JP2018153787A - 次亜塩素酸を含む光触媒塗布液、光触媒付き基材の製造方法、及び光触媒付き基材 - Google Patents

次亜塩素酸を含む光触媒塗布液、光触媒付き基材の製造方法、及び光触媒付き基材 Download PDF

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勝之 内藤
直美 信田
Naomi Shida
直美 信田
千草 尚
Hisashi Chigusa
尚 千草
大川 猛
Takeshi Okawa
猛 大川
孝徳 荻原
Takanori Ogiwara
孝徳 荻原
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Abstract

【課題】 分散が安定で抗菌作用が高い光触媒塗布液を提供する
【課題手段】 実施形態かかる次亜塩素酸を含む光触媒塗布液は、次亜塩素酸、光触媒粒子、及びアルミナ水和物を含有する水分散液である。
【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、次亜塩素酸を含む光触媒塗布液、光触媒付き基材の製造方法、及び光触媒付き基材に関する。
光触媒は、光によって励起された正孔を生じ、強い酸化力を有する。この酸化力は有害有機分子の分解除去や殺菌、基材の親水性維持等に利用される。このような光触媒を担持する方法として、例えば、酸化チタン粒子と熱可塑性樹脂とを有機溶剤に分散させた液を塗布・乾燥して、酸化チタンを含有する被膜を形成する方法がある 。また、光触媒がバインダー樹脂により基材上に固定されてなる光触媒加工体において、バインダー樹脂を塗布し、塗布された樹脂が粘着性を有する間に光触媒粉末を散布することにより、光触媒を基材上に固定する方法がある。
しかし、これらの方法はバインダー樹脂が光触媒粒子を包みこみやすく、光触媒粒子が外環境に接触できず、光触媒活性が阻害されやすい。また、有機バインダーが光触媒作用によって酸化して、光触媒粒子が担体から脱離しやすい。しかし、有機バインダーがない場合には光触媒粒子が凝集しやすく、塗布液の安定性が問題となる場合がある。また、塗布して乾燥する過程において光触媒が凝集して不均一になりやすい。
国際公開第01/048109号公報 特開2001−162172号公報
本発明の実施形態は、分散が安定で抗菌作用が高い光触媒塗布液を得ることを目的とする。
実施形態によれば、水に分散された、次亜塩素酸、光触媒粒子、及びアルミナ水和物を含有することを特徴とする次亜塩素酸を含む光触媒塗布液が提供される。
実施形態にかかる光触媒付き基材の製造方法の一例を表すフロー図である。 実施形態にかかる光触媒付き基材の製造方法の他の例を表すフロー図である。 実施形態にかかる光触媒付き基材の構成の一例を表す概略図である。 実施形態にかかる光触媒付き基材の構成の別の一例を表す概略図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、実施形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施形態とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
(第1実施形態)
実施形態に係る次亜塩素酸を含む光触媒塗布液は、次亜塩素酸、光触媒粒子、及びアルミナ水和物を含有する光触媒水分散液である。
実施形態によれば、分散が安定で抗菌作用が高い光触媒塗布液が得られる。
実施形態に用いられる光触媒粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化スズなどからなる少なくとも1種の金属化合物があげられる。
光触媒粒子の中でも、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化スズ少なくとも1種は、表面活性が大きく種々の物質を吸着しやすい。光が当たるところでは有機物の吸着種は光触媒作用で分解しやすいが暗所においては分解することはできず多く吸着される場合がある。このような状態では光触媒粒子の分散性が低下してしまうことがある。添加物であるアルミナ水和物も吸着が起こると分散性が低下する。また、塗布した光触媒粒子は光が当たっても十分に分解できないか、分解してもタール状の付着物が形成され、光触媒機能を十分に発揮できない可能性がある。
実施形態に使用される次亜塩素酸は、暗所においても酸化作用があり光触媒粒子が保存中に不純物等で汚染されるのを防止することも可能となる。次亜塩素酸は乾燥することにより大気中に放出もしくは分解して後に残りにくい。また、次亜塩素酸には殺菌作用もあることから基材の予備洗浄に用いることもできる。
実施形態に使用されるアルミナ水和物はAl・(HO)x(0<x<=3)で表わされる水和物であり、種々の形態があるがベーマイト(x=1)もしくは擬ベーマイト(1<x<2)であることが好ましい。ベーマイトや擬ベーマイトは水のような極性溶媒中で安定であり塗布乾燥により容易に丈夫な塗布膜を形成できる。特に、繊維状のアルミナ水和物はバインダーとして優れており光触媒粒子同士の凝集も防いで均一で丈夫な膜を形成しやすい。
実施形態における「光触媒作用」とは、アンモニア、アルデヒド類等の有害物質の分解、タバコ、ペット臭の不快なにおいの分解消臭、黄色ブドウ球菌、大腸菌等に対する、抗菌作用、抗ウイルス作用、また汚れが付着しにくい防汚作用をいう。
実施形態に使用される光触媒粒子は、2nm〜10μmの粒子径を有することができる。この範囲内の粒子径を有すると、分散液の安定性、基材に塗布する際の加工性、及び光触媒機能が良好となる。より好ましくは10nmから1μmであり、さらに好ましくは20nmから200nmである。
