JP2018145713A - 杭施工データ管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】杭施工データの改竄を抑制し、既存の管理装置を改修せずに杭施工データを送信する杭施工データ管理システムを提供する。【解決手段】杭施工データ管理システム1は、杭施工データを画像ファイル形式の杭施工画像ファイルに変換する管理装置2と、Wi−Fiを介して、管理装置2に書き込まれた杭施工画像ファイルを出力するSDカード3と、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得し、取得した杭施工画像ファイルを転送する通信機器4と、通信機器4から杭施工画像ファイルを受信し、受信した杭施工画像ファイルを管理するクラウドサーバ5とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、杭施工データを管理する杭施工データ管理システムに関する。
従来より、建築現場における施工品質の管理を行う様々な手法が提案されている。例えば、特許文献1では、コンクリート杭の埋め込み工法による建築物の施工品質管理システムが提案されている。この施工品質管理システムは、施工品質の管理を簡便に行えると共に、施工品質を向上させるものである。
特開2014−95354号公報
前記した施工品質管理システムは、施工業者端末に杭施工データを手入力する必要があり、改竄のおそれがある。そこで、杭施工データを手入力する代わりに、既存の管理装置に保存されている杭施工データの送信を検討する。しかし、既存の管理装置で通信機能が無いものに通信機能を付加することがコスト的に現実的でない。従って、既存の管理装置では、杭施工データの送信が困難である。
そこで、本発明は、既存の管理装置に通信機能を付加することなく、改竄を抑制することを課題とする。
前記した課題に鑑みて、本発明に係る杭施工データ管理システムは、杭の施工に関する杭施工データを管理する杭施工データ管理システムであって、前記杭施工データを記憶し、記憶した前記杭施工データを画像ファイル形式の杭施工画像ファイルに変換する管理装置と、前記管理装置により前記杭施工画像ファイルが書き込まれ、無線LANを介して、書き込まれた前記杭施工画像ファイルを出力する通信機能付き記憶媒体と、前記通信機能付き記憶媒体から前記杭施工画像ファイルを取得し、取得した前記杭施工画像ファイルを転送する転送装置と、前記転送装置から前記杭施工画像ファイルを受信し、受信した前記杭施工画像ファイルを管理するサーバと、を備えることを特徴とする。
かかる杭施工データ管理システムは、杭施工データを画像ファイルとして管理するものである。そして、杭施工データ管理システムは、画像ファイルの改竄がテキスト形式のデータに比べて難しいことから、改竄を抑制することができる。さらに、杭施工データ管理システムは、通信機能付き記憶媒体及び転送装置を介して送信を行うので、既存の管理装置に通信機能を付加する必要がない。
また、本発明に係る杭施工データ管理システムにおいて、前記転送装置は、予め設定した画像領域に杭番号が位置する前記杭施工画像ファイルを取得し、前記画像領域に文字認識処理を施すことで当該杭施工画像ファイルから前記杭番号を抽出し、抽出した前記杭番号が含まれるファイル名の杭施工画像ファイルを前記サーバに転送することが好ましい。
かかる杭施工データ管理システムによれば、杭施工画像ファイルのファイル名に含まれる杭番号を利用して、杭施工画像ファイルを容易に管理することができる。
また、本発明に係る杭施工データ管理システムにおいて、前記転送装置は、予め設定した画像領域に杭番号が位置する前記杭施工画像ファイルを取得し、前記画像領域に文字認識処理を施すことで当該杭施工画像ファイルから前記杭番号の文字情報を抽出し、抽出した前記杭番号の文字情報と前記杭施工画像ファイルとを関連付けた関連情報を生成し、生成した前記関連情報を前記サーバに送信することが好ましい。
かかる杭施工データ管理システムによれば、関連情報を利用して、杭施工画像ファイルを容易に管理することができる。
また、本発明に係る杭施工データ管理システムにおいて、前記転送装置は、通信機器又は個人用通信端末であることが好ましい。
