JP2018153818A - 抵抗スポット溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイレクトスポット溶接とインダイレクトスポット溶接の両方を行なう場合でも、溶接対象物の品質を良好に保つことができる抵抗スポット溶接方法を提供する。【解決手段】複数の板状部材5A,5B,5Cを組み合わせた溶接対象物5の一面に当接する溶接電極2と、溶接対象物5の他面に当接するアース電極3との間に通電し、溶接対象物5における板状部材5A,5B,5Cの重複箇所を溶接する抵抗スポット溶接方法である。この抵抗スポット溶接方法は、アース電極3と溶接電極2とを重複箇所6の厚み方向に対向する位置に配置してダイレクトスポット溶接を行う第一溶接工程と、第一溶接工程で使用したアース電極3を動かすことなく、溶接電極2を別の重複箇所7に移動させ、インダイレクトスポット溶接を行う第二溶接工程と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の板状部材の重複箇所を溶接する抵抗スポット溶接方法に関する。
溶接対象物となる複数の板状部材の重複箇所を溶接する抵抗スポット溶接方法が知られている。抵抗スポット溶接方法には、図2に示すダイレクトスポット溶接と、図3に示すインダイレクトスポット溶接とがある。図2のダイレクトスポット溶接では、ダイレクトスポット溶接機8に備わる溶接電極2とアース電極3とで、溶接対象物5の重複箇所6をその一面側と他面側から挟み込み、両電極2,3間に電圧を印加することで、電極2,3間に電流が流れて重複箇所6にナゲットが形成され、重複箇所6がスポット溶接される。ダイレクトスポット溶接の利点は、溶接電極とアース電極とで重複箇所を加圧しながら溶接できるため、溶接品質に優れることである。
一方、図3のインダイレクトスポット溶接では、インダイレクトスポット溶接機9に備わる溶接電極2を重複箇所7の一面側に当接させ、溶接対象物5における重複箇所7から離れた位置に溶接機9のアース電極3を当接させ、両電極2,3間に通電することで、重複箇所7をスポット溶接する(例えば、特許文献1)。インダイレクトスポット溶接によれば、構造上、溶接電極2とアース電極3で挟めない重複箇所7であってもスポット溶接を行なうことができる。
溶接対象物の溶接個所が多い場合、ダイレクトスポット溶接を行なう溶接機で溶接対象物にダイレクトスポット溶接を行なった後、インダイレクトスポット溶接を行なう別の抵抗スポット溶接機にダイレクトスポット溶接後の溶接対象物を持っていき、溶接対象物にインダイレクトスポット溶接を行なっている。
インダイレクトスポット溶接でアース電極が接触するアース部は電蝕するので、アース部の見栄えが良くない。溶接対象物において見栄えの良くない箇所を増やさないためには、図4(A)に示すように、ダイレクトスポット溶接のアース部6Eに、インダイレクトスポット溶接機9のアース電極3を設定することが挙げられる。しかし、ダイレクトスポット溶接のアース部6Eは、図4(B)の部分拡大図に示すように、ダイレクトスポット溶接時の加圧によって凹んでおり、この凹みにきっちりとインダイレクトスポット溶接機9のアース電極3を当てることが難しい。アース部6Eの凹みに対してアース電極3がずれると、溶接対象物5に対するアース電極3の接触面積が小さくなり、電力集中によってアース部6Eの見栄えが悪化したり、最悪の場合、アース部6Eが溶融したりする可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、ダイレクトスポット溶接とインダイレクトスポット溶接の両方を行なう場合でも、溶接対象物の品質を良好に保つことができる抵抗スポット溶接方法を提供することにある。
本発明の一形態に係る抵抗スポット溶接方法は、
複数の板状部材を組み合わせた溶接対象物の一面に当接する溶接電極と、前記溶接対象物の他面に当接するアース電極との間に通電し、前記溶接対象物における前記板状部材の重複箇所を溶接する抵抗スポット溶接方法であって、
前記アース電極と前記溶接電極とを前記重複箇所の厚み方向に対向する位置に配置してダイレクトスポット溶接を行う第一溶接工程と、
前記第一溶接工程で使用した前記アース電極を動かすことなく、前記溶接電極を別の重複箇所に移動させ、インダイレクトスポット溶接を行う第二溶接工程と、を備える。
複数の板状部材を組み合わせた溶接対象物の一面に当接する溶接電極と、前記溶接対象物の他面に当接するアース電極との間に通電し、前記溶接対象物における前記板状部材の重複箇所を溶接する抵抗スポット溶接方法であって、
前記アース電極と前記溶接電極とを前記重複箇所の厚み方向に対向する位置に配置してダイレクトスポット溶接を行う第一溶接工程と、
前記第一溶接工程で使用した前記アース電極を動かすことなく、前記溶接電極を別の重複箇所に移動させ、インダイレクトスポット溶接を行う第二溶接工程と、を備える。
ダイレクトスポット溶接で使用したアース電極を動かすことなく、インダイレクトスポット溶接を行なうことで、溶接対象物においてアース部が増えることを抑制できる。その結果、アース部の増加による溶接対象物の見栄えの悪化を抑制できる。また、インダイレクトスポット溶接におけるアース電極と溶接対象物との接触が良好で、当該アース電極が接触するアース部に電力が集中する不具合を抑制することができる。
