JP2018146820A - 電子ハイハット - Google Patents
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Abstract
【課題】アコースティックハイハットの発音により近い発音を行うことができる電子ハイハットを提供する。【解決手段】電子ハイハット100は、演奏者の足踏み操作により上下動する上下動ロッド121にトップシンバル101を備えるとともに、上下動ロッド121を支持する固定ロッド122にトップシンバル101に対向した状態でボトムシンバル150を備えている。トップシンバル101は、下面の外縁部に形成された凹状の導体収容部103b内にトップ側検出用導体105が設けられている。また、トップシンバル101は、トップ側検出用導体105の静電容量に応じた検出信号を出力する静電容量検出器および同検出信号に用いて楽音信号を生成する信号処理装置113をそれぞれ備えている。ボトムシンバル150は、上面の外縁部に形成された凹状の導体収容部151内にボトム側検出用導体152が設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、電子回路を用いてアコースティックのハイハットを電子的に実現した電子ハイハットに関する。
従来から、電子回路を用いてアコースティックのハイハットを電子的に実現した電子ハイハットがある。例えば、下記特許文献1には、ハイハットにおける上側のシンバルであるトップシンバルに叩打による圧力変化および振動を検出するための圧力センサおよび振動センサをそれぞれ備えるとともに、演奏者が足踏み操作を行うペダル部に踏み込み量を検出する圧力センサを備えてトップシンバルのボトムシンバルへの接触を検出するようにした電子ハイハットが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された電子ハイハットにおいては、トップシンバルの高さ方向の位置ではなく姿勢の変化または弾性変形によるボトムシンバルへの接触を検出することができないという問題があった。このため、従来の電子ハイハットにおいては、例えば、演奏時におけるトップシンバルの傾き、揺れ、振動または弾性変形によってトップシンバルがボトムシンバルに接触した際の楽音を再現することができず、アコースティックハイハットの演奏感を十分に再現できていないという問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、アコースティックハイハットの発音により近い発音を行うことができる電子ハイハットを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、演奏者によって叩かれる打面を構成するトップシンバルと、棒状に形成されて演奏者による操作に応じて上下動することによりトップシンバルを上下動可能に支持する上下動ロッドと、トップシンバルの下方に対向配置されて下降するトップシンバルを受け止めるボトムシンバルと、トップシンバルの外縁部に周方向に沿って設けられた導体からなるトップ側検出用導体と、ボトムシンバルにおけるトップ側検出用導体に対向する位置に同トップ側検出用導体に沿って設けられた導体からなるボトム側検出用導体と、トップ側検出用導体またはボトム側検出用導体に電気的に接続された状態でトップシンバルまたはボトムシンバルに設けられて、トップ側検出用導体またはボトム側検出用導体の静電容量に応じた検出信号を出力する静電容量検出器とを備えることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、電子ハイハットは、トップシンバルおよびボトムシンバルにおける互いに対向する部分にトップ側検出用導体およびボトム側検出用導体をそれぞれ備えて静電容量検出器がトップ側検出用導体またはボトム側検出用導体の静電容量を検出して静電容量に応じた検出信号を出力するため、ボトムシンバルから離隔したトップシンバルの傾き、揺れ、振動または弾性変形を静電容量の変化によって検出することができる。これにより、本発明に係る電子ハイハットによれば、静電容量を表す検出信号を用いてトップシンバルの傾き、揺れ、振動または弾性変形に基づくトップシンバルとの位置関係に応じた楽音を生成することができるため、アコースティックハイハットの演奏感をより忠実に再現することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記電子ハイハットにおいて、静電容量検出器は、トップシンバルに設けられていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電子ハイハットは、静電容量検出器がトップシンバルに設けられているため、トップシンバルの叩打を検出する叩打センサに関する電気系または制御系の部品と構成をまとめることができ、電子ハイハットの装置構成の全体を簡単化およびコンパクト化することができる。また、トップ側検出導体に静電容量検出器を接続した構成の電子ハイハットにおいては、トップ側検出導体と静電容量検出器との配線距離を短くすることができるため、静電容量の微弱な変化の検出精度を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記電子ハイハットにおいて、静電容量検出器が接続されたトップ側検出用導体またはボトム側検出用導体は、トップシンバルまたはボトムシンバルの周方向に沿って配置された少なくとも2つの導体で構成されており、静電容量検出器が接続されていないトップ側検出用導体またはボトム側検出用導体は、トップシンバルまたはボトムシンバルの周方向に沿って配置された少なくとも1つの導体で構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電子ハイハットは、静電容量検出器が接続されたトップ側検出用導体またはボトム側検出用導体が少なくとも2つの導体で構成されているため、トップシンバルの傾斜姿勢または揺動の動きをより正確に検出して楽音に反映させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記電子ハイハットにおいて、トップ側検出用導体およびボトム側検出用導体は、トップシンバルおよびボトムシンバルの各全周に設けられていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電子ハイハットは、トップ側検出用導体およびボトム側検出用導体がトップシンバルおよびボトムシンバルの各全周に亘って設けられているため、トップシンバルの傾斜姿勢または揺動の動きをより正確に検出して楽音に反映させることができる。なお、ここで、トップ側検出用導体およびボトム側検出用導体がトップシンバルおよびボトムシンバルの各全周に亘って設けられているとは、トップ側検出用導体およびボトム側検出用導体がそれぞれ連続的に設けられている構成のほか、断続的に設けられている構成を含むものである。