かかる杭施工データ管理システムによれば、転送装置として一般的な通信機器又は個人用通信端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パソコン)を利用できるので、システム導入コストを抑えることができる。
本発明にかかる杭施工データ管理システムは、既存の管理装置に通信機能を付加することなく、改竄を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る杭施工データ管理システムの概略図である。 図1の杭施工データ管理システムの構成を示すブロック図である。 帳票の第1例を説明する説明図である。 帳票の第2例を説明する説明図である。 図2の杭施工データ管理システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係る杭施工データ管理システムの構成を示すブロック図である。 図6の杭施工データ管理システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第3実施形態に係る杭施工データ管理システムの概略図である。 図8のスマートフォンを説明する説明図であり、(a)は保存実行画面の一例であり、(b)は保存完了画面の一例であり、(c)は転送実行画面の一例である。
以下、本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
(第1実施形態)
[杭施工データ管理システムの概略]
図1を参照し、本発明の第1実施形態に係る杭施工データ管理システム1の概略について説明する。
杭施工データ管理システム1は、杭の施工に関する杭施工データを管理するものである。図1に示すように、杭施工データ管理システム1は、管理装置2と、無線LAN機能付きSDカード(通信機能付き記憶媒体)3と、通信機器(転送装置)4と、クラウドサーバ(サーバ)5とを備える。
本実施形態では、管理装置2は、杭打ち機9の近傍に(例えば、杭打ち機9の運転室や側面)に配置されている。また、通信機器4は、施工現場(例えば、管理装置2の近傍)に配置されている。また、クラウドサーバ5は、データセンタに配置されている。
また、無線LAN機能付きSDカード3(以下、単に「SDカード3」)、及び、通信機器4は、IEEE(the Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11に規定のWi−Fi(登録商標)で接続されている。また、クラウドサーバ5は、ネットワークNWを介して、通信機器4及びスマートフォン6と接続されている。
管理装置2は、杭打ち機9の計測値をリアルタイムで収集し、掘削完了時や施工完了時の杭施工データを生成、記憶する。そして、管理装置2は、テキスト形式の杭施工データを画像ファイルに変換する。画像ファイルがテキスト形式のデータに比べて改竄しにくいので、杭施工データ管理システム1によれば、改竄を抑制できる。
例えば、画像ファイルの形式としては、jpg形式、gif形式、bmp形式、pdf形式をあげることができる。本実施形態では、管理装置2は、杭施工データをjpg形式の画像ファイルに変換することとする。以下、画像ファイルに変換した杭施工データを「杭施工画像ファイル」とする。
SDカード3は、管理装置2のSDカードスロット(不図示)に挿入される。ここで、管理装置2は、記憶している杭施工画像ファイルをSDカード3に書き込む。このSDカード3は、データを記憶可能なメモリを備えるだけでなく、無線LAN(Local Area Network)機能も備えている。具体的には、SDカード3は、Wi−Fiを介して、書き込まれた杭施工画像ファイルを通信機器4に出力可能である。つまり、杭施工データ管理システム1では、既存の管理装置2に通信機能を付加する必要がない。
通信機器4は、無線通信用のアンテナを備えており、Wi−Fiを介して、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得する。そして、通信機器4は、ネットワークNWを介して、取得した読み出した杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に転送する。このとき、通信機器4は、杭施工画像ファイルに含まれる杭番号の文字列を抽出し、抽出した杭番号の文字列をファイル名に付加する。これにより、杭施工データ管理システム1は、杭施工画像ファイルを容易に管理することができる。
