JP2015043044A - 焦点検出装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮像素子を用いて位相差方式の焦点検出を行う場合に、絞りの設定に応じて適切な焦点検出演算を行う。【解決手段】 焦点検出装置は、フォーカスレンズを含む撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束をそれぞれ受光可能な複数の画素を備え、複数の画素から一対の像信号を出力する撮像素子と、一対の像信号の位相差を算出し、算出した位相差に基づいてフォーカスレンズの駆動を制御する制御手段と、撮影光学系の絞りに関する情報に基づいて、焦点検出のための像信号の取得範囲を設定する設定手段とを有する。制御手段は、設定手段により設定された範囲に対応する複数の画素から出力される一対の像信号を用いて位相差を算出する。【選択図】 図12

Description

本発明は、位相差検出方式を用いた焦点検出装置に関するものである。
カメラ等の撮像装置に搭載されるオートフォーカス(AF)方式の一つとして、位相差検出方式(以下、位相差AFという)がある。位相差AFでは、撮影光学系の射出瞳を通過した光束を分割し、分割した光束を一組の焦点検出用センサによりそれぞれ受光する。そして、その受光量に応じて出力される信号のずれ量、すなわち、光束の分割方向の相対的位置ずれ量を検出することで、フォーカスレンズのピント方向のずれ量を求める。従って、焦点検出用センサにより一度蓄積動作を行えばピントずれの量と方向が得られ、高速な焦点調節動作が可能となる。
特許文献1には、撮像素子に位相差検出機能を付与することで、専用の焦点検出用センサを不要にすると共に、高速の位相差AFを実現するための技術が開示されている。具体的には、撮像素子の画素の受光部を分割することで瞳分割機能を付与し、分割された受光部の出力を個別に処理することで焦点検出を行うと共に、分割された受光部の出力を合算することで撮像信号に用いることを可能としている。
また、焦点検出を行うにあたって、撮像条件に応じて演算方法を変更することで、演算の高速化を図ったものが提案されている。特許文献2では、撮像条件がマクロモードであるか否かによって演算方法を変更することで、マクロモードでの焦点検出を可能にしつつ、非マクロモードでの焦点検出の演算の高速化を図っている。
特開2001−305415号公報 特開2000−155261号公報
通常、静止画撮影においては、絞りを開放にして焦点検出を行うが、動画撮影においては、撮影中に焦点検出のために絞りの開口径を変えることはできない。そのため、撮像素子を用いた焦点検出を行う場合には、絞りも含めたカメラの設定条件に応じて、焦点検出の演算方法を変更することが望ましい。特許文献2では、カメラの絞りについては考慮されていないため、絞りの設定によっては焦点検出の精度が低下したり、演算に必要以上に時間がかかってしまう可能性がある。
上記の課題に対し、本発明は、撮像素子を用いて位相差方式の焦点検出を行う場合に、絞りの設定に応じて適切な焦点検出演算を行うことを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、フォーカスレンズを含む撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束をそれぞれ受光可能な複数の画素を備え、前記複数の画素から一対の像信号を出力する撮像素子と、前記一対の像信号の位相差を算出し、算出した位相差に基づいて前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段と、前記撮影光学系の絞りに関する情報に基づいて、焦点検出のための像信号の取得範囲を設定する設定手段とを有する焦点検出装置であって、前記制御手段は、前記設定手段により設定された範囲に対応する前記複数の画素から出力される一対の像信号を用いて位相差を算出することを特徴とする。
第2の本発明は、フォーカスレンズを含む撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した対の光束をそれぞれ受光可能な複数の画素を備え、前記複数の画素から一対の像信号を出力する撮像素子を備えた焦点検出装置の制御方法であって、前記一対の像信号の位相差を算出する算出ステップと、算出した位相差に基づいて前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御ステップと、前記撮影光学系の絞りに関する情報に基づいて、焦点検出のための像信号の取得範囲を設定する設定ステップとを有し、前記制御ステップにおいて、前記設定ステップにより設定された範囲に対応する前記複数の画素から出力される一対の像信号を用いて位相差を算出することを特徴とする。
