JP2018149943A - 車両制御装置 - Google Patents

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俊也 小林
遠齢 洪
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遠齢 洪
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Sakaki Okamura
賢樹 岡村
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Abstract

【課題】内燃機関を始動するべきか否かを決定するためにハイブリッド車両の状態量と比較される始動閾値を適切に設定することで、燃費の改善を図る。【解決手段】車両制御装置17は、内燃機関13と回転電機14と昇圧コンバータ151を備え走行モードを、走行中に内燃機関の間欠運転を許可する間欠許可モードに設定可能なハイブリッド車両1を制御する車両制御装置であって、走行モードが間欠許可モードに設定されている状況下でハイブリッド車両の所望特性の状態を示す状態量が始動閾値を超えた場合に、内燃機関を始動する始動手段171と、昇圧コンバータが備えるリアクトルの温度RTが高くなるほど始動閾値が高くなるように、始動閾値を変更する変更手段172とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばハイブリッド車両を制御する車両制御装置の技術分野に関する。
内燃機関及び回転電機を備えるハイブリッド車両が知られている。このようなハイブリッド車両として、特許文献1には、ハイブリッド車両の走行中に、ハイブリッド車両の走行モードを、バッテリ等の蓄電手段の出力制限が所定の間欠閾値以上の場合に内燃機関の間欠運転を許可する(つまり、内燃機関の停止を許可する)間欠許可モードに設定し、蓄電手段の出力制限が所定の間欠閾値未満の場合に内燃機関の間欠運転を禁止する(つまり、内燃機関の停止を許可しない)間欠禁止モードに設定するハイブリッド車両が記載されている。走行モードが間欠許可モードに設定されている場合には、ハイブリッド車両に要求される要求パワーが所定の始動閾値を超えた場合に、内燃機関が始動される。
特開2007−191034号公報
走行モードが間欠許可モードに設定されている状況下で内燃機関を始動するか否かを判定するために用いられる始動閾値は、一般的には、ハイブリッド車両の駆動ユニットの状態が一定となる状況下で予め計測した当該駆動ユニットの効率に基づいて、燃費を最適にすることができる値に設定されていることが多い。尚、駆動ユニットは、典型的には、内燃機関、回転電機、回転電機に供給する電力を蓄電する蓄電手段、蓄電手段からの電力をその電圧を昇圧した上で回転電機に供給する昇圧コンバータ、及び、昇圧コンバータからの電力(つまり、直流電力)を交流電力に変換するインバータを含む。
しかしながら、走行モードが間欠許可モードに設定されている状況下では、ハイブリッド車両は実際に走行している。車両が実際に走行している状況下では、駆動ユニットの状態(例えば、駆動ユニットに含まれる各機器の温度等)は変動する。その結果、駆動ユニットの状態の変動に伴って、駆動ユニットの効率もまた変動する。従って、駆動ユニットの状態が一定となる状況下で計測された駆動ユニットの効率に基づいて設定された始動閾値が用いられるだけでは、車両が実際に走行している状況下で発生し得る駆動ユニットの状態の変動(つまり、駆動ユニットの効率の変動)が考慮されていないがゆえに、燃費が最適になるとは限らないという技術的問題が生ずる。
尚、要求パワーが始動閾値を超えた場合に内燃機関を始動する制御方法のみならず、ハイブリッド車両の所望特性の状態を示す状態量が所定の始動閾値を超えた場合に内燃機関を始動する制御方法を採用するハイブリッド車両もまた知られている。このようなハイブリッド車両においても、始動閾値の設定方法自体に変わりはないため、上述した技術的問題が生ずる。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、走行中のハイブリッド車両の走行モードが間欠許可モードに設定されている状況下で内燃機関を始動するべきか否かを決定するためにハイブリッド車両の状態量と比較される始動閾値を適切に設定することで、燃費の改善を図ることが可能な車両制御装置を提供することを課題とする。
本発明の車両制御装置の一態様は、内燃機関と、回転電機と、蓄電手段からの電圧を昇圧して前記回転電機に供給可能な昇圧コンバータとを備え、走行モードを、走行中に前記内燃機関の間欠運転を許可する間欠許可モードに設定可能なハイブリッド車両を制御する車両制御装置であって、前記走行モードが前記間欠許可モードに設定されている状況下で前記ハイブリッド車両の所望特性の状態を示す状態量が始動閾値を超えた場合に、内燃機関を始動する始動手段と、前記昇圧コンバータが備えるリアクトルの温度が高くなるほど前記始動閾値が小さくなるように、前記始動閾値を変更する変更手段とを備える。
本発明の車両制御装置の一態様によれば、走行モードが間欠許可モードに設定されている状況下では、昇圧コンバータが備えるリアクトルの温度に応じて始動閾値が変更される。リアクトルの温度は、ハイブリッド車両の駆動ユニットの効率(裏を返せば、損失)と相関を有するため、結果として、駆動ユニットの効率を改善する(ひいては、ハイブリッド車両の燃費を改善する)ように、始動閾値が変更される。
