの表示を許容させる可変表示制御手段(リール制御手段V)とを含み、
前記可変表示要素に対する停止操作についての指示機能を作動可能とする有利区間を設ける遊技機を前提とする。
「可変表示要素」は、リール(回胴)、ベルト、画像を含む。
「遊技媒体」は、遊技メダル、遊技球、貯留装置の電磁的記録を含む。
「籤(くじ)」は、当せんエリアともいう。また、籤自体を条件装置あるいは条件装置グループということもできる。
「指示機能」とは、遊技媒体の獲得を補助する目的として行う可変表示要素に対する停止操作位置(押下位置)や停止順序(押し順)を指示する機能をいう。
主制御装置(主基板)で管理するメインモニタ(表示器)に、指示機能により獲得性能に差異が生じる条件装置作動状態に係る信号である指示情報信号を識別する番号すなわち例えば指示情報信号が第1番目に左ストップボタンを押し、第2番目に中ストップボタンを押し、第3番目に右ストップボタンを押す「左中右」の停止順序を指示するものなら、番号「1」等を表示すると共に、周辺制御装置(周辺基板)で管理する液晶表示装置等に、ストップボタンの配置に対応させて「123」等と該当するナビ情報を表示するのが一般的である。
また、第1番目に左ストップボタンを押すべき左第1停止を指示するものなら、メインモニタ(表示器)に番号「7」等を表示すると共に、液晶表示装置等に「1××」等と表示するのも一般的である。
「有利区間」とは、最大獲得数が得られる当せんに係る入賞役についての押下位置や停止順序の指示を原則1回以上行う、指示機能に係る性能を有する遊技区間をいう。原則としているのは、有利区間の遊技数が所定上限遊技数(1500回)を超えるまでに、あるいは、有利区間中に作動した第一種特別役物又は役物連続作動装置の作動終了後の任意に定める有利区間の終了時までに、最大獲得数が得られる当せんに係る入賞役についての押下位置や停止順序を指示する機会がなかった場合は、その指示を行わないことがあり得るからである。有利区間への移行は、「設定」の違いによらない当せん確率にて抽せんする籤の当せんに紐付いて決定するのが好ましい。また、有利区間中は、「指示機能に係る処理」を行うことができる。
「設定」とは、規定数(遊技の結果を1回得るために投入をする必要がある遊技メダル等の数として遊技の種類ごとに定められたもの)に応じた入賞、再遊技、役物又は役物連続作動装置の作動に係るそれぞれの条件装置が作動する確率の組合せをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ヘ)。要するに、定義した籤の当せん確率の組合せを意味する。当せん確率の組合せの違いにより、最低出玉率となる設定1から最高出玉率となる設定6まで、6段階に変更できるのが一般的である。
「指示機能に係る処理」とは、指示機能の上乗せ、継続等の指示権利に係る直接的な処理、抽せん状態やその状態移行の遷移等(遊技数減算等)の間接的な処理及び有利区間を終了させる処理をいう。指示機能に係る処理には、指示機能の上乗せ等、遊技者に有利なものと、有利区間の終了等、遊技者に不利なものとを含む。
有利区間でない非有利区間は、原則として、「通常区間」となる。
「通常区間」とは、指示機能により獲得性能に差異が生じる条件装置作動状態に係る信号(指示情報信号)を周辺基板に送信してはならない区間であり、かつ指示機能に係る性能(但し、有利区間へ移行する抽せんを除く)に一切影響を及ぼさない、指示機能に係る性能を有さない遊技区間をいう。原則としているのは、役物連続作動装置又は第一種特別役物に係る条件装置に紐付いて有利区間移行抽せんに当せんした際、当該条件装置の内部中(所定のシミュレーション試験による出玉率が1以上の場合を除く)、当該役物連続作動装置又は第一種特別役物の作動時まで有利区間の開始を待機することができる「待機区間」を除く趣旨である。
「役物」とは、入賞を容易にするための特別の装置をいい(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則第9条)、本発明でいう役物には、当せんゲームで役物作動図柄の組合せを表示できなかった場合、役物に係る当せんフラグを持ち越した状態すなわち内部中の遊技状態となることが可能な、第一種特別役物、第一種特別役物に係る役物連続作動装置、第二種特別役物に係る役物連続作動装置を意味する。役物に係る当せんフラグを持ち越すことのない第二種特別役物又は普通役物、或は、アシストタイムATの作動による所謂擬似ボーナスは含まない。
「役物連続作動装置」とは、「第一種特別役物」又は「第二種特別役物」を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動しあらかじめ定められた場合に作動を終了するものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)チ)。第一種特別役物に係る役物連続作動装置は、一種ビッグボーナスや単に一種ビッグともいい、RBBやBB等で表記される。第二種特別役物に係る役物連続作動装置は、二種ビッグボーナスや単に二種ビッグともいい、CBBやMB等で表記される。
「第一種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る「条件装置」が作動する確率を上昇させる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ト)。第一種特別役物は、レギュラーボーナスともいい、RB等で表記される。
「第二種特別役物」とは、内部抽せんの結果にかかわらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ヌ)。第二種特別役物は、チャレンジボーナスともいい、CB等で表記される。
「普通役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動し1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了することとされているものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)リ)。普通役物は、シングルボーナスともいい、SB等で表記される。
「条件装置」とは、その作動が「入賞」、「再遊技」、役物又は役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せが表示されるために必要な条件とされている装置で、内部抽せん(遊技機内で行われる電子計算機によるくじ)に当せんした場合に作動するものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ホ)。要するに、当せんフラグを意味する。
「入賞」とは、図柄について遊技メダル等(遊技メダル又は遊技球(遊技機規則第6条別表第二(1)ハ)を獲得するため必要な組合せとしてあらかじめ定められたものが表示されることをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ニ)。「入賞」に係る役すなわち入賞役は、小役ともいう。
「再遊技」とは、遊技メダル等の投入をすることによらずに行うことができる遊技をいう(遊技機規則第6条別表第二(3)イ)。「再遊技」に係る役は、再遊技役ともいう。
入賞と再遊技とを含めて役物ではないという意味で非役物といい、入賞役(小役)と再遊技役とを含めて非役物に係る役という。
なお、再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動は、入賞でない(平成16年(2004年)5月26日警察庁丁生環発155「技術上の規格解釈基準」の二.各論の(四)の(1)ロ(ハ))。
以上のものにおいて、