本発明によれば撮像素子を用いて位相差方式の焦点検出を行う場合に、絞りの設定に応じて適切な焦点検出演算を行うことができる。
本実施形態における撮像装置の構成例を示すブロック図である。 本実施形態における撮像装置のフローチャートである。 (A)撮像素子の画素の構成図および(B)撮像素子の構成図および(C)撮像素子の光学原理図である。 撮影光学系の瞳を表す図である。 焦点検出エリアを表す図である。 位相差AFにおける像信号を例示する図である。 (A)絞り開口径が大きい状態での光学系および(B)像信号を表す図である。 (A)絞り開口径が小さい状態での光学系および(B)像信号を表す図である。 絞り開口径が小さい状態での撮影レンズの瞳を表す図である。 絞り開口径に対する、最大デフォーカス時の位相差を表す図である。 相関演算におけるシフト位置を表す図である。 第1の実施形態における焦点検出演算のフローチャートである。 焦点調節制御のフローチャートである。 第2の実施形態における焦点検出演算のフローチャートである。 フォーカスレンズ駆動範囲に対する、必要探索倍率を表す図である。
(第1の実施形態)
図1は、焦点検出装置を搭載した撮像装置の構成例を示す図である。ここで言う撮像装置は、被写体を撮影して、動画や静止画のデータをテープや固体メモリ、光ディスクや磁気ディスク等の各種メディアに記録する、いわゆるビデオカメラやデジタルスチルカメラ等を含む。装置内の各ユニットは、バス160を介して接続されており、各ユニットはメインCPU(中央演算処理装置)151によって制御される。
レンズユニット101は、固定1群レンズ102、ズームレンズ111、絞り103、固定3群レンズ121、フォーカスレンズ131から構成される撮影光学系を含む。絞り制御部105は、メインCPU151の指示に従い、絞りモータ104を介して絞り103を駆動し、その開口径を調整することで撮影時の光量調節を行う。ズーム制御部113は、ズームモータ112を介してズームレンズ111を駆動して焦点距離を変更する。また、フォーカス制御部133は、フォーカスモータ132を介してフォーカスレンズ131を駆動して焦点調節状態を制御する。フォーカスレンズ131は焦点調節用レンズであり、図1には単レンズで簡略的に示しているが、複数枚のレンズから構成されるレンズ群であってもよい。なお、本実施形態においては、レンズユニット101と撮像装置が一体になった構成であっても、レンズユニット101が撮像装置に着脱可能な交換レンズ式の構成であってもよい。
これらの光学部材を通して、撮像素子141上に結像する被写体像は電気信号に変換される。撮像素子141には、横方向m画素、縦方向n画素の受光素子のそれぞれに、後述するように、2つの光電変換素子(受光領域)が配置されている。撮像素子141上に結像されて光電変換された画像は、撮像信号処理部142で画像信号として整えられる。
位相差AF処理部135は、2つの受光領域の出力から得られる画像信号を用い、被写体からの光を分割して得た像の分割方向における相対的位置ずれ量を検出する。相対的位置ずれ量より、フォーカスレンズ131のピント方向のずれ量を算出し、フォーカス制御部133へ出力する。フォーカス制御部133は、フォーカスレンズ131のピント方向のずれ量に基づいてフォーカスモータ132を駆動する駆動量を決定する。フォーカスレンズ131の移動制御により、AF機能が実現される。
撮像信号処理部142の出力する画像データは撮像制御部143に送られ、一時的にRAM(ランダム・アクセス・メモリ)154に蓄積される。RAM154に蓄積された画像データは画像圧縮解凍部153にて圧縮された後で画像記録媒体157に記録される。これと並行して、RAM154に蓄積された画像データは、画像処理部152にて最適なサイズへの縮小・拡大処理が行われる。最適なサイズに処理された画像データは、モニタディスプレイ150に送られて画像表示されることで、リアルタイムでユーザが撮影画像を観察できる。また、撮影直後にはモニタディスプレイ150が所定時間だけ撮影画像を表示することで、ユーザは撮影画像を確認できる。
操作部156は、ユーザが装置への指示を行うために使用する。ユーザの指示に基づく操作指示信号はバス160を介してメインCPU151に送られる。バッテリ159は、電源管理部158により適切に管理されて撮像装置全体に安定した電源供給を行う。フラッシュメモリ155には撮像装置の動作に必要な制御プログラムが記憶されている。ユーザ操作により撮像装置がOFF状態から起動すると、フラッシュメモリ155に格納されていたプログラムがRAM154の一部にロードされる。メインCPU151はRAM154にロードされたプログラムに従って動作制御を行う。
