JP2018146186A - 農産物等の鮮度保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】飽和水蒸気含有空気を多量に生成して比較的短時間で保管庫内部を高湿度雰囲気にできると共に同高湿度雰囲気を安定的に維持することができ、衛生面にも配慮した農産物等の鮮度保持装置を提供する。【解決手段】約0〜15℃に冷却した農産物等の保管室と飽和水蒸気発生室とを連通し、飽和水蒸気発生室は、所定空間を有するケースと、ケース底部の水槽と、ケース外空気を吸入するための空気吸入孔と、ケース内空気を保管室内へ流入するための空気排出孔と、空気排出孔に設けたファンと、空気吸入孔に密封して取付けた多孔質不織布ブロックと、多孔質不織布ブロックに給水するために設けた散水パイプと、ポンプを介して水槽から散水パイプに水を供給するための循環パイプとよりなり、しかも、多孔質不織布ブロックは、ケース内空間の約10〜20%の容積の多孔質不織布ブロックを構成すると共に、不織布ブロックの折畳み端面が上方に位置するように配置して上端面部分を散水パイプからの散水受け面としたことを特徴とする農産物等の鮮度保持装置。【選択図】図1

Description

この発明は、農産物等の鮮度保持装置に関する。
従来、貯蔵や流通などの保管状態において、収穫された花卉、果実や野菜(以下、単に農産物等とも言う。)の鮮度を保持することは商品価値を低下させないためにも重要である。
一般的に、収穫後の農産物等は、その収穫直後から呼吸に伴う養分消費による呼吸劣化、微生物の増殖による腐敗劣化、水分の蒸散に伴う含水率の低下による乾燥劣化が始まる。
かかる農産物等の劣化要因のうち、呼吸劣化及び腐敗劣化は保冷庫や冷蔵庫などの保管庫で低温管理することで可及的抑制できる一方、乾燥劣化は庫内の低温環境に伴う低湿度化により乾燥空気に曝されて却って助長されてしまう問題があった。
このような乾燥劣化の問題を解決するために、加湿装置本体の下部に有した水槽と、同水槽の貯溜水の水面に対して送風するブロアと、を備え、保管庫内で使用可能な加湿装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
かかる加湿装置によれば、低温条件(約0〜40℃)の下、ブロアにより加湿装置外から取り込んだ付勢空気を水槽の貯溜水の水面に接触させて水を蒸発気化し、保管庫内を相対湿度90%以上の湿り空気に置換することで高湿度状態にすることができ、結露や霜の発生もなく農産物等の乾燥劣化を防止し、長期間に亘って農産物等の鮮度を保持できるとしている。
特開2008−275301号
しかし、上記従来の加湿装置は、水槽の貯溜水の水面に対してブロアによる付勢空気を直接接触させる構造上、水と空気との接触面積が限られてしまい加湿装置単位あたりの湿り空気の生成量を低下させていた。
この結果、従来の加湿装置は、比較的大容量で密閉状態とした保管庫内において、庫内の隅々まで湿り空気を行き渡らせるのに時間を要し、短時間で庫内全域を高湿度雰囲気にすることは困難であった。
更には、頻繁に行われる農産物等の収納作業や取出作業に伴う保管庫の扉の開閉動作、冷却器の稼働などにより保管室外へ散失した湿度の回復に長時間を要し、保管庫内の高湿度雰囲気状態の維持を不安定なものとしていた。
従って、従来の加湿装置は、上述のような理由により収納された農産物等の鮮度保持期間を侵食して農産物等の乾燥劣化の問題を解決したものとは言えなかった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、庫内の乾燥空気に飽和水蒸気を付与して相対湿度を95%以上100%以下の飽和水蒸気含有空気を多量に生成することができ、比較的短時間で保管庫内部を飽和水蒸気含有空気で満たして高湿度雰囲気にできると共に、同高湿度雰囲気を安定的に維持することができ、長期間、農産物等の鮮度を保持することができる装置を提供する。
上記従来の課題を解決するために、この発明は農産物等の保管室と飽和水蒸気発生室とを連通し、保管室内は、約0〜15℃に冷却し、飽和水蒸気発生室は、所定空間を有するケースと、ケース底部に設けた水槽と、ケース外空気をケース内に吸入するためにケース一面に形成した空気吸入孔と、ケース内空気を保管室内へ流入するためにケース他面に形成した空気排出孔と、空気排出孔に設けたファンと、空気吸入孔に密封して取付けた多孔質不織布ブロックと、多孔質不織布ブロックの上方に配設して該不織布ブロックに給水するために設けた散水パイプと、ポンプを介して水槽から散水パイプに水を供給するための循環パイプとよりなり、しかも、多孔質不織布ブロックは、帯状の多孔質不織布を左右長手方向にジグザグ状に折畳み、同多孔質不織布のジグザグ表面に沿って縫着した連結ワイヤにより空気の流通方向上流側に配置される山折り稜線部分のフィルター山部と、空気の流通方向下流側に配置される谷折り稜線部分のフィルター谷部とからなるジグザグ形状を保持し、ケース内空間の約10〜20%の容積となるように形成すると共に、多孔質不織布ブロックの折畳み端面が上方に位置するように配置して上端面部分を散水パイプからの散水受け面としたことを特徴とする農産物等の鮮度保持装置を提供するものである。
また、本発明に係る農産物等の鮮度保持装置は、以下の点にも特徴を有する。
(2)前記多孔質不織布ブロックを空気流通方向に前後複数並設する共に、複数の前記多孔質ブロックにおいて互いのフィルター山部同士及びフィルター谷部同士を対向するように配置したこと。
(3)前記多孔質不織布は、前記散水パイプからの散水をその表面に付着させる疏水性繊維と、前記散水パイプからの散水を吸着保持する親水性繊維とより構成したこと。
(4)前記多孔質不織布は、前記親水性繊維と前記疎水性繊維との配合比において、フィルター山部近傍程疎水性繊維を親水性繊維より多く配合すると共に、フィルター谷部近傍程親水性繊維を疎水性繊維より多く配合するように構成したこと。
