JP2018148383A - 撮像装置および撮像ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】広い距離範囲にわたって高精度かつ高速に合焦させることが可能な撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置(1)は、第1の撮像光学系(101)と第1の撮像素子(102)とを備えた第1の撮像部(100)と、互いに異なる視点を有する第2の撮像光学系(111a)および第3の撮像光学系(111b)と第2の撮像素子(112)とを備えた第2の撮像部(110)とを有し、第2の撮像光学系および第3の撮像光学系のそれぞれの画角は、第1の撮像光学系の画角よりも大きく、第2の撮像光学系および第3の撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材(P1a、P2a;P1b、P2b)を有し、被写体からの光を第2の撮像素子へ導く。【選択図】図11

Description

本発明は、複数の撮像部を備えた撮像装置に関する。
従来から、デジタルカメラにおいてフォーカス位置を変化させながら画像のコントラストを算出し、コントラストが最大となるフォーカス位置を合焦位置とするコントラストAF方式によるオートフォーカスが知られている。コントラストAF方式によるオートフォーカスは、合焦精度が高いが、処理が低速である。また、撮像光学系の被写界深度範囲から大きく外れた被写体に対しては、合焦を適切に行うことができない場合がある。これらの課題は、撮像光学系が、被写界深度が比較的浅い望遠レンズの場合において、特に顕著である。
また、画像を取得する撮影光学系とは別に被写体距離を取得するユニットを備え、このユニットが出力する距離情報に従って撮影レンズを合焦させる撮像装置が知られている。特に、主たる撮像光学系とは別に従たる2つの撮像光学系を備え、それらを用いて三角測量の原理から被写体距離を取得し、主たる撮像光学系を合焦させる撮像装置が知られている。また、従たる2つの撮像光学系の小型化および低コスト化のために、それぞれの撮像光学系が光軸を屈曲させる反射部材(例えばプリズム)を備え、2つの撮像光学系が形成する被写体像を単一の撮像素子ユニットに導く構成が知られている。
特許文献1には、レンジファインダとオートフォーカスユニットとを組み合わせ、それぞれの入射窓を一体としたファインダ装置が開示されている。特許文献2には、主たる撮影レンズおよび撮像素子とは別に被写体距離取得用の2つのレンズおよび2つの撮像素子を備え、それらを用いて距離マップ画像を取得する撮像装置が開示されている。
特開平9−43682号公報 特開2013−42379号公報
2つの撮像光学系を用いて被写体距離を取得する際に、それぞれの撮像光学系の被写界深度の範囲外に存在する(すなわち、ボケている)被写体に対しては、距離の算出精度が低下する。この観点から考えると、被写界深度を深くするため、被写体距離の算出に用いる2つの撮像光学系の焦点距離は短いことが好ましい。しかし、高い分解能で被写体距離を算出するには、それぞれの撮像光学系を結ぶ直線(基線)の長さ(基線長)、またはそれぞれの焦点距離が大きい必要がある。それぞれの撮像光学系の被写界深度を深くするためにステレオカメラを構成する撮像光学系の焦点距離を短くした場合、代わりに基線長を大きくすることが好ましい。
特許文献1に開示されているファインダ装置は、反射部材を備え、2つの対物レンズが形成する被写体像を単一の撮像素子ユニットに導く構成を有し、それぞれの対物レンズの焦点距離の和が実質的に基線長に相当する。すなわち、対物レンズの焦点距離を短くした場合、基線長を大きくすることができない。特許文献2には、主となる撮像光学系とは別の2つの撮像光学系を用いて距離マップ画像を取得する内容が開示されているが、2つの撮像光学系の構成や焦点距離を短くしながら基線長を大きくすることについては言及されていない。
そこで本発明は、広い距離範囲にわたって高精度かつ高速に合焦させることが可能な撮像装置および撮像ユニットを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての撮像装置は、第1の撮像光学系と第1の撮像素子とを備えた第1の撮像部と、互いに異なる視点を有する第2の撮像光学系および第3の撮像光学系と第2の撮像素子とを備えた第2の撮像部とを有し、前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの画角は、前記第1の撮像光学系の画角よりも大きく、前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を有し、被写体からの光を前記第2の撮像素子へ導く
本発明の他の側面としての撮像ユニットは、第1の撮像光学系を介して形成される光学像を光電変換する第1の撮像素子を有する撮像装置に対して着脱可能な撮像ユニットであって、互いに異なる視点を有する第2の撮像光学系および第3の撮像光学系と、前記第2の撮像光学系を介して形成される第1の光学像および前記第3の撮像光学系を介して形成される第2の光学像をそれぞれ光電変換する第2の撮像素子とを有し、前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を有し、被写体からの光を前記第2の撮像素子へ導く。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、広い距離範囲にわたって高精度かつ高速に合焦させることが可能な撮像装置および撮像システムを提供することができる。
各実施例における被写体距離の算出方法の説明図である。 各実施例における対応被写体探索処理の説明図である。 実施例1における撮像装置のブロック図である。 実施例1における撮像装置の外観図である。 実施例1における副撮像部の構成図である。 実施例1における副撮像部の撮像光学系の断面図である。 実施例1における副撮像部の撮像光学系の収差図である。 実施例1における撮像装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2における撮像装置のブロック図である。 実施例2における撮像装置の外観図である。 実施例2における副撮像部の構成図である。 各実施例におけるプリズムの配置と撮像素子の倒れ誤差との関係を示す図である。 実施例2における副撮像部の撮像光学系の断面図である。 実施例2における副撮像部の撮像光学系の収差図である。 実施例2における撮像装置の動作を示すフローチャートである。 実施例3、4における撮像素子の正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、2つの撮像光学系を用いて被写体距離を取得する方法について説明する。図1は、被写体距離の算出方法の説明であり、互いに同一の構造を有する2つの撮像光学系CA、CBを用いて撮影シーンのうちの1点に存在する被写体Objを撮像する様子を示している。撮像素子SA、SBはそれぞれ、撮像光学系CA、CBにより形成された被写体像(光学像)を受光する。撮像光学系CA、CBのそれぞれの入射瞳中心は(−D/2,0)、(D/2,0)に存在し、被写体Objは(x、z)に存在する。撮像光学系CA、CBのそれぞれの焦点距離をf、撮像素子SA、SBのそれぞれにおける被写体Objの座標をa、bとすると、以下の式(1)が成立する。