また、本発明の他の特徴は、前記電子ハイハットにおいて、トップ側検出用導体およびボトム側検出用導体のうちの少なくとも一方は、トップシンバルとボトムシンバルとが互いに対向して接触し合う面よりも内側に設けられていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、電子ハイハットは、トップ側検出用導体およびボトム側検出用導体のうちの少なくとも一方がトップシンバルとボトムシンバルとが互いに対向して接触し合う面よりも内側に設けられているため、トップ側検出用導体とボトム側検出用導体とが互いに接触して静電容量の検出が不能なることを防止することができる。
以下、本発明に係る電子ハイハットの実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電子ハイハット100の外観構成の概略を示した側面図である。また、図2は、図1に示す電子ハイハット100の主要部の内部構成の概略を示す拡大断面図である。また、図3は、図1示す電子ハイハット100の電気的なシステム構成を示すブロック図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この電子ハイハット100は、演奏者(図示せず)がスティック(図示せず)を介して叩いた打面の衝撃を検出して電子的な楽音を発生させる電子打楽器である。
(電子ハイハット100の構成)
電子ハイハット100は、主として、トップシンバル101、スタンド120およびボトムシンバル150をそれぞれ備えている。トップシンバル101は、演奏者による叩く操作によって振動する部品であり、アコースティックハイハットを構成する上下一対のシンバルのうちの上側に配置されたシンバルに相当する。このトップシンバル101は、上方に向かって凸状に湾曲するとともに平面視で円形の板状体で構成されており、主として、パッド102、ベース体103、トップ側検出用導体105、叩打センサ106および裏面カバー107をそれぞれ備えている。
電子ハイハット100は、主として、トップシンバル101、スタンド120およびボトムシンバル150をそれぞれ備えている。トップシンバル101は、演奏者による叩く操作によって振動する部品であり、アコースティックハイハットを構成する上下一対のシンバルのうちの上側に配置されたシンバルに相当する。このトップシンバル101は、上方に向かって凸状に湾曲するとともに平面視で円形の板状体で構成されており、主として、パッド102、ベース体103、トップ側検出用導体105、叩打センサ106および裏面カバー107をそれぞれ備えている。
パッド102は、演奏者がスティックなどを用いて叩く打面を構成する部分であり、ゴム材または発泡樹脂材などからなる弾性体をベース体103の上面および外縁部をそれぞれ覆う円環状に形成して構成されている。なお、このパッド102は、ベース体103と同一の材料で一体的に構成することもできる。
ベース体103は、トップシンバル101を形作る芯材となる部品であり、樹脂材を上方に向かって凸状に湾曲するとともに平面視で円環状の板状体に形成して構成されている。このベース体103は、中央部に取付孔103aが形成されている。取付孔103aは、トップシンバル101を所定の高さ位置に支持するための棒状の上下動ロッド121が貫通する部分である。この取付孔103aの図示上側の端面には、保持プレート104が設けられている。
保持プレート104は、ベース体103を上下動ロッド121に取り付けるための部品であり、ゴム材を平面視で円形のリング状に形成して構成されている。この保持プレート104は、ボルトによってベース体103に固定的に取り付けられている。また、ベース体103の裏面側には、図4に示すように、外縁部に導体収容部103bが形成されるとともに、前記取付孔103aの周囲に中央取付部103cが形成されている。
導体収容部103bは、後述するトップ側検出用導体105が設けられる部分であり、ベース体103の裏面の外周部に周方向に沿って凹状に凹んだリング状に形成されている。この導体収容部103bは、トップ側検出用導体105の幅よりも広い幅でかつトップ側検出用導体105の厚さよりも深い深さで形成されている。一方、中央取付部103cは、叩打センサ106および裏面カバー107がそれぞれ設けられる部分であり、ベース体103の裏面における取付孔103aの周囲に平面状に形成されている。
トップ側検出用導体105は、トップシンバル101の揺れを検出するための部品であり、導電性を有する材料を板状またはシート状に形成して構成されている。この場合、トップ側検出用導体105を構成する材料としては、金属材(例えば、銅材、鉄材、ステンレス材などの鋼材)を用いることができる。本実施形態においては、トップ側検出用導体105は、厚さが1mmの鋼板で構成されている。
このトップ側検出用導体105は、リング状に形成された導体収容部103b内の全周に亘って設けられている。この場合、トップ側検出用導体105は、平面視で半円リング状に形成された2つの導体(鋼板)を互いに隙間を介した対向した位置に両面粘着テープ(図示せず)によって取り付けられている。この場合、トップ側検出用導体105は、導体収容部103bの深さがトップ側検出用導体105の厚さよりも深く形成されているため、導体収容部103bの下面よりも奥側の位置に取り付けられる。また、トップ側検出用導体105を構成する2つの導体は、電気配線(図示せず)を介して後述する静電容量検出器111にそれぞれ電気的に接続されている。
