JP2018145916A - ポンプ装置及びポンプ装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アキュムレータを使用せずに脈動を低減できるポンプ装置を提供する。【解決手段】ポンプ装置100は、メインポンプ10と、アシストポンプ20と、電動機Mを制御してアシストポンプ20の駆動をするコントローラ30と、を備え、コントローラ30は、メインポンプ10の脈動があらかじめ設定された範囲Pを超えた場合に、メインポンプ10の設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧PLがメインポンプ10の脈動におけるピーク圧Pp未満となるようにしてアシストポンプ20を駆動する。【選択図】 図1
Description
本発明は、ポンプ装置及びポンプ装置の制御方法に関する。
特許文献1には、エンジンにより駆動されるメインポンプと、電動モータによって駆動されるポンプと、2つのポンプの脈動を吸収するアキュムレータと、を備えたポンプ装置が開示されている。
このようなポンプ装置を使用圧力範囲が広い装置に用いた場合、1つのアキュムレータでは十分に脈動を吸収できない場合がある。具体的には、低圧での脈動を吸収しやすく設計されたアキュムレータは、高圧ではアキュムレータが蓄圧するためだけでガス室の容量を使い切ってしまうため、高圧時に脈動を吸収しにくい。逆に、高圧での脈動を吸収しやすく設計されたアキュムレータは、最低作動圧が高くなるため、低圧時に脈動を吸収しにくい。
このため、使用圧力の広い範囲で脈動を吸収する方法として、作動圧特性の異なるアキュムレータを複数搭載することが考えられるが、部品点数が増加するため搭載性の悪化やコストアップの要因となる。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、アキュムレータを使用せずに脈動を低減できるポンプ装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、ポンプ装置は、エンジンによって駆動され、吐出流路に作動油を吐出する第1ポンプと、電動機によって駆動され、吐出流路に作動油を吐出する第2ポンプと、電動機を制御して第2ポンプの駆動をする制御装置と、を備え、制御装置は、第1ポンプの脈動があらかじめ設定された許容限界を超えた場合に、第1ポンプの設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧が第1ポンプの脈動におけるピーク圧未満となるようにして第2ポンプを駆動する脈動低減制御を実行することを特徴とする。
本発明の別の態様によれば、ポンプ装置の制御方法は、エンジンによって駆動され、吐出流路に作動油を吐出する第1ポンプと、電動機によって駆動され、吐出流路に作動油を吐出する第2ポンプと、電動機を制御して第2ポンプの駆動をする制御装置と、を備えたポンプ装置を制御するポンプ装置の制御方法であって、第1ポンプの脈動があらかじめ設定された許容限界を超えた場合に、第1ポンプの設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧が第1ポンプの脈動におけるピーク圧未満となるようにして第2ポンプを駆動することを特徴とする。
これらの態様によれば、ポンプ装置においてアキュムレータを使用せずに脈動を低減できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、ポンプ装置100の回路図である。ポンプ装置100は、車両に搭載され、例えば、CVT(無段変速機)を駆動するアクチュエータに油圧を供給する油圧供給源として用いられる。
ポンプ装置100は、エンジンEによって駆動され、吐出流路1に作動油を吐出する第1ポンプとしてのメインポンプ10と、電動機Mによって駆動され、分岐流路2を通じて吐出流路1に作動油を吐出する第2ポンプとしてのアシストポンプ20と、電動機Mを制御してアシストポンプ20の駆動をする制御装置としてのコントローラ30と、吐出流路1に接続されたリリーフ弁4と、を備える。
メインポンプ10は、例えば、ギヤポンプ、ベーンポンプ、あるいはピストンポンプなどによって構成される。メインポンプ10は、エンジンEが駆動しているときは、常時エンジンEによって駆動される。
