JP2018149846A - 衝撃吸収部材の位置決め構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】対向壁部が位置ずれする事態を抑制することが可能な衝撃吸収部材の位置決め構造を提供する。【解決手段】サービスホールカバー16に対して、衝撃吸収部材30を位置決めするための衝撃吸収部材30の位置決め構造であって、衝撃吸収部材30は、サービスホールカバー16と対向配置される対向壁部31を備え、サービスホールカバー16には、対向壁部31に設けられた貫通孔31Bに嵌合可能な突起部18が貫通孔31Bに向けて突出する形で設けられ、突起部18及び貫通孔31Bは、車室内側から視た場合において互いに重畳するように配されていることに特徴を有する。【選択図】図5
Description
本発明は、衝撃吸収部材の位置決め構造に関する。
従来、車両に設けられる衝撃吸収部材として、車両パネルに対して対向配置される対向壁部(天板)を備えるものが知られている(下記特許文献1)。車両の衝突時には、対向壁部が車室内側に押圧されることで、衝撃吸収部材が変形し、衝撃を吸収することが可能となっている。
一般的に衝撃吸収部材を設計する際には、対向壁部が車室内側(対向壁部の表面と直交する方向)に押圧されることを前提として設計を行う。しかしながら、衝突の態様によっては、対向壁部に対して、車室内側以外の方向(斜め方向)の荷重が作用することが考えられる。このような場合には、対向壁部がその面方向について位置ずれする結果、衝撃吸収部材が設計通りに変形しない事態が懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両の衝突時において、対向壁部が位置ずれする事態を抑制することが可能な衝撃吸収部材の位置決め構造を提供することを目的とする。
本発明の衝撃吸収部材の位置決め構造は、車両用パネルに対して、衝撃吸収部材を位置決めするための衝撃吸収部材の位置決め構造であって、前記衝撃吸収部材は、前記車両用パネルと対向配置される対向壁部を備え、前記対向壁部及び前記車両用パネルのうち、いずれか一方には、他方に設けられた嵌合部に嵌合可能な突起部が前記嵌合部に向けて突出する形で設けられ、前記突起部及び前記嵌合部は、車室内側から視た場合において互いに重畳するように配されていることに特徴を有する。
車室内側から見た場合に互いに重畳する突起部及び嵌合部を備えることで、車両の衝突時には、嵌合部に突起部が嵌合する。これにより、対向壁部がその面方向について変位する事態を抑制することができる。この結果、乗員に対して対向壁部の位置がずれる事態を抑制することができる。
また、前記嵌合部は、前記対向壁部に形成された貫通孔であるものとすることができる。衝撃吸収部材を構成する対向壁部に貫通孔を形成する構成とすれば、貫通孔の大きさや形状を変えることで、衝撃吸収性能を適宜設定することができる。
本発明によれば、車両の衝突時において、対向壁部が位置ずれする事態を抑制することが可能な衝撃吸収部材の位置決め構造を提供することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図7によって説明する。図1は、本実施形態の車両用のドアトリム10を示す正面図である。本実施形態のドアトリム10は、例えば、車両用のサイドドアを構成するもので、図1に示すように、トリムボード11、ドアポケット12、アームレスト13、インサイドハンドル14などを備えている。トリムボード11(車両用内装材)は、図5に示すように、トリムボード11が取り付けられるインナパネル15(車両用パネルの一例)を車室内側から覆う形で配されている。
本発明の実施形態1を図1から図7によって説明する。図1は、本実施形態の車両用のドアトリム10を示す正面図である。本実施形態のドアトリム10は、例えば、車両用のサイドドアを構成するもので、図1に示すように、トリムボード11、ドアポケット12、アームレスト13、インサイドハンドル14などを備えている。トリムボード11(車両用内装材)は、図5に示すように、トリムボード11が取り付けられるインナパネル15(車両用パネルの一例)を車室内側から覆う形で配されている。
トリムボード11における車室外側の面11Aには、衝撃吸収部材30が取り付けられている。図5に示すように、インナパネル15において、衝撃吸収部材30と対向する箇所には、サービスホール15Aが形成されている。サービスホール15Aは、サイドドアに設けられる機能部品の組付作業や保守作業などを作業者が行うために設けられている。そして、サービスホール15Aを車室内側から覆う形でサービスホールカバー16(車両用パネルの一例)が設けられている。つまり、衝撃吸収部材30は、トリムボード11とサービスホールカバー16の間に配されている。サービスホールカバー16は、例えば、合成樹脂(ポリプロピレンなど)製の板状部材であって、ビス止めなどによってインナパネル15に固定されている。
