JP2014002536A - 配筋検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】場所を間違えることなく、迅速に配筋検査を行う。
【解決手段】配筋検査システム1において、携帯端末4は、配筋の設計情報をサーバから取得し、記憶し(S401)、通り芯距離データを入力し、記憶する。次に、GPS受信機3からGPS座標を受信し、ローカル座標、通り芯距離データに変換する(S403)。入力した通り芯距離データと、変換した通り芯距離データとを比較し、撮影場所と判定すれば(S404のYES)、変換した通り芯距離データを保持する(S405)。そして、デジタルカメラ2から鉄筋の撮影画像を受信し、撮影画像に通り芯距離データを付与したものを記憶する(S407)。画像からマーカが抽出できれば(S409のYES)、そのマーカ間の領域から鉄筋の本数、径、ピッチを計測する(S411)。計測情報と、設計情報とが合致すれば(S412のYES)、計測情報を画像の属性情報に書き込み、保存する(S415)。
【選択図】図4

Description

本発明は、建築工事の現場における鉄筋の検査を行う配筋検査システムに関する。
従来、建築工事の現場において、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋を検査する際には、デジタルカメラ、黒板、ロッド、図面等を持って行く。そして、図面を用いて検査すべき鉄筋を特定し、その鉄筋の場所ごとに、必要事項を記載した黒板及びロッドと共に、配筋の状態を証明写真として撮影する。
特開2012−21323号公報
しかしながら、配筋検査(配筋写真撮影)を行う際に、ロッドを用いた鉄筋の径や鉄筋間のピッチ等の計測には時間がかかるため、限られた時間内で詳細な計測を行うことは困難であった。また、そのとき検査(撮影)している場所が本当に正しいか否かを確認することができなかった。
なお、特許文献1には、人為的な配筋検査ミスを防止することができる検査支援システムおよびプログラムが開示されているが、検査場所の妥当性を確認するものではない。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、場所を間違えることなく、迅速に配筋検査を行うことにある。
上記課題を解決するために、本発明は、配筋検査システムであって、検査対象の鉄筋の位置である対象位置を取得する手段と、撮影予定の鉄筋の位置を計測した計測位置を取得する手段と、前記取得した対象位置と、前記取得した計測位置とが合致するか否かを判定し、当該判定した結果を出力する手段と、前記対象位置と、前記計測位置とが合致した場合に、前記計測位置にあるべき配筋の状態を示す設計情報を取得するとともに、前記計測位置にある鉄筋を撮影した画像情報を取得し、当該画像情報から当該配筋の状態を計測情報として抽出する手段と、前記取得した設計情報と、前記抽出した計測情報とが合致するか否かを判定し、当該判定した結果を出力する手段と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、検査すべき対象の図面上の鉄筋位置と、実際に撮影しようとしている鉄筋位置との合致を判定するので、検査対象でない鉄筋を誤って撮影することがなくなる。そして、配筋の状態に関して、その鉄筋位置に対応する設計情報と、実際の撮影画像から取得した計測情報との合致を判定するので、速やかに、かつ、精度よく配筋検査を行うことができる。
また、本発明の上記配筋検査システムにおいて、前記鉄筋の位置は、最寄の通り芯からの距離によって特定されることとしてもよい。
この構成によれば、鉄筋位置が、工事現場の通り芯からの距離で決められるので、当該通り芯を特定することにより、鉄筋位置が分かりやすい。しかも、最寄の通り芯が基準になるため、検査者に把握される距離が短くなるので、さらに鉄筋位置が分かりやすくなる。これよれば、検査者が鉄筋の位置を容易に把握できるので、工事現場における検査場所の誤認識を減らすことができる。
また、本発明の上記配筋検査システムにおいて、前記設計情報と、前記計測情報とが合致する場合に、前記画像情報、前記鉄筋の位置及び前記計測情報を関連付けて記憶する手段をさらに備えることとしてもよい。
