JP2018155107A - 圧縮機システム及び冷凍機 - Google Patents

圧縮機システム及び冷凍機 Download PDF

Info

Publication number
JP2018155107A
JP2018155107A JP2017050114A JP2017050114A JP2018155107A JP 2018155107 A JP2018155107 A JP 2018155107A JP 2017050114 A JP2017050114 A JP 2017050114A JP 2017050114 A JP2017050114 A JP 2017050114A JP 2018155107 A JP2018155107 A JP 2018155107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic
compressor
acoustic hole
hole
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017050114A
Other languages
English (en)
Inventor
耕治 前田
Koji Maeda
耕治 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems Ltd
Priority to JP2017050114A priority Critical patent/JP2018155107A/ja
Publication of JP2018155107A publication Critical patent/JP2018155107A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】騒音を低減させることが可能な圧縮機システムを提供する。【解決手段】圧縮機システムは、流体を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された流体が流れる圧縮機配管と、圧縮機配管の内部と複数の音響孔を介して連通する共鳴空間を有する音響デバイスであって、複数の音響孔が形成される音響孔形成部材、及び音響孔を介して共鳴空間に入射される音波を反射するように配置された反射壁を有するハウジング部材、を含む音響デバイスと、を備える。複数の音響孔は、圧縮機配管の軸方向の所定位置に設けられる少なくとも1つの第1音響孔と、第1音響孔に対して下流側に隣接して配置される少なくとも1つの第2音響孔と、を含み、第1音響孔の開口面積は、第2音響孔の開口面積よりも小さい。【選択図】図1

Description

本開示は、圧縮機を備える圧縮機システム及び冷凍機に関し、詳しくは、圧縮機で発生した騒音を低減するための技術に関する。
圧縮機を備える装置の1つとして、例えば冷凍機がある。冷凍機は、圧縮機に加えて、凝縮器、蒸発器、膨張弁といった構成機器を近傍に配置して一体とし、ユニット化されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−204967号公報
冷凍機の高効率化に伴い、冷凍機から発生する騒音の増大が課題となっている。冷凍機から発生する騒音の原因の1つとして、機械的な誘因による騒音がある。この機械的な誘因による騒音は、圧縮機が作動するときに発生する場合がある。具体的には、圧縮機が作動すると、ブレードの動きやディフューザの羽枚数などにより周期的な流動変動を生じさせ、NZ音と呼ばれる騒音を発生させる場合がある。
しかしながら、特許文献1には、このような騒音を低減させることについては何ら開示されていない。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、上述の課題に鑑みなされたものであり、騒音を低減させることが可能な圧縮機システム及び冷凍機を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る圧縮機システムは、流体を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記流体が流れる圧縮機配管と、前記圧縮機配管の内部と複数の音響孔を介して連通する共鳴空間を有する音響デバイスであって、前記複数の音響孔が形成される音響孔形成部材、及び前記音響孔を介して前記共鳴空間に入射される音波を反射するように配置された反射壁を有するハウジング部材、を含む音響デバイスと、を備え、前記複数の音響孔は、前記圧縮機配管の軸方向の所定位置に設けられる少なくとも1つの第1音響孔と、前記第1音響孔に対して下流側に隣接して配置される少なくとも1つの第2音響孔と、を含み、前記第1音響孔の開口面積は、前記第2音響孔の開口面積よりも小さい。