(第2実施形態)
図1に、実施形態にかかる光触媒付き基材の製造方法の一例を表すフロー図を示す。
図示するように、実施形態に係る光触媒付き基材の製造方法は、光触媒粒子と第1アルミナ水和物を分散させた第1分散液を調製して基材上に塗布することにより、基材上に光触媒層を形成する(BL1)ことを含む。
光触媒層は第1分散液の塗布層を乾燥して形成することができる。
第1アルミナ水和物は繊維状である。
第2実施形態に用いられる光触媒粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化スズなどからなる金属化合物があげられる。
光触媒粒子と繊維状のアルミナ水和物の分散液を塗布して光触媒層を形成すると、アルミナ水和物の結合性により、安定な光触媒層を形成することができる。特に、繊維状のアルミナ水和物を用いることにより、光触媒粒子同士の凝集を防ぎ、均一で丈夫な光触媒層を形成することができる。
このように、実施形態によれば、高活性で低温で簡便に作製でき、剥がれにくい光触媒付き基材が得られる。
図2に、実施形態にかかる光触媒付き基材の製造方法の他の例を表すフロー図を示す。
図示するように、この方法は、基材上に光触媒層を形成する(BL4)の前に、第2アルミナ水和物を分散させた第2分散液を調製し、下地層として基材上に塗布すること(BL2)、及び乾燥すること(BL3)により、基材上に下地層を形成することをさらに含む以外は図1と同様である。この方法により、基材と光触媒層との間にさらに下地層を形成することができる。
アルミナ水和物は結合性があるため塗布、乾燥により基材上で安定な下地層を形成することができる。
その上に光触媒粒子と第1アルミナ水和物の混合分散液を塗布すると第1と第2アルミナ水和物間および無機酸化物である光触媒粒子と第1アルミナ水和物間の強い水素結合により光触媒層は剥がれにくくなる。さらに、第1アルミナ水和物として繊維状のアルミナ水和物を用いているため、光触媒粒子同士の凝集を防ぎ、均一で丈夫な光触媒層を形成することができる。
第1分散液は、溶媒として、水またはアルコール水溶液を適用することができる。
第1分散液には、次亜塩素酸をさらに添加することができる。次亜塩素酸が含まれることにより分散状態が安定になる。また、基材に適用した際に洗浄効果がある。
第2分散液の塗布層を乾燥する工程が5℃以上60℃以下であることが好ましい。60℃以下にすることにより特に有機物を含有する基材のダメージを少なくすると共に塗布工程自体の負荷も少なくなる。5℃を超えると、時間はかかるが自然乾燥が可能となる傾向がある。より好ましくは15℃以上40℃以下であり、さらに好ましくは20℃以上30℃以下である。
第1分散液の溶媒が90%以上のアルコール水溶液であることが好ましい。アルコール水溶液は光触媒粒子およびアルミナ水和物を安定に分散することができる。また、表面張力が小さいために基材上に均一に広がることができる。アルコールとしてはエタノールが好ましい。
第1分散液はSi−O結合を有する化合物を含有することができる。これにはシリカやシロキサン等があり、耐摩耗性の向上や光触媒粒子による基材の劣化を防止することができる
第1分散液は、他の酸化物をさらに含むことができる。
このような酸化物として、例えば酸化ケイ素、及び酸化スズなどがあげられる。
第1分散液は、酸化グラフェンもしくは酸化グラファイトをさらに含有することができる。これにより、光触媒粒子同士の凝集を防ぎ、安定性と光触媒活性を長期間保持できる。
第2実施形態によれば、基材上に光触媒層を形成した後、光触媒層上に硬化性樹脂を部分的に被覆する工程をさらに含むことができる。硬化性樹脂を部分的に被覆することにより光触媒粒子の表面が出ることを確保して触媒機能を発現させると共に、光触媒層を剥がれにくくすることができる。
実施形態に使用される硬化性樹脂としてはシリコーン樹脂やフッ素系樹脂など酸化に耐性のある材料があげられる。 部分的な塗布方法としては、例えば、スプレーコートを用いることができる。
第2分散液の第2アルミナ水和物の濃度は0.05〜1重量%にすることができる。下地層は薄い方が剥がれにくいため、0.1〜0.5重量%にすることができる。
第2アルミナ水和物を疎水性基で被覆し、アルコールを含む溶媒で分散することができる。 疎水性基で被覆されることにより耐水性が向上する。疎水性基で被覆されているとアルコールを含む溶媒で安定に分散される。
アルコールとしてはエタノールがあげられる。
第2実施形態に用いられる塗布方法としては、ドロップコート、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、アプリケータコート、ブレードコート、グラビア印刷、インクジェット印刷等の方法を適用することができる。
第2実施形態に使用される基材として、金属、セラミックス、紙、及びポリマーがあげられる。有機物が含有されている方が着色や表面修飾の観点から好ましい。
ポリマーはフレキシブルな透明フィルムとすることができ光触媒粒子の応用範囲を広げることができる。ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、及びアクリル樹脂など可視光透明性を高いものが使用できる。特にポリエチレンテレフタレートはフレキシブル性、酸化グラフェンとの良密着性があり好ましい。強固な表面を形成する硬化性樹脂であることも好ましい。
第2アルミナ水和物は、好ましくは、ベーマイトもしくは擬ベーマイトである。これらは酸やアルカリにも比較的安定である。
