JP2018156773A - 高電圧発生装置、およびそれを搭載するx線画像診断装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、商用電源を入力して直流電圧を出力する整流回路と、直流電圧を入力して高周波の交流電圧を生成する高周波インバータと、交流電圧を昇圧して整流回路へ供給するトランスと、交流電圧を入力して直流電圧を生成する整流回路(例えば、ブリッジ整流回路や多段倍電圧整流回路やコッククロフト・ウォルトン回路)で構成され、直流の高電圧をX線管へ供給する構成の高電圧発生装置の技術が開示されている。
また、特許文献2に開示された技術には、ターンオフタイミングを遅らせたスイッチングアームにおいても、スイッチング素子に励磁電流が流れている期間に、スイッチング素子をターンオフさせるため、トランスの励磁電流に起因するスイッチング損失が発生する課題がある。
すなわち、本発明の高電圧発生装置は、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子が直列接続された第1のスイッチングレグと、第3のスイッチング素子と第4のスイッチング素子が直列接続された第2のスイッチングレグとを有するインバータと、前記第1、第2、第3、第4のスイッチング素子を制御する制御手段と、一次巻線と二次巻線を有するトランスと、前記トランスの一次巻線に直列接続された昇圧インダクタと、前記トランスの二次巻線に並列接続された共振コンデンサと、前記トランスの二次巻線から出力された二次電圧を、整流、平滑化し直流電圧として出力する整流回路と、を備え、前第1のスイッチングレグの中点と、前記第2のスイッチングレグの中点に前記トランスの一次巻線が接続され、前記制御手段は、前記第1のスイッチング素子と第4のスイッチング素子、および第2のスイッチング素子と第3のスイッチング素子がそれぞれ前記トランスの一次巻線を導通させる組となるように、前記第1および第2のスイッチングレグにおける第1、第2、第3、第4のスイッチング素子を交互にオン・オフさせ、前記組となる二つのスイッチング素子における一方のスイッチング素子のオン期間が、他方のスイッチング素子のオン期間よりも長い、ことを特徴とする。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明の第1実施形態の高電圧発生装置10を、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る高電圧発生装置10の回路構成の一例を示す図である。
第1実施形態の高電圧発生装置10は、高周波インバータ2と、トランス3と、整流回路4と、制御装置5と、共振コンデンサCp2、とを備えて構成されている。
高周波インバータ2は、制御装置(制御手段)5の制御によって、直流電源(Vdc)1の直流電圧(電力)を可変周波数の交流電圧(電力)に変換して、出力端子111,112から交流電圧(電力)として出力する。
トランス3は、一次巻線N1と二次巻線N2とを有して構成されている。そして、トランス3は、高周波インバータ2の出力の交流電圧を、一次側の入力として昇圧し、二次側の出力端子133,134に昇圧された交流電圧を出力する。
整流回路4は、トランス3の二次側の交流電圧(電力)を入力し、整流、平滑して整流回路4の出力端子143とアース(グラウンド)100との間に、直流電圧(電力)を出力する。
また、制御装置5は、制御信号であるゲート信号VG1〜VG4によって、高周波インバータ2を制御している。
以上の高電圧発生装置10の構成によって、直流電源(Vdc)1の直流電圧は、昇圧された直流電圧に変換されて、整流回路4の出力端子143、すなわち高電圧発生装置10の出力端子143とアース100との間に、高圧の直流電圧(電力)が出力電圧Vx、出力電流Ixとして出力される。そして、この出力によって、負荷6へ、可変(任意)の直流電圧が供給される。
次に、高電圧発生装置10の各部の詳細な構成と動作について説明する。
高周波インバータ(インバータ)2は、直流電源(Vdc)1の電圧を平滑するコンデンサCdcと、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)からなるスイッチング素子S1,S2,S3,S4と、これらスイッチング素子S1,S2,S3,S4にそれぞれ逆並列に接続された逆並列ダイオードD1,D2,D3,D4とを有して構成される。スイッチング素子S1,S2,S3,S4は、フルブリッジ回路を構成している。
スイッチング素子S1とスイッチング素子S2とが直列に接続されて、正の直流電源端子101pと負の直流電源端子101nとの間に接続されている。また、スイッチング素子S3とスイッチング素子S4とが直列に接続されて、正の直流電源端子101pと負の直流電源端子101nとの間に接続されている。
なお、正の直流電源端子101pと負の直流電源端子101nとの間には、直流電源(Vdc)1の電圧が入力している。
また、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2との接続点が高周波インバータ2の第1の出力端子111に接続されている。スイッチング素子S3とスイッチング素子S4との接続点が高周波インバータ2の第2の出力端子112に接続されている。
後記するように、高周波インバータ2は、制御装置5によって制御されることによって直流電圧(電力)を交流電圧(電力)に変換する。
トランス3は、一次巻線N1と磁性体コアT1と二次巻線N2とを有して構成されている。そして、一次巻線側に入力した交流電圧を(N2/N1)倍に昇圧し、二次巻線側の整流回路4へ昇圧された交流電圧(電力)を供給する。なお、一次巻線N1の巻数をN1、二次巻線N2の巻数をN2と便宜的に表記して、変圧比を(N2/N1)としている。
また、一次巻線側は、入力端子131,132から入力し、二次巻線側は、出力端子133,134から出力する。なお、出力端子134は、アース(グラウンド)100に接続されている。
なお、トランス3は、一次側において、一次巻線N1と直列に昇圧インダクタLeを有している。この昇圧インダクタLeは、一次巻線N1の漏れインダクタンスを用いてもよいし、漏れインダクタンスのみではインダクタンスが不足する場合は、外付けのインダクタを接続してもよい。
また、一次巻線N1に並列にインダクタンスLmを表記しているが、このインダクタンスLmは一次巻線N1に流れる励磁電流ILmが流れる経路を表記している。
共振コンデンサCp2は、トランス3の二次巻線N2に並列接続されている。共振コンデンサCp2は、トランス3のインダクタ(昇圧インダクタLe、一次巻線N1、二次巻線N2)と共振して、より安定した正弦波(交流)を生成することに寄与する。なお、共振コンデンサCp2は、トランス3の巻線の浮遊容量(浮遊静電容量)を用いてもよい。
トランス3の出力端子133,134からの出力電圧は、共振コンデンサCp2を介して整流回路4の入力端子141,142に入力している。
整流回路4は、整流ダイオードDH11,DH12,DH21,DH22と、整流コンデンサCH1,CH2と、平滑コンデンサCm1,Cm2とを有しており、CCW(Cockcroft Walton)回路を構成している。
整流コンデンサCH1と整流ダイオードDH11の直列回路の両端に配置された入力端子141,142に、トランス13の二次巻線N2の出力端子133,134間に生成した交流電圧(電力)を入力し、整流する。そして、整流ダイオードDH12と平滑コンデンサCm1の直列回路をさらに通すことによって、整流と平滑化を促進する。
また、さらに、整流コンデンサCH2と整流ダイオードDH21の直列回路と、整流ダイオードDH22と平滑コンデンサCm2の直列回路とからなるCCW回路が2段に接続されている。この構成をとることによって、整流と平滑化の効率をさらに高めると共に、直流電圧を昇圧している。なお、この整流回路4は、2段型コッククロフト・ウォルトン電圧増倍回路とも呼称される。
