以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、撮像装置の一例であるカメラ10の模式断面図である。カメラ10は、一眼レフレックスカメラである。カメラ10は、レンズユニット20及びカメラボディ30を備える。レンズユニット20は、交換レンズである。カメラボディ30には、レンズユニット20が装着される。レンズユニット20は、その鏡筒内に、光軸22に沿って配列された光学系を備え、入射する被写体光束をカメラボディ30の撮像ユニット50へ導く。
本実施形態において、光軸22に沿う方向をz軸方向と定める。すなわち、撮像ユニット50が有する撮像素子100へ被写体光束が入射する方向をz軸方向と定める。具体的には、被写体光束が入射する方向をz軸マイナス方向と定め、その反対方向をz軸プラス方向と定める。撮像素子100の長手方向をx軸方向と定める。撮像素子100の短手方向をy軸方向と定める。具体的には、x軸方向及びy軸方向は、図1に図示した方向に定められる。x軸、y軸、z軸は右手系の直交座標系である。なお、説明の都合上、z軸プラス方向を上、z軸マイナス方向を下とみなす場合がある。例えば、z軸プラス方向を前方、前側、上方、上側等と呼ぶ場合がある。また、z軸マイナス方向を後方、後側、下方、下側等と呼ぶ場合がある。z軸マイナス方向の側を背面側等と呼ぶ場合がある。
カメラボディ30は、レンズマウント24に結合されるボディマウント26よりz軸マイナス方向の位置に、ミラーユニット31を有する。ミラーユニット31は、メインミラー32及びサブミラー33を含む。メインミラー32は、レンズユニット20が射出した被写体光束の光路中に進入した進入位置と、被写体光束の光路から退避した退避位置との間で回転可能に軸支される。サブミラー33は、メインミラー32に対して回転可能に軸支される。サブミラー33は、メインミラー32とともに進入位置に進入し、メインミラー32とともに退避位置に退避する。このように、ミラーユニット31は、被写体光束の光路中に進入した進入状態と、被写体光束から退避した退避状態とをとる。
ミラーユニット31が進入状態にある場合、メインミラー32に入射した被写体光束の一部は、メインミラー32に反射されてピント板80に導かれる。ピント板80は、撮像ユニット50が有する撮像素子100の撮像面と共役な位置に配されて、レンズユニット20の光学系が形成した被写体像を可視化する。ピント板80に形成された被写体像は、ペンタプリズム82及びファインダ光学系84を通じてファインダ窓86から観察される。
ミラーユニット31が進入状態にある場合、メインミラー32に入射した被写体光束のうちメインミラー32で反射した被写体光束以外の光束は、サブミラー33に入射する。具体的には、メインミラー32はハーフミラー領域を有し、メインミラー32のハーフミラー領域を透過した被写体光束がサブミラー33に入射する。サブミラー33は、ハーフミラー領域から入射した光束を、結像光学系70に向かって反射する。結像光学系70は、入射光束を、焦点位置を検出するための焦点検出センサ72に導く。焦点検出センサ72は、焦点位置の検出結果をMPU51へ出力する。
ピント板80、ペンタプリズム82、メインミラー32、サブミラー33、ファインダ光学系84およびシャッタユニット40は、支持部材としてのミラーボックス60に支持される。ミラーボックス60の内表面は、植毛紙で実質的に覆われている。シャッタユニット40は、シャッタ部の一例としてのシャッタ幕48を有する。ミラーユニット31が退避状態にあり、シャッタ幕48が開状態となれば、レンズユニット20を透過する被写体光束は、撮像素子100の撮像面に到達する。
撮像ユニット50のz軸マイナス方向の位置には、基板62及び表示部88が順次配置される。表示部88としては、例えば液晶パネル等を適用できる。表示部88の表示面は、カメラボディ30の背面に現れる。表示部88は、撮像素子100からの出力信号から生成される画像を表示する。
基板62には、MPU51、ASIC52等の電子回路が実装される。MPU51は、カメラ10の全体の制御を担う。撮像素子100からの出力信号は、フレキシブルプリント基板等を介してASIC52へ出力される。ASIC52は、撮像素子100から出力された出力信号を処理する。
ASIC52は、撮像素子100からの出力信号に基づいて、表示用の画像データを生成する。表示部88は、ASIC52が生成した表示用の画像データに基づいて画像を表示する。ASIC52は、撮像素子100からの出力信号に基づいて、記録用の画像データを生成する。ASIC52は、撮像素子100の出力信号に対して例えば画像処理や圧縮処理を施すことで記録用の画像データを生成する。ASIC52が生成した記録用の画像データは、カメラボディ30に装着された記録媒体に記録される。記録媒体は、カメラボディ30に着脱可能に構成されている。
図2は、シャッタユニット40と駆動部58とを示す斜視図である。シャッタユニット40は、シャッタ本体部45と、検出ユニット46とを有する。
