JP2009100542A - 回転電機の制御装置、制御方法およびその方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機の回転数および温度に応じて適切に回転電機の出力を制限する。
【解決手段】HV−ECUは、モータ回転数とモータ温度とを検出ステップ(S100)と、マップを読み出して制限パターンを設定するステップ(S102)と、モータ温度が負荷率低下開始温度以上であると(S104にてYES)、トルク指令値を制限するステップ(S106)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図9

Description

本発明は、回転電機に対する負荷を制限する制御に関し、特に、回転電機の回転数に応じて負荷の制限の態様を設定する技術に関する。
従来より、回転電機の出力を回転電機の温度および回転数に応じて制限する技術が公知である。たとえば、特開2000−184502号公報(特許文献1)は、電動機の温度保護と電動機性能の向上を図る電動機制御装置を開示する。この電動機制御装置は、電動機の温度に応じて電動機の出力を制限する電動機制御装置において、電動機の回転数を検出する検出手段と、温度および回転数に応じて電動機の出力を制限する制御手段とを有することを特徴とする。
上述した公報に開示された電動機制御装置によると、電動機の温度保護を図るとともに、電動機性能の向上を図ることができる。
特開2000−184502号公報
しかしながら、上述した公報に開示された電動機制御装置においては、回転電機の温度変化に対する回転電機の負荷を制限する度合(以下、制限率あるいは負荷制限率ともいう)の変化を一定にしつつ、回転数に応じて出力の制限を開始する温度を変化させているに過ぎない。そのため、回転数が上昇した場合には、回転電機の制限率が0%になる温度が低下するという問題がある。回転電機の回転数が上昇する場合においても、制限率が低下した状態においては、回転電機の損失は小さい。そのため、回転数の上昇に応じて制限率が0%になる温度も低下した場合、不必要に回転電機の出力を制限する可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、回転電機の回転数および温度に応じて適切に回転電機の出力を制限する回転電機の制御装置、制御方法およびその方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
第1の発明に係る回転電機の制御装置は、回転電機の回転数を検出するための検出手段と、回転電機の温度を検出するための温度検出手段と、検出された回転数と検出された温度とに基づいて回転電機の負荷を制限する度合を設定するための設定手段と、設定された度合に基づいて回転電機を制御するための制御手段とを含む。設定手段は、検出された回転数に応じて回転電機の温度変化に対する度合の変化量が変化するように度合を設定するための手段を含む。第8の発明に係る回転電機の制御方法は、第1の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第1の発明によると、回転数の変化(増加あるいは低下)に応じて回転電機の負荷を制限する度合の変化量を増減することにより、負荷の制限が開始されてから負荷が完全に制限されるまでの温度範囲を変更することができる。そのため、たとえば、回転数が高くなるほど、温度変化に対する度合の変化を緩やかにすると、度合の変化を開始する回転電機の温度を低くしつつ、負荷が完全に制限されるときの回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。あるいは、回転数が低くなるほど、温度変化に対する度合の変化を急にすると、度合の変化を開始する回転電機の温度を高くしつつ、度合が0%となる回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。すなわち、回転電機の仕様あるいは損失に応じて負荷を制限する度合の変化の態様を適切に設定することにより、回転電機の温度保護を図りつつ、回転電機の出力が不必要に制限されることを防止することができる。したがって、回転電機の回転数および温度に応じて適切に回転電機の出力を制限する回転電機の制御装置および制御方法を提供することができる。
第2の発明に係る回転電機の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、設定手段は、検出された回転数が高くなるほど温度変化に対する度合の変化が緩やかになるように度合を設定するための手段を含む。第9の発明に係る回転電機の制御方法は、第2の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第2の発明によると、回転数が高くなるほど回転電機の温度変化に対する度合の変化が緩やかになるように度合が設定されることにより、負荷の制限を開始する回転電機の温度を低くして、負荷が完全に制限されるときの回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。そのため、回転電機の温度保護を図りつつ、回転電機の出力が不必要に制限されることを抑制することができる。
