JP2018196271A - 電力変換装置 - Google Patents

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浩行 細井
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Abstract

【課題】ZVSが行われる入力電圧範囲をさらに広くするように改善する。【解決手段】電力変換装置は、第1スイッチング素子を所定の周波数及び所定のデューティ比でスイッチングさせる駆動回路を含み、入力されるE級入力電圧から第1スイッチング素子のスイッチングによりE級直流出力電圧を生成する絶縁型E級DC−DC変換回路と、外部から入力される外部直流入力電圧から調整出力電圧を生成し、生成した調整出力電圧をE級入力電圧として絶縁型E級DC−DC変換回路に出力する電圧調整回路と、を備え、電圧調整回路は、第2スイッチング素子と、第2スイッチング素子のスイッチングにおけるデューティ比を制御するスイッチング制御回路と、を含み、スイッチング制御回路は、E級直流出力電圧が予め定められた目標電圧に一致するように、デューティ比を制御して調整出力電圧の平均電圧値を調整する。【選択図】図2

Description

本開示は、絶縁型DC−DC変換回路を備える電力変換装置に関する。
ノート型パーソナルコンピュータ(PC)又はタブレット型コンピュータ等に用いられるAC−DC電力変換装置(一般に、「ACアダプター」と称される)は、小電力(例えば65W以下)の場合には、ダイオードブリッジなどの整流回路と、絶縁型DC−DC変換回路とを備える。絶縁型DC−DC変換回路として、トランジスタ等のスイッチング素子と、コイル及びコンデンサを含む共振回路とを備える共振型スイッチング回路が知られている。このような共振型スイッチング回路は、一般に、共振周波数の近傍で動作させて、ゼロ電圧スイッチング(ZVS)を行うことにより、スイッチング素子における損失を低下させるように構成されている。しかし、この共振型スイッチング回路では、入力電圧が大きく変化すると、共振条件が変化するため、ZVSを行うことが困難となる。そこで、特許文献1に記載の電力変換装置は、1次側直列共振回路と、2次側並列共振回路とを備え、両者の共振周波数に所定の関係を持たせて、ZVSが行われる入力電圧範囲を広くしている。
特開2007−288823号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の電力変換装置では、ZVSが行われる入力電圧範囲をさらに広くするように改善することが望まれている。
本開示の一態様の電力変換装置は、
第1スイッチング素子を所定の周波数及び所定のデューティ比でスイッチングさせる駆動回路を含み、入力されるE級入力電圧から前記第1スイッチング素子のスイッチングによりE級直流出力電圧を生成する絶縁型E級DC−DC変換回路と、
外部から入力される外部直流入力電圧から調整出力電圧を生成し、生成した前記調整出力電圧を前記E級入力電圧として前記絶縁型E級DC−DC変換回路に出力する電圧調整回路と、を備え、
前記電圧調整回路は、第2スイッチング素子と、前記第2スイッチング素子の制御端子に接続され、前記第2スイッチング素子のスイッチングにおけるデューティ比を制御するスイッチング制御回路と、を含み、
前記スイッチング制御回路は、前記E級直流出力電圧が予め定められた目標電圧に一致するように、前記デューティ比を制御して前記調整出力電圧の平均電圧値を調整するものである。
本開示によれば、さらなる改善を実現できる。
AC−DC電力変換装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示されるACアダプターの要部を概略的に示す回路図である。 主に降圧回路のシミュレーション結果を概略的に示すタイミングチャートである。 主に絶縁型E級DC−DC変換回路のシミュレーション結果を概略的に示すタイミングチャートである。 電圧調整回路のみから形成されるコイル電流の波形を概略的に示す図である。 図5のコイル電流のリップル電流を導出するモデルを概略的に示す図である。 絶縁型E級DC−DC変換回路のみから形成されるコイル電流の波形を概略的に示す図である。 図7のコイル電流のリップル電流を導出するモデルを概略的に示す図である。 図2と異なる構成の降圧回路を含むACアダプターの要部を概略的に示す回路図である。 昇圧回路を含むACアダプターの要部を概略的に示す回路図である。 絶縁型Φ2級DC−DC変換回路を概略的に示す回路図である。 絶縁型Φ2級DC−DC変換回路のシミュレーション結果を概略的に示すタイミングチャートである。 絶縁型Φ2級DC−DC変換回路からコイル及びコンデンサを除去した回路のシミュレーション結果を比較例として概略的に示すタイミングチャートである。
(本開示に至った経緯)
まず、本開示に係る一態様の着眼点について説明する。上述のように、ACアダプターでは、入力可能な電圧範囲を広くすることが望まれている。例えば、日本国内だけでなく、海外でも使用可能にするためには、各国の商用電源電圧に対応するために、ACアダプターの入力電圧範囲として、例えばAC85〜264Vの広い電圧範囲で使用可能にすることが望まれている。
一方、ノート型PC又はタブレット型コンピュータ等に用いられるACアダプターは、持ち運びを容易にするために、小型化することが要望されている。ACアダプターを小型化するためには、絶縁型DC−DC変換回路を小型化することが必要となる。絶縁型DC−DC変換回路の小型化には、回路の動作周波数を高くすることが有効である。
この絶縁型DC−DC変換回路には、従来、部品点数の少ないフライバックコンバータが用いられることが多い。しかしながら、フライバックコンバータでは、動作周波数を高くすると、トランジスタのスイッチング時に生じるスイッチング損失が増大する。このため、数百kHzが限界であり、フライバックコンバータの動作周波数を十分に高くすることは困難となっている。