シャッタ本体部45は、シャッタ幕48を内部に有する。シャッタ幕48は、駆動部58によって駆動される。
シャッタ本体部45は、第1シャッタ地板410と、第2シャッタ地板420と、マスクシート430とを有する。第1シャッタ地板410は、第2シャッタ地板420よりz軸プラス方向に位置する。第1シャッタ地板410は、第2シャッタ地板420よりz軸プラス方向に位置する。マスクシート430は、第1シャッタ地板410に設けられる。シャッタ幕48は、第1シャッタ地板410、第2シャッタ地板420およびマスクシート430によって実質的に囲まれる空間内に設けられる。
後述するように、検出ユニット46は、シャッタ幕48を検出する検出部49を有する。検出部49は、シャッタ幕48の検出結果を示す信号を生成する。検出部49によって生成されたシャッタ幕48の検出結果を示す信号は、フレキシブルプリント基板59を介して、MPU51へ出力される。
シャッタ本体部45は、第1開口400および第2開口402を有する。第1開口400は、第1シャッタ地板410によって形成される、被写体側の開口である。後に示すように、第2開口402は、第2シャッタ地板420によって形成される、撮像素子100側の開口である。シャッタ本体部45から見た場合、第1開口400は被写体光束が入射する側の開口であり、第2開口402は被写体光束が出射する側の開口である。
シャッタ幕48は、駆動部58によって駆動されることにより、第1開口400に沿って走行する。シャッタ幕48の状態は、撮像素子100に対して第1開口400を遮蔽する遮蔽状態と、撮像素子100に対して第1開口400の少なくとも一部を開放する開放状態とを含む。図2は、シャッタ幕48が開放状態にある場合を示す。シャッタ幕48が開放状態にある場合、シャッタ幕48は、第1開口400を通過した被写体光束の光路から退避した状態にある。シャッタ幕48が遮蔽状態にある場合、シャッタ幕48は、第1開口400を通過した被写体光束の光路中に進入した状態にある。
第1開口400は、第1辺41と、第2辺42と、第3辺43と、第4辺44とで画定される。第1辺41は、第2辺42と略平行な辺である。第1辺41は、第2辺42よりx軸プラス方向に位置する。第3辺43は、第4辺44と略平行な辺である。第3辺43は、第4辺44よりy軸プラス方向に位置する。駆動部58は、第2辺42よりx軸マイナス方向に位置する。
検出ユニット46は、第1開口400より被写体側に設けられる。z軸に方向において、検出ユニット46は第1開口400の位置よりプラス方向に位置する。
検出ユニット46は、第1開口400より外側に設けられる。具体的には、x軸方向において、検出ユニット46は、第1辺41の位置よりプラス方向に位置する。y軸方向において、検出ユニット46は、第3辺43の位置よりマイナス方向に位置する。y軸方向において、検出ユニット46は、第4辺44の位置よりプラス方向に位置する。xy平面に投影した場合、検出ユニット46は、第1辺41よりx軸プラス側、かつ、第3辺43と第4辺44との間に位置する。検出ユニット46は、y軸方向において第3辺43と第4辺44との中間に位置してよい。xy平面に投影した場合、光軸22のy座標は、投影面において検出ユニット46が占める領域のy座標の範囲内にあってよい。
検出ユニット46は、カバー部200を有する。検出ユニット46が有する検出部49は、カバー部200の内側に設けられる。
カバー部200は、第1外表面210と、第2外表面220とを有する。第1外表面210は、第1開口400側の外表面である。第2外表面220は、被写体側の外表面である。第2外表面220は、第1開口400の開口面に略平行な面である。
カバー部200の少なくとも一部は、ミラーボックス60内の空間の一部を画定する。具体的には、第1外表面210の少なくとも一部は、ミラーボックス60内の空間の一部を画定する。
第1外表面210は、少なくとも一部に起伏構造を有する。第1外表面210が有する起伏構造は、ミラーボックス60に入射し第1外表面210で反射した光が第1開口400を通過することを抑制する。
図3は、カメラボディ30が有する内部ボディ90を示す正面図である。図3は、内部ボディ90をz軸プラス方向の位置からz軸マイナス方向に見た場合の正面図である。
図4は、内部ボディ90をxy平面に平行な面で切断した断面図の一例を示す。図4は、図3に示すA−A断面の断面図である。
図5は、内部ボディ90のA−A断面の一部を拡大した断面図を示す。図5は、図4に示すB部を含む領域をした断面図を示す。
光学ユニット55は、シャッタユニット40のz軸方向マイナス側に、シャッタユニット40に近接して設けられる。シャッタユニット40に対向する光学ユニット55側の部位と光学ユニット55に対向するシャッタユニット40側の部位との間の距離は、検出部49のz軸方向の長さより長い。撮像ユニット50は、光学ユニット55のz軸方向マイナス側に、光学ユニット55に近接して設けられる。