アシストポンプ20の吐出流路である分岐流路2にチェック弁3が設けられる。なお、図1に示す実施形態では、メインポンプ10の吐出流路1には、チェック弁が設けられていない。吐出流路1にチェック弁を設けないことで、メインポンプ10から吐出された作動油の吐出流路1における通路抵抗を低減している。メインポンプ10の吐出流路1にチェック弁を設けてもよい。この場合には、エンジンEが停止している場合に、メインポンプ10から図示しないタンクに作動油が逆流することを防止できる。
リリーフ弁4は、吐出流路1の最高圧力を制限する。吐出流路1の最高圧力は、リリーフ弁4の開弁圧に設定される。
コントローラ30は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ラ
ンダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/O インタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ30は、複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
ンダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/O インタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ30は、複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
ポンプ装置100は、メインポンプ10の吐出圧を検出する圧力検出器としての圧力センサ40と、メインポンプ10の回転位置(回転角)を検出する回転位置検出器としての第1回転角センサ50と、アシストポンプ20の回転位置(回転角)を検出する第2回転角センサ60と、をさらに備える。
圧力センサ40は、メインポンプ10の吐出圧を検出し、その圧力信号をコントローラ30に送信する。
第1回転角センサ50は、メインポンプ10の回転軸の回転角を検出し、その信号をコントローラ30に送信する。なお、第1回転角センサ50によってエンジンEの回転角を検出して、メインポンプ10の回転角を求めるようにしてもよい。
第2回転角センサ60は、電動機Mの回転角を検出し、その信号をコントローラ30に送信する。なお、第2回転角センサ60によってアシストポンプ20の回転軸の回転角を検出するようにしてもよい。
第1回転角センサ50及び第2回転角センサ60には、例えば、パルス検出式のセンサが用いられる。
アシストポンプ20は、例えば、ギヤポンプ、ベーンポンプ、あるいはピストンポンプなどによって構成される。アシストポンプ20は、コントローラ30からの指令に応じて電動機Mによって駆動される。コントローラ30は、第2回転角センサ60によって検出されたアシストポンプ20の回転位置から算出された回転速度に基づいて、電動機Mに対して速度制御を行う。コントローラ30には、電動機Mに一定以上の電流が流れないように図示しない電流制限装置が設けられている。
アシストポンプ20は、メインポンプ10をアシストする。具体的には、アシストポンプ20は、メインポンプ10の吐出量が不足した場合に、不足した吐出量を補うために駆動される。以下に、メインポンプ10の吐出量が不足した場合に、不足した吐出量を補うための制御(以下では、アシストポンプ20の「アシスト制御」という。)について説明する。
コントローラ30は、車速、アクセル開度、エンジン回転速度などに基づいて、CVTの駆動に必要な圧力(必要圧力Pr)を算出する。また、コントローラ30は、第1回転角センサ50によって検出された回転角及びエア含有率からメインポンプ10の吐出量を算出する。そして、コントローラ30は、必要圧力Prがメインポンプ10の吐出量で賄えない場合に、不足した吐出量(以下、「要求吐出量Qr」という。)をアシストポンプ20から吐出するように制御する。要求吐出量Qrは、上述のようにして算出した必要圧力Pr、メインポンプ10の吐出量、及びエア含有率に基づいて算出される。なお、エア含有率は、油温、エンジン回転速度、走行距離などから推定する。