以下、本発明の抵抗スポット溶接方法の実施形態を図1に基づいて説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
本例では、図1に示すように、複数の板状部材5A,5B,5Cを組み合わせた溶接対象物5のうち、板状部材5A,5Bの重複箇所6と、板状部材5B,5Cの重複箇所7を、抵抗スポット溶接する。より具体的には、一つの抵抗スポット溶接機1で、第一溶接工程として重複箇所6でダイレクトスポット溶接を行なった後、第二溶接工程として重複箇所7でインダイレクトスポット溶接を連続して行なう。本例の抵抗スポット溶接機1は、対をなす溶接電極2およびアース電極3と、アース電極3とで溶接対象物5の重複箇所6をクランプするクランプ装置4と、を備える。溶接電極2は、図示しないロボットアームによって所望の位置に移動させられるように構成されている。以下、第一溶接工程と第二溶接工程を順次説明する。
本例では、図1に示すように、複数の板状部材5A,5B,5Cを組み合わせた溶接対象物5のうち、板状部材5A,5Bの重複箇所6と、板状部材5B,5Cの重複箇所7を、抵抗スポット溶接する。より具体的には、一つの抵抗スポット溶接機1で、第一溶接工程として重複箇所6でダイレクトスポット溶接を行なった後、第二溶接工程として重複箇所7でインダイレクトスポット溶接を連続して行なう。本例の抵抗スポット溶接機1は、対をなす溶接電極2およびアース電極3と、アース電極3とで溶接対象物5の重複箇所6をクランプするクランプ装置4と、を備える。溶接電極2は、図示しないロボットアームによって所望の位置に移動させられるように構成されている。以下、第一溶接工程と第二溶接工程を順次説明する。
≪第一溶接工程≫
第一溶接工程では、図1(A)に示すように、重複箇所6の一面側に溶接電極2を、他面側にアース電極3を配置し、両電極2,3で重複箇所6を加圧しながら両電極2,3間に通電する。加圧の圧力や電圧は、板状部材5A,5B,5Cの材質によって適宜選択することができる。重複箇所6を挟み込む両電極2,3間に通電することで、板状部材5A,5Bの界面が抵抗加熱によって溶融し、板状部材5A,5Bが溶接される。
第一溶接工程では、図1(A)に示すように、重複箇所6の一面側に溶接電極2を、他面側にアース電極3を配置し、両電極2,3で重複箇所6を加圧しながら両電極2,3間に通電する。加圧の圧力や電圧は、板状部材5A,5B,5Cの材質によって適宜選択することができる。重複箇所6を挟み込む両電極2,3間に通電することで、板状部材5A,5Bの界面が抵抗加熱によって溶融し、板状部材5A,5Bが溶接される。
重複箇所6の面積が広い場合、同一の重複箇所6に対して第一溶接工程を複数回行なっても良い。また、異なる複数の重複箇所6のそれぞれに対して、第一溶接工程を複数回行なっても構わない。
≪第二溶接工程≫
第二溶接工程では、図1(B)に示すように、第一溶接工程で使用したアース電極3を動かすことなく、図示しないロボットアームによって溶接電極2を別の重複箇所7(板状部材5B,5Cが重複する箇所)に移動させる。そして、溶接電極2を重複箇所7の一面側に当接させ、溶接電極2とアース電極3との間に通電する。その結果、重複箇所7における板状部材5B,5Cの界面が抵抗加熱によって溶融し、板状部材5B,5Cが溶接される。
第二溶接工程では、図1(B)に示すように、第一溶接工程で使用したアース電極3を動かすことなく、図示しないロボットアームによって溶接電極2を別の重複箇所7(板状部材5B,5Cが重複する箇所)に移動させる。そして、溶接電極2を重複箇所7の一面側に当接させ、溶接電極2とアース電極3との間に通電する。その結果、重複箇所7における板状部材5B,5Cの界面が抵抗加熱によって溶融し、板状部材5B,5Cが溶接される。
第二溶接工程を行なう際は、クランプ装置4を作動させ、アース電極3とクランプ装置4のクランプアーム40とで重複箇所6を挟み込むことが好ましい。このようにすることで、アース電極3が溶接対象物5から離隔し、両者3,5の接触が不十分となることを抑制できる。
ここで、第一溶接工程を複数回行なう場合、最後の第一溶接工程の位置からアース電極3を動かさずに、第二溶接工程を行なう。また、第一溶接工程と同様に、複数の重複箇所7に対して第二溶接工程を複数回連続して行なうことができる。その場合、各第二溶接工程では、アース電極3を動かさずに、溶接電極2のみを移動させるようにすると良い。
≪効果≫
ダイレクトスポット溶接で使用したアース電極3を動かすことなく、インダイレクトスポット溶接を行なうことで、溶接対象物5においてアース部6Eが増えることを抑制できる。その結果、アース部6Eの増加による溶接対象物5の見栄えの悪化を抑制できる。また、インダイレクトスポット溶接におけるアース電極3と溶接対象物5との接触が良好で、当該アース電極3が接触するアース部6Eに電力が集中する不具合を抑制することができる。例えば、アース部6Eの表面品質が低下したり、アース部6Eが溶融したりするといった不具合を抑制できる。