光学ユニット55は、光学素子550と、振動素子570と、押さえ部材580とを含む。押さえ部材580は、光学素子550を撮像ユニット50に押さえ付けて、撮像ユニット50に固定する。押さえ部材580は、シャッタユニット40が有する第2シャッタ地板420に対向して設けられる。
光学素子550は、水晶板551と、中間シート552と、赤外カット板553とを含む。水晶板551、中間シート552および赤外カット板553は、z軸マイナス方向に、水晶板551、中間シート552および赤外カット板553の順で配置されている。
赤外カット板553は、赤外の波長域の光をカットして、可視光の波長域の光を透過させる。赤外カット板553は、例えば赤外の波長域の光を吸収する。中間シート552は、透光性を有する。中間シート552は、水晶板551および赤外カット板553に接して設けられ、水晶板551と赤外カット板553との間の干渉を抑制する。
水晶板551には、振動素子570が設けられる。振動素子は、PZT素子等の圧電素子であってよい。振動素子570が水晶板551を振動させることで、水晶板551の被写体側の表面に付着している塵埃が減少され得る。
撮像ユニット50は、カバーガラス160と、撮像素子100を実装する第1基板120と、第1基板120に固定されている第2基板130とを含む。撮像素子100は、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等の固体撮像素子である。第1基板120は、撮像素子100を環囲する環囲部140を有する。カバーガラス160は、環囲部140のz軸プラス側の開口に設けられる。撮像素子100は、第1基板120およびカバーガラス160によって形成された密封空間内に設けられる。第2基板130は、ミラーボックス60に直接または間接的に締結される。
シャッタ幕48が開放状態にある場合、第1開口400を通過した光は、第2開口402を通過して撮像素子100に向かう。第1開口400を通過した光は、光学素子550、カバーガラス160を通過して撮像素子100に入射する。撮像素子100は、第1開口400を通過した光を受光して、受光した光に基づいて画素信号を生成する。撮像素子100は、生成した画素信号を出力信号として出力する。
図6は、内部ボディ90のA−A断面の一部を拡大した断面図を示す。図6は、図5に示すC部を含む領域を拡大した断面図を示す。
シャッタ幕48は、シャッタ先幕310と、シャッタ後幕320と、中間板330とを有する。z軸方向において、中間板330は、シャッタ先幕310と、シャッタ後幕320との間に設けられる。中間板330は、第1開口400の開口面と略平行な開口面を持つ開口331を有する。シャッタ幕48が開放状態にある場合、第1開口400を通過した光は、開口331、第2開口402を順に通過して、撮像素子100へ向かう。
シャッタ先幕310は、複数のシャッタ羽根を有する。具体的には、シャッタ先幕310は、第1先幕羽根311、第2先幕羽根312および第3先幕羽根313を有する。第1先幕羽根311、第2先幕羽根312および第3先幕羽根313は、駆動部58によって駆動されて、第1開口400に沿って走行する。
シャッタ後幕320は、複数のシャッタ羽根を有する。具体的には、シャッタ後幕320は、第1後幕羽根321、第2後幕羽根322および第3後幕羽根323を有する。第1後幕羽根321、第2後幕羽根322および第3後幕羽根323は、駆動部58によって駆動されて、第1開口400に沿って走行する。
シャッタ先幕310は、駆動部58によって駆動されることにより、第1開口400に沿って走行する。シャッタ先幕310の状態は、撮像素子100に対して第1開口400を遮蔽する遮蔽状態と、撮像素子100に対して第1開口400の少なくとも一部を開放する開放状態とを含む。図6は、シャッタ先幕310が開放状態にある場合を示す。
シャッタ後幕320は、駆動部58によって駆動されることにより、第1開口400に沿って走行する。シャッタ後幕320の状態は、シャッタ先幕310が開放状態にある場合に撮像素子100に対して第1開口400を遮蔽する遮蔽状態と、シャッタ先幕310が開放状態にある場合に撮像素子100に対して第1開口400の少なくとも一部を開放する開放状態とを含む。図6は、シャッタ後幕320が遮蔽状態にある場合を示す。
シャッタ幕48は、シャッタ先幕310が開放状態にあり、かつ、シャッタ後幕320が開放状態にある場合に、開放状態となる。シャッタ幕48は、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320の少なくとも一方が遮蔽状態にある場合に、遮蔽状態となる。したがって、図6は、シャッタ幕48が遮蔽状態にある場合を示す。
検出部49が有するカバー部200は、第1カバー部201と第2カバー部202とを有する。第1カバー部201は、検出部49の第1開口400側を覆う。第1カバー部201は、検出部49のx軸プラス側を覆う。第2カバー部202は、検出部49の被写体側を覆う。第2カバー部202は、検出部49のz軸プラス側を覆う。