この構成によれば、鉄筋の画像情報、鉄筋の位置、鉄筋の径やピッチ等の計測情報を関連付けた状態で記憶する。これによれば、鉄筋の画像、位置、配筋状態のデータを対応付けながら参照することができる。また、画像のデータを開かなくても、位置及び配筋状態のデータを参照できるので、例えば、位置や配筋状態をソートキーとして並べ替えを行い、その順序に従って、画像を出力することができる。これによれば、鉄筋画像を効率よく整理することが可能になる。
その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、場所を間違えることなく、迅速に配筋検査を行うことができる。
配筋検査システム1の構成を示す図である。 携帯端末4のハードウェア構成を示す図である。 携帯端末4の記憶部45に記憶されるデータの構成を示す図である。 配筋検査システム1の処理を示すフローチャートである。 GPS座標からローカル座標への変換を示す図である。 携帯端末4の画面の構成例を示す図である。 画像情報454の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。本発明の実施の形態に係る配筋検査システムは、検査者が、デジタルカメラ、測位用機器、モバイルPC(Personal Computer)、マーカを付与した背景バーを持って、建築工事の現場に行き、測位用機器及びモバイルPCにより、撮影場所を確認することができ、また、デジタルカメラにより配筋写真を撮影すると、モバイルPCの画面に鉄筋の本数、径、鉄筋間のピッチ(配筋の状態)が表示され、予め登録した設計情報と比較した判定結果が表示されるものである。そして、撮影した配筋写真と、鉄筋の本数、径、ピッチの計測結果及び現場内のローカル座標とを合わせてモバイルPCに保存する。
これによれば、撮影しようとしている鉄筋が検査すべき対象か否かを確認できるとともに、撮影した配筋の状態が設計情報と適合しているか否かを、速やかにかつ精確に認識することができる。
≪システムの構成と概要≫
図1は、配筋検査システム1の構成を示す図である。配筋検査システム1は、鉄筋の位置を計測し、当該鉄筋の位置が妥当か否かを判定するとともに、配筋の状態を示すデータ(配筋情報)を計測し、当該配筋の状態が妥当か否かを判定するシステムであり、デジタルカメラ2、GPS(Global Positioning System)受信機3及び携帯端末4を備える。
デジタルカメラ2は、検査対象となる配筋写真を撮影し、その配筋写真の画像情報を携帯端末4に無線転送する。配筋写真としては、ロッドの代わりに、円形のマーカMを付与した背景バーBを、検査すべき鉄筋の後ろ側に挿入したものを撮影する。そして、その配筋写真の画像情報は、デジタルカメラ2に内蔵された無線LAN通信機能付きSDカード(例えば、Eye-Fiカード)に記憶され、そのSDカードから携帯端末4に転送される。
GPS受信機3は、随時GPS衛星から搬送波を受信しながら、自らの位置をGPS座標として計測し、計測したGPS座標を無線通信により携帯端末4に送信する。GPS座標は、当該位置の緯度、経度及び高度(楕円体高)により表される。
携帯端末4は、モバイルPC等によって実現され、予め配筋の設計情報及び配筋の位置を示す配筋位置データを取得し、GPS受信機3から現在位置を示す現在位置データを受信し、デジタルカメラ2から配筋の画像情報を受信する。そして、予め取得した配筋位置データと、受信した現在位置データとを比較するとともに、画像情報から計測情報を抽出し、受信した現在位置データに対応する設計情報を取得し、計測情報と、設計情報とを照合し、その照合結果を表示する。