本発明によれば、農産物等の保管室と飽和水蒸気発生室とを連通し、保管室内は、約0〜15℃に冷却し、飽和水蒸気発生室は、所定空間を有するケースと、ケース底部に設けた水槽と、ケース外空気をケース内に吸入するためにケース一面に形成した空気吸入孔と、ケース内空気を保管室内へ流入するためにケース他面に形成した空気排出孔と、空気排出孔に設けたファンと、空気吸入孔に密封して取付けた多孔質不織布ブロックと、多孔質不織布ブロックの上方に配設して該不織布ブロックに給水するために設けた散水パイプと、ポンプを介して水槽から散水パイプに水を供給するための循環パイプとよりなり、しかも、多孔質不織布ブロックは、帯状の多孔質不織布を左右長手方向にジグザグ状に折畳み、同多孔質不織布のジグザグ表面に沿って縫着した連結ワイヤにより空気の流通方向上流側に配置される山折り稜線部分のフィルター山部と、空気の流通方向下流側に配置される谷折り稜線部分のフィルター谷部とからなるジグザグ形状を保持し、ケース内空間の約10〜20%の容積となるように形成すると共に、多孔質不織布ブロックの折畳み端面が上方に位置するように配置して上端面部分を散水パイプからの散水受け面としたことを特徴とする農産物等の鮮度保持装置。、庫内の乾燥空気に飽和水蒸気を付与して相対湿度を95%以上100%以下とした飽和水蒸気含有空気を多量に生成することが出来、比較的短時間で保管庫内部を飽和水蒸気含有空気で満たして高湿度雰囲気にできると共に、同高湿度雰囲気を安定的に維持することができ、長期間、農産物等の鮮度を保持することができる。
散水パイプからの散水は、多孔質不織布ブロックの不織布の散水受け面に散水されて多孔質不織布のジグザグ形状によりなす間隙を滴下、又は不織布面に沿って流下していきながら多孔質の不織布面に吸水され、また、多孔質不織布の単体肉厚中の組織間隙中に吸水される。また、多孔質不織布ブロックの不織布の組織中に水分が保持され、溢れ出た水分は多孔質不織布ブロックの下端面から排水される。
このように、多孔質不織布ブロックに保持された水分とケース外からの空気が接触すると、空気が多孔質不織布ブロックを通過する際に水分が気化されてケース内の空気の湿度を増加させる。
この時に、水分気化による湿度は、ケース内湿度かつ農産物等の保管室と同様の約0〜15℃に保持されているため、急激な過湿状態とはならず、飽和水蒸気の結露直前の状態を維持することがきる。
つまり飽和水蒸気が凝結して水滴が生じることなく、従って、水滴が保管室の農産物等に付着することがなく、他方、約0〜15℃の雰囲気湿度によって農産物等の呼吸を阻止、すなわち水分蒸散を強制的に抑制することで農産物等はいわゆる仮死状態となり、その鮮度を保持して劣化しない。
かかる農産物等の仮死状態は、多孔質不織布ブロックによりなす効率的な水分の気化により実現する。多孔質不織布ブロックは、帯状の多孔質不織布を左右長手方向にジグザグ状に折畳み形成されているため、空気と水分とが出会う機会が多孔質不織布の内部組織間とにおいても発生し、水分が気化しやすい環境を形成する。
すなわち、湿度を増加させた相対湿度を95%以上100%以下の飽和水蒸気含有空気を多量に生成することができ、約0〜15℃という低温条件下で比較的短時間に保管室内部を安定した高湿度雰囲気にすることができる。
また、前記多孔質不織布ブロックを空気流通方向に前後複数並設する共に、複数の前記多孔質ブロックにおいて互いのフィルター山部同士及びフィルター谷部同士を対向するように配置したため、二重のフィルター構造による水分気化のベンチュリ―効果を重複させることにより水蒸気の生成効率を飛躍的に向上させ、ケース内へ流入した空気に対して上流側から下流側にかけて多段階的に水蒸気を付与することができ、水蒸気飽和含有空気を確実に生成することのできる農産物等の鮮度保持装置における加湿勾配構造とすることができる。
また、前記多孔質不織布は、前記散水パイプからの散水をその表面に付着させる疏水性繊維と、前記散水パイプからの散水を吸着保持する親水性繊維とより構成したため、疎水性繊維表面に付着した水分を可及的速やかに気化すると共に親水性繊維の吸着水分を空気と接触する外表面からを徐々に気化促進することができ、蒸発速度の差異を生起させて間断なく飽和水蒸気含有空気を生成できる。
また、前記多孔質不織布は、前記親水性繊維と前記疎水性繊維との配合比において、フィルター山部近傍程疎水性繊維を親水性繊維より多く配合すると共に、フィルター谷部近傍程親水性繊維を疎水性繊維より多く配合するように構成したため、各繊維間を流通空気が通過する際にベンチュリー効果より引き出される水分量を増加させて大量蒸発を促すができる。
本実施形態に係る鮮度保持装置の全体の概略を示す説明図である。 本実施形態に係る飽和水蒸気発生室の外観斜視図である。 本実施形態に係る飽和水蒸気発生室の内部構成を示す説明図である。 本実施形態に係る飽和水蒸気発生室の内部構成を示す説明図である。 本実施形態に係る多孔質不織布ブロックを示す説明図である。 本実施形態に係る多孔質不織布の拡大図である。 本実施形態に係る多孔質不織布ブロックの平面視による拡大図である。 本実施形態に係る多孔質不織布ブロックの配置を示す模式図である。 本実施形態に係る多孔質不織布ブロックの平面視による拡大図である。 本実施形態に係る鮮度保持装置の検証例を示す説明図である。 本実施形態に係る鮮度保持装置の検証例を示す説明図である。
本発明に係る農産物等の鮮度保持装置は、鮮度保持装置の稼働から比較的短時間で保管室内部を高湿度雰囲気にできるととともに、同高湿度雰囲気を安定的に維持することができる農産物等の長期間鮮度保持装置を提供するものである。
特に、本発明に係る農産物等の鮮度保持装置は、農産物等の保管室と飽和水蒸気発生室とを連通し、保管室内は、約0〜15℃に冷却し、飽和水蒸気発生室は、所定空間を有するケースと、ケース底部に設けた水槽と、ケース外空気をケース内に吸入するためにケース一面に形成した空気吸入孔と、ケース内空気を保管室内へ流入するためにケース他面に形成した空気排出孔と、空気排出孔に設けたファンと、空気吸入孔に密封して取付けた多孔質不織布ブロックと、多孔質不織布ブロックの上方に配設して該不織布ブロックに給水するために設けた散水パイプと、ポンプを介して水槽から散水パイプに水を供給するための循環パイプとよりなり、しかも、多孔質不織布ブロックは、帯状の多孔質不織布を左右長手方向にジグザグ状に折畳み、同多孔質不織布のジグザグ表面に沿って縫着した連結ワイヤにより空気の流通方向上流側に配置される山折り稜線部分のフィルター山部と、空気の流通方向下流側に配置される谷折り稜線部分のフィルター谷部とからなるジグザグ形状を保持し、ケース内空間の約10〜20%の容積となるように形成すると共に、多孔質不織布ブロックの折畳み端面が上方に位置するように配置して上端面部分を散水パイプからの散水受け面としたことを特徴とする。
一般的な市場において収穫後の農産物等は、はり、色、つやが重視されるが、水分の蒸散により農産物等内部の含水率が低下することで「しおれ」を生じて、商品価値を著しく損なう。特に、農産物等の含有水分率が5%目減りすると商品価値を失うこととなる。
このような農産物等の乾燥劣化は、低温条件の下、同農産物等が保管貯蔵される環境を高湿度状態とすることで農産物等の内部からの水分の蒸散を抑制できることが知られている。