(第3実施形態)
図3に、第3実施形態にかかる光触媒付き基材の構成の一例を表す概略図を示す。
図示するように、実施形態に係る光触媒付き基材30は、基材31と、基材31上に設置された光触媒粒子32、及び第1アルミナ水和物33を含む光触媒層34とを有する。
光触媒粒子は、酸化タングステン、酸化スズおよび酸化チタンの少なくとも1種を含有する。
第1アルミナ水和物は繊維状である。
実施形態に使用される光触媒粒子は、酸化タングステン、酸化スズおよび酸化チタンの少なくとも1種の微粒子に限られるものではなく、酸化タングステン、酸化スズおよび酸化チタンの少なくとも1種との複合材の微粒子を用いることができる。
複合材とは、主成分の他、遷移金属元素や他の金属元素を含有させたものである。遷移金属元素とは原子番号21〜29、39〜47、57〜79、89〜109の元素である。酸化タングステン複合材はTi、Zr、Mn、Fe、Pd、Pt、Cu、Ag、Zn、AlおよびCeから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含むことができる。Cu、AgおよびZnから選ばれる少なくとも1種の金属元素は有効であり、少量で性能を向上させることができる。複合材における遷移金属元素等の金属元素の含有量は0.01〜50質量%の範囲とすることができる。金属元素の含有量が50質量%を超えると、光触媒性の特性が低下する傾向がある。金属元素の含有量は10質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは2質量%以下である。金属元素の含有量の下限値は特に限定されるものではないが、金属元素の添加効果をより有効に発現させる上で、その含有量は0.01質量%以上とすることが好ましい。Cu、AgおよびZnから選ばれる少なくとも1種の金属元素の含有量は、光触媒微粒子が有する効果と金属元の素の添加効果とを考慮して0.01〜1質量%の範囲とすることができる。
アルミナ水和物は一般に正に帯電しやすい。一方、光触媒である酸化タングステン、酸化スズおよび酸化チタンの少なくとも1種は負に帯電しやすい。そのため、第1アルミナ水和物と光触媒粒子は親和性が高く、光触媒層が安定になりはがれにくくなる。また、繊維状の第1アルミナ水和物は強い水素結合性であり繊維同士が強固に絡み合い安定な膜を形成しやすい。そのため、基材上においても安定な膜を形成することができる。特に、第1アルミナ水和物と光触媒粒子を含む分散液は水素結合性の基材や負に帯電しやすい基材において安定な膜を形成できる。
第1アルミナ水和物はごく微量のアルミニウムイオンが表面に存在することができる。そのため抗菌性があり暗所においても細菌の増殖を低減することができる。
実施形態に用いられる光触媒層は、他の酸化物をさらに含むことができる。
このような酸化物として、例えば酸化ケイ素、及び酸化スズなどがあげられる。
酸化ケイ素は親水性を増す機能がある。
酸化スズは導電性を増して帯電を防止し汚れが付きにくくする。
実施形態に用いられる光触媒層は、酸化グラフェンもしくは酸化グラファイトをさらに含有することができる。これにより、光触媒粒子同士の凝集を防ぎ、安定性と光触媒活性を長期間保持できる。
光触媒層に含まれる光触媒粒子と酸化グラフェンもしくは酸化グラファイトの重量比は、例えば、1:200,000から1:100にすることができる。1:200,000より小さいと安定性に効果はなく、1:100より大きいと光触媒活性が低下する恐れがある。より好ましくは1:100,000から1:1000までであり、さらに好ましくは1:50,000から1:10,000までである。
実施形態によれば、基材と光触媒層の間に下地層をさらに設けることができる。
図4に、第3実施形態にかかる光触媒付き基材の構成の他の一例を表す概略図を示す。
図示するように、実施形態に係る光触媒付き基材40は、基材31と、光触媒層34との間に下地層35をさらに含むこと以外は図3と同様の構成を有する。
下地層を用いると、基材と光触媒層の密着性を上げたり、光触媒による基材のダメージを低減することができる。
下地層としては無機酸化物を用いることができる。無機酸化物として、アルミナ酸化物やチタン酸化物、ジルコニア酸化物、ケイ素酸化物等があげられる。好ましくは、光触媒層と強い水素結合を作製するアルミナ水和物(第2アルミナ水和物)を使用することができる。第2アルミナ水和物は繊維状であることが好ましい。
実施形態に使用される基材として、第2実施形態と同様の、金属、セラミックス、紙、及びポリマーがあげられる。有機物が含有されている方が着色や表面修飾の観点から好ましい。
ポリマーはフレキシブルな透明フィルムとすることができ光触媒の応用範囲を広げることができる。ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、及びアクリル樹脂など可視光透明性を高いものが使用できる。特にポリエチレンテレフタレートはフレキシブル性、酸化グラフェンとの良密着性があり好ましい。強固な表面を形成する硬化性樹脂であることも好ましい。
アルミナ水和物は、好ましくは、ベーマイトもしくは擬ベーマイトである。これらは酸やアルカリにも比較的安定である。
光触媒付き基材は、光触媒層上に、部分的に設けられた硬化性樹脂層をさらに含むことができる。光触媒層を硬化性樹脂層で部分的に覆うことにより光触媒活性を損なうことなく、こすれや水に対する耐性を上げることができる。
硬化性樹脂としては第2実施形態と同様のシリコーン樹脂やフッ素系樹脂など酸化に耐性のある材料があげられる。 部分的な塗布方法としては、例えば、スプレーコートを用いることができる。