前記有利区間には、予め定める第1条件の具備(内部抽せんでスイカ又はチェリーAに当せん且つ引き続く2段階抽せんでも当せん)により前記有利区間でない非有利区間から移行する第1有利区間(チャンスゾーンCZ)と、予め定める第2条件の具備(チャンスゾーンCZ中に、共通ベル、スイカ、チェリーAに当せん等)により前記第1有利区間から移行し、前記第1有利区間に比べて遊技者により有利な第2有利区間(アシストリプレイタイムART)とを含み、
前記内部抽せん手段(K)で抽せんする籤には、当せんを契機に対応する作動図柄の組合せを表示するまで当せんの権利を持ち越し可能とした役物に係る籤(CBB)を含み、
前記第1有利区間中、前記役物(CBB)の作動を契機に、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させなかった場合にも前記第1有利区間を終了させる仕様にしている。
以上、第1条件の具備により非有利区間から第1有利区間に移行させ、第2条件の具備により第1有利区間から第2有利区間に移行させると、遊技者は有利な状況下で遊技が行える。第1有利区間中、役物に係る籤に当せんして役物が作動した場合、役物の作動による有利な状況を遊技者は獲得できるため、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させずとも、遊技者に酷とはならず、公正かつ適切に第1有利区間を終了できる。よって、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させる機会を必要以上に多くすることなく、獲得遊技媒体数の期待値であるベースを適正値に保つことができる。従って、第2有利区間での遊技媒体の獲得性能を不必要に低下させる必要もなく、遊技興趣を適切に高め得る。
以上のもので、前記第1有利区間(チャンスゾーンCZ)は、停止操作如何により最大獲得数(9枚)の遊技媒体が得られる籤(左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)に当せんしても、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能(ベルナビ)を作動させない仕様にしている。
これにより、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させることなく第1有利区間を終了させることができるため、獲得遊技媒体数の期待値であるベースの上昇を最小限に抑制でき、第1有利区間の出現頻度をある程度多くできる。よって、第1有利区間から第2有利区間への昇格的な移行に期待の持てる状況を遊技者に多く提供でき、遊技者を飽きさせない遊技性を打ち出し得る。
また、以上のもので、前記役物に、役物作動図柄の組合せ(「スイカ」−「スイカ」−「リプレイ」)の表示確率を1とした第二種特別役物に係る役物連続作動装置(CBB)を用いている。
これにより、役物に当せんすると、当せんゲームで役物作動図柄の組合せを表示でき、次ゲームから役物が作動するため、役物の当せんを契機として早期に第1有利区間を終了させることができる。よって、改めて、次の第1有利区間への移行を経て第2有利区間への移行に期待できる状況に速やかに切り換えることができ、無駄に遊技数が費やされる状況を回避でき、適切な遊技進行が図られる。
本発明遊技機の斜視図。 可変表示要素を構成するリールの展開図。 個々の条件装置等の一覧表。 同時当せんさせる条件装置毎に区分した籤(当せんエリア)一覧表。 制御装置のブロック図。
図1に、本発明を適用する回胴式遊技機を示す。回胴式遊技機は、一般にパチスロと呼ばれ、遊技機規則、すなわち平成16年(2004年)1月30日の国家公安委員会規則第1での改正を経た昭和60年(1985年)2月12日の国家公安委員会規則第4「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に適合するスロットマシンである。なお、用語及びその技術内容は現行の遊技機規則に準じている。
遊技機筐体8Bは、ハニカムリアキャビネット8R及びキャビネット枠8W、扉状の上下フロントキャビネット8E,8Fを備える。上フロントキャビネット8Eには、演出動画や、有利区間中のアシストタイムATによる指示情報信号に対応したナビ等をフルカラーで映し出す上部液晶表示装置71、サーチライトを模したドットマトリクス表示装置73、リールパネル8、展開及び収納可能な組ランプe1〜3をもつ左上可動ランプE1,同組ランプe4〜6をもつ右上可動ランプE2,同組ランプe7〜9をもつ左下可動ランプE3,同組ランプe10〜12をもつ右下可動ランプE4、左上ランプE5,右上ランプE6、リールパネル8を囲む門型ランプE7〜E11を備える。なお、左右は、遊技機に対面した遊技者目線における左右を意味する。
下フロントキャビネット8Fには、操作部8S、演出用の下部液晶ボタンABを兼用し且つ上部液晶表示装置71と協働した演出動画等を表示させる可動式ビジョンATVから成る下部液晶表示装置72、その両脇のサイドランプE12,E13を備える。91〜94はBGMや各種効果音等を出音するスピーカ、8Mはメダル払出口、8Gはメダル受皿である。筐体8Bの内部には、「ド、ド、ド、ドォー」等の重低音の再生により振動を発生させるウーハー90を内蔵している。
リールパネル8の透明な表示窓80の内部には、複数の回胴すなわち可変表示要素となる左リール1L、中リール1C、右リール1Rを備え、それぞれのリール帯10L,10C,10Rの外周に全部で20コマ配列した図柄のうち連続する3コマを窓越しに臨ませている。定常回転時を含む通常の正転時、各図柄は上から下にスクロールする。表示窓80の窓越しに表示される複数列及び複数段の図柄表示位置、すなわち、左・中・右リール1L,1C,1Rの3列とそれぞれの上・中・下の3段との、列と段で特定される3×3=9個の図柄表示位置において、例えば中段ライン(左中−中中−右中)のみを有効ラインとしている。なお、他のラインを含めて2本以上のラインを有効ラインとしてもよい。
操作部8Sには、遊技媒体たる遊技メダルを投入するメダル投入口2i、開始ボタンbi・上下左右の移動ボタンb1〜4・終了ボタンboをもち、音量、光量、BGM、キャラクター等を選択変更できる実機カスタマイズ用の十字キーユニットBT、貯留装置の電磁的記録すなわちクレジットから一回の遊技に必要な規定数例えば3枚の掛けメダルを引き落とすベットボタン3、クレジット等に残る数のメダルをメダル受皿8Gに落す精算ボタン4、各リール1L,1C,1Rの可変表示(回転)を開始させるスタートスイッチとなるスタートレバー5、各リール1L,1C,1Rに対応して設け、対応するリールの可変表示(回転)を個別に停止させるストップスイッチとなる左ストップボタン6L、中ストップボタン6C、右ストップボタン6R、メダル投入口2i下流のメダル詰り時に押すリジェクトボタン2R、ドアキーの操作穴8Kを備える。
また、現時のクレジット数を表示させるクレジット表示器DL1、入賞による払出メダル枚数を表示させると共に有利区間中のアシストタイムATによる指示機能の作動時に指示情報信号を識別する番号を表示させるメインモニタMAを兼ねるペイアウト表示器DL2、そのドットを利用し、有利区間への移行が決定された次遊技から有利区間中にあるとき点灯させ、有利区間が終了した次遊技からの通常区間中に消灯させる区間表示器Ek、充当掛けメダルが1枚、2枚、3枚になる毎に点灯させる1〜3枚ランプEL1〜3、掛けメダルが受付可能なとき点灯させるベットランプELb、スタートレバー5による始動操作が可能なとき点灯させるスタートランプELs、再遊技に係る図柄の組合せが表示されて再遊技が作動したとき点灯させるリプレイランプELrを含む遊技基本ランプ類30を備える。