式(1)において、b−aは、互いに異なる視点から同一の被写体を撮像した際の撮像面上での位置のずれ、すなわち視差である。視差b−a(視差量)を取得することができれば、視差b−a、撮像光学系CA、CBのそれぞれの焦点距離f、および、基線長Dを式(1)に代入することにより、被写体距離z(撮像光学系の入射瞳中心から被写体Objまでの距離)を算出することができる。
続いて、図2を参照して、2つの撮像光学系を用いて取得された2つの画像から視差量を取得するための対応被写体探索処理について説明する。図2は、対応被写体探索処理の説明図であり、互いに異なる視点から撮像された画像IMG1、IMG2を示している。画像座標(X,Y)は、図2中に示される画素群の中心を原点として定義し、水平方向をX軸、垂直方向をY軸とする。また、画像座標(X,Y)に位置する画像IMG1の画素値をF1(X,Y)とし、画像IMG2の画素値をF2(X,Y)として説明する。画像IMG1における任意の座標(X,Y)に対応する画像IMG2の画素は、座標(X,Y)における画像IMG1の画素値F1(X,Y)と最も類似する画像IMG2の画素値を探すことで求めることができる。なお、以降の説明において、画像上の対応点と対応画素とは同一の意味である。
ここで、図2に示される画像IMG1、IMG2上の縦線で示される画素P1、P2は、互いに同じ被写体からの光を記録した、対応画素(対応点)に相当する。ただし、一般的に任意の画素と最も類似する画素を探すことは難しいため、画像座標(X,Y)の近傍の画素も用い、ブロックマッチング法と呼ばれる手法で類似画素を探索することができる。
例えば、ブロックサイズが3である場合のブロックマッチング処理について説明する。画像IMG1の任意の座標(X,Y)の画素(注目画素)、および、その前後の座標(X−1、Y)、(X+1、Y)に位置する2つの画素の計3画素の画素値はそれぞれ、F1(X,Y)、F1(X−1,Y)、F1(X+1,Y)となる。これに対し、座標(X,Y)からX方向にkだけずれた画像IMG2の画素の画素値はそれぞれ、F2(X+k,Y),F2(X+k−1,Y),F2(X+k+1,Y)となる。このとき、画像IMG1の座標(X,Y)に位置する注目画素と、画像IMG2の座標(X+k,Y)に位置する画素との類似度Eは、以下の式(2)のように定義される。
式(2)において逐次kの値を変えて類似度Eを算出し、最も小さい類似度Eを与える座標(X+k、Y)が、画像IMG1の注目画素に対応する画像IMG2の画素の座標となる。ここでは、X方向にのみ逐次座標を変化させながら類似度Eを算出しているが、Y方向、または、X方向およびY方向の両方向にも逐次座標を変化させながら類似度Eを算出してもよい。このような対応被写体探索処理を行うことにより、2つの画像のそれぞれにおける対応点(対応画素)の座標を取得することができ、それらの相違量である視差量を算出することが可能である。
以上説明したように、2つの撮像光学系を用いて取得した2つの画像において対応被写体探索処理を行うことにより視差量を算出し、この視差量に基づいて被写体距離を算出することができる。また、撮像光学系に応じて視差量と像面移動量であるデフォーカス量との関係は決定される。このため、その視差量に基づいてデフォーカス量を算出することができる。そして、そのデフォーカス量に基づいてレンズの繰り出し量を求め、レンズを移動し合焦させることができる(位相差AF)。
対応被写体探索処理を行う際、用いる2枚の画像は合焦した鮮鋭な画像であることが好ましい。すなわち、2枚の画像それぞれを撮像する際には被写体が撮像光学系の被写界深度内に収まっていることが好ましい。これは、被写体がボケている場合、真の対応点とは異なる、誤った点が対応点として算出され、結果として誤った被写体距離が算出される可能性があるためである。
続いて、被写体距離の算出精度について説明する。被写体距離をs、2つの撮像光学系間の基線長をD、2つの撮像光学系のそれぞれの焦点距離をfとすると、被写体距離分解能Δzは、以下の式(3)で表すことができる。
式(3)において、rは視差分解能であり、前述の対応被写体探索処理によって取得される視差量は最大±rの誤差を含む。被写体距離分解能Δzは、被写体距離を算出する際の最大誤差量であり、被写体距離sに位置する被写体の距離を取得した際、最大±Δzの誤差を含む被写体距離が算出されることを意味する。すなわち、被写体距離分解能Δzが小さいほど被写体距離の算出精度が高いと言える。具体的には、被写体距離sが小さい(被写体が近い)ほど、基線長Dが大きいほど、焦点距離fが大きいほど、または、視差分解能rが小さいほど、被写体距離の算出精度が高くなる。
各実施例の撮像装置(撮像システム)は、第1の撮像部(主撮像部)と第2の撮像部(副撮像部)とを有する。主撮像部は、1つの撮像光学系および1つの撮像素子を有し、画像を撮像する主たる撮像部である。副撮像部は、2つの撮像光学系と1つの撮像素子を有し、それらを用いて前述の被写体距離を取得する。撮像装置は、副撮像部を用いて取得した被写体距離情報に基づいて主撮像部を合焦させる。ここで、副撮像部の2つの撮像光学系のそれぞれの画角は、主撮像部の撮像光学系の画角よりも大きく、副撮像部を用いることで主撮像部の画角全域の被写体距離を取得することができる。このため撮像装置は、主撮像部の画角内の任意の被写体の距離を取得し、主撮像部を被写体に合焦させることが可能である。主撮像部の撮像光学系の被写界深度よりも前述の被写体距離分解能Δzが小さければ、撮像装置は副撮像部により取得された被写体情報を用いて、主撮像部を精度よく合焦させることができる。
撮像光学系の焦点距離f、F値をF、被写体距離をs、許容錯乱円δとすると、被写界深度DoFは一般的に以下の式(4)のように表すことができる。
主撮像部の撮像光学系のパラメータを用いて算出した被写界深度DoFよりも、副撮像部の撮像光学系のパラメータを用いて算出した被写体距離分解能Δzが小さければ、副撮像部の情報を用いて主撮像部の撮像光学系を合焦させることができる。各実施例の撮像装置は、以下の条件式(5)を満たしている。
条件式(5)において、fは主撮像部の撮像光学系の焦点距離、FはF値、δは許容錯乱円、fは副撮像部の撮像光学系の焦点距離、Dは基線長、rは視差分解能である。条件式(5)を変形すると、以下の条件式(6)の関係を導くことができる。
条件式(6)において、焦点距離f、fよりも被写体距離sが十分に大きく、視差分解能rおよび許容錯乱円δは焦点距離f、fおよび基線長Dよりも十分に小さいと見なして近似すると、以下の条件式(7)を得ることができる。
許容錯乱円δおよび視差分解能rは、主撮像部が備える撮像素子の画素ピッチp、副撮像部が備える撮像素子の画素ピッチpにそれぞれ依存する。ここまで、副撮像部を用いて主撮像部を合焦させる処理に対する、主撮像部および副撮像部の各パラメータの影響を説明した。
好ましくは、各実施例の撮像装置は、以下の条件式(8)を満たす。
主撮像部および副撮像部の各パラメータが条件式(8)を満たすことにより、副撮像部を用いて主撮像部を良好に合焦させることが可能になる。
より好ましくは、各実施例の撮像装置は、以下の条件式(9)を満たす。
好ましくは、各実施例の副撮像部が備える撮像光学系は、4つのレンズおよび2つの反射部材により構成されている。より好ましくは、4つのレンズのそれぞれの焦点距離を撮像光学系の光軸上で被写体に近い側から順にf1、f2、f3、f4とすると、以下の条件式(10)、(11)、(12)を満たしている。