クラウドサーバ5は、ネットワークNWを介して、通信機器4から受信した杭施工画像ファイルを記憶、管理する。例えば、クラウドサーバ5が管理している杭施工画像ファイルは、スマートフォン6にダウンロードし、参照することができる。さらに、クラウドサーバ5は、杭番号が含まれるファイル名の杭施工画像ファイルを検索することができる。
[杭施工データ管理システムの構成]
<管理装置>
図2を参照し、図1の杭施工データ管理システム1の構成について説明する(適宜図1参照)。
管理装置2は、杭施工データを記憶し、記憶した杭施工データを画像ファイル形式の杭施工画像ファイルに変換するものである。図2に示すように、管理装置2は、杭施工データ生成部21と、杭施工データ記憶部23と、画像ファイル変換部25と、SDカード入出力部27とを備える。なお、管理装置2は、通信機能を備えていない。
杭施工データ生成部21は、杭打ち機9が取得した計測値を収集することで、杭施工データを生成するものである。この杭施工データには、施工日、杭番号、ボーリング番号、N値、積分電流、設計掘削深度、設計根固め区間、設計杭周固定区間、根固め注入量の設計値及び計測値、杭周固定注入量の設計値及び計測値、最終掘削深度が含まれる。そして、杭施工データ生成部21は、生成した杭施工データをテキスト形式で杭施工データ記憶部23に書き込む。
杭施工データ記憶部23は、杭施工データを記憶するメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置である。
画像ファイル変換部25は、杭施工データ記憶部23に記憶されているテキスト形式の杭施工データを読み出して、画像ファイル形式の杭施工画像ファイルに変換するものである。
また、画像ファイル変換部25は、変換した杭施工画像ファイルにファイル名を付与する。このファイル名は、4桁の連番、及び、jpg形式を表す拡張子を連結したものとする。例えば、仮のファイル名は、「0001.jpg」となる。
その後、画像ファイル変換部25は、ファイル名を付与した杭施工画像ファイルをSDカード入出力部27に出力する。
<<杭施工画像ファイルへの変換>>
図3を参照し、杭施工画像ファイルへの変換について説明する(適宜図2参照)。
本実施形態では、既存の管理装置2が備える杭施工データの帳票作成機能を利用し、杭施工データの帳票を杭施工画像ファイルに変換する。
図3に示すように、帳票には、杭施工データに含まれる各データの値が所定位置に配置されている。例えば、帳票には、施工データの杭番号が画像左上に配置され、杭施工データの施工日が画像右上に配置されている。なお、図3の符号αについては後記する。
また、帳票には、杭施工データに含まれる各データのグラフを配置されている。例えば、帳票には、杭施工データに含まれる深度とN値との関係を示すグラフが画像左に配置されている。この他、帳票には、杭施工データに含まれる深度と積分電流との関係を示すグラフが画像中央に配置されている。
また、帳票には、画像右に、杭施工データに含まれる設計掘削深度、設計根固め区間、設計杭周固定区間、根固め注入量の設計値、杭周固定注入量の設計値、最終掘削深度が配置されている。なお、掘削完了時の杭施工データには、根固め注入量及び杭周固定注入量の計測値が含まれていないので、「0」となっている。
この他、帳票を見やすくするため、任意の文字列を配置してもよい。例えば、帳票には、「杭施工管理記録」という表題や、「深度[m]」や「積分電流[A・min/m]」といった軸ラベルが配置されている。
以下、図3の帳票を杭施工画像ファイルに変換する手法を説明する。
まず、画像ファイル変換部25は、管理装置2の帳票作成処理を起動し、杭施工データ記憶部23に記憶された杭施工データの帳票を作成する。
ここで、作成した帳票と杭施工画像ファイルのファイル形式が一致する場合(例えば、帳票がjpg形式の場合)、画像ファイル変換部25は、作成した帳票をそのまま杭施工画像ファイルとする。
一方、作成した帳票と杭施工画像ファイルとのファイル形式が一致しない場合、画像ファイル変換部25は、杭施工画像ファイルに合わせ、作成した帳票のファイル形式を変換する。例えば、画像ファイル変換部25は、一般的なファイル形式変換ソフトウェアを利用し、帳票のファイル形式を変換してもよい。この他、画像ファイル変換部25は、作成した帳票の画面キャプチャを取得し、取得した画面キャプチャを杭施工画像ファイルと同じファイル形式で保存してもよい。このようにして、画像ファイル変換部25は、杭施工データを、図3の帳票と同一レイアウトの杭施工画像ファイルに変換できる。