図2は、携帯端末4のハードウェア構成を示す図である。携帯端末4は、通信部41、表示部42、入力部43、処理部44及び記憶部45を備え、各部がバス46を介してデータを送受信可能なように構成される。通信部41は、無線LANや無線通信により他の装置(デジタルカメラ2、GPS受信機4)と無線通信を行う部分であり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。表示部42は、処理部44からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部43は、オペレータがデータ(例えば、撮影場所のローカル座標等)や処理指示を入力する部分であり、例えば、タッチパネル等によって実現される。処理部44は、所定のメモリを介して各部間のデータの受け渡しを行うととともに、携帯端末4全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部45は、処理部44からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置によって実現される。
≪データの構成≫
図3は、携帯端末4の記憶部45に記憶されるデータの構成を示す図である。記憶部45は、画像処理プログラム451、鉄筋規格情報452、設計情報453、画像情報454及び計測情報455を記憶する。画像処理プログラム451は、デジタルカメラ3で撮影された画像情報から配筋情報を抽出し、設計情報との適合性を判定する処理を行うプログラムであり、当該処理の必要に応じて処理部44の指示により記憶部45から読み出される。鉄筋規格情報452は、径長の分布から鉄筋の規格を求めるために用いられるテーブル情報である。なお、画像処理プログラム451及び鉄筋規格情報452の詳細な内容については、例えば、特開2012−67462号公報の段落[0027]〜[0053]、図6〜9を参照のこと。
設計情報453は、ローカル座標系上の位置ごとに決められた配筋情報であり、詳細には、部材名(柱、梁、床、壁)、符号、鉄筋の本数、補強筋のピッチ、径の種類(太さの規格。例えば、D10、D13、D16等)が記憶される。画像情報454は、デジタルカメラ3から受信した鉄筋の撮影画像であり、当該撮影画像に関する属性情報(撮影年月日、撮影箇所のGPS座標、ローカル座標等)を含む。例えば、画像ファイル形式の1つであるExif(Exchangeable Image File Format)を用いることにより、デジタルカメラ2で撮影した画像情報454に、撮影条件に関する情報(メタデータ)を追加して保存することができる。計測情報455は、画像情報454から抽出された配筋情報であり、詳細には、鉄筋の本数、径、鉄筋間のピッチ等が記憶される。
≪システムの処理≫
図4は、配筋検査システム1の処理を示すフローチャートである。以下、デジタルカメラ2、GPS受信機3及び携帯端末4の処理を中心に、配筋検査業務に係る処理の流れを説明する。
まず、携帯端末4は、配筋検査を実施すべき工事現場(工事対象の領域や建物等)における配筋に関する設計情報をサーバ等から取得し、設計情報453として記憶部45に記憶する(S401)。なお、検査者が、図6に示す携帯端末4の画面のうち、「配筋情報の入力」欄から配筋設計情報を入力してもよいし、当該工事現場の配筋設計情報が予め登録された携帯端末4を用意しておいてもよい。
検査者は、デジタルカメラ2、GPS受信機3、携帯端末4及び背景バーBを所持して、工事現場に出かける。そして、最初の撮影場所に着くと、設計図面等を参照しながら、携帯端末4の「撮影場所の現場ローカル座標の入力」欄に、これから検査すべき鉄筋の位置として、例えば、現場で目印となる通り芯からの距離や階数(以下、「通り芯距離データ」という)を入力する。これにより、各工事現場固有に設定され、検査者にとって分かりやすい通り芯距離データが、携帯端末4の記憶部45に記憶される。
次に、GPS受信機3は、現在位置を計測し、そのGPS座標(緯度、経度及び楕円体高)を携帯端末4に送信する(S402)。このとき、検査者は、検査対象の鉄筋にGPS受信機3を極力近付けることにより、精確なGPS座標が得られるようにする。なお、専用のGPS受信機3がない場合には、例えば、GPS機能付きの携帯電話等によりGPS座標を取得し、携帯端末4に直接手入力してもよい。一方、携帯端末4は、GPS受信機3からGPS座標を受信し、そのGPS座標をローカル座標に変換し、そのローカル座標を通り芯距離データに変換する(S403)。