上記(1)の構成によれば、第1音響孔又は第2音響孔を介して共鳴空間に入射された音波は、反射壁によって反射され、第1音響孔又は第2音響孔を介して圧縮機配管の内部へ出射される。この際、第1音響孔の開口面積は、第2音響孔の開口面積よりも小さいため、第1音響孔を通過し共鳴空間に入射された音波の音速は、第2音響孔を通過して共鳴空間に入射された音波の音速よりも小さい。このため、反射壁に衝突した音波は、全体として圧縮機配管の上流側に向かって反射する。よって、圧縮機からの騒音が圧縮機の下流側に伝搬することが抑制され、騒音を低減することができる。
また、上記(1)の構成によれば、このような音響デバイスを圧縮機配管に配置することで、圧縮機配管の音響固有値を変化させることができる。このため、圧縮機から発生する騒音(NZ音)と圧縮機配管の音響固有値との音響共鳴を低減することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の構成において、前記少なくとも1つの第1音響孔は、周方向に間隔をあけて設けられる複数の第1音響孔を含み、前記少なくとも1つの第2音響孔は、周方向に間隔をあけて設けられる複数の第2音響孔を含む。
上記(2)の構成によれば、圧縮機配管の内部を伝播する音波は、圧縮機配管の周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の第1音響孔又は複数の第2音響孔を通過して、共鳴空間に入射する。このため、圧縮機から発生した騒音が圧縮機の下流側に伝搬することがさらに抑制される。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の一構成において、前記複数の音響孔は、前記第2音響孔に対して下流側に隣接して配置される少なくとも1つの第3音響孔をさらに含み、前記第1音響孔の開口面積をA1、前記第2音響孔の開口面積をA2、前記第3音響孔の開口面積をA3とした場合に、A1<A2<A3の関係が成立する。
上記(3)の構成によれば、第1音響孔、第2音響孔及び第3音響孔のそれぞれを通過して共鳴空間に入射された音波は、第1音響孔を通過した音波の音速、第2音響孔を通過した音波の音速、第3音響孔を通過した音波の音速の順に大きくなる。そして、第1音響孔、第2音響孔、第3音響孔の順に圧縮機配管の下流側に設けられる。
このため、反射壁に衝突した音波は、全体として圧縮機配管の上流側に向かって反射する。これにより、圧縮機からの騒音が圧縮機の下流側に伝搬することが抑制され、騒音を低減することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)から(3)の何れかに記載の一構成において、前記音響孔形成部材は、前記圧縮機配管の一部からなる。
上記(4)の構成によれば、圧縮機配管自体に複数の音響孔を形成することで、音響デバイスを構成することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(3)の何れかに記載の一構成において、前記音響孔形成部材は、前記ハウジング部材と一体的に形成される。
上記(5)の構成によれば、音響孔形成部材とハウジング部材とを一体的に形成することで、音響デバイスを構成することができる。このため、例えば、孔径、孔数、及び孔の形状などが異なる複数種の音響デバイスを用意することで、圧縮機配管の上流側に向かって適切に騒音を反射する音響デバイスを圧縮機配管に取り付けることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)の何れかに記載の一構成において、前記ハウジング部材は、下流側に向かうにつれて前記反射壁と前記圧縮機配管の中心線との距離が短くなるように構成される。
上記(6)の構成によれば、共鳴空間に入射された音波を圧縮機配管の上流側に向かうように反射することができる。これにより、より一層騒音を低減することができる。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係る冷凍機は、上記(1)から(6)の何れか1つに記載の圧縮機システムと、前記圧縮機配管に接続され、前記圧縮機で圧縮された前記流体を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から流出する前記流体を減圧する膨張器と、前記膨張器で減圧された前記流体を蒸発させる蒸発器と、を備える。