第2アルミナ水和物は疎水性基で被覆することができる。 疎水性基で被覆されていると耐水性が向上する。
光触媒層はSi−O結合を有する化合物を含有することができる。これにはシリカやシロキサン等があり、耐摩耗性の向上や光触媒粒子による基材の劣化を防止することができる。
以下、実施例を示し、実施形態をより具体的に説明する。
各種測定は以下のようにして行う。
(ガス分解実験)
JIS−R−1701−1(2004)の窒素酸化物の除去性能(分解能力)評価に準じる流通式装置に試料を入れた状態で、初期濃度10ppmのアセトアルデヒドガスを140mL/minで流して測定したガス濃度において、光照射前のガス濃度をA、光照射から15分以上経過し、かつ安定したときのガス濃度をBとするとき、下記式(1)に基づいてガス分解率(%)を求める。
(A−B)/A×100…(1)
光照射は、光源として白色蛍光灯を使用し、紫外線カットフィルムを用い、波長が380nm以上のみの光で照度が6000ルクスの可視光を照射する。
(大腸菌活性試験)
光触媒加工体サンプルを菌液40ml(1×10/ml)に完全に浸漬された状態で、24時間光照射(および遮光下)を行う。
光源として白色蛍光灯を使用し、紫外線カットフィルムを用い、波長が380nm以上のみの光で照度が6000ルクスの可視光を照射する。
終了後、段階希釈した上記菌液をコンパクトドライ「ニッスイ」CF(大腸菌数測定用。コンパクトドライは、日水製薬株式会社商標)に接種し、37℃で24時間培養後に菌数を測定する。
(実施例1)
(アルミナ水和物分散液の調製)
川研ファインケミカル製のシランカップリング剤で疎水化された擬ベーマイトナノ粒子のエタノール分散液をエタノールで希釈して濃度0.5重量%の分散液を調製する。
(酸化タングステン微粒子の調製)
原料粉末として平均粒径が0.5μmの三酸化タングステン粉末を用意し、キャリアガスであるアルゴンとRFプラズマに噴霧し、さらに反応性ガスとしてアルゴンを40L/min、空気を40L/minの流量で流し、反応容器内の圧力を40kPaにする。原料粉末を昇華させながら酸化反応させる昇華工程を経て、酸化タングステン微粒子を得る。
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子を水に分散させ、10重量%の分散液を得る。川研ファインケミカル製の繊維状の擬ベーマイトF−3000の水分散液と酸化タングステンの水分散液と次亜塩素酸水から酸化タングステン0.5重量%、擬ベーマイト0.01重量%、次亜塩素酸60ppmの光触媒分散液を得る。この分散液はアルミニウム缶で封止して暗所に保存しても分散性に変化はない。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理でアルミナ水和物分散液1gを滴下し、全面に広げた後、室温で1時間乾燥し、下地層を形成する。
次に、光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げて光触媒塗布層を形成した後、室温で24時間乾燥し、光触媒層を形成する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥、硬化性樹脂層を形成する。
顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は40%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射30分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、2×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒層を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例2)
ルチル型酸化チタン微粒子3gとチオウレア10gの混合物を400℃で加熱する。得られる粉末をボールミルで微細化して硫黄ドープ酸化チタン微粒子を得る。酸化タングステンの代わりに硫黄ドープ酸化チタンを用いることを除いては実施例1と同様にして光触媒付き基材を得る。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射40分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、2×10/mlである。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例3)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子を水に分散させ10重量%の分散液を得る。川研ファインケミカル製の繊維状の擬ベーマイトF−3000の水分散液と酸化タングステンの水分散液と反応性のシリコーン含有エマルジョンと次亜塩素酸水から酸化タングステン0.5重量%、擬ベーマイト0.01重量%、シリコーン含有エマルジョン固形分0.1%、次亜塩素酸60ppmの光触媒分散液を得る。この分散液はアルミニウム缶で封止して暗所に保存しても分散性に変化はない。
(メラミン樹脂膜上への光触媒粒子の塗布)