これらの条件式を満たすことにより、撮像光学系の後側主点位置が撮像素子に近くなるため、焦点距離よりも撮像光学系の全長を長くすることができる。その結果、2つの反射部材を有する撮像光学系において、焦点距離を短く抑えながら副撮像部の基線長Dを長くすることができ、条件式(8)を満足する撮像装置を実現することが可能となる。ここまで、本発明の撮像装置が行う合焦方法の概要について説明した。以下、撮像装置(撮像ユニット)について、各実施例において詳述する。
まず、図3を参照して、本発明の実施例1における撮像装置1について説明する。図3は、撮像装置1のブロック図である。
撮像装置1は、主として被写体の撮像に用いられる主撮像部100(第1の撮像部)と、被写体の距離を取得する副撮像部110(第2の撮像部)とを有する。主撮像部100は、撮像光学系101(第1の撮像光学系)と撮像素子102(第1の撮像素子)とを備えて構成される。撮像光学系101は、1つ以上のレンズ、絞り101A、および、フォーカスレンズ101Fとを備えて構成されており、被写体(不図示)からの光を撮像素子102上に結像させる。また撮像光学系101は、その内部に設けられた1つ以上のレンズが駆動することで焦点距離が変化する変倍撮像光学系である。好ましくは、撮像光学系111a、111bのそれぞれの画角は、撮像光学系101の望遠端における画角の2倍よりも大きい。また、本実施例のように主撮像部の撮像光学系が変倍撮像光学系である場合、主撮像部の撮像光学系の望遠端における焦点距離をftとすると、条件式(8)は以下の条件式(8a)のように書き換えられる。
図3において、撮像光学系101は撮像装置1の一部として構成されているが、一眼レフカメラのように交換式の撮像光学系であってもよい。すなわち本実施例は、撮像素子102を備えた撮像装置本体と撮像光学系101とが一体的に構成された撮像装置、または、撮像光学系101が着脱可能な撮像装置(撮像光学系101と撮像装置本体とで構成される撮像システム)のいずれにも適用可能である。
撮像素子102は、CMOSセンサやCCDセンサなどの固体撮像素子であり、撮像光学系101を介して形成された光学像(被写体像)を光電変換して画像信号(アナログ電気信号)を出力する。撮像光学系101における絞り101Aおよびフォーカスレンズ101Fの機械的な駆動は、システムコントローラ30(制御部)からの指示(制御)に基づいて、撮像制御部40により行われる。絞り101Aは、設定された絞り値(F値、Fナンバー)に応じてその開口径が制御される。撮像制御部40は、被写体距離に応じてフォーカスレンズ101Fの位置を制御することにより、フォーカス調整を行う。A/Dコンバータ10は、撮像素子102から出力されたアナログ電気信号(画像信号)をデジタル信号に変換する。
画像処理部20は、A/Dコンバータ10から出力されたデジタル信号に対して、画素補間処理、輝度信号処理、および、色信号処理など、いわゆる現像処理を行い、画像(画像データ)を生成する。画像処理部20により生成された画像は、半導体メモリや光ディスクなどの画像記録媒体60に記録される。また画像処理部20により生成された画像は、表示部70に表示されてもよい。入力部50は、ユーザの操作に応じて種々の情報を入力する。
副撮像部110(第2の撮像部)は、撮像光学系111a(第2の撮像光学系)および撮像光学系111b(第3の撮像光学系)と、撮像素子112(第2の撮像素子)とを備えて構成される。撮像光学系111a、111bのそれぞれの画角は、水平方向および垂直方向のそれぞれにおいて、撮像光学系101の画角よりも大きい。後述のように、撮像光学系111a、111bはそれぞれ、少なくとも二つの反射部材(プリズム)を有し、被写体からの光を撮像素子112へ導く。また撮像光学系111a、111bのそれぞれの開口部(絞り)よりも被写体側において、撮像光学系111a、111bの光軸OA1、OA2は互いに平行である。撮像光学系111a、111bはそれぞれ、被写体(不図示)からの光を共通の撮像素子112上に結像させる単焦点撮像光学系である。なお、副撮像部110の詳細な構成については、後述する。撮像素子112により生成されたアナログ電気信号(画像信号)は、撮像素子102の場合と同様に、A/Dコンバータ10へ出力されデジタル信号へ変換される。
画像処理部20は、撮像素子112から出力された2つの画像を生成する。この2つの画像は、撮像光学系111a、111bのそれぞれにより形成された被写体像に相当し、互いに視差を有する2つの視差画像である。なお本実施例において、副撮像部110は撮像装置1から着脱可能な撮像ユニットであってもよい。この場合、複数の副撮像部の中から撮像装置1の主撮像部100に適した副撮像部(撮像ユニット)を選択して撮像装置1に装着することができる。
画像処理部20(距離算出部)は、副撮像部110により生成された2つの視差画像(撮像素子112から出力された2つの画像信号)に基づいて、被写体距離を算出する。画像処理部20は、入力部50を介してユーザにより指定された被写体の距離を算出することができ、または、主撮像部100の画角の中心領域に存在する被写体の距離を算出してもよい。また、撮像光学系111a、111bの画角のうち互いに重畳する画角領域内の全ての被写体の距離を算出し、それらの距離を画素値として示す距離マップ画像を生成してもよい。なお本実施例において、撮像装置1は、主撮像部100および副撮像部110に対して1つのA/Dコンバータ10および1つの画像処理部20を有するが、これに限定されるものではない。例えば、主撮像部100および副撮像部110のそれぞれに専用のA/Dコンバータおよび画像処理部(複数のA/Dコンバータおよび複数の画像処理部)を設けてもよい。この場合、副撮像部110に専用の画像処理部は、被写体距離の算出に用いられる距離算出部となる。
システムコントローラ30(制御部)は、撮像素子102、112の駆動、画像処理部20による処理、および、撮像光学系101の動作をそれぞれ制御する。撮像制御部40は、システムコントローラ30からの指示(制御)に基づいて、撮像光学系101における絞り101Aおよびフォーカスレンズ101Fの機械的な駆動を行う。絞り101Aは、設定された絞り値(F値、Fナンバー)に応じてその開口径が制御される。撮像制御部40は、被写体距離に応じてフォーカスレンズ101Fの位置を制御することにより、フォーカス調整を行う。フォーカスレンズ101Fは、システムコントローラ30により、主撮像部100を介して取得される画像のコントラストが最大になるように制御されるか、または、ユーザにより直接その位置が制御されてもよい。
続いて、図4および図5を参照して、副撮像部110の詳細な構成について説明する。図4は、撮像装置1の外観図であり、図4(a)は俯瞰図、図4(b)は正面図をそれぞれ示している。図5は、副撮像部110の構成図であり、図5(a)は副撮像部110の平面図、図5(b)は撮像素子112の正面図をそれぞれ示している。
図4は、撮像光学系101、111a、111bのそれぞれの被写体に最も近いレンズのみを示している。副撮像部110を構成する撮像光学系111a、111bは、被写体に最も近いレンズ同士の間の長さが53mmになるように配置されており、この長さが副撮像部110の基線長Dに相当する。