上記(7)の構成によれば、冷凍機は、圧縮機、凝縮器、膨張器、及び蒸発器からなるいわゆる冷凍サイクルを備える冷凍機であって、上記(1)〜(6)の何れか1つに記載の圧縮機システムを備える。したがって、このような構成によれば、冷凍機から発生する騒音を低減することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、騒音を低減させることが可能な圧縮機システム及び冷凍機を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る冷凍機の全体構成図である。 本発明の一実施形態に係る音響デバイスの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る音響デバイスの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る音響デバイスの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る音響デバイスの共鳴空間に入射した音波の流れを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る音響デバイスの共鳴空間に入射した音波の流れを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る音響孔形成部材の概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る音響孔形成部材の概略断面図である。図5の(a)には、第1音響孔が示されている。図5の(b)は、第2音響孔が示されている。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍機の全体構成図である。
本発明の一実施形態に係る冷凍機100は、図1に示すように、圧縮機2、圧縮機配管4a(4)、及び音響デバイス6を有する圧縮機システム1と、凝縮器102と、膨張器である第1膨張弁104と、蒸発器106と、を備える。このような冷凍機100は、圧縮機2、凝縮器102、第1膨張弁104、及び蒸発器106からなるいわゆる冷凍サイクルを備える冷却装置である。
図1に示した実施形態では、冷凍機100は、第1膨張弁104からの冷媒Wを気液二相に分離するエコノマイザ110と、エコノマイザ110からの気相W1を圧縮機2内へ流入可能とする流入路112と、エコノマイザ110からの液相を再度減圧する第2膨張弁108と、を備えている。また、凝縮器102の気相部と蒸発器106の気相部との間には、ホットガスバイパス管114が設けられている。ホットガスバイパス管114には、ホットガスバイパス管114内を流れる高温冷媒ガスの流量を制御するためのホットガスバイパス弁116が設けられている。
また、冷凍機100は、図1に示すように、圧縮機2、凝縮器102、膨張器である第1膨張弁104、及び蒸発器106を順次接続する配管4を備える。つまり、冷凍機100には、圧縮機2、凝縮器102、第1膨張弁104、蒸発器106及び配管4からなる冷凍サイクルが形成されている。具体的には、冷凍機100は、上述した圧縮機2と凝縮器102とを接続する圧縮機配管4a(4)と、凝縮器102とエコノマイザ110とを接続する配管4b(4)と、エコノマイザ110と蒸発器106とを接続する配管4c(4)と、蒸発器106と圧縮機2とを接続する配管4d(4)とを有している。
冷媒Wには、例えば、代替フロンのR134a(ハイドロフルオロカーボン)等が用いられる。
圧縮機2は、流体を圧縮する装置である。このような圧縮機2は、例えば、遠心式の2段圧縮機であり、電源からの入力周波数を変更するインバータにより回転数制御された不図示の電動モータによって駆動されている。図1に示した実施形態では、圧縮機2は蒸発器106で熱交換された冷媒Wを圧縮するように構成されている。
圧縮機配管4aは、圧縮機2で圧縮された流体が流れる配管である。図1に示した実施形態では、圧縮機配管4aは圧縮機2と凝縮器102とを接続している。そして、圧縮機配管4aの内部には、圧縮機2で圧縮された冷媒Wが凝縮器102に向かって流れている。
また、この圧縮機配管4aには、圧縮機2で発生するNZ音と呼ばれる騒音を低減する音響デバイス6が設けられている。