叩打センサ106は、トップシンバル101の振動を検出するための検出器であり、ベース体103の振動に応じた電気信号からなる検出信号を叩打検出器110に出力する。本実施形態においては、叩打センサ106は、圧電セラミックスの両面にそれぞれ電極を配置するとともに、これらの電極の一方に金属板を配置したピエゾ素子によって構成されている。
この叩打センサ106は、ベース体103の周方向に沿って3つの叩打センサ106が均等配置された状態で中央取付部103cに両面粘着テープによってそれぞれ取り付けられている。これらの各叩打センサ106は、図示しない信号線を介して叩打検出器110に電気的にそれぞれ接続されている。なお、叩打センサ106は、少なくとも1つ設けられていればよく、2つ以下または4つ以上設けられていてもよい。
裏面カバー107は、叩打検出器110、静電容量検出器111、高さ検出器112および信号処理装置113をそれぞれ収容しつつ中央取付部103cを覆う樹脂製の部品であり、凹状に窪んだリング状の収容部を有した円筒状に形成されている。この場合、裏面カバー107は、信号処理装置113が備えるトップ側連絡端子114を外部に露出させた状態で収容している。この裏面カバー107は、図示しない取付ボルトによってベース体103の裏面の中央取付部103cに取り付けられている。
叩打検出器110は、叩打センサ106から出力された検出信号からエンベロープ波形を抽出するとともにこのエンベロープ波形を表すデジタル信号を信号処理装置113に出力する電気回路であり、主として、包絡線検波回路(例えば、ダイオード検波器)およびA/D変換回路を備えて構成されている。この場合、叩打検出器110は、3つの叩打センサ106からそれぞれ出力された検出信号の電気的な総和信号(振動波形の総和信号)に対してエンベロープ波形を抽出する。この叩打検出器110は、信号処理装置113に隣接配置された状態で裏面カバー107内に収容されている(図2において図示せず)。なお、エンベロープ波形とは、楽音の振幅の時間変化を表したアタックタイム、ディケイタイム、サスティンレベルおよびリリースタイムで構成されており、楽音の音高、音色および音量の制御に用いられる。
静電容量検出器111は、トップ側検出用導体105の静電容量に応じた検出信号を信号処理装置113に出力する電気回路である。この場合、トップ側検出用導体105を構成する2つの導体ごとに静電容量を検出して信号処理装置113に出力する。
この静電容量検出器111の回路方式としては、高周波発振回路の一部に検出用電極板を接続して、その静電容量の変化により発振を開始する発振開始型、同静電容量の変化により発振を停止する発振停止型、同静電容量の変化により共振周波数を変化させる周波数変化型、同静電容量の変化により振幅を変化させる振幅変化型、または静電容量の変化による遅延時間の変化を検出する位相比較型を採用することができる。また、静電容量検出器111は、静電容量に応じてデューティ比が変化するパルス信号を生成するとともにこのパルス信号を平滑化して電圧信号を得るパルス信号型を採用することもできる。
例えば、周波数変化型の静電容量検出器111は、主として、図示しない発振回路、共振回路、検出回路およびA/D変換回路をそれぞれ備えて構成されている。この場合、発振回路は、図示しない水晶振動子および反転増幅器などを備えて所定の周波数(例えば、40kHz)で発振する。共振回路は、図示しないコンデンサおよびコイルなどを備えて発振回路の発振周波数の逓倍(例えば、3逓倍)で共振する。検出回路は、整流用ダイオード、増幅器、平滑用コンデンサおよびトランジスタなどを備えて共振回路から出力された交流電圧でトランジスタを駆動することで共振の強度に応じた電圧信号を出力する。A/D変換回路は、検出回路から出力されたアナログの電圧信号をデジタル信号に変換して出力する。この静電容量検出器111は、信号処理装置113に隣接配置された状態で裏面カバー107内に収容されている(図2において図示せず)。
高さ検出器112は、トップシンバル101のボトムシンバル150に対する高さ方向の距離に応じた検出信号を信号処理装置113に出力する電気回路である。この高さ検出器112は、ボトムシンバル150内に設けられる光センサ142に連絡ケーブル115を介して電気的に接続されており、光センサ142から出力される検出信号に基づいてタイムオブフライト方式でトップシンバル101のボトムシンバル150に対する高さ方向の位置を表すデジタル検出信号を信号処理装置113に出力する。この高さ検出器112は、信号処理装置113に隣接配置された状態で裏面カバー107内に収容されている(図2において図示せず)。
信号処理装置113は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、ROMなどの記憶装置に予め記憶された制御プログラムを実行することによって電子ハイハット100の作動を総合的に制御して、叩打検出器110から出力される検出信号、高さ検出器112から出力される検出信号、および静電容量検出器111から出力される検出信号とに基づいて楽音信号を出力する。
この場合、叩打検出器110から出力される検出信号はパッド102の叩打を有無およびその強さを表しており、高さ検出器112から出力される検出信号はトップシンバル101のボトムシンバル150に対する高さ方向の距離を表しており、静電容量検出器111から出力される検出信号はトップシンバル101に対する導体(後述するボトム側検出用導体152または演奏者の手)の位置の距離を表している。
この信号処理装置113は、PCM(pulse code modulation)方式で予め録音した実際の楽器(「生楽器」ともいう)の音波形を表すデジタル信号を記憶したPCM音源回路を備えており、パッド102の叩打を検出したとき、トップシンバル101の位置およびトップシンバル101に対するボトム側検出用導体152または演奏者の手の位置関係に応じた音波形を選択して楽音信号を生成する。この場合、PCM音源回路は、ボトムシンバル150に非接触のトップシンバル101を叩打した際の音波形、ボトムシンバル150に接触したトップシンバル101を叩打した際の音波形、トップシンバル101がボトムシンバル150に接触した際の音波形などを記憶している。