また、整流回路4の入力端子142は、アース(グラウンド)100に接続されている。
また、前記のように、整流ダイオードDH11,DH12,DH21,DH22と、整流コンデンサCH1,CH2と、平滑コンデンサCm1,Cm2の回路を2段に接続したことによって、直流電圧を昇圧することも兼ねている。
整流回路4としての出力端子143は、高電圧発生装置10の出力端子143でもあり、出力端子143とアース100に生成された高圧の直流電圧である出力電圧Vxは、負荷6に供給される。
なお、負荷6は、例えばX線CT装置(200:図20)のX線管(307:図20)である。
制御装置5は、高周波インバータ2のスイッチング素子S1,S2,S3,S4を統括的に制御するものであり、スイッチング素子S1,S2,S3,S4をそれぞれ制御するゲート信号VG1,VG2,VG3,VG4のパルスパターンを生成する。
次に、本発明の第1実施形態に係る高電圧発生装置10の動作を、図2〜図5を参照して説明する。
図2および図3は、本発明の第1実施形態に係る高電圧発生装置10の動作において、高電圧発生装置10の各回路に流れる電流の経路例を示す図である。なお、図2は、モードA〜モードDについて示し、図3は、モードE〜モードHについて示している。図2と図3は表記上の都合により、分けて表記しているが、図2と図3とを併せて、モードA〜モードHを示している。また、図2および図3において、直流電源をVdc1と表記している。
なお、図4および図5において、横軸はt0〜t10の時間(時間の推移)を表し、縦の方向には、高周波インバータ2のゲート信号VG1〜VG4、各部の電圧もしくは電流を示すVQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、Vinv、Iinv、トランス3の励磁電流ILm、共振コンデンサCp2の電圧VCp2、電流ICp2、整流回路4の整流コンデンサCH1の電圧VCH1、電流ICH1が表記されている。ここで、VQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4とは、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれの両端にかかる電圧、および流れる電流を表している。また、Vinv、Iinvとは、それぞれ高周波インバータ2における出力電圧と出力電流を表している。
また、図4および図5において、電圧波形は実線、電流波形は破線で表記されている。
図2におけるモードAは、図4および図5におけるt0〜t1に対応する。
図2におけるモードBは、図4および図5におけるt1〜t2に対応する。
図2におけるモードCは、図4および図5におけるt2〜t3に対応する。
図2におけるモードDは、図4および図5におけるt3〜t3bに対応する。
図3におけるモードEは、図4および図5におけるt3b〜t4に対応する。
図3におけるモードFは、図4および図5におけるt4〜t5に対応する。
図3におけるモードGは、図4および図5におけるt5〜t6に対応する。
図3におけるモードHは、図4および図5におけるt6〜t7に対応する。
また、スイッチング素子S2とスイッチング素子S3の組を制御するゲート信号VG2とゲート信号VG3とは、ターンオンのタイミングが互いに等しいが、ターンオフとなるタイミングが異なっている。すなわち、スイッチング素子S2のゲート信号VG2のオン期間が、スイッチング素子S3のゲート信号VG3のオン期間より長くなっている。
このように、本発明の第1実施形態に係る高周波インバータ2のスイッチング素子の組については、スイッチング素子のオン期間が非対称となるように制御(非対称PWM制御)をしている。
この本発明の第1実施形態に係る高周波インバータ2をスイッチング素子のオン期間が非対称となるように制御する点が、後記する比較例のスイッチング素子のオン期間が対称となるように制御(対称PWM制御)をしている点と異なる特徴である。
duty1=(2×Ton1)/Tf=(2×Ton3)/Tf ・・・ (式1)
duty2=(2×Ton2)/Tf=(2×Ton4)/Tf ・・・ (式2)
なお、Ton1、Ton2、Ton3、Ton4は、スイッチング素子S1,S2,S3,S4のそれぞれのゲート信号VG1,VG2,VG3,VG4のオン期間の時間である。また、Tfは、制御するゲート信号の1周期の時間である。
本発明の第1実施形態に係る高周波インバータ2のスイッチング素子の制御においては、前記のduty2を最大値に固定し、duty1のみを可変することで、負荷へ供給する出力電力を制御する。
次に、図2〜図5を参照して、モードA〜モードH:t0〜t7の詳細な動作と波形について説明する。
図2に示すように、モードAでは、スイッチング素子S1、S4がオン状態であり、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れている。このときに、共振コンデンサCp2からトランス3の励磁電流ILmが供給される。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt0〜t1の期間である。
モードAにおいて、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が整流コンデンサCH1の電圧VCH1に到達するとモードBへ移行する。
図2に示すように、モードBでは、トランス3の一次側には、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れている。
トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、整流コンデンサCH1、整流ダイオードDH11の経路と、整流コンデンサCH1、CH2、整流ダイオードDH21、平滑コンデンサCm1の経路で電流が流れることにより、整流コンデンサCH1,CH2を充電する。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt1〜t2の期間である。
モードBにおいて、スイッチング素子S1をターンオフすると、モードCへ移行する。
図2に示すように、モードCでは、トランス3の一次側には、スイッチング素子S4、逆並列ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2の経路で電流が流れ、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーを共振コンデンサCp2へ供給する。
トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、整流コンデンサCH1、整流ダイオードDH11の経路と、整流コンデンサCH1,CH2、整流ダイオードDH21、平滑コンデンサCm1の経路で電流が流れることにより、整流コンデンサCH1、CH2を充電する。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt2〜t3の期間である。
また、本発明の第1実施形態に係る図4および図5のt2〜t3の期間で流れる整流コンデンサCH1の電流ICH1は、後記する比較例の対応する図8および図9のt22〜t23の期間で流れる整流コンデンサCH1の電流ICH1より、電流総量(電流値×時間)が大きい。
すなわち、本発明の第1実施形態に係る高周波インバータ2では、この期間の比較では、効率よく電力をトランス3の二次側に伝送していることを示している。
モードCの状態で、昇圧インダクタLeのエネルギーがすべて放出されるとモードDへ移行する。
図2に示すように、モードDでは、逆並列ダイオードD4、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、逆並列ダイオードD1の経路で電流が流れ、共振コンデンサCp2のエネルギーを電源(Vdc1、Cdc)に回生するモードとなる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt3〜t3bの期間である。