保管貯蔵環境を高湿度状態とする方法としては、加湿装置を保管庫内に設置して庫内の空気を加湿することが考えられるが、水を一定温度に加熱して蒸発する加熱式や、水を液体状態で噴霧するミスト式、超音波振動により水を気化する超音波式による加湿方式では気化した水分の凝結が生じやすい。
凝結により生じたドレン水は、保管室内の内壁や農産物等に付着して微生物の繁殖を助長したり、農産物等や農産物等を収納する出荷用段ボールを濡らして段ボールの強度を低下させるといった高湿度障害を生じさせる。一方で、気化式の加湿装置を使用すれば、このような高湿度障害は生じない。
ところで、市場に出荷される農産物等の保管用の保管庫は、一般的に大量かつ複数種類の農産物等を保管可能とすべく容積を大きく設計している。
従って、一般的な気化式加湿装置を設置したところで、大容量の保管庫内を短時間でその隅々に至るまで飽和水蒸気含有空気で満たして庫内全体を高湿度雰囲気にすることができない問題があり、結果として安定的な高湿度雰囲気を実現できなかった。
すなわち、農産物等は、保存に適した低温域である約0〜15℃(以下、単に適性保存温度域と称す。)とすると共に水分の蒸散の抑制だけでなく、高湿度障害を可及的に防止しつつも恒常的な高湿度雰囲気を保管庫内に形成して保管することで長期間の鮮度保持が担保される。
本実施形態に係る農産物等の鮮度保持装置は、保管室内で適正保存温度域に置かれた飽和水蒸気発生室にて水分を強制的に気化することで飽和水蒸気含有空気を生成し、農産物等の水分の蒸散の抑制は勿論、保管室内全域を恒常的な高湿度雰囲気にすると共に凝結による高湿度障害を防止することができる鮮度保持装置であるとも言える。
ここで、農産物等は、農業的手法によって収穫された作物全般であれば特に限定されることはなく、例えば、花卉類、果実類、野菜類であればよい。また、複数種類の農産物を同一の保管室内に混同して保管することができる。
保管室は、農産物等を収納する空間を有した冷蔵・保冷施設であればよく、例えば、冷凍・冷蔵機能を備える輸送コンテナやトラックを含む。また、保管室の内容積は特に限定されることはないが、例えば内容積を大型のもので約50〜250m、中型のもので約25〜50m、小型のもので約10〜25mのものを採用することができる。高さ寸法が約3〜7mであれば、対流空気の庫内循環が行われやすくなる。
保管室の温度は、収納保管する農産物等の種類により異なるが、その適性保存温度域は約0〜15℃、長期保存をするにあたっては約0〜5℃に設定することが好ましい。
保管室内での飽和水蒸気発生室の設置場所は、飽和水蒸気発生室から発生する飽和水蒸気含有空気が保管室内を対流する場所であれば特に限定されることはない。例えば、保管室内において、飽和水蒸気発生室を保管室の床面に載置したり、壁面に取り付けてもよく、また、天井面から垂下させて設置することとしてもよい。また、飽和水蒸気発生室の底部にキャスターを取り付けて床面を移動可能に構成することも可能である。
飽和水蒸気発生室のファンは、多孔質不織布ブロックを介して飽和水蒸気発生室内を通過する流通空気の流速を0.5m/s〜7.0m/sとするものであればよい。
0.5m/sより遅い流速では、飽和水蒸気発生室内に流入する空気が多孔質不織布ブロックにより遮蔽されて同フィルターを通過することができないばかりか、水分の蒸発気化が適切に行われず飽和水蒸気含有空気が生成されない。
一方で、7.0m/sより速い流速では、飽和水蒸気発生室内において水分の蒸発量に対して流入する空気量が多くなりすぎる。この結果、流通空気がフィルターを通過する際にフィルターの水を吹き飛ばしてミスト化させ、水分の適切な気化を生起することなく飽和水蒸気含有空気が生成されない。
従って、流通空気の流速は0.5m/s〜7.0m/s、より好ましくは2.0m/s〜6.5m/sとすることで、多量の飽和水蒸気含有空気を生成することができ、庫内を可及的速やかに飽和水蒸気含有空気で置換して相対湿度(RH)を95%以上100%以下とした高湿度雰囲気にすることができる。
また、上述の空気の流速との関係から、多孔質不織布ブロックを構成する多孔質不織布ブロックは、ケース内空間の約10〜20%の容積であることが好ましい。
ケース内空間に比して多孔質ブロックの容積を10%未満とするとフィルターに吸水保持さる水分量が少なくなり気化に供する十分な水分量が確保できない。一方で、ケース内空間に比して多孔質ブロックの容積を20%より大きくすると多孔質不織布ブロックを介して流入させる空気の圧力損失大きくし、飽和水蒸気含有空気の生成量を低下させてしまう。
また、多孔質不織布ブロックは、ケース内空間の約10〜20%の容積であればその数において限定されることはない。例えば、2つ以上の多孔質不織布ブロックを並列させてもよい。
また、飽和水蒸気発生室からの飽和水蒸気含有空気の生成量は、約5〜40分で保管室内部を完全に高湿度雰囲気にできる量であればよい。
すなわち、飽和水蒸気含有空気の生成量は、ファンによる風量q(Nm3/min)と保管室の内容積Vとの関係で決定される。本実施形態において、ファンによる風量qと保管室の内容積V(m3)との関係は、凡そ0.004≦V/q≦0.5となればよい。
また、多孔質不織布ブロックは、その表面積を可及的拡大させる構造としている。すなわち多孔質不織布ブロックの表面積は、1.0〜3.0m、より好ましくは1.5〜2.8mとすることで、吸水保持する水分量と同水分と流通空気との接触の機会を増して、流通空気の流速や保管室の飽和水蒸気含有空気置換回数に応じた飽和水蒸気含有空気を生成できる。
多孔質不織布ブロックの素材、すなわち多孔質不織布の素材は、水分を保持できるものであれば特に限定されることはない。多孔質不織布の素材としては、疎水性繊維又は/及び親水性繊維、例えば、綿、麻、パルプ、絹、塩化ビニール、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、ビニロン、ゼオライト、シリカゲル、活性炭等のいずれか又はこれらの複合繊維を採用することができる。
以下、本実施形態に係る農産物等の鮮度保持装置(以下、単に鮮度保持装置と称す。)について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明ではまず鮮度保持装置の全体構成を説明し、特に特徴的な部分である飽和水蒸気発生室の多孔質不織布ブロックについて説明する。図1は、鮮度保持装置の全体の概略を示す説明図である。