アルミ板上に形成されたメラミン樹脂膜(大きさ10cm×10cm)を未処理で光触媒分散液を下地層を形成せずに直接刷毛で塗布し、光触媒塗布層を形成する。全面に広げた後、室温で3時間乾燥し、光触媒層を形成する。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射30分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例4)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子が0.5重量%、酸化ケイ素微粒子が0.2重量%、酸化スズ微粒子0.1重量%、繊維状の擬ベーマイトF−3000 0.1重量%を含むエタノール濃度が90%の分散液を得る。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理で実施例1と同様にして下地層を作製する。
次に、光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げて光触媒塗布層を形成した後、室温で2時間乾燥し、光触媒層を形成する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥詞、硬化性樹脂層を形成する。顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は40%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射25分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例5)
(アルミナ水和物分散液の調製)
川研ファインケミカル製の繊維状擬ベーマイトナノ粒子 F−1000の水分散液を水で希釈して濃度0.8重量%の分散液を調製する。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理でアルミナ水和物分散液1gを滴下し、全面に広げた後、60℃で1時間乾燥する。
次に、実施例1で得られる光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げた後、室温で24時間乾燥する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥する。顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は30%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射25分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例6)
(アルミナ水和物分散液の調製)
川研ファインケミカル製の繊維状擬ベーマイトナノ粒子 F−1000の水分散液を水で希釈して濃度1重量%の分散液を調製する。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理でアルミナ水和物分散液1gを滴下し、全面に広げた後、70℃で1時間乾燥して下地層を形成する。若干フィルムが白濁する。
次に、実施例1で得られる光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げて光触媒塗布層を形成した後、室温で24時間乾燥し、光触媒層を形成する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥し、硬化性樹脂層を形成する。顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は30%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射25分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、2×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例7)
室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーしないことを除いては実施例1と同様にして光触媒付き基材を作製する。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射20分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布でこすると剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。水中に3時間浸漬しても剥がれは見られず光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例8)
(アルミナ水和物分散液の調製)
川研ファインケミカル製の繊維状擬ベーマイトナノ粒子 F−1000の水分散液を水で希釈して濃度2重量%の分散液を調製する。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理でアルミナ水和物分散液1gを滴下し、全面に広げた後、60℃で1時間乾燥し、下地層を形成する。