なお、図3の帳票は、掘削完了時のものであるが、杭固定完了時の帳票を杭施工画像ファイルに変換してもよい。図4には、杭固定完了時の帳票を図示した。
図4に示すように、帳票には、杭施工データに含まれる根固め注入量及び杭周固定注入量の計測値が、その右隣りに配置されている。また、図4の帳票では、根固め注入量及び杭周固定注入量の設計値と計測値とが同じ値になっている。
他の点、図4の帳票が図3と同様のため、説明を省略する。また、画像ファイル変換部25は、図3と同様、図4の帳票も杭施工画像ファイルに変換できることは言うまでもない。
図2に戻り、杭施工データ管理システム1の構成について説明を続ける。
SDカード入出力部27は、管理装置2のSDカードスロットに挿入したSDカード3の入出力(読み書き)を行うものである。本実施形態では、SDカード入出力部27は、画像ファイル変換部25からの杭施工画像ファイルをSDカード3に出力する。
<SDカード>
SDカード3は、管理装置2により杭施工画像ファイルが書き込まれるものである。そして、SDカード3は、Wi−Fiを介して、書き込まれた杭施工画像ファイルを通信機器4に出力するものである。図2に示すように、SDカード3は、画像ファイル記憶部31と、無線LAN入出力部33とを備える。
画像ファイル記憶部31は、杭施工画像ファイルを記憶するフラッシュメモリである。
無線LAN入出力部33は、Wi−Fiを介して、通信機器4との間でデータの入出力を行うものである。本実施形態では、無線LAN入出力部33は、画像ファイル記憶部31に記憶されている杭施工画像ファイルを通信機器4に出力する。
<通信機器>
通信機器4は、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得し、取得した杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に転送するものである。図2に示すように、通信機器4は、無線LAN入出力部41と、杭番号抽出部43と、ファイル名変更部45と、データ送受信部47とを備える。
無線LAN入出力部41は、Wi−Fiを介して、SDカード3との間でデータの入出力を行うものである。本実施形態では、無線LAN入出力部41は、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得し、取得した杭施工画像ファイルを杭番号抽出部43に出力する。
杭番号抽出部43は、無線LAN入出力部41から入力された杭施工画像ファイルの画像領域に文字認識処理を施すことで、杭施工画像ファイルから杭番号の文字列(文字情報)を抽出するものである。そして、杭番号抽出部43は、抽出した杭番号の文字列と、杭施工画像ファイルとをファイル名変更部45に出力する。
<<杭番号の抽出>>
図3を参照し、杭番号の抽出について説明する(適宜図2参照)。
まず、杭番号抽出部43は、杭施工画像ファイルに画像領域αを予め設定する。この画像領域αは、杭施工画像ファイルに含まれる杭番号の位置及び大きさを表す領域である。例えば、杭番号抽出部43は、画像領域αの左上座標と右下座標を予め設定することで、杭施工画像ファイル内で画像領域αの位置及び大きさを特定できる。
次に、杭番号抽出部43は、OCR(Optical Character Recognition)等の文字認識処理を画像領域αに施す。図3の例では、杭番号抽出部43は、画像領域αに含まれる文字列「000―035」を杭番号の文字列として抽出する。
この文字認識処理は、一般的なものであるため、簡単に説明する。例えば、文字認識処理では、画像領域αに含まれる文字パターンを1文字分ずつ抽出し、抽出した文字パターンを一定の大きさに揃える(正規化)。次に、文字認識処理では、正規化した文字パターンの特徴量を抽出し、標準パターンの特徴量とマッチングを行って、最も近い標準パターンの文字と判定する。その後、文字認識処理では、判定した全ての文字を連結し、認識結果とする。
図2に戻り、杭施工データ管理システム1の構成について説明を続ける。