そこで、フライバックコンバータに代えて、E級スイッチング技術を利用する絶縁型E級DC−DC変換回路を用いることが考えられる。E級スイッチング技術とは、スイッチングの瞬間に、トランジスタに印加される電圧がゼロ、かつ、印加電圧の時間微分の値もゼロとする技術である。スイッチング損失は、スイッチの切り替わりにおいて、トランジスタに内在する寄生容量に貯まっている電荷が一気に放電することによって生じる損失である。トランジスタへの印加電圧がゼロということは、寄生容量に貯まっている電荷がゼロということになる。よって、その瞬間にスイッチが切り替わっても、放電する電荷が無いので損失は発生しない。また、印加電圧の時間微分の値もゼロということは、寄生容量に流れる電流もゼロとすることを意味する。したがって、E級スイッチングが実現されると、寄生容量への電圧及び電流が共にゼロの瞬間にスイッチを切り替えることになり、スイッチング損失を極めて低く抑えることができる。このため、回路の動作周波数を十分に高くすることができ、その結果、回路の小型化を実現することができる。
しかしながら、絶縁型E級DC−DC変換回路を用いることにより回路の小型化を実現することができたとしても、入力電圧範囲を広くするという課題は、依然として残る。すなわち、絶縁型E級DC−DC変換回路は、E級スイッチングを実現するために共振回路を備え、回路の動作周波数を共振周波数の近傍に設定している。一方、絶縁型E級DC−DC変換回路をACアダプターに用いるためには、入力電圧が変化しても、回路の出力電圧を一定に維持する必要がある。入力電圧が変化したときに絶縁型E級DC−DC変換回路の出力電圧を一定に維持するためには、入力電圧の変化に応じて動作周波数を変化させる必要がある。しかし、絶縁型E級DC−DC変換回路の動作周波数が共振周波数から大きく外れるとE級スイッチングが実現されなくなるため、動作周波数を大きく変化させることは好ましくない。このため、絶縁型E級DC−DC変換回路では、入力電圧範囲を広くすることは困難となっている。
そこで、本発明者は、絶縁型E級DC−DC変換回路を単独で用いるのではなくて、絶縁型E級DC−DC変換回路に対して別の回路を付加した構成の電力変換装置によって、入力電圧範囲を広くすることが可能であることを見出した。以上の考察により、本発明者は、以下の本開示の各態様を想到するに至った。
本開示の一態様は、
第1スイッチング素子を所定の周波数及び所定のデューティ比でスイッチングさせる駆動回路を含み、入力されるE級入力電圧から前記第1スイッチング素子のスイッチングによりE級直流出力電圧を生成する絶縁型E級DC−DC変換回路と、
外部から入力される外部直流入力電圧から調整出力電圧を生成し、生成した前記調整出力電圧を前記E級入力電圧として前記絶縁型E級DC−DC変換回路に出力する電圧調整回路と、を備え、
前記電圧調整回路は、第2スイッチング素子と、前記第2スイッチング素子の制御端子に接続され、前記第2スイッチング素子のスイッチングにおけるデューティ比を制御するスイッチング制御回路と、を含み、
前記スイッチング制御回路は、前記E級直流出力電圧が予め定められた目標電圧に一致するように、前記デューティ比を制御して前記調整出力電圧の平均電圧値を調整するものである。
本態様によれば、E級直流出力電圧が予め定められた目標電圧に一致するように、調整出力電圧の平均電圧値が調整されるので、外部から入力される外部直流入力電圧が、絶縁型E級DC−DC変換回路に適した平均電圧値の電圧信号に変換されて、絶縁型E級DC−DC変換回路に入力される。このため、外部直流入力電圧の電圧範囲が広くても、外部直流入力電圧に関係なく、絶縁型E級DC−DC変換回路により、目標電圧に一致するE級直流出力電圧が生成される。したがって、広い電圧範囲の外部直流入力電圧に対応することができる。
また、本態様では、外部直流入力電圧に関係なく、所定の周波数及び所定のデューティ比で、絶縁型E級DC−DC変換回路の第1スイッチング素子がスイッチングされる。したがって、本態様によれば、第1スイッチング素子のスイッチングの周波数を高くすることができる。このため、絶縁型E級DC−DC変換回路を小型化することができる。その結果、電力変換装置を小型化することが可能となっている。
また、上記態様において、例えば、前記駆動回路は、1MHz以上100MHz以下の周波数で前記第1スイッチング素子をスイッチングしてもよい。前記スイッチング制御回路は、1MHz未満の周波数で前記第2スイッチング素子をスイッチングしてもよい。
本態様によれば、第1スイッチング素子のスイッチング周波数と第2スイッチング素子のスイッチング周波数とが異なるため、電圧調整回路と絶縁型E級DC−DC変換回路との相互干渉を抑制することができる。
また、上記態様において、例えば、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれ前記電圧調整回路に接続される入力コイルは、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる共振用コイルのインダクタンスより大きいインダクタンスを有してもよい。前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる出力側平滑コンデンサは、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる共振用コンデンサの容量より大きく、かつ、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる、前記第1スイッチング素子の一対の導通端子間に並列に接続された並列コンデンサの容量より大きい容量を有してもよい。
本態様によれば、絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれ電圧調整回路に接続される入力コイルと、絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる出力側平滑コンデンサとを、電圧調整回路の出力フィルタとして機能させることができる。