図5(a)に示されるように、撮像光学系111aは、4つのレンズと2つのプリズムP1a、P2aとを備えて構成されている。同様に、撮像光学系111bは、4つのレンズと2つのプリズムP1b、P2bとを備えて構成されている。図5(a)において、撮像光学系111a、111bの光軸OA1、OA2がそれぞれ一本鎖線で示されている。撮像光学系111aの光軸OA1は、X−Z平面においてプリズムP1aで90度、プリズムP2aでそれぞれ−90度折り曲げられ、撮像素子112に入射する。すなわちプリズムP1a、P2aはそれぞれ、撮像光学系111aの光軸OA1を90度屈曲させる。またプリズムP1b、P2bはそれぞれ、撮像光学系111bの光軸OA2を90度屈曲させる。撮像光学系111a、111bは互いに同一の構成を有し、撮像素子112の中心を通り、Z軸に平行な直線に対して回転対称になるように配置されている。
このように光軸OA1、OA2を2回折り曲げる反射部材(プリズム)を2つ組み合わせることで、2つの撮像光学系に1つの撮像素子が対応する場合においても長い基線長を実現することができる。これは、基線長は、2つの撮像光学系の入射瞳の中心を結ぶ線分であり、副撮像部110においては、撮像光学系111a、111bのそれぞれの被写体に最も近いレンズの中心間の距離に相当するためである。
図5(b)において、基線長Dを一点鎖線で示している。また図5(b)において、撮像光学系111aのイメージサークルをICa、光軸OA1と撮像素子112との交点をOCa、画像読み出し領域をRaとしてそれぞれ示している。また図5(b)において、撮像光学系111bのイメージサークルをICb、光軸OA2と撮像素子112との交点をOCb、画像読み出し領域をRbとしてそれぞれ示している。このように、撮像光学系111a、111bは、光軸OA1、OA2と撮像素子112との交点OCa、OCbとをそれぞれ結ぶ直線と、基線長Dとが互いに略水平(平行)となるように配置されている。また、撮像素子112は、その長辺が基線長Dと略平行になり、その短辺が基線長Dと略垂直となるように配置されている。以下、この配置をプリズムの横配置と呼ぶ。
画像読み出し領域とは、撮像光学系111a、111bのそれぞれに対応する画素領域であり、この画素領域内の画素を読み出すことにより、撮像光学系111a、111bのそれぞれが形成した被写体像(光学像)を画像として取得する。撮像素子112の画素のうち画素読み出し領域外の画素は使用しないため、撮像素子112として、画素読み出し領域のみに画素が存在するような撮像素子を用いてもよい。また、1つの回路基板に画像読み出し領域Ra、Rbに対応する2つの画素群が形成された撮像素子ユニットであってもよい。このように基線長Dに対して2つの画像読み出し領域Ra、Rb間の距離が小さければよく、これらの撮像素子または撮像素子ユニットの形態は任意に変更することができる。
撮像光学系111a、111bおよび撮像素子112は、不図示の機械部に一体的に保持されており、駆動部を有さない。すなわち、副撮像部110はフォーカス機構を有さない。撮像光学系111a、111bは、予め定められている任意の距離の被写体に合焦するように機械部に保持されている。ここでは例として、撮像光学系111a、111bは副撮像部110から5000mm離れた被写体に合焦するように機械部に保持されている。ただし、この距離は任意に設定することができる。
前述のように視差量の算出を行う際に用いる2つの画像において、被写体は合焦していることが好ましい。このため、撮像光学系111a、111bは、深い被写界深度を有する必要がある。撮像光学系の被写界深度は、条件式(5)より、F値を大きくする、または焦点距離fを小さくすることで拡大することが可能である。暗い撮影環境においても副撮像部110を用いて被写体距離を算出するには、F値は小さいほうが好ましい。このため、暗い撮影環境での被写体距離算出および深い被写界深度を実現するには、撮像光学系111a、111bの焦点距離fは小さい必要がある。
本実施例の撮像光学系111a、111bはそれぞれ少なくとも一つのレンズを含み、撮像光学系111a、111bのそれぞれの光軸上において被写体に最も近いレンズは、負の屈折力を有する。このような構成により、撮像光学系111a、111bのそれぞれの全長を焦点距離よりも長くすることが可能となる。これは、被写体に最も近いレンズの屈折力を負とし、その後方に正の屈折力を有するレンズ群を配置することで、撮像光学系111a、111bのそれぞれの後側主点位置を撮像素子112に近づけることができるためである。本実施例では、撮像光学系111a、111bのように光軸OA1、OA2を2回折り曲げる構成を採用する。これにより、撮像光学系111a、111bのそれぞれの全長が長くなり、2つのプリズムP1a、P2a間の距離(2つのプリズムP1b、P2b間の距離)、すなわち基線長Dを長くすることが可能となる。焦点距離fが小さい場合、被写体距離の算出精度は、式(3)に示されるように低下する。しかし、このような構成を採ることにより、撮像光学系111a、111bのそれぞれの焦点距離fが短い場合においても、基線長Dを大きくすることができる。このため、測距精度(距離算出精度)の低下を抑制することが可能になる。
主撮像部100に設けられた撮像光学系101の望遠端における焦点距離は312mmであり、広角端における焦点距離は100mmである。また、F値は1.2であり、撮像素子102の大きさは1/2.3型(すなわち、対角長が7.7mm)であり、画素ピッチは1μmである。副撮像部110に設けられた撮像光学系111a、111bのそれぞれの焦点距離は18.2mm、撮像素子112の画素ピッチは1.34μm、画像読み出し領域Ra、Rbのそれぞれの対角長は1.97mmである。また、撮像光学系101の35mm判換算の焦点距離は1750mmであり、撮像光学系111a、111bの35mm判換算の焦点距離は400mmである。主撮像部100および副撮像部110の各パラメータを条件式(9)に代入すると0.009であり、条件式(9)を満足している。副撮像部110の撮像光学系111a、111bにおいては、プリズムを除くレンズの最終面から撮像素子112までの距離が22.8mmであるのに対して、後側主点位置から撮像素子112までの距離(すなわち、焦点距離)は18.2mmである。
以上説明したように、本実施例の副撮像部110を構成する撮像光学系111a、111bはそれぞれ、少なくとも二つの反射部材(プリズムP1a、P2a、またはプリズムP1b、P2b)を備えている。また、撮像光学系111a、111bのそれぞれのレンズ群のうち被写体に最も近いレンズは負の屈折力を有する。これにより、条件式(9)を満足する撮像装置を実現することができる。このため、高い距離算出精度を保ったまま深い被写界深度と暗い撮影環境での被写体距離の算出とを両立することが可能となる。
続いて、図6を参照して、副撮像部110の撮像光学系111aのレンズ断面について説明する。図6は、撮像光学系111aの断面図である。図6の断面図において、左側が被写体側(物体側、前方)、右側が像側(後方)である。像面IPは、CCDセンサやCMOSセンサなどの撮像素子112(光電変換素子)の撮像面に相当する。なお、撮像光学系111bも、図6に示される撮像光学系111aと同一の構成を有する。図7は、撮像光学系111aの収差図である。図7の収差図において、d、gはそれぞれd線およびg線、ΔM、ΔSはそれぞれメリディオナル像面、サッジタル像面である。倍率色収差はg線によって表されている。ωは半画角、FnoはF値である。
次に、図8を参照して、撮像装置1の撮像手順について説明する。図8は、撮像装置1の動作(撮像動作)を示すフローチャートである。図8の各ステップは、主に、システムコントローラ30の指令に基づいて、撮像装置1の各部により実行される。
