JP2018155221A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

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英樹 長田
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Abstract

【課題】減圧弁の開弁時に発生する圧力波の影響によるサプライポンプの不具合を抑制する。【解決手段】内燃機関の燃料噴射装置1は、インジェクタ2と、コモンレール3と、コモンレールに燃料を圧送するサプライポンプ7と、サプライポンプに供給される燃料を濾過する燃料フィルタ6と、燃料タンク4と、コモンレールに設けられた減圧弁15と、減圧弁に接続された減圧弁リターン流路R1と、サプライポンプに接続されたポンプリターン流路R2と、燃料フィルタに接続されたフィルタリターン流路R3と、燃料タンクに接続されたタンクリターン流路R4と、減圧弁リターン流路の下流端R1d、ポンプリターン流路の下流端R2d、フィルタリターン流路の下流端R3d、およびタンクリターン流路の上流端R4uを同一の合流箇所で合流させる合流部20とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の燃料噴射装置に係り、特に、コモンレールを備えたコモンレール式燃料噴射装置に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関において、インジェクタから噴射される燃料を高圧状態で貯留するコモンレールを備えた燃料噴射装置、すなわちコモンレール式燃料噴射装置が公知である。この燃料噴射装置は、コモンレールに高圧燃料を圧送して供給するサプライポンプと、コモンレールに設けられた減圧弁とを備える(例えば特許文献1参照)。サプライポンプからの燃料圧送により、コモンレール内の燃料圧力であるコモンレール圧が増大され、減圧弁の開弁作動により、コモンレール内の燃料が排出されてコモンレール圧が減少される。こうしたコモンレール圧の増減は、エンジン運転状態に応じたコモンレール圧のフィードバック制御に際してなされる。
特開2012−167559号公報
ところで、サプライポンプにおいて圧送に供されなかった余剰の燃料は、リターン流路(ポンプリターン流路という)を通じて燃料タンクに戻される。また、減圧弁から排出された燃料は、別のリターン流路(減圧弁リターン流路という)を通じて燃料タンクに戻される。
かかる構成において、次の問題が発生することが判明した。ポンプリターン流路と減圧弁リターン流路は、互いに合流された後、燃料タンクに至る。また、減圧弁が開弁した瞬間、コモンレール内の高圧燃料が減圧弁リターン流路に一気に流れ込み、減圧弁リターン流路内に高い圧力波が発生する。この圧力波は、合流部を経てポンプリターン流路を逆流し、サプライポンプに到達する。この圧力波の影響で、サプライポンプに不具合が生じることが判明した。
そこで本発明は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、減圧弁の開弁時に発生する圧力波の影響によるサプライポンプの不具合を抑制できる内燃機関の燃料噴射装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
燃料噴射を行うインジェクタと、
前記インジェクタから噴射される燃料を貯留するコモンレールと、
前記コモンレールに燃料を圧送して供給するサプライポンプと、
前記サプライポンプに供給される燃料を濾過する燃料フィルタと、
燃料を貯留する燃料タンクと、
前記コモンレールに設けられた減圧弁と、
前記減圧弁に接続された上流端を有し、前記減圧弁から排出された戻り燃料が流される減圧弁リターン流路と、
前記サプライポンプに接続された上流端を有し、前記サプライポンプから排出された戻り燃料が流されるポンプリターン流路と、
前記燃料フィルタに接続された上流端を有し、前記燃料フィルタから排出された戻り燃料が流されるフィルタリターン流路と、
前記燃料タンクに接続された下流端を有し、前記燃料タンクに向かって戻り燃料が流されるタンクリターン流路と、
前記減圧弁リターン流路の下流端、前記ポンプリターン流路の下流端、前記フィルタリターン流路の下流端、および前記タンクリターン流路の上流端を同一の合流箇所で合流させる合流部と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置が提供される。
好ましくは、前記合流部は、前記減圧弁リターン流路の下流端と前記タンクリターン流路の上流端とを直線的にまたは互いに鈍角をなすように接続させる。