したがって、信号処理装置113は、高さ検出器112から出力される検出信号または静電容量検出器111から出力される検出信号を用いてトップシンバル101がボトムシンバル150に接触したことを判定したときは、トップシンバル101がボトムシンバル150に接触した際の楽音信号を生成して出力する。
また、信号処理装置113は、生成した楽音信号を電子ハイハット100の外部にアンプ(図示せず)を介して設けられる外部スピーカSPに対して出力するために信号処理装置113と外部スピーカSPとを着脱自在に接続するためのジャック型のインターフェースである外部接続端子(図示せず)を備えている。また、裏面カバー107には、高さ検出器112に電気的に接続されるとともに、叩打検出器110、静電容量検出器111、高さ検出器112および信号処理装置113にそれぞれ電力を供給する電源部(図示せず)に電気的に接続されたトップ側連絡端子114が裏面カバー107から露出した状態で設けられている。このトップ側連絡端子114は、後述するボトム側連絡端子144に対して電気的に接続する連絡ケーブル115が着脱自在に接続されている。
スタンド120は、トップシンバル101およびボトムシンバル150をそれぞれ支持するための器具であり、主として、上下動ロッド121、固定ロッド122、ペダル123およびベース台124をそれぞれ備えて構成されている。
上下動ロッド121は、トップシンバル101を上下方向に変位させるための部品であり、上下方向に延びる金属製の棒体で構成されている。この上下動ロッド121は、起立した姿勢で固定ロッド122を貫通して同固定ロッド122に支持された状態で、上端部側がクラッチ125を介してトップシンバル101を支持するとともに下端部がペダル123に連結されている。この場合、上下動ロッド121は、固定ロッド122内に配置される図示しないコイルスプリングによって上方に向かって弾性的に押し上げられている。これにより、上下動ロッド121は、演奏者によるペダル123の操作に応じて上下動することによりトップシンバル101を上下動させる。
固定ロッド122は、上下動ロッド121およびボトム台座140をそれぞれ支持する部品であり、上下方向に延びる金属製の円筒体で構成されている。この固定ロッド122は、ベース台124に起立した姿勢で支持されるとともに、上端部に形成された厚板状の支持台122a上にボトム台座140を支持している。
ペダル123は、演奏者(図示せず)の足による踏み込み操作によって上下動ロッド121を上下動させるための部品であり、金属製の板状体で構成されている。このペダル123は、一方の端部がベース台124に対して上下方向に回動自在に連結されているとともに、他方の端部が金属製のベルトを介して上下動ロッド121に連結されている。この場合、ペダル123は、図示しないコイルスプリングによって上方に押し上げられた上下動ロッド121によって先端部側からベース台124側に向かって下り傾斜の姿勢となっている。
ベース台124は、電子ハイハット100を設置する床面上に固定ロッド122およびペダル123をそれぞれ支持する部品である。このベース台124は、金属製の板状体における一方の端部にペダル123を回動自在な状態で支持するとともに、他方の端部側に門型に起立した支持柱124aによって固定ロッド122を支持している。
クラッチ125は、上下動ロッド121にトップシンバル101および反射体ホルダ130をそれぞれ一体的に連結するための部品であり、上下動ロッド121が貫通する金属製の円筒体で構成されている。このクラッチ125は、上端部側の外周面にネジ嵌合した状態で貫通するロックネジ125aによって上下動ロッド121に固定されているとともに、下端部に反射体ホルダ130がネジ嵌合を介して取り付けられている。また、クラッチ125の上下方向中央部には、上下一対の押圧体126およびクラッチナット127がそれぞれ設けられている。
上下一対の押圧体126は、保持プレート104を上下方向から挟んで保持するための部品であり、それぞれフェルト材をリング状に形成して構成されている。クラッチナット127は、保持プレート104を挟んだ状態の上下一対の押圧体126を反射体ホルダ130側に押圧することで2つの押圧体126で保持プレート104を圧迫するための部品であり、クラッチ125の外周面にネジ嵌合する金属製のナットで構成されている。すなわち、上下動ロッド121は、クラッチナット127と反射体ホルダ130とで上下一対の押圧体126を挟むことで保持プレート104を挟んでトップシンバル101を保持している。この場合、トップシンバル101は、上下一対の押圧体126により周方向に回転自在かつ上下動ロッド121に対して水平方向から傾斜な状態で保持されている。
反射体ホルダ130は、反射体131を保持するとともに上下動ロッド121上でトップシンバル101を支持するための部品であり、樹脂材を円筒形に形成して構成されている。より具体的には、反射体ホルダ130は、クラッチ125の下端部にネジ嵌合してトップシンバル101を支持する円筒状の胴部130aと、この胴部130aの下端部にフランジ状に張り出して平板リング状に形成された保持部130bとで構成されている。そして、この保持部130bには、下方に面して反射体131が設けられている。
反射体131は、後述する光センサ142から照射される光を同光センサ142側に反射させるための部品であり、樹脂材を平板リング状に形成して構成されている。この場合、反射体131の板面は、入射光を全反射させる鏡面状に形成されていてもよいが、入射光を拡散反射させるように構成するとよい。例えば、反射体131の板面は、平滑な面または梨地面に淡色系(例えば、白色)の色で構成するとよい。
また、反射体131は、この反射体131に対向配置される光センサ142を覆うように光センサ142よりも径方向外側に広がる外径に形成されている。この反射体131は、反射体ホルダ130の保持部130bに接着剤または両面テープで取り付けられている。なお、この反射体131は、本実施形態においては、板状に形成したがブロック状、シート状、フィルム状または膜状(例えば、塗膜)で構成されていてもよい。