ここで、以下の説明において、「乾燥空気」とは保管室内において冷却された空気であって飽和水蒸気発生室内を未だ通過していない状態の空気を意図する。また、飽和水蒸気発生室内に取り込まれた乾燥空気に飽和蒸気が付与された状態の空気を「湿り空気」と称し、特にこの湿り空気のうち相対湿度を95%以上100%以下とした空気を「飽和水蒸気含有空気」と称す。従って、後述する「ケース外空気」とは、「乾燥空気」や「湿り空気」、「飽和水蒸気含有空気」を含む概念であり、特に飽和水蒸気発生室により飽和蒸気が付与される空気は「乾燥空気」及び「湿り空気」を意図する。
〔1.鮮度保持装置の構成〕
図1に示すように、鮮度保持装置Aは、農産物等Nの保管室1と飽和水蒸気発生室2とを連通して構成している。鮮度保持装置Aは、所定空間を有する保管室1と、保管室1内の底部に載置した飽和水蒸気発生室2と、を備えている。鮮度保持装置Aは、略密閉状態の保管室1内の乾燥空気G1を飽和水蒸気発生室2により生成した飽和水蒸気含有空気G3に置換する。
保管室1は、農産物等を収納できる所定空間を有する方形状の保管室本体15と、保管室本体15内に設置した冷却器16と、を備えており、保管室本体15の一側面には扉12が開閉自在に枢支されている。保管室1内の空気、すなわちケース外空気Gは、冷却器16により常時農産物等Nの適正保存温度域(約0〜15℃)に冷却されており、保管室本体15内部に収納した農産物等Nを冷却雰囲気で保管することを可能としている。
飽和水蒸気発生室2は、適性温度域(0℃〜15℃)に応じた飽和蒸気圧下の乾燥空気G1に対して水蒸気を付与することで飽和水蒸気含有空気G3を生成し、保管室1内を相対湿度(RH)95%以上100%以下の高湿度雰囲気にする装置(以下、単に飽和水蒸気含有空気発生装置とも称す。)である。図2(a)は、飽和水蒸気発生室の背面側の外観を示す斜視図であり、図2(b)は、飽和水蒸気発生室の正面側の外観を示す斜視図である。また、図3は、飽和水蒸気発生室の内部構成を示す側面図、図4は、飽和水蒸気発生室の内部構成を示す正面図である。
飽和水蒸気発生室2、すなわち飽和水蒸気含有空気生成装置2は、図2〜図4に示すように、所定空間を有するケース3と、ケース底部に設けた水槽4と、ケース外空気をケース3内に吸入するためにケース一面に形成した空気吸入孔5と、ケース内空気を保管室1内へ流入するためにケース他面に形成した空気排出孔6と、空気排出孔6に設けたファン7と、空気吸入孔5に密封して取付けた多孔質不織布ブロック8と、多孔質不織布ブロック8の上方に配設して該多孔質不織布ブロック8に給水するために設けた散水パイプ9と、ポンプ10を介して水槽4から散水パイプ9に水を供給するための循環パイプ11と、を備える。また、ケース3外底面の角部には、飽和水蒸気含有空気生成装置2を移動可能とするキャスター13が4つ取り付けられている。
ケース3は、所定空間を有する箱型部材で形成しており、その内部空間に飽和水蒸気含有空気を発生させるための各種機能部材を配置している。ケース3の寸法は、所望とする飽和水蒸気含有空気生成装置2の大きさに合わせて適宜選択できるが、高さ約60〜130cm、幅約40〜80cm、奥行約30〜50cmであることが使用にあたっての利便性や気化効率の観点で好ましい。なお、本実施形態のケース3は、高さ約120cm、幅約80cm、奥行約40cmとなるように形成している。
ケース3内の底部には、図2に示すように、気化に供する水を所定容量貯溜できる有底箱型状の水槽4が備えられている。水槽4は、後述する多孔質不織布ブロック8の下方位置に設けられ、多孔質不織布ブロック8を流下してきた余剰水を受けるよう上部開口としている。水槽の貯溜容量は約2〜12Lであり、本実施形態の水槽4は約10Lの水を貯溜可能に構成している。
水槽4底面の所定位置には、図3及び図4に示すように、排水孔4aが貫設されている。排水孔4aには、水槽4の高さよりも低く形成した排水筒4bが水槽4内で上方にその開口を向けて突出するように水密状に取り付けられている。水槽4の外底面の排水孔4aには、排水パイプ4cが水密状に取り付けられている。
つまり、排水筒4bは、水槽4底面の排水孔4aを介して水密状に排水パイプ4cと連通連設しており、水槽4の貯溜水の水位が排水筒4bの最上端の開口に達すると水を排水して貯溜水の最高水位を一定にすることで水槽4の開口から水が溢れ出ることを防止している。
また、図4に示すように、水槽4の開口上方には、基端を給水源と接続した給水管4dが、その給水口を水槽4に向けるようにして設けられている。給水管4dの中途部には、水槽4が満水状態になると給水源と水槽4との連通を遮断する止水フロート4eが設けられている。
空気吸入孔5は、図2(a)に示すように、ケース一面、すなわちケース背面3bの上半部に形成している。より具体的には、空気吸入孔5は、図3に示すように、取り外し可能に形成した矩形状のケース背面蓋3aに矩形窓状に形成している。空気吸入孔5は、ケース一面に対し面積比で約1/3〜1/4となるように形成している。なお、空気吸入孔5には、防塵フィルター5aが取り付けられている。
また、空気排出孔6は、図2(b)に示すように、ケースの他面、すなわちケース正面3cに形成している。より具体的には、空気排出孔6は、ケース正面3cの上半部に、空気吸入孔5より狭い矩形窓状に形成している。空気排出孔6は、ケース正面に対し面積比で約1/4〜1/5となるように形成している。なお、空気排出孔6には、その上下にわたって送風方向を調節可能とする複数の羽根部材23aを横架して取付けている。
ケース3内上部であって空気排出孔6を設けた位置には、図3及び図4に示すように、ファン7が設けられている。ファン7は、ケース内において、ケース外空気をケース内に吸入すると共にケース内で生成した飽和水蒸気含有空気を排出する空気流通を生起する。
ファン7は、4枚の羽7aと、ファンを所定方向に回転駆動させる駆動部7bを有している。駆動部7bは、図2(a)に示すように、ケース正面の空気排出孔6の近傍位置に設けたファンスイッチ7cと接続している。
ケース背面蓋3aには、図3及び図4に示すように、空気吸入孔5を密封するように方形状の多孔質不織布ブロック8が取り外し自在に設けられている。ケース背面蓋3aには、空気吸入孔5の左右端縁と下端縁に沿うように多孔質不織布ブロック8を設置するためのフィルター係止部14を突設している。
フィルター係止部14は、多孔質不織布ブロック8をケース内に設置するための部材で、多孔質不織布ブロック8の外形に沿うように帯状プレートをコ字状に折曲形成した枠体である。フィルター係止部14は、多孔質不織布ブロック8の左右側面と当接係合する左右プレート14a、14bと、多孔質不織布ブロック8の底側面と当接係合する底プレート14cとで構成している。