好ましくは、前記合流部は、十字形の四分岐ジョイントから形成される。
好ましくは、前記燃料噴射装置は、
前記インジェクタに接続された上流端を有し、前記インジェクタから排出された戻り燃料が流されるインジェクタリターン流路をさらに備え、
前記インジェクタリターン流路の下流端は、前記合流部よりも上流側の位置で前記ポンプリターン流路に合流接続される。
好ましくは、前記燃料噴射装置は、
前記コモンレールに設けられた安全弁と、
前記安全弁に接続された上流端を有し、前記安全弁から排出された戻り燃料が流される安全弁リターン流路と、
をさらに備え、
前記安全弁リターン流路の下流端は、前記合流部よりも上流側の位置で前記ポンプリターン流路に合流接続される。
好ましくは、前記燃料噴射装置は、
前記燃料タンクから吸引した燃料を前記燃料フィルタに向かって吐出するフィードポンプをさらに備える。
好ましくは、前記サプライポンプは、前記内燃機関のポンプ駆動部材に連結されるポンプシャフトと、前記ポンプシャフトの周囲からの戻り燃料の漏出を阻止するためのシール部材とを有する。
本発明によれば、減圧弁の開弁時に発生する圧力波の影響によるサプライポンプの不具合を抑制できる。
本実施形態の燃料噴射装置を示す概略図である。 (A)は四分岐ジョイントを示す平面図、(B)は同正面図である。 比較例の燃料噴射装置を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお本発明は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射装置の概略図である。本実施形態の燃料噴射装置は、車両(図示せず)に搭載される内燃機関(エンジン)に適用される。車両はトラック等の大型車両であり、これに搭載される車両動力源としてのエンジンは圧縮着火式内燃機関すなわちディーゼルエンジンである。しかしながら、車両および内燃機関の種類、用途等に特に限定はなく、例えば車両は乗用車等の小型車両であってもよいし、エンジンはガソリンエンジンであってもよい。本実施形態は直列4気筒エンジンの場合を説明するが、エンジンのシリンダ配置形式、気筒数等は任意である。
燃料噴射装置1は、コモンレール式燃料噴射装置からなり、各気筒に設けられた燃料噴射弁すなわちインジェクタ2(一つのみ図示)と、各インジェクタ2に接続されたコモンレール3とを備える。インジェクタ2は、シリンダ内の燃焼室に燃料を直接噴射する。コモンレール3は、インジェクタ2から噴射される高圧の燃料を貯留する。
他方、燃料噴射装置1は、燃料を常圧で貯留する燃料タンク4を備える。燃料噴射装置1は、燃料タンク4内の燃料をインジェクタ2に向けて供給するための供給系統と、各部で不要もしくは余剰となった燃料を燃料タンク4に戻すためのリターン系統とを有する。よってまず供給系統について説明し、次にリターン系統について説明する。
供給系統に関し、燃料噴射装置1は、燃料タンク4から燃料を吸引して吐出するフィードポンプ5と、フィードポンプ5から吐出された燃料を濾過する燃料フィルタ6と、燃料フィルタ6から濾過後の燃料が供給されると共に、これをコモンレール3に圧送して供給するサプライポンプ7とを備える。
燃料タンク4とフィードポンプ5は第1供給流路S1によって接続される。なお「流路」とは、燃料が流される流路のことをいい、主に配管材料により画成される。但し、流路がどのように画成されるかは任意であり、例えばエンジンブロック内部に形成された穴等によって画成されてもよい。第1供給流路S1も含め、各流路における燃料の流れ方向を、流路に付した矢印によって示す。
同様に、フィードポンプ5と燃料フィルタ6は第2供給流路S2によって接続され、燃料フィルタ6とサプライポンプ7は第3供給流路S3によって接続され、サプライポンプ7とコモンレール3は第4供給流路S4によって接続される。コモンレール3とインジェクタ2は第5供給流路S5によって接続される。
フィードポンプ5は、例えばトロコイドギヤポンプからなり、燃料タンク4から吸引した燃料を第1圧力(例えば約4〜8気圧)まで昇圧し、燃料フィルタ6に向かって吐出する。またサプライポンプ7は、例えばプランジャポンプからなり、燃料フィルタ6から供給された第1圧力の燃料を、より高圧の第2圧力(例えば最大で約2000気圧)まで昇圧し、コモンレール3に向かって吐出する。