まず、ステップS101において、システムコントローラ30は、入力部50を介してユーザにより選択された被写体を、注目被写体として設定する。なお、被写体が選択されない場合、システムコントローラ30は、予め定められた領域に存在する被写体を注目被写体として設定する。この領域は、例えば主撮像部100の画角の中央に相当する領域であるが、これに限定されるものではない。またシステムコントローラ30は、入力部50を介してユーザが入力する撮像条件を取得する。撮像条件とは具体的には主撮像部100のF値、ISO感度である。またシステムコントローラ30は、入力部51を介してユーザにより入力された撮像条件(撮影条件情報)を取得する。撮像条件とは、主撮像部100のF値やISO感度などを含むが、これらに限定されるものではない。
続いてステップS102において、システムコントローラ30は、撮像制御部40を介して副撮像部110を制御し、副撮像部110を用いた撮像を行うことにより、撮像光学系111a、111bを介して得られた2つの画像を取得する。続いてステップS103において、画像処理部20は、ステップS102にて取得された2つの画像を用いて、撮像光学系111a、111bの画角のうち、互いに重畳する画角領域において被写体距離を算出し、距離マップ画像を生成する。なお画像処理部20は、ステップS102にて取得された2つの画像を用いて、ステップS101にて注目被写体として設定された被写体距離を算出してもよい。
続いてステップS104において、システムコントローラ30は、撮像制御部40を介して主撮像部100のフォーカスレンズ101Fを駆動する。このときシステムコントローラ30は、ステップS103にて算出した注目被写体の距離(被写体距離)に基づいて、撮像光学系101を注目被写体に合焦させる。またシステムコントローラ30は、撮像制御部40を介して主撮像部100に設けられた絞り101Aおよび撮像素子102を制御し、ステップS101にて取得した撮像条件を設定する。
続いてステップS105において、システムコントローラ30は、主撮像部100に設けられた撮像素子102の出力信号を用いて、公知のコントラストAFを行う。具体的には、システムコントローラ30は、撮像制御部40を介してフォーカスレンズ101Fの位置を微小に変化させながら、撮像素子102を用いて取得する画像のコントラスト値を評価する。そしてシステムコントローラ30は、コントラスト値が最も高くなるようなフォーカスレンズ101Fの位置を取得して合焦状態であると判定する。ステップS105は、ステップS103で十分な精度の被写体距離を算出することができなかった場合に実行される予備的なステップであり、省略してもよい。十分な精度の被写体距離を算出することができない場合とは、具体的には、注目被写体が、副撮像部110に設けられた撮像光学系111a、111bの被写界深度外の距離に位置する場合である。
続いてステップS106において、システムコントローラ30は、撮像制御部40を介して主撮像部100を制御し、撮像を行うことで画像を取得する。このとき取得した画像は、画像記録媒体60に保存され、撮像手順が終了する。ここで、画像に加えて副撮像部110により取得される2つの画像を画像記録媒体60に保存してもよく、または、2つの画像を用いて画像処理部20が算出する距離マップ画像を画像記録媒体60に保存してもよい。
以上説明したように、本実施例の撮像装置は、副撮像部が備える2つの撮像光学系のそれぞれのレンズ群のうち、被写体に最も近いレンズの屈折力が負である。また、2つの撮像光学系はそれぞれ、2つの反射部材を含む。これにより、焦点距離が短く基線長の長い副撮像部を備え、広い距離範囲にわたって高精度かつ高速に合焦させることが可能な撮像装置を提供することができる。
次に、図9を参照して、本発明の実施例2における撮像装置2について説明する。図9は、撮像装置2のブロック図である。撮像装置2は、主として被写体の撮像に用いられる主撮像部200と、被写体の距離を取得する副撮像部210とを備えて構成されている。撮像装置2の構成要素のうち、主撮像部200および副撮像部210以外の構成要素は実施例1の撮像装置1と同様であるため、それらの説明を省略する。また、主撮像部200および副撮像部210のそれぞれの構成要素は、実施例1の撮像装置1に設けられた主撮像部100および副撮像部110と一部を除いて同様であり、本実施例ではそれらの異なる点のみ説明する。主撮像部200が設けられた撮像光学系201は、単焦点撮像光学系である。好ましくは、撮像光学系211a、211bのそれぞれの画角は、撮像光学系201の画角の2倍よりも大きい
図10は、撮像装置2の外観図であり、図10(a)は俯瞰図、図10(b)は正面図をそれぞれ示している。図10は、撮像光学系201のうち被写体に最も近いレンズ、および、撮像光学系211a、211bのうち被写体に最も近いプリズムのみを示している。実施例1の撮像装置1では、副撮像部110に設けられた2つの撮像光学系111a、111bは、基線長DがX軸に平行になるように配置されているが、本実施例の撮像装置2では、基線長DがX軸に対して所定の角度をなすように配置されている。図10(b)に示されるように、基線長DをX軸に射影した線分をDhとする。撮像光学系211a、211bは、線分Dhが50mmとなるように配置されている。ここで、X軸方向の視差量を用いて被写体距離を算出する際には、線分Dhを基線(基線長)として扱う。
図11は、副撮像部210の構成図であり、図11(a)は副撮像部210の平面図、図11(b)は撮像素子212(第2の撮像素子)の正面図、図11(c)は撮像素子212およびプリズムP2a、P2bの斜視図である。撮像光学系211a(第2の撮像光学系)は、4つのレンズと2つのプリズムP1a、P2aとを備えて構成されている。同様に、撮像光学系211b(第3の撮像光学系)は、4つのレンズと2つのプリズムP1b、P2bとを備えて構成されている。撮像光学系211a、211bは、互いに同一の構成を有し、撮像素子212の中心を通ってZ軸に平行な直線に対して互いに回転対称になるように配置されている。
撮像装置1の副撮像部110において、2つの撮像光学系111a、111bのそれぞれのうち撮像素子112に近いプリズムP2a、P2bは、基線Dと互いに平行になるように配置されている(プリズムP2a、P2bはX軸に沿って配置されている)。一方、撮像装置2の副撮像部210において、プリズムP2a、P2bは、基線(基線長DをX方向に射影した線分Dh)に対して垂直になるように配置されている(プリズムP2a、P2bはY軸に沿って配置されている)。
図11(b)において、基線DをX方向に射影した線分Dhを一点鎖線で示している。また図11(b)において、撮像光学系211aのイメージサークルをICa、光軸OA1と撮像素子212との交点をOCa、画像読み出し領域をRaとして示している。また図11(b)において、撮像光学系211bのイメージサークルをICb、光軸OA2と撮像素子212との交点をOCb、画像読み出し領域をRbとして示している。
撮像光学系211a、211bにおいて、光軸OA1、OA2と撮像素子212との交点OCa、OCbとをそれぞれ結ぶ直線と、線分Dhとが略垂直になるように配置されている。また、撮像素子212は、その短辺が線分Dhと略平行に、その長辺が線分Dhと略垂直になるように配置されている。すなわち、線分Dhは、基線Dを撮像素子212の各辺に射影した線分のうち最も長い線分である。好ましくは、撮像光学系211a、211bのそれぞれの焦点距離の2倍の長さよりも、基線Dを撮像素子212の各辺に平行に射影した線分のうち最も長い線分の方が長い。