モードDにおいて、電源電圧Vdc1と共振コンデンサCp2の電圧VCp2の関係がVdc1>VCp2となるとモードEへ移行する。
なお、Vdc1>VCp2の関係式は、トランス3の一次巻線N1と二次巻線N2において、巻数がN1=N2の場合に簡略化して表記したものである。N1≠N2の場合は、前記のVdc1>VCp2の式と異なるが、意味としては、トランス3の二次側の共振コンデンサCp2において、その両端で共振により発生する電圧が、一次側に変換された場合に、電源電圧Vdc1を上回る状態を意図している。
以上は、モードD〜モードEに移行する過程において、組となっている二つのスイッチング素子S1,S4についての説明である。これを他の組となっている二つのスイッチング素子S3,S2をも含め、かつ他モードを含めて表現をすれば、次のようになる。
すなわち、二つの組の一方の組となる二つのスイッチング素子をターンオフさせ、前記共振コンデンサの蓄積エネルギーを電源へ回生する回生電流がゼロとなった後に、他方の組となる二つのスイッチング素子をターンオンさせる。なお、組となる二つのスイッチング素子のいずれか一方は、オン期間が長い。オン期間が長いスイッチング素子をターンオフするタイミングは、回生電流が流れている期間、すなわち回生電流がゼロとなる以前であってもよい。
図3に示すように、モードEにおいて、スイッチング素子S4はオン(ON)状態であるが、スイッチング素子S1,S2,S3はオフ(OFF)状態であって、高周波インバータ2のスイッチング素子には電流が流れてない状態である。このとき、共振コンデンサCp2が電源となり、トランス3へ励磁電流ILmを供給している。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt3b〜t4の期間である。
このように、図3のモードEにおいては、高周波インバータ2に流れる電流がゼロとなる期間が設けられている。
このような制御によって、オン期間が長いスイッチング素子のターンオフ時の遮断電流がゼロとなるため、高周波インバータの四つのスイッチング素子において、二つのスイッチング素子のスイッチング損失をゼロとすることが可能となる。
モードEにおいて、スイッチング素子S4をターンオフするとモードFに移行する。
前記したように、モードEにおいて、スイッチング素子S4をターンオフするとモードFに移行する。スイッチング素子S4をターンオフさせることにより、スイッチング素子S4の遮断電流をゼロにできる。
図3に示すように、モードFでは、すべてのスイッチング素子がオフ状態である。このとき、共振コンデンサCp2が電源となって、トランス3へ励磁電流ILmを供給している。
なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt4〜t5の期間である。
モードFの状態で、スイッチング素子S2,S3をターンオンするとモードGへ移行する。
図3に示すように、モードGは、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフ動作に関しては、モードAの対称動作である。すなわち、トランス3の一次側には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2の経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt5〜t6の期間である。
モードGの状態で、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が整流コンデンサCH1の電圧VCH1に到達すると、モードHへ移行する。
図3に示すように、モードHは、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフ動作に関しては、モードBの対称動作である。すなわち、トランス3の一次側には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2の経路で電流が流れる。
このとき、トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、平滑コンデンサCm1、整流ダイオードDH12、整流コンデンサCH1の経路と、平滑コンデンサCm1,Cm2、整流ダイオードDH22、整流コンデンサCH2,CH1の経路で電流が流れる。
なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図4および図5のt6〜t7の期間である。
この制御により、オン期間が長いスイッチング素子のターンオフ時の遮断電流がゼロとなるため、高周波インバータの四つのスイッチング素子のうち、二つのスイッチング素子のスイッチング損失をゼロとすることが可能となり、高電圧発生装置の高効率化を図ることができる。
次に、比較例として、図1に示すような高電圧発生装置10において、高周波インバータ2のスイッチング素子S1,S2,S3,S4のゲート信号(制御信号)VG1,VG2,VG3,VG4を対称な制御波形としてPWM制御をした場合について、図6〜図9を参照して説明する。
また、図8および図9において、横軸はt20〜t28の時間(時間の推移)を表し、縦の方向には、高周波インバータ2のゲート信号VG1〜VG4、各部の電圧もしくは電流を示すVQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、Vinv、Iinv、トランス3のILm、共振コンデンサCp2のVCp2、ICp2、整流回路4のVCH1、ICH1が表記されている。ここで、VQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、とは、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれの両端にかかる電圧、および流れる電流を表している。また、Vinv、Iinvとは、それぞれ高周波インバータ2における出力電圧と出力電流を表している。
また、図8および図9において、電圧波形は実線、電流波形は破線で表記されている。
すなわち、比較例1のPWM制御では、スイッチング素子S1とスイッチング素子S4、また、スイッチング素子S2とスイッチング素子S3とをそれぞれ組とし、組となったスイッチング素子のオン期間が等しくなるように制御する。
そして、スイッチング周期に対するオン期間の比率であるDuty Factor(duty)を可変することにより出力電力を制御する。dutyは式3で定義される。
duty=(2×Ton1)/Tf=(2×Ton2)/Tf=(2×Ton3)/Tf(2×Ton4)/Tf ・・・ (式3)
次に、比較例1の動作について、図6〜図9を参照して、モードa〜モードg:t0〜t7の詳細な動作と波形について説明する。
図6に示すように、モードaでは、スイッチング素子S1,S4がオン状態であり、トランス一次側において、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図8および図9のt20〜t21の期間である。
モードaの状態で、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が整流コンデンサCH1の電圧VCH1に到達するとモードbへ移行する。
図6に示すように、モードbでは、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れる。
また、トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、整流コンデンサCH1、整流ダイオードDH11の経路と、整流コンデンサCH1,CH2、整流ダイオードDH21、平滑コンデンサCm1の経路で電流が流れ、整流コンデンサCH1,CH2を充電する。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図8および図9のt21〜t22の期間である。