本実施形態において、フィードポンプ5とサプライポンプ7は一体のユニットとして構成され、互いに同軸で連結かつ駆動される。より詳細には、サプライポンプ7に隣接してエアコンプレッサ8が設けられ、フィードポンプ5とサプライポンプ7とエアコンプレッサ8の三者が同軸で連結かつ駆動される。サプライポンプ7のポンプシャフト9が、エアコンプレッサ8のコンプレッサシャフト10の一端に(例えばカップリングを介して)同軸接続され、コンプレッサシャフト10の他端には、エンジンのポンプ駆動部材であるギヤ11が取り付けられている。このギヤ11は、エンジンのギヤケース12内に配置され、図示しないギヤ列を介してエンジンのクランクシャフトに連結される。これにより、クランクシャフトの回転駆動力がエアコンプレッサ8、サプライポンプ7およびフィードポンプ5の三者に伝達され、三者がクランクシャフトにより同軸で回転駆動されることとなる。
サプライポンプ7のポンプシャフト9はポンプケーシングから突出されている。またポンプケーシング内には、圧送に供されず、燃料タンク4に戻される予定の余剰燃料もしくは戻り燃料が収容されている。この戻り燃料が、ポンプシャフト9の周囲からポンプケーシングとの隙間を通じて漏出するのを阻止するため、ポンプケーシングには、その隙間を塞ぐシール部材13が設けられている。シール部材13は、ゴム等の弾性材料で作られた周知のシールリングからなる。
なお、エアコンプレッサ8のコンプレッサシャフト10の軸受部はギヤケース12内に連通され、ギヤケース12内のオイルで潤滑されるようになっている。エアコンプレッサ8は必須ではなく省略も可能である。この場合、ポンプシャフト9がギヤケース12内に突出され、そこにギヤ11が直接取り付けられる。ポンプ駆動部材は、ギヤ11以外であってもよく、例えばチェーンが巻き掛けられるスプロケットであってもよい。
次に、リターン系統について説明する。コモンレール3の長手方向の一端には減圧弁15が設けられる。減圧弁15は、その開弁時に、コモンレール3内の燃料を排出してコモンレール内部の燃料圧力すなわちコモンレール圧を減少させる弁である。減圧弁15は、コモンレール3に設けられた燃料排出ポート16を含む。減圧弁15は電磁ニードル弁により構成されている。
減圧弁15は、図示しない電子制御ユニット(ECUという)によるコモンレール圧のフィードバック制御に使用される。すなわち、エンジン運転状態に応じて定まる目標コモンレール圧に対し、コモンレール圧センサ(図示せず)により検出された実際のコモンレール圧が高いとき、実際のコモンレール圧を低下させるべく、減圧弁15がECUにより開弁作動される。このとき減圧弁15は、デューティ制御により開弁作動され、すなわち極短いデューティ周期毎に、所定の時間割合ずつ開弁(ON)と閉弁(OFF)とが繰り返される。
また、コモンレール3の長手方向の他端にはリリーフ弁もしくは安全弁17が設けられる。安全弁17は機械式の弁であり、コモンレール圧が異常上昇したときに開弁してコモンレール圧を減少させ、装置全体を保護する。なお安全弁17は必ずしも必須でなく、省略も可能である。
減圧弁15の燃料排出ポート16には、第1リターン流路R1の上流端R1uが接続される。すなわち第1リターン流路R1は、その一端である上流端R1uと、その他端である下流端R1dとを有し、そのうち上流端R1uが減圧弁15の燃料排出ポート16に接続される。第1リターン流路R1は、減圧弁15の開弁時に減圧弁15から排出された戻り燃料が流される流路であり、特許請求の範囲にいう「減圧弁リターン流路」に相当する。なお戻り燃料とは、最終的に燃料タンク4に戻される燃料をいう。
また、サプライポンプ7には、第2リターン流路R2の上流端R2uが接続される。第2リターン流路R2は、その一端である上流端R2uと、その他端である下流端R2dとを有し、そのうち上流端R2uがサプライポンプ7に接続される。第2リターン流路R2は、サプライポンプ7から排出された余剰燃料もしくは戻り燃料が流される流路であり、特許請求の範囲にいう「ポンプリターン流路」に相当する。
同様に、燃料フィルタ6には、第3リターン流路R3の上流端R3uが接続される。第3リターン流路R3は上流端R3uと下流端R3dとを有し、そのうち上流端R3uが燃料フィルタ6に接続される。第3リターン流路R3は、燃料フィルタ6内でオーバーフローした余剰燃料もしくは戻り燃料が流される流路であり、特許請求の範囲にいう「フィルタリターン流路」に相当する。
他方、燃料タンク4には、第4リターン流路R4の下流端R4dが接続される。第4リターン流路R4は上流端R4uと下流端R4dとを有し、そのうち下流端R4dが燃料タンク4に接続される。第4リターン流路R4は、燃料タンク4に向かって戻り燃料が流される流路であり、特許請求の範囲にいう「タンクリターン流路」に相当する。