具体的には、リアクトルの温度が高くなるほど、昇圧コンバータの損失(典型的には、銅損)が大きくなる。一方で、昇圧コンバータの損失を抑制して駆動ユニットの効率を改善するためには、昇圧コンバータが高負荷で駆動する頻度を減らすことが好ましい。昇圧コンバータが高負荷で駆動する頻度を減らすためには、回転電機が高負荷で駆動する頻度を減らす(つまり、内燃機関が停止している頻度を減らす)ことが好ましい。このような前提を踏まえると、リアクトルの温度が高くなるほど始動閾値が小さくなる本発明の一態様によれば、リアクトル温度が高くなるほど内燃機関が始動されやすくなる。このため、昇圧コンバータの損失が抑制されるがゆえに、駆動ユニットの効率が改善される。その結果、ハイブリッド車両の燃費が改善される。
図1は、本実施形態のハイブリッド車両の構成を示すブロック図である。 図2は、閾値マップを示すグラフである。 図3は、リアクトル温度に応じた始動閾値の変化の態様を示すグラフである。 図4は、バッテリ温度に応じた始動閾値の変化の態様を示すグラフである。 図5は、バッテリ損失に応じた始動閾値の変化の態様を示すグラフである。 図6は、エンジン水温に応じた始動閾値の変化の態様を示すグラフである。 図7は、インバータの素子温度に応じた始動閾値の変化の態様を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の車両制御装置の実施形態について説明する。尚、以下では、本発明の車両制御装置の実施形態が適用されたハイブリッド車両1を用いて説明を進める。
(1)本実施形態のハイブリッド車両1
図1を参照しながら、本実施形態のハイブリッド車両1の構成について説明する。図1に示すように、ハイブリッド車両1は、車軸11と、車輪12と、「内燃機関」の一具体例であるエンジン13と、「回転電機」の一具体例であるモータジェネレータ14と、PCU(Power Control Unit)15と、バッテリ16と、「車両制御装置」の一具体例であるECU(Electronic Control Unit)17とを備える。尚、以下では、エンジン13、モータジェネレータ14、PCU15及びバッテリ16を含むユニット(いわゆる、ハイブリッドシステム)を、適宜“駆動ユニット”と称する。
車軸11は、エンジン13及びモータジェネレータ14から出力された動力を車輪12に伝達する。車輪12は、車軸11を介して伝達される動力を路面に伝達する。エンジン13は、ガソリンや軽油等の燃料を燃焼することで駆動することでハイブリッド車両1の動力を供給する。モータジェネレータ14は、PCU15を介してバッテリ16から供給される電力を用いて駆動することでハイブリッド車両1の動力を供給する電動機として機能する。PCU15は、昇圧コンバータ151と、インバータ152とを備える。昇圧コンバータ151は、バッテリ16から出力される電力を、その電圧を昇圧した上でインバータ152に供給する。インバータ152は、昇圧コンバータ151から出力される電力(具体的には、直流電力)を、交流電力に変換し、交流電力をモータジェネレータ14に供給する。バッテリ16は、電力を蓄積可能な蓄電装置である。
ECU17は、ハイブリッド車両1を制御する。本実施形態では特に、ECU17は、ハイブリッド車両1が走行している間に、ハイブリッド車両1の走行モードが、間欠許可モードと間欠禁止モードとの間で切り替えられるように、ハイブリッド車両1を制御する。間欠許可モードは、エンジン13の間欠運転を許可する(つまり、エンジン13の停止を許可する)走行モードである。間欠禁止モードは、エンジン13の間欠運転を禁止する(つまり、エンジン13の停止を許可しない)走行モードである。尚、走行モードを間欠禁止モードから間欠許可モードに切り替える条件及び走行モードを間欠許可モードから間欠禁止モードに切り替える条件としては、既存の条件(例えば、特許文献1に記載された条件)を採用可能であるため、その詳細な説明を省略する。尚、本実施形態における「ハイブリッド車両1が走行している」という状況は、ハイブリッド車両1の車速Vがゼロより大きい(つまり、ハイブリッド車両1が前進又は後退している)状況のみならず、ハイブリッド車両1が停止しているものの駆動ユニットが駆動状態にある(典型的には、ハイブリッド車両1のイグニションがオンとなっている又はハイブリッド車両1がレディオン状態にある)状況をも含む。
走行モードが間欠許可モードになっている場合には、原則として、ハイブリッド車両1が走行中であってもエンジン13は停止する。但し、走行モードが間欠許可モードになっている場合であっても、所定の始動条件が成立している場合には、ハイブリッド車両1の走行中にエンジン13は駆動する(言い換えれば、停止しない)。ECU17は、ハイブリッド車両1の走行中に始動条件が成立していなかった状況から始動条件が成立している状況に切り替わるタイミングでエンジン13を始動する。ハイブリッド車両1の走行中に(特に、走行モードが間欠許可モードに設定されているハイブリッド車両1の走行中に)始動条件が成立しているか否かを判定した上でエンジン13を始動するために、ECU17は、「始動手段」の一具体例である始動制御部171と、「変更手段」の一具体例である閾値設定部172とを備えている。
始動制御部171は、ハイブリッド車両1の所望種類の特性の状態を示す状態量が始動閾値を超えていない場合には、始動条件が成立していない(言い換えれば、エンジン13が駆動しなくてもよい)と判定する。この場合、始動制御部171は、エンジン始動フラグをオフに設定する。一方で、始動制御部171は、状態量が始動閾値を超えている場合には、始動条件が成立している(言い換えれば、エンジン13が駆動するべきである)と判定する。この場合、始動制御部171は、エンジン始動フラグをオンに設定する。エンジン始動フラグがオフからオンに切り替わった場合には、始動制御部171は、エンジン13を始動する。つまり、始動制御部171は、状態量が始動閾値を下回っている状態から状態量が始動閾値を超える状態に遷移した場合に、エンジン13を始動する。