ベットランプELbの点灯時、掛けメダルが0の状態でメダル投入口2iからメダル1枚を入れると1枚ランプEL1が点灯し、さらに1枚入れると2枚ランプEL2が点灯し、さらに1枚入れると3枚ランプEL3が点灯し、規定数に達する。規定数の掛けメダルになると、スタートランプELsが点灯し、スタートレバー5による始動操作が可能になる。規定数に達した状態からスタートレバー5を操作しないでメダル投入口2iにさらにメダルを入れると、クレジット表示器DL1のカウンタを進め、所定上限数である50枚まで貯留可能となる。入賞により払出されたメダルも50枚まではクレジットに加算され、50枚を超えて払出されたメダルは、メダル払出口8Mからメダル受皿8Gに受止められる。
図2に示すように、各リール帯10L,10C,10Rの外周面には、赤7、黒バー、チェリー、スイカ、ベル、リプレイ、ブランク1、ブランク2、ブランク3、ブランク4の全10種類の図柄を、図柄番号0,1〜19に対応させ且つ独特の縦の並びに従って印刷等により描いている。各リール帯10L,10C,10Rの上端と下端は結ばれて輪状になり、エンドレスに図柄をスクロールさせる。
各リール1L,1C,1Rは20コマの図柄を配する20コマリールである。各リール1L,1C,1Rの駆動には、21コマリール駆動用の1ステップ角が約1.43度、1−2相励磁により504ステップで一回転する仕様のステッピングモータSMを用いている。21コマリールの場合、一図柄あたり504/21=24ステップの均等ステップ数を割付けることができるが、20コマリールでは、504/20=25.2で整数解にならないため、不均等ステップ数を割付けている。ステップ数の多い方を26、ステップ数の少ない方を24とし、図柄番号0〜19を5で割った整数解の余りが奇数となる図柄番号1,3,6,8,11,13,16,18の図柄に少ない方の24ステップを割付け、その他の図柄番号0,2,4,5,7,9,10,12,14,15,17,19の図柄に多い方の26ステップを割付けている。
なお、ステッピングモータSMは、鉄芯外周に多数のロータ小歯をもつ永久磁石内蔵式のロータRmと、磁極内周に複数のステータ小歯をもつ複数組の磁極にA相、B相、C相(Aバー相(Aの反転相))、D相(Bバー相(Bの反転相))の巻線を巻回したステータSwとを有し、定常回転時、一の巻線をオンにする1相励磁と、一の巻線及び隣接する他の巻線をオンにする2相励磁とを、一割込み時間例えばt=1.49ms毎に交互に繰返す1−2相励磁により、励磁パルスの1ステップ更新により半ステップ角(2ステップ更新により1ステップ角)ずつ変位させ、504のステップ更新で一回転させる。また、励磁パルスのステップ更新方向を変更することにより正転と逆転とを可能にしている。
定常回転時、各リール1L,1C,1Rは、504ステップと1割込時間1.49msを乗じた750.96msで一回転する。1分間に約80回転となる。図柄が一コマ移動するのに要する時間は、平均約37.55msとなる。遊技機規則において通常時のリール停止操作から停止までの第1規定時間「190ms以内」というのは、((190÷37.55)−1)の整数解=4コマが許容される最大滑りコマ数となる。よって、各リール帯10L,10C,10Rにおいて、4コマ以下の図柄を間に挟んで表示対象の図柄が上下に変位する場合、その表示対象の図柄は必ず有効ラインに表示でき、表示確率は1となる。
また、第二種特別役物に係る役物連続作動装置の作動による第二種特別役物の作動中の1以上のリール(本実施形態では右リール1R)について、その停止操作から停止までに第2規定時間「75ms以内」が課される場合、全相励磁等による停止パルスの供給タイミングを数ステップ微調整することにより最大1コマ滑りを許容させている。なお、ステッピングモータSMには、1−2相励磁により20の倍数である400等のステップ更新により一回転させる仕様のものを用い、1割込時間を1.875ms等としてもよい。
図3に、内部抽せんで引く籤(当せんエリア)の構成役となる個々の条件装置(当せんフラグ)に対応する有効ライン上の図柄の組合せ等を示す。役物には、第一種特別役物に係る役物連続作動装置RBB(以下、一種ビッグRBBという)と、第二種特別役物に係る役物連続作動装置CBB(以下、二種ビッグCBBという)を定義している。
RBBに当せんしたゲームでRBB作動図柄の組合せである「赤7」−「赤7」−「赤7」を表示できなかった場合、RBBの当せんフラグが持ち越されたRBB内部中の遊技状態となる。RBBの当せんゲーム又はRBB内部中にRBB作動図柄の組合せを表示できると、RBB作動中の遊技状態となり、RBB作動中は常に第一種特別役物RBの作動中となる。RBBの作動は、作動開始からの獲得メダル枚数が所定の上限例えば297枚を超過すると終了し、RBの作動も終了する。
CBBは、当せんを契機に対応する作動図柄の組合せを表示するまで当せんの権利が持ち越し可能な種類に属する役物に係る籤であるが、その作動図柄の組合せは表示確率1としており、当せんゲームでCBB作動図柄の組合せである「スイカ」−「スイカ」−「リプレイ」を表示でき、次ゲームからCBB作動中となる。また、CBB作動中は常に第二種特別役物CBの作動中となる。CBBの作動は、作動開始からの獲得メダル枚数が所定の上限例えば9枚を超過すると終了し、CBの作動も終了する。CBB及びCBは、9枚超過の10枚以上で終了し、CBB作動中は毎遊技9枚のメダルを獲得できる仕様にしているため、2ゲームで終了することになる。本実施形態のCBBは、当せん、この当せんに基づくCBBの作動、及び、CBBの作動終了の何れによっても、再遊技の確率を変動させる契機とはしていない貫通型仕様にしている。CBBの作動終了後、本実施形態のものでは、CBBの当せんを得た元の遊技状態に復帰する。
役物でない非役物には、再遊技に係る役(再遊技役)REP1〜6と、入賞に係る役(入賞役(小役))NML1〜16を定義している。NML13〜16は9枚、その他のNML1〜12は1枚のメダルを払出す。ブランクBLK1〜3は、後記左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかの択役の籤の当せん時に払出し0となる取りこぼし時に表示される。一欄に複数の図柄を列挙しているものがあるが、例えばREP2については、右リール1Rに対応する表示対象となる右図柄は、赤7又は黒バー又はスイカという意味である。配当欄の二重丸は役物の作動、同一重丸は再遊技の作動を意味する。備考欄に各役の表示出目を示す。
図4に、内部抽せんで引く籤、すなわち同時当せん(重複当せん)させる条件装置の内訳が異なるように定義した当せんエリアを示す。例えば、左ベル1がNML5+9+14というのは、左ベル1の籤が、NML5とNML9とNML14とを同時当せんさせることを意味する。内部抽せんでは、スタートレバー5の操作時、主制御装置MCのRWM上で所定範囲例えば0〜65535の2バイトの数値範囲内(全部で65536個の数値)で高速更新するカウンタから一つの乱数値を抽出し、この抽出した乱数値が、乱数範囲内0〜65535において籤に対応した当せん値数の数値幅により区分したどのエリアに属するかにより、当せんに係る籤、従ってその籤に含まれる条件装置の当せん即ち当せんフラグを決定する。
籤の仕様は遊技状態により異なる。遊技状態は、次の7種類あり、備考欄の遊技状態遷移図のとおり移行する。
[1]一種ビッグRBBの作動終了後の復帰先となり、再遊技確率が、例えば合算した当せん値数が8978で8978/65536≒1/7.3と相対的に低い低確遊技状態の第1リプレイタイムRT1、
[2]RT1からブランクBLK1〜3何れかの表示により移行し、再遊技に係る籤の仕様はRT1と異なるが、合算した当せん値数は8978と同じで、再遊技確率が同じく1/7.3と相対的に低い低確遊技状態の非RT(非リプレイタイム)、