また、上記態様において、例えば、前記電圧調整回路は、整流素子を更に含んでもよい。前記スイッチング制御回路は、前記第2スイッチング素子の制御端子に接続されるように構成されてもよい。前記整流素子のカソードは、前記第2スイッチング素子の第1導通端子に接続されるように構成されてもよい。前記外部直流入力電圧は、前記整流素子のアノードと前記第2スイッチング素子の第2導通端子との間に印加されるように構成されてもよい。前記整流素子の前記カソードと前記アノードとは、それぞれ、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に接続されてもよい。前記調整出力電圧は、前記整流素子の前記カソードと前記アノードとの間に生成されてもよい。
本態様では、整流素子のカソードとアノードとの間には、外部直流入力電圧が第2スイッチング素子によりスイッチングされて、矩形波形状でパルス状の調整出力電圧が生成される。第2スイッチング素子によるスイッチングのデューティ比が制御されると、この矩形波形状でパルス状の調整出力電圧の平均電圧値が調整される。よって、本態様によれば、電圧調整回路を少ない数の回路素子で簡素に構成することができる。
また、上記態様において、例えば、前記絶縁型E級DC−DC変換回路と前記電圧調整回路との間に配置された中間バスコンデンサを更に備えてもよい。本態様によれば、中間バスコンデンサによって、絶縁型E級DC−DC変換回路と電圧調整回路との相互干渉を抑制することができる。
また、上記態様において、例えば、前記スイッチング制御回路は、前記絶縁型E級DC−DC変換回路から出力される前記E級直流出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記目標電圧と前記E級直流出力電圧との電圧差がゼロに近づくような補償信号を出力する補償回路と、前記補償信号に基づきパルス幅変調信号を生成し、生成した前記パルス幅変調信号を前記第2スイッチング素子の前記制御端子に出力する信号生成回路と、を有してもよい。
本態様によれば、検出されたE級直流出力電圧が目標電圧に一致するように、E級入力電圧として電圧調整回路から絶縁型E級DC−DC変換回路に出力される調整出力電圧の平均電圧値が調整される。したがって、環境温度の変化などによって、調整出力電圧の平均電圧値が変化しても、目標電圧に一致したE級直流出力電圧を生成することができる。
また、上記態様において、例えば、外部の商用交流電源に接続するための一対の電源接続端子を含み、前記一対の電源接続端子により接続された前記商用交流電源から入力される交流入力電圧を整流し、整流された整流電圧を前記外部直流入力電圧として前記電圧調整回路に出力する整流回路を更に備えてもよい。本態様によれば、電力変換装置は、AC−DC電力変換装置として機能することができる。
(実施の形態)
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、同じ構成要素については同じ符号が用いられ、適宜、詳細な説明は省略される。
(構成)
図1は、本実施形態のAC−DC電力変換装置(ACアダプター)1の構成を概略的に示すブロック図である。図2は、図1に示されるACアダプター1の要部を概略的に示す回路図である。
ACアダプター1は、整流回路10、電圧調整回路20、絶縁型E級DC−DC変換回路30を備える。電圧調整回路20は、降圧回路21と、スイッチング制御回路22とを含む。
整流回路10は、図2に示されるようにダイオードブリッジで構成され、交流入力電圧Vainを全波整流する。本実施形態では、交流入力電圧Vainとして、AC85〜265Vの電圧範囲が入力可能になっている。整流回路10により全波整流された直流入力電圧Vciが、降圧回路21に入力される。
降圧回路21は、図2に示されるように、コンデンサCi、トランジスタM2、ダイオードD2を含む。コンデンサCiは、整流回路10の正側出力ライン(電源ライン)10aと負側出力ライン(アースライン)10bとの間に接続されている。コンデンサCiは、整流回路10から入力された直流入力電圧Vciを平滑する。コンデンサCiの容量は、本実施形態では100[μF]である。
トランジスタM2(第2スイッチング素子の一例に相当)は、本実施形態では、例えば、Nチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。トランジスタM2の、ドレイン(第2スイッチング素子の第2導通端子の一例に相当)が整流回路10の電源ライン10aに接続され、ソース(第2スイッチング素子の第1導通端子の一例に相当)がダイオードD2のカソードに接続され、ゲート(第2スイッチング素子の制御端子の一例に相当)がスイッチング制御回路22に接続されている。ダイオードD2のアノードは、整流回路10のアースライン10bに接続されている。電圧Vsqは、ダイオードD2(整流素子の一例に相当)の両端に生じる電圧であり、絶縁型E級DC−DC変換回路30に入力される電圧である。
絶縁型E級DC−DC変換回路30は、図2に示されるように、コイルLi,Lr、トランジスタM1、コンデンサCp,Cr,Cd,Co、トランスTr、ダイオードD1を含む。コイルLi(入力コイルの一例に相当)の、一端は降圧回路21のダイオードD2のカソードに接続され、他端はトランジスタM1のドレインに接続されている。コイルLiのインダクタンスは、本実施形態では200[μH]である。
トランジスタM1(第1スイッチング素子の一例に相当)は、本実施形態では、例えば、NチャネルMOSFETである。トランジスタM1の、ソースがアースライン10bに接続され、ゲートが駆動回路31に接続されている。コンデンサCp(並列コンデンサの一例に相当)は、トランジスタM1のドレインと、アースライン10bとの間に接続されている。コンデンサCpの容量は、本実施形態では150[pF]である。コイルLr(共振用コイルの一例に相当)及びコンデンサCr(共振用コンデンサの一例に相当)の直列回路は、トランジスタM1のドレインとトランスTrの1次巻線Tr1の一端との間に接続され、直列共振回路を構成する。コイルLrのインダクタンスは、本実施形態では1.5[μH]であり、コンデンサCrの容量は、本実施形態では400[pF]である。