また、インジェクタ2には、第5リターン流路R5の上流端R5uが接続される。第5リターン流路R5は上流端R5uと下流端R5dとを有し、そのうち上流端R5uがインジェクタ2に接続される。第5リターン流路R5は、インジェクタ2から排出された戻り燃料が流される流路であり、特許請求の範囲にいう「インジェクタリターン流路」に相当する。インジェクタ2は、その開閉作動時に燃料を外部に排出するよう構成されており、この排出燃料が戻り燃料となって第5リターン流路R5を流される。
また、安全弁17には、第6リターン流路R6の上流端R6uが接続される。第6リターン流路R6は上流端R6uと下流端R6dとを有し、そのうち上流端R6uが安全弁17に接続される。第6リターン流路R6は、安全弁17から排出された戻り燃料が流される流路であり、特許請求の範囲にいう「安全弁リターン流路」に相当する。
ところで、本実施形態の燃料噴射装置1は、第1リターン流路R1の下流端R1d、第2リターン流路R2の下流端R2d、第3リターン流路R3の下流端R3d、および第4リターン流路R4の上流端R4uを同一の合流箇所で合流させる合流部(第1合流部ともいう)20を備えている。
合流部20は、図2に示すような十字形もしくは略十字形の四分岐ジョイント21から形成される。四分岐ジョイント21は、第1〜第4リターン流路を画成する配管(図示せず)がそれぞれ同軸に接続される四つのジョイント管、すなわち第1〜第4ジョイント管J1〜J4を一体に有する。これらジョイント管J1〜J4は四分岐ジョイント21の中心部で互いに連通接続される。詳細には、第1〜第4ジョイント管J1〜J4の管軸C1〜C4は、四分岐ジョイント21の中心Oで互いに接続される。
図2(A)に示すような平面視において、各ジョイント管J1〜J4は、90°の等間隔で離間して配置されている。また、第1リターン流路R1の下流端R1dが接続される第1ジョイント管J1と、第4リターン流路R4の上流端R4uが接続される第4ジョイント管J1とは、同一直線上に位置するよう配置されている。第2リターン流路R2の下流端R2dが接続される第2ジョイント管J2と、第3リターン流路R3の下流端R3dが接続される第3ジョイント管J3も、同一直線上に位置し、同軸に配置されているが、これらの管軸C2,C3がなす直線軸は、第1および第4ジョイント管J1,J4の管軸C1,C4がなす直線軸と直角に交差する。従って、燃料タンク4に至る第4リターン流路R4の上流端R4uに対し、減圧弁15からの第1リターン流路R1の下流端R1dは直線的に真っ直ぐ合流するが、サプライポンプ7からの第2リターン流路R2の下流端R2dと、燃料フィルタ6からの第3リターン流路R3の下流端R3dとは、側方から、また互いに反対側から合流することになる。
本実施形態では、図2(B)に示すような正面視において、第1ジョイント管J1の管軸C1と第4ジョイント管J4の管軸C4とが互いに鈍角θをなすよう、第1ジョイント管J1と第4ジョイント管J4が接続されている。これは車両レイアウト上の理由による。しかしながら、第1ジョイント管J1と第4ジョイント管J4はできるだけ直線状に接続されるのが望ましく、第1ジョイント管J1の管軸C1と第4ジョイント管J4の管軸C4とが互いに同軸となるよう、第1ジョイント管J1と第4ジョイント管J4が接続されていても構わない。こうして、合流部20は、第1リターン流路R1の下流端R1dと第4リターン流路R4の上流端R4uとを直線的にまたは互いに鈍角をなすように接続させる。
他方、図1に示すように、インジェクタ2からの第5リターン流路R5の下流端R5dは、合流部20よりも上流側の位置で第2リターン流路R2に合流接続される。この合流部(第2合流部ともいう)25は、T字形の三分岐ジョイント(図示せず)から形成することができる。
また、安全弁17からの第6リターン流路R6の下流端R6dも、合流部20よりも上流側の位置で第2リターン流路R2に合流接続される。本実施形態の場合、第6リターン流路R6の下流端R6dは、第2合流部25よりも上流側に位置する合流部(第3合流部ともいう)26で、第2リターン流路R2に合流接続されている。しかしながら、第6リターン流路R6の下流端R6dは、第2合流部25よりも下流側の位置で第2リターン流路R2に合流接続されてもよい。第3合流部26も、T字形の三分岐ジョイント(図示せず)から形成することができる。
次に、本実施形態の作用効果を比較例と比較しつつ説明する。
図3は、比較例の燃料噴射装置1Aを示す概略図である。なお比較例において、本実施形態に対応するもしくは共通の部分には図中同一符号を付して説明を割愛し、以下、本実施形態との相違点を主に説明する。