底プレート14cには所定間隔を隔てて複数の余剰水排出孔14dが形成されている。余剰水排出孔14dは、多孔質不織布ブロック8の不織布の組織中に吸水されることなく溢れ出た水を同多孔質不織布ブロック8の下端面から排水可能とする孔であり、その下方位置に設置した水槽4の上部開口に向けて開口している。
また、図3及び図4に示すように、ケース3内部の背面側の上部位置、すなわちケース背面蓋3aを取り付けた場合の多孔質不織布ブロック8の上方位置には、散水パイプ9が設けられている。散水パイプ9には、複数の散水孔が開口を下方に向け所定間隔を隔てて貫設されている。散水パイプ9は、その一端を閉塞端とし他端で循環パイプ11と接続して水槽4と連通連設している。
循環パイプ11の基端は水槽4内に載置したポンプ10と接続しており、ポンプ10の駆動により水槽4から水Wを散水パイプ9まで送水する。なお、ポンプ10の駆動部は空気排出孔6の左右近傍位置に設けたスイッチ10aと接続している。
〔2.多孔質不織布ブロックの構成〕
次に、多孔質不織布ブロック8の構成について、より具体的に説明する。図5(a)は、多孔質不織布ブロックの上方斜視図を示し、図5(b)は、多孔質不織布ブロックの平面図を示す。また、図6は、多孔質不織布の拡大図を示す。
図5に示すように、多孔質不織布ブロック8は、帯状の多孔質不織布30を左右長手方向にジグザグ状に折畳み、同多孔質不織布30のジグザグ表面に沿って縫着した連結ワイヤ32によりジグザグ形状を保持して形成している。つまり、多孔質不織布ブロック8は、多孔質不織布30を左右長手方向に山折りと谷折りを交互に繰り返したプリーツ形状とし、同プリーツ形状を連結ワイヤ32で保持した多孔質不織布ブロック8を2つ重合して構成している。
帯状の多孔質不織布30は、図6に示すように、疎水性繊維35と親水性繊維36とで形成されており、複雑に織合わさった互いの繊維間に多数の組織微細孔37を有している。なお、本実施形態において、疎水性繊維35としては塩化ビニールを、親水性繊維36としては難溶パルプを採用している。また、多孔質不織布30は、長手を約4〜7m、高さを約35〜40cm、厚みを約0.5〜2.0mmとし、疎水性繊維35と親水性繊維36との配合比を約5:5としている。
また、多孔質不織布30は、後述する組織微細孔37との関係において空隙率を約15〜55vol%とし、且つ、組織微細孔37の孔径を約10〜900μmとしたものを採用しており、水分保持の安定的な維持、流通空気と接触させた際の水分の蒸発効率、及び流速の圧力損失の低減化を図っている。
連結ワイヤ32は、樹脂製で塑性変形して多孔質不織布ブロック8の形状を保持するクリップ部材である。連結ワイヤ32、多孔質不織布ブロック8表面の上下方向に所定間隔を隔てて水平方向に複数取り付けている。連結ワイヤ32は、図5(b)に示すように、平面視において多孔質不織布30のジグザグ形状のジグザグ表面に沿って沿って塑性変形させ一定の間隙33を形成し、多孔質不織布ブロック8のジグザグ形状を保持している。
多孔質不織布ブロック8は、多孔質不織布のジグザグ形状の折曲部分において、空気の流通方向上流側に配置される山折り稜線部分のフィルター山部41と、空気の流通方向下流側に配置される谷折り稜線部分のフィルター谷部42と、を複数備えている。なお、多孔質不織布ブロック8は、高さ約35〜40cm、幅約30〜35cm、厚み約2.0〜2.5cm、フィルター山部41からフィルター谷部42までの長さを3.0〜3.5cmとなるように形成している。また、フィルター山部41とフィルター谷部42とは、多孔質不織布ブロック8にそれぞれ約50〜60個形成している。
フィルター山部41とフィルター谷部42とを形成するジグザグ形状の多孔質不織布30間に形成された間隙33は、先端のフィルター谷部42向かって三角形の漸次挟幅状としている。
そして多孔質不織布ブロック8は、飽和水蒸気含有空気生成装置2において、図4に示すように、多孔質不織布ブロック8の折畳み端面40が上方に位置するように配置して上端面部分を散水パイプ9からの散水受け面とすると共に、多孔質不織布ブロック8の折畳み正面を空気吸入孔5から流入する空気の空気受け面としている。
換言すれば、多孔質不織布ブロック8は、空気の流通方向に対して直交するように配置する共に、フィルター山部41を空気流通上流側に、フィルター谷部42を空気流通下流側にそれぞれ位置づけており、折畳み端面40の上方より散水される水分は多孔質不織布ブロック8の上端面やジグザグ間隙から下方に流下し、流下途中で多孔質不織布30中に浸湿含水、或いは含水されない水分は多孔質不織布ブロック下方に流下し、水槽中に放水されるようにしている。
このような構成により、空気吸入孔5から流入した乾燥空気G1や湿り空気G2は、多孔質不織布ブロック8を通過しつつ湿り空気G2や飽和水蒸気含有空気G3となる。以下、乾燥空気G1が飽和水蒸気含有空気生成装置2内で飽和蒸気を付与されて湿り空気G2となる過程を説明する。図7は、多孔質不織布ブロックの平面視における拡大図を示す。
図7に示すように、空気吸入孔5よりケース3内に吸引された乾燥空気G1(図7中、細線矢印で示す。)は、多孔質不織布ブロック8の正面全域に突き当たる。
特に、多孔質不織布ブロック8正面のフィルター山部41に突き当たった乾燥空気G1は、フィルター山部41を中心に左右側に分流された分流空気G4となる。すなわち、フィルター山部41は流通空気の分流部として機能する。
分流空気G4となった乾燥空気G1は、ジグザグ状の多孔質不織布30に向って流れる。かかる分流空気G4は、多孔質不織布30に接する水分を分流負圧機能によって強制的にフィルター谷部42に集水する。
すなわち、多孔質不織布30に吸収された水分と多孔質不織布30面に沿って流下する水分は、分流空気G4の流速に伴うベンチュリー効果による負圧機能によって分流空気G4に引き込み、吸引されていく。
その結果、これらの水分は、フィルター谷部42に集中して集まり分流空気G4の流速応力により強制的に多孔質不織布30の空気流出面側、すなわちフィルター谷部42の外側面からケース3内に押出され充満される。
このように、流通空気は、ジグザグ状の多孔質不織布30に吸水された含有水分を気化する。この結果、ケース3内は湿度を増す。
より具体的には、流通空気である乾燥空気G1、特に分流空気G4は、ジグザグ状の多孔質不織布30面に接触しながら流通し、ベンチュリ―効果によりジグザグ状の多孔質不織布30のジグザグ内側面を負圧とする。
その結果、流通空気は特にジグザグ状の多孔質不織布30内の浸潤湿水分を負圧機能で一定間隙33側に引き出して空気中に取り込み、多孔質不織布30の反対側よりケース3に排出してケース3内の空気の相対湿度を増す。