衝撃吸収部材30は、図1の破線で示すように、例えば、車両シート(図示せず)に着座した乗員の腰部に対向する箇所に配されている。衝撃吸収部材30は、図2に示すように、全体として、車室内側に開口された箱状をなしている。衝撃吸収部材30は、例えば、合成樹脂(ポリプロピレンなど)製とされ、射出成形によって製造される。なお、衝撃吸収部材30を製造する際の成形型の開閉方向は、図5の左右方向(車室内外方向に対応)である。衝撃吸収部材30は、図2及び図5に示すように、サービスホールカバー16と対向配置される対向壁部31(天板)と、対向壁部31の周端部から車室内側に延びる4つの外壁部32と、対向壁部31から車室内側に延びる延設壁部33と、各外壁部32にそれぞれ設けられた取付片部40と、を備える。
対向壁部31は、図4に示すように、正面視(車室内側から視た状態)において、略方形状をなしている。対向壁部31は、衝撃吸収部材30の車室外側の端部を構成するものとされる。各外壁部32は、対向壁部31の4辺の各々からそれぞれ車室内側に延びる形態をなしている。外壁部32は、車室内側に向かうにつれて、幅が小さくなる形状をなしている。なお、外壁部32の厚さは、例えば車室内外方向において均一とされる。延設壁部33は、図4に示すように、正面視において十字状をなす形で連結された4つのリブ34によって構成されている。
図2に示すように、リブ34は、隣接する外壁部32と直交する形で配されており、リブ34の一端部(外壁部32側の周端部)は、隣接する外壁部32と連結されている。また、各リブ34は、図5に示すように、車室内側の端部から車室外側の端部に向かうにつれて、その板厚が大きくなるものとされる。リブ34の表面には、車室内外方向に延びる補強リブ35が形成されている。補強リブ35の車室外側の端部は、対向壁部31に連結されている。そして、リブ34には、車室外側に向かって開口する切欠部36が形成されている。切欠部36は、リブ34において車室外側の周端部を切り欠いた形状をなしており、その開口幅は、図5に示すように、車室外側(図5の右側)に向かうにつれて大きくなっている。また、図2に示すように、対向壁部31において切欠部36に対応する箇所には、切欠部36と連通する形で貫通孔31Aが形成されている。
取付片部40は、図5に示すように、トリムボード11の車室外側の面11Aに設けられた取付ボス17に取り付けられている。取付片部40は、図6に示すように、外壁部32の車室内側における端部に設けられ、トリムボード11の車室外側の面に当接する基端部41と、基端部41に対して車室外側に配されると共に取付ボス17に締結される先端部43と、基端部41と先端部43とを連結する中間部42と、を有する。
基端部41は、図6に示すように、トリムボード11の車室外側の面11Aに沿って延びる板状部44と、板状部44における車室内側の面に形成された長手状の当てリブ45と、を備える。当てリブ45の突出端は、車室外側の面11Aに当接されている。先端部43には、取付ボス17が挿通される挿通孔43Aが形成されている。取付ボス17の先端部は、超音波溶着等の溶着手段によって、挿通孔43Aの孔縁部に溶着(熱カシメ)されている。これにより、衝撃吸収部材30が、トリムボード11に対して固定されている。また、取付ボス17は、図6に示すように、車室外側の面11Aに設けられた台座部17Aの車室外側の面から先端部43に向かって突出する形状をなしている。そして、台座部17Aの周囲には、先端部43に対して車室内側から当接する当接リブ17Bが設けられている。なお、取付ボス17、台座部17A、当接リブ17Bは、トリムボード11と一体的に形成されている。なお、台座部17Aを備えていない構成であってもよく、取付ボス17がトリムボード11に対して直接的に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、対向壁部31(対向壁部及び車両用パネルのうち他方)に形成された4つの貫通孔31A(図3参照)のうち、最も上側に配される貫通孔31A(嵌合部)には、図5に示すように、サービスホールカバー16(対向壁部及び車両用パネルのうちいずれか一方)に形成された突起部18が対向配置されている。なお、以下の説明では、突起部18と対向配置される貫通孔31Aを他の貫通孔31Aと区別するために貫通孔31Bと呼ぶ。