凝縮器102は、圧縮機配管4aに接続され、圧縮機2で圧縮された流体を凝縮する装置である。このような凝縮器102は、圧縮機2で圧縮された冷媒Wを冷却水などによって熱交換することで冷却し、冷媒Wを液体の状態とする。凝縮器102は、例えば、シェルアンドチューブ式の熱交換器である。
膨張器である第1膨張弁104は、凝縮器102から流出する流体を減圧する。このような第1膨張弁104は、凝縮器102からの液体の冷媒Wを断熱膨張して減圧し、液体の一部を蒸発させることによって、冷媒Wを気液二相の状態とする。
エコノマイザ110は、第1膨張弁104において気液二相の状態とされた冷媒Wを気相W1と液相とに分離する装置である。
流入路112は、エコノマイザ110によって気液二相の冷媒Wから分離された気相W1を、圧縮機2に流入させる装置である。
第2膨張弁108は、第1膨張弁104と同様に、エコノマイザ110で気相W1が分離されて、液相のみとなった冷媒Wを断熱膨張して減圧するものである。なお、本実施形態の冷凍機100では、膨張弁を用いて冷媒Wを減圧する構成としているがこれに限ることはなく、他の手段を用いて冷媒Wを減圧してもよい。
蒸発器106は、膨張器である第1膨張弁104で減圧された流体を蒸発させる。このような第1膨張弁104は、第2膨張弁108からの冷媒Wを水などとの間で熱交換して蒸発させ、飽和蒸気の状態とするものである。
図2A〜図2Cは、本発明の一実施形態に係る音響デバイスの概略構成図である。図3A及び図3Bは、本発明の一実施形態に係る音響デバイスの共鳴空間に入射した音波の流れを説明するための図である。図4は、本発明の一実施形態に係る音響孔形成部材の概略構成図である。図5は、本発明の一実施形態に係る音響孔形成部材の配置図である。図5の(a)は、第1音響孔が形成されている位置を示す。図5の(b)は、第2音響孔が形成されている位置を示す。
音響デバイス6は、圧縮機配管4aに設けられ、圧縮機2から発生した騒音を消音するための装置である。このような音響デバイス6は、図2A〜図2Cに示すように、圧縮機配管4aの内部11と複数の音響孔14を介して連通する共鳴空間7を有する。この共鳴空間7は、音響デバイス6の内部に形成されている空間である。図2A及び図2Cに示した実施形態では、音響孔形成部材10A(10)は、ハウジング部材15と一体的に形成されている。そして、共鳴空間7は、この音響孔形成部材10Aに形成されている音響孔14を介して、圧縮機配管4aの内部11と連通している。図2Bに示した実施形態では、音響孔形成部材10B(10)は、圧縮機配管4aの一部からなる。そして、共鳴空間7は、この音響孔形成部材10Bに形成されている音響孔14を介して、圧縮機配管4aの内部11と連通している。
また、音響デバイス6は、図2A〜図2Cに示すように、音響孔形成部材10とハウジング部材15とを含む。
音響孔形成部材10は、複数の音響孔14が形成される部材である。図2A及び図2Cに示した実施形態では、上述したように、音響孔形成部材10Aは、ハウジング部材15と一体的に形成されており、圧縮機配管4aに形成された開口12を閉塞するように配置されている。図2Bに示した実施形態では、上述したように、音響孔形成部材10B(10)は圧縮機配管4aの一部からなる。つまり、音響孔形成部材10Bとハウジング部材15とは互いに別体であり、音響孔形成部材10Bの外周面10b上にハウジング部材15が配置されている。
幾つかの実施形態では、音響孔形成部材10は、その圧縮機配管4a側の内周面10aが、圧縮機配管4aの内部11における冷媒Wが流れる方向(圧縮機配管4aの長さ方向)に亘って、圧縮機配管4aの内周面9aに沿うように構成されている。また、幾つかの実施形態では、音響孔形成部材10は、その圧縮機配管4a側の内周面10aが、圧縮機配管4aの周方向に亘って、圧縮機配管4aの内周面9aに沿うように構成されている。このような構成によれば、例えば、音響孔形成部材10が圧縮機配管4aの内部11に向かって突出していることによる渦の発生(圧損)や騒音の発生を防止することができる。図2A〜図2Cに示した実施形態では、音響孔形成部材10は、その圧縮機配管4a側の内周面10aが、圧縮機配管4aの長さ方向及び周方向の両方に亘って、圧縮機配管4aの内周面9aに沿うように構成されている。