図5は、GPS座標からローカル座標への変換を示す図である。GPS座標は、緯度、経度及び高度からなる。ローカル座標は、工事現場に応じて分かり易く設定された座標系に基づいて設定され、図5の例では、サッカーコートの中心を原点として、サイドライン方向のX軸及びセンターライン方向のY軸が設定されている。そして、GPS座標の真北方向からローカル座標のY軸までの回転角Θと、GPS座標上におけるローカル座標の原点の位置座標Δx及びΔy(原点のずれ)とが特定されれば、GPS座標からローカル座標への変換が可能になる。なお、図面等から回転角Θが特定できない場合には、いずれかの軸に平行な直線上の2点でGPS測位を行い、その結果から回転角Θを計算すればよい。
さらに、ローカル座標から通り芯距離データへの変換は、工事現場の通り芯に応じた座標変換マップ(図示せず)を用いて行われる。座標変換マップは、ローカル座標の各範囲に対する最寄の通り芯の名称、その通り芯からの距離及び階数を計算するためのテーブルである。
続いて、携帯端末4は、S402の前に入力された通り芯距離データ(対象位置)と、S403でGPS座標から変換した通り芯距離データ(計測位置)とを比較することにより、現在位置が撮影すべき場所か否かを判定する(S404)。検査者は、その判定結果を参照して、撮影すべき場所でなければ(S404のNO)、図面の再確認等により正しいと思われる場所に移動し、GPS受信機3を操作して、現在位置の計測及びその結果の送信(S402)を指示する。
撮影すべき場所であれば(S404のYES)、携帯端末4は、S403で変換した通り芯距離データを位置データとしてメモリ上に保持し、デジタルカメラ2からの画像情報の受信を待つ(S405)。位置データの保持は、後で検査者が少し離れて鉄筋を撮影するため、GPS受信機3の位置が鉄筋の場所からずれてしまうので、鉄筋の場所で先に位置情報を取得し、その精確な位置情報を、撮影画像に対応付けるべきデータとして確定させるものである。
続いて、デジタルカメラ2は、検査者の操作を受けて、背景バーBを背景として鉄筋を撮影し、その撮影画像を携帯端末4に送信する(S406)。それに対して、携帯端末4は、デジタルカメラ2から撮影画像を受信し、当該撮影画像に上記位置データを付与したものを画像情報454として記憶部45に記憶するとともに、受信した撮影画像を画面に表示する(S407)。このとき、図6に示す携帯端末4の「画像ファイル選択」欄に表示された画像ファイル(例えば、ファイル名及び更新日時)のうち、検査者の操作により選択されたものを表示してもよい。そして、画像処理プログラム451をメモリ上に読み出して、画像情報454からマーカMを抽出する処理を行う(S408)。この処理は、検査者による、携帯端末4の「計測」ボタンの操作を受けて行われる。マーカMの抽出処理がNGであれば(S409のNO)、デジタルカメラ2は、再度、鉄筋の撮影及び撮影画像の送信を行う(S406)。
マーカMの抽出処理がOKであれば(S409のYES)、携帯端末4は、画像処理プログラム451を起動して、画像情報454のうち、マーカM間の信号データから鉄筋領域を抽出し(S410)、さらに鉄筋の本数、径、鉄筋間のピッチを計測し、その計測結果を計測情報455として記憶部45に記憶する(S411)。径に関しては、まず、径長を計測し、次に、鉄筋規格情報452を参照して、計測した径長の範囲からD10、D13等の呼び径を特定する。なお、S410及びS411の処理は、検査者による、携帯端末4の「計測」ボタンの操作を受けて行われる。
そして、携帯端末4は、記憶部45の、計測情報455と、設計情報453とを比較して、両者が合致するか否かを判定する(S412)。この場合、両者の、鉄筋の本数、径、ピッチ同士がすべて一致したときに、「合致した」と判定される。計測情報455及び設計情報453が合致していなければ(S412のNO)、検査者は、配筋状態の手直しを行い(S413)、デジタルカメラ2により、再度、鉄筋の撮影及び撮影画像の送信を行う(S406)。このとき、配筋状態に手直しの余地がなければ、検査者は、図面の再確認を行い、必要に応じて設計情報453の修正を行うようにしてもよい。
計測情報455及び設計情報453が合致していれば(S412のYES)、携帯端末4は、計測情報455を計測結果として表示する(S414)とともに、その計測結果を、Exif形式になっている画像情報454の属性情報(メタデータ)に書き込み、計測結果を含む画像情報454として再度記憶する(S415)。このとき、検査者は、図6に示す携帯端末4の画面のうち、「配筋情報に対する計測結果の判定」欄を参照して、「OK」が表示されていれば、「計測結果表示」ボタンを押し、表示内容を確認した後、「保存」ボタンを押す。