トランスTrの2次巻線Tr2の一端は、ダイオードD1のアノードに接続され、他端は、絶縁型E級DC−DC変換回路30の出力端子30bに接続されている。トランスTrの1次巻線Tr1と2次巻線Tr2との巻き数比は、本実施形態では4:1である。トランスTrは、絶縁型E級DC−DC変換回路30の入力側と出力側とを電気的に絶縁する。
ダイオードD1のカソードは、絶縁型E級DC−DC変換回路30の出力端子30aに接続されている。コンデンサCdは、ダイオードD1に並列に接続されている。コンデンサCo(出力側平滑コンデンサの一例に相当)は、絶縁型E級DC−DC変換回路30の出力端子30a,30bの間に接続されている。コンデンサCdの容量は、本実施形態では8.2[nF]であり、コンデンサCoの容量は、本実施形態では100[μF]である。
上述のように、本実施形態では、コンデンサCoの容量は、コンデンサCpの容量、コンデンサCrの容量、コンデンサCdの容量より、それぞれ大きく、コイルLiのインダクタンスは、コイルLrのインダクタンスより大きい。
図1に示されるように、スイッチング制御回路22は、出力電圧検出回路23、補償回路24、信号生成回路25を含む。出力電圧検出回路23は、絶縁型E級DC−DC変換回路30の出力端子30aに接続されている。出力電圧検出回路23は、絶縁型E級DC−DC変換回路30の出力端子30a,30bの間に出力される直流出力電圧Vdout(E級直流出力電圧の一例に相当)を検出する。出力電圧検出回路23は、検出した直流出力電圧Vdoutを補償回路24に出力する。補償回路24は、比例積分(PI)制御によって、予め定められた目標電圧Vtgt(本実施形態では、例えばDC21[V])と直流出力電圧Vdoutとの電圧差がゼロに近づくような補償信号を生成する。補償回路24は、生成した補償信号を信号生成回路25に出力する。
信号生成回路25は、トランジスタM2のゲートに接続されている。信号生成回路25は、周波数が一定値(本実施形態では、例えば300[kHz])で、補償回路24から出力される補償信号に対応するデューティ比のパルス幅変調(PWM)信号SgM2を生成する。信号生成回路25は、Vtgt>Vdoutのときは、デューティ比が増大したPWM信号SgM2を生成し、Vtgt<Vdoutのときは、デューティ比が低下したPWM信号SgM2を生成する。信号生成回路25は、生成したPWM信号SgM2をゲート信号としてトランジスタM2のゲートに出力する。
信号生成回路25からトランジスタM2のゲートに入力されるPWM信号SgM2のデューティ比によって、電圧調整回路20から絶縁型DC−DC変換回路30に出力される電圧Vsq(調整出力電圧の一例に相当、E級入力電圧の一例に相当)の電圧値が調整される。
なお、スイッチング制御回路22は、出力端子30a(トランスTrの2次側)と、降圧回路21(トランスTrの1次側)との間で電気的に絶縁されている。スイッチング制御回路22は、例えば、出力電圧検出回路23と補償回路24との間にフォトカプラを接続し、出力電圧検出回路23の出力信号が、電気的に絶縁されて補償回路24に入力される構成としてもよい。この場合、出力電圧回路23の基準電位は、絶縁型E級DC−DC変換回路30のトランスTrの2次側と同じになる。また、補償回路24及び信号生成回路25の基準電位は、絶縁型E級DC−DC変換回路30のトランスTrの1次側と同じになる。電気的に絶縁するために使用する素子は、フォトカプラに限られず、信号を電気的に絶縁して伝達する機能を持つ素子であればよい。また、スイッチング制御回路22において、電気的に絶縁される場所は、1箇所に限られず、複数箇所でもよい。
駆動回路31は、トランジスタM1のゲートに接続されている。駆動回路31は、周波数が一定値(本実施形態では、例えば10[MHz])で、デューティ比が50%の駆動パルス信号SgM1を生成する。駆動回路31は、生成した駆動パルス信号SgM1をゲート信号としてトランジスタM1のゲートに出力する。駆動回路31は、絶縁型E級DC−DC変換回路30の共振周波数近傍の周波数であって、E級スイッチングが成立する周波数の、駆動パルス信号SgM1を生成する。なお、本実施形態では、駆動回路31は、トランジスタM1を一定の周波数でスイッチングさせているが、目標電圧Vtgtの微調整のために、所定の範囲で周波数を微小に変化させてもよい。
図3は、主に降圧回路21のシミュレーション結果を概略的に示すタイミングチャートである。図4は、主に絶縁型E級DC−DC変換回路30のシミュレーション結果を概略的に示すタイミングチャートである。図3、図4のシミュレーションでは、各回路素子は、図2を用いて説明された値が用いられている。
図3において、PWM信号SgM2は、信号生成回路25からトランジスタM2のゲートに入力されるゲート信号である。本実施形態では、上述のように、PWM信号SgM2の周波数は300[kHz]である。
直流入力電圧Vci(外部直流入力電圧の一例に相当)は、交流入力電圧Vainが整流回路10により全波整流され、コンデンサCiにより平滑された電圧である。直流入力電圧Vciは、本実施形態では、DC374[V]である。言い換えると、交流入力電圧Vainは、本実施形態では、AC265[V]である。
電圧Vsqは、直流入力電圧VciがトランジスタM2によりスイッチングされて形成された電圧であり、図3に示されるように、矩形波形状でパルス状の電圧である。上述のように、トランジスタM2のスイッチングのデューティ比によって、電圧Vsqの平均値Vave1が調整される。本実施形態では、Vave1=111[V]である。
ドレイン電流IdM2は、トランジスタM2のドレインからソースへの電流である。コイル電流ILiは、コイルLiに流れる電流である。コイル電流ILiは、300[kHz]のオーダーで考えると、図3に示されるように、三角波になっている。コイル電流ILiは、絶縁型E級DC−DC変換回路30に供給される電流の電流源として機能する。