かかる湿度向上のメカニズムを具体的に説明すると、空気吸入孔5から吸入された乾燥空気G1はフィルター谷部42により分流された左右の分流空気G4となり流直下手下流側、すなわちフィルター谷部42において合流し、その結果、フィルター谷部42間の空間は風圧を増した複雑な旋回流(乱流)を生成し、その旋回流は更なるベンチュリー効果を生起し、多孔質不織布30内部に浸潤された水分はより多くの微細な水蒸気となって多孔質不織布30表面から引き出され乾燥空気中に蒸散される。
すなわちフィルター谷部42における旋回空気G5は、多孔質不織布30と接触して不織布から水分を蒸発させつつ、空気と蒸気とを混合して空気中の相対湿度を増す。
相対湿度を増した旋回空気G5は、空気の流通方向上流側から耐えず供給される乾燥空気G1により圧送されて多孔質不織布30の組織微細孔37を通過し、湿り空気G2(図7中、網掛け太線矢印で示す。)となる。
この結果、流通空気である乾燥空気G1は、多孔質不織布ブロック8の空気排出面側において、流通方向を空気排出孔6した大量の湿り空気G2を形成する。
なお、フィルター谷部42は、他の部位よりも孔径や空隙率を大きくすることで流通空気の通過効率を引き上げて圧力損失を低減化することも可能である。例えば、多孔質不織布30においてフィルター谷部42の空隙率を約1.2〜2倍としたり、孔径を約1.5〜3倍とすることで、フィルター谷部42における流通空気の通過効率やベンチュリー効果を飛躍的に向上できる。
このように、多孔質不織布ブロック8は、流通空気の流通方向を強制的にフィルター谷部42のジグザグ間隙に誘導しつつ同谷部42で旋回空気G5を生起させ、流通空気と水分との接触機会を増してベンチュリ―効果により含浸された水分を引き出しつつ蒸発効率を強制的に引き上げる強制気化式フィルター構造としている。
また飽和水蒸気含有空気生成装置2は、ケース3内において上述のような多孔質不織布ブロックを前後に2個並設しており、特にジグザグ形状のフィルター山部を他方の多孔質不織布ブロックのジグザグ形状のフィルター山部に対向させて配設している。
つまり飽和水蒸気含有空気生成装置2は、第1多孔質不織布ブロック8aと、同第1多孔質不織布ブロックと略同一の形状、大きさ、構成を備える第2多孔質不織布ブロック8bとを備える。図8は、2つの多孔質不織布ブロックの配置を示す模式図を示し、図9は、第1多孔質不織布ブロックと第2多孔質不織布ブロックとにより乾燥空気が飽和水蒸気含有空気となる過程を示す平面図である。
2つの多孔質不織布ブロック8は、図8及び図9に示すように、平面視で第1多孔質不織布ブロック8aの位相をそのままに第2多孔質不織布ブロック8bを空気流通の下流側にずらして配置し、互いの不織布面同士の間に平面視蛇形状の間隙である送風隙間空間38を形成してケース内空間の約10〜20%の容積となるように構成している。
より具体的には、2つの多孔質ブロックは、平面視において互いのフィルター山部41a、41b同士をそれぞれ対向させると共に互いのフィルター谷部42a、42b同士をぞれぞれ対向するように位置づけ、第1多孔質不織布ブロック8aの複数のフィルター谷部42a同士によってなす仮想裏面と第2多孔質不織布ブロック8bの複数のフィルター山部41b同士によってなす仮想正面とを互いに面当接するように配置し、第1多孔質不織布ブロック8aと第2多孔質不織布ブロック8bとの間に第1多孔質不織布ブロックの複数のフィルター谷部42aの隙間空間と第2多孔質不織布ブロックの複数のフィルター山部41bの隙間空間とを連通した平面視陀形状の送風隙間空間38を形成するように構成している。
第1多孔質不織布ブロック8aは、ファン7により流入する飽和水蒸気含有空気G3と最初に接触し、吸水した水を比較的早く気化する速乾フィルター部である。第1多孔質不織布ブロック8aは、上述の強制気化式フィルター構造により乾燥空気G1が通過することで相対湿度約70〜80%とする湿り空気G2を生成する。
送風隙間空間38は、多孔質不織布ブロック8の形状と略相似形とした平面視蛇型形状の空間である。送風隙間空間38は、第1多孔質不織布ブロック8aを通過して生成された飽和水蒸気含有空気G3を第2多孔質不織布ブロック8bのフィルター谷部の空間に収束させる流路として機能する。なお、本実施形態の送風隙間空間38の幅(第1多孔質不織布ブロック8aと第2多孔質不織布ブロック8bとの間の間隔幅)は、約5〜15mmとしている。
第2多孔質不織布ブロック8bは、第1多孔質不織布ブロック8aを通過してきた湿り空気G2と接触し、吸水した水を比較的緩やかに気化する遅乾フィルター部である。第2多孔質不織布ブロック8bは、図9に示すように、第1多孔質不織布ブロック8aを通過してきた湿り空気G2に対し強制気化式フィルター構造により強制的な蒸発により飽和蒸気を付与する。
より具体的には湿り空気G2は、第2多孔質不織布ブロック8bのジグザグ状の多孔質不織布30b間を流通する際、ジグザグ状の多孔質不織布30b表面と当接しながら流通し、ベンチュリー効果によりジグザグ状の多孔質不織布30b内部に浸潤した水分をジグザグ状の多孔質不織布30b表面に強制的に引き出しつつ蒸発して相対湿度を増していく。
特に、2つの多孔質不織布ブロック8は、第1多孔質不織布ブロック8aと第2多孔質不織布ブロック8bにおいて互いのフィルター山部41a、41b同士及びフィルター谷部42a、42b同士を対向するように配置している。
そのため、第1多孔質不織布ブロック8aのフィルター谷部42aから通過してきた流通空気がその流通方向を第2多孔質不織布ブロック8bのフィルター谷部42bに直進する方向として流速を失うことなく、更に多孔質不織布30bのフィルター谷部42bおいてベンチュリ―効果を一段と向上し、効率的な水分蒸発作用を生起する。
そして湿り空気G2は、第1多孔質不織布ブロック8aの場合と同様にしてフィルター谷部42bの空間で風圧を増した複雑な旋回流(乱流)を生成し、その旋回流の更なるベンチュリー効果により多孔質不織布30内部に浸潤された水分をより多い微細な水蒸気として乾燥空気G1中に蒸散して空気中の相対湿度を増加する。
このように、2つの多孔質不織布ブロック8は、二重のフィルター構造でベンチュリ―効果を重複させることにより水蒸気の生成効率を飛躍的に向上させ、ケース3内の流通空気の上流側から下流側にかけて多段階的に水蒸気を付与することができ、水蒸気飽和含有空気を確実に生成することのできる農産物等の鮮度保持装置における加湿勾配構造とすることができる。