第3の発明に係る回転電機の制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、設定手段は、検出された回転数に応じて負荷の制限を開始する開始温度を設定するための温度設定手段を含む。第10の発明に係る回転電機の制御方法は、第3の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第3の発明によると、たとえば、回転数が高くなるほど、温度変化に対する度合の変化を緩やかにしつつ、度合の変化を開始する回転電機の温度を低くすると、負荷が完全に制限されるときの回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。あるいは、回転数が高くなるほど、温度変化に対する度合の変化を急にしつつ、度合の変化を開始する回転電機の温度を高くすると、負荷が完全に制限されるときの回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。すなわち、回転電機の仕様あるいは損失に応じて負荷を制限する度合の変化の態様を適切に設定することにより、回転電機の温度保護を図りつつ、回転電機の出力が不必要に制限されることを抑制することができる。
第4の発明に係る回転電機の制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、温度設定手段は、検出された回転数が高くなるほど開始温度を低くするための手段を含む。第11の発明に係る回転電機の制御方法は、第4の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第4の発明によると、回転数が高くなるほど開始温度を低くすることにより、温度変化に対する度合の変化を緩やかにすると、負荷が完全に制限されるときの回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。そのため、回転電機の温度保護を図りつつ、回転電機の出力が不必要に制限されることを抑制することができる。
第5の発明に係る回転電機の制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、設定手段は、検出された回転数に応じて、回転電機の温度と度合との関係を示す複数のマップのうちのいずれか一つを選択するための手段と、検出された温度と選択されたマップとに基づいて度合を設定するための手段とを含む。第12の発明に係る回転電機の制御方法は、第5の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第5の発明によると、複数のマップから回転数に対応したマップを選択して度合を設定することにより、回転電機の状態に対応した適切な度合を設定することができる。そのため、回転電機の温度保護を図りつつ、回転電機の出力を不必要に制限することを防止することができる。
第6の発明に係る回転電機の制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、設定手段は、検出された回転数、検出された温度および回転電機の回転数と回転電機の温度と度合との関係を示すマップに基づいて度合を設定するための手段を含む。第13の発明に係る回転電機の制御方法は、第6の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第6の発明によると、回転電機の回転数と回転電機の温度と度合との関係を示すマップに基づいて度合を設定することにより、回転電機の状態に対応した適切な度合を設定することができる。そのため、回転電機の温度保護を図りつつ、回転電機の出力を不必要に制限することが防止される。
第7の発明に係る回転電機の制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、回転電機は、駆動源として車両に搭載される。第14の発明に係る回転電機の制御方法は、第7の発明に係る回転電機の制御装置と同様の構成を有する。
第7の発明によると、車両に駆動源として搭載される回転電機に本発明を適用することにより、不必要に回転電機の出力を制限することを防止することができる。
第15の発明に係るプログラムは、第8〜14のいずれかの発明に係る回転電機の制御方法をコンピュータで実現されるプログラムであって、第16の発明に係る記録媒体は、第8〜14のいずれかの発明に係る回転電機の制御方法をコンピュータで実現されるプログラムを記録した媒体である。
第15または第16の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第8〜14のいずれかの発明に係る回転電機の制御方法を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置が適用されるハイブリッド車両の制御ブロック図を説明する。
ハイブリッド車両は、駆動源としての、たとえばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関(以下、単にエンジンという)120と、回転電機であるモータジェネレータ(MG)140を含む。なお、図1においては、説明の便宜上、モータジェネレータ140を、モータ140Aとジェネレータ140B(あるいはモータジェネレータ140B)と表現するが、ハイブリッド車両の走行状態に応じて、モータ140Aがジェネレータとして機能したり、ジェネレータ140Bがモータとして機能したりする。