図2は、焦点制御機能を有する撮像装置のフローチャートである。S201において、撮像装置の電源がONにされると、メインCPU151が演算を開始する。以下の処理は、メインCPU151が演算を行うことで実現される。
S202において、撮像装置のフラグや制御変数等を初期化する。S203において、フォーカスレンズ131などの撮像光学部材を初期位置へ移動する。S204において、ユーザの電源OFF操作検出を行う。電源OFF操作を検出した場合は、S205において、撮像装置の電源を切るため、撮像光学部材を初期位置へ移動するよう制御し、各種フラグや制御変数等のクリアなど、後処理を行う。S206において、撮像装置の処理を終了する。
S204で電源OFF操作が検出されなかった場合は、S207において、焦点検出処理を行う。焦点検出処理の詳細については、図12を用いて後述する。S208において、フォーカス制御部133は焦点調節制御処理を行い、S207で決定した駆動方向、速度、位置でフォーカスレンズを駆動し、フォーカスレンズ131を所望の位置へ移動させる。焦点調節制御処理の詳細については、図13を用いて後述する。
S209において、撮像素子141は被写体像を光電変換し、撮像信号処理部142は光電変換された被写体像に処理を施して画像信号として出力する。S210において、ユーザの記録ボタン押下を検出することにより、記録中であるか否かを確認する。記録中でない場合は、S204へ戻り、記録中である場合は、S211において、撮像信号処理部142から出力された画像データを画像圧縮解凍部153が圧縮処理し、画像記録媒体157へ記録した後、S204へ戻る。
次に、本実施形態における位相差検出方法について説明する。図3(A)は、瞳分割機能を有する撮像素子141の画素の構成の一例を示す図である。光電変換素子30は、1画素につき2つの光電変換素子30−1、30−2に分割されて配置することにより、瞳分割機能を持たせている。オンチップマイクロレンズ31は、光電変換素子30に効率良く光を集める機能を持ち、光電変換素子30−1、30−2の境界に光軸が合うように配置されている。光電変換素子30−1と30−2は、撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束をそれぞれ受光する。その他、1画素内には、平坦化膜32、カラーフィルタ33、配線34、層間絶縁膜35が設置される。なお、本実施形態では1画素を2分割する例を示したが、分割数はこれに限定されるものではない。
図3(B)は、撮像素子141の構成を示す図である。撮像素子141は、上述の構成の画素を複数配列することで形成される。また、撮像を行うために、各画素にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)のカラーフィルタが交互に配置され、4画素が一組の画素ブロック40とする、所謂ベイヤー配列のカラーフィルタが配置されている。図3(B)において、R、G、Bに続いて示される1あるいは2は、光電変換素子30−1、30−2に対応する数値である。
図3(C)は、撮像素子141での光学原理図である。50は図3(B)中のA−Aにおける断面図である。撮像素子141は撮影光学系の予定結像面に配置されている。オンチップマイクロレンズ31の作用によって、各光電変換素子30−1、30−2は撮影光学系の瞳の異なる位置を透過した光束を受光する。光電変換素子30−1は主に撮影光学系の瞳の図中右方を透過する光束を受光する。光電変換素子30−2は主に撮影光学系の瞳の図中左方を透過する光束を受光する。
図4は、撮像素子141から見た、撮影光学系の瞳60を示した図である。図4では、図3における光電変換素子30−1の感度領域(以下、A像瞳という)61−1、光電変換素子30−2の感度領域(以下、B像瞳という)61−2が示されている。また、62−1、62−2はそれぞれA像瞳とB像瞳の重心位置を示している。
撮像処理を行う場合は、同一画素において、同一色のカラーフィルタが配置された2つの光電変換素子の出力を加算することにより、画像信号を生成することが可能である。焦点検出処理を行う場合は、画素ブロック40内の光電変換素子30−1に対応する光電変換素子からの出力を積算することにより、焦点検出のためのA像信号の1画素として扱う。これを図3(B)の画素ブロック40、41、42のように、横方向に取得したものをA像信号とする。同様に、光電変換素子30−2に対応する光電変換素子からの出力を積算したものを、焦点検出ためのB像信号の1画素として扱う。これを横方向に取得したものをB像信号とする。このA像信号、B像信号によって、一対の位相差検出用信号を生成する。なお、1画素を生成する際には、適度な範囲で図中縦方向にライン加算したものを用いても良い。