本実施形態では、状態量は、ハイブリッド車両1の走行に必要とされるパワー(出力)を示す要求パワーである。要求パワーは、ハイブリッド車両1の搭乗者のアクセルペダルの操作量等に基づいて算出可能である。但し、状態量は、要求パワーとは異なる状態量(例えば、モータジェネレータ14の温度等)であってもよい。
閾値設定部172は、ハイブリッド車両1の車速V、バッテリ16のSOC(State Of Charge)、及び、昇圧コンバータ151が備えるリアクトルの温度(以降、“リアクトル温度”と称する)RTに基づいて、始動閾値を設定する。特に、閾値設定部172は、ハイブリッド車両1の走行中(特に、走行モードが間欠許可モードに設定されているハイブリッド車両1の走行中)に、ハイブリッド車両1の走行に伴って変動し得る車速V、SOC及びリアクトル温度RTに基づいて、始動閾値を設定可能(言い換えれば、調整可能)である。尚、閾値設定部172は、ハイブリッド車両1が備える車速センサの検出結果に基づいて、車速Vを取得可能である。閾値設定部172は、ハイブリッド車両1が備えるSOCセンサの検出結果に基づいて、SOCを取得可能である。閾値設定部172は、昇圧コンバータ15のリアクトルの温度を検出可能な温度センサの検出結果に基づいて、リアクトル温度RTを取得可能である。
閾値設定部172は、車速VとSOCとリアクトル温度RTと始動閾値との間の対応関係を規定する対応情報を記憶している。閾値設定部172は、記憶している対応情報に基づいて、始動閾値を設定する。以下、図2及び図3を参照しながら、対応情報について説明する。
図2に示すように、閾値設定部172は、対応情報として、複数の閾値マップを備えている。各閾値マップは、車速V及びSOCと始動閾値との間の対応関係を示す。このような車速V及びSOCと始動閾値との間の対応関係は、当該始動閾値に従ってエンジン13を始動することでハイブリッド車両1の燃費の最適化を図ることができるという観点から予め設定されている。図2は、SOCが同一である状況下では、(i)車速Vが所定値V1以下となる領域では始動閾値が第1所定値となり、(i)車速Vが所定値V1以上且つ所定値V2(但し、V2>V1)以下となる領域では車速Vが速くなるほど始動閾値が小さくなり、(iii)車速Vが所定値V2以上となる領域では始動閾値が第2所定値(但し、第2所定値<第1所定値)となる閾値マップの例を示している。また、図2は、車速Vが同一である状況下では、SOCが高くなるほど始動閾値が大きくなる閾値マップの例を示している。
各閾値マップは、リアクトル温度RTが各閾値マップに固有に関連付けられた所定温度である場合に用いられるべき始動閾値と、車速V及びSOCとの対応関係を示す。つまり、各閾値マップは、各閾値マップに固有のリアクトル温度RTに関連付けられた閾値マップである。図2に示す例では、閾値設定部172は、リアクトル温度RTがRT1である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#RT1(つまり、リアクトル温度RT1に関連付けられた閾値マップ#RT1)と、リアクトル温度RTがRT2(但し、RT2>RT1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#RT2(つまり、リアクトル温度RT2に関連付けられた閾値マップ#RT2)と、・・・、リアクトル温度RTがRTn−1(但し、nは2以上の整数であって、RTn−1>RTn−2)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#RTn−1(つまり、リアクトル温度RTn−1に関連付けられた閾値マップ#RTn−1)と、リアクトル温度RTがRTn(但し、RTn>RTn−1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#RTn(つまり、リアクトル温度RTnに関連付けられた閾値マップ#RTn)とを備えている。
図3に示すように、複数の閾値マップを含む対応情報全体としては、車速V及びSOCが同一である状況下では、リアクトル温度RTが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、車速VとSOCとリアクトル温度RTと始動閾値との間の対応関係を規定する。具体的には、車速V及びSOCが同一である状況下では、閾値マップ#RTk(但し、kは、2≦k<nを満たす整数)が規定する始動閾値は、閾値マップ#RTk−1が規定する始動閾値よりも小さい。
閾値設定部172は、閾値設定部172が取得したリアクトル温度RTに基づいて、複数の閾値マップの中から、始動閾値を設定するために用いる少なくとも一つの閾値マップを選択する。その後、閾値設定部172は、取得した少なくとも一つの閾値マップと、取得した車速V及び取得したSOCとに基づいて、始動閾値を設定する。
具体的には、取得したリアクトル温度RTが、複数の閾値マップに夫々関連付けられた複数のリアクトル温度RT1からRTnのうちのいずれか一つと一致する場合には、閾値設定部172は、取得したリアクトル温度RTに関連付けられた一の閾値マップを取得する。例えば、取得したリアクトル温度RTがRT2である場合には、閾値設定部172は、リアクトル温度RT2に関連付けられた一の閾値マップ#RT2を取得する。その後、閾値設定部172は、取得した一の閾値マップと、取得した車速V及び取得したSOCに基づいて、始動閾値を設定する。