ファイル名変更部45は、杭番号抽出部43から入力された杭施工画像ファイルのファイル名を変更するものである。そして、ファイル名変更部45は、変更したファイル名の杭施工画像ファイルをデータ送受信部47に出力する。
本実施形態では、ファイル名変更部45は、杭施工画像ファイルのファイル名に含まれる連番の後ろに、所定の区切り文字、及び、杭番号の文字列を挿入する。例えば、杭施工画像ファイルのファイル名が「0001.jpg」であることとする。この場合、ファイル名変更部45は、4桁の連番「0001」の後に、区切り文字「−」と杭番号の文字列「000−035」とを連結した文字列を挿入する。この場合、杭施工画像ファイルのファイル名は、「0001−000−035.jpg」に変更される。
データ送受信部47は、ネットワークNW(図1)を介して、クラウドサーバ5との間でデータの送受信を行うものである。本実施形態では、データ送受信部47は、ファイル名変更部45から入力された杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に送信する。
<クラウドサーバ>
クラウドサーバ5は、ネットワークNWを介して、通信機器4から杭施工画像ファイルを受信し、受信した杭施工画像ファイルを管理するものである。図2に示すように、クラウドサーバ5は、データ送受信部51と、画像ファイル管理部53とを備える。
データ送受信部51は、ネットワークNWを介して、通信機器4との間でデータの送受信を行うものである。本実施形態では、データ送受信部51は、通信機器4から杭施工画像ファイルを受信し、受信した杭施工画像ファイルを画像ファイル管理部53に出力する。
画像ファイル管理部53は、データ送受信部51から入力された杭施工画像ファイルを記憶、管理するものである。
例えば、スマートフォン6から、ある杭番号の杭施工画像ファイルの閲覧が要求された場合を考える。この場合、画像ファイル管理部53は、要求された杭番号が含まれるファイル名の杭施工画像ファイルを検索する。
杭施工画像ファイルを検索できた場合、画像ファイル管理部53は、データ送受信部51を介して、要求された杭施工画像ファイルをスマートフォン6に送信する。
杭施工画像ファイルを検索できなかった場合、画像ファイル管理部53は、データ送受信部51を介して、杭施工画像ファイルが存在しない旨のメッセージをスマートフォン6に送信する。
このように、ファイル名に杭番号が付加されているので、杭施工画像ファイルの管理が容易になる。
[杭施工データ管理システムの動作]
図5を参照し、図2の杭施工データ管理システム1の動作について説明する(適宜図2参照)。
管理装置2の杭施工データ生成部21は、杭打ち機9が取得した計測値を収集することで、杭施工データを生成する(ステップS1)。
管理装置2の杭施工データ記憶部23は、ステップS1で生成した杭施工データを記憶する(ステップS2)。
管理装置2の画像ファイル変換部25は、ステップS2で記憶した杭施工データを杭施工画像ファイルに変換する(ステップS3)。
管理装置2のSDカード入出力部27は、ステップS3で変換した杭施工画像ファイルをSDカード3に出力する(ステップS4)。
SDカード3の画像ファイル記憶部31は、管理装置2が出力した杭施工画像ファイルを記憶する(ステップS5)。
SDカード3の無線LAN入出力部33は、Wi−Fiを介して、ステップS5で記憶した杭施工画像ファイルを通信機器4に出力する(ステップS6)。
通信機器4の無線LAN入出力部41は、Wi−Fiを介して、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得する(ステップS7)。
通信機器4の杭番号抽出部43は、ステップS7で取得した杭施工画像ファイルの画像領域に文字認識処理を施すことで、杭施工画像ファイルから杭番号の文字列を抽出する(ステップS8)。
通信機器4のファイル名変更部45は、ステップS8で抽出した杭番号の文字列を杭施工画像ファイルのファイル名に付加し、ファイル名を変更する(ステップS9)。
通信機器4のデータ送受信部47は、杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に送信する(ステップS10)。
クラウドサーバ5のデータ送受信部51は、通信機器4から杭施工画像ファイルを受信する(ステップS11)。