第2外表面220は、カバー部200の外表面の一部を提供する。第2外表面220は、第2カバー部202の外表面を提供する。第2外表面220は、z軸に略直交する平面である。ここでは、第2外表面220はxy平面に平行であり、xy平面に対する傾斜角が0°であるとする。本実施形態において、傾斜角は、xy平面に対する傾斜角で表す。本実施形態において、xy平面を傾斜角0°とする。ある特定面の傾斜角は、紙面時計回りの角度を正として表す。例えば、yz平面は、傾斜角90°の面である。一般には、特定面の傾斜角は、特定面に平行になるまでxy平面を紙面時計回りに回転させた場合の回転角度で表す。傾斜角は、0°以上180°未満の範囲で表す。
第1外表面210は、カバー部200の外表面の一部を提供する。第1外表面210は、第1カバー部201の外表面を提供する。第1外表面210は、第2外表面220に続き、第1開口400に向かう面である。
第1外表面210は、第1面211と、第2面212と、第3面213と、第4面214と、第5面215と、第6面216と、第7面217と、第8面218と、第9面219とを有する。第1面211、第2面212、第3面213、第4面214、第5面215、第6面216、第7面217、第8面218および第9面219は、いずれもxz平面に略直交する平面であるとする。傾斜角に係る説明の都合上、ここでは、第1面211、第2面212、第3面213、第4面214、第5面215、第6面216、第7面217、第8面218および第9面219は、いずれもxz平面に直交する平面であるとする。また、第1開口400の開口面はxy平面に平行であるとする。したがって、傾斜角は、第1開口400の開口面に対する傾斜角を表す。
第1面211は、第2外表面220に続く面である。第1面211は、第2外表面220から第2面212まで延伸する面である。
第1面211は、xy平面に対して傾斜している。第1面211は、第2外表面220からシャッタ幕48に向かって延伸する。なお、本実施形態において、シャッタ幕48に向かって延伸するとは、延伸元の端部より延伸側の端部がシャッタ幕48に近いことを意味する。すなわち、シャッタ幕48に向かって延伸するとは、yz平面に平行であることを必ずしも要しない。シャッタ幕48に向かって延伸するとは、yz平面に平行であってよいし、yz平面に平行でなくてもよい。
第1面211と第2面212との境界線は、第1面211と第2外表面220との境界線より、シャッタ幕48に近い。第1面211と第2面212との境界線は、第1面211と第2外表面220との境界線より、光軸に近い。第1面211の傾斜角は、0°より大きく90°未満の範囲内にある。
第2面212は、第1面211に続く面である。第2面212は、第1面211から第3面213まで延伸する面である。
第2面212は、第1面211から第1開口400に向かって延伸する。なお、本実施形態において、第1開口400に向かって延伸するとは、x軸方向にみた場合に延伸元の端部より延伸側の端部が第1開口400に近いことを意味する。したがって、第1開口400に向かって延伸するとは、延伸元の端部より延伸側の端部が光軸22に近いことを意味する。つまり、第1開口400に向かって延伸するとは、xy平面に平行であることを必ずしも要しない。第1開口400に向かって延伸するとは、xy平面に平行であってよいし、xy平面に平行でなくてもよい。
本実施形態において、第2面212と第3面213との境界線は、第2面212と第1面211との境界線より、光軸22に近い。第2面212と第1面211とがなす角の内角は、鋭角である。第2面212の傾斜角は、90°より大きいことが好ましい。
第3面213は、第2面212に続く面である。第3面213は、第2面212から第4面214まで延伸する面である。
第3面213は、第2面212からシャッタ幕48に向かって延伸する。第3面213と第4面214との境界線は、第3面213と第2面212との境界線より、シャッタ幕48に近い。第3面213の傾斜角は、0°より大きく90°未満の範囲内にある。第3面213と第4面214との境界線は、第3面213と第2面212との境界線より、光軸22に近い。具体的には、第3面213は、第1面211に略平行である。
第4面214は、第3面213に続く面である。第4面214は、第3面213から第5面215まで延伸する面である。
第4面214は、第3面213から第1開口400に向かって延伸する。第4面214と第5面215との境界線は、第4面214と第3面213との境界線より、光軸22に近い。第2面212と第1面211との内角は鋭角である。具体的には、第4面214は、第2面212に略平行である。
第5面215は、第4面214に続く面である。第5面215は、第4面214から第6面216まで延伸する面である。
第5面215は、第4面214からシャッタ幕48に向かって延伸する。第5面215と第6面216との境界線は、第5面215と第4面214との境界線より、シャッタ幕48に近い。第5面215の傾斜角は、0°より大きく90°未満の範囲内にある。第5面215と第6面216との境界線は、第5面215と第4面214との境界線より、光軸22に近い。具体的には、第5面215は、第1面211および第3面213に略平行である。