駆動パルス信号SgM1は、駆動回路31により生成され、トランジスタM1のゲートにゲート信号として入力される。駆動パルス信号SgM1の周波数は、本実施形態では、10[MHz]である。直流出力電圧Vdoutは、トランスTrの2次巻線Tr2に誘起された電圧が、ダイオードD1により整流され、コンデンサCoにより平滑されて、絶縁型E級DC−DC変換回路30の出力端子30a,30b間に出力される電圧である。直流出力電圧Vdoutは、本実施形態では、DC21[V]である。
図4において、PWM信号SgM2は、図3と同様に、トランジスタM2のゲートにゲート信号として入力される信号であり、その周波数は300[kHz]である。PWM信号SgM2は、図4に示される範囲では、オフの一定値になっている。直流入力電圧Vciは、図3と同様に、交流入力電圧Vainが整流回路10により全波整流され、コンデンサCiにより平滑された電圧であり、DC374[V]である。
駆動パルス信号SgM1は、トランジスタM1のゲートにゲート信号として入力される信号であり、図3と同様に、その周波数は10[MHz]である。コイル電流ILiは、図3と同様に、コイルLiに流れる電流である。コイル電流ILiは、10[MHz]のオーダーで考えると、図4に示されるように、定電流として扱うことができる。ドレイン電流IdM1は、トランジスタM1のドレインからソースへの電流である。コンデンサ電流ICpは、コンデンサCpに流れる電流である。
ドレイン電圧VdM1は、トランジスタM1のドレイン−ソース間の電圧である。コイルLiの機能により、ドレイン電圧VdM1の平均値Vave2は、電圧Vsqの平均値Vave1に等しくなる。すなわち、本実施形態ではVave2=111[V]である。
また、トランジスタM1がE級スイッチングを行う場合には、ドレイン電圧VdM1の最大値Vmaxは、電圧Vsqの平均値Vave1(つまりドレイン電圧VdM1の平均値Vave2)の3.56倍になる。したがって、ドレイン電圧VdM1の最大値Vmaxは、小数点以下を切り上げると、
Vmax=111×3.56=396
になる。よって、396[V]に対して余裕を考慮した耐電圧を有するトランジスタM1を採用すればよい。
共振電流Iresは、コイルLr、コンデンサCrの共振回路に流れる電流である。ドレイン電圧VdM1のオン期間と共振電流Iresとは、図4に示されるように、ほぼ正弦波状になっている。ダイオード電流ID1は、トランスTrの2次巻線Tr2に発生した交流電流が、ダイオードD1によって半波整流された電流である。
直流出力電圧Vdoutは、トランスTrの2次巻線Tr2に発生した交流電圧が、ダイオードD1によって整流され、コンデンサCoによって平滑された電圧である。上述のように、直流出力電圧Vdoutは、本実施形態では、DC21[V]である。
本実施形態のACアダプター1では、絶縁型E級DC−DC変換回路30が一定周波数で定常的に動作し続け、共振動作が安定して継続することが望ましい。そのためには、電圧調整回路20と絶縁型E級DC−DC変換回路30との相互干渉の程度が変化しないように、回路定数を設定することが必要となる。電圧調整回路20と絶縁型E級DC−DC変換回路30との相互干渉の程度が変化しないということは、電圧調整回路20と絶縁型E級DC−DC変換回路30との境界に配置されているコイルLiに流れるコイル電流ILi(図2)が、周期的に直流で動作するということと等価である。そのための回路定数の制約条件が、図5〜図8を用いて説明される。
図5は、電圧調整回路20のみから形成されるコイル電流ILiの波形を概略的に示す図である。図6は、図5のコイル電流ILiのリップル電流を導出するモデルを概略的に示す図である。図5、図6では絶縁型E級DC−DC変換回路30が無いものとして計算されている。図5、図6を用いて、電圧調整回路20によるコイル電流ILiのリップルが説明される。
このリップル電流導出モデルでは、図6に示されるように、コイルLiの左端に、電圧Vsq(図3)が印加され、コイルLiの右端に、トランジスタM1のドレイン電圧VdM1の平均電圧Vcoが印加されている。コイルLiの左端に印加される電圧Vsqは、図3を用いて説明されたように、0[V]と電圧Vci[V]とを繰り返す矩形波形状のパルス電圧である。
図5に示されるように、電圧調整回路20のみから形成されるコイル電流ILiの波形の周期はTscであり、平均電流はIiであり、リップル電流はΔIcである。ここで、トランジスタM2の動作周波数fcはfc=1/Tscであり、トランジスタM2のオンデューティ比DscはDsc=Vco/Vciである。
図6に示されるリップル電流導出モデルにおいて、リップル電流ΔIcを算出すると、
ΔIc
=(Vci−Vco)Vco/(Li・Vci・fc) (1)
が得られる。なお、Liは、コイルLiのインダクタンスである。
図7は、絶縁型E級DC−DC変換回路30のみから形成されるコイル電流ILiの波形を概略的に示す図である。図8は、図7のコイル電流ILiのリップル電流を導出するモデルを概略的に示す図である。図7、図8では、電圧調整回路20が無いものとして計算されている。図7、図8を用いて、絶縁型E級DC−DC変換回路30によるコイル電流ILiのリップルが説明される。
このリップル電流導出モデルでは、図8に示されるように、コイルLiの左端に、電圧Vsq(図3)の平均電圧Veiが印加され、コイルLiの右端に、トランジスタM1のドレイン電圧VdM1が印加されている。コイルLiの右端に印加されるトランジスタM1のドレイン電圧VdM1は、図4を用いて説明されたように、0[V]から最大値Vmax=3.56Vei[V]までの半波整流波形である。
図7に示されるように、絶縁型E級DC−DC変換回路30のみから形成されるコイル電流ILiの波形の周期はTseであり、平均電流はIiであり、リップル電流はΔIeである。ここで、トランジスタM1の動作周波数feはfe=1/Tseであり、トランジスタM1のオンデューティ比は50%に固定されている。
図8に示されるリップル電流導出モデルにおいて、リップル電流ΔIeを算出すると、
ΔIe
=0.5Vei/(Li・fe) (2)
が得られる。
コイルLiに流れるコイル電流ILiが直流であるためには、電圧調整回路20及び絶縁型E級DC−DC変換回路30それぞれのリップル電流によるコイル電流ILiの平均電流Iiからの減少分(つまりΔIc/2及びΔIe/2)を加算したものが、平均電流Iiより小さくなる必要がある。このため、