ボトム台座140は、光センサ142およびボトムシンバル150をそれぞれ支持する部品であり、トップシンバル101の下方に設けられている。このボトム台座140は、固定支持体141および上側ケース146をそれぞれ備えている。固定支持体141は、光センサ142およびボトム側連絡端子144をそれぞれ収容しつつ固定ロッド122の支持台122aに載置される樹脂製の部品であり、平板リング体における内側部分が上下動ロッド121が貫通する筒状に形成されるとともに外縁部が上方に立ち上った壁部を有した形状に形成されている。すなわち、固定支持体141は、上下動ロッド121の可動方向である上下方向に不動な状態でかつトップシンバル101の周方向と同じ方向に回転自在な状態で支持台122aを介して固定ロッド122に支持されている。
光センサ142は、トップシンバル101の上下方向の位置を光学的に検出するための検出器であり、主として発光部142aと受光部142bとをそれぞれ備えて構成されている。発光部142aは、反射体131に向けて光を照射する発光素子である。本実施形態においては、発光部142aは、赤外線を発光するLEDによって構成されている。受光部142bは、受光した光の光量に応じた電気信号を出力する受光素子によって構成されている。本実施形態においては、受光部142bは、赤外線を受光するフォトトランジスタによって構成されている。
これらの発光部142aおよび受光部142bは、直方体状の1つの樹脂製のハウジング内に発光素子および受光素子が露出した状態で収納されて光センサ142を一体的に構成している。そして、この光センサ142は、固定支持体141内に設けられた平面視で平板リング状に形成されて固定支持体141内に支持されたプリント基板143上に電気的に取り付けられている。
この場合、光センサ142は、発光部142aおよび受光部142bが反射体131に対向する位置および向きでプリント基板143上に支持されている。また、光センサ142は、発光部142aと受光部142bとが固定支持体141の径方向に並んで配置されている。そして、この光センサ142は、プリント基板143を介してボトム側連絡端子144に電気的に接続される。
なお、この光センサ142は、発光部142aと受光部142bとが固定支持体141の周方向に並んで配置されていてもよい。また、発光部142aは、赤外線以外の波長の光、例えば、可視光を発光する光源であってもよい。また、受光部142bは、受光光量以外を検出、例えば、光の受光位置を検出してもよいし、受光部142bが発光した光を受光するまでの時間を検出するようにしてもよい。
ボトム側連絡端子144は、光センサ142と高さ検出器112とを電気的に接続するとともに裏面カバー107内の電源部に電力を供給するために連絡ケーブル115が着脱自在に接続されるジャック型のインターフェースである。したがって、ボトム側連絡端子144は、光センサ142のほか、家庭用電源から電力の供給を受けるACアダプタ(図示せず)を備えた電源ケーブル145が接続されている。このボトム側連絡端子144は、接続部が固定支持体141の壁部を貫通して外部に露出した状態で固定支持体141内に収納されている。
上側ケース146は、固定支持体141の上部を覆うとともに台座ブッシュ147およびボトムシンバル150をそれぞれ支持するための樹脂製の部品であり、主として、覆い部146aと筒壁部146bとで構成されている。覆い部146aは、固定支持体141の上部を覆う部分であり、平板リング体における内側部分が上下動ロッド121が貫通する筒状に形成されるとともに外縁部が下方に下垂した壁部を有した形状に形成されている。この覆い部146aの天井部分には、光センサ142を反射体131に対して露出させるための貫通孔状の開口窓146cが形成されている。
筒壁部146bは、光センサ142の周囲を囲うとともに台座ブッシュ147およびボトムシンバル150をそれぞれ支持するための部分であり、上方に延びる円筒状に形成されている。この場合、筒壁部146bは、内径が反射体131の外径よりも大きく形成されるとともに、高さ(深さ)が反射体131の上下方向のストロークよりも長く形成されている。また、筒壁部146bの底部(前記覆い部の天井部の上面)には、同底部から露出する光センサ142を覆う樹脂製の透明な板材(図示せず)が設けられており光センサ142を保護している。
台座ブッシュ147は、ボトムシンバル150を支持するための部品であり、ゴム材をリング状に形成して構成されている。この場合、台座ブッシュ147は、外周面における中央部が周方向に沿って凹んで形成されており、この凹んだ部分にボトムシンバル150が嵌め込まれてボトムシンバル150を弾性的に支持している。この台座ブッシュ147は、筒壁部146bの外周部に嵌め込まれた状態で筒壁部146bの上端面に取り付けられるリング状の金属製プレートによって筒壁部146bの外周面上に固定的に取り付けられている。
ボトムシンバル150は、図5に示すように、アコースティックハイハットを構成する上下一対のシンバルのうちの下側に配置されたシンバルに相当する部品であり、下降するトップシンバル101を受け止めてストッパとして機能する。このボトムシンバル150は、樹脂材を下方に向かって凸状に湾曲するとともに平面視で円形リング状の板状に形成して構成されている。この場合、ボトムシンバル150の外縁部におけるトップシンバル101に対向する部分(図示上面)には、導体収容部151が形成されている。
導体収容部151は、ボトム側検出用導体152が設けられる部分であり、ボトムシンバル150上面の外周部に周方向に沿って凹状に凹んだリング状に形成されている。この導体収容部151は、ボトム側検出用導体152の幅よりも広い幅でかつボトム側検出用導体152の厚さよりも深い深さで形成されている。
ボトム側検出用導体152は、トップシンバル101の揺れを検出するための部品であり、導電性を有する材料を板状またはシート状に形成して構成されている。この場合、ボトム側検出用導体152を構成する材料としては、金属材(例えば、銅材、鉄材、ステンレス材などの鋼材)を用いることができる。本実施形態においては、ボトム側検出用導体152は、厚さが1mmの鋼板で構成されている。
このボトム側検出用導体152は、リング状に形成された導体収容部151内の全周に亘って設けられている。この場合、ボトム側検出用導体152は、平面視でリング状に形成された1つの導体(鋼板)が両面粘着テープ(図示せず)によって取り付けられている。また、この場合、ボトム側検出用導体152は、導体収容部151の深さがボトム側検出用導体152の厚さよりも深く形成されているため、導体収容部151の上面よりも奥側の位置に取り付けられる。このボトム側検出用導体152は、接地されてなくてもよいが、図示しない電気配線を介して接地されている。