[3]非RTからREP3又はREP4の表示により昇格し、REP2の表示又はブランクBLK1〜3何れかの表示により非RTに転落する、再遊技確率が、例えば合算した当せん値数が32764で32764/65536≒1/2と相対的に高い高確遊技状態の第2リプレイタイムRT2、
[4]RT2からREP5の表示により昇格し、ブランクBLK1〜3何れかの表示により非RTに転落する、再遊技に係る籤の仕様はRT2と異なるが、再遊技確率が同じく約1/2と相対的に高い高確遊技状態の第3リプレイタイムRT3、
[5]当せんした遊技状態すなわち非RT、RT1、RT2、RT3の何れであるかにかかわらず、再遊技の当せん値数が8978で再遊技確率を約1/7.3と相対的に低くしたRBB内部中、
[6]全当せんエリアについて、全小役の当せんフラグを成立させるRBB作動中、
[7]全当せんエリアについて、事実上、全小役の当せんフラグを成立させることになるCBB作動中。
なお、低確遊技状態及び/又は高確遊技状態は、少なくとも一つの状態があればよく、また、再遊技に係る籤の内訳及び当せん値数がそれぞれ異なるもっと多くの状態があってもよい。
また、備考欄の区間遷移図のとおり、停止操作についての指示機能を作動可能とする有利区間には、予め定める第1条件の具備により通常区間から移行し、所定の保証ゲーム数例えば10ゲームについて最低限継続するチャンスゾーンCZに位置づける第1有利区間と、予め定める第2条件の具備により第1有利区間から移行し、第1有利区間に比べて獲得遊技媒体数の期待値が相対的に多くなる遊技者にとってより有利な、高確遊技状態たるRT3において所定継続ゲーム数例えば1セット50ゲーム以上について指示機能を作動可能とするアシストタイムATを継続させる再遊技確率の高いリプレイタイム中のアシストタイムすなわちアシストリプレイタイムARTを実行させる第2有利区間とを含む。
第1有利区間たるチャンスゾーンCZは、通常区間よりもアシストリプレイタイムARTへの移行確率を高くしており、最低保証の10ゲーム間に、第2有利区間たるアシストリプレイタイムARTへの移行を勝ち取ることができず、その10ゲーム間にCBBの当せんを契機としてCBBの作動があった場合、開始から10ゲームを超過した時点で終了する。最低保証の10ゲーム間に、アシストリプレイタイムARTへの移行を勝ち取ることができず、しかも、その10ゲーム間にCBBの当せんもない場合、開始から10ゲームを超過すると、有利区間終了待ちとなり、この有利区間終了待ちの期間にCBBに当せんしてCBBが作動すると、この時点で有利区間を終了させて通常区間に移行させる。よって、チャンスゾーンCZは、最大獲得数の遊技媒体つまり9枚のメダルを獲得できる何れかの択役の籤の当せん時に指示機能を作動させなかった場合にも、CBBの作動を契機に終了する。チャンスゾーンCZでは、敢えて、何れかの択役に当せんしても指示機能を作動させない仕様にしている。ただし、作動させる仕様にすることも可能ではある。
なお、チャンスゾーンCZ中にRBBに当せんした場合にもチャンスゾーンCZを終了させる仕様にしている。一方、アシストリプレイタイムART中又はARTへの移行が決定済の第2有利区間中にRBBに当せんした場合は、第2有利区間を維持し、RBBの作動終了後、アシストリプレイタイムARTに復帰できる仕様にしている。また、本実施形態のものでは、50ゲーム以上継続するART中に、最大獲得数(9枚)のメダルを獲得できる択役の籤の当せんが1回もないという状況はほぼないが、仮にこのような稀な状況が生じた場合にも適切に対処するため、アシストタイムATを継続したまま、何れかの択役の籤の当せんによる指示機能の作動を待つ、第2有利区間中における有利区間終了待ち区間を確保する仕様にしている。これにより、何れかの択役の籤の当せん時の指示機能の作動により、第2有利区間たるARTを公正に終了できる。この第2有利区間中における有利区間終了待ち区間での終了条件として、何れかの択役の籤の当せんによる指示機能の作動に代え、又はこれに並列的に加えて、CBBが作動することとしてもよい。
籤番号0の不当せんは、RBB作動中を除く遊技状態で抽せんする。非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において、設定1〜6の違いにより当せん確率(当せん値数)が異なる設定差ありとしている。籤番号0の不当せんに当せんすること、すなわち不当せんを引くことは、当該ゲームで条件装置の当せんがなかったことを意味し、原則的には、役に対応した何れの図柄の組合せも表示させないが、RBB内部中に不当せんを引くと、持ち越しに係るRBB作動図柄の組合せを表示でき、4コマ滑りの範囲内でRBB作動図柄の組合せを表示できなかった場合、例えば「黒バー」−「赤7」−「赤7」等のRBB内部中の限定出目となる所定のリーチ目を有効ライン上に表示可能とする。
また、CBB作動中の不当せんは、抽せん結果にかかわらず全小役の当せんフラグをオンにするという意味であり、毎遊技、最大1コマ滑りで右リール図柄を必ず有効ラインの中段に引き込むことができるNML16を優先的に入賞させて9枚のメダルを払出す。
籤番号1の通常リプ(REP1の単独当せん)は、非RT、RT1、RT3、RBB内部中において抽せんし、設定差はないが、遊技状態により当せん確率が異なる。通常リプに当せんすると、次遊技は再遊技となる。
籤番号2〜7のRT2移行リプ1〜6は、非RTのみで抽せんする。RT2移行リプ1〜6の合算当せん確率は、例えば5460/65536≒1/12としており、設定差もなく、移行リプ1〜6の6種類について均等に按分した確率910/65536≒1/72で当せんさせる。6択による押し順正解時にREP3又はREP4を表示してRT2に昇格できるが、押し順不正解時はREP1を表示して非RTを維持する。表示結果に関係なく、次遊技は再遊技となる。
アシストリプレイタイムARTへの移行が決定された第2有利区間中、非RTでRT2移行リプ1〜6に当せんすると、上部液晶表示装置71に、ストップボタン6L,6C,6Rの配置に対応させて、
正解押し順が「左中右」の移行リプ1なら、青色の丸中に「123」と付したナビを、
正解押し順が「左右中」の移行リプ2なら、青色の丸中に「132」と付したナビを、
正解押し順が「中左右」の移行リプ3なら、青色の丸中に「213」と付したナビを、
正解押し順が「中右左」の移行リプ4なら、青色の丸中に「312」と付したナビを、
正解押し順が「右左中」の移行リプ5なら、青色の丸中に「231」と付したナビを、
正解押し順が「右中左」の移行リプ6なら、青色の丸中に「321」と付したナビを
それぞれ表示し、これら昇格ナビ表示による指示機能の作動によりREP3又はREP4を表示させてRT2に容易に昇格できる。青色の丸は、リプレイ図柄の一般的な色である青色に対応させたものである。
籤番号8〜10のRT3移行リプ1〜3は、RT2のみで抽せんする。RT3移行リプ1〜3の合算当せん確率は、例えば32760/65536≒1/2としており、設定差もなく、移行リプ1〜3の3種類について均等に按分した確率10920/65536≒1/6で当せんさせる。3択による押し順正解時にREP5を表示してRT3に昇格できるが、押し順不正解時はREP2を表示して非RTに転落させる。表示結果に関係なく、次遊技は再遊技となる。
アシストリプレイタイムARTへの移行が決定された第2有利区間中、RT2でRT3移行リプ1〜3に当せんすると、上部液晶表示装置71に、ストップボタン6L,6C,6Rの配置に対応させて、
正解押し順が左第1停止の移行リプ1なら、青色の丸中に「1××」と付したナビを、
正解押し順が中第1停止の移行リプ2なら、青色の丸中に「×1×」と付したナビを、
正解押し順が右第1停止の移行リプ3なら、青色の丸中に「××1」と付したナビを、