モードbにおいて、スイッチング素子S1,S4を同時にターンオフするとモードcへ移行する。
図6に示すように、モードcでは、トランス3の一次側には、逆並列ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、逆並列ダイオードD3の経路で電流が流れる。そして、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーを共振コンデンサCp2へ供給すると共に、電源(Vdc、Cdc)にも回生する。
また、トランス3の二次側には、モードbと同様に、共振コンデンサCp2を電源として、整流コンデンサCH1、整流ダイオードDH11の経路と、整流コンデンサCH1,CH2、整流ダイオードDH21、平滑コンデンサCm1の経路で電流が流れ、整流コンデンサCH1,CH2を充電する。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図8および図9のt22〜t23の期間である。
モードcにおいて、昇圧インダクタLeのエネルギーがゼロになるとモードdへ移行する。
また、比較例1に係る図8および図9のt22〜t23の期間で流れる整流コンデンサCH1の電流ICH1は、前記した本発明の第1実施形態の対応する図4および図5のt2〜t3の期間で流れる整流コンデンサCH1の電流ICH1より、電流総量(電流値×時間)が小さい。
すなわち、比較例1では、本発明の第1実施形態に比較して、前記した期間の比較では、電力を効率よくトランス3の二次側に伝送していないことを示している。
図6に示すように、モードdでは、トランス3の一次側に逆並列ダイオードD4、共振コンデンサCp2、逆並列ダイオードD1の経路で電流が流れ、共振コンデンサCp2のエネルギーを電源に回生する。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図8および図9のt23〜t23bの期間である。
モードdにおいて、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が電源電圧Vdc1よりも低くなるとモードeへ移行する。
図7に示すように、モードeは、スイッチング素子S1,S2,S3,S4のすべてがオフ状態であり、高周波インバータ2には電流が流れていない。このとき、共振コンデンサCp2が電源となり、トランス3に励磁電流ILmを供給する。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図8および図9のt23b〜t24の期間である。
モードeにおいて、スイッチング素子S2,S3をターンオフするとモードfへ移行する。
図7に示すように、モードfは、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフ動作に関しては、モードaの対称動作である。トランス3の一次側には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2の経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図8および図9のt24〜t25の期間である。モードfにおいて、共振コンデンサCp2の電圧が整流コンデンサCH1の電圧に到達すると、モードgへ移行する。
モードgは、スイッチング素子S1〜S4のオン・オフ動作に関しては、モードbの対称動作である。トランス3の一次側には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2の経路で電流が流れる。
また、トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、平滑コンデンサCm1、整流ダイオードDH12、整流コンデンサCH1の経路と、平滑コンデンサCm1,Cm2、整流ダイオードDH22、整流コンデンサCH2,CH1の経路で電流が流れ、平滑コンデンサCm1、Cm2を充電する。
次の期間を(t26〜27)の期間のモードh、(t27〜27b)の期間のモードi、そして(t27b〜t28)の期間のモードjと呼称するものとする。このとき、以降の図8および図9の(t26〜27)の期間のモードhから(t27b〜t28)の期間のモードjについては、モードc〜モードeの対称動作となるため、事実上、重複する説明は省略する。定常状態においては、基本的にモードaからモードjを基本とした繰り返し動作となる。
このため、第1実施形態におけるようなスイッチング素子のターンオフ時の遮断電流をゼロとすることはできない。したがって、高周波インバータの四つのスイッチング素子における二つのスイッチング素子のスイッチング損失をゼロとすることが可能な第1実施形態に比較して、比較例1は、高電圧発生装置の電力効率が悪い。
次に、高周波インバータを非対称の電圧波形で制御した本発明の第1実施形態の高電圧発生装置と、高周波インバータを対称の電圧波形で制御した比較例1の高電圧発生装置の特性とを、図10を参照して比較する。
図10は、本発明の第1実施形態の高電圧発生装置と、比較例1の高電圧発生装置における制御波形のDuty Factor(duty)と出力電力Pxとの特性を比較して示した図である。
図10において、横軸は出力電力Pxであり、縦軸はDuty Factor(duty)である。また、本発明の第1実施形態の高電圧発生装置の特性線1001と比較例1の高電圧発生装置の特性線1002を示している。
しかしながら、大きなDuty Factorを達成するには、高周波特性のよい半導体素子を用いる必要がある。したがって、コストや入手しやすさ等を鑑みて半導体素子の特性をその時代にあったものを選択すれば、図10に示すように、Duty Factorの上限であるduty maxが存在することがある。
このようにDuty Factor(duty)に上限がある場合には、比較例1の高電圧発生装置の出力電力には限界が早く生じてしまう。それに対して、本発明の第1実施形態の高電圧発生装置は、特性線1001に示すように、比較例1の高電圧発生装置(特性線1002)よりも大きな出力電力を発生させることができる。
本発明の第1実施形態と比較例1の特性について、一部、重複するが、あらためて整理して、比較する。
比較例1のPWM制御では、図6のモードcに示すように、組となる二つのスイッチング素子を同時にターンオフするため、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーの一部を電源に回生する期間が発生する。
一方、本発明の第1実施形態の高電圧発生装置10では、図2のモードCに示すように、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーをすべて共振コンデンサCp2へ供給することが可能となる。このため、図10に示すように、比較例1の制御波形が対称のPWM制御を用いた場合と比較して、本発明の第1実施形態の高電圧発生装置10の制御波形が非対称のPWM制御を用いた場合の方が同じduty条件において出力電力を増加させることが可能となる。
さらに、昇圧インダクタLeに蓄えたエネルギーのすべてを負荷側へ供給する動作モード(モードC)を追加することができるため、比較例1のPWM制御と比較して高電圧発生装置の大出力化を図ることができる。
以上、本発明の第1実施形態によれば、フルブリッジ回路で構成された高周波インバータ2において、オン期間が長いスイッチング素子の遮断電流をゼロとすることが可能となるため、フルブリッジ回路の二つのスイッチング素子のスイッチング損失をゼロに低減でき、高電圧発生装置10の高効率化、および大出力化することができる。さらに、高効率化により冷却器の体積を低減できるため、高電圧発生装置10の小型化が期待できる。