一方で、取得したリアクトル温度RTが、複数の閾値マップに夫々関連付けられた複数のリアクトル温度RT1からRTnのうちのいずれとも一致しない場合には、閾値設定部172は、複数のリアクトル温度RT1からRTnのうち取得したリアクトル温度RTに相対的に近い少なくとも2つを特定し、当該特定した少なくとも2つのリアクトル温度RTに夫々関連付けられた少なくとも2つの閾値マップを取得する。例えば、取得したリアクトル温度RTがRT1より高く且つRT2よりも低い(つまり、取得したリアクトル温度RTが、リアクトル温度RT3からRTnよりもリアクトル温度RT1及びRT2に近い)場合には、閾値設定部172は、リアクトル温度RT1に関連付けられた閾値マップ#RT1とリアクトル温度RT2に関連付けられた閾値マップ#RT2とを取得する。その後、閾値設定部172は、取得した少なくとも2つの閾値マップを補間(例えば、線形補間)することで、取得したリアクトル温度RTに関連付けられる一の閾値マップを新たに作成する。つまり、閾値設定部172は、閾値設定部172が予め記憶していなかった、RT1からRTnとは異なるリアクトル温度RTに関連付けられる一の記憶マップを新たに生成する。その後、閾値設定部172は、補間によって新たに生成された一の閾値マップと、取得した車速V及び取得したSOCとに基づいて、始動閾値を設定する。このように設定される始動閾値は、典型的には、取得した少なくとも2つの閾値マップによって夫々規定される少なくとも2つの始動閾値を補間することで得られる始動閾値に相当する。例えば、閾値マップ#RT1と閾値マップ#RT2とが取得された場合には、閾値設定部172が設定する始動閾値は、閾値マップ#RT1によって規定される始動閾値と閾値マップ#RT2によって規定される始動閾値とを補間することで得られる始動閾値に相当する(図3の黒丸参照)。このため、閾値設定部172は、取得した少なくとも2つの閾値マップを補間することに代えて、取得した少なくとも2つの閾値マップ(更には、取得した車速V及び取得したSOC)に基づいて、少なくとも2つ始動閾値を夫々算出し、当該少なくとも2つ始動閾値を補間(例えば、線形補間)することで得られる値を、始動閾値に設定してもよい。
但し、図3に示すように、リアクトル温度RTがRT1よりも低い場合には、閾値設定部172は、少なくとも2つの閾値マップを補間することなく、リアクトル温度RT1に関連付けられる一の閾値マップ#RT1に基づいて、始動閾値を設定する。その結果、リアクトル温度RTがRT1よりも低い場合には、リアクトル温度RTがRT1である場合に用いられる始動閾値が用いられる。同様に、リアクトル温度RTがRTnよりも高い場合には、閾値設定部172は、少なくとも2つの閾値マップを補間することなく、リアクトル温度RTnに関連付けられる一の閾値マップ#RTn基づいて、始動閾値を設定する。その結果、リアクトル温度RTがRTnよりも高い場合には、リアクトル温度RTがRTnである場合に用いられる始動閾値が用いられる。
このように設定される始動閾値は、リアクトル温度RTが高くなるほど小さくなる。つまり、閾値設定部172は、実質的には、リアクトル温度RTが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値を変更していると言える。
本実施形態で始動閾値を設定するために用いられるリアクトル温度RTは、ハイブリッド車両1の効率(特に、駆動ユニットの効率)と相関を有するパラメータである。具体的には、リアクトル温度RTが高くなるほど、昇圧コンバータ151の損失(特に、銅損)が大きくなる。従って、リアクトル温度RTが相対的に高い場合には、リアクトル温度RTが相対的に低い場合と比較して、昇圧コンバータ151の効率が悪化している。つまり、リアクトル温度RTが相対的に高い場合には、リアクトル温度RTが相対的に低い場合と比較して、駆動ユニットの効率(つまり、ハイブリッド車両1の効率)が悪化している。
本実施形態では、このようなリアクトル温度RTとハイブリッド車両1の効率との間の関係を考慮して、リアクトル温度RTが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、始動閾値が設定される。始動閾値が小さくなると、エンジン13が始動しやすくなる。つまり、リアクトル温度RTが相対的に高い場合には、リアクトル温度RTが相対的に低い場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。このため、本実施形態では、昇圧コンバータ151の効率が相対的に悪化している場合には、昇圧コンバータ151の効率が相対的に悪化していない場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。エンジン13が始動すると、エンジン13が始動していない(つまり、停止している)場合と比較して、モータジェネレータ14の負荷が軽減される。このため、モータジェネレータ14に電力を供給するために駆動する昇圧コンバータ151の負荷もまた軽減される。従って、本実施形態では、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値が変更されない場合と比較して、効率が相対的に悪い状態で駆動していた昇圧コンバータ151の負荷が軽減される。或いは、効率が相対的に悪い状態で駆動していた昇圧コンバータ151が、駆動しなくてもよくなる(つまり、停止してもよくなる)。従って、昇圧コンバータ151が効率的に利用可能となる。その結果、駆動ユニットの効率が改善される(つまり、ハイブリッド車両1の全体として効率が改善される)。このため、ハイブリッド車両1の燃費が改善される。
尚、閾値設定部172は、対応情報として、複数の閾値マップを備えることに代えて、単一の閾値マップを備えていてもよい。この場合、閾値設定部172は、リアクトル温度RTに基づいて、単一の閾値マップが規定する始動閾値を変更してもよい。或いは、閾値設定部172は、対応情報として、リアクトル温度RTが高くなるほど小さくなる始動閾値を規定可能な任意の情報(例えば、関数や、数式や、テーブル等)を備えていてもよい。