第6面216は、第5面215に続く面である。第6面216は、第5面215から第7面217まで延伸する面である。第6面216は、第2面212および第4面214に略平行である。
第7面217は、第6面216に続く面である。第7面217は、第6面216から第8面218まで延伸する面である。第7面217は、第1面211、第3面213および第5面215に略平行である。
第8面218は、第7面217に続く面である。第8面218は、第7面217から第9面219まで延伸する面である。第8面218は、第2面212、第4面214および第6面216に略平行である。
第9面219は、第8面218に続く面である。第9面219は、第8面218から、第1シャッタ地板410において第1開口400を画定する面まで延伸する面である。第9面219は、第1面211、第3面213、第5面215および第7面217に略平行である。
ここで、第1面211と第2面212との境界線および第2面212と第3面213との境界線を含む面600を考える。第1面211の傾斜角は、面600の傾斜角より大きい。仮に、第1カバー部201の外表面を面600とした場合、ミラーボックス60に入射して面600に向かう光の一次反射光は、第1開口400に向かう。
例えば、図4から図6等に示されるように、光線610が面600に入射した場合、その一次反射光は第1開口400を通過して撮像素子100に入射する。同様に、光線620が面600に入射した場合、その一次反射光は第1開口400を通過して撮像素子100に入射する。また、光線630が面600に入射した場合、その一次反射光は第1開口400を通過して撮像素子100に入射する。
しかし、光線610が第1面211に入射した場合、その一次反射光は第1開口400を通過しない。また、光線620が第3面213に入射した場合、その一次反射光は第1開口400を通過しない。また、光線630が第7面217に入射した場合、その一次反射光は第1開口400を通過しない。
このように、ミラーボックス60に入射して第1外表面210に向かう光のうち、第1面211に入射した光の一次反射光の大部分は、第1開口400を通過しない。同様に、第3面213、第5面215、第7面217および第9面219のそれぞれの傾斜角は、面600の傾斜角より大きい。そのため、ミラーボックス60に入射して第1外表面210に向かう光のうち、第3面213、第5面215および第7面217のいずれかの面に入射した光の一次反射光の大部分は、第1開口400を通過しない。
したがって、第1面211、第3面213、第5面215および第7面217のそれぞれの面に入射した光の一次反射光の大部分は、第1開口400に直接に入射しない。少なくとも、第1面211、第3面213、第5面215および第7面217のいずれかの面への入射光のうち反射光が第1開口400に向かう光の割合は、面600への入射光のうち反射光が第1開口400に向かう光の割合より小さい。また、第2面212、第4面214、第6面216および第8面218のそれぞれの面に入射した光の一次反射光は、第1開口400に直接に入射しない。
したがって、第1外表面210に入射した光の一次反射光の大部分は、第1開口400に直接に入射しない。少なくとも、第1外表面210への入射光のうち反射光が第1開口400に向かう光の割合は、面600への入射光のうち反射光が第1開口400に向かう光の割合より小さい。そのため、カバー部200によれば、第1カバー部201の外表面を面600とした場合と比べて、第1開口400側の外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を低減することができる。
以上に説明したように、第1外表面210は段形状を有する。例えば、第1外表面210は、第1面211、第3面213、第5面215および第7面217を段面として有し、第2面212、第4面214、第6面216および第8面218を段差面として有する。そのため、第1外表面210で反射した光が第1開口400を通過することを抑制できる。例えば、第1外表面210が段形状を有しない場合と比べて、第1開口400側の外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を低減することができる。そのため、撮像素子100で得られる画像に生じるゴーストを抑制できる。
なお、第1外表面210はシボ面を有する。そのため、第1開口400側の外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を更に低減することができる。なお、カバー部200は、樹脂組成物を射出成形することによって得られる。
シャッタ幕48の検出に関する構成について説明する。検出部49は、フォトインタラプタである。具体的には、検出部49は、反射型フォトインタラプタ(フォトリフレクタ)である。