次に、本発明の第2実施形態の高電圧発生装置10Bを図11〜図17を参照して説明する。本発明の第2実施形態は、比較例1および後記する比較例2のPWM制御と比較して、スイッチング損失を低減しながら、軽負荷領域における出力範囲を拡大する高電圧発生装置である。
図11は、本発明の第2実施形態に係る高電圧発生装置10Bの回路構成の一例を示す図である。図11に示す高電圧発生装置10Bの回路構成が図1に示す高電圧発生装置10の回路構成と異なる点は、制御装置5に後記する出力指令Vx1、Ix1が入力していることである。そして、この出力指令Vx1、Ix1に基づいて、制御装置5がスイッチング素子S1〜S4を制御して、ゲート信号のパルスパターン(VG1〜VG4)を生成することである。
図11に示す高電圧発生装置10Bの前記した制御装置5に出力指令Vx1、Ix1が入力していること以外の他の回路構成は、図1に示す高電圧発生装置10と概ね同じであるので、重複する説明は省略する。
図12〜図17を参照して、本発明の第2実施形態に係る高電圧発生装置の動作を説明する。
なお、図12は、本実施形態2の高電圧発生装置の動作を説明するフローチャートである。図13は、本実施形態2の高電圧発生装置の出力電力とdutyの関係を示した図である。図14〜図16は本実施形態2の高電圧発生装置の回路動作を説明する図である。図17は本実施形態2の高電圧発生装置の動作波形を説明する図である。これらの図を順に参照して説明する。
前記したように、図12は、本発明の第2実施形態に係る高電圧発生装置の動作を説明フローチャートである。なお、図12におけるS101〜S107は、ステップS101〜ステップS107を示している。
ステップS101においては、制御装置5に外部(不図示)から高電圧発生装置の出力電力に関わる出力指令Vx1、Ix1が入力される。
出力指令Vx1、Ix1が入力されると、これらの出力指令に基づいてdutyを可変するステップS102に移行する。
ステップS102では、高電圧発生装置10Bの出力電圧Vx、および出力電流Ixが出力指令Vx1、Ix1にそれぞれ追従するようにduty1を算出する。duty1(式1)の決定にはPI制御(Proportinal<比例>、Integral<積分>制御)などが用いられる。
そして、ステップS103に進む。
ステップS103では、ステップS102において決定されたduty1とあらかじめ決められた閾値duty minとを比較する。
duty1>duty min
の場合(No)には、ステップS104へ移行する。
また、duty1≦duty min
の場合(Yes)には、ステップS105に進む。
ステップ104では、duty2(式2)をあらかじめ決定した所定の値duty maxに設定する。そして、ステップS102で算出したduty1とduty2とにより、高周波インバータ2のスイッチング素子S1〜S4へ与える第1型のゲート信号VG1〜VG4を生成する。
そして、ステップS107に進む。
ステップ105では、duty1をあらかじめ決定していた所定の値(閾値)dutyminに設定し、duty2を算出する。
なお、duty2は、PI制御などを用いて高電圧発生装置の出力電圧Vx、および出力電流Ixが出力指令(出力電圧指令、出力電流指令)Vx1、Ix1に追従するように算出される。
そして、ステップS106に進む。
ステップ106では、ステップ105で決定したduty2と、duty1を用いて高周波インバータ2のスイッチング素子S1〜S4へ与える第2型のゲート信号VG1〜VG4を生成する。
そして、ステップS107に進む。
ステップ107では、ステップ104で生成された第1型のゲート信号VG1〜VG4、もしくはステップ106で生成された第2型のゲート信号VG1〜VG4に基づき、制御装置5が高周波インバータ2を駆動する。
図12に示したフローチャートにおいて、duty1とduty2の算出について説明したが、図13を参照してduty1とduty2の算出について、補足説明する。
図13は、前記したように、図12に示すフローチャートに示されているduty1、duty2、duty min、duty maxのDuty Factor(duty)と高電圧発生装置10Bの出力電力との関係を示す図である。
図13において、横軸は高電圧発生装置10Bの出力電力であり、縦軸はDuty Factor(duty)である。また、duty1とduty2の特性線が図示されている。
図13は、高電圧発生装置10Bの出力指令Vx1、Ix1が軽負荷領域の場合に、軽負荷領域の制御範囲を拡大する際に適用される特性図である。
図13に示すように、dutyに関しては、duty1の下限のduty minと、duty2の上限のduty maxがある。
この条件を満たしながら、duty1とduty2を算出、決定するのが前記した図12のフローチャートである。
次に、図14〜図16、および図17を参照して、第2実施形態の高電圧発生装置10Bの回路動作を説明する。なお、第2実施形態の高電圧発生装置10Bの動作は、軽負荷領域の制御範囲を拡大することに特徴がある。
図14〜図16は、本発明の第2実施形態に係る高電圧発生装置10Bの動作において、高電圧発生装置10Bの各回路に流れる電流の経路例を示す図である。なお、図14は、モードA〜モードDについて、図15は、モードE〜モードHについて、図16は、モードI〜モードLについて、それぞれ示している。
図14〜図16は、表記上の都合により、分けて表記しているが、図14〜図16を併せて、モードA〜モードLを示している。また、図14〜図16において、直流電源をVdc1と表記している。
なお、図17において、横軸はt30〜t40の時間(時間の推移)を表し、縦の方向には、高周波インバータ2のゲート信号VG1〜VG4、各部の電圧もしくは電流を示すVQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、Vinv、Iinv、トランス3の励磁電流ILm、共振コンデンサCp2の電圧VCp2、電流ICp2、整流回路4の整流コンデンサCH1の電圧VCH1、電流ICH1が表記されている。ここで、VQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、とは、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれの両端にかかる電圧、および流れる電流を表している。また、Vinv、Iinvとは、それぞれ高周波インバータ2における出力電圧と出力電流を表している。
また、図17において、電圧波形は実線、電流波形は破線で表記されている。
図14におけるモードAは、図17におけるt30〜t31に対応する。
図14におけるモードBは、図17におけるt31〜t32に対応する。
図14におけるモードCは、図17におけるt32〜t33に対応する。
図14におけるモードDは、図17におけるt33〜t34に対応する。
図15におけるモードEは、図17におけるt34〜t35に対応する。
図15におけるモードFは、図17におけるt35〜t36に対応する。
図15におけるモードGは、図17におけるt36〜t37に対応する。
図15におけるモードHは、図17におけるt37〜t38に対応する。
図16におけるモードIは、図17におけるt38〜t39に対応する。
図16におけるモードJは、図17におけるt39〜t40に対応する。
図16におけるモードKは、図17におけるt40〜t41に対応する。
図16におけるモードLは、図17におけるt41〜t42に対応する。
次に、図14〜図16と図17を参照して、モードA〜モードL:t0〜t42の詳細な動作と波形について説明する。なお、この期間は、軽負荷時の回路動作を示している。
図14に示すように、モードAでは、スイッチング素子S1、S4がオン状態であり、スイッチング素子S1、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れている。このとき、共振コンデンサCp2からトランス3の励磁電流ILmが供給される。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt30〜t31の期間である。