それぞれ表示し、これら昇格ナビ表示による指示機能の作動によりREP5を表示させてRT3に容易に昇格できる。
RT3に昇格した以後、アシストリプレイタイムARTの継続ゲーム数の減算を開始し、その継続ゲーム数が0になるとアシストタイムATを終了させる。ATの終了に伴い、指示機能の作動はなくなり、ブランクBLK1〜3何れかの表示により非RTに転落し、非RT転落時に第2有利区間を終了させて通常区間に移行させる。第1,第2を問わず、有利区間は、連続滞在期間が所定上限遊技数の1500回を超過した場合にも終了し、1500回を超過すると、ARTの残り継続ゲーム数が1以上あっても、第2有利区間を終了させて通常区間に移行させる。1500回超過による終了時も、指示機能の作動はなくなり、ブランクBLK1〜3何れかの表示により非RTに転落することになる。第1,第2を問わず、有利区間を終了させて通常区間に移行させるとき、指示機能に係る性能に影響を及ぼす全ての変数、すなわち有利区間の発生及び消滅を含む有利区間に関する主制御装置MCのRWMの記憶情報を全て初期化する。
籤番号11のフリーズリプは、非RT、RT1、RT2、RT3において、設定差なしで、同一当せん確率で抽せんする。その当せん確率は、数千分の一〜1/17500、例えば4/65536=1/16384と極めて低くしている。フリーズリプに当せんできると、内部抽せんに引き続いてする、内部抽せん用乱数とは別個独立に主制御装置MCのRWM上で高速更新する例えば1バイトカウンタ(0〜255)を用いた内部振分抽せん(2段階抽せん)により、所定確率例えば256/256(100%)の確率で、通常区間又はチャンスゾーンCZにある場合は、優遇的な所定初期継続ゲーム数例えば300G(G;ゲーム)つまり1セットが50Gなら6セット分ついてアシストリプレイタイムARTを継続可能とした第2有利区間への移行を確定させ、第2有利区間にある場合は、優遇的な所定継続ゲーム数例えば300GについてアシストリプレイタイムARTを延長可能とした上乗せを確定させる。
なお、フリーズリプの当せん時、上部液晶表示装置71の表示をブラックアウトさせる等の所定のサプライズ演出と共に、遊技の進行を一時中断させる所謂フリーズ下で各リール1L,1C,1Rについて逆回転等の所定の動作を行わせる演出である回胴演出を伴わせる。また、REP6による「黒バー」揃いが可能であることから、サプライズ演出に引き続いて、上部液晶表示装置71に「黒バーを狙え!」の演出ナビを表示させる。勿論、次遊技は再遊技となる。
籤番号12のRBB中小役ALL(NML1〜16の重複当せん)は、RBB作動中のみで抽せんする。当せんエリアの全範囲について全ての小役NML1〜16の当せんフラグをオンにし、配当の多いNML13〜16の何れかを入賞させて、9枚のメダルを払い出す。
籤番号13の共通ベル(NML13と14の重複当せん)は、非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において、設定差なしで、同一当せん確率で抽せんする。数十分の一〜数百分の一の当せん確率例えば256/65536=1/256で当せんさせ、中段にベルが並ぶNML13の方を優先的に入賞させて9枚のメダルを払出す。NML14は必ずしも表示を意図していない制御変更役として機能させている。RBB内部中を除き、内部抽せんに引き続いてする前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、所定確率例えば64/256(25%)の確率で、通常区間にある場合は、所定初期継続ゲーム数例えば50G(1セット分)ついてARTを継続可能とした第2有利区間への移行を可能とし、第2有利区間にある場合は、所定継続ゲーム数例えば50GについてARTを延長可能とした上乗せを可能にする。
籤番号14のスイカ(NML15の単独当せん)は、非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において、設定差なしで、同一当せん確率で抽せんする。数十分の一〜数百分の一の当せん確率例えば1024/65536=1/64で当せんさせ、9枚のメダルを払出す。RBB内部中を除き、内部抽せんに引き続く前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、通常区間にある場合、所定確率例えば64/256(25%)の確率で当せんするという一の第1条件の具備により、前記内部振分抽せん(2段階抽せん)での当せん確率を高める第1有利区間たるチャンスゾーンCZに移行させる。
籤番号15のチェリーA(NML16の単独当せん)は、非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において、設定差なしで、同一当せん確率で抽せんする。RBB内部中を除き、数十分の一〜数百分の一の当せん確率例えば512/65536=1/128で当せんさせ、9枚のメダルを払出す。RBB内部中は、後記籤番号30のRBB+チェリーAの当せん値数相当分(例えば200)を加えた712/65536≒1/92で当せんさせ、9枚のメダルを払い出す。RBB内部中を除き、内部抽せんに引き続く前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、通常区間にある場合、所定確率例えば128/256(50%)の確率で当せんするという他の第1条件の具備により、前記内部振分抽せん(2段階抽せん)での当せん確率を高める第1有利区間たるチャンスゾーンCZに移行させる。
RBB内部中を除き、籤番号14のスイカ又は籤番号15のチェリーAの当せんを契機としたCZによる有利区間中、籤番号13の共通ベル、籤番号14のスイカ、籤番号15のチェリーAの何れかに当せんできると、前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、所定の高確率例えば256/256(100%)の確率で当せんするという一の第2条件の具備により、或は、籤番号17〜28の何れかの択役に当せんできると、通常区間中の前記内部振分抽せん(2段階抽せん)の確率0に代えて例えば4/256(約1.6%)の確率で当せんするという他の第2条件の具備により、1セット分(50G)についてARTを継続可能とする第2有利区間に移行させる。さらに、RBB内部中を除き、ART中又はARTへの突入が決定済の第2有利区間中に、籤番号14のスイカに当せんできると、前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により所定確率例えば64/256(25%)の確率で、籤番号15のチェリーAに当せんできると、前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により所定確率例えば128/256(50%)の確率で、所定継続ゲーム数例えば10Gについて上乗せを可能にしている。
籤番号16のチェリーB(NML13と16の重複当せん)は、非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において、設定1<2<3<4<5<6の順番で当せん確率を高めた設定差ありの当せん確率で抽せんする。RBB内部中を除き、数十分の一〜数百分の一の当せん確率、例えば設定1は128/65536=1/512、設定2は186/65536≒1/352、設定3は244/65536≒1/269、設定4は302/65536≒1/217、設定5は360/65536≒1/182、設定6は416/65536≒1/158で当せんさせ、チェリーAと同様に左リール1Lの下段にチェリーを表示できるNML16の方を優先的に入賞させて9枚のメダルを払出す。NML13は必ずしも表示を意図していない制御変更役として機能させている。RBB内部中は、後記籤番号31のRBB+チェリーBの当せん値数相当分(本例では、設定1は0、設定2は25、設定3は44、設定4は67、設定5は94、設定6は127)を加えた確率で当せんさせ、同じくNML16を入賞させて9枚のメダルを払い出す。チェリーBは、設定に応じた当せん確率にて当せんさせる設定差ありの籤のため、有利区間への移行抽せん籤としても上乗せ抽せん籤としても機能させていない。