なお、散水パイプ9は、その長手を第1多孔質不織布ブロック8aの複数のフィルター谷部42a同士によってなす仮想裏面と、第2多孔質不織布ブロック8bの複数のフィルター山部41b同士によってなす仮想正面との間の境界部に沿うように各多孔質不織布ブロックの折畳み端面の上方位置に配置することとしてもよい。
このような配置構成により、第1多孔質不織布ブロック8aにおいてはフィルター谷部42aを中心に、第2多孔質不織布ブロック8bにおいてはフィルター山部41bを中心に、それぞれ水分を流下含浸させて上述した流通空気への多段階的な水蒸気付与効率を促進することも可能である。
ところで、上述のような加湿勾配という概念に着目すると、各々の多孔質不織布ブロック8を形成する多孔質不織布30については、疎水性繊維35と親水性繊維36とより構成した技術を使用することにより、ミクロな加湿勾配構造の鮮度保持技術を現出することができる。以下、多孔質不織布30の各繊維に基づく現象を説明する。
図6に示すように、疎水性繊維35表面には、散水パイプ9により散水された水分がその界面張力により微細水滴粒W1として付着する。疎水性繊維35表面に付着する微細水滴粒W1はその分布の拡がり面積が限りなく大となって飽和水蒸気含有空気生成装置2に流入する空気との接触面積もその分極度に増加することになり可及的速やかに気化される。
他方、親水性繊維36は、水分を吸着保持する。親水性繊維36では、空気と接触する外表面から吸着水分を徐々に気化促進する。特に、各繊維間の組織微細孔37を流通する空気は、繊維表面においてベンチュリ―効果を生起し、親水性繊維36に含浸保持された水分を強制的に引き出し蒸発させる。従って、親水性繊維36に浸潤含有された水分は流通空気中に蒸散されて飽和蒸気と化した流通空気を生成する。
このように、各繊維間においては流通空気の流速が不均一となり、その分蒸発速度の差異が間断なく生起して蒸気発生の多種多様な形態を生成することができる。従って、飽和水蒸気含有空気G3の生成量を増すために空気の流速を速くした場合には、疎水性繊維35表面上の水分が優先的に気化されつつ、親水性繊維36中の含有水分は気化速度が不均一に斑となりつつも疎水性繊維35表面からの蒸散蒸気と相俟って水蒸気の徐放速度を増すこととなり、流通空気に安定的した飽和蒸気の付与を可能にして農産物等の表面に結露をつくることなく鮮度保持に充分の飽和水蒸気含有空気を生成できる。
なお、繊維の配合比を、疎水性繊維35より親水性繊維36を多くすることでベンチュリー効果を最大限に利用できる。例えば、多孔質不織布30は、親水性繊維と疎水性繊維との配合比において、フィルター山部41近傍程、疎水性繊維を親水性繊維より多く配合すると共に、フィルター谷部42近傍程、親水性繊維を疎水性繊維より多く配合するように形成してもよい。
フィルター谷部42における疎水性繊維35と親水性繊維36との配合比は、約3:7〜4:6とすることで、各繊維間を流通空気が通過する際にベンチュリー効果より引き出される水分量を増加させて大量蒸発を促すことも可能である。
このように、多孔質不織布ブロック8は、多孔質不織布ブロック単体による強制気化式フィルター構造とするだけでなく、多孔質不織布ブロックを空気流通方向に前後複数並設したことから生成される第1の加湿勾配構造と、各多孔質不織布ブロックを親水性繊維や疎水性繊維により構成したことから生成される第2の加湿勾配構造との段階的な湿度管理手段により、流通空気全体の相対湿度を第1の加湿勾配構造から第2の加湿勾配構造へと多段階的に引き上げることができ、確実且つ多量の飽和蒸気含有空気を生成することを可能としている。
また、多孔質不織布ブロック8をケース内空間の約10〜20%の容積となるように形成していることから、ケース内空間にファン7による空気排出孔6方向への強制対流を引き起こすのに十分な空気量を確保し、ケース外空気を吸入する空気吸入孔5から多孔質不織布ブロック8を介して流入する空気を強制的に引き入れ、流通空気の圧力損失を可及的低減化すると共に強力な送風を実現している。
このように構成した鮮度保持装置Aにおいて、飽和水蒸気発生室2(飽和水蒸気含有空気生成装置)を保管室1内で稼働させると、略密閉状態とした保管室1内において飽和水蒸気発生室2が乾燥空気G1を取り込み飽和水蒸気含有空気G3を生成し、ドレン化直前の飽和蒸気流が保管室に送気されて保管室1内を飽和水蒸気含有空気G3で充満させて高湿度雰囲気にすることができ、農産物等への加湿が充分になされる。
〔3.鮮度保持装置による飽和空気生成能の検証〕
以下、本発明に係る鮮度保持装置に係る飽和水蒸気含有空気生成装置による飽和水蒸気含有空気生成能の検証を行った。飽和水蒸気含有空気生成装置による飽和水蒸気含有空気生成能の検証は、保管室内の相対湿度の遷移を評価することで行った。
まず、保管庫内部を相対湿度95%以上100%以下の高湿度雰囲気にするまでの時間を測定することで飽和水蒸気含有空気生成能の評価をした。具体的には、相対湿度25%、約5℃、約165m容量の略密閉状態とした保管室内に飽和水蒸気含有空気生成装置(飽和水蒸気発生室)を設置して行った。
検証は、保管室と連通する飽和水蒸気含有空気生成装置において高さ約120cm、幅約80cm、奥行約40cmのケース内に、2つの多孔質不織布ブロックを並設した検証区A、1つの多孔質不織布ブロックを配置した検証区B、多孔質不織布ブロックを有していない検証区C、の3つの検証区に分けて比較実験を行った。
また、検証区Cでは、ファンのみを稼働させ、ポンプは停止状態とした。各検証区において、風速と風量は一定とし、湿度測定器にて保管室の相対湿度を装置稼働から30秒ごとに測定した。その結果を図10に示す。
図10に示した相対湿度の検証グラフによれば、検証区Aでは装置稼働直後から保管室内の相対湿度が他の対象区に比べて有意に上昇をはじめた。保管室内の相対湿度は、装置稼働から約15分前後で約95%(図10中、破線で示す。)に達し、約20分前後で100%に至った。特に、100%に至った相対湿度は、その後も平衡状態を安定的に維持していた。
検証区Bでは装置稼働直後から相対湿度の上昇をはじめたものの、検証区Aに比べると湿度上昇傾向は緩やかであった。保管室内の相対湿度は、装置稼働から約25分前後で95%に達した。相対湿度の上昇勾配は安定的であった。
検証区Cでは装置稼働後、相対湿度の上昇したものの、他の検証区に比べて有意に低い値であった。相対湿度の上昇勾配は不安定であり、検証区Bが高湿度雰囲気に達した約25分後であっても相対湿度は65%前後に留まった。