モードAにおいて、スイッチング素子S1をターンオフするとモードBへ移行する。
図14に示すように、モードBでは、スイッチング素子S1はオフ、スイッチング素子S4はオンであって、トランス一次側には、逆並列ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、スイッチング素子S4の経路で電流が流れている。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt31〜t32の期間である。
モードBにおいて、スイッチング素子S4をターンオフすると、モードCへ移行する。
図14に示すように、モードCでは、スイッチング素子S4はオフであって、逆並列ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、逆並列ダイオードD3の経路で電流が流れる。そして、昇圧インダクタLeに蓄積されたエネルギーは、共振コンデンサCp2と電源へ供給される。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt32〜t33の期間である。
モードCにおいて、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が整流コンデンサCH1の電圧VCH1に到達するとモードDへ移行する。
図14に示すように、モードDでは、トランス3の一次側には、逆並列ダイオードD2、昇圧インダクタLe、共振コンデンサCp2、逆並列ダイオードD3の経路で電流が流れている。
トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、整流コンデンサCH1、整流ダイオードDH11の経路と、整流コンデンサCH1,CH2、整流ダイオードDH21、平滑コンデンサCm1の経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt33〜t34の期間である。
モードDの状態で、昇圧インダクタLeのエネルギーがゼロになるとモードEへ移行する。
図15に示すように、モードEでは、すべてのスイッチング素子S1〜S4はオフ状態である。
トランス3の二次側には、共振コンデンサCp2を電源として、整流コンデンサCH1、整流ダイオードDH11の経路と、整流コンデンサCH1,CH2、整流ダイオードDH21、平滑コンデンサCm1の経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt34〜t35の期間である。
モードEにおいて、共振コンデンサCp2の電圧VCp2が整流コンデンサCH1の電圧VCH1よりも低くなるとモードFへ移行する。
図15に示すように、モードFでは、すべてのスイッチング素子S1〜S4がオフ状態である。
そして、トランス3には共振コンデンサCp2から励磁電流ILmが供給される。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt35〜t36の期間である。
モードFの状態で、スイッチング素子S2,S3をターンオンするとモードGへ移行する。
図15に示すように、モードGでは、スイッチング素子S2、S3がオン状態であり、トランス3の一次側には、スイッチング素子S3、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLe、スイッチング素子S2の経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt36〜t37の期間である。
モードGの状態で、スイッチング素子S3をターンオフするとモードHへ移行する。
図15に示すように、モードHでは、スイッチング素子S2のみがオン状態であり、トランス3の一次側には、スイッチング素子S2、逆並列ダイオードD4、共振コンデンサCp2、昇圧インダクタLeの経路で電流が流れる。なお、このときの各部の電圧波形と電流波形は、図17のt37〜t38の期間である。
モードHの状態で、スイッチング素子S2をターンオフするとモードIへ移行する。
以降のモードI(t38〜t39)〜モードL(t41〜t42)は、モードC〜モードFの対称動作であって、事実上、重複するので詳細な説明は省略する。
定常状態ではモードA〜モードLを基本とした繰り返し動作となる。
次に比較例2として、制御波形が対称的なPWM制御の例について説明する。これは、前記した第2実施形態に係る高電圧発生装置10Bが、比較例2の制御波形が対称的なPWM制御の方法に比較して、軽負荷領域で効果的であることを示すためである。
図18は、制御波形が対称的なPWM制御をする比較例2の高電圧発生装置の各回路における電圧波形と電流波形の例を示す図である。なお、比較例2の高電圧発生装置の回路構成そのものは、図1と同等であるとする。ただし、比較例2の高電圧発生装置の制御方法は、本発明の第1実施形態、および第2実施形態とは異なる。
また、図18において、横軸はt50〜t60の時間(時間の推移)を表し、縦の方向には、高周波インバータのゲート信号VG1〜VG4、各部の電圧もしくは電流を示すVQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、Vinv、Iinv、トランス3の励磁電流ILm、共振コンデンサCp2の電圧VCp2、電流ICp2、整流回路4の整流コンデンサCH1の電圧VCH1、電流ICH1が表記されている。ここで、VQ1〜VQ4、IQ1〜IQ4、とは、スイッチング素子S1〜S4のそれぞれの両端にかかる電圧、および流れる電流を表している。また、Vinv、Iinvとは、それぞれ高周波インバータ2における出力電圧と出力電流を表している。また、電圧波形は実線、電流波形は破線で表記されている。
例えば、本発明の第2実施形態に係る図17の期間t30〜t31と、比較例2に係る図18の期間t50〜t51とを、比較すれば、図17の期間t30〜t31の方が流れる電流量が少ない。
すなわち、本発明の第2実施形態の方が、比較例2に比較して、スイッチング素子の遮断電流(IQ1)を低減されていることが示されている。
このスイッチング素子の遮断電流(IQ1)を低減は、本発明の第2実施形態が、組となる二つのスイッチング素子における一方のスイッチング素子のdutyを小さくすることができることに起因している。
また、第2実施形態の高電圧発生装置10Bと第1実施形態の高電圧発生装置10との相違を補足説明する。
第2実施形態の高電圧発生装置10Bと第1実施形態の高電圧発生装置10とは異なり、高周波インバータ2の組となる二つのスイッチング素子のうち一方のオン期間すなわちduty1が閾値(duty mim)以下となると、duty1をあらかじめ決定された所定の値(duty mim)に固定として、他方のスイッチング素子のオン期間すなわちduty2を可変することにより出力電力を制御する。
この方法により、第2実施形態の高電圧発生装置10Bは、第1実施形態の高電圧発生装置10よりも、軽負荷領域の制御範囲を拡大することができる。
以上のように、本発明の第2実施形態の高電圧発生装置10Bの非対称の波形による制御方法は、同じ出力電力条件において、比較例2の高電圧発生装置のPWM制御方法と比較して、組となる二つのスイッチング素子において、一方のスイッチング素子のdutyを小さくすることができるため、スイッチング素子の遮断電流を低減することが可能となり、スイッチング損失の低減を図ることができる。また、スイッチング損失を低減しながら、軽負荷領域の制御範囲を拡大することができる。
本発明の第3実施形態の高電圧発生装置10Cについて説明する。
図19は、本発明の第3実施形態に係る高電圧発生装置10Cの回路構成の一例を示す図である。
第3実施形態の高電圧発生装置10Cは、高周波インバータ2と、トランス32と、整流回路42と、制御装置5と、を備えて構成されている。