また、上述した説明では、取得したリアクトル温度RTが、複数の閾値マップに夫々関連付けられた複数のリアクトル温度RT1からRTnのうちのいずれとも一致しない場合には、閾値設定部172は、少なくとも2つの閾値マップを補完することで得られる一の閾値マップに基づいて、始動閾値を設定している。しかしながら、閾値設定部172は、複数のリアクトル温度RT1からRTnのうち取得したリアクトル温度RTに最も近い(或いは、相対的に近い)一のリアクトル温度RTに夫々関連付けられた一の閾値マップを取得し、当該一の閾値マップに基づいて、始動閾値を設定してもよい。
(2)変形例
上述した説明では、閾値設定部172は、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値を設定している。しかしながら、閾値設定部172は、リアクトル温度RTに加えて又は代えて、ハイブリッド車両1の効率(特に、駆動ユニットの効率)と相関を有する他のパラメータに基づいて始動閾値を設定してもよい。以下、他のパラメータに基づいて始動閾値を設定する動作について、変形例として説明する。特に、説明の重複を避けるために、以下では、上述した実施形態で説明した構成及び動作とは異なる構成及び動作について説明する。
(2−1)第1変形例
第1変形例では、閾値設定部172は、車速V、SOC、及び、バッテリ16の温度(以降、“バッテリ温度”と称する)BTに基づいて、始動閾値を設定する。つまり、第1変形例は、バッテリ温度BTに基づいて始動閾値を設定するという点で、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値を設定する上述の実施形態とは異なる。尚、閾値設定部172は、バッテリ16の温度を検出可能な温度センサの検出結果に基づいて、バッテリ温度BTを取得可能である。
第1変形例でも、上述した実施形態と同様に、閾値設定部172は、対応情報として、複数の閾値マップを備えている。但し、第1変形例では、各閾値マップは、バッテリ温度BTが各閾値マップに固有に関連付けられた所定温度である場合に用いられるべき始動閾値と、車速V及びSOCとの対応関係を示す。例えば、図4に示すように、閾値設定部172は、バッテリ温度BTがBT1である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BT1と、バッテリ温度BTがBT2(但し、BT2>BT1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BT2と、・・・、バッテリ温度BTがBTn−1(但し、BTn−1>BTn−2)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BTn−1と、バッテリ温度BTがBTn(但し、BTn>BTn−1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BTnとを備えている。
図4に示すように、複数の閾値マップを含む対応情報全体としては、車速V及びSOCが同一である状況下では、バッテリ温度BTが低くなるほど始動閾値が小さくなるように、車速VとSOCとバッテリ温度BTと始動閾値との間の対応関係を規定する。具体的には、車速V及びSOCが同一である状況下では、閾値マップ#BTk−1が規定する始動閾値は、閾値マップ#BTkが規定する始動閾値よりも小さい。
閾値設定部172は、バッテリ温度BTに基づいて、複数の閾値マップの中から、始動閾値を設定するために用いる少なくとも一つの閾値マップを取得する。その後、閾値設定部172は、取得した少なくとも一つの閾値マップと、車速V及びSOCとに基づいて、始動閾値を設定する。尚、少なくとも一つの閾値マップを取得する動作及び当該取得した閾値マップに基づいて始動閾値を設定する動作については、上述した実施形態で説明した動作と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
但し、第1変形例では、バッテリ温度BTがBT1よりも低いか又はBTnよりも高い場合には、ハイブリッド車両1の走行モードが間欠禁止モードに切り替えられる。なぜならば、バッテリ温度BTがBT1よりも低いか又はBTnよりも高い場合には、バッテリ16から出力可能な電力が大きく制限される(いわゆる、出力制限値Woutが過度に小さくなる)がゆえに、要求パワーを満たすためにエンジン13を駆動することが好ましいからである。このため、この場合には、閾値設定部172は、始動閾値を設定しなくてもよい。
このように設定される始動閾値は、バッテリ温度BTが低くなるほど小さくなる。つまり、閾値設定部172は、実質的には、バッテリ温度BTが低くなるほど始動閾値が小さくなるように、バッテリ温度BTに基づいて始動閾値を変更していると言える。
第1変形例で始動閾値を設定するために用いられるバッテリ温度BTは、ハイブリッド車両1の効率(特に、駆動ユニットの効率)と相関を有するパラメータである。具体的には、バッテリ温度BTが低くなるほど、バッテリ16の内部抵抗が大きくなる。このため、バッテリ温度BTが低くなるほど、バッテリ16の損失が大きくなる。従って、バッテリ温度BTが相対的に低い場合には、バッテリ温度BTが相対的に高い場合と比較して、バッテリ16の効率が悪化している。つまり、バッテリ温度BTが相対的に低い場合には、バッテリ温度BTが相対的に高い場合と比較して、駆動ユニットの効率(つまり、ハイブリッド車両1の効率)が悪化している。