ダイレクトスポット溶接で使用したアース電極3を動かすことなく、インダイレクトスポット溶接を行なうことで、溶接対象物5においてアース部6Eが増えることを抑制できる。その結果、アース部6Eの増加による溶接対象物5の見栄えの悪化を抑制できる。また、インダイレクトスポット溶接におけるアース電極3と溶接対象物5との接触が良好で、当該アース電極3が接触するアース部6Eに電力が集中する不具合を抑制することができる。例えば、アース部6Eの表面品質が低下したり、アース部6Eが溶融したりするといった不具合を抑制できる。
また、ダイレクトスポット溶接で使用したアース電極3を動かさないことで、インダイレクトスポット溶接のアース電極3とアース部6Eとの接触が良好で、インダイレクトスポット溶接時にアース電極3がアース部6Eから離隔するといった不具合を抑制することができる。さらに、上述したクランプ装置4を用いれば、アース電極3とアース部6Eとの接触が良好に保たれ、インダイレクトスポット溶接の溶接品質が安定する。
1 抵抗スポット溶接機
2 溶接電極
3 アース電極
4 クランプ装置 40 クランプアーム
5 溶接対象物 5A,5B,5C 板状部材
6,7 重複箇所 6E アース部
8 ダイレクトスポット溶接機
9 インダイレクトスポット溶接機
2 溶接電極
3 アース電極
4 クランプ装置 40 クランプアーム
5 溶接対象物 5A,5B,5C 板状部材
6,7 重複箇所 6E アース部
8 ダイレクトスポット溶接機
9 インダイレクトスポット溶接機
Claims (1)
- 複数の板状部材を組み合わせた溶接対象物の一面に当接する溶接電極と、前記溶接対象物の他面に当接するアース電極との間に通電し、前記溶接対象物における前記板状部材の重複箇所を溶接する抵抗スポット溶接方法であって、
前記アース電極と前記溶接電極とを前記重複箇所の厚み方向に対向する位置に配置してダイレクトスポット溶接を行う第一溶接工程と、
前記第一溶接工程で使用した前記アース電極を動かすことなく、前記溶接電極を別の重複箇所に移動させ、インダイレクトスポット溶接を行う第二溶接工程と、を備える抵抗スポット溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017050272A JP2018153818A (ja) | 2017-03-15 | 2017-03-15 | 抵抗スポット溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017050272A JP2018153818A (ja) | 2017-03-15 | 2017-03-15 | 抵抗スポット溶接方法 |
Publications (1)
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JP2018153818A true JP2018153818A (ja) | 2018-10-04 |
Family
ID=63717075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017050272A Pending JP2018153818A (ja) | 2017-03-15 | 2017-03-15 | 抵抗スポット溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018153818A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021023945A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | マツダ株式会社 | スポット溶接方法、溶接装置及び車両 |
JP2021023943A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | マツダ株式会社 | インダイレクトスポット溶接方法、溶接装置及び車両 |
JP2021023944A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | マツダ株式会社 | スポット溶接方法、溶接装置及び車両 |
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2017
- 2017-03-15 JP JP2017050272A patent/JP2018153818A/ja active Pending
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JP7283298B2 (ja) | 2019-07-31 | 2023-05-30 | マツダ株式会社 | インダイレクトスポット溶接方法、溶接装置及び車両 |
JP7346982B2 (ja) | 2019-07-31 | 2023-09-20 | マツダ株式会社 | スポット溶接方法、溶接装置及び車両 |
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