突起部18は、貫通孔31Bに向けて突出する形で設けられており、貫通孔31Bと突起部18は、車室内側から視た場合において互いに重畳するように配されている。なお、本実施形態では、貫通孔31Bと突起部18とが車室内外方向(図5の左右方向)に沿って配列されている。側突時においては、図7に示すように、突起部18が貫通孔31Bに嵌合することで、サービスホールカバー16に対して、衝撃吸収部材30が位置決めされる構成となっている。つまり、突起部18及び貫通孔31Bは、衝撃吸収部材30の位置決め構造を構成するものとされる。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の衝撃吸収部材30は、サービスホールカバー16とサービスホールカバー16を車室内側から覆うトリムボード11との間に配される衝撃吸収部材30であって、サービスホールカバー16と対向配置される対向壁部31と、対向壁部31の周端部から車室内側に延びる外壁部32と、対向壁部31から車室内側に延びると共に、外壁部32側の周端部において外壁部32と連結される延設壁部33と、を備え、延設壁部33は、車室内側の端部から車室外側の端部に向かうにつれて、その板厚が大きくなるものとされ、延設壁部33には、車室外側に向かって開口する切欠部36が形成されている。
車両の衝突時においては、延設壁部33が座屈変形することで、衝撃を吸収することができる。ここで、延設壁部33の座屈変形が進行すると、折れ曲がった延設壁部33の各部分同士が干渉し合うことで、その変形が妨げられ、衝撃吸収性能が低下することが懸念される。ところで、延設壁部33の板厚が車室内側の端部から車室外側の端部に向かうにつれて大きく設定されていると、射出成形によって延設壁部33を成形した際の型抜きが可能となる。その反面、延設壁部33の座屈変形が先端側から起こり易くなる結果、延設壁部33の座屈変形が進行した際には、相対的に板厚が高い部分(車室外側の部分)が変形することになる。この場合、延設壁部33の座屈変形が進行した際の衝撃吸収性能の低下がより顕著となる。本実施形態のように、延設壁部33に車室外側に向かって開口する切欠部36を形成することで、延設壁部33の車室外側の端部を変形させ易くすることができ、延設壁部33の座屈変形が進行した際に、衝撃吸収性能が低下する事態を抑制することができる。
また、切欠部36は、車室外側に向かうにつれて、その開口幅(図5のB1参照)が大きくなる形状をなしている。延設壁部33の板厚が車室内側の端部から車室外側の端部に向かうにつれて大きくなるように設定されている場合においては、上述したように、延設壁部33の座屈変形が進行するにつれて、延設壁部33がより変形し難くなる。このため、切欠部36の開口幅を、車室外側に向かうにつれて大きくなるように設定すれば、車両の衝突の初期段階から終期段階にかけて、延設壁部33の変形のし易さ(ひいては乗員が受ける荷重)をより均一に近づけることができる。
また、本実施形態では、トリムボード11の車室外側の面に設けられた取付ボス17に取り付けられる取付片部40と、を備え、取付片部40は、外壁部32の車室内側における端部に設けられ、トリムボード11の車室外側の面に当接する基端部41と、基端部41に対して車室外側に配されると共に取付ボス17に締結される先端部43と、基端部41と先端部43とを連結する中間部42と、を有している。
車両の衝突時には、対向壁部31が車室外側から押圧されることで外壁部32が変形する。取付ボス17に対する締結部である先端部43に対して基端部41を車室内側に配することで、外壁部32が変形した際には、基端部41に応力が集中する。これにより、外壁部32は、基端部41を基準として折れ曲がる。この結果、外壁部32の変形に伴って、衝撃吸収部材30の締結箇所(取付ボス17又は先端部43)に作用する荷重を低減することができる。これにより、衝撃吸収部材30の締結箇所が破断する事態を抑制でき、衝突時における衝撃吸収部材の位置決めをより確実に行うことができる。
なお、本実施形態では、外壁部32が車室外側に向かうにつれて、衝撃吸収部材30の内側に向かう形で傾斜しており、成形時の型抜きが容易となっている。しかしながら、外壁部32がこのような傾斜形状をなす場合には、側突時においては、外壁部32は車室外側の端部が内側に向かうように変形し易い。なお、変形中の外壁部32を図6において2点鎖線で示し、符号32Aを付す。このため、仮に外壁部32と先端部43とが直接接続されている構成(その場合の先端部を図6の2点鎖線で示し、符号43Bを付す)の場合には、外壁部32の変形に伴って、先端部43Bが取付ボス17から遠ざかる形で変形し、取付ボス17及び先端部43に大きい荷重が作用する。本実施形態では、外壁部32は、基端部41を基準として折れ曲がることから、このような事態を抑制することができる。