メインポンプ10の回転速度が増加すると、それに比例してメインポンプ10からの吐出量が増加するとともに、メインポンプ10の吐出圧の脈動が大きくなる。これにより、吐出流路1の圧力、つまり、ライン圧も脈動する。ライン圧の脈動が大きくなると、騒音や振動が発生する。なお、吐出圧の脈動とは、メインポンプ10から吐出された作動油の圧力変動(振動)である。
このため、本実施形態におけるポンプ装置100では、コントローラ30は、メインポンプ10の脈動があらかじめ設定された許容限界を超えた場合に、アシストポンプ20を駆動して脈動低減制御を実行する。以下に、この脈動低減制御について説明する。
まず、メインポンプ10の脈動について説明する。図2は、ライン圧の脈動の変化を示すタイムチャートである。メインポンプ10の回転速度が増加すると、それに比例してメインポンプ10からの吐出量も増加する(時刻t1からt2)。これに伴い、ライン圧の脈動の大きさ(振幅)は大きくなる。なお、時刻t3までは、吐出流路1にはメインポンプ10からのみ作動油が供給されているので、ライン圧の脈動は、メインポンプ10の脈動を表している。
ライン圧の脈動の大きさ(振幅)がさらに大きくなると、脈動の大きさがあらかじめ設定された許容限界(範囲P)を上回る(時刻t2)。このとき、コントローラ30は、アシストポンプ20をメインポンプ10の設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧PLがメインポンプ10の脈動におけるピーク圧Pp未満となるようにして駆動する(時刻t3)。なお、限界圧PLとは、アシストポンプ20が出力可能な最大圧力である(図3参照)。また、ピーク圧Ppとは、メインポンプ10の脈動の圧力波形における山の頂点に相当する圧力、つまり、メインポンプ10の脈動時における最高圧力である(図2及び図3参照)。
ライン圧(メインポンプ10の吐出圧)が限界圧PL以上の場合には、アシストポンプ20は、電動機Mのトルク不足により、作動油を吐出することができない。このため、ライン圧力が限界圧PL以上の場合には、メインポンプ10の脈動における設定値より上限側の圧力(図3参照)は電動機Mに対する負荷となって電動機Mに吸収される。
また、上述のように電動機Mがトルク不足になると、電動機M(アシストポンプ20)の回転速度は一時的に低下する。上述のようにコントローラ30は、電動機Mを速度制御しているので、電動機Mの平均回転速度を維持するように制御する。このため、電動機Mの回転速度が落ち込んだ後は、回転速度が一時的に上昇する。これにより、アシストポンプ20の吐出流量が一時的に増加する。このとき、メインポンプ10の吐出圧がアシストポンプ20の吐出圧よりも低下していれば、具体的には、メインポンプ10の脈動振幅における下限側のピーク圧(メインポンプ10の脈動の圧力波形における谷の頂点に相当する圧力)に向かって低下している場合には、その低下した分がアシストポンプ20により補われる。
このように、アシストポンプ20をメインポンプ10の設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧PLがメインポンプ10の脈動におけるピーク圧Pp未満となるようにして駆動することで、メインポンプ10の脈動を低減することができる。
なお、本実施形態のポンプ装置100では、分岐流路2にチェック弁3が設けられている。しかしながら、チェック弁3の開閉速度は、アシストポンプ20の脈動による圧力の変化に比べると遅い。このため、メインポンプ10の脈動により、チェック弁3の吐出流路1側の圧力がアシストポンプ20側の圧力よりも一時的に高くなっても、チェック弁3が分岐流路2を閉鎖してしまうことはない。
次に、図4及び図5を参照して、アシストポンプ20のアシスト制御及び脈動低減制御について具体的に説明する。
まず、図4を参照して、アシスト制御時について説明する。図4の太い実線は、アシストポンプ20の最大出力時の回転速度と吐出圧との関係を示している。
図4は、アシストポンプ20が設定圧Paでアシスト制御を実行している場合を示している。この場合、コントローラ30は、アシストポンプ20からの吐出圧が設定圧Paになるように、電動機Mの回転速度を制御する。