クラウドサーバ5の画像ファイル管理部53は、ステップS11で受信した杭施工画像ファイルを記憶、管理する(ステップS12)。
以上のように、杭施工データ管理システム1は、杭施工データを画像ファイルとして管理するものである。そして、杭施工データ管理システム1は、画像ファイルの改竄がテキスト形式に比べて難しいことから、杭施工データの改竄を抑制し、施工品質を向上させることができる。
さらに、杭施工データ管理システム1は、杭施工画像ファイルをSDカード3及び通信機器4を介して送信を行うので、既存の管理装置2に通信機能を付加する必要がなく、システム導入コストを抑えることができる。
さらに、杭施工データ管理システム1は、一般的な通信機器4を利用できるので、システム導入コストをより抑えることができる。
さらに、杭施工データ管理システム1は、杭施工画像ファイルのファイル名に含まれる杭番号を利用して、杭施工画像ファイルを容易に管理することができる。
(第2実施形態)
[杭施工データ管理システム]
図1,図6を参照し、本発明の第2実施形態に係る杭施工データ管理システム1Bについて、第1実施形態と異なる点を説明する。
杭施工データ管理システム1Bは、杭番号と杭施工画像ファイルとの関連情報をクラウドサーバ5Bに送信する点が、第1実施形態と異なる。
図1に示すように、杭施工データ管理システム1Bは、管理装置2と、無線LAN機能付きSDカード3と、通信機器4Bと、クラウドサーバ5Bとを備える。
通信機器4Bは、関連情報を生成し、クラウドサーバ5Bに送信するものである。
クラウドサーバ5Bは、関連情報を利用して、杭施工画像ファイルを管理するものである。
<通信機器>
図6に示すように、通信機器4Bは、無線LAN入出力部41と、杭番号抽出部43と、データ送受信部47Bと、関連情報生成部49とを備える。
関連情報生成部49は、杭番号抽出部43から入力された杭番号の文字列と杭施工画像ファイルとを関連付けた関連情報を生成するものである。そして、関連情報生成部49は、生成した関連情報と、杭施工画像ファイルとをデータ送受信部47Bに出力する。
<<関連情報の生成>>
以下、関連情報の生成について説明する。
ここでは、杭番号の文字列が「000―035」であり、杭施工画像ファイルのファイル名が「0001.jpg」であることとする
この場合、関連情報生成部49は、杭番号の文字列「000―035」と杭施工画像ファイルのファイル名「0001.jpg」とを関連付けた関連情報を生成する。例えば、関連情報生成部49は、杭施工画像ファイルのファイル名「0001.jpg」及び杭番号の文字列「000―035」を関連情報の同一レコードに格納する。この関連情報を参照することで、杭施工画像ファイル「0001.jpg」が杭番号「000―035」に対応することがわかる。
データ送受信部47Bは、関連情報生成部49から入力された関連情報と、杭施工画像ファイルとをクラウドサーバ5Bに送信する。
他の点、データ送受信部47Bは、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
<クラウドサーバ>
クラウドサーバ5Bは、データ送受信部51Bと、画像ファイル管理部53Bとを備える。
データ送受信部51Bは、通信機器4Bから関連情報及び杭施工画像ファイルを受信し、受信した関連情報及び杭施工画像ファイルを画像ファイル管理部53Bに出力する。
他の点、データ送受信部51Bは、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
画像ファイル管理部53Bは、データ送受信部51Bから入力された関連情報を参照し、杭施工画像ファイルを記憶、管理するものである。
例えば、スマートフォン6から、ある杭番号の杭施工画像ファイルの閲覧が要求された場合を考える。この場合、画像ファイル管理部53Bは、関連情報から、要求された杭番号に対応する杭施工画像ファイルのファイル名を取得する。そして、画像ファイル管理部53Bは、取得したファイル名の杭施工画像ファイルを検索する。
他の点、画像ファイル管理部53Bは、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
[杭施工データ管理システムの動作]
図7を参照し、図6の杭施工データ管理システム1Bの動作について説明する(適宜図2参照)。