また、本実施の形態においては、回転電機が搭載される車両であればよく、特にハイブリッド車両に限定されるものではない。たとえば、回転電機が搭載されたエンジン車両であってもよいし、回転電機を駆動源とする電気自動車や燃料電池車両であってもよい。
エンジン120の吸気通路122には、吸入空気のほこりを捕捉するエアクリーナー122A、エアクリーナー122Aを通ってエンジン120に吸入される空気量を検知するエアフローメータ122B、エンジン120に吸入される空気量を調整するためのバルブである電子スロットルバルブ122Cが設けられている。電子スロットルバルブ122Cにはスロットルポジションセンサが設けられている。エンジンECU280には、エアフローメータ122Bにより検知された吸入空気量や、スロットルポジションセンサにより検知された電子スロットルバルブ122Cの開度等が入力される。
エンジン120には、複数の気筒および各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置130が設けられる。燃料噴射装置130は、エンジンECU280からの燃料噴射制御信号に基づいて各気筒に対して適切な時期に適切な量の燃料を噴射する。
また、エンジン120の排気通路124には、三元触媒コンバータ124Bと、三元触媒コンバータ124Bに導入される排気における空燃比(A/F)を検知する空燃比センサ124Aと、三元触媒コンバータ124Bの温度を検知する触媒温度センサ124Cと、消音器124Dとが設けられている。エンジンECU(Electronic Control Unit)280には、空燃比センサ124Aにより検知された三元触媒コンバータ124Bに導入される排気の空燃比や、触媒温度センサ124Cにより検知された三元触媒コンバータ124Bの温度等が入力される。
なお、空燃比センサ124Aは、エンジン120で燃焼された混合気の空燃比に比例した出力電圧を発生する全域空燃比センサ(リニア空燃比センサ)である。本実施の形態において、空燃比センサ124Aは、検出素子を有し、エンジン120の排出ガスの検出素子への接触によりエンジン120の空燃比に対応した信号を出力する。なお、空燃比センサ124Aとしては、エンジン120で燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかをオン−オフ的に検出するO2センサを用いてもよい。
また、エンジンECU280には、エンジン120の冷却水の温度を検知する水温検知センサ360からエンジン冷却水温を示す信号が入力される。エンジン120の出力軸には、クランクポジションセンサ380が設けられており、エンジンECU280には、クランクポジションセンサ380から出力軸の回転数を示す信号が入力される。
ハイブリッド車両には、この他に、エンジン120やモータジェネレータ140で発生した動力を駆動輪160に伝達したり、駆動輪160の駆動をエンジン120やモータジェネレータ140に伝達する減速機180と、エンジン120の発生する動力を駆動輪160とジェネレータ140Bとの2経路に分配する動力分割機構(たとえば、遊星歯車機構)200と、モータジェネレータ140を駆動するための電力を充電する走行用バッテリ220と、走行用バッテリ220の直流とモータ140Aおよびジェネレータ140Bの交流とを変換しながら電流制御を行なうインバータ240と、走行用バッテリ220の充放電状態を管理制御するバッテリ制御ユニット(以下、バッテリECUという)260と、エンジン120の動作状態を制御するエンジンECU280と、ハイブリッド車両の状態に応じてモータジェネレータ140およびバッテリECU260、インバータ240等を制御するMG−ECU300と、バッテリECU260、エンジンECU280およびMG−ECU300等を相互に管理制御して、ハイブリッド車両が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体を制御するHV−ECU320等を含む。なお、走行用バッテリではなくキャパシタ等の蓄電機構であってもよい。
本実施の形態においては、走行用バッテリ220とインバータ240との間にはコンバータ242が設けられている。これは、走行用バッテリ220の定格電圧が、モータ140Aやモータジェネレータ140Bの定格電圧よりも低いので、走行用バッテリ220からモータ140Aやモータジェネレータ140Bに電力を供給するときには、コンバータ242で電力を昇圧する。このコンバータ242には平滑コンデンサが内蔵されており、コンバータ242が昇圧動作を行なう際には、この平滑コンデンサに電荷が蓄えられる。
なお、図1においては、各ECUを別構成しているが、2個以上のECUを統合したECUとして構成してもよい(たとえば、図1に、点線で示すように、MG−ECU300とHV−ECU320とを統合したECUとすることがその一例である)。
運転席にはアクセルペダル(図示せず)が設けられており、アクセルポジションセンサ(図示せず)は、アクセルペダルの踏込み量を検知する。アクセルポジションセンサは、アクセルペダルの踏込み量を示す信号をHV−ECU320に出力する。HV−ECU320は、踏込み量に対応する要求駆動力に応じて、モータ140A、ジェネレータ140BおよびエンジンECU280を介してエンジン120の出力あるいは発電量を制御する。