第1変形例では、このようなバッテリ温度BTとハイブリッド車両1の効率との間の関係を考慮して、バッテリ温度BTが低くなるほど、始動閾値が小さくなるように、始動閾値が設定される。このため、バッテリ温度BTが相対的に低い場合には、バッテリ温度BTが相対的に高い場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。つまり、バッテリ16の効率が相対的に悪化している場合には、バッテリ16の効率が相対的に悪化していない場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。エンジン13が始動すると、エンジン13が始動していない場合と比較して、モータジェネレータ14の負荷が軽減される。このため、モータジェネレータ14に電力を供給するバッテリ16の負荷もまた軽減される。従って、第1変形例では、バッテリ温度BTに基づいて始動閾値が変更されない場合と比較して、効率が相対的に悪い状態で電力を供給していたバッテリ16の負荷が軽減される。或いは、効率が相対的に悪い状態で電力を供給していたバッテリ16が、電力を供給しなくてもよくなる。従って、バッテリ16が効率的に使用可能となる。その結果、駆動ユニットの効率が改善される(つまり、ハイブリッド車両1の全体として効率が改善される)。このため、ハイブリッド車両1の燃費が改善される。
(2−2)第2変形例
第2変形例では、閾値設定部172は、車速V、SOC、及び、バッテリ16の損失(以降、“バッテリ損失”と称する)BLに基づいて、始動閾値を設定する。つまり、第2変形例は、バッテリ損失BLに基づいて始動閾値を設定するという点で、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値を設定する上述の実施形態とは異なる。尚、閾値設定部172は、既存の方法を用いてバッテリ損失BLを算出(つまり、取得)可能である。
第2変形例でも、上述した実施形態と同様に、閾値設定部172は、対応情報として、複数の閾値マップを備えている。但し、第2変形例では、各閾値マップは、バッテリ損失BLが各閾値マップに固有に関連付けられた所定値である場合に用いられるべき始動閾値と、車速V及びSOCとの対応関係を示す。例えば、図5に示すように、閾値設定部172は、バッテリ損失BLがBL1である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BL1と、バッテリ損失BLがBL2(但し、BL2>BL1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BL2と、・・・、バッテリ損失BLがBLn−1(但し、BLn−1>BLn−2)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BLn−1と、バッテリ損失BLがBLn(但し、BLn>BLn−1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#BLnとを備えている。
図5に示すように、複数の閾値マップを含む対応情報全体としては、車速V及びSOCが同一である状況下では、バッテリ損失BLが大きくなるほど始動閾値が小さくなるように、車速VとSOCとバッテリ損失BLと始動閾値との間の対応関係を規定する。具体的には、車速V及びSOCが同一である状況下では、閾値マップ#BLkが規定する始動閾値は、閾値マップ#BLk−1が規定する始動閾値よりも小さい。
閾値設定部172は、バッテリ損失BLに基づいて、複数の閾値マップの中から、始動閾値を設定するために用いる少なくとも一つの閾値マップを取得する。その後、閾値設定部172は、取得した少なくとも一つの閾値マップと、車速V及びSOCとに基づいて、始動閾値を設定する。尚、少なくとも一つの閾値マップを取得する動作及び当該取得した閾値マップに基づいて始動閾値を設定する動作については、上述した実施形態で説明した動作と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
このように設定される始動閾値は、バッテリ損失BLが大きくなるほど小さくなる。つまり、閾値設定部172は、実質的には、バッテリ損失BLが大きくなるほど始動閾値が小さくなるように、バッテリ損失BLに基づいて始動閾値を変更していると言える。
第2変形例で始動閾値を設定するために用いられるバッテリ損失BLは、ハイブリッド車両1の効率(特に、駆動ユニットの効率)と相関を有するパラメータであることは言うまでもない。つまり、バッテリ損失BLが相対的に大きい場合には、バッテリ損失BLが相対的に小さい場合と比較して、駆動ユニットの効率(つまり、ハイブリッド車両1の効率)が悪化していることは言うまでもない。
第2変形例では、このようなバッテリ損失BLとハイブリッド車両1の効率との間の関係を考慮して、バッテリ損失BLが大きくなるほど、始動閾値が小さくなるように、始動閾値が設定される。このため、バッテリ損失BLが相対的に大きい場合には、バッテリ損失BLが相対的に小さい場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。既に上述したように、エンジン13が始動すると、エンジン13が始動していない場合と比較して、バッテリ16の負荷もまた軽減される。従って、第2変形例では、バッテリ損失BLに基づいて始動閾値が変更されない場合と比較して、バッテリ16が効率的に使用可能となる。その結果、駆動ユニットの効率が改善される(つまり、ハイブリッド車両1の全体として効率が改善される)。このため、ハイブリッド車両1の燃費が改善される。
(2−3)第3変形例