次に、実施例1で得られる光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げ、光触媒塗布層を形成した後、室温で24時間乾燥し、光触媒層を形成する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥し、硬化性樹脂層を形成する。顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は30%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射25分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布でこすると剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。水中に3時間浸漬しても剥がれは見られず光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例9)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子が0.5重量%、酸化ケイ素微粒子が0.2重量%、酸化スズ微粒子0.1重量%、繊維状擬ベーマイトナノ粒子F−1000 0.1重量%を含むエタノール濃度が80%の分散液を得る。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理で実施例1と同様にして下地層を作製する。
次に、光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げ、光触媒塗布層を形成した後、室温で4時間乾燥し、光触媒層を形成する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥し、硬化性樹脂層を形成する。顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は40%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射25分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例10)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子が0.5重量%、酸化ケイ素微粒子が0.2重量%、酸化スズ微粒子0.1重量%、繊維状擬ベーマイトナノ粒子 F−1000 0.1重量%、太さ30nm長さ1000nmの銀ナノファイバー0.1重量%を含むエタノール濃度が90%の分散液を得る。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
厚さ150μmのPETフィルム(10cm×10cm)を未処理で実施例1と同様にして下地層を作製する。
次に、光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げ、光触媒塗布層を形成した後、室温で2時間乾燥し、光触媒層を形成する。
次に、室温硬化性のシリコーン(RTV)をスプレーして室温で2時間乾燥し、硬化性樹脂層を形成する。顕微鏡観察からシリコーンの被覆率は40%である。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射25分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、2時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数も、1×10/mlと暗所においても菌は増加しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例11)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子を水に分散させ10重量%の分散液を得る。川研ファインケミカル製の擬ベーマイトナノ粒子A10の水分散液と酸化タングステンの水分散液から酸化タングステン0.5重量%、擬ベーマイト0.1重量%の光触媒分散液を得る。
(ステンレス箔上への光触媒粒子の塗布)
厚さ50μmのステンレス箔(10cm×10cm)に、下地層を形成することなく光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げて光触媒塗布層を形成した後、50℃で30分、350℃で1時間窒素中で加熱して擬ベーマイトを脱水してベーマイト化し、光触媒層を形成する。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射20分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、1×10/mlである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例12)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子を水に分散させ10重量%の分散液を得る。川研ファインケミカル製の繊維状の擬ベーマイトF−3000の水分散液と酸化タングステンの水分散液から酸化タングステン0.1重量%、擬ベーマイト0.02重量%の光触媒分散液を得る。
(ヘパフィルター上への光触媒粒子の塗布)
ヘパフィルター上にスプレーにて光触媒分散液を塗布して光触媒塗布層を形成した後、室温で24時間乾燥して光触媒層を形成する。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射40分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記ヘパフィルターを水に1時間浸漬しても光触媒の剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(実施例13)