中間板330は、開口333を有する。第2シャッタ地板420の内面には、開口333のz軸マイナス方向の位置に、反射板350が設けられている。検出部49は、光を発する発光部と、光を検出する検光部を有する。検出部49の発光部で発生した光は、検出部49から主としてz軸マイナス方向に出射される。検出部49から出射された光は、マスクシート430で絞られて、実質的にz軸に沿う方向の光束としてシャッタ本体部45内に出射される。簡単のため、マスクシート430で絞られてシャッタ本体部45に入射した光を、単に検出光と呼ぶ場合がある。
シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320がともに開放状態にある場合、検出光は開口333を通過して反射板350に入射する。検出部49から出射され反射板350に入射した光は、反射板350で反射して、開口333を通過して、検出部49が有する検光部に入射する。
図6に示されるように、シャッタ後幕320が遮蔽状態にある場合、検出光はシャッタ後幕320が有する第2後幕羽根322によって遮られ、反射板350に到達しない。したがって、検出部49の検光部の受光量は、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320がともに開放状態にある場合より小さくなる。
検出部49の検光部の受光量を示す信号は、フレキシブルプリント基板59を介してMPU51に出力される。MPU51は、検出部49から取得した信号が示す受光量に基づいて、シャッタ幕48の状態を検出する。
MPU51は、検出部49で検出された受光量に基づいて、シャッタ幕48の状態を検出する。具体的には、MPU51は、検出部49から取得した信号が示す受光量に基づいて、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320の少なくとも一方の少なくとも一部の羽根を検出する。より具体的には、MPU51は、検出部49から取得した信号が示す受光量に基づいて、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320の少なくとも一方の少なくとも一つの羽根によって、検出光の光路が遮られたことを検出する。例えば、MPU51は、検出部49から取得した信号が示す受光量が予め定められた値より小さい場合に、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320の少なくとも一方の少なくとも一つの羽根によって、検出光の光路が遮られたと判断する。
図7は、露光開始前におけるシャッタ幕48の状態を示す。図7は、z軸マイナス方向の位置からz軸プラス方向にシャッタ幕48を見た場合の後面図である。図7は、シャッタ先幕310が遮蔽状態にあり、シャッタ後幕320が開放状態にある場合の後面図である。図7は、例えば撮影待機時におけるシャッタ幕48の状態を示す。
なお、図7では、主としてシャッタ幕48の状態の状態を示すことを目的として、少なくとも第2シャッタ地板420は図示されていない。しかし、反射板350の位置を説明することを目的として、反射板350は図示されている。
シャッタ幕48が図7に示す状態にある場合、検出光は第2先幕羽根312によって遮られて反射板350まで到達しない。そのため、検出部49の検光部による受光量は、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320がともに開放状態にある場合の受光量より小さい。MPU51は、検出部49から取得した信号が示す受光量に基づき、シャッタ幕48が遮蔽状態にあると判断する。
図7に示すシャッタ幕48の状態は、例えば撮影開始前に生じる。MPU51は、レリーズボタンが押し込まれたことを検出すると、ミラーユニット31を退避位置に移動させた後、シャッタ先幕310の駆動を開始する。シャッタ先幕310が走行を始めた後、第1開口400および開口331を通過した少なくとも一部の被写体光がシャッタ先幕310によって遮られなくなったタイミングで、撮像素子100の露光が開始されたことになる。
図8は、露光中におけるシャッタ幕48の状態を示す。図8は、z軸マイナス方向の位置からz軸プラス方向にシャッタ幕48を見た場合の後面図である。図8は、撮像素子100の露光期間中における、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320がいずれも開放状態にある場合の後面図である。すなわち、シャッタ幕48が開放状態にある場合の後面図である。
なお、図8では、主としてシャッタ幕48の状態を示すことを目的として、少なくとも第2シャッタ地板420は図示されていない。しかし、反射板350の位置を説明することを目的として、図8には反射板350が図示されている。なお、図8では、主としてシャッタ幕48の状態を示すことを目的として、中間板330の一部を省略して示す。
検出光は、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320のいずれによっても遮られず、反射板350に到達して反射板350で反射され、検出部49の検光部に入射する。MPU51は、検出部49の検光部の受光量に基づき、シャッタ幕48が開放状態にあると判断する。