ハウジング部材15は、図2A〜図2Cに示すように反射壁17を有する部材である。この反射壁17は、図2A〜図2Cに示すように、音響孔形成部材10よりも圧縮機配管4aの外側に位置する壁であり、共鳴空間7に面して配置されている。また、反射壁17は、圧縮機配管4aの長さ方向に沿って延在している。図2A及び図2Bに示した実施形態では、反射壁17は圧縮機配管4aの長さ方向に対して平行な方向に延在している。また、図2Cに示した実施形態では、反射壁17は圧縮機配管4aの長さ方向に対して傾斜する方向に延在している。つまり、この反射壁17は、図3A及び図3Bに示すように、音響孔14を介して共鳴空間7に入射される音波Sを反射するように配置される。
複数の音響孔14は、図2A〜図2Cに示すように、第1音響孔14A(14)と第2音響孔14B(14)とを含む。第1音響孔14Aは、図2A〜図2Cに示すように、圧縮機配管4aの軸方向の所定位置に設けられる少なくとも1つの孔である。第2音響孔14Bは、図2A〜図2Cに示すように、第1音響孔14Aに対して下流側(凝縮器側)に隣接して配置される少なくとも1つの孔である。そして、図4に示すように、第1音響孔14Aの開口面積は、第2音響孔14Bの開口面積よりも小さい。
なお、図2A〜図2Cでは、圧縮機配管4aの軸方向において、最も圧縮機2側の位置にある音響孔14を第1音響孔14A、その下流側に隣接する音響孔14を第2音響孔14Bとして表示しているが、第1音響孔14A、及び第2音響孔14Bにおける圧縮機配管4aの軸方向における位置は、本発明の作用効果を奏する限りにおいて、特に限定されない。
また、幾つかの実施形態では、図4に示すように、第1音響孔14A、及び第2音響孔14Bを含む複数の音響孔14は、ともに真円形状に形成されている。また、幾つかの実施形態では、図示しないが、第1音響孔14A、及び第2音響孔14Bを含む複数の音響孔14は、楕円形状や多角形状を含む真円形状以外の形状から形成されてもよい。
ここで、図3A及び図3Bを例示して、共鳴空間7に入射した音波の流れについて説明する。図3A及び図3Bに示した実施形態では、音響孔形成部材10には、6つの音響孔14が形成されている。そして、最も圧縮機2側(上流側)に位置する音響孔14が最も開口面積が小さく、圧縮機2側から凝縮器102側に向かうにつれて開口面積が大きくなっている。また、図3Bに示す音響デバイス6は、圧縮機2側から凝縮器102側に向かうにつれて、反射壁17と圧縮機配管4aの中心線Oとの距離が短くなるように構成されている。
本発明者らの知見によれば、例えば図3A及び図3Bに示すように、音響孔14の開口面積が大きくなるにつれて、それぞれの音響孔14から共鳴空間7に入射される音波の音速の大きさは大きくなる。そして、それぞれの音響孔14から共鳴空間7に入射された音波の音速の大きさに差が生じることにより、音波全体としての音波Sは、中心線Oと直交する方向に対して圧縮機2側に傾斜して反射壁17に入射している。そして、この反射壁17に入射した音波Sは、圧縮機2側に向かって反射している。
なお、図3A及び図3Bに示した実施形態では、複数の音響孔14が6つの音響孔14を有している場合を例に説明したが、本発明のこれに限定されない。本発明の作用効果を奏する限りにおいて、少なくとも上述した第1音響孔14Aと、第1音響孔14Aに対して下流側に隣接して配置される少なくとも1つの第2音響孔14Bとを含んでいればよい。
このような本発明の一実施形態に係る圧縮機システム1によれば、上述したように第1音響孔14A又は第2音響孔14Bを介して共鳴空間7に入射された音波は、反射壁17によって反射され、第1音響孔14A又は第2音響孔14Bを介して圧縮機配管4aの内部11へ出射される。この際、第1音響孔14Aの開口面積A1は、第2音響孔14Bの開口面積A2よりも小さいため、第1音響孔14Aを通過し共鳴空間7に入射された音波の音速は、第2音響孔14Bを通過して共鳴空間7に入射された音波の音速よりも小さい。このため、反射壁17に衝突した音波Sは、全体として圧縮機配管4aの上流側に向かって反射する。よって、圧縮機2からの騒音が凝縮器102に伝搬することが抑制され、騒音を低減することができる。
また、幾つかの実施形態では、音響孔14の孔径を調整することで、圧縮機配管4aの音響固有値を調整する。また、幾つかの実施形態では、音響孔形成部材10の開口率(全音響孔14の断面積/音響孔形成部材10の断面積)を調整することで、圧縮機配管4aの音響固有値を調整する。したがって、このような音響デバイス6を圧縮機配管4aに配置することで、圧縮機配管4aの音響固有値を変化させることができる。このため、圧縮機2から発生するNZ音と圧縮機配管4aの音響固有値との音響共鳴を低減することができる。