高周波インバータ2、および制御装置5については、図11で示した第2実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図19におけるトランス32の一次側は、図11に示したトランス3と同じである。
トランス32の二次側は、第1の二次巻線N21と第2の二次巻線N22が直列に接続されている。また、第1の二次巻線N21に並列に共振コンデンサCp21が接続され、第2の二次巻線N22に並列に共振コンデンサCp22が接続されている。共振コンデンサCp21と共振コンデンサCp22は、図11において、トランス3の外部に接続された共振コンデンサCp2と概ね同様の作用をする。
トランス32は、二次側に出力端子135,136,137を有している。そして、出力端子135,136との間に第1の二次巻線N21の両端に電圧を出力し、出力端子136,137との間に第2の二次巻線N22の両端に電圧を出力する。
整流回路42は、図1で前記した正弦波の半波に対応するCCW回路を上下の2段に用いて、全波に対応する2段の全波整流型CCW増幅器の構成をとっている。
すなわち、整流ダイオードDH1,DH3,DH5,DH7と、整流コンデンサCH1,CH3と、平滑コンデンサCm1,Cm2と有して、上側に2段の半波整流型CCW増幅器を構成している。また、整流ダイオードDH2,DH4,DH6,DH8と、整流コンデンサCH2,CH4と、平滑コンデンサCm1,Cm2と有して、下側に2段の半波整流型CCW増幅器を構成している。なお、平滑コンデンサCm1,Cm2は、上下の2段の半波整流型CCW増幅器で共用している。
整流回路42は、入力端子145,146,147を有している。そして、入力端子145,146にトランス32の出力端子135,136の正弦波が入力している。また、入力端子146,147にトランス32の出力端子136,137の正弦波が入力している。これらは、前記した上側の2段の半波整流型CCW増幅器と下側の2段の半波整流型CCW増幅器とによって、全波が整流されて、整流回路42の出力端子149から直流電圧が出力され、負荷6に供給される。
第3実施形態の高電圧発生装置10Cは、図19に示すように、整流回路42を全波に対応する2段の全波整流型CCW増幅器の構成をとっている。また、トランス32の二次側を巻線N21,N22とすると共に、共振コンデンサCp21、Cp22をそれぞれ巻線N21,N22に並列に接続している。そして、トランス32の二次側の巻線N21、N22から整流回路42へ、それぞれ交流電圧(電力)を供給している。
そのため、整流回路42では全波の整流が行われるため、電力の伝達効率が向上すると共に、リップル電圧などのノイズが低減する効果がある。
次に、本発明の第1実施形態〜第3実施形態の高電圧発生装置の応用例として、いずれかの高電圧発生装置を搭載したX線画像診断装置を、X線CT装置を例にとって説明する。
図20は、本発明の第4実施形態に係るX線画像診断装置(X線CT装置)の構成例を示す図である。
図20において、X線CT装置200は、撮影手段300と、画像生成部400と、入力手段500とを備えている。
また、撮影手段300は、X線発生部310、X線検出部320、ガントリー330、撮影制御部340、および被写体搭載用テーブル371を備えている。
また、X線検出部320は、X線検出器321を備えている。
また、ガントリー(Gantry:溝台)330の中央には、被写体600および被写体搭載用テーブル371を配置するための円形の開口部331が設けられている。ガントリー330内には、X線管307と高電圧発生装置10、およびX線検出器321を搭載する回転板332と、回転板332を回転させるための駆動機構(不図示)とを備えている。
また、被写体搭載用テーブル371には、ガントリー330に対する被写体600の位置を調整するための駆動機構(不図示)が備えられている。
信号収集部410は、データ収集システム(DAS:Data Acquisition System)411を含んでいる。データ収集システム411は、前記したX線検出器321の検出結果をディジタル信号に変換する。
データ補正部420における再構成処理部430は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)421、メモリ422およびHDD(Hard disk drive)装置423を含む。中央処理装置421およびメモリ422において、所定のプログラムを展開・起動することで補正演算、画像の再構成処理などの各種処理を行う。HDD装置423は、データの保存や入出力を行う。
画像表示部440は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)等の画像表示モニタ441を備えて構成される。
以上の構成によって、X線CT装置200は動作するが、X線発生部310において、X線管307の電源として、本発明の第1実施形態(または、第2実施形態、第3実施形態)の高電圧発生装置10を用いているので、低消費電力、かつ良好な特性のX線CT装置(X線画像診断装置)が得られるという効果がある。
なお、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものでなく、さらに様々な変形例が含まれる。例えば、前記の実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために、詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成の一部で置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成の一部または全部を追加・削除・置換をすることも可能である。
以下に、その他の実施形態や変形例について、さらに説明する。
第1実施形態では、スイッチング素子S1に対してスイッチング素子S4、スイッチング素子S3に対してスイッチング素子S2のオン期間が長くなるように動作させることで、フルブリッジ回路におけるスイッチングアーム間の損失の平均化を図っている。しかし、この方法に限定されない。例えば、スイッチング素子S4に対して、スイッチング素子S1のオン期間を長くし、スイッチング素子S3に対してスイッチング素子S2のオン期間が長くなるように動作させてもよい。
さらに、組となる二つのスイッチング素子のうちオン期間が長いスイッチング素子を周期的に交互に入れ替えることにより損失の平均化を図ることができる。
また、第1実施形態では、スイッチング素子S4とスイッチング素子S2のオン期間が等しくなるように動作させているが、スイッチング素子S1およびS3に対してオン期間が長ければ二つのスイッチング素子のオン期間が異なるように動作させてもよい。
また、オン期間を固定とするスイッチング素子のオン期間が、オン期間を可変とするスイッチング素子のオン期間よりも長くしてもよい。
また、組となる二つのスイッチング素子におけるオン期間が長い方のスイッチング素子のオン期間を可変する方法もある。
また、制御装置(制御手段)5へ入力される出力電圧、または出力電流の指令値(Vx1,Ix1)が所定の値より小さい場合に、組となる二つのスイッチング素子におけるオン期間が長いスイッチング素子のオン期間を可変するにする方法もある。
また、組となる二つのスイッチング素子において、一方のオン期間が短いスイッチング素子のオン期間が所定の値となった後に、他方のスイッチング素子のオン期間を可変にすることでトランス3へ供給する電力を制御する方法もある。
図1を参照して説明した第1実施形態における整流回路4は、4個のコンデンサ(CH1,CH2,Cm1,Cm2)と4個のダイオード(DH11,DH12,DH21,DH22)の半波の2段型コッククロフト・ウォルトン電圧増倍回路である。
また、図19を参照して説明した第3実施形態における整流回路42は、6個のコンデンサ(CH1,CH2,CH3,CH4,Cm1,Cm2)と8個のダイオード(DH11,DH2,DH3、DH4,DH5,DH6,DH7,DH8)の全波の2段型コッククロフト・ウォルトン電圧増倍回路である。