Ii≧ΔIc/2+ΔIe/2 (3)
が得られる。式(3)を変形すると、
Ii−ΔIc/2≧ΔIe/2 (4)
が得られる。式(4)に、式(1)と式(2)とを代入すると、式(5)が得られる。
Figure 2018196271
式(5)において、本実施形態の回路構成では、図6に記載のトランジスタM1のドレイン電圧VdM1の平均電圧Vcoと、図8に記載の電圧Vsqの平均電圧Veiとが等しくなるので、式(5)においてVco=Vei=Voとおける。すると、式(6)が得られる。式(6)を変形すると、式(7)が得られる。
Figure 2018196271
Figure 2018196271
以上より、式(7)を満たすように回路定数を設定すると、電圧調整回路20と絶縁型E級DC−DC変換回路30とが、安定して動作することが可能になる。
具体的には、例えば、トランジスタM1の動作周波数feをfe=3〜20MHzに設定し、トランジスタM2の動作周波数fcをfc=200〜300kHzに設定してもよい。言い換えると、トランジスタM1の動作周波数feをトランジスタM2の動作周波数fcの10倍以上に設定してもよい。このように互いの動作周波数を大きく異ならせることにより、電圧調整回路20と絶縁型E級DC−DC変換回路30との相互干渉を小さくすることができる。
また、例えば、コイルLiのインダクタンスを、コイルLrのインダクタンスより大きい値とし、コンデンサCoの容量を、コンデンサCp,Cr,Csの容量より大きい値としてもよい。このように設定することにより、コイルLi及びコンデンサCoを、電圧調整回路20(降圧回路21)の出力側のフィルタとして機能させることができる。
(効果)
以上説明されたように、本実施形態のACアダプター1は、整流回路10と絶縁型E級DC−DC変換回路30との間に電圧調整回路20を備えている。そして、絶縁型E級DC−DC変換回路30から出力される直流出力電圧Vdoutが目標電圧Vtgtに一致するように、トランジスタM2のオンデューティ比がスイッチング制御回路22によって制御されている。したがって、交流入力電圧Vainが例えばAC85〜265[V]に変化して、直流入力電圧VciがDC120〜374[V]に変化した場合でも、絶縁型E級DC−DC変換回路30に入力される電圧Vsqを目標電圧Vtgtに応じた一定の値にすることができる。このため、絶縁型E級DC−DC変換回路30は、交流入力電圧Vainの電圧値に関係なく、一定、かつ、MHzオーダーの高い周波数で動作することができる。その結果、絶縁型E級DC−DC変換回路30を小型化することができる。したがって、本実施形態によれば、交流入力電圧Vainの電圧範囲が広く、小型化されたACアダプター1を実現することができる。
(変形された実施形態)
(1)上記実施形態において、各回路素子の値は一例であり、図2に記載された値に限られない。また、上記実施形態では、目標電圧VtgtをDC21[V]に設定しているが、これに限られない。補償回路24を変更することにより、目標電圧Vtgtを変更することも可能である。
(2)上記実施形態において、電圧調整回路20は、降圧回路21を含んでいるが、降圧回路の構成は、図2に示される構成に限られない。また、電圧調整回路20が含む回路は、降圧回路に限られない。
図9は、図2と異なる構成の降圧回路21Aを含むACアダプター1Aの要部を概略的に示す回路図である。図9に示されるACアダプター1Aは、整流回路10、電圧調整回路20A、中間バスコンデンサCc、絶縁型E級DC−DC変換回路30を備える。電圧調整回路20Aは、降圧回路21Aと、スイッチング制御回路22とを含む。降圧回路21Aは、コンデンサCi、トランジスタM2、ダイオードD2、コイルLc(出力コイルの一例に相当)を含む。
コンデンサCiは、整流回路10の電源ライン10aとアースライン10bとの間に接続されている。トランジスタM2の、ドレインが整流回路10の電源ライン10aに接続され、ゲートがスイッチング制御回路22に接続され、ソースがダイオードD2のカソードとコイルLcの一端との接続点41に接続されている。ダイオードD2のアノードは、整流回路10のアースライン10bに接続されている。コイルLcの他端は、絶縁型E級DC−DC変換回路30のコイルLiに接続されている。中間バスコンデンサCcは、コイルLcとコイルLiとを接続するライン42と、電圧調整回路20Aと絶縁型E級DC−DC変換回路30との間のアースライン10bと、の間に接続されている。中間バスコンデンサCcの容量は、大容量(例えば100[μF])に設定されている。
ダイオードD2のカソード(接続点41)に形成される矩形波の電圧波形は、コイルLcを通ると、ほぼ一定値の直流電圧に変化する。さらに中間バスコンデンサCcは、ライン42の電位を十分に平滑する。中間バスコンデンサCcは、電圧調整回路20Aと絶縁型E級DC−DC変換回路30との間の相互干渉を抑制する。
図9に示される降圧回路21Aは、一般的な降圧チョッパ回路である。図9に示される実施形態でも、上記実施形態と同様に、絶縁型E級DC−DC変換回路30を小型化することができる。
図9に示される降圧回路21Aにおいて、コイルLc及び中間バスコンデンサCcは、出力側のフィルタとして機能する。このため、上記実施形態のように、コイルLi及びコンデンサCoがフィルタとして機能する必要はない。
なお、上記実施形態(図2)は、図9に示されるコイルLc及び中間バスコンデンサCcを備えていないため、回路の部品点数が図9に示される実施形態より少ない。したがって、一般的な降圧チョッパ回路である降圧回路21Aと中間バスコンデンサCcとが絶縁型E級DC−DC変換回路30に接続された図9に示される実施形態より、回路構成が簡素化された上記実施形態(図2)の方が、好ましい。
図10は、昇圧回路を含むACアダプター1Bの要部を概略的に示す回路図である。図10に示されるACアダプター1Bは、整流回路10、電圧調整回路20B、中間バスコンデンサCc、絶縁型E級DC−DC変換回路30を備える。電圧調整回路20Bは、昇圧回路26と、スイッチング制御回路22とを含む。昇圧回路26は、コンデンサCi、トランジスタM2、ダイオードD2、コイルLcを含む。