次に、保管庫の扉を開放した際に散失した湿度の回復能を検証した。上述の検証と同様の条件の検証区A、検証区Bの2つの検証区を比較して行った。保管庫内部は、それぞれの検証区の装置を稼働させて相対湿度を100%の状態とした。その後、装置を稼働したままで扉を約30秒間開放し、再び扉を閉塞した状態で保管庫内の相対湿度の遷移を計測した。その結果を図11に示す。
図11のグラフによれば、検証区Aにおいて、保管庫内の相対湿度は緩やかに降下をはじめ、扉閉塞から約15分前後に約91%となった。その後、相対湿度は略一次直線的に上昇をはじめ、扉閉塞から約17分後に95%に、約22分後に100%に達した。
一方、検証区Bにおいて、保管庫内の相対湿度は検証区Aに比べて扉閉塞の直後から急激に降下をはじめ、扉閉塞から約13前後に約68%となった。その後、相対湿度は緩やかに上昇をはじめ、扉閉塞から約29分後に95%に達した。
このように、本発明に係る鮮度保持装置によれば、大容積の保管室内を比較的短時間で相対湿度95%以上の飽和水蒸気含有空気で満たすことができ、扉の開閉動作等によって散失した湿度の回復も早く、保管室内を高湿度雰囲気に安定して維持できることが示された。
〔4.鮮度保持装置による農産物等の鮮度検証〕
次に、本発明に係る鮮度保持装置による農産物等の鮮度保持能の検証を行った。
本検証では、飽和水蒸気含有空気生成能の検証と同じ条件の鮮度保持装置である検証区A、検証区Bを用いて行った。また、比較対照として、保管室に飽和水蒸気含有空気生成装置を置かない対照区Dを用いた。保管室に収納される農産物等は、段ボールに収納した状態のレタスを採用した。
鮮度保持能の評価において乾燥劣化が生じるまでの日数を、各検証区において農産物等の重量を保管室収納後7日ごとに計測することで行った。各計測値と保管室収納時における重量の差を農産物等の含有水分率(重量%)として換算し、農産物等の重量が95%以下となったものを乾燥劣化が生じたものと判断した。その結果を表1に示す。
検証区A及び検証区Bのレタスの含有水分率は、保管室収納から比較的緩やかに減少したものの、21日目であっても乾燥劣化と評価する値にはならなかった。また、収納に使用した段ボールはいずれの検証区においても乾いた状態であり、高湿度障害は認められなかった。
一方、対照区Dのレタスの含有水分率は、検証区A及び検証区Bに比べて保管室収納から日数の経過に伴い減少する傾向が顕著であった。結果、21日目にレタスの含有水分率は93.5%となり、乾燥劣化と認められた。
次に、収納された農産物等において鮮度評価項目を「鮮度感触」、「変色」、「食味」、「軟化」、「腐敗」、「病気発生」に分けてそれぞれ検証を行った。各調査項目基準を5段階(良5〜1悪)に分け、レタスの保管室収納から生食可能な基準限界値「3」に至るまでの日数を計測した。その結果を表2に示す。
本検証結果によれば、対照区Dでは、検証区A及び検証区Bに比べていずれの評価項目においても限界値「3」に至るまでの日数が早かった。すなわち、対照区Dは、冷蔵等に伴う乾燥劣化を要因とする農産物等の鮮度低下が生じ、長期保存ができないことが示された。
一方、検証区A及び検証区B、特に検証区Aでは、保管室に収納されたレタスは、評価項目においても、限界値「3」に至るまでの日数が比較的長くなり、長期保存をしても良好な鮮度を保持していた。すなわち検証区A及び検証区Bでは、安定的な高湿度雰囲気で農産物等の呼吸作用を抑制することで農産物等の含有水分率の低下を可及的抑制し、農産物等の鮮度を長期間保持保存することが可能であることが示された。
このように、本発明に係る農産物等の鮮度保持装置は、保管室内の乾燥空気に飽和水蒸気を付与して相対湿度を95%以上100%以下の飽和水蒸気含有空気を多量に生成することができ、比較的短時間で保管庫内部を飽和水蒸気含有空気で満たして高湿度雰囲気にできると共に、同高湿度雰囲気を安定的に維持することができ、高湿度障害を生じさせることなく長期間、農産物等の鮮度を保持することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはなく、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
A 鮮度保持装置
1 保管室
15 保管室本体
16 冷却器
2 飽和水蒸気発生室
3 ケース
7 ファン
8 多孔質不織布ブロック
G1 乾燥空気
G3 飽和水蒸気含有空気

Claims (4)

  1. 農産物等の保管室と飽和水蒸気発生室とを連通し、保管室内は、約0〜15℃に冷却し、飽和水蒸気発生室は、所定空間を有するケースと、ケース底部に設けた水槽と、ケース外空気をケース内に吸入するためにケース一面に形成した空気吸入孔と、ケース内空気を保管室内へ流入するためにケース他面に形成した空気排出孔と、空気排出孔に設けたファンと、空気吸入孔に密封して取付けた多孔質不織布ブロックと、多孔質不織布ブロックの上方に配設して該不織布ブロックに給水するために設けた散水パイプと、ポンプを介して水槽から散水パイプに水を供給するための循環パイプとよりなり、
    しかも、多孔質不織布ブロックは、帯状の多孔質不織布を左右長手方向にジグザグ状に折畳み、同多孔質不織布のジグザグ表面に沿って縫着した連結ワイヤにより空気の流通方向上流側に配置される山折り稜線部分のフィルター山部と、空気の流通方向下流側に配置される谷折り稜線部分のフィルター谷部とからなるジグザグ形状を保持し、ケース内空間の約10〜20%の容積となるように形成すると共に、多孔質不織布ブロックの折畳み端面が上方に位置するように配置して上端面部分を散水パイプからの散水受け面としたことを特徴とする農産物等の鮮度保持装置。
  2. 前記多孔質不織布ブロックを空気流通方向に前後複数並設する共に、複数の前記多孔質ブロックにおいて互いのフィルター山部同士及びフィルター谷部同士を対向するように配置したことを特徴とする請求項1に記載の農産物等の鮮度保持装置。
  3. 前記多孔質不織布は、前記散水パイプからの散水をその表面に付着させる疏水性繊維と、前記散水パイプからの散水を吸着保持する親水性繊維とより構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の農産物等の鮮度保持装置。
  4. 前記多孔質不織布は、前記親水性繊維と前記疎水性繊維との配合比において、フィルター山部近傍程疎水性繊維を親水性繊維より多く配合すると共に、フィルター谷部近傍程親水性繊維を疎水性繊維より多く配合するように構成したことを特徴とする請求項3に記載の農産物等の鮮度保持装置。
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