そして、ボトムシンバル150は、トップシンバル101の真下の位置で台座ブッシュ147に嵌合した状態で支持されることにより、ボトムシンバル150側に下降してきたトップシンバル101を弾性的に受け止める。また、ボトムシンバル150の板面の一部には、連絡ケーブル115および外部接続端子と外部スピーカSPとを電気的に接続する外部接続ケーブルが貫通するケーブル孔153が形成されている。
(電子ハイハット100の作動)
次に、このように構成した電子ハイハット100の作動について説明する。まず、演奏者は、電子ハイハット100を外部スピーカSPおよび電源供給源(例えば、家庭用電源)に電気的に接続することにより演奏可能な状態とする。
次に、このように構成した電子ハイハット100の作動について説明する。まず、演奏者は、電子ハイハット100を外部スピーカSPおよび電源供給源(例えば、家庭用電源)に電気的に接続することにより演奏可能な状態とする。
次に、演奏者は、電子ハイハット100を演奏する。具体的には、演奏者は、ペダル123を足踏み操作することでトップシンバル101を上下動させながらスティックを用いてトップシンバル101を叩く。この場合、叩打センサ106は、パッド102の叩打による振動に応じた検出信号(以下、「叩打信号」ということがある)を叩打検出器110を介して信号処理装置113に出力する。また、トップ側検出用導体105は、トップ側検出用導体105の周辺に存在する導体(ボトム側検出用導体152または演奏者の手など)によって変化する静電容量に応じた検出信号(以下、「静電容量信号」ということがある)を静電容量検出器111を介して信号処理装置113に出力する。また、光センサ142は、トップシンバル101の高さ方向に応じた検出信号(以下、「高さ信号」)を高さ検出器112を介して信号処理装置113に出力する。
これにより、信号処理装置113は、トップシンバル101の叩打の強さ、トップシンバル101のボトムシンバル150に対する位置関係、トップシンバル101への導体(ボトム側検出用導体152または演奏者の手など)に対する位置関係に基づいて楽音信号を生成して外部スピーカSPに向けて出力する。具体的には、信号処理装置113は、叩打信号、静電容量信号または高さ信号のいずれかが予め設定された所定の閾値(大きさまたは変化量)となった場合に楽音信号を生成する。
例えば、信号処理装置113は、叩打信号が所定の閾値に達した場合には、トップシンバル101への叩打が行なわれたと判定するとともに、そのときの静電容量信号および高さ信号を用いてトップシンバル101のボトムシンバル150への接触の有無を判定して同接触の有無に応じた楽音信号を生成する。すなわち、信号処理装置113は、静電容量信号および高さ信号がそれぞれ所定の閾値を超えている場合にはトップシンバル101がボトムシンバル150に接触していると判定(図6参照)してクローズの叩打音を表す楽音信号を生成し、静電容量信号および高さ信号がそれぞれ所定の閾値を超えていない場合にはトップシンバル101がボトムシンバル150に非接触であると判定(図2または図8)してオープンの叩打音を表す楽音信号を生成する。
また、信号処理装置113は、静電容量信号が所定の閾値に達したまたは増減を繰り返した場合には、これらの継続時間、叩打信号および高さ信号を用いてトップシンバル101への叩打およびトップシンバル101のボトムシンバル150への接触の有無を判定して同接触の有無に応じた楽音信号を生成する。例えば、信号処理装置113は、静電容量信号が所定の閾値に達している時間が所定時間継続しており、かつトップシンバル101の高さ位置がボトムシンバル150に接触する位置に達したことを検出しない場合には、トップシンバル101に演奏者の手が触れていると判定する。
そして、この場合、信号処理装置113は、更に、トップシンバル101の叩打の有無を判定して、トップシンバル101の叩打を検出した場合にはトップシンバル101に演奏者の手が触れられている場合のオープンの叩打音を表す楽音信号を生成し、トップシンバル101の叩打を検出しない場合には楽音信号を生成しない。なお、この場合、信号処理装置113は、これより以前に生成した楽音信号による楽音を発生させている最中である場合には、楽音の発生を中断する信号を生成する。これにより、信号処理装置113は、楽音の発生中において演奏者がトップシンバル101を手で触って楽音を消す演奏を再現することができる。
また、信号処理装置113は、例えば、静電容量信号が所定の時間内に増減を繰り返している場合には、トップシンバル101がボトムシンバル150に上下方向に振動しながら接触していると判定して、その周期に応じた接触音を表す楽音信号を生成する。すなわち、信号処理装置113は、図7に示すように、トップシンバル101がボトムシンバル150に対して離れた状態でトップシンバル101のみが水平方向に対して傾斜してボトムシンバル150に接触する挙動を検出することができる。
また、信号処理装置113は、例えば、静電容量信号および高さ信号をそれぞれ所定の閾値に達した場合には、トップシンバル101がボトムシンバル150に接触したと判定(図6参照)して、トップシンバル101がボトムシンバル150に接触した接触音、すなわち、アコースティックハイハットにおけるペダル操作によって上下のシンバルを接触させた楽音を発生させるフットクローズ奏法を表す楽音信号を生成する。この場合、信号処理装置113は、これより以前に生成した楽音信号による楽音を発生させている最中である場合には、楽音の発生を中断する信号を生成する。さらに、この場合、信号処理装置113は、トップシンバル101がボトムシンバル150に物理的に接触した際の振動を叩打センサ106が検出したことによる叩打信号を無視して発音しない、または同振動を叩打センサ106が検出したことによる発音を消音または音量を下げるなどの処理を行うことでアコースティックハイハットの挙動に近づけることができる。