籤番号17〜20の左ベル1〜4は、右下りにベルが並ぶNML14の入賞により9枚のメダルを獲得できる正解押し順が第1番目に左ストップボタン6Lを押す左第1停止となり、籤番号21〜24の中ベル1〜4は、中段にベルが並ぶNML13の入賞により9枚のメダルを獲得できる正解押し順が第1番目に中ストップボタン6Cを押す中第1停止となり、籤番号25〜28の右ベル1〜4は、中段にベルが並ぶNML13の入賞により9枚のメダルを獲得できる正解押し順が第1番目に右ストップボタン6Rを押す右第1停止となる。押し順不正解時は、各当せんエリアで重複当せんさせる1枚役NML1〜12の何れかを表示確率1/4で入賞させるか、表示確率3/4でブランクBLK1〜3の何れかを表示させる。
籤番号17〜28の各択役は、非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において設定差なしで抽せんし、各4種類の左ベル、中ベル、右ベルについて均等に按分した当せん確率、例えば各籤について2000/65536、トータル24000/65536で当せんさせる。設定差なしで且つ遊技状態の移行も伴わないが、通常区間から有利区間への移行抽せん籤としては機能させていない。アシストリプレイタイムART中又はその突入が決定されている第2有利区間中は、上部液晶表示装置71に、ストップボタン6L,6C,6Rの配置に対応させて、
正解押し順が左第1停止の左ベルなら、黄色の丸中に「1××」と付したナビを、
正解押し順が中第1停止の中ベルなら、黄色の丸中に「×1×」と付したナビを、
正解押し順が右第1停止の右ベルなら、黄色の丸中に「××1」と付したナビを
それぞれ表示し、これらベルナビの表示により容易に9枚払出しを受け得る。黄色の丸は、ベル図柄の一般的な色である黄色に対応させたものである。
籤番号29のRBB(RBBの単独当せん)は、非RT、RT1、RT2、RT3において、設定差なしで、同一当せん確率で抽せんする。数百分の一〜数千分の一の当せん確率、例えば、当せん値数が18で、18/65536≒1/3641で当せんさせている。当せんゲームでRBBの作動図柄の組合せを表示できない場合、次ゲームからRBB内部中となり、当せんゲームでRBB作動図柄の組合せを表示できると次ゲームからRBB作動中となる。RBB当せんゲームにおいて、内部抽せんに引き続いてする前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、所定確率例えば256/256(100%)の確率で、通常区間又はチャンスゾーンCZにある場合は、所定初期継続ゲーム数例えば50G(1セット分)ついてARTを継続可能とした第2有利区間への移行を確定させ、第2有利区間にある場合は、所定継続ゲーム数例えば50GについてARTを延長可能とした上乗せを確定させる。なお、RBB内部中に不当せんを引いた場合、上部液晶表示装置71に「赤7を狙え!」のナビを出す仕様を付加している。
籤番号30のRBB+チェリーAは、役物であるRBBと役物でない非役物の小役たるチェリーA(NML16)とを同時当せんさせる。数十分の一〜数百分の一の当せん確率、例えば、当せん値数が200で、200/65536≒1/328で当せんさせている。籤番号29の設定差なしのRBB単独当せんの場合と合せて、籤番号29,30による設定差なしのRBBの当せん確率は、218/65536≒1/301となる。
籤番号30の当せんゲームでは、RBBと同時当せんさせる非役物に係る役に対応した図柄の組合せを優先して表示させる停止制御をする。このため、表示確率1のNML16に対応した図柄の組合せを表示し、NML16の入賞により9枚のメダルを払出し、次ゲームからRBB内部中となる。籤番号30の当せんゲームにおいて、内部抽せんに引き続いてする前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、所定確率例えば256/256(100%)の確率で、通常区間又はチャンスゾーンCZにある場合は、所定初期継続ゲーム数例えば50G(1セット分)ついてARTを継続可能とした第2有利区間への移行を確定させ、第2有利区間では、所定継続ゲーム数例えば50GについてARTを延長可能とした上乗せを確定させる。
籤番号31のRBB+チェリーBは、役物であるRBBと役物でない非役物の小役たるチェリーB(NML13及びNML16)とを同時当せんさせ、籤番号30と構成役が異なるがNML16に係る同じ図柄の組合せを表示可能とする。設定の低い例えば設定1のみについては、当せん確率を0としている。その他は数百分の一〜数千分の一の確率、例えば、
設定2は、当せん値数 25で、 25/65536≒1/2621、
設定3は、当せん値数 44で、 44/65536≒1/1489、
設定4は、当せん値数 67で、 67/65536≒1/978、
設定5は、当せん値数 94で、 94/65536≒1/697、
設定6は、当せん値数127で、127/65536≒1/516としている。
籤番号31の当せんゲームでは、RBBと同時当せんさせる非役物に係る役に対応した図柄の組合せ、しかも籤番号30と同じNML16を優先して表示させる停止制御をする。このため、表示確率1のNML16に対応した図柄の組合せを表示し、NML16の入賞により9枚のメダルを払出し、次ゲームからRBB内部中となる。籤番号31は設定差ありの籤のため、有利区間への移行抽せん籤としても上乗せ抽せん籤としても機能させていない。
籤番号32のCBBは、非RT、RT1、RT2、RT3において設定差なしで、同一当せん確率で抽せんする。数十分の一〜数百分の一の当せん確率、例えば、当せん値数が6200で、6200/65536≒1/10.6で当せんさせている。チャンスゾーンCZ中の10ゲームの間にCBBに当せんする確率を高いものにしている。これに代えて、CBBの当せん確率を、当せん値数が1311で1311/65536≒1/50としてもよく、この場合には、チャンスゾーンCZたる第1有利区間が実際に終了するまでのゲーム数をより多くでき、その間に第2条件の具備によりアシストリプレイタイムARTを実行できる第2有利区間に移行できる期待度が増す。
なお、以上の仕様で、籤番号13〜28の入賞に係る籤は、非RT、RT1、RT2、RT3、RBB内部中において、設定を固定すると、同一の当せん確率としている。役物が作動している場合を除き、入賞役についての確率変動は禁止されているからである(遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(カ))。
以上、有利区間には、スイカ又はチェリーAの内部抽せんに当せんし且つ引き続く2段階抽せんでも当せんするという予め定める第1条件の具備により通常区間から移行するチャンスゾーンCZたる第1有利区間と、チャンスゾーンCZ中に共通ベル、スイカ、チェリーAに当せんする等という予め定める第2条件の具備により第1有利区間から移行し、第1有利区間に比べて遊技者により有利なアシストリプレイタイムARTを実行できる第2有利区間とを含み、内部抽せん手段Kで抽せんする籤には、当せんを契機に対応する作動図柄の組合せを表示するまで当せんの権利を持ち越し可能とした役物に係る籤CBBを含み、第1有利区間中、この役物CBBの当せんを契機に、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させなかった場合にも第1有利区間を終了させる仕様にしている。