二塩化スズと水とをステンレス反応管中、180℃で加熱して粒径100nmから200nmの酸化スズ微粒子を得る。酸化スズはほぼSnで示される組成を持つ粒子である。酸化タングステンの代わりに酸化スズを用いることを除いては実施例1と同様にして光触媒付き基材を得る。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射60分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、2×10/mlである。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布および水で濡れた布でこする。共に剥がれは見られず、光触媒活性もほとんど変化しない。
(比較例1)
(光触媒分散液の調製)
次亜塩素酸を含まないことを除いては実施例1と同様にして光触媒分散液を得る。この分散液はアルミニウム缶で封止して暗所に保存すると若干沈殿が生成する。
(比較例2)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子を水に分散させ10重量%の分散液を得る。川研ファインケミカル製の粒子状の擬ベーマイトA10の水分散液と酸化タングステンの水分散液と次亜塩素酸水から酸化タングステン0.5重量%、擬ベーマイト0.01重量%、次亜塩素酸60ppmの光触媒分散液を得る。
(PETフィルム上への光触媒粒子の塗布)
上記光触媒分散液を用いることを除いては実施例1と同様にして光触媒付き基材を作製する。実施例1と比較すると光触媒粒子の凝集が大きく均一性が低下する。
(比較例3)
(光触媒分散液の調製)
粒径20nmから100nmの酸化タングステン微粒子を水に分散させ10重量%の分散液を得る。粒径30から100nmのシリカ微粒子の水分散液と酸化タングステンの水分散液と次亜塩素酸水から酸化タングステン0.5重量%、シリカ0.3重量%、次亜塩素酸60ppmの光触媒分散液を得る。
(ステンレス箔上への光触媒粒子の塗布)
厚さ50μmのステンレス箔(10cm×10cm)に下地層を形成することなく光触媒分散液を1g滴下し、全面に広げて光触媒塗布層を形成した後、50℃で30分、350℃で1時間窒素中で加熱して光触媒層を形成する。
(光触媒活性試験)
アセトアルデヒド初期濃度10ppmに対して光照射20分後には0ppmになる。遮光したものの濃度は10ppmである。
大腸菌活性試験では、初期菌濃度 1×10/ml、3時間後、蛍光灯による光照射したものの菌数は0である。遮光したものの菌数は、5×10/mlであり増加が大きい。
上記光触媒活性は光照射300時間後も活性はほとんど変化しない。
(剥がれ耐性および耐水性試験)
上記光触媒を乾いた布でこすると剥がれが見られる。
上記実施例の結果に明らかであるように、本発明では安定な光触媒分散剤、光触媒性能を長期間、安定に発揮することができる光触媒付き基材および製造方法を提供できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
30,40…光触媒付き基材、31…基材、32…光触媒粒子、33…アルミナ水和物、34…光触媒層、35…下地層

Claims (18)

  1. 水、次亜塩素酸、光触媒粒子、及びアルミナ水和物を含有する光触媒塗布液。
  2. 前記光触媒粒子は、酸化タングステン、酸化スズおよび酸化チタンの少なくとも1種を含有する請求項1に記載の光触媒塗布液。
  3. 前記アルミナ水和物はベーマイトもしくは擬ベーマイトである請求項1または2に記載の光触媒塗布液。
  4. 前記アルミナ水和物は繊維状である請求項1から3のいずれか1項に記載の光触媒塗布液。
  5. 基材上に、光触媒粒子、及び繊維状の第1アルミナ水和物を含有する第1分散液を塗布し、光触媒層を形成する光触媒付き基材の製造方法。
  6. 前記第1分散液は、次亜塩素酸をさらに含有し請求項5に記載の光触媒付き基材の製造方法。
  7. 前記1アルミナ水和物はベーマイトもしくは擬ベーマイトである請求項5または6に記載の光触媒付き基材の製造方法。
  8. 前記第1分散液の溶媒が90%以上のアルコール水溶液である請求項5から7のいずれか1項に記載の光触媒付き基材の製造方法。
  9. 光触媒層を形成する前に、前記基材上に第2アルミナ水和物を含有する第2分散液を塗布して下地塗布層を形成し、前記下地塗布層を乾燥して下地層を形成することをさらに含む請求項5ないし8のいずれか1項に記載の光触媒付き基材の製造方法。
  10. 前記第2アルミナ水和物は疎水性基を含む請求項9に記載の光触媒付き基材の製造方法。
  11. 前記光触媒層を形成した後、前記硬化性樹脂を部分的に被覆することをさらに含む請求項5から10のいずれか1項に記載の光触媒付き基材の製造方法。
  12. 基材と、基材上に設置された、酸化タングステン、酸化スズおよび酸化チタンの少なくとも1種を含有する光触媒粒子、及び繊維状のアルミナ水和物を含む光触媒層とを含む光触媒付き基材。
  13. 前記第1アルミナ水和物がベーマイトもしくは擬ベーマイトである請求項12に記載の光触媒付き基材。
  14. 前記基材と前記光触媒層の間に下地層をさらに含む請求項12または13に記載の光触媒付き基材。
  15. 前記下地層は第2アルミナ水和物を含有する請求項14に記載の光触媒付き基材。
  16. 前記第2アルミナ水和物は疎水性基を含む請求項15に記載の光触媒付き基材。
  17. 前記光触媒層は、繊維状の銀粒子をさらに含む請求項12から16のいずれか1項に記載の光触媒付き基材。
  18. 前記光触媒層上に部分的に設けられた硬化性樹脂被覆層をさらに含む請求項12から17のいずれか1項に記載の光触媒付き基材。
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