尚、NZ音とは、圧縮機2が作動するときに発生する騒音であって、ブレードの動きやディフューザの羽枚数などによる周期的な流動変動によって発生する騒音である。
幾つかの実施形態では、図4及び図5の(a)に示すように、少なくとも1つの第1音響孔14Aは、周方向に間隔をあけて設けられる。また、図4及び図5の(b)に示すように、少なくとも1つの第2音響孔14Bは、周方向に間隔をあけて設けられる。
図5の(a)に示した実施形態では、第1音響孔14Aは、圧縮機配管4aの周方向の全周にわたって間隔をあけて設けられている。図5の(b)に示した実施形態では、第2音響孔14Bは、圧縮機配管4aの周方向の全周にわたって間隔をあけて設けられている。尚、幾つかの実施形態では、第1音響孔14Aは、圧縮機配管4aの周方向の一部に設けられてもよい。また、幾つかの実施形態では、第2音響孔14Bは、圧縮機配管4aの周方向の一部に設けられてもよい。
このような構成によれば、圧縮機配管4aの内部11を伝播する音波は、圧縮機配管4aの周方向に沿って間隔をあけて設けられている複数の第1音響孔14A又は複数の第2音響孔14Bを通過して、共鳴空間7に入射する。このため、圧縮機2から発生した騒音が凝縮器102に伝搬することがさらに抑制される。
幾つかの実施形態では、図4に示したように、複数の第1音響孔14Aは、周方向と直交する方向において、互いに位置が異なる第1音響孔14A1(14A)及びこの第1音響孔14A1とは異なる第1音響孔14A2(14A)を含んでいてもよい。
また、幾つかの実施形態では、図示しないが、周方向に間隔をあけて設けられる複数の第1音響孔14Aは、周方向と直交する方向において互いに位置が同じとなるように設けられてもよい。
幾つかの実施形態では、図2A〜図2Cに示すように、複数の音響孔14は、第2音響孔14Bに対して下流側(凝縮器102側)に隣接して配置される少なくとも1つの第3音響孔14Cをさらに含む。そして、図4に示すように、第1音響孔14Aの開口面積をA1、第2音響孔14Bの開口面積をA2、第3音響孔14Cの開口面積をA3とした場合に、A1<A2<A3の関係が成立する。
このような構成によれば、図3A及び図3Bを例示して上述したように、第1音響孔14A、第2音響孔14B及び第3音響孔14Cのそれぞれを通過して共鳴空間7に入射された音波は、第1音響孔14Aを通過した音波の音速、第2音響孔14Bを通過した音波の音速、第3音響孔14Cを通過した音波の音速の順に大きくなる。そして、圧縮機配管4aの圧縮機2側から第1音響孔14A、第2音響孔14B、第3音響孔14Cの順に設けられる。このため、反射壁17に衝突した音波は、全体として圧縮機2に向かって反射する。これにより、圧縮機2からの騒音が凝縮器102に伝搬することが抑制され、騒音を低減することができる。
幾つかの実施形態では、複数の音響孔14は、圧縮機2側(圧縮機配管4aの上流)から凝縮器102側(圧縮機配管4aの下流)に向かって、順に第n音響孔(但し、nは自然数)が形成される。そして、第1音響孔14Aから第n音響孔に向かうにつれて、開口面積が大きくなる。
幾つかの実施形態では、図2Bを例示して上述したように、音響孔形成部材10は、圧縮機配管4aの一部からなる。このような構成によれば、圧縮機配管4a自体に複数の音響孔14を形成することで、音響デバイス6を構成することができる。
幾つかの実施形態では、図2A及び図2Cを例示して上述したように、音響孔形成部材10は、ハウジング部材15と一体的に形成される。このような構成によれば、音響孔形成部材10とハウジング部材15とを一体的に形成することで、音響デバイス6を構成することができる。このため、例えば、音響孔14の孔径、孔数、及び孔の形状などが異なる複数種の音響デバイス6を用意することで、圧縮機2から発生した騒音を圧縮機2側に向かって適切に反射する音響デバイス6を圧縮機配管4aに取り付けることができる。
幾つかの実施形態では、図2Cに示すように、ハウジング部材15は、下流側(凝縮器102側)に向かうにつれて反射壁17と圧縮機配管4aの中心線Oとの距離が短くなるように構成される。