ステップS1〜S8の処理は、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
通信機器4Bの関連情報生成部49は、ステップS8で抽出した杭番号の文字列と杭施工画像ファイルとを関連付けた関連情報を生成する(ステップS13)。
通信機器4Bのデータ送受信部47Bは、関連情報及び杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5Bに送信する(ステップS14)。
クラウドサーバ5Bのデータ送受信部51Bは、通信機器4Bから関連情報及び杭施工画像ファイルを受信する(ステップS15)。なお、関連情報及び杭施工画像ファイルは、別々に送受信してもよい。
クラウドサーバ5Bの画像ファイル管理部53Bは、ステップS15で受信した関連情報を参照し、杭施工画像ファイルを記憶、管理する(ステップS16)。
以上のように、杭施工データ管理システム1Bは、第1実施形態と同様の効果に加え、関連情報を利用して、杭施工画像ファイルを容易に管理することができる。例えば、杭施工データ管理システム1Bは、杭施工画像ファイルのファイル名を変更できない場合でも、杭施工画像ファイルを容易に管理することができる。
(第3実施形態)
[杭施工データ管理システム]
図8を参照し、本発明の第3実施形態に係る杭施工データ管理システム1Cについて、説明する。
図8に示すように、杭施工データ管理システム1Cは、通信機器4(図1)の代わりに、スマートフォン(個人用通信端末)4Cを備える点が、第1実施形態と異なる。
<スマートフォン>
スマートフォン4Cは、Wi−Fiを介して、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得し、取得した杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に転送するものである。本実施形態では、スマートフォン4Cは、杭施工画像ファイル転送用アプリケーション(以下、単に「転送アプリ」)を起動して、杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に転送することとする。
<<杭施工画像ファイルの転送>>
図9を参照し、杭施工画像ファイルの転送について説明する(適宜図8参照)。
施工現場の責任者は、スマートフォン4Cを操作し、転送アプリを起動する。すると、転送アプリは、Wi−Fiの通信可能範囲内にSDカード3が存在するか否かを判定する。
そして、転送アプリは、通信可能範囲内にSDカード3が存在する場合、図9(a)の保存実行画面P1を表示する。なお、転送アプリは、SDカード3が存在しない場合、SDカード3が存在しない旨のメッセージを表示し、終了する。
保存実行画面P1は、画面上部に「杭施工データを保存しますか?」というメッセージが表示されている。また、保存実行画面P1は、保存ボタンB11と、戻るボタンB13とを有する。
保存ボタンB11が押された場合、転送アプリは、SDカード3から杭施工画像ファイルを取得する。そして、転送アプリは、通信機器4と同様、取得した杭施工画像ファイルから杭番号の文字列を抽出する。その後、転送アプリは、図9(b)の保存完了画面P2を表示する。
戻るボタンB13が押された場合、転送アプリは、杭施工画像ファイルを取得せずに終了する。
保存完了画面P2は、画面上部に「杭施工データを保存しました。」というメッセージが表示され、その下に、取得した杭施工画像ファイルが表示されている。また、保存完了画面P2は、次へボタンB21を有する。
次へボタンB21が押された場合、転送アプリは、図9(c)の転送実行画面P3を表示する。
転送実行画面P3は、画面上部に「転送する杭施工データを選択してください。」というメッセージが表示され、その下に、取得した杭施工画像ファイルのファイル名(例えば、「0001−000−035.jpg」)が表示されている。また、転送実行画面P3は、杭施工画像ファイルを選択するラジオボタンRB3と、転送ボタンB31と、戻るボタンB33とを有する。
転送ボタンB31が押された場合、転送アプリは、ラジオボタンRB3で選択された杭施工画像ファイルをクラウドサーバ5に転送する。なお、杭施工画像ファイルが選択されていない場合、転送アプリは、杭施工画像ファイルの選択を促すメッセージを表示し、転送を行わない。