さらに、車速センサ330は、車両の速度に関連した物理量を検出するセンサである。「車両の速度に関連した物理量」とは、たとえば、車輪軸の回転数であってもよいし、トランスミッションの出力軸の回転数であってもよい。車速センサ330は、検出した物理量をエンジンECU280に送信する。
動力分割機構200は、エンジン120の動力を、駆動輪160とモータジェネレータ140Bとの両方に振り分けるために、遊星歯車機構(プラネタリーギヤ)が使用される。モータジェネレータ140Bの回転数を制御することにより、動力分割機構200は無段変速機としても機能する。
図1に示すようなハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両においては、発進時や低速走行時等であってエンジン120の効率が悪い場合には、モータジェネレータ140のモータ140Aのみによりハイブリッド車両の走行を行ない、通常走行時には、たとえば動力分割機構200によりエンジン120の動力を2経路に分け、一方で駆動輪160の直接駆動を行ない、他方でジェネレータ140Bを駆動して発電を行なう。この時、発生する電力でモータ140Aを駆動して駆動輪160の駆動補助を行なう。また、高速走行時には、さらに走行用バッテリ220からの電力をモータ140Aに供給してモータ140Aの出力を増大させて駆動輪160に対して駆動力の追加を行なう。
一方、減速時には、駆動輪160により従動するモータ140Aがジェネレータとして機能して回生発電を行ない、回収した電力を走行用バッテリ220に蓄える。なお、走行用バッテリ220の充電量が低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン120の出力を増加してジェネレータ140Bによる発電量を増やして走行用バッテリ220に対する充電量を増加する。もちろん、低速走行時でも必要に応じてエンジン120の駆動力を増加する制御を行なう場合もある。たとえば、上述のように走行用バッテリ220の充電が必要な場合や、エアコン等の補機を駆動する場合や、エンジン120の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合等である。
さらに、図1に示すようなハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両においては、車両の運転状態や走行用バッテリ220の状態によっては、燃費を向上させるために、エンジン120を停止させる。そして、その後も車両の運転状態や走行用バッテリ220の状態を検知して、エンジン120を再始動させる。このように、このエンジン120は間欠運転され、従来の車両(エンジンしか搭載していない車両)においては、イグニッションスイッチがSTART位置にまで回されてエンジンが始動すると、イグニッションスイッチがON位置からACC位置またはOFF位置にされるまでエンジンが停止しない点で異なる。
MG温度センサ370は、モータ(MG(2))140Aの温度を検出する。なお、MG温度センサ370の温度検出の対象物は、モータ140Aの構成部品であれば、特に限定されるものではないが、たとえば、モータ140Aのコイルである。MG温度センサ370は、モータ140Aの温度に対応する信号をHV−ECU320に送信する。MG温度センサ370は、たとえば、サーミスタである。
MG回転数センサ372は、モータ140Aの回転数を検出する。MG回転数センサ372は、モータ140Aの回転数に対応する信号をHV−ECU320に送信する。MG回転数センサ372は、たとえば、レゾルバである。
なお、モータ140Aの温度に対応する信号およびモータ140Aの回転数に対応する信号は、MG−ECU300を経由してHV−ECU320に入力されるようにしてもよい。
HV−ECU320は、モータ140Aの温度に基づいてモータ140Aの制限負荷率(%)を設定する。制限負荷率は、100%がモータ140Aの出力が制限されない状態に対応し、0%がモータ140Aの負荷が完全に制限されてモータ140Aに電力が供給されない状態に対応する。なお、本実施の形態においては、HV−ECU320が制限負荷率に基づいてモータ140Aの負荷を制限する制御を実施するとして説明するが、特に制限負荷率に限定されるものではなく、HV−ECU320は、モータ140Aの状態に基づいて設定されたモータ140Aの負荷を制限する度合に基づいてモータ140Aの負荷を制限する制御を実施するようにしてもよい。
たとえば、HV−ECU320が、図2に示すようなモータ140Aの温度とモータ140Aの制限負荷率との関係を示すマップとMG温度センサ370により検出された温度とから制限負荷率を設定する場合を想定する。図2において縦軸は、制限負荷率を示し、横軸は、モータ140Aの温度を示す。
図2に示すマップは、モータ140Aの温度が160℃になるまでは、制限負荷率が100%に設定され、モータ140Aの出力が制限されないが、モータ140Aの温度が160℃を超えると制限負荷率がモータ140Aの温度上昇に対して線形に低下し、モータ140Aの温度が180℃以上になると制限負荷率が0%に設定されることを示す。