比較例においては、リターン系統の構成が本実施形態と異なる。すなわち、第3リターン流路R3の下流端R3d、第6リターン流路R6の下流端R6d、および第4リターン流路R4の上流端R4uが、合流部(第4合流部ともいう)30において、同一の合流箇所で合流されている。この合流部30はT字形の三分岐ジョイントから形成される。
また、減圧弁15からの第1リターン流路R1の下流端R1dと、インジェクタ2からの第5リターン流路R5の下流端R5dとは、合流部30よりも上流側の位置で第6リターン流路R6に合流接続される。第1リターン流路R1の下流端R1dが合流する合流部(第5合流部ともいう)31は、第5リターン流路R5の下流端R5dが合流する合流部(第6合流部ともいう)32よりも上流側に位置される。
また、サプライポンプ7からの第2リターン流路R2の下流端R2dは、合流部31よりも上流側に位置する合流部(第6合流部ともいう)33において、第1リターン流路R1に合流接続される。
本発明者の研究結果によれば、比較例には次の問題があることが判明した。減圧弁15は、コモンレール圧を低下させる開弁作動時に微小な時間間隔で開閉を繰り返す。このとき、減圧弁15が開弁した瞬間、コモンレール3内の高圧燃料が第1リターン流路R1に一気に流れ込み、第1リターン流路R1には戻り燃料の高い圧力波が発生する。
図3に破線矢印aで示すように、この圧力波は、第1リターン流路R1を通じて合流部33に至り、次いで第2リターン流路R2を逆流し、サプライポンプ7に到達する。すると、サプライポンプ7内において圧力波がシール部材13に作用し、シール部材13にクラック、切れ等の損傷が生じたり、シール部材13から燃料漏れが起こったりするなどの不具合が生じることが判明した。
また、シール部材13から燃料漏れが起こると、この漏れた燃料は、図3に破線矢印bで示すように、エアコンプレッサ8を通過してギヤケース12内に浸入する。ギヤケース12はクランクケースおよびオイルパンと連通されており、その内部はエンジンオイル雰囲気にある。そのため、ギヤケース12内に浸入した燃料がエンジンオイルを希釈するというダイリューションの問題が同時に発生する。
これに対し、本実施形態は上記問題を次のように解決可能である。図1に示すように、本実施形態では、第1リターン流路R1の下流端R1d、第2リターン流路R2の下流端R2d、第3リターン流路R3の下流端R3d、および第4リターン流路R4の上流端R4uを、合流部20により同一の合流箇所で合流させている。このため、図1に破線矢印cで示すように、第1リターン流路R1に発生した圧力波を、合流部20および第4リターン流路R4を通じて燃料タンク4に逃がすことができる。また、第1リターン流路R1に発生した圧力波を、合流部20および第3リターン流路R3を通じて燃料フィルタ6にも逃がすことができる。よって、合流部20および第2リターン流路R2を通じてサプライポンプ7に到達する圧力波を大幅に低減することができ、圧力波の影響によるサプライポンプの不具合(シール部材13の損傷、燃料漏れ等)を確実に抑制することができる。また、シール部材13からの燃料漏れに起因するダイリューションの問題も同時に解決可能である。
特に本実施形態では、合流部20により、第1リターン流路R1の下流端R1dと第4リターン流路R4の上流端R4uとが直線的にまたは互いに鈍角をなすように接続される。このため、図1に破線矢印cで示すように、第1リターン流路R1の圧力波を、主に第4リターン流路R4に直接的に流し、燃料タンク4に向かわせることができる。言い換えれば、第1リターン流路R1から第4リターン流路R4に向かう圧力波の流れが支配的となる。よってサプライポンプ7への圧力波の供給を最小限とし、上記問題を好適に解決できる。
加えて、本実施形態では、合流部20により、第1リターン流路R1の下流端R1dと第4リターン流路R4の上流端R4uとを直線的にまたは互いに鈍角をなすように接続する一方で、第2リターン流路R2の下流端R2dをそれら接続軸に対し側方から垂直に接続する。このため、第1リターン流路R1の圧力波が直角に曲がってからでないと第2リターン流路R2に入らなくなり、逆に言えば、第1リターン流路R1の圧力波が第2リターン流路R2に入り難くなる。このことも、サプライポンプ7への圧力波低減に非常に有利である。
他方、本実施形態では、インジェクタ2からの第5リターン流路R5の下流端R5dを、合流部20よりも上流側の位置の合流部25において、第2リターン流路R2に合流接続させている。こうすると次のメリットがある。