図11(c)では、撮像光学系211a、211bのうち撮像素子212に近いプリズムP2a、P2bを示しており、一点鎖線は撮像光学系211a、211bのそれぞれの光軸OA1、OA2を示している。このように2つのプリズムP2a、P2bがY方向に並べて配置されているため、撮像光学系211a、211bの光軸OA1、OA2と撮像素子212との交点OCa、OCbとをそれぞれ結ぶ直線と、線分Dhとを略垂直にすることができる。以下この配置をプリズムの縦配置と呼ぶ。
本実施例の副撮像部210は、実施例1の副撮像部110と異なり、フォーカス機構(不図示)を有している。具体的には、撮像素子212は、フォーカス機構に保持されており、撮像制御部40により制御されてZ方向に駆動する。撮像素子212のZ方向への駆動に伴い、一般的にはY軸またはX軸を中心に撮像素子212が回転する誤差(回転誤差)が生じる。以下、この回転誤差を撮像素子の倒れ誤差と呼ぶ。本実施例の副撮像部210は、プリズムの縦配置をとることにより、この倒れ誤差の影響を受けにくいという特徴がある。
ここで、図12を参照して、プリズム配置と倒れ誤差との関係について詳述する。図12は、プリズムの配置と撮像素子の倒れ誤差との関係を示す図である。図12(a)は、プリズムの横配置、すなわち実施例1のプリズムP2a、P2bおよび撮像素子112を示している。図12(b)は、撮像装置1の副撮像部110が、仮想的に副撮像部210と同様のフォーカス機構を有しているとし、フォーカス駆動に伴い撮像素子112にY軸を中心とした倒れ誤差が生じた状態を示している。また、同時に点線で倒れが生じていない場合の撮像素子112の位置を示している。倒れの中心および座標原点をRCとし、倒れが存在しない場合のそれぞれの撮像光学系の光軸と撮像素子112との交点の座標をpoa、pobとする。撮像素子112がθ°倒れたときのそれぞれの撮像光学系の光軸と撮像素子112との交点の座標をpra、prbとする。このとき、座標poaと座標praとの差Δpaは、以下の式(13)により表され、座標pobと座標prbとの差Δpbは以下の式(14)により表される。
撮像素子が倒れることにより、それぞれの撮像光学系が結像する被写体像の位置は差Δpa、Δpbだけ変化する。このとき、差Δpa、Δpbの大きさが互いに異なる場合、その差と視差量とを分離することができないため、誤った視差量が取得され、被写体距離を算出する際に大きな距離の誤差が発生する。
続いて、本実施例の副撮像部210のような横配置の場合の撮像素子の倒れ影響について説明する。図12(c)は、プリズムの縦配置、すなわち本実施例の副撮像部210のプリズムP2a、P2bおよび撮像素子212を示している。図12(d)は、フォーカス駆動に伴い撮像素子212にY軸を中心とした倒れ誤差が生じた状態を示しており、同時に点線で倒れが生じていない場合の撮像素子212の位置を示している。倒れの中心RC、座標poa、pra、pob、prbの定義は、図12(b)と同様である。図12(d)において、座標poa、pra、pob、prbを明示していないが、poa=pob、pra=prb、および、Δpa=Δpbを満たす。このため、Y軸を中心に撮像素子が倒れたとしても、差Δpa、Δpbは互いに同じ大きさであるため、被写体距離の算出に誤差が発生しない。X軸を中心に撮像素子が倒れた場合、Y方向にY方向視差と分離ができない被写体位置変化が生じるが、被写体距離の算出は基線が長く取れる方向、すなわちX方向の視差量を用いるため問題とならない(このとき基線長は線分Dhに相当する)。
このように、プリズムの縦配置、すなわち基線のX射影(線分Dh)と垂直方向にプリズムを配置することにより、撮像素子の倒れの影響を低減することができる。これにより、高い被写体距離の算出精度を保ったまま撮像素子をフォーカス駆動させることが可能となる。
主撮像部200に設けられた撮像光学系201の焦点距離は535mm、F値は1.2、撮像素子202の大きさは1/2.3型(すなわち、対角長が7.7mm)、画素ピッチは1μmである。副撮像部210に設けられた撮像光学系211a、211bのそれぞれの焦点距離は18.2mm、撮像素子212の画素ピッチは1.34μm、画像読み出し領域Ra、Rbのそれぞれの対角長は1.97mmである。また、撮像光学系201の35mm判換算の焦点距離は3000mm、撮像光学系211a、211bのそれぞれの35mm判換算の焦点距離は400mmである。主撮像部200および副撮像部210の各パラメータを条件式(8)に代入すると0.0028であり、条件式(8)を満足している。副撮像部210に設けられた撮像光学系211a、211bにおいては、プリズムを除くレンズの最終面から撮像素子212までの距離が19.7mmであるのに対して、後側主点位置から撮像素子までの距離(すなわち、焦点距離)は18.2mmである。
以上説明したように、本実施例の副撮像部210を構成する撮像光学系211a、211bはそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を備え、被写体に最も近いレンズが負の屈折力を有する。このため、条件式(8)を満足する撮像装置を実現することができる。その結果、高い測距精度を保ったまま深い被写界深度と暗い撮影環境での被写体距離の算出とを両立することが可能となる。
続いて、図13を参照して、副撮像部210の撮像光学系211aのレンズ断面について説明する。図13は、撮像光学系211aの断面図である。図13の断面図において、左側が被写体側(物体側、前方)、右側が像側(後方)である。像面IPは、CCDセンサやCMOSセンサなどの撮像素子112(光電変換素子)の撮像面に相当する。図14は、撮像光学系211aの収差図である。図14の収差図において、d、gはそれぞれd線およびg線、ΔM、ΔSはそれぞれメリディオナル像面、サッジタル像面である。倍率色収差はg線によって表されている。ωは半画角、FnoはF値である。
次に、図15を参照して、撮像装置2の撮像手順について説明する。図15は、撮像装置2の動作(撮像動作)を示すフローチャートである。図15の各ステップは、主に、システムコントローラ30の指令に基づいて、撮像装置2の各部により実行される。図15のステップS201〜S203は、図8のステップS101〜S103とそれぞれ同様であるため、それらの説明を省略する。
続いてステップS204において、システムコントローラ30は、撮像制御部40を介して副撮像部210の撮像素子212をZ軸上で駆動させ、注目被写体の距離(被写体距離)に基づいて、撮像光学系211a、211bを注目被写体に合焦させる。続くステップS205、S206は、ステップS202、S203とそれぞれ同様であるため、それらの説明を省略する。続くステップS207はステップS104と同様であり、ステップS208はステップS106と同様であるため、それらの説明を省略する。
本実施例の撮像装置2は、ステップS202、S203、および、ステップS205、S206での合計2回、副撮像部210を用いた被写体距離の算出を行っている。これは、初期状態においては注目被写体が副撮像部210の被写界深度外に存在することを想定しているためである。すなわち、1回目に、副撮像部210が取得した非合焦画像を用いて低精度な被写体距離算出を行って副撮像部210を合焦させ、2回目に副撮像部210が取得した合焦画像を用いて高精度な被写体距離算出を行って主撮像部200を合焦させる。本実施例において、1回目で十分な精度の被写体距離が算出できる場合、ステップS204〜S206を省略してもよい。