このような構成によれば、図3Bに示すように、共鳴空間7に入射された音波Sを、圧縮機配管4aの長さ方向に対して傾斜する方向に延在している反射壁17によって反射することで、例えば圧縮機配管4aの長さ方向に対して平行な方向に延在している反射壁17によって反射する場合(図3A参照)と比較して、より圧縮機2側に向かうように反射することができる。これにより、より一層騒音を低減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、本発明の一実施形態にかかる圧縮機システムを冷凍機に適用した場合を例に説明したが、本発明の圧縮機システムはこれに限定されない。本発明の一実施形態にかかる圧縮機システムは、上述した冷凍機以外にも、車両や船舶に搭載されるターボチャージャや電動コンプレッサを備えるエンジンに搭載される圧縮機システムにも適用可能である。
1 圧縮機システム
2 圧縮機
4 配管
4a 圧縮機配管
6 音響デバイス
7 共鳴空間
10 音響孔形成部材
11 圧縮機配管の内部
12 開口
14 音響孔
14A 第1音響孔
14B 第2音響孔
14C 第3音響孔
14D 第4音響孔
14E 第5音響孔
14F 第6音響孔
15 ハウジング部材
17 反射壁
100 冷凍機
102 凝縮器
104 第1膨張弁
106 蒸発器
108 第2膨張弁
110 エコノマイザ
112 流入路
114 ホットガスバイパス管
116 ホットガスバイパス弁
O 圧縮機配管の中心線
S 音波
W 冷媒

Claims (7)

  1. 流体を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された前記流体が流れる圧縮機配管と、
    前記圧縮機配管の内部と複数の音響孔を介して連通する共鳴空間を有する音響デバイスであって、
    前記複数の音響孔が形成される音響孔形成部材、及び
    前記音響孔を介して前記共鳴空間に入射される音波を反射するように配置された反射壁を有するハウジング部材、を含む音響デバイスと、を備え、
    前記複数の音響孔は、前記圧縮機配管の軸方向の所定位置に設けられる少なくとも1つの第1音響孔と、前記第1音響孔に対して下流側に隣接して配置される少なくとも1つの第2音響孔と、を含み、
    前記第1音響孔の開口面積は、前記第2音響孔の開口面積よりも小さい
    圧縮機システム。
  2. 前記少なくとも1つの第1音響孔は、周方向に間隔をあけて設けられる複数の第1音響孔を含み、
    前記少なくとも1つの第2音響孔は、周方向に間隔をあけて設けられる複数の第2音響孔を含む請求項1に記載の圧縮機システム。
  3. 前記複数の音響孔は、前記第2音響孔に対して下流側に隣接して配置される少なくとも1つの第3音響孔をさらに含み、
    前記第1音響孔の開口面積をA1、前記第2音響孔の開口面積をA2、前記第3音響孔の開口面積をA3とした場合に、A1<A2<A3の関係が成立する請求項1又は2に記載の圧縮機システム。
  4. 前記音響孔形成部材は、前記圧縮機配管の一部からなる請求項1乃至3の何れか1項に記載の圧縮機システム。
  5. 前記音響孔形成部材は、前記ハウジング部材と一体的に形成される請求項1乃至3の何れか1項に記載の圧縮機システム。
  6. 前記ハウジング部材は、下流側に向かうにつれて前記反射壁と前記圧縮機配管の中心線との距離が短くなるように構成される請求項1乃至5の何れか1項に記載の圧縮機システム。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の圧縮機システムと、
    前記圧縮機配管に接続され、前記圧縮機で圧縮された前記流体を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器から流出する前記流体を減圧する膨張器と、
    前記膨張器で減圧された前記流体を蒸発させる蒸発器と、を備える冷凍機。
JP2017050114A 2017-03-15 2017-03-15 圧縮機システム及び冷凍機 Pending JP2018155107A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017050114A JP2018155107A (ja) 2017-03-15 2017-03-15 圧縮機システム及び冷凍機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017050114A JP2018155107A (ja) 2017-03-15 2017-03-15 圧縮機システム及び冷凍機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018155107A true JP2018155107A (ja) 2018-10-04