しかしながら、モータ140Aの回転数に関わらず、図2に示すマップを用いて制限負荷率を設定する場合においては、モータ140Aの回転数が低い場合にも不必要に制限負荷率を低下する場合がある。
図3に示すように、回転数が低くなるほどモータ140Aにおける損失は低くなる。同様に、モータ140Aの出力トルクが低いほどモータ140Aにおける損失は低くなる。図3において縦軸は、モータ140の出力トルクを示し、横軸はモータ140Aの回転数を示す。また、図3の図中に示される複数の曲線(実線)は、モータ140Aにおける等損失ラインを示し、回転数が低回転側になるほど、また、出力トルクが低くなるほど損失は低く、回転数が高回転側になるほど、また、出力トルクが高くなるほど損失が高くなることを示す。
図3に示すように、回転数Ra時のモータ140Aの損失は、回転数Raよりも大きい回転数Rb時のモータ140Aの損失よりも小さい。そのため、図2に示すような回転数に依存しないマップを用いる場合においては、モータ140Aの回転数Ra時に不必要に制限負荷率を低下する場合がある。
すなわち、回転数Ra時であって、出力トルクがAである場合のモータ140Aにおける損失は、回転数Rb時であって、出力トルクがAである場合のモータ140Aにおける損失よりも低い。
同様に、回転数Ra時であって、出力トルクがBである場合のモータ140Aにおける損失は、回転数Rb時であって、出力トルクがBである場合のモータ140Aにおける損失よりも低い。
したがって、回転数に依存せずに図2に示すマップを用いてモータ140Aの温度に応じて制限負荷率を設定すると、モータ140Aを不必要に制限する可能性がある。
そこで、本発明は、HV−ECU320が、モータ140Aの回転数に応じてモータ140Aの温度変化に対する制限負荷率の変化量が変化するように制限負荷率を設定する点に特徴を有する。
具体的には、HV−ECU320は、モータ140Aの回転数が高くなるほどモータ140Aの温度変化に対する制限負荷率の変化が緩やかになるように制限負荷率を設定する。
また、HV−ECU320は、モータ140Aの回転数に応じて制限負荷率の低下を開始する開始温度を設定する。具体的には、HV−ECU320は、モータ140Aの回転数が高くなるほど開始温度を低くする。
本実施の形態において、HV−ECU320は、モータ140Aの回転数に応じて、モータ140Aの温度と制限負荷率との関係を示す複数のマップのうちのいずれか一つを選択して、モータ140Aの温度と選択されたマップとに基づいて制限負荷率を設定する。
なお、本実施の形態において、HV−ECU320が制限負荷率を設定するものとして説明するが、MG−ECU300が制限負荷率を設定するようにしてもよいし、HV−ECU320とMG−ECU300とを統合したECUが制限負荷率を設定するようにしてもよい。
図4に、本実施の形態に係る回転電機の制御装置であるHV−ECU320の機能ブロック図を示す。HV−ECU320は、入力インターフェース(以下、入力I/Fと記載する)350と、演算処理部400と、記憶部500と、出力インターフェース(以下、出力I/Fと記載する)600とを含む。
入力I/F350は、MG温度センサ370からのモータ温度信号と、MG回転数センサ372からのモータ回転数信号とを受信して、演算処理部400に送信する。
演算処理部400は、制限パターン設定部402と、開始温度判定部404と、トルク制限部406とを含む。
制限パターン設定部402は、MG回転数信号に基づいて複数の2次元マップのうちのいずれか一つを記憶部500から読み出して、今回の計算に用いる制限パターンとして設定する。図5に示すように、たとえばモータ140Aが0よりも大きい回転数の範囲において回転数R(1)〜R(n)が予め設定される。R(1)〜R(n)は、等間隔で設定されてもよいし、異なる間隔で設定されてもよい。また、「n」は、少なくとも2以上の値であれば、特に限定されるものではない。また、本実施の形態においては、回転数R(1)〜R(n)は、0rpm〜9000rpmの間の範囲内の回転数であるが、特に、0rpm〜9000rpmの間の範囲内に限定されるものではない。
回転数R(1)〜R(n)のそれぞれにおいて、回転数に対応するトルクと損失との関係に基づいてモータ140Aの温度と制限負荷率との関係を示す2次元マップが予め作成される。2次元マップの作成は、実験的および/または設計的に適合すればよい。回転数R(1)〜R(n)に対応するn個の2次元マップは、予め記憶部500に記憶される。
複数の2次元マップは、たとえば、図6〜図8に例示的に示される。図6に示すように、回転数R(1)〜R(n)のうちの最も低回転側の回転数R(1)に対応する2次元マップは、モータ140Aの温度が175℃になるまでは、制限負荷率が100%に設定され、モータ140Aの出力が制限されないが、モータ140Aの温度が175℃を超えると制限負荷率がモータ140Aの温度上昇に対して線形に低下し、モータ140Aの温度が180℃以上になると制限負荷率が0%に設定されることを示す。
また、図7に示すように、回転数R(1)〜R(n)のうちの略中間の回転数R(5)に対応する2時限マップは、モータ140Aの温度が170℃になるまでは、制限負荷率が100%に設定され、モータ140Aの出力が制限されないが、モータ140Aの温度が170℃を超えると制限負荷率がモータ140Aの温度上昇に対して線形に低下し、モータ140Aの温度が180℃以上になると制限負荷率が0%に設定されることを示す。