上述のように、メインポンプ10の吐出圧の脈動に伴って、ライン圧(メインポンプ10の吐出圧)がアシストポンプ20の吐出圧を上回っている場合は、トルクが不足するため電動機M(アシストポンプ20)の回転速度は一時的に低下する(以下、「回転落ち」という。)。アシスト制御中は、アシストポンプ20の回転速度が落ちた分、電動機Mのトルクを上昇させて吐出圧を上昇させる。このため、電動機Mによる脈動吸収効果は期待できない。
また、上述のように、電動機Mは、回転速度が落ち込んだ後は、回転速度が一時的に上昇する(以下、「回転復帰オーバーシュート」という。)。このため、アシスト制御時中は、アシストポンプ20の回転速度は、回転落ちにより低下した回転速度と回転復帰オーバーシュートにより上昇した回転速度の間で変動する。これに伴い、アシスト制御時には、アシストポンプ20からの吐出圧は、図4に示すように、上限側ピーク圧と下限側ピーク圧との間で変動する。
なお、図4に示す例では、電動機Mの最大出力でアシスト制御を行うことを例に説明したが、最大出力以下の範囲でアシスト制御を行っていれば、電動機Mの出力を増加させることにより回転速度を低下させることなくトルクを上げることができる。
次に、図5を参照して、脈動低減制御について説明する。図5の太い実線は、アシストポンプ20の最大吐出圧を圧力Paとなるように電動機Mに対し出力制限を行った状態での回転速度と吐出圧との関係を示している。また、図5の太い点線は、アシストポンプ20の最大出力時の回転速度と吐出圧との関係を示している。
図5は、アシストポンプ20が設定圧Paで脈動低減制御を実行している場合を示している。この場合、コントローラ30は、アシストポンプ20からの吐出圧が設定圧Paになるように、電動機Mの回転速度を制御する。
上述のように、ライン圧(メインポンプ10の吐出圧)がアシストポンプ20の限界圧PLを上回っている状況では、トルクが不足するため電動機M(アシストポンプ20)の回転速度は一時的に低下する(回転落ちする)。このとき、電動機Mには出力制限がかかっているので、電動機Mはトルクを上げることができない。このため、アシスト制御時に比べて、回転落ちの度合いは大きくなる。
また、上述のように、電動機Mの回転速度は、回転落ちにより一時的に低下した後は、回転復帰オーバーシュートにより回転速度が一時的に上昇する。このため、アシスト制御時中は、アシストポンプ20の回転速度は、回転落ちにより低下した回転速度と回転復帰オーバーシュートにより上昇した回転速度の間で変動する。脈動低減制御時には、アシスト制御時に比べて、回転落ちの度合いは大きいので、回転復帰オーバーシュートの度合いも大きくなる。このため、回転速度の変動幅は、アシスト制御時より大きくなる。
アシストポンプ20の吐出圧は、出力が制限されていても一時的には設定圧Pa以上の圧力(限界圧PL)を吐出することができる。このため、脈動低減制御時には、アシストポンプ20からの吐出圧は、図5に示すように、上限側ピーク圧と下限側ピーク圧との間で変動する。
脈動制限制御を実行中は、アシストポンプ20が回転するとその分必要のない作動油が吐出されることになるので、ポンプ装置100のエネルギー効率が悪化する。そこで、本実施形態では、電動機Mの出力を制限して、アシストポンプ20の最低回転速度を略0(アシストポンプ20がほぼ停止する状態)になるように制御する。具体的に説明すると、図5のような設定圧と設定回転速度との関係を示すマップを設定圧を変化させて複数作成し、これらの複数のマップをコントローラ30にあらかじめ記憶させておく。そして、コントローラ30は、メインポンプ10の脈動があらかじめ設定された許容限界(範囲P)を超えた場合に、記憶された対応する設定圧のマップを参照して、電動機Mをこのマップの設定回転速度になるように制御して、アシストポンプ20を駆動する。これにより、アシストポンプ20は、最低回転速度が略0になるように制御されるので、アシストポンプ20が吐出する作動油の流量を最低限とすることができる。よって、ポンプ装置100のエネルギー効率の悪化を抑制することができる。なお、アシストポンプ20の回転速度が0になるように制御してもよいが、回転速度が0である時間を長くしてしまうと、メインポンプ10の脈動の吸収効果が低下してしまう。そのため、アシストポンプ20の回転速度の最低値を略0とすることで、電動機Mによる脈動の吸収効果が低下することを抑制できる。また、アシストポンプ20による作動油の吐出が、エネルギー効率にさほど影響を与えない場合には、アシストポンプ20の回転速度の最低値を0にしなくてもよい。