以上説明したように、本実施例の撮像装置では、副撮像部に設けられた撮像光学系の被写体に最も近いレンズの屈折率が負であり、撮像光学系はそれぞれ少なくとも二つの反射部材を含む。また、撮像光学系のそれぞれのプリズムは縦配置をとっている。このため、焦点距離が短く基線長の長い副撮像部を備え、広い距離範囲にわたって高精度かつ高速に合焦させることが可能な撮像装置を提供することができる。
次に、本発明の実施例3における撮像装置について説明する。本実施例の撮像装置の構成は、実施例2の撮像装置2と一部を除いて同様であるため、相違点のみを説明する。本実施例の主撮像部は、撮像光学系および撮像素子を備える。本実施例の副撮像部は、2つの撮像光学系およびこれらの撮像光学系に共通の撮像素子312を備える。2つの撮像光学系は、実施例2の撮像光学系211a、211bと同一である。本実施例において、2つの撮像光学系は、線分Dh(基線長DをX軸に射影した線分)が52.1mmになるように配置されている。
図16(a)は、本実施例の副撮像部に設けられた撮像素子312の正面図である。図16(a)において、基線長DをX方向に射影した線分Dhを一点鎖線で示している。図16(a)では、副撮像部の一方の撮像光学系のイメージサークルをICa、光軸と撮像素子312との交点をOCa、画像読み出し領域をRaとして示している。また、副撮像某の他方の撮像光学系のイメージサークルをICb、光軸と撮像素子312との交点をOCb、画像読み出し領域をRbとして示している。このように、2つの撮像光学系の光軸のそれぞれと撮像素子312との交点OCa、OCbを結ぶ直線と、線分Dhとがなす角度がθ=45°(または、45°以上)になるように配置されている。本実施例において、2つの撮像光学系(第2の撮像光学系、第3の撮像光学系)のそれぞれの光軸と、第2の撮像素子の平面とが交わる点を互いに結ぶ直線と、基線を第2の撮像素子の各辺に平行に射影した線分のうち最も長い線分とがなす角度が45°以上である。副撮像部の撮像光学系に設けられたプリズムP2a、P2bは縦配置ではないが、横配置よりも交点OCa、OCb間の線分を線分Dhに射影した線分の長さは小さいため、撮像素子の倒れ誤差の影響を受けにくい。
主撮像部の撮像光学系の焦点距離は178mm、F値は11、撮像素子の大きさは1/2.3型(すなわち、対角長が7.7mm)、画素ピッチは2.0μmである。また、副撮像部の撮像光学系のそれぞれの焦点距離は18.2mm、撮像素子312の画素ピッチは1.34μm、画像読み出し領域Ra、Rbの対角長は1.97mmである。また、主撮像部の撮像光学系の35mm判換算の焦点距離は1000mm、副撮像部の撮像光学系のそれぞれの35mm判換算の焦点距離は400mmである。主撮像部および副撮像部の各パラメータを条件式(8)に代入すると0.49であり、条件式(8)を満足している。
本実施例の副撮像部を構成する撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を備え、被写体に最も近いレンズが負の屈折力を有する。このため、条件式(8)を満足する撮像装置を実現することができる。その結果、深い被写界深度と高い測距精度(被写体距離の算出精度)とを両立することが可能となる。
次に、本発明の実施例4における撮像装置について説明する。本実施例の撮像装置の構成は、実施例2の撮像装置2と一部を除いて同様であるため、相違点のみを説明する。本実施例の主撮像部は、撮像光学系および撮像素子を備える。本実施例の副撮像部は、2つの撮像光学系およびこれらの撮像光学系に共通の撮像素子412を備える。2つの撮像光学系は、実施例2の撮像光学系211a、211bと同一である。本実施例において、2つの撮像光学系は、線分Dh(基線長DをX軸に射影した線分)が51.5mmになるように配置されている。
図16(b)は、本実施例の副撮像部に設けられた撮像素子412の正面図である。図16(b)において、基線長DをX方向に射影した線分Dhを一点鎖線で示している。図16(a)では、副撮像部の一方の撮像光学系のイメージサークルをICa、光軸と撮像素子412との交点をOCa、画像読み出し領域をRaとして示している。また、副撮像某の他方の撮像光学系のイメージサークルをICb、光軸と撮像素子412との交点をOCb、画像読み出し領域をRbとして示している。このように、2つの撮像光学系の光軸のそれぞれと撮像素子412との交点OCa、OCbを結ぶ直線と、線分Dhとがなす角度がθ=30°になるように配置されている。副撮像部の撮像光学系に設けられたプリズムP2a、P2bは縦配置ではないが、横配置よりも交点OCa、OCb間の線分を線分Dhに射影した線分の長さは小さいため、撮像素子の倒れ誤差の影響を受けにくい。
主撮像部に設けられた撮像光学系の焦点距離は214mm、F値は5.6、撮像素子の大きさは1/2.3型(すなわち、対角長が7.7mm)、画素ピッチは1.34μmである。また、副撮像部に設けられた撮像光学系のそれぞれの焦点距離は18.2mm、撮像素子412の画素ピッチは1.34μm、画像読み出し領域Ra、Rbの対角長は1.97mmである。また、主撮像部の撮像光学系の35mm判換算の焦点距離は1200m、副撮像部の撮像光学系のそれぞれの35mm判換算の焦点距離は400mmである。主撮像部および副撮像部の各パラメータを条件式(9)に代入すると0.11であり、条件式(9)を満足している。
本実施例の副撮像部を構成する撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を備え、被写体に最も近いレンズが負の屈折力を有する。このため、条件式(9)を満足する撮像装置を実現することができる。その結果、深い被写界深度と高い測距精度(被写体距離の算出精度)とを両立することが可能となる。
なお、各実施例において、副撮像部の撮像光学系はレンズおよび反射部材を備えて構成されているが、反射部材のみから構成された反射式の結像光学系でもよい。また各実施例において、副撮像部を構成する撮像光学系はそれぞれ二つの反射部材を備えているが、三つ以上の反射部材を備えていてもよい。
以下、実施例1(撮像光学系111a、111b)に対応する数値実施例1、および、実施例2〜4(撮像光学系211a、211b)に対応する数値実施例2の具体的数値データを示す。各数値実施例において、iは物体側から数えた面の番号を示す。プリズムは入射面、反射面、射出面の3面に分けて記載されている。riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径である。diは第i面と第(i+1)面との軸上間隔である。ndi、νdiはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材料の屈折率、アッベ数である。
また前側主点位置および入射瞳位置は第1面を基準とした座標で、後側主点位置および射出瞳位置は最終面を基準とした座標で示されている。
表1は、条件式(10)〜(12)と各数値実施例との関係を示している。各条件式では、4つのレンズの焦点距離として、光軸上で被写体に最も近い側のレンズから順にf1、f2、f3、f4に代入している。