コンデンサCiは、整流回路10の電源ライン10aとアースライン10bとの間に接続されている。コイルLcの一端は、電源ライン10aに接続され、コイルLcの他端は、トランジスタM2のドレインとダイオードD2のアノードとの接続点43に接続されている。トランジスタM2のゲートはスイッチング制御回路22に接続され、ソースはアースライン10bに接続されている。
ダイオードD2のカソードは、絶縁型E級DC−DC変換回路30のコイルLiに接続されている。中間バスコンデンサCcは、ダイオードD2のカソードとコイルLiとを接続するライン44と、電圧調整回路20Bと絶縁型E級DC−DC変換回路30との間のアースライン10bと、の間に接続されている。
図10に示される昇圧回路26は、一般的な昇圧チョッパ回路である。図10に示される実施形態でも、上記実施形態と同様に、絶縁型E級DC−DC変換回路30を小型化することができる。図10に示される実施形態は、交流入力電圧Vainの電圧値が低い場合に有用である。
図9、図10に示される実施形態では、中間バスコンデンサCcによって、電圧調整回路20A〜20Cと絶縁型E級DC−DC変換回路30との相互干渉が、それぞれ抑制されている。したがって、図9、図10に示される実施形態では、上記式(9)の制約条件を満たす必要はない。
(3)上記実施形態において、絶縁型E級DC−DC変換回路30の構成は、図2に示される回路に限られない。絶縁型E級DC−DC変換回路30の変形例として、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路が用いられてもよい。
図11は、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aを概略的に示す回路図である。絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aは、図11に示されるように、コイルLr2及びコンデンサCr2からなる直列共振回路が、絶縁型E級DC−DC変換回路30(図2)に付加された回路である。
コイルLr2及びコンデンサCr2からなる直列共振回路は、コイルLiとトランジスタM1のドレインとを接続するライン47と、コンデンサCiとトランジスタM1のソースとを接続するライン48と、の間に接続されている。新たに付加されたコイルLr2及びコンデンサCr2からなる直列共振回路の共振周波数は、コイルLr及びコンデンサCrからなる直列共振回路の共振周波数の2倍に設定されている。
絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aにおいても、トランジスタM1では、E級スイッチングが行われる。したがって、本明細書では、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aは、絶縁型E級DC−DC変換回路の一種として取り扱われる。
図12は、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aのシミュレーション結果を概略的に示すタイミングチャートである。図13は、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30A(図11)からコイルLr2及びコンデンサCr2を除去した回路(すなわち、絶縁型E級DC−DC変換回路)のシミュレーション結果を比較例として概略的に示すタイミングチャートである。
なお、図11に示されるように、電圧調整回路20のうち、コンデンサCiのみが接続されている。このため、図12、図13のシミュレーションでは、降圧されることなく、直流入力電圧Vciとして、Vci=DC374[V]が、そのまま印加されている。
また、図12、図13に示されるように、トランジスタM1のゲートに入力される駆動パルス信号SgM1の、周波数は3.2[MHz](すなわち、周期0.3125[μs])であり、オンデューティ比は50[%]である。
また、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aの特徴は、トランジスタM1のドレイン電圧VdM1の最大値が絶縁型E級DC−DC変換回路に比べて低下することである。すなわち、図13(絶縁型E級DC−DC変換回路)では、トランジスタM1のドレイン電圧VdM1の最大値は、1.33[kV]であり、直流入力電圧Vci(DC374[V])の3.56倍になっている。一方、図12(絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30A)では、トランジスタM1のドレイン電圧VdM1の最大値は、1.10[kV]であり、直流入力電圧Vci(DC374[V])の2.94倍になっている。
このため、絶縁型Φ2級DC−DC変換回路30Aでは、トランジスタM1として、絶縁型E級DC−DC変換回路に比べて低い耐電圧の素子を使用することができる。
(4)上記実施形態(図2)及び上記変形された実施形態(図9、図10)では、コンデンサCiは電圧調整回路20,20A,20B,20Cに含まれるものとして記載されているが、コンデンサCiは整流回路10に含まれると考えてもよい。この場合でも、回路におけるコンデンサCiの接続状態は同じであり、直流入力電圧Vciも同じである。
(5)上記実施形態(図2)及び上記変形された実施形態(図9、図10)では、電圧フィードバック制御を行っているが、これに限られない。例えば、制御応答を向上するためにフィードフォワード制御を行ってもよい。例えば、フィードフォワード制御により生成される信号は目標電圧Vtgtに応じた固定されたデューティ比及び周波数である。このフィードフォワード制御より生成した信号と、フィードバック制御より生成した信号とを組み合わせて、トランジスタM2をスイッチングしてもよい。また、電圧フィードバックのみの制御よりも制御応答を向上するために、電圧調整回路20における任意の電流を検出し、フィードバック制御の信号生成に利用してもよい。