さらに、図8に示すように、回転数R(1)〜R(n)のうちの最も高回転側の回転数R(n)に対応する2次元マップは、モータ140Aの温度が150℃になるまでは、制限負荷率が100%に設定され、モータ140Aの出力が制限されないが、モータ140Aの温度が150℃を超えると制限負荷率がモータ140Aの温度上昇に対して線形に低下を開始し、モータ140Aの温度が180℃以上になると制限負荷率が0%に設定されることを示す。
なお、図6〜図8に示される、制限負荷率の低下を開始する開始温度と制限負荷率が0%となる温度は、例示であって、これらの温度に特に限定されるものではなく、モータ140Aの仕様に応じて、実験的および/または設計的に設定されればよい。
図6〜図8に示すように、回転数R(1)〜R(n)に対応する複数の2次元マップは、モータ140Aの温度変化に対する制限負荷率の変化量が、モータ140Aの回転数が高くなるほど緩やかになるように設定される。すなわち、複数の2次元マップは、回転数が上昇するほど温度変化に対する制限負荷率の変化量の絶対値が小さくなるように作成される。また、回転数R(1)〜R(n)に対応する複数の2次元マップは、モータ140Aの回転数が高くなるほど制限負荷率の低下が開始される温度が低くなるように設定される。
制限パターン設定部402は、MG回転数信号に基づいてn個の2次元マップのうちのいずれか一つを選択する。制限パターン設定部402は、回転数R(1)〜R(n)に対応するn個の2次元マップのうち、現在のモータ140Aの回転数に最も近い回転数に対応する2次元マップを選択する。
なお、制限パターン設定部402は、回転数R(1)〜R(n)に対応するn個の2次元マップのうち、現在のモータ140Aの回転数に最も近い回転数に対応する2次元マップと2番目に近い回転数に対応する2次元マップとを記憶部500から読み出して、現在のモータ140Aの回転数に対応する2次元マップを線形補間等の補正により作成するようにしてもよい。
開始温度判定部404は、設定された制限パターンとモータ温度信号とに基づいて制限負荷率の低下を開始する開始温度以上であるか否かを判定する。開始温度判定部404は、設定された制限パターンから開始温度を算出する。なお、開始温度判定部404は、たとえば、制限負荷率の低下を開始する温度であると判定すると、開始判定フラグをオンするようにしてもよい。
トルク制限部406は、モータ140Aの温度が制限負荷率の低下を開始する温度以上であると、設定された制限パターンに基づいて制限負荷率を設定して、設定された制限負荷率に基づいてモータ140Aを制御する。
具体的には、トルク制限部406は、車両の走行状態に基づく出力トルクの指令値と設定された制限負荷率とに基づいてモータ制御信号を生成して、出力I/F600を経由してHV−ECU320に送信する。
また、本実施の形態において、制限パターン設定部402と、開始温度判定部404と、トルク制限部406とは、いずれも演算処理部400であるCPUが記憶部500に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
記憶部500には、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部400からデータが読み出されたり、格納されたりする。
以下、図9を参照して、本実施の形態に係る回転電機の制御装置であるHV−ECU320で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、HV−ECU320は、モータ140Aの回転数と温度とを検出する。
S102にて、HV−ECU320は、検出された回転数に応じて、複数の2次元マップのうちいずれか一つのマップを読み出して、制限パターンを設定する。
S104にて、HV−ECU320は、検出されたモータ140Aの温度が、設定された制限パターンから算出される、制限負荷率の低下を開始する開始温度以上であるか否かを判定する。モータ140Aの温度が開始温度以上であると(S104にてYES)、処理はS106に移される。もしそうでないと(S104にてNO)、この処理は終了する。
S106にて、HV−ECU320は、制限パターンに基づいて検出されたモータ140Aの温度に対応した制限負荷率を設定して、モータ140Aを制御する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る回転電機の制御装置であるHV−ECU320の動作について説明する。
モータ140Aを駆動して車両が走行している場合を想定する。車両の走行中において、モータ140Aの回転数と温度とが検出される(S100)。
検出された回転数に基づいて回転数R(1)〜R(n)に対応する複数の2次元マップのうちのいずれか一つが読み出されて、制限パターンが設定される(S102)。
検出されたモータ140Aの温度が設定された制限パターンにおける開始温度以上でないと(S104にてNO)、車両は、モータ140Aの出力が制限されることなく走行する。
一方、検出されたモータ140Aの温度が制限パターンにおける開始温度以上であると(S104にてYES)、制限パターンに基づいて制限負荷率が100%よりも小さい値が設定され、設定された制限負荷率に基づいてモータ140Aが制御される。