次に、このように構成されたコントローラ30が実行するアシストポンプ20の制御について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS11では、要求吐出量Qrを算出する。上述のように、コントローラ30は必要圧力Pr、メインポンプ10の吐出量及びエア含有率に基づいて、要求吐出量Qrを算出する。必要圧力Prをメインポンプ10からの吐出量で賄える場合には、要求吐出量Qrは0とする。
ステップS12では、メインポンプ10の脈動が所定の範囲Pを上回ったか否かを判定する。具体的には、圧力センサ40によって検出された吐出圧の変化が所定の範囲P(図2参照)を超えたか否かを判定する。メインポンプ10の脈動が所定の範囲Pを上回った場合には、ステップS13に進み、メインポンプ10の脈動が所定の範囲P内であれば、ステップS14に進む。
ステップS13では、アシストポンプ20によるアシストが必要か否かを判定する。具体的には、コントローラ30は、ステップS11で求めた要求吐出量Qrからアシストポンプ20によるアシストが必要か否かを判定する。要求吐出量Qrが0でない場合には、アシストポンプ20によるアシストが必要と判定する。これに対し、要求吐出量Qrが0である場合には、アシストポンプ20によるアシストが不要と判定する。アシストポンプ20によるアシストが必要と判定された場合には、アシストポンプ20によるアシスト制御を実行し、アシストポンプ20によるアシストが不要と判定された場合には、コントローラ30は、アシストポンプ20による脈動低減制御を実行する。
上述のようにステップS12において、メインポンプ10の脈動が所定の範囲P内であると判定された場合には、ステップS14に進む。ステップS14では、アシストポンプ20によるアシストが必要か否かを判定する。具体的には、コントローラ30は、ステップS11で求めた要求吐出量Qrからアシストポンプ20によるアシストが必要か否かを判定する。要求吐出量Qrが0でない場合には、アシストポンプ20によるアシストが必要と判定する。これに対し、要求吐出量Qrが0である場合には、アシストポンプ20によるアシストが不要と判定する。アシストポンプ20によるアシストが必要と判定された場合には、コントローラ30は、アシストポンプ20によるアシスト制御を実行する。これに対し、アシストポンプ20によるアシストが不要と判定された場合には、コントローラ30は、アシストポンプ20を停止する。
上記実施形態では、コントローラ30は、メインポンプ10の脈動が所定の範囲Pを上回った場合に、アシストポンプ20による脈動低減制御を実行するように構成しているが、これに限らず、例えば、コントローラ30は、メインポンプ10が所定の運転条件下で運転された場合に、アシストポンプ20の脈動低減制御を制御してもよい。具体的には、油温、油圧、エンジン回転速度、エア含有率などに基づいたメインポンプ10の脈動発生条件のマップをコントローラ30にあらかじめ記憶させ、このマップに基づいて脈動低減制御を行うようにしてもよい。
以上のように構成された実施形態のポンプ装置100によれば、以下の効果を奏する。
ポンプ装置100では、制御装置(コントローラ30)は、第1ポンプ(メインポンプ10)の脈動があらかじめ設定された許容限界(範囲P)を超えた場合に、第1ポンプ(メインポンプ10)の設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧PLが第1ポンプ(メインポンプ10)の脈動におけるピーク圧Pp未満となるようにして第2ポンプ(アシストポンプ20)を駆動する脈動低減制御を実行する。
この構成では、第2ポンプ(アシストポンプ20)を駆動する電動機Mによって、第1ポンプ(メインポンプ10)の圧力を吸収することができる。これにより、アキュムレータを使用せずに、吐出流路1における脈動、つまり、ライン圧の脈動を低減できる。また、アキュムレータを使用しないのでコストダウンが可能になるとともに、アキュムレータへの蓄圧が不要になるので、燃費低減も可能になる(請求項1、5に対応する効果)。
また、ポンプ装置100は、制御装置(コントローラ30)は、第2ポンプ(アシストポンプ20)の最低回転速度が略0になるように出力を制限して脈動低減制御を実行する。