Family

ID=63716254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017050114A Pending JP2018155107A (ja) 2017-03-15 2017-03-15 圧縮機システム及び冷凍機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018155107A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09203386A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Hitachi Ltd 密閉形圧縮機とこれを用いた冷凍空調システム
WO2009110344A1 (ja) * 2008-03-04 2009-09-11 東京濾器株式会社 通気管の消音構造及びケースの消音構造
US8256569B1 (en) * 2010-10-04 2012-09-04 Huff Dennis L Exhaust sound attenuation device and method of use

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09203386A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Hitachi Ltd 密閉形圧縮機とこれを用いた冷凍空調システム
WO2009110344A1 (ja) * 2008-03-04 2009-09-11 東京濾器株式会社 通気管の消音構造及びケースの消音構造
US8256569B1 (en) * 2010-10-04 2012-09-04 Huff Dennis L Exhaust sound attenuation device and method of use

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10495328B2 (en) Outdoor unit of air conditioner and refrigeration cycle device
JP2009264305A (ja) 遠心圧縮機及びそれを用いたターボ冷凍機
JP6012882B2 (ja) 膨張弁
JP5452367B2 (ja) 気液分離器および冷凍サイクル装置
JP6887844B2 (ja) 圧縮機用吸入配管、圧縮ユニット及び冷凍機
WO2019102728A1 (ja) 冷凍機
JP5535098B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2009097784A (ja) 配管装置及びそれを備えた冷凍サイクル装置並びにその製造方法
US20200355422A1 (en) Refrigeration machine
WO2014162688A1 (ja) エジェクタ
JP2018155107A (ja) 圧縮機システム及び冷凍機
JP6176127B2 (ja) エジェクタ
WO2018198322A1 (ja) 冷凍サイクル装置及びこの冷凍サイクル装置を備えた電気機器
JP7014584B2 (ja) 冷凍サイクルシステム用の吸音要素、それを備えた減圧部、および冷凍サイクルシステム
JP4888050B2 (ja) 冷凍サイクル装置
KR20090041682A (ko) 모세관
JP2018124024A (ja) 凝縮器
JP2021188778A (ja) 音響ダンパおよび冷凍機
JP5537573B2 (ja) 冷凍システム
JP2018159532A (ja) 圧縮機システム及び冷凍機
JP2018119776A (ja) 冷凍機
JP2020133997A (ja) 分配管ユニット、プレート式熱交換器および冷凍サイクル装置
JP2018136086A (ja) 冷凍機
WO2016056077A1 (ja) 膨張弁、および、膨張弁を用いる冷凍サイクル装置
JP6661740B2 (ja) 冷凍サイクル装置及びこの冷凍サイクル装置を備えた電気機器

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20200304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210615