(数値実施例1)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 -3.354 0.52 1.51633 64.1 3.20
2 -6.622 1.25 1.63980 34.5 3.40
3 -4.360 3.83
4 ∞ 2.30 1.84666 23.8 3.88
5 ∞ 2.30 1.84666 23.8 5.52
6 ∞ 0.11 4.11
7 57.114 0.15 1.68893 31.1 4.12
8 5.133 1.12 1.60738 56.8 4.13
9 -12.156 20.02 4.17
10 ∞ 1.30 1.84666 23.8 2.15
11 ∞ 1.30 1.84666 23.8 3.03
12 ∞ 2.01
像面 ∞

焦点距離 18.20
F値 5.76
画角 3.09
像高 0.98
レンズ全長 30.73
BF 0.22

d 3 0.15
d12 0.15

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 27.70
前側主点位置 -6.31
後側主点位置 18.05

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -13.91
2 2 16.42
3 7 -8.20
4 8 6.09

(数値実施例2)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1(絞り) ∞ 2.20 1.84666 23.8 3.16
2 ∞ 2.20 1.84666 23.8 4.51
3 ∞ 1.03 3.41
4 -5.627 0.50 1.53775 74.7 3.49
5 -6.460 0.52 1.63980 34.5 3.65
6 -6.435 3.80
7 12.080 1.00 1.69895 30.1 3.92
8 6.496 1.39 1.51633 64.1 3.85
9 -18.681 16.66 3.85
10 ∞ 1.20 1.84666 23.8 2.14
11 ∞ 1.50 1.84666 23.8 3.02
12 ∞ 1.99
像面 ∞

焦点距離 18.20
F値 5.77
画角 3.09
像高 0.98
レンズ全長 29.00
BF 0.30

d 6 0.50
d12 0.30

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 27.02
前側主点位置 -6.08
後側主点位置 17.90

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 4 -102.70
2 5 282.16
3 7 -21.70
4 8 9.51
各実施例によれば、広い距離範囲にわたって高精度かつ高速に合焦させることが可能な撮像装置および撮像ユニットを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 撮像装置
100 主撮像部(第1の撮像部)
110 副撮像部(第2の撮像部)
101 撮像光学系(第1の撮像光学系)
102 撮像素子(第1の撮像素子)
111a 撮像光学系(第2の撮像光学系)
111b 撮像光学系(第3の撮像光学系)
112 撮像素子(第2の撮像素子)
P1a、P1b、P2a、P2b プリズム(反射部材)

Claims (16)

  1. 第1の撮像光学系と第1の撮像素子とを備えた第1の撮像部と、
    互いに異なる視点を有する第2の撮像光学系および第3の撮像光学系と第2の撮像素子とを備えた第2の撮像部と、を有し、
    前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの画角は、前記第1の撮像光学系の画角よりも大きく、
    前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を有し、被写体からの光を前記第2の撮像素子へ導くことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第2の撮像光学系および第3の撮像光学系のそれぞれの前記画角は、水平方向および垂直方向のそれぞれにおいて、前記第1の撮像光学系の前記画角よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの開口部よりも被写体側において、該第2の撮像光学系と該第3の撮像光学系の光軸は互いに平行であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの光軸と、前記第2の撮像素子の平面とが交わる点を互いに結ぶ直線と、基線を該第2の撮像素子の各辺に平行に射影した線分のうち最も長い線分とがなす角度は45°以上であり、
    前記基線は、前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの入射瞳の中心を結ぶ線分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの焦点距離の2倍の長さよりも、基線を前記第2の撮像素子の各辺に平行に射影した線分のうち最も長い線分の方が長いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、単焦点撮像光学系であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記第1の撮像光学系は単焦点撮像光学系であり、
    前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの前記画角は、前記第1の撮像光学系の前記画角の2倍よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記第1の撮像光学系の焦点距離をf、F値をF、前記第1の撮像素子の画素ピッチをp、前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの焦点距離をf、前記第2の撮像素子の画素ピッチをp、前記第2の撮像部の基線長をDとするとき、

    なる条件式を満たすことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記第1の撮像光学系は変倍撮像光学系であり、
    前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系の前記画角は、前記第1の撮像光学系の望遠端における前記画角の2倍よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記第1の撮像光学系の望遠端における焦点距離をft、F値をF、前記第1の撮像素子の画素ピッチをp、前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系のそれぞれの焦点距離をf、前記第2の撮像素子の画素ピッチをp、前記第2の撮像部の基線長をDとするとき、

    なる条件式を満たすことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記第2の撮像光学系および第3の撮像光学系はそれぞれ、少なくとも一つのレンズを含み、該第2の撮像光学系および該第3の撮像光学系のそれぞれの光軸上において被写体に最も近いレンズは負の屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、4つのレンズからなり、
    前記4つのレンズの焦点距離を該第2の撮像光学系の光軸上において被写体に近い側から順にf1、f2、f3、f4とするとき、

    なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、4つのレンズからなり、
    前記4つのレンズの焦点距離を該第2の撮像光学系の光軸上において被写体に近い側から順にf1、f2、f3、f4とするとき、

    なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
  14. 前記反射部材は、該反射部材を含む前記第2の撮像光学系または前記第3の撮像光学系の光軸を90度屈曲させることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 第1の撮像光学系を介して形成される光学像を光電変換する第1の撮像素子を有する撮像装置に対して着脱可能な撮像ユニットであって、
    互いに異なる視点を有する第2の撮像光学系および第3の撮像光学系と、
    前記第2の撮像光学系を介して形成される第1の光学像および前記第3の撮像光学系を介して形成される第2の光学像をそれぞれ光電変換する第2の撮像素子と、を有し、
    前記第2の撮像光学系および前記第3の撮像光学系はそれぞれ、少なくとも二つの反射部材を有し、被写体からの光を前記第2の撮像素子へ導くことを特徴とする撮像ユニット。
  16. 前記第2の撮像光学系および第3の撮像光学系のそれぞれの画角は、前記第1の撮像光学系の画角よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニット。
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