第3変形例では、閾値設定部172は、車速V、SOC、及び、エンジン13を冷却するための冷却水の温度(以降、“エンジン水温”と称する)ETに基づいて、始動閾値を設定する。つまり、第3変形例は、エンジン水温ETに基づいて始動閾値を設定するという点で、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値を設定する上述の実施形態とは異なる。尚、閾値設定部172は、冷却水の温度を検出可能な温度センサの検出結果に基づいて、エンジン水温ETを取得可能である。
第3変形例でも、上述した実施形態と同様に、閾値設定部172は、対応情報として、複数の閾値マップを備えている。但し、第3変形例では、各閾値マップは、エンジン水温ETが各閾値マップに固有に関連付けられた所定温度である場合に用いられるべき始動閾値と、車速V及びSOCとの対応関係を示す。例えば、図6に示すように、閾値設定部172は、エンジン水温ETがET1である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#ET1と、エンジン水温ETがET2(但し、ET2>ET1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#ET2と、・・・、エンジン水温ETがETn−1(但し、ETn−1>ETn−2)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#ETn−1と、エンジン水温ETがETn(但し、ETn>ETn−1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#ETnとを備えている。
図6に示すように、複数の閾値マップを含む対応情報全体としては、車速V及びSOCが同一である状況下では、エンジン水温ETが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、車速VとSOCとエンジン水温ETと始動閾値との間の対応関係を規定する。具体的には、車速V及びSOCが同一である状況下では、閾値マップ#ETkが規定する始動閾値は、閾値マップ#ETk−1が規定する始動閾値よりも小さい。
閾値設定部172は、エンジン水温ETに基づいて、複数の閾値マップの中から、始動閾値を設定するために用いる少なくとも一つの閾値マップを取得する。その後、閾値設定部172は、取得した少なくとも一つの閾値マップと、車速V及びSOCとに基づいて、始動閾値を設定する。尚、少なくとも一つの閾値マップを取得する動作及び当該取得した閾値マップに基づいて始動閾値を設定する動作については、上述した実施形態で説明した動作と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
但し、第3変形例では、エンジン水温ETがET1よりも低い場合には、ハイブリッド車両1の走行モードが間欠禁止モードに切り替えられる。なぜならば、エンジン水温ETがET1よりも低い場合には、エンジン13を暖機するためにエンジン13を駆動することが好ましいからである。このため、この場合には、閾値設定部172は、始動閾値を設定しなくてもよい。
このように設定される始動閾値は、エンジン水温ETが高くなるほど小さくなる。つまり、閾値設定部172は、実質的には、エンジン水温ETが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、エンジン水温ETに基づいて始動閾値を変更していると言える。
第3変形例で始動閾値を設定するために用いられるエンジン水温ETは、ハイブリッド車両1の効率(特に、駆動ユニットの効率)と相関を有するパラメータである。具体的には、エンジン水温ETが低くなるほど、エンジン13の効率が悪化する。つまり、エンジン水温ETが相対的に低い場合には、エンジン水温ETが相対的に高い場合と比較して、駆動ユニットの効率(つまり、ハイブリッド車両1の効率)が悪化している。
第3変形例では、このようなエンジン水温ETとハイブリッド車両1の効率との間の関係を考慮して、エンジン水温ETが高くなるほど、始動閾値が小さくなるように、始動閾値が設定される。このため、エンジン水温ETが相対的に高い場合には、エンジン水温ETが相対的に低い場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。つまり、エンジン水温ETが高いことに起因してエンジン13の効率が相対的に良好な状況では、エンジン13が駆動されやすい一方で、エンジン水温ETが低いことに起因してエンジン13の効率が相対的に悪化している状況では、エンジン13が停止されやすくなる。従って、第3変形例では、エンジン水温ETに基づいて始動閾値が変更されない場合と比較して、エンジン13の効率が相対的に良好な状況でエンジン13が駆動する機会が増加する。その結果、駆動ユニットの効率が改善される(つまり、ハイブリッド車両1の全体として効率が改善される。このため、ハイブリッド車両1の燃費が改善される。
(2−4)第4変形例
第4変形例では、閾値設定部172は、車速V、SOC、及び、インバータ152が備えるスイッチング素子の温度(以降、“素子温度”と称する)STに基づいて、始動閾値を設定する。つまり、第4変形例は、素子温度STに基づいて始動閾値を設定するという点で、リアクトル温度RTに基づいて始動閾値を設定する上述の実施形態とは異なる。尚、閾値設定部172は、スイッチング素子の温度を検出可能な温度センサの検出結果に基づいて、素子温度STを取得可能である。