戻るボタンB13が押された場合、転送アプリは、杭施工画像ファイルを転送せずに終了する。
なお、転送アプリは、杭施工画像ファイルを転送する際に杭番号の文字列を抽出せずともよい。例えば、転送アプリは、杭番号入力画面(不図示)を表示し、この画面に杭番号を入力させてもよい。
以上のように、杭施工データ管理システム1Cは、第1実施形態と同様、既存の管理装置2に通信機能を付加することなく、改竄を抑制し、施工品質を向上させることができる。さらに、杭施工データ管理システム1Cは、一般的なスマートフォン4Cを利用できるので、システム導入コストを抑えることができる。
以上、本発明の各実施形態を詳述してきたが、本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
杭施工データは、前記した例に限定されない。例えば、杭施工データには、施工サイクルタイム記録を追加してもよい。
杭施工画像ファイルのデータ項目やレイアウトは、図3及び図4に限定されないことは言うまでもない。
杭施工画像ファイルのファイル名は、前記した例に限定されない。例えば、杭施工画像ファイルのファイル名は、「−」以外を区切り文字としてもよい。さらに、杭施工画像ファイルのファイル名は、杭番号が含まれず、連番及び拡張子を連結したものであってもよい。
個人用通信端末がスマートフォンであることとして説明したが、これに限定されない。例えば、個人用通信端末としては、タブレット端末やノート型パソコンをあげることができる。
前記した各実施形態では、通信機能付き記憶媒体は、Wi−Fi等の無線LANを用いることとして説明したが、これに限定されない。例えば、通信機能付き記憶媒体は、bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信や、IrDA等の近距離赤外線通信を用いてもよい。
前記した各実施形態では、クラウドサーバに杭施工画像ファイルを送信することとして説明したが、これに限定されない。例えば、クラウドサーバではなく、一般的なファイルサーバに杭施工画像ファイルを送信してもよい。
1,1B,1C 杭施工データ管理システム
2 管理装置
3 無線LAN機能付きSDカード(通信機能付き記憶媒体)
4,4B 通信機器(転送装置)
4C スマートフォン(個人用通信端末)
5,5B クラウドサーバ(サーバ)

Claims (4)

  1. 杭の施工に関する杭施工データを管理する杭施工データ管理システムであって、
    前記杭施工データを記憶し、記憶した前記杭施工データを画像ファイル形式の杭施工画像ファイルに変換する管理装置と、
    前記管理装置により前記杭施工画像ファイルが書き込まれ、無線LANを介して、書き込まれた前記杭施工画像ファイルを出力する通信機能付き記憶媒体と、
    前記通信機能付き記憶媒体から前記杭施工画像ファイルを取得し、取得した前記杭施工画像ファイルを転送する転送装置と、
    前記転送装置から前記杭施工画像ファイルを受信し、受信した前記杭施工画像ファイルを管理するサーバと、
    を備えることを特徴とする杭施工データ管理システム。
  2. 前記転送装置は、予め設定した画像領域に杭番号が位置する前記杭施工画像ファイルを取得し、前記画像領域に文字認識処理を施すことで当該杭施工画像ファイルから前記杭番号の文字情報を抽出し、抽出した前記杭番号の文字情報が含まれるファイル名の杭施工画像ファイルを前記サーバに転送することを特徴とする請求項1に記載の杭施工データ管理システム。
  3. 前記転送装置は、予め設定した画像領域に杭番号が位置する前記杭施工画像ファイルを取得し、前記画像領域に文字認識処理を施すことで当該杭施工画像ファイルから前記杭番号の文字情報を抽出し、抽出した前記杭番号の文字情報と前記杭施工画像ファイルとを関連付けた関連情報を生成し、生成した前記関連情報を前記サーバに送信することを特徴とする請求項1に記載の杭施工データ管理システム。
  4. 前記転送装置は、通信機器又は個人用通信端末であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の杭施工データ管理システム。
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