図5は、焦点検出エリアを示す図である。図5に示すように、撮像画角70に対して、焦点検出エリア71を設け、焦点検出エリア71に対して、上述の一対の位相差検出用信号の生成を行い、焦点検出を行う。なお、焦点検出エリアは、撮像画角70上において、複数設定することも可能である。ここでは、撮像素子141を構成する全画素について2つの光電変換素子を設け、焦点検出エリアに該当する領域から位相差検出用信号の生成を行うが、焦点検出エリアに該当する領域のみに対して、図3(A)の構造を持つように撮像素子141を構成しても良い。
図6に、A像信号、B像信号(以下、まとめて像信号という)の例を示す。縦軸は像信号のレベルを表し、横軸は画素位置を表す。図中のグラフ曲線W1はA像信号を表し、グラフ曲線W2はB像信号を表す。生成した一対の位相差検出用信号の位相差Xは撮影レンズの結像状態(合焦状態、前ピン状態、後ピン状態) により変化する。撮影光学系が合焦状態においては2つの像信号の位相差は無くなり、前ピン状態と後ピン状態では異なる方向の位相差が生じる。さらに位相差は撮影光学系により被写体像が結像している位置とマイクロレンズ上面との距離、いわゆるデフォーカス量と一定の関係がある。
そこで、2つの像信号(一対の像信号)に対して相関演算が行われる。この相関演算では、画素をシフトさせながら2つの像信号の相関値が演算され、相関値が最大になる位置同士の差が相対的位置ずれ量として算出される。相関演算はメインCPU151で行われる。この位相差から撮影光学系のデフォーカス量を求め、合焦状態になるようなフォーカスレンズ駆動量を算出することで焦点調節を行う。
相関演算によって算出される位相差からデフォーカス量への変換について説明する。図7(A)は、絞り開口径が大きい状態(例えばF2)での、撮影レンズおよび撮像素子141の光学系を表した図である。被写体80に対する予定結像面p0の光軸上に焦点検出面位置p1がある。図7(B)は、p1での像信号を示している。光学系によって位相差とデフォーカス量との関係は決まり、デフォーカス量は位相差Xに比例係数をかけることにより算出することができる。この比例係数は、A像瞳とB像瞳の重心位置に基づいて算出される。焦点検出面がp1からp2に動いた場合には、p0、q2、q3の三角形とp0、q2´、q3´との三角形の相似に従って、位相差が変化するため、焦点検出面位置p2でのデフォーカス量を算出することが可能である。デフォーカス量に基づいて、メインCPU151は被写体に対して合焦状態を得るためのフォーカスレンズ位置を算出する。
上記では絞り開放状態として説明を行ったが、実際には、絞り開口径は変化し、A像瞳とB像瞳は絞り103の開口径の大きさによって制限される。特に動画の場合、撮像のために絞りを絞り込んでいる状態では、通常、焦点検出のために絞りを開いた状態に変化させる動作を行うことはできない。
図8(A)は、絞り開口径が小さい状態(例えばF11)での、撮影レンズおよび撮像素子141の光学系を表した図である。図8(B)は、p1での像信号を示している。図9は、絞り開口径が小さい状態での撮影光学系の瞳を表す図である。絞り開口径が小さい状態での撮影光学系の瞳63は、絞り開口径が大きい状態での撮影光学系の瞳60より小さくなる。それに伴い、瞳63におけるA像瞳64−1の重心位置65−1とB像瞳64−2の重心位置65−2との間の距離は、瞳60におけるA像瞳の重心位置62−1とB像瞳の重心位置62−2との間の距離よりも短くなる。
絞り103によって周囲の光束にケラレが発生することにより、A像瞳とB像瞳の重心は、絞り開口径が大きい状態のときより短くなる。そのため、絞り開口径が小さい状態での比例係数は、絞り開口径が大きい状態の時より大きくなる。
また、絞り開口径が小さい状態では、絞り開口径が大きい状態に比べ、A像瞳とB像瞳の重心が近くなったことにより、撮影レンズが最もデフォーカスした場合での2つの像信号の位相差は小さくなる。図10は、ある撮影レンズを例としたときの、最もデフォーカスした場合の位相差を絞り開口径に応じて示したものである。横軸に絞り開口径に関するF値をとり、縦軸に相関演算において位相差を算出するのに必要なシフト量を示している。相関演算のシフトの範囲を、撮影レンズの駆動範囲における最大デフォーカスまでとれば、デフォーカス量を算出することが可能である。そのため、絞り開口径によって必要な相関演算のシフトの範囲が変化する。相関演算のシフトの範囲を広くとった場合、絞り開口径が大きい状態のデフォーカス量を算出することが可能となるが、絞り開口径が小さい状態では、不必要な範囲まで相関演算することになり、演算に余計な時間がかかってしまう。一方、相関演算のシフトの範囲を狭くとった場合には、絞り開口径が大きい状態において、デフォーカス量を求めるための演算範囲が足りなくなる場合がある。そこで、絞り開口径に応じて、相関演算のシフトの範囲を可変とする。