第4変形例でも、上述した実施形態と同様に、閾値設定部172は、対応情報として、複数の閾値マップを備えている。但し、第4変形例では、各閾値マップは、素子温度STが各閾値マップに固有に関連付けられた所定温度である場合に用いられるべき始動閾値と、車速V及びSOCとの対応関係を示す。例えば、図7に示すように、閾値設定部172は、素子温度STがST1である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#ST1と、素子温度STがST2(但し、ST2>ST1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#ST2と、・・・、素子温度STがSTn−1(但し、STn−1>STn−2)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#STn−1と、素子温度STがSTn(但し、STn>STn−1)である場合に用いられる始動閾値と車速V及びSOCとの対応関係を示す閾値マップ#STnとを備えている。
図7に示すように、複数の閾値マップを含む対応情報全体としては、車速V及びSOCが同一である状況下では、素子温度STが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、車速VとSOCと素子温度STと始動閾値との間の対応関係を規定する。具体的には、車速V及びSOCが同一である状況下では、閾値マップ#STkが規定する始動閾値は、閾値マップ#STk−1が規定する始動閾値よりも小さい。
閾値設定部172は、素子温度STに基づいて、複数の閾値マップの中から、始動閾値を設定するために用いる少なくとも一つの閾値マップを取得する。その後、閾値設定部172は、取得した少なくとも一つの閾値マップと、車速V及びSOCとに基づいて、始動閾値を設定する。尚、少なくとも一つの閾値マップを取得する動作及び当該取得した閾値マップに基づいて始動閾値を設定する動作については、上述した実施形態で説明した動作と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
このように設定される始動閾値は、素子温度STが高くなるほど小さくなる。つまり、閾値設定部172は、実質的には、素子温度STが高くなるほど始動閾値が小さくなるように、素子温度STに基づいて始動閾値を変更していると言える。
第4変形例で始動閾値を設定するために用いられる素子温度STは、ハイブリッド車両1の効率(特に、駆動ユニットの効率)と相関を有するパラメータである。具体的には、素子温度STが高くなるほど、インバータ152の損失(特に、銅損)が大きくなる。従って、素子温度STが相対的に高い場合には、素子温度STが相対的に低い場合と比較して、インバータ152の効率が悪化している。つまり、素子温度STが相対的に高い場合には、素子温度STが相対的に低い場合と比較して、駆動ユニットの効率(つまり、ハイブリッド車両1の効率)が悪化している。
第4変形例では、このような素子温度STとハイブリッド車両1の効率との間の関係を考慮して、素子温度STが高くなるほど、始動閾値が小さくなるように、始動閾値が設定される。このため、素子温度STが相対的に高い場合には、素子温度STが相対的に低い場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。つまり、インバータ152の効率が相対的に悪化している場合には、インバータ152の効率が相対的に悪化していない場合と比較して、エンジン13が始動しやすくなる。エンジン13が始動すると、エンジン13が始動していない場合と比較して、モータジェネレータ14の負荷が軽減される。このため、モータジェネレータ14に電力を供給するために駆動するインバータ152の負荷もまた軽減される。従って、第4変形例では、素子温度STに基づいて始動閾値が変更されない場合と比較して、効率が相対的に悪い状態で駆動していたインバータ152の負荷が軽減される。或いは、効率が相対的に悪い状態で駆動していたインバータ152が、駆動しなくてもよくなる(つまり、停止してもよくなる)。従って、インバータ152が効率的に使用可能となる。その結果、駆動ユニットの効率が改善される(つまり、ハイブリッド車両1の全体として効率が改善される)。このため、ハイブリッド車両1の燃費が改善される。
尚、上述した第1変形例から第4変形例のうちの少なくとも2つが適宜組み合わせられてもよい。つまり、閾値設定部172は、リアクトル温度RT、バッテリ温度BT、バッテリ損失BL、エンジン水温ET及び素子温度STのうちの少なくとも2つに基づいて、始動閾値を設定してもよい。
尚、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両制御装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 ハイブリッド車両
13 エンジン
14 モータジェネレータ
15 PCU
151 昇圧コンバータ
152 インバータ
16 バッテリ
17 ECU
171 始動制御部
172 閾値設定部
RT リアクトル温度

Claims (1)

  1. 内燃機関と、回転電機と、蓄電手段からの電圧を昇圧して前記回転電機に供給可能な昇圧コンバータとを備え、走行モードを、走行中に前記内燃機関の間欠運転を許可する間欠許可モードに設定可能なハイブリッド車両を制御する車両制御装置であって、
    前記走行モードが前記間欠許可モードに設定されている状況下で前記ハイブリッド車両の所望特性の状態を示す状態量が始動閾値を超えた場合に、内燃機関を始動する始動手段と、
    前記昇圧コンバータが備えるリアクトルの温度が高くなるほど前記始動閾値が小さくなるように、前記始動閾値を変更する変更手段と
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
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