ここで、シャッタ幕48が図7の状態から図8の状態に遷移するまでの間に、検出光が第2先幕羽根312で遮光された状態から検出光が第2先幕羽根312で遮光されない状態に遷移するタイミングが存在する。そのタイミングにおいて、検出部49の検光部の受光量が増加する。MPU51は、シャッタ先幕310を駆動し始めた後に、検出部49から取得した信号が示す受光量が予め定められた値以上増加したことに応じて、第2先幕羽根312のy軸プラス方向の端部が検出光の位置を通過したと判断する。
図9は、露光終了後におけるシャッタ幕48の状態を示す。図9は、z軸マイナス方向の位置からz軸プラス方向にシャッタ幕48を見た場合の後面図である。図9は、シャッタ先幕310が開放状態にあり、シャッタ後幕320が遮蔽状態にある場合の後面図である。
なお、図9では、主としてシャッタ幕48の状態を示すことを目的として、少なくとも第2シャッタ地板420は図示されていない。しかし、反射板350の位置を説明することを目的として、図10には反射板350が図示されている。
検出光は、第2後幕羽根322によって遮られて反射板350に到達しない。MPU51は、検出部49の検光部の入射量に基づき、シャッタ幕48が遮蔽状態にあると判断する。
ここで、シャッタ幕48が図8の状態から図9の状態に遷移するまでの間に、検出光がシャッタ先幕310およびシャッタ後幕320のいずれによっても遮光されていない状態から、検出光が第2後幕羽根322で遮光された状態に遷移するタイミングが存在する。そのタイミングにおいて、検出部49の検光部が受光する受光量が低下する。MPU51は、シャッタ後幕320を駆動し始めた後に、検出部49から取得した信号が示す受光量が予め定められた値以上低下したことに応じて、第2後幕羽根322のy軸マイナス方向の端部が検出光の位置を通過したと判断する。なお、撮像素子100への入射する被写体光がシャッタ後幕320によって遮られた場合に、撮像素子100の露光が終了したことになる。
図10は、露光終了後にシャッタ先幕310が遮蔽状態に戻ったときのシャッタ幕48の状態を示す。図10は、z軸マイナス方向の位置からz軸プラス方向にシャッタ幕48を見た場合の後面図である。図10は、シャッタ先幕310が遮蔽状態にあり、シャッタ後幕320が遮蔽状態にある場合の後面図である。
なお、図10では、主としてシャッタ幕48の状態を示すことを目的として、少なくとも第2シャッタ地板420は図示されていない。しかし、反射板350の位置を説明することを目的として、反射板350が図示されている。
図9に示したシャッタ幕48の状態と同様、検出光は、第2後幕羽根322によって遮られて反射板350に到達しない。MPU51は、検出部49の検光部の入射量に基づき、シャッタ幕48が遮蔽状態にあると判断する。
なお、図10に示す状態の後に、シャッタ幕48は図7に示す状態に戻る。具体的には、シャッタ後幕320がy軸プラス方向に走行して、シャッタ後幕320が開放状態になる。これにより、シャッタ幕48は、例えば撮影待機時の状態に戻る。
図11は、カバー部200の変形例としてのカバー部800を模式的に示す。カバー部800は、第1カバー部801と第2カバー部802とを有する。第1カバー部801は、カバー部200の第1カバー部201に対応し、検出部49の第1開口400側を覆う。第2カバー部802は、カバー部200の第2カバー部202に対応し、検出部49のx軸プラス側を覆う。第2カバー部802は、検出部49の被写体側を覆う。カバー部800は、第1外表面810と、第2外表面820とを有する。第1外表面810は、第1開口400側の外表面である。第2外表面820は、被写体側の外表面である。第2外表面820は、第1開口400の開口面に略平行な面である。
カバー部800は、第1外表面810の起伏形状がカバー部200の第1外表面210の起伏形状と異なる点を除いて、カバー部200と同様の構成を有する。そのため、カバー部800については主としてカバー部200との相違点を主として説明する。
第1外表面810は、第1面211に対応する第1面811と、第2面212に対応する第2面812と、第3面213に対応する第3面813と、第4面214に対応する第4面814と、第5面215に対応する第5面815と、第6面216に対応する第6面816と、第7面217に対応する第7面817と、第8面218に対応する第8面818と、第9面219に対応する第9面819とを有する。
第1面811、第3面813、第5面815、第7面817および第9面819は、yz平面に略平行な平面である。第2面812、第4面814、第6面816および第8面818は、xy平面に略平行な平面である。このように、第1外表面810は、いわゆる階段形状を有する。カバー部800によっても、第1開口400側の外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を低減することができる。