すなわち、仮に第5リターン流路R5の下流端R5dを合流部20に接続させると、第1リターン流路R1から合流部20に至った圧力波が第5リターン流路R5に直接入って逆流し、インジェクタ2に到達する虞がある。インジェクタ2の適正な作動のため、こうしたインジェクタリターン側への圧力波浸入は可能な限り低減することが望ましい。本実施形態によれば、合流部20よりも上流側の位置で、第5リターン流路R5の下流端R5dを第2リターン流路R2に合流接続させる。よって第5リターン流路R5を回路上、合流部20から上流側に離間させ、圧力波の第5リターン流路R5への浸入ひいてはインジェクタ2への到達を抑制し、インジェクタ2の適正な作動を確保することができる。
なお、本発明者が行った試験の結果によれば、本実施形態は比較例よりも明らかに、サプライポンプ7への圧力波の浸入を低減できることが確認された。
以上、本発明の実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 燃料噴射装置
2 インジェクタ
3 コモンレール
4 燃料タンク
5 フィードポンプ
6 燃料フィルタ
7 サプライポンプ
9 ポンプシャフト
11 ギヤ
13 シール部材
15 減圧弁
17 安全弁
20 合流部(第1合流部)
21 四分岐ジョイント
25 合流部(第2合流部)
26 合流部(第3合流部)
R1 第1リターン流路
R2 第2リターン流路
R3 第3リターン流路
R4 第4リターン流路
R5 第5リターン流路
R6 第6リターン流路

Claims (7)

  1. 燃料噴射を行うインジェクタと、
    前記インジェクタから噴射される燃料を貯留するコモンレールと、
    前記コモンレールに燃料を圧送して供給するサプライポンプと、
    前記サプライポンプに供給される燃料を濾過する燃料フィルタと、
    燃料を貯留する燃料タンクと、
    前記コモンレールに設けられた減圧弁と、
    前記減圧弁に接続された上流端を有し、前記減圧弁から排出された戻り燃料が流される減圧弁リターン流路と、
    前記サプライポンプに接続された上流端を有し、前記サプライポンプから排出された戻り燃料が流されるポンプリターン流路と、
    前記燃料フィルタに接続された上流端を有し、前記燃料フィルタから排出された戻り燃料が流されるフィルタリターン流路と、
    前記燃料タンクに接続された下流端を有し、前記燃料タンクに向かって戻り燃料が流されるタンクリターン流路と、
    前記減圧弁リターン流路の下流端、前記ポンプリターン流路の下流端、前記フィルタリターン流路の下流端、および前記タンクリターン流路の上流端を同一の合流箇所で合流させる合流部と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 前記合流部は、前記減圧弁リターン流路の下流端と前記タンクリターン流路の上流端とを直線的にまたは互いに鈍角をなすように接続させる
    請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 前記合流部は、十字形の四分岐ジョイントから形成される
    請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 前記インジェクタに接続された上流端を有し、前記インジェクタから排出された戻り燃料が流されるインジェクタリターン流路をさらに備え、
    前記インジェクタリターン流路の下流端は、前記合流部よりも上流側の位置で前記ポンプリターン流路に合流接続される
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  5. 前記コモンレールに設けられた安全弁と、
    前記安全弁に接続された上流端を有し、前記安全弁から排出された戻り燃料が流される安全弁リターン流路と、
    をさらに備え、
    前記安全弁リターン流路の下流端は、前記合流部よりも上流側の位置で前記ポンプリターン流路に合流接続される
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  6. 前記燃料タンクから吸引した燃料を前記燃料フィルタに向かって吐出するフィードポンプをさらに備える
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  7. 前記サプライポンプは、前記内燃機関のポンプ駆動部材に連結されるポンプシャフトと、前記ポンプシャフトの周囲からの戻り燃料の漏出を阻止するためのシール部材とを有する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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