本発明の実施形態において、以上の整流回路で説明したが、このコンデンサとダイオードの整流回路に限定されない。
また、2個のコンデンサと2個のダイオードで構成してもよい。この場合、整流回路における昇圧の効果が減少した分は、トランス3もしくはトランス32の変圧比を増加して対応してもよい。あるいはトランス3もしくはトランス32の一次電圧または二次電圧を取り出すタップを変更して対応してもよい。
また、CCW回路に限らず、整流作用を有する回路であれば、ブリッジ整流回路や多段倍電圧整流回路などの他の整流回路を用いることができる。
図1を参照して説明した第1実施形態におけるブリッジ回路のスイッチング素子S1,S2,S3,S4は、IGBTとして説明したが、これに限定されない。
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、スーパージャンクションMOSFET等であってもよい。
第2実施形態において、図13に示すように、スイッチング素子S1、S3のduty1が閾値であるduty minに到達するまでスイッチング素子S2、S4のduty2をduty max一定として動作させている。しかしながら、この方法に限定されない。例えば、スイッチング素子S1、S3のduty1よりも大きい範囲であればスイッチング素子S2、S4のduty2を可変としてもよい。
第3実施形態においては、全波整流のCCW回路による整流回路42、およびトランス32を図12で示した第2実施形態の高電圧発生装置10Bについて置き換えることを説明した。
しかし、全波整流のCCW回路による整流回路42、およびトランス32は、図1で示した第1実施形態の高電圧発生装置10について置き換えることも可能である。
第3実施形態を示す図19においては、トランス32には、共振コンデンサCp21と共振コンデンサCp22とを含めて図示されているが、共振コンデンサCp21と共振コンデンサCp22をトランス32の外部の部品とする構成でもよい。
第4実施形態においては、X線画像診断装置であるX線CT装置に、第1実施形態〜第3実施形態のいずれかの高電圧発生装置をX線画像診断装置(X線CT装置)に搭載する例を説明したが、高電圧発生装置の適用例はこれらに限定はされない。
例えば、電子顕微鏡、電気集塵装置、プラズマ発生装置、真空蒸着用電子銃、X線高電圧発生装置等に搭載することも有用である。
2 高周波インバータ(インバータ)
3,32 トランス
4,42 整流回路
5 制御装置(制御手段)
6 負荷
10,10B,10C 高電圧発生装置
111,112,133,134,135,136,137,143、149 出力端子
131,132,141,142,145,146,147 入力端子
200 X線CT装置
300 撮影手段
307 X線管、負荷
310 X線発生部
320 X線検出部
330 ガントリー
340 撮影制御部
341 X線制御器
400 画像生成部
500 入力手段
Cdc、Cm1,Cm2 平滑コンデンサ、コンデンサ
CH1〜CH4 整流コンデンサ、コンデンサ
Cp2、Cp21,Cp22 共振コンデンサ、コンデンサ
D1〜D4 逆並列ダイオード、ダイオード
DH1〜DH8、DH11、DH12、DH21、DH22 整流ダイオード、ダイオード
Le 昇圧インダクタ(漏れインダクタンス)
N1、N11 一次巻線
N2、N21,N22 二次巻線
S1〜S4 スイッチング素子(IGBT)
T1,T2 磁性体コア
Claims (13)
- 第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子が直列接続された第1のスイッチングレグと、第3のスイッチング素子と第4のスイッチング素子が直列接続された第2のスイッチングレグとを有するインバータと、
前記第1、第2、第3、第4のスイッチング素子を制御する制御手段と、
一次巻線と二次巻線を有するトランスと、
前記トランスの一次巻線に直列接続された昇圧インダクタと、
前記トランスの二次巻線に並列接続された共振コンデンサと、
前記トランスの二次巻線から出力された二次電圧を、整流、平滑化し直流電圧として出力する整流回路と、
を備え、
前第1のスイッチングレグの中点と、前記第2のスイッチングレグの中点に前記トランスの一次巻線が接続され、
前記制御手段は、前記第1のスイッチング素子と第4のスイッチング素子、および第2のスイッチング素子と第3のスイッチング素子がそれぞれ前記トランスの一次巻線を導通させる組となるように、前記第1および第2のスイッチングレグにおける第1、第2、第3、第4のスイッチング素子を交互にオン・オフさせ、
前記組となる二つのスイッチング素子における一方のスイッチング素子のオン期間が、他方のスイッチング素子のオン期間よりも長い、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記組となる二つのスイッチング素子におけるターンオンのタイミングが等しい、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1または請求項2において、
二つの前記組の一方の組となる二つのスイッチング素子をターンオフさせ、その後に発生する前記共振コンデンサの蓄積エネルギーを電源へ回生する回生電流がゼロとなった後に、他方の組となる二つのスイッチング素子をターンオンさせる、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記組となる二つのスイッチング素子の間でオン期間を長くするスイッチング素子を周期的に切り替える、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記組となる二つのスイッチング素子における一方のスイッチング素子のオン期間を固定とし、他方のスイッチング素子のオン期間を可変して前記トランスへ供給する電力を制御する、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項5において、
オン期間を固定とするスイッチング素子のオン期間が、オン期間を可変とするスイッチング素子のオン期間よりも長い、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記組となる二つのスイッチング素子におけるオン期間が長いスイッチング素子のオン期間を可変する、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項7において、
前記制御手段へ入力される出力電圧、または出力電流の指令値が所定の値より小さい場合に、前記オン期間が長いスイッチング素子のオン期間を可変する、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項7において、
前記組となる二つのスイッチング素子において、一方のオン期間が短いスイッチング素子のオン期間が所定の値となった後に、他方のスイッチング素子のオン期間を可変にすることで前記トランスへ供給する電力を制御する、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記共振コンデンサは、前記トランスの巻線の浮遊容量である、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記昇圧インダクタは前記トランスの漏れインダクタンスである、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1において、
前記整流回路は、多段のコッククロフト・ウォルトン回路を含んでなる、
ことを特徴とする高電圧発生装置。 - 請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の高電圧発生装置を搭載する、
ことを特徴とするX線画像診断装置。
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