こうして、第1条件の具備により通常区間から第1有利区間に移行させ、第2条件の具備により第1有利区間から第2有利区間に移行させると、遊技者は有利な状況下で遊技が行える。第1有利区間中、CBBに当せんした場合、CBBの作動による9枚払出しを2回受け得る有利な状況を遊技者に提供できるため、最大獲得数の遊技媒体を得るためベルナビを作動させずとも、遊技者に酷とはならず、公正かつ適切に第1有利区間を終了できる。よって、ベルナビを作動させる機会を必要以上に多くすることなく、獲得遊技媒体数の期待値であるベースを適正値に保つことができる。
また、チャンスゾーンCZでは、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかの択役に当せんしても、ベルナビを作動させない仕様にしている。こうして、ベルナビを作動させないでチャンスゾーンCZを終了できるため、獲得遊技媒体数の期待値であるベースの上昇を最小限に抑制でき、チャンスゾーンCZの出現頻度をある程度多くできる。よって、チャンスゾーンCZからアシストリプレイタイムARTへの移行に期待の持てる状況を遊技者に多く提供でき、遊技者を飽きさせない遊技性を打ち出し得る。
さらに、チャンスゾーンCZを終了させる役物に、役物作動図柄の組合せを「スイカ」−「スイカ」−「リプレイ」の表示確率を1としたCBBを含ませている。このため、CBBに当せんすると、当せんゲームで役物作動図柄の組合せを表示でき、次ゲームからCBBが作動するため、役物の当せんを契機として早期にチャンスゾーンCZを終了させることができる。よって、改めて、次のチャンスゾーンCZへの移行を経てARTに期待の持てる状況に速やかに切り換えることができ、無駄に遊技数が費やされる状況を回避でき、適切な遊技進行が図られる。
図5に示すように、遊技機筐体8Bの内部に組込む制御装置CNは、遊技の進行を管理し、内部抽せん、入賞によるメダルの払出し、再遊技の作動、役物の作動、チャンスゾーンCZによる第1有利区間、ARTによる第2有利区間を含む有利区間への移行、上乗せ等の遊技者利益に関係する主遊技制御を実行させる所謂メイン側と呼ばれる遊技機規則でいう主基板に対応する主制御装置MCと、この主制御装置MCから一方向性通信仕様に従って送信する情報を受信して主制御装置MCでの決定事項に基づいて演出制御を実行させる所謂サブ側と呼ばれる遊技機規則でいう周辺基板に対応する周辺制御装置SCとを含む。一方向性通信仕様とは、主基板に関して遊技機規則で規定する「周辺基板が送信する信号を受信することができるものでないこと」を満たす通信仕様をいう。
主制御装置MCは、ROM及びRWMを内蔵したメインCPUを備える。メインCPUは、Z80互換チップから成り、基本的なZ80仕様に所定の遊技機用拡張仕様を適用しており、例えば12MHzのシステムクロック動作環境下で使用している。入力ポートI1には、各リールのインデックスセンサIDs、各ストップボタン6L,6C,6R、ベットボタン3、精算ボタン4、スタートレバー5、投入口2i下流のメダルセレクター2に設ける投入センサーSEN0及び通過センサーSEN1,2、メダルセレクター2からメダルを引き継ぐRシュートに設けるRシュートセンサーSEN3、メダル払出装置HPの出口に設ける払出センサーSEN4、メダル払出装置HPのバケット容量を超えて余剰に投入されたメダルを貯める補助収納庫に設けるオーバーフローセンサーSEN5、フロントキャビネット8E,8Fの開放を検出するドア開閉スイッチSi1、遊技場係員による操作により設定1(低)〜設定6(高)の6段階何れかに定める設定変更スイッチSi2等の各信号を入力している。
出力ポートO1から、LEDドライバDr0を介して各ストップボタンに内蔵する停止表示器61,62,63すなわち停止不可表示時に点灯させる赤LED61R,62R,63R及び停止可能表示時に点灯させる青LED61B,62B,63Bを、モータドライバDr1を介して各リールに駆動軸SHを直結させるステッピングモータ12L,12C,12R(SM)を、LEDドライバDr2を介して遊技基本ランプ類30を、ソレノイドドライバDr3を介してメダルセレクター2からメダルを離脱させるブロッカー爪部28を突出させるブロッカーソレノイド28sを、モータドライバDr4を介してメダル払出装置HPのメダル払出モータHPmを各制御している。
各インデックスセンサIDsは、各リールの内側に取付ける半円帯状のインデックスID(1Li,1Ci,1Ri)のオンエッジとオフエッジとを半周毎に検出し、最先のオンエッジ又はオフエッジの検出が定常回転状態下にある各リールについてされた後、停止表示器61,62,63の赤LED61R,62R,63Rの点灯を青LED61B,62B,63Bの点灯に変え、ストップボタン6L,6C,6Rの操作を受付可能にする。
メインCPUのROM上には、規定数のメダルを投入するメダル投入手段T、スタートレバー5の操作を契機として図4の仕様に従う内部抽せんを実行する内部抽せん手段K、スタートレバー5の操作後で且つ前遊技の開始から4.1秒経過後に全リールを正転側に加速して定常回転に到達させる回胴回転装置制御手段V1と、回転中の各リールを停止表示器61,62,63の青LED61B,62B,63Bの点灯下でする対応するストップボタン6L,6C,6Rの操作に基づいて個別に停止させる回転停止装置制御手段V2とを含む可変表示制御手段を構成するリール制御手段Vを設けている。
さらに、遊技結果が入賞なら所定配当数のメダルを払出すメダル払出手段M、遊技結果が再遊技の作動なら掛けメダルを自動投入するメダル自動投入手段N、遊技結果が図4の仕様に従う遊技状態の移行を伴うのなら遊技状態を移行させる遊技状態移行手段J、当せんした籤に応じた0以上1以下の確率で遊技の進行を一時的に中断して各リールを逆回転や振動等により変則動作させる所定の回胴演出の当否を決定するフリーズ抽せん手段W、その当せんに係る回胴演出を実行させる回胴演出実行手段Qを設けている。
さらにまた、チャンスゾーンCZによる第1有利区間、ARTによる第2有利区間を含む有利区間への移行を上記のとおり設定差のない籤と関連付けた所定移行条件下で決定する有利区間移行決定手段H1、有利区間中のARTの継続ゲーム数の上乗せを上記のとおり所定上乗せ条件下で決定する上乗せ決定手段H2、CZ,ARTを含む有利区間の開始から終了までを管理する有利区間継続管理手段H3、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4による択役についての正解押し順等の指示情報信号を識別する番号を主制御装置MCで管理するメインモニタMAに出力させると共に対応するナビを周辺制御装置SCで管理する上部液晶表示装置71に出力させる指示情報出力手段H4を設けている。
周辺制御装置SCは、ROM及びRWMをもつサブCPUを備える。サブCPUは、32ビットRISC(Reduced Instruction Set Computer)チップマイコンから成り、例えば200MHzを超えるシステムクロック動作環境下で使用している。サブCPUは、リアルタイムオペレーティングシステムRTOS(Real−Time Operating System)の管理下、画像演出や音声演出等に関するタスクに割当てるCPU時間、優先順位を制御することにより、適切且つ効率的なタスクの並行処理を可能にしている。
サブCPUは、汎用ポート制御機能Po、調歩同期式シリアルUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)及びクロック同期式シリアルによるシリアル通信機能Sr、I2C(Inter−Integrated Circuit)コントロール機能Ii等の、入出力ポートI2/O2を介した通信制御機能と共に、演出制御の対象デバイス毎の専用制御機能を統合した統合チップSOC(System On a Chip)から成るマイクロプロセッサである。