制限負荷率は、モータ140Aの温度上昇に対して制限負荷率が線形に低下するように設定される。また、制限負荷率は、モータ140Aの回転数が高くなるほど開始温度が低くなるように設定され、モータ140Aの回転数が低くなるほど開始温度が高くなるように設定される。
そのため、モータ140Aの回転数が高くなるほどモータ140Aにおいて回転数が低い場合よりも低い温度で制限負荷率の低下が開始されるため、モータ140Aにおける損失が大きい作動領域での作動が制限され、モータ140Aの温度保護が図れる。また、回転数の変化前と略同じ温度で制限負荷率が0%になるため、モータ140Aの出力が不必要に制限されることが防止される。
また、モータ140Aの回転数が低くなるほどモータ140Aにおいて回転数が高い場合よりも高い温度で制限負荷率の低下が開始されるため、モータ140Aにおける損失が小さい作動領域での作動の制限の度合が小さくなるため、モータ140Aの出力が不必要に制限されることが防止される。
以上のようにして、本実施の形態に係る回転電機の制御装置によると、モータの回転数の変化(増加あるいは低下)に応じてモータの温度変化に対する制限負荷率の変化量を増減することにより、制限負荷率の低下が開始されてから0%となるまでの温度範囲を変更することができる。
そのため、モータの回転数が高くなるほど、モータの温度変化に対する制限負荷率の変化が緩やかになるように制限負荷率を設定することにより、制限負荷率の低下を開始する回転電機の温度を低くしつつ、制限負荷率が0%となる回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。
あるいは、回転数が低くなるほど、温度変化に対する制限負荷率の変化を急にすると、制限負荷率の変化を開始する回転電機の温度を高くしつつ、制限負荷率が0%となる回転電機の温度を回転数の変化前と略同一とすることができる。
すなわち、モータの仕様あるいは損失に応じて制限負荷率の低下の態様を適切に設定することにより、モータの温度保護を図りつつ、モータの出力が不必要に制限されることを防止することができる。したがって、回転電機の回転数および温度に応じて適切に回転電機の出力を制限する回転電機の制御装置、制御方法およびその方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
複数のマップから回転数に対応したマップを選択して制限負荷率を設定することにより、モータの状態に対応した適切な制限負荷率を設定することができる。そのため、モータの出力を不必要に制限することを防止することができる。
なお、本実施の形態においては、図6〜図8に示されるような複数の2次元マップを用いて制限負荷率を設定するとして説明したが、複数の2次元マップに代えて回転電機の回転数と回転電機の温度と制限負荷率との関係を示すマップに基づいて制限負荷率を設定するようにしてもよい。あるいは、回転数に対応した少なくとも制限負荷率の低下を開始する開始温度とモータ140Aの温度変化に対する制限負荷率の変化量(減少量)とを含む複数の制限情報から検出されたモータの回転数に対応する制限情報に基づいて制限負荷率を設定するようにしてもよいし、または、検出されたモータの回転数に基づいて表あるいは数式等を用いて制限負荷率を設定するようにしてもよい。このようにしても、モータの状態に対応した適切な制限負荷率を設定することができるため、モータの出力を不必要に制限することが防止される。
また、本実施の形態においては、本発明がモータ140Aに対して適用される場合について説明したが、発電機であるジェネレータ(MG(1))140Bに対して適用するようにしてもよい。また、本発明は、車両等の移動体に搭載された回転電機に限定して適用されるものではなく、周知な回転電機の負荷制限制御に適用するようにしてもよい。
本実施の形態においては、設定された制限パターンから制限負荷率を低下する開始温度を算出して、検出された回転電機の温度が開始温度以上であれば、制限パターンに基づいて出力トルクを制限するとして説明したが、特に制限パターンから開始温度を算出することに限定されるものではなく、設定された制限パターンにしたがって、回転電機の負荷を制限する制御を行なうようにしてもよい。
さらに、本実施の形態においては、回転数が高くなるほど制限負荷率の変化が緩やかになるように制限負荷率を設定するとして説明したが、特にこれに限定されるものではなく、回転電機の仕様あるいは損失に対応させて、回転数が高くなるほど制限負荷率の変化を急にしてもよいし、回転数が低くなるほど制限負荷率の変化を緩やかにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係るハイブリッド車両の制御ブロック図である。 モータ温度と制限負荷率との関係を示す図(その1)である。 モータの回転数とトルクと損失との関係を示す図(その1)である。 本実施の形態に係る回転電機の制御装置であるHV−ECUの機能ブロック図である。 モータの回転数とトルクと損失との関係を示す図(その2)である。 モータ温度と制限負荷率との関係を示す図(その2)である。 モータ温度と制限負荷率との関係を示す図(その3)である。 モータ温度と制限負荷率との関係を示す図(その4)である。 本実施の形態に係る回転電機の制御装置であるHV−ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