(6)上記実施形態(図2)及び上記変形された実施形態(図9、図10)において、ダイオードD2に並列にトランジスタ(第3スイッチング素子)を接続してもよい。この場合、トランジスタM2のオフ期間中のうち、所定の期間でトランジスタ(第3スイッチング素子)をオンにする、いわゆる同期整流動作をさせてもよい。この実施形態によれば、電圧調整回路30の効率を向上することができる。
(7)上記実施形態(図2)及び上記変形された実施形態(図9、図10)において、整流回路10の出力電圧Vciと、電圧調整回路20のドレイン電流とを検出し、検出値を補償回路24から出力される補償信号の生成に利用して、交流入力電源の力率を改善させてもよい。
(8)上記実施形態(図2)及び上記変形された実施形態(図9、図10)において、絶縁型E級DC−DC変換回路30の構成は、図示された構成に限られず、E級スイッチングが実現される構成であればよい。例えば、大電力化のために、トランスTrの2次側の整流部(ダイオードD1)をセンタータップ方式としてもよい。また、効率向上のために、ダイオードD1に代えてトランジスタを採用し、同期整流動作をさせてもよい。
本開示は、例えば、ACアダプターに使用される電力変換装置に利用可能である。
1,1A〜1C ACアダプター
20,20A〜20C 電圧調整回路
22 スイッチング制御回路
23 出力電圧検出回路
24 補償回路
25 信号生成回路
30 絶縁型E級DC−DC変換回路
30A 絶縁型Φ2級DC−DC変換回路
31 駆動回路
Cc 中間バスコンデンサ
Co コンデンサ
D2 ダイオード
Lc,Li,Lr コイル
M1,M2 トランジスタ

Claims (7)

  1. 第1スイッチング素子を所定の周波数及び所定のデューティ比でスイッチングさせる駆動回路を含み、入力されるE級入力電圧から前記第1スイッチング素子のスイッチングによりE級直流出力電圧を生成する絶縁型E級DC−DC変換回路と、
    外部から入力される外部直流入力電圧から調整出力電圧を生成し、生成した前記調整出力電圧を前記E級入力電圧として前記絶縁型E級DC−DC変換回路に出力する電圧調整回路と、を備え、
    前記電圧調整回路は、第2スイッチング素子と、前記第2スイッチング素子の制御端子に接続され、前記第2スイッチング素子のスイッチングにおけるデューティ比を制御するスイッチング制御回路と、を含み、
    前記スイッチング制御回路は、前記E級直流出力電圧が予め定められた目標電圧に一致するように、前記デューティ比を制御して前記調整出力電圧の平均電圧値を調整する、
    電力変換装置。
  2. 前記駆動回路は、1MHz以上100MHz以下の周波数で前記第1スイッチング素子をスイッチングし、
    前記スイッチング制御回路は、1MHz未満の周波数で前記第2スイッチング素子をスイッチングする、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれ前記電圧調整回路に接続される入力コイルは、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる共振用コイルのインダクタンスより大きいインダクタンスを有し、
    前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる出力側平滑コンデンサは、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる共振用コンデンサの容量より大きく、かつ、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に含まれる、前記第1スイッチング素子の一対の導通端子間に並列に接続された並列コンデンサの容量より大きい容量を有する、
    請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記電圧調整回路は、整流素子を更に含み、
    前記スイッチング制御回路は、前記第2スイッチング素子の制御端子に接続されるように構成され、
    前記整流素子のカソードは、前記第2スイッチング素子の第1導通端子に接続されるように構成され、
    前記外部直流入力電圧は、前記整流素子のアノードと前記第2スイッチング素子の第2導通端子との間に印加されるように構成され、
    前記整流素子の前記カソードと前記アノードとは、それぞれ、前記絶縁型E級DC−DC変換回路に接続され、
    前記調整出力電圧は、前記整流素子の前記カソード及び前記アノード間に生成される、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記絶縁型E級DC−DC変換回路と前記電圧調整回路との間に配置された中間バスコンデンサを更に備える、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記スイッチング制御回路は、
    前記絶縁型E級DC−DC変換回路から出力される前記E級直流出力電圧を検出する出力電圧検出回路と、
    前記目標電圧と前記E級直流出力電圧との電圧差がゼロに近づくような補償信号を出力する補償回路と、
    前記補償信号に基づきパルス幅変調信号を生成し、生成した前記パルス幅変調信号を前記第2スイッチング素子の前記制御端子に出力する信号生成回路と、を有する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 外部の商用交流電源に接続するための一対の電源接続端子を含み、前記一対の電源接続端子により接続された前記商用交流電源から入力される交流入力電圧を整流し、整流された整流電圧を前記外部直流入力電圧として前記電圧調整回路に出力する整流回路を更に備える、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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