また、基端部41は、車室外側の面に沿って延びる板状部44と、板状部44における車室内側の面に形成された長手状の当てリブ45と、を備え、当てリブ45がトリムボード11の車室外側の面に当接する構成となっている。当てリブ45は、板状部44に比べて寸法が小さいことから、寸法誤差を小さくし易い。このため、板状部44をトリムボード11の車室外側の面に当てる構成と比べて、当てリブ45を車室外側の面に対して、より確実に当接させることができる。
また、サービスホールカバー16には、トリムボード11に設けられた貫通孔31Bに嵌合可能な突起部18が貫通孔31Bに向けて突出する形で設けられ、突起部18及び貫通孔31Bは、車室内側から視た場合において互いに重畳するように配されている。車室内側から視た場合に互いに重畳する突起部18及び貫通孔31Bを備えることで、車両の衝突時には、貫通孔31Bに突起部18が嵌合する。これにより、対向壁部31がその面方向について変位する事態を抑制することができる。この結果、乗員に対して衝撃吸収部材30の位置がずれる事態を抑制することができる。衝撃吸収部材30を構成する対向壁部31に貫通孔31Bを形成する構成とすれば、貫通孔31Bの大きさや形状を変えることで、衝撃吸収性能を適宜設定することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図8によって説明する。本実施形態では、衝撃吸収部材の構成が上記実施形態と相違する。なお、上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態の衝撃吸収部材130においては、切欠部136が、4つのリブ34の連結部分に形成されている(図5の2点鎖線も参照)。また、対向壁部31の車室外側の面には、格子状のリブ131が形成されている。これにより、リブ131に囲まれた部分は、凹部131B(嵌合部)となっている。
次に、本発明の実施形態2を図8によって説明する。本実施形態では、衝撃吸収部材の構成が上記実施形態と相違する。なお、上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態の衝撃吸収部材130においては、切欠部136が、4つのリブ34の連結部分に形成されている(図5の2点鎖線も参照)。また、対向壁部31の車室外側の面には、格子状のリブ131が形成されている。これにより、リブ131に囲まれた部分は、凹部131B(嵌合部)となっている。
凹部131Bは、車室外側から視た状態において方形状をなしており、対向壁部31の車室外側の面において行列状をなす形で複数配列されている。複数の凹部131Bのうち一つの凹部131Bには、サービスホールカバー16(図8では図示せず)に設けられた突起部118(図8の2点鎖線参照)が対向配置されている。このような構成とすれば、側突時において、突起部118の位置が対向する凹部131Bに対してずれた場合であっても、その凹部131Bの周囲に配された凹部131Bのいずれかに突起部118を嵌合させることができ、対向壁部31の位置決めを行うことができる。
本実施形態では、延設壁部33は、車室内側から視た状態において十字状をなす形で連結された4つのリブ34によって構成されている。これにより、各リブ34をより確実に座屈させることができ、衝撃吸収性能をより高くすることができる。そして、切欠部136は、4つのリブ34の連結部分に形成されている。射出成形によって延設壁部を成形する際には、各リブ34にそれぞれ切欠部が形成されている構成と比べて、切欠部の箇所を減らすことができるので、成形型の形状をより簡易なものにすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、サービスホールカバー16に貫通孔31Bが形成され、対向壁部31に突起部18が設けられていてもよい。
(2)上記実施形態では、衝撃吸収部材と対向する車両用パネルとしてサービスホールカバー16を例示したが、これに限定されない。例えば、衝撃吸収部材と対向する車両用パネルとしてインナパネル15を例示することができ、そのインナパネル15に突起部18が形成されていてもよい。