120 エンジン、122 吸気通路、122A エアクリーナー、122B エアフローメータ、122C 電子スロットルバルブ、124 排気通路、124A 空燃比センサ、124B 三元触媒コンバータ、124C 触媒温度センサ、124D 消音器、130 燃料噴射装置、140 モータジェネレータ、140A モータ、140B ジェネレータ、160 駆動輪、180 減速機、200 動力分割機構、220 走行用バッテリ、240 インバータ、242 コンバータ、260 バッテリECU、280 エンジンECU、300 MG−ECU、320 HV−ECU、330 車速センサ、350 入力I/F、360 水温検知センサ、370 MG温度センサ、372 MG回転数センサ、380 クランクポジションセンサ、400 演算処理部、402 制限パターン設定部、404 開始温度判定部、406 トルク制限部、500 記憶部、600 出力I/F。

Claims (16)

  1. 回転電機の回転数を検出するための検出手段と、
    前記回転電機の温度を検出するための温度検出手段と、
    前記検出された回転数と前記検出された温度とに基づいて前記回転電機の負荷を制限する度合を設定するための設定手段と、
    前記設定された度合に基づいて前記回転電機を制御するための制御手段とを含み、
    前記設定手段は、前記検出された回転数に応じて前記回転電機の温度変化に対する前記度合の変化量が変化するように前記度合を設定するための手段を含む、回転電機の制御装置。
  2. 前記設定手段は、前記検出された回転数が高くなるほど前記温度変化に対する前記度合の変化が緩やかになるように前記度合を設定するための手段を含む、請求項1に記載の回転電機の制御装置。
  3. 前記設定手段は、前記検出された回転数に応じて前記負荷の制限を開始する開始温度を設定するための温度設定手段を含む、請求項1または2に記載の回転電機の制御装置。
  4. 前記温度設定手段は、前記検出された回転数が高くなるほど前記開始温度を低くするための手段を含む、請求項3に記載の回転電機の制御装置。
  5. 前記設定手段は、
    前記検出された回転数に応じて、前記回転電機の温度と前記度合との関係を示す複数のマップのうちのいずれか一つを選択するための手段と、
    前記検出された温度と前記選択されたマップとに基づいて前記度合を設定するための手段とを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の回転電機の制御装置。
  6. 前記設定手段は、前記検出された回転数、前記検出された温度および前記回転電機の回転数と前記回転電機の温度と前記度合との関係を示すマップに基づいて前記度合を設定するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の回転電機の制御装置。
  7. 前記回転電機は、駆動源として車両に搭載される、請求項1〜6のいずれかに記載の回転電機の制御装置。
  8. 回転電機の回転数を検出するステップと、
    前記回転電機の温度を検出するステップと、
    前記検出された回転数と前記検出された温度とに基づいて前記回転電機の負荷を制限する度合を設定する設定ステップと、
    前記設定された度合に基づいて前記回転電機を制御する制御ステップとを含み、
    前記設定ステップは、前記検出された回転数に応じて前記回転電機の温度変化に対する前記度合の変化量が変化するように前記度合を設定するステップを含む、回転電機の制御方法。
  9. 前記設定ステップは、前記検出された回転数が高くなるほど前記温度変化に対する前記度合の変化が緩やかになるように前記度合を設定するステップを含む、請求項8に記載の回転電機の制御方法。
  10. 前記設定ステップは、前記検出された回転数に応じて前記負荷の制限を開始する開始温度を設定する温度設定ステップを含む、請求項8または9に記載の回転電機の制御方法。
  11. 前記温度設定ステップは、前記検出された回転数が高くなるほど前記開始温度を低くするステップを含む、請求項10に記載の回転電機の制御方法。
  12. 前記設定ステップは、
    前記検出された回転数に応じて、前記回転電機の温度と前記度合との関係を示す複数の2次元マップのうちのいずれか一つを選択するステップと、
    前記検出された温度と前記選択された2次元マップとに基づいて前記度合を設定するステップとを含む、請求項8〜11のいずれかに記載の回転電機の制御方法。
  13. 前記設定ステップは、前記検出された回転数、前記検出された温度および前記回転電機の回転数と前記回転電機の温度と前記度合との関係を示す3次元マップに基づいて前記度合を設定するステップを含む、請求項8〜11のいずれかに記載の回転電機の制御方法。
  14. 前記回転電機は、駆動源として車両に搭載される、請求項8〜13のいずれかに記載の回転電機の制御方法。
  15. 請求項8〜14のいずれかに記載の回転電機の制御方法をコンピュータで実現されるプログラム。
  16. 請求項8〜14のいずれかに記載の回転電機の制御方法をコンピュータで実現されるプログラムを記録した記録媒体。
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