また、信号処理装置113は、図8に示すように、静電容量信号が所定の時間内に増減を繰り返している場合で、かつその大きさがトップシンバル101とボトムシンバル150との接触を判定する程の大きさに達していない場合には、トップシンバル101のボトムシンバル150への周期的な接近(すなわち、揺れ)があると判定して、発音途中にある楽音に強弱の変化、うねりまたは震えなどを生じさた楽音に変更する楽音信号を生成する。すなわち、信号処理装置113は、トップシンバル101がボトムシンバル150に対して離れた状態でトップシンバル101のみが水平方向に対して傾斜してボトムシンバル150に非接触で接近する挙動を検出することができる。
次に、演奏者は、電子ハイハット100の演奏を終える場合には、電子ハイハット100に対する外部スピーカSPおよび電源供給源(例えば、家庭用電源)の電気的な接続をそれぞれ解消することにより電子ハイハット100の演奏を終了することができる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、電子ハイハット100は、トップシンバル101およびボトムシンバル150における互いに対向する部分にトップ側検出用導体105およびボトム側検出用導体152をそれぞれ備えて静電容量検出器111がトップ側検出用導体105の静電容量を検出して静電容量に応じた検出信号を出力するため、ボトムシンバル150から離隔したトップシンバル101の傾き、揺れ、振動または弾性変形を静電容量の変化によって検出することができる。これにより、本発明に係る電子ハイハット100によれば、静電容量を表す検出信号を用いてトップシンバルの傾き、揺れ、振動または弾性変形に基づくトップシンバルとの位置関係に応じた楽音を生成することができるため、アコースティックハイハットの演奏感をより忠実に再現することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例において、上記実施形態と同様の構成部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
例えば、上記実施形態においては、静電容量検出器111は、トップシンバル101に設けた。しかし、静電容量検出器111は、ボトムシンバル150に設けることもできる。この場合、静電容量検出器111は、トップ側検出用導体105に電気的に接続してトップ側検出用導体105の静電容量を検出するように構成してもよいが、ボトム側検出用導体152に電気的に接続してボトム側検出用導体152の静電容量を検出するように構成するとよい。
また、上記実施形態においては、叩打検出器110、高さ検出器112および信号処理装置113をトップシンバル101に設けた。しかし、叩打検出器110、高さ検出器112および信号処理装置113をボトムシンバル150に設けることもできる。この場合、
叩打検出器110、静電容量検出器111および高さ検出器112は、信号処理装置113が設けられた場所に隣接してまたは信号処理装置113と一体的に設けられるとよい。
叩打検出器110、静電容量検出器111および高さ検出器112は、信号処理装置113が設けられた場所に隣接してまたは信号処理装置113と一体的に設けられるとよい。
また、上記実施形態においては、トップ側検出用導体105は、トップシンバル101の周方向に沿って延びる平面視で半円の円弧状の2つの導体で構成した。しかし、トップ側検出用導体105は、図9に示すように、トップシンバル101の周方向に沿って延びる少なくとも1つの導体で構成されていればよい。この場合、トップ側検出用導体105は、平面視で平板リング状に形成されていてもよいし、図10に示すように、平面視で円の1/4、1/4以下または1/4以上の各円弧状に形成した導体を1つまたは2つ以上で構成することができる。
このようにトップ側検出用導体105を複数の導体で構成することにより、トップシンバル101の傾斜または揺れの向きを含めて高精度に検出することができる。また、トップ側検出用導体105は、1つの導体で構成してトップシンバル101の周方向の一部にのみ設けることでトップシンバル101の構成の簡単化および軽量化を図ることできる。なお、ボトム側検出用導体152も同様に複数の導体で構成することができるとともに、ボトムシンバル150の周方向の一部にのみ設けることができる。
また、上記実施形態においては、トップ側検出用導体105は、導体収容部103bの下面よりも奥側の位置に取り付けられている。また、ボトム側検出用導体152は、導体収容部151の上面よりも奥側の位置に取り付けられている。これにより、静電容量検出器111は、トップシンバル101がボトムシンバル150に接触した場合においてもトップ側検出用導体105とボトム側検出用導体152とが互いに電気的に接触することがないため、静電容量の検出不良を防止することができる。
この場合、トップ側検出用導体105およびボトム側検出用導体152のうちの少なくとも一方をトップシンバル101の下面またはボトムシンバル150の上面より奥側に配置または絶縁物で被覆するようにすれば同様の効果を得ることができる。なお、トップ側検出用導体105およびボトム側検出用導体152は、トップシンバル101の下面およびボトムシンバル150の上面にそれぞれ突出した状態で設けることもできる。すなわち、トップ側検出用導体105およびボトム側検出用導体152は、導体収容部103b,151を省略して構成することができる。
また、上記実施形態においては、信号処理装置113は、静電容量信号および/または高さ検出信号が所定の閾値に達した場合にトップシンバル101がボトムシンバル150に接触した接触音を表す楽音信号を生成するように構成した。しかし、信号処理装置113は、静電容量信号を用いてトップシンバル101がボトムシンバル150に接触する前にトップシンバル101がボトムシンバル150に接触した接触音を表す楽音信号を生成することもできる。具体的には、信号処理装置113は、静電容量信号の変化の傾きを監視して、この傾きが所定の傾き以上である場合には、トップシンバル101が確実にボトムシンバル150に接触すると判定してトップシンバル101がボトムシンバル150に接触する前にトップシンバル101がボトムシンバル150に接触した接触音を表す楽音信号を生成する。これによれば、信号処理装置113は、トップシンバル101がボトムシンバル150に接触した瞬間またはその直後に楽音を発生させることができ、アコースティックハイハットの発音により近い発音を行うことができる。