図12は、カバー部200の変形例としてのカバー部900を模式的に示す。カバー部900は、第1カバー部901と第2カバー部902とを有する。第1カバー部901は、カバー部200の第1カバー部201に対応し、検出部49の第1開口400側を覆う。第2カバー部902は、カバー部200の第2カバー部202に対応し、検出部49のx軸プラス側を覆う。第2カバー部902は、検出部49の被写体側を覆う。カバー部900は、第1外表面910と、第2外表面920とを有する。第1外表面910は、第1開口400側の外表面である。第2外表面920は、被写体側の外表面である。第2外表面920は、第1開口400の開口面に略平行な面である。
カバー部900は、第1外表面910の起伏形状がカバー部200の第1外表面210の起伏形状と異なる点を除いて、カバー部200と同様の構成を有する。そのため、カバー部800については主としてカバー部200との相違点を主として説明する。
第1外表面910は、第1面211に対応する第1面911と、第2面212に対応する第2面912と、第3面213に対応する第3面913と、第4面214に対応する第4面914と、第5面215に対応する第5面915と、第6面216に対応する第6面916と、第7面217に対応する第7面917と、第8面218に対応する第8面918と、第9面219に対応する第9面919とを有する。
第1面911、第3面913、第5面915、第7面917および第9面919の傾斜角は、90°より大きい。第2面912、第4面914、第6面916および第8面918は、xy平面に略平行な平面である。カバー部900によっても、第1開口400側の外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を低減することができる。
カバー部200、カバー部800およびカバー部900に関連して説明したように、検出ユニット46が有するカバー部の第1開口400側の外表面が、傾斜角が異なる複数の面で形成される起伏形状を有するので、第1開口400側の外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を低減することができる。
以上に説明したカバー部200、カバー部800およびカバー部900においては、第1開口400側の外表面が、y軸方向に平行な頂部を形成する、y軸方向に沿う複数の平面を有する。検出ユニット46が有するカバー部の変形例として、第1開口400側の外表面がx軸方向に平行な頂部を形成する、x軸方向に沿う複数の平面を有してよい。検出ユニット46が有するカバー部の更なる変形例として、第1開口400側の外表面は、y軸方向に沿う複数の平面およびx軸方向に沿う複数の平面を有してもよい。
検出部49によると、シャッタ先幕310およびシャッタ後幕320を直接に検出することができるので、シャッタ幕48の位置の検出精度を高めることができる。そのため、撮像素子100の露光時間をより正確に制御することができる。例えば、検出部49がシャッタ先幕310を直接に検出するので、露光開始タイミングを正確に検出できる。そのため、シャッタ先幕310の走行を開始させたタイミングからシャッタ後幕320の走行を開始させるまでの期間を、設定した露光時間に基づいて適切に調節することができる。
また、カバー部200によれば、第1外表面210における一次反射光が撮像素子100に入射することを抑制できるので、検出部49を第1開口400の近傍に設けることができる。そのため、例えば第2先幕羽根312および第2後幕羽根322のx軸方向の長さを、検出部49の位置を遮光できる程度の長さにすればよい。したがって、例えば第2先幕羽根312および第2後幕羽根322をx方向に長くする必要がない。したがって、シャッタ幕48を小型化することができる。
カバー部200、カバー部800およびカバー部900等に関連して説明したように検出ユニット46のカバー部の外表面に起伏形状を形成することに代えて、カバー部の外表面に形成されたシボ面によって、外表面で反射した反射光の単位面積あたりの光強度を低減してもよい。この場合、カバー部を2色成形によって、シボ面を形成し易い材料でカバー部の外表面側を形成してよい。また、カバー部200、カバー部800およびカバー部900等に関連して説明したように検出ユニット46のカバー部の外表面に起伏形状を形成することに代えて、カバー部の外表面を植毛紙で覆ってもよい。
レンズユニット20及びカメラボディ30を含むカメラ10を、撮像装置の一例として取り上げて説明した。しかし、撮像装置は、レンズユニット20を含まなくてよい。例えば、カメラボディ30は撮像装置の一例である。また、撮像装置とは、一眼レフレックスカメラ等のレンズ交換式の撮像装置の他に、レンズ非交換式の撮像装置を含む概念である。また、シャッタユニット40と同様の構成は、撮像装置に限らず、種々の電子機器が備えるシャッタユニットに適用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。