(3)上記実施形態において、基端部41が当てリブ45を備えていなくてもよい。つまり、板状部44がトリムボード11の車室外側の面に当接する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、通常時において、突起部18が貫通孔31Bに嵌合されておらず、側突時に嵌合される構成を例示したが、通常時に突起部18が貫通孔31Bに嵌合されていてもよい。しかしながら、通常時に突起部18が貫通孔31Bに嵌合されていると、車両走行時の振動などによって突起部18が貫通孔31Bの内面に当接し、異音が生じる事態が懸念される。上記実施形態によれば、通常時において突起部18が貫通孔31Bに嵌合されていないため、異音が発生する事態を抑制することができる。
(5)上記実施形態1において、突起部18と対向しない貫通孔31Aを備えていなくてもよい。しかしながら、このような貫通孔31Aを備えることで、切欠部36を成形するための成形型をより簡易な構成にすることができる。
(6)上記実施形態においては、取付ボス17が取付片部40に対して溶着されている構成を例示したが、これに限定されない。例えば、取付片部40が取付ボス17に対してビスなどの締結手段によって締結されていてもよい。取付ボス17を取付片部40に対して溶着することで、ビスを用いた構成と比べて、部品点数を低減できるものの、締結の強度が低くなる。上記実施形態では、取付片部40の締結箇所に作用する荷重を低減することができるから、取付ボス17を取付片部40に対して溶着した場合において特に好適である。
(7)切欠部36の形状及び形成範囲(大きさ)は、上記実施形態で例示したものに限定されず適宜変更可能である。
(8)延設壁部33の形状は正面視十字状に限定されず適宜変更可能である。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、サービスホールカバー16に貫通孔31Bが形成され、対向壁部31に突起部18が設けられていてもよい。
(2)上記実施形態では、衝撃吸収部材と対向する車両用パネルとしてサービスホールカバー16を例示したが、これに限定されない。例えば、衝撃吸収部材と対向する車両用パネルとしてインナパネル15を例示することができ、そのインナパネル15に突起部18が形成されていてもよい。
(3)上記実施形態において、基端部41が当てリブ45を備えていなくてもよい。つまり、板状部44がトリムボード11の車室外側の面に当接する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、通常時において、突起部18が貫通孔31Bに嵌合されておらず、側突時に嵌合される構成を例示したが、通常時に突起部18が貫通孔31Bに嵌合されていてもよい。しかしながら、通常時に突起部18が貫通孔31Bに嵌合されていると、車両走行時の振動などによって突起部18が貫通孔31Bの内面に当接し、異音が生じる事態が懸念される。上記実施形態によれば、通常時において突起部18が貫通孔31Bに嵌合されていないため、異音が発生する事態を抑制することができる。
(5)上記実施形態1において、突起部18と対向しない貫通孔31Aを備えていなくてもよい。しかしながら、このような貫通孔31Aを備えることで、切欠部36を成形するための成形型をより簡易な構成にすることができる。
(6)上記実施形態においては、取付ボス17が取付片部40に対して溶着されている構成を例示したが、これに限定されない。例えば、取付片部40が取付ボス17に対してビスなどの締結手段によって締結されていてもよい。取付ボス17を取付片部40に対して溶着することで、ビスを用いた構成と比べて、部品点数を低減できるものの、締結の強度が低くなる。上記実施形態では、取付片部40の締結箇所に作用する荷重を低減することができるから、取付ボス17を取付片部40に対して溶着した場合において特に好適である。
(7)切欠部36の形状及び形成範囲(大きさ)は、上記実施形態で例示したものに限定されず適宜変更可能である。
(8)延設壁部33の形状は正面視十字状に限定されず適宜変更可能である。
16…サービスホールカバー(車両用パネル)、18,118…突起部、30,130…衝撃吸収部材、31…対向壁部、31B…貫通孔(嵌合部)、131B…凹部(嵌合部)
Claims (2)
- 車両用パネルに対して、衝撃吸収部材を位置決めするための衝撃吸収部材の位置決め構造であって、
前記衝撃吸収部材は、
前記車両用パネルと対向配置される対向壁部を備え、
前記対向壁部及び前記車両用パネルのうち、いずれか一方には、他方に設けられた嵌合部に嵌合可能な突起部が前記嵌合部に向けて突出する形で設けられ、
前記突起部及び前記嵌合部は、車室内側から視た場合において互いに重畳するように配されている衝撃吸収部材の位置決め構造。 - 前記嵌合部は、前記対向壁部に形成された貫通孔である請求項1に記載の衝撃吸収部材の位置決め構造。
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