なお、図5に示す焦点検出エリアに対して焦点検出を行う場合、デフォーカス量に応じて、A像信号とB像信号は光軸を中心として対称に変化する。焦点検出エリアを一定に保つため、図11に示すように、基準となるA像信号の位置を変化させながら、B像信号との相関演算を行う。図11(A)は、絞り開口径が大きい状態で、相関演算のシフトの範囲を広くとった場合、図11(B)は、絞り開口径が小さい状態で、相関演算のシフトの範囲を狭くとった場合を示している。
図12は、本実施形態における焦点検出演算のフローチャートである。この処理は、メインCPU151とフォーカス制御部133により実施され、図2中のS207の処理に該当する。
S1201において、焦点検出演算が開始されると、S1202において、撮影光学系の現在の絞り開放径に関する情報(本実施形態ではF値)を取得する。交換レンズ式の場合は、装着されたレンズユニットと通信を行うことにより絞り開放径に関する情報を取得する。S1203において、S1202で取得した絞り開放径に関する情報に基づき、図10に示す相関演算の必要探索範囲αを決定する。すなわち、絞り開放径に関する情報に基づき、像信号の取得範囲を決定する。この必要探索範囲αの算出にあたっては、メインCPU151がF値に応じた必要範囲のテーブルを記憶しておくことにより行う。S1204において、必要探索範囲αと、相関を算出するβ画素を合わせた画素数分のA像信号(基準像)およびB像信号(参照像)を取得する。
S1205において、取得した像信号に対して前補正処理を行う。この前補正処理は、読み出した像信号に対する補正処理と、平均化フィルタ、エッジ強調フィルタなどの像信号のフィルタ処理とを含む。S1206において、フィルタをかけたA像信号のうち、シフト量に応じた位置の画素から、β画素数分のA像を取得する。S1207において、フィルタをかけたB像信号のうち、シフト量に応じた位置の画素から、β画素数分のB像を取得する。そして、S1208において、相関量を算出する。なお、相関を算出するβ画素は所定の固定値でも良く、また、被写体の大きさに合わせた可変の値でも良い。
S1209において、シフト量が探索範囲αに達したか否かを判定する。シフト量が探索範囲αに達していない場合には、S1206〜S1209のステップを繰り返すことで、1画素ずつA像とB像をシフトさせながら、相関量(相関値)を算出する。シフト量が探索範囲αに達したら、S1210において、相関が最も高くなるシフト量を算出する。
相関値を算出する際には、2つの像信号を重ねて、それぞれ対応する信号同士を比較し、小さい方の値の累積を取得する。なお、大きい方の値の累積を取得しても良い。また、2つの信号の差分を取得しても良い。累積は相関を指し示す指標となり、小さい方の値の累積を取得した場合には、この値が最も大きいときが相関の高いときである。なお、大きい方の値の累積を取得した場合、あるいは差分を取得した場合には、この値が最も小さいときが相関の高いときとなる。
ここでは、小さい方の値の累積を取得した場合について説明する。まず、2つの像信号を重ねた状態での相関値(以下、相関値1とする)を小さい方の値の累積に基づいて算出する。次に、1画素シフトさせて相関値(以下、相関値2とする)を算出する。このとき、相関が高くなる方向へ画素をずらすので、相関値2から相関値1を引いたもの(以下、相関量差とする)は正となる。このように、相関が最も高くなるシフト量までは、現在のシフト量と、その1つ手前のシフト量での相関量差は正となる。相関が最も高くなるシフト量を過ぎると、2つの像信号の相関がなくなっていくため、相関量差は負に転じる。この相関量差が正から負に転じる際のシフト量が、相関が最も高くなるシフト量である。
S1210において、相関が最も高くなるシフト量を算出した後、そのシフト量と前後のシフト量での相関値を用いて補間演算を行い、1シフト以内の補間値を算出する。補間値は、前述の相関量差が正から負に転じる部分において、正の部分を正から負の絶対値で割ることにより求められる。このシフト量と補間値との和を位相差とする。
S1211において、算出した位相差の信頼性を評価する。この信頼性は、像信号のコントラストや、2つの像信号の一致度等で算出される。
S1212において、算出した信頼性の評価を行う。所定の閾値に対し信頼性が大きければ、位相差は十分に信頼できるものとし、S1213において、算出した位相差よりデフォーカス量を算出する。一方、信頼性が所定の閾値以下であれば、位相差は信頼できないものとし、S1214において焦点検出はNGとする。S1215において、処理を終了する。