また、上記実施形態においては、電子ハイハット100は、信号処理装置113を備えて構成した。この場合、信号処理装置113は、外部スピーカSPで楽音を発生させることができる楽音信号を生成するように構成した。しかし、信号処理装置113は、叩打検出器110、静電容量検出器111および高さ検出器112の各検出信号を用いてMIDI信号を生成して、電子ハイハット100の外部に独立して設けた音源に前記MIDI信号を出力するように構成することもできる。また、電子ハイハット100は、信号処理装置113を電子ハイハット100の外部に独立して設けて叩打検出器110、静電容量検出器111および高さ検出器112の各検出信号を信号ケーブルを介して電気的に接続するように構成することもできる。
SP…外部スピーカ、
100…電子ハイハット、101…トップシンバル、102…パッド、103…ベース体、103a…取付孔、103b…導体収容部、103c…中央取付部、104…保持プレート、105…トップ側検出用導体、106…叩打センサ、107…裏面カバー、
110…叩打検出器、111…静電容量検出器、112…高さ検出器、113…信号処理装置、114…トップ側連絡端子、115…連結ケーブル、
120…スタンド、121…上下動ロッド、122…固定ロッド、122a…支持台、123…ペダル、124…ベース台、124a…支持柱、125…クラッチ、125a…ロックネジ、126…押圧体、127…クラッチナット、
130…反射体ホルダ、130a…胴部、130b…保持部、131…反射体、
140…ボトム台座、141…固定支持体、142…光センサ、142a…発光部、142b…受光部、143…プリント基板、144…ボトム側連絡端子、145…電源ケーブル、146…上側ケース、147a…覆い部、147b…筒壁部、147c…開口窓、148…台座ブッシュ、
150…ボトムシンバル、151…導体収容部、152…ボトム側検出用導体、153…ケーブル孔。
100…電子ハイハット、101…トップシンバル、102…パッド、103…ベース体、103a…取付孔、103b…導体収容部、103c…中央取付部、104…保持プレート、105…トップ側検出用導体、106…叩打センサ、107…裏面カバー、
110…叩打検出器、111…静電容量検出器、112…高さ検出器、113…信号処理装置、114…トップ側連絡端子、115…連結ケーブル、
120…スタンド、121…上下動ロッド、122…固定ロッド、122a…支持台、123…ペダル、124…ベース台、124a…支持柱、125…クラッチ、125a…ロックネジ、126…押圧体、127…クラッチナット、
130…反射体ホルダ、130a…胴部、130b…保持部、131…反射体、
140…ボトム台座、141…固定支持体、142…光センサ、142a…発光部、142b…受光部、143…プリント基板、144…ボトム側連絡端子、145…電源ケーブル、146…上側ケース、147a…覆い部、147b…筒壁部、147c…開口窓、148…台座ブッシュ、
150…ボトムシンバル、151…導体収容部、152…ボトム側検出用導体、153…ケーブル孔。
Claims (5)
- 演奏者によって叩かれる打面を構成するトップシンバルと、
棒状に形成されて前記演奏者による操作に応じて上下動することにより前記トップシンバルを上下動可能に支持する上下動ロッドと、
前記トップシンバルの下方に対向配置されて下降する前記トップシンバルを受け止めるボトムシンバルと、
前記トップシンバルの外縁部に周方向に沿って設けられた導体からなるトップ側検出用導体と、
前記ボトムシンバルにおける前記トップ側検出用導体に対向する位置に同トップ側検出用導体に沿って設けられた導体からなるボトム側検出用導体と、
前記トップ側検出用導体または前記ボトム側検出用導体に電気的に接続された状態で前記トップシンバルまたは前記ボトムシンバルに設けられて、前記トップ側検出用導体または前記ボトム側検出用導体の静電容量に応じた検出信号を出力する静電容量検出器とを備えることを特徴とする電子ハイハット。 - 請求項1に記載した電子ハイハットにおいて、
前記静電容量検出器は、
前記トップシンバルに設けられていることを特徴とする電子ハイハット。 - 請求項1または請求項2に記載した電子ハイハットにおいて、
前記静電容量検出器が接続された前記トップ側検出用導体または前記ボトム側検出用導体は、前記トップシンバルまたは前記ボトムシンバルの周方向に沿って配置された少なくとも2つの導体で構成されており、
前記静電容量検出器が接続されていない前記トップ側検出用導体または前記ボトム側検出用導体は、前記トップシンバルまたは前記ボトムシンバルの周方向に沿って配置された少なくとも1つの導体で構成されていることを特徴とする電子ハイハット。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した電子ハイハットにおいて、
前記トップ側検出用導体および前記ボトム側検出用導体は、
前記トップシンバルおよび前記ボトムシンバルの各全周に設けられていることを特徴とする電子ハイハット。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した電子ハイハットにおいて、
前記トップ側検出用導体および前記ボトム側検出用導体のうちの少なくとも一方は、
前記トップシンバルと前記ボトムシンバルとが互いに対向して接触し合う面よりも内側に設けられていることを特徴とする電子ハイハット。
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JP (1) | JP2018146820A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP4009319A4 (en) * | 2019-08-01 | 2023-04-26 | Roland Corporation | ELECTRONIC CYLINDER AND HOUSING ATTACHMENT METHOD |
-
2017
- 2017-03-07 JP JP2017042427A patent/JP2018146820A/ja active Pending
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