この構成では、アシストポンプ20が吐出する作動油の流量を最低限とすることができるので、エネルギー効率の悪化を抑制することができる(請求項2に対応する効果)。
また、ポンプ装置100では、制御装置(コントローラ30)は、第1ポンプ(メインポンプ10)の吐出量が不足した場合には、不足した吐出量を第2ポンプ(アシストポンプ20)によって補うアシスト制御を実行し、アシスト制御が要求されていない場合に、脈動低減制御を実行する。
この構成では、第1ポンプ(メインポンプ10)の吐出量が不足している場合には、アシスト制御のみを実行することで、不足した吐出量を確実に補うことができる(請求項3に対応する効果)。
また、ポンプ装置100では、制御装置(コントローラ30)には、第1ポンプ(メインポンプ10)の脈動発生条件が定められたマップが予め記憶され、制御装置(コントローラ30)は、マップに基づいて第1ポンプ(メインポンプ10)の脈動があらかじめ設定された許容限界(範囲P)を超えたと判断した場合に、脈動低減制御を実行する。
この構成では、第1ポンプ(メインポンプ10)の脈動の状態を検出する検出装置が不要になるので、装置を簡素化できる(請求項4に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、ポンプ装置100が、CVTに適用される場合を例に説明したが、これに限らず、どのような装置に適用してもよい。また、第2ポンプは、メインポンプ10のアシストを行わないポンプ、つまり、単なる電動ポンプであってもよい。
100 ポンプ装置
1 吐出流路
10 メインポンプ (第1ポンプ)
20 アシストポンプ(第2ポンプ)
30 コントローラ(制御装置)
40 圧力センサ
50 第1回転角センサ
60 第2回転角センサ
1 吐出流路
10 メインポンプ (第1ポンプ)
20 アシストポンプ(第2ポンプ)
30 コントローラ(制御装置)
40 圧力センサ
50 第1回転角センサ
60 第2回転角センサ
Claims (5)
- エンジンによって駆動され、吐出流路に作動油を吐出する第1ポンプと、
電動機によって駆動され、前記吐出流路に作動油を吐出する第2ポンプと、
前記電動機を制御して前記第2ポンプの駆動をする制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1ポンプの脈動があらかじめ設定された許容限界を超えた場合に、前記第1ポンプの設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧が前記第1ポンプの脈動におけるピーク圧未満となるようにして前記第2ポンプを駆動する脈動低減制御を実行することを特徴とするポンプ装置。 - 請求項1に記載のポンプ装置であって、
前記制御装置は、前記第2ポンプの最低回転速度が略0になるように出力を制限して前記脈動低減制御を実行することを特徴とするポンプ装置。 - 請求項1または2に記載のポンプ装置であって、
前記制御装置は、
前記第1ポンプの吐出量が不足した場合には、不足した吐出量を前記第2ポンプによって補うアシスト制御を実行し、
前記アシスト制御が要求されていない場合に、前記脈動低減制御を実行することを特徴とするポンプ装置。 - 請求項1から3のいずれか1つに記載のポンプ装置であって、
前記制御装置には、前記第1ポンプの脈動発生条件が定められたマップが予め記憶され、
前記制御装置は、前記マップに基づいて前記第1ポンプの脈動があらかじめ設定された許容限界を超えたと判断した場合に、前記脈動低減制御を実行することを特徴とするポンプ装置。 - エンジンによって駆動され、吐出流路に作動油を吐出する第1ポンプと、
電動機によって駆動され、前記吐出流路に作動油を吐出する第2ポンプと、
前記電動機を制御して前記第2ポンプの駆動をする制御装置と、を備えたポンプ装置を制御するポンプ装置の制御方法であって、
前記第1ポンプの脈動があらかじめ設定された許容限界を超えた場合に、前記第1ポンプの設定圧と同じ設定圧で、かつ、限界圧が前記第1ポンプの脈動におけるピーク圧未満となるようにして前記第2ポンプを駆動することを特徴とするポンプ装置の制御方法。
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