図13は、図12中のS1213で算出したデフォーカス量に基づく焦点調節制御処理のフローチャートである。焦点調節制御処理が開始されると、メインCPU151が演算を行い、メインCPU151の指示に基づいて、フォーカス制御部133がフォーカスモータ132の制御を行う。図13のフローチャートで示される処理は、図2中のS208の処理に該当する。
S1301において、焦点調節制御が開始されると、S1302において、図12で算出したデフォーカス量を取得する。S1303において、デフォーカス量からフォーカスレンズ駆動量の算出を行う。このレンズ駆動量の算出には、レンズ駆動方向と速度の算出も含む。S1304において、デフォーカス量の絶対値が所定値以下か否かを判断する。所定値以下ではないと判断される場合は、S1305へステップを移す。所定値以下と判断される場合はS1306へステップを移す。
S1305において、フォーカスレンズは合焦位置にあると見なされないため、S1303で算出したレンズ駆動量に従ってフォーカスレンズを駆動し、S1307へステップを移す。以後、図2のフローに従って、焦点検出処理と焦点調節制御処理を繰り返す。S1306において、フォーカスレンズ位置は合焦位置にあると見なされるため、レンズ駆動を停止し、S1307へステップを移す。以後、図2のフローに従って、焦点検出処理を行い、デフォーカス量が所定値を超えた場合には、フォーカスレンズを駆動する。
以上のように、本実施形態では、撮像素子を用いて位相差検出方式の焦点検出を行う際、絞りの情報に応じて焦点検出の探索範囲を変更する。これにより、絞り開口径が大きい状態での検出精度を向上させるとともに、絞り開口径に応じて位相差検出にかかる演算時間を短縮することができる。
(第2の実施形態)
本発明におけるその他の実施形態を示す。第1の実施形態では、撮影光学系の絞り開口径に応じて、焦点検出の探索範囲を変更する例を説明した。第2の実施形態では、撮影光学系の絞り開口径のみではなく、フォーカスレンズの駆動範囲などと組み合わせて焦点検出の探索範囲を決定する方法について説明する。説明の便宜上、第1の実施形態と同一の内容については、同一の符号を用いて説明を割愛する。
本実施形態の撮像装置は交換レンズ方式であるものとする。交換レンズ方式とは、図1に示すレンズユニット101が交換可能なものであり、撮影シーンに応じて、適切なレンズユニット101を装着することにより、好適な撮影を行うことが可能である。ここで、レンズユニット101が交換されることにより、通常フォーカスレンズ131の駆動範囲も変化する。そのため、このような交換レンズ方式の撮像装置に対して、フォーカスレンズの駆動範囲も考慮して焦点検出のための必要探索範囲を求める。
図14は、本実施形態における焦点検出処理のフローチャートである。図14の処理は、図2のS207において、図12の処理に代わって行われる。
S1401において、焦点検出処理が開始されると、S1402において、レンズユニットと通信することによりフォーカスレンズの駆動範囲の情報を取得する。S1403において、S1402で取得したフォーカスレンズの駆動範囲に応じて、必要範囲倍率γを決定する。図15では、フォーカスレンズ駆動範囲に対する必要探索倍率γをグラフで示している。図示されているように、フォーカスレンズ駆動範囲が大きくなるほど、必要探索倍率γが大きくなる。
S1404において、レンズユニット101から絞り開放径の情報(本実施形態では現在のF値)を取得する。S1405において、S1404で取得した絞り開放径の情報より、相関演算の必要探索範囲αを決定する。S1406において、必要探索範囲αと必要範囲倍率γの積と、相関を算出するβ画素を合わせた画素数分のA像信号およびB像信号を取得する。S1407以降の処理は、図12中のS1205以降の処理と同様のものとする。
以上のように、本実施形態では、絞り開口径に応じた焦点検出の探索範囲の設定方法に加え、フォーカスレンズの駆動範囲に応じて探索範囲を設定する。これにより、交換レンズに応じてより適切な焦点検出演算が可能である。
なお、本実施形態では、交換レンズからフォーカスレンズの駆動範囲を取得して必要探索範囲を設定する場合について説明したが、フォーカスレンズの現在位置から端位置までの距離情報を取得して用いるようにしてもよい。この場合、交換レンズの種類だけでなく、フォーカスレンズ位置の状況に応じて必要探索範囲を設定できるため、より適切な焦点検出演算が可能になる。
また、本実施形態では、必要探索範囲と、相関を算出するβ画素を合わせた画素数分のA像信号およびB像信号を取得するものとしたが、必要探索範囲と、相関を算出するβ画素にマージン分の画素を加算した画素数分を取得しても良い。また、取得する画素数にそれぞれ上限、下限を設定しても良い。画素数の上限は、撮像装置に搭載されるメモリの容量や、一回の焦点検出演算で許容できる演算時間などの条件から算出される。下限は、焦点検出演算の精度を保証するために必要な画素数から算出される。