専用制御機能として、上下の液晶表示装置71,72に動画等を表示させる液晶表示機能Sy1、スピーカ91〜94及び/又はウーハー90から効果音等を出力させる音声出力機能Sy2、各種ランプE1〜E13及び表示窓80に臨む9つの図柄をリール帯の背面から照明するリールバックランプBL1〜9を点灯等させる電飾制御機能Sy3、可動ランプE1〜E4の展開及び収納用のモータm1〜m4を駆動させるモータ制御機能Sy4等の各種機能を内蔵する。RTCは、二次電池Btでバックアップするリアルタイムクロックであり、遊技待機中、同一機種間で、下部液晶表示装置72から上部液晶表示装置71に一斉に蝶が舞い上がる等の同期演出が行えるようにしている。
入力ポートI2には、主制御装置MCからの送信情報、十字キーユニットBT、下部液晶ボタンABの信号を入力している。主制御装置MCからの送信情報には、メイン側初期化完了情報、ベットボタン3の操作情報を含むメダル投入情報、スタートレバー5の操作情報を含むリール始動情報、内部抽せんによる当せんフラグ情報、ストップボタン6L,6C,6Rの操作情報、遊技結果情報、遊技状態情報、フリーズ及び回胴演出情報、CZ,ARTを含む有利区間移行情報、指示情報、上乗せ情報、有利区間終了情報、エラー情報等、主制御装置MCで検出し又は決定若しくは実行する各種制御情報が含まれる。
サブCPUによる演出制御の対象デバイスには、上下の液晶表示装置71,72の背後に配置する面光源ユニットであって、パルス幅変調PWMによるデューティ比の変更により輝度を調整可能としたLEDバックライトによるディスプレイ用バックライト71B,72Bも含む。各液晶表示装置71,72は、各LCDドライバDr5,6を介して制御し、各バックライト71B,72Bは、各LEDドライバDr7,8を介して制御している。
ドットマトリクス表示装置73は専用のLEDドライバDr9を介して制御している。各種ランプE1〜13及びリールバックランプBL1〜9は、I2C仕様のLEDドライバDr10〜13を介して制御している。モータm1〜m4は、モータドライバDr14を介して制御している。スピーカ91〜94及びウーハー90は、デジタル/アナログ変換機能付きアンプDr15,16を介して制御している。下部液晶ボタンABをロックしてその押圧を禁止する下部液晶ボタンロッカーARは、ソレノイドドライバDr17を介して制御している。
サブCPUのROM上には、主制御装置MCから受信する主遊技制御の情報、及び/又は、周辺制御装置SCの現在の演出制御の情報に基づいて、サブ側の演出状態を管理する演出状態管理手段Zを設けている。この演出状態管理手段Zは、主遊技制御の情報及び/又は演出制御の情報に基づいて、演出対象とする複数のデバイスで協働した演出、或は、特定のデバイスによる単独の演出を実行させる演出メッセージを決定する演出メッセージ決定手段Yを含む。
演出状態管理手段Zの統括下、演出メッセージ決定手段Yでの決定等に基づいて作動する次の各手段を設けている。すなわち、上部液晶表示装置71に指示情報出力手段H4から出力する指示情報信号に従ったナビ例えば正解押し順が「左第1停止」ならストップボタン位置に対応させて「1××」等を表示させる表示ナビ手段X1、この表示ナビに連動してスピーカ91〜94から操作すべきストップボタンが左か中か右かを音声で知らせる音声ナビ手段X2を設けている。
また、遊技状態、回胴演出、有利区間等に応じて液晶表示装置71,72及びドットマトリクス表示装置73に映し出す動画等を変更表示させる画像演出手段X3、これに連動して各種ランプE1〜13の点灯及び発光色を制御するランプ演出手段X4、スピーカ91〜94から効果音やBGMを出音させる音声演出手段X5、モータm1〜4により可動ランプE1〜E4の展開及び収納を制御するメカ演出手段X6、下部液晶ボタンABの押圧タイミング等に合わせてウーハー90を作動させる振動演出手段X7等を設けている。
以上の実施形態において、設定差なしのCBBの当せん時、内部抽せんに引き続いてする前記内部振分抽せん(2段階抽せん)により、所定確率例えば5/256(約2%)の確率で、通常区間又はチャンスゾーンCZにある場合は、所定初期継続ゲーム数例えば50G(1セット分)ついてARTを継続可能とした第2有利区間への移行を確定させ、第2有利区間にある場合は、所定継続ゲーム数例えば50GについてARTを延長可能とした上乗せを確定させる仕様にしてもよい。
また、CBBを設定に応じて当せん確率が異なる設定差ありとし、チャンスゾーンCZたる第1有利区間中の当せん頻度に差をつけ、第1有利区間の長さを設定により可変にしてもよい。
以上の説明中、確率等の具体的数字や図柄等は一例示に過ぎない。特に具体的数字は発明の特徴を明確化するためのものであり、遊技機規則に則った出玉試験にパスすることを必ずしも保証するものではない。
1L;左リール,1C;中リール,1R;右リール
2i;メダル投入口、2;メダルセレクター
3;ベットボタン、4;精算ボタン
5;スタートレバー、6L,6C,6R;各ストップスイッチ
71;上部液晶表示装置、72;下部液晶表示装置
8;リールパネル、80;表示窓
CN;制御装置、MC;主制御装置、SC;周辺制御装置
T;メダル投入手段、K;内部抽せん手段、V;リール制御手段
V1;回胴回転装置制御手段、V2;回転停止装置制御手段
M;メダル払出手段、N;メダル自動投入手段、J;遊技状態移行手段
W;フリーズ抽せん手段、Q;回胴演出実行手段
H1;有利区間移行決定手段、H2;上乗せ決定手段
H3;有利区間継続管理手段、H4;指示情報出力手段

Claims (3)

  1. 複数コマの図柄を可変表示させる複数の可変表示要素を有し、
    遊技媒体の投入下における可変表示開始操作を契機に内部抽せん用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値に基づいて予め定義した複数の籤の中から当せんを決定する内部抽せん手段と、
    前記可変表示要素の可変表示を、対応する停止操作に基づいて、前記内部抽せん手段で当せんと決定した当せん籤に含まれる役に対応した図柄の組合せの表示を許容させる可変表示制御手段とを含み、
    前記可変表示要素に対する停止操作についての指示機能を作動可能とする有利区間を設ける遊技機において、
    前記有利区間には、予め定める第1条件の具備により前記有利区間でない非有利区間から移行する第1有利区間と、予め定める第2条件の具備により前記第1有利区間から移行し、前記第1有利区間に比べて遊技者により有利な第2有利区間とを含み、
    前記内部抽せん手段で抽せんする籤には、当せんを契機に対応する作動図柄の組合せを表示するまで当せんの権利を持ち越し可能とした役物に係る籤を含み、
    前記第1有利区間中、前記役物の作動を契機に、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させなかった場合にも前記第1有利区間を終了させる仕様にしていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1有利区間は、停止操作如何により最大獲得数の遊技媒体が得られる籤に当せんしても、最大獲得数の遊技媒体を得るための指示機能を作動させない仕様にしている請求項1記載の遊技機。
  3. 前記役物に、役物作動図柄の組合せの表示確率を1とした第二種特別役物に係る役物連続作動装置を用いている請求項1又は2記載の遊技機。
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