また、絞り開口径が小さい状態では、位相差検出にかかる演算時間を短縮できるため、その分の時間に応じて、撮像素子上の焦点検出エリア数を増やしても良い。また、絞り開口径が小さい場合に限定して、画素配列を高分解能にして位相差検出演算を行っても良い。具体的には、画素値取得時に信号の間引き読み出しを行っているような場合に、間引きをしないなどが挙げられる。また、絞り開口径が小さい時に限定して、上述の前補正処理を行うようにしても良い。これらの処理は、例えば絞り開口径が所定の閾値より小さい場合に行うようにする。
また、本実施形態は、撮像素子の画素の受光部を2分割することで焦点検出を行う場合について述べたが、撮像素子中に半開口の焦点検出用の画素を設ける構成にて焦点検出を行う場合についても同様に適用することが可能である。本実施形態は、撮像素子に位相差検出機能を付与する構成であれば、同様の効果を得ることが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101 レンズユニット
103 絞り
131 フォーカスレンズ
133 フォーカス制御部
135 位相差AF処理部
141 撮像素子
151 メインCPU

Claims (7)

  1. フォーカスレンズを含む撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束をそれぞれ受光可能な複数の画素を備え、前記複数の画素から一対の像信号を出力する撮像素子と、
    前記一対の像信号の位相差を算出し、算出した位相差に基づいて前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段と、
    前記撮影光学系の絞りに関する情報に基づいて、焦点検出のための像信号の取得範囲を設定する設定手段とを有し、
    前記制御手段は、前記設定手段により設定された範囲に対応する前記複数の画素から出力される一対の像信号を用いて位相差を算出することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 前記設定手段は、前記絞りの開口径が第1の大きさの場合、前記絞りの開口径が当該第1の大きさより大きい第2の大きさの場合と比較して、焦点検出のための像信号の取得範囲を小さく設定することを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
  3. 前記設定手段は、前記絞りに関する情報と前記フォーカスレンズの駆動範囲についての情報に基づいて、焦点検出のための像信号の取得範囲を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の焦点検出装置。
  4. 前記撮影光学系を備えたレンズユニットを着脱可能であって、
    前記制御手段は、装着されたレンズユニットから前記フォーカスレンズの駆動範囲についての情報を取得することを特徴とする請求項3に記載の焦点検出装置。
  5. 前記設定手段は、前記絞りの開口径が所定値より小さい場合、前記撮像素子上において像信号の取得範囲を複数設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  6. 前記制御手段は、前記絞りの開口径が所定値より小さい場合、より高い分解能で前記複数の画素から像信号を出力するよう制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  7. フォーカスレンズを含む撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した対の光束をそれぞれ受光可能な複数の画素を備え、前記複数の画素から一対の像信号を出力する撮像素子を備えた焦点検出装置の制御方法であって、
    前記一対の像信号の位相差を算出する算出ステップと、
    算出した位相差に基づいて前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御ステップと、
    前記撮影光学系の絞りに関する情報に基づいて、焦点検出のための像信号の取得範囲を設定する設定ステップとを有し、
    前記制御ステップにおいて、前記設定ステップにより設定された範囲に対応する前記複数の画素から出力される一対の像信号を用いて位相差を算出することを特徴とする焦点検出装置の制御方法。
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