図7は、画像情報454の構成例を示す図である。図7のうち、中央から左側において、鉄筋の画像に呼び径及びピッチが付記されたものが示され、右側において、属性情報として、撮影年月日、GPS座標、ローカル座標、通り芯距離データ、部材名、符号等が示されている。画像ファイル形式としてExifを用いることにより、属性情報は、専用ビューアーにより、参照可能である。これによれば、例えば、プリンタを接続した携帯端末4において、専用ソフトによって記憶部45から画像情報454をメモリ上に読み出し、ローカル座標、部材名、符号等をソートキーとして並べ替え、帳票として印刷することができる。これによれば、配筋検査の結果として、鉄筋写真を効率よく整理することができる。
続いて、検査者は、当該工事現場の、次の撮影場所へ移動するか否かを判断する(S416)。次の撮影場所へ移動する際には(S416のYES)、当該撮影場所の通り芯距離データを携帯端末4に入力した後、S402の処理から再度業務を進める。移動すべき撮影場所がなければ(S416のNO)、当該工事現場における配筋検査業務を終了する。
なお、上記実施の形態では、図1に示す配筋検査システム1内の各装置を機能させるために、各装置のCPUで実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る配筋検査システム1が実現されるものとする。この場合、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、工事現場で配筋検査を行う際に、撮影すべき鉄筋の場所を間違えることがなくなる。次に、検査箇所における誤配筋を迅速にチェックすることができる。そして、配筋写真データに撮影場所の位置データ及び計測結果が付与されて、記録されるので、配筋状態が正しいことを証明することができる。
詳細には、図4のS402〜S404に示すように、検査者が実際に鉄筋を撮影する前に、GPS受信機3により現在位置を測定し、携帯端末4により、そのGPS座標を通り芯距離データに変換し、変換した通り芯距離データと、予め登録した、撮影すべき場所の通り芯距離データとを比較するので、鉄筋の撮影場所を間違えずに済む。その際の通り芯距離データは、最寄の通り芯からの距離及び建屋の階数で表示されるので、検査者にとって分かりやすく、撮影すべき場所を容易に特定することができる。
次に、S406〜S412に示すように、デジタルカメラ2により、鉄筋を撮影し、携帯端末4により、その撮影画像から鉄筋の本数、径、ピッチを計測し、その計測情報と、予め登録した設計情報とを比較するので、配筋状態が正しいか否かを判定することができる。
さらに、S415に示すように、携帯端末4により、撮影した鉄筋の画像、位置データ及び計測情報を関連付けて保存するので、配筋検査の結果を効率よく整理することができる。
以上によれば、鉄筋径及びピッチの計測の省力化ができ、場所を間違えることなく計測ができる。そして、配筋写真データに撮影場所及び測定結果が記録されるので、後で整理しやすくなる。
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、上記実施の形態では、配筋検査システム1において、デジタルカメラ2、GPS受信機3及び携帯端末4がそれぞれ別々の単体装置であるように説明したが、その形態に限定されない。例えば、GPS測位機能付きデジタルカメラ及び携帯端末を用いてもよいし、デジタルカメラ機能及びGPS測位機能を有する携帯端末を用いてもよい。
1 配筋検査システム
2 デジタルカメラ
3 GPS受信機
4 携帯端末
44 処理部
45 記憶部
451 画像処理プログラム
452 鉄筋規格情報
453 設計情報
454 画像情報
455 計測情報

Claims (3)

  1. 検査対象の鉄筋の位置である対象位置を取得する手段と、
    撮影予定の鉄筋の位置を計測した計測位置を取得する手段と、
    前記取得した対象位置と、前記取得した計測位置とが合致するか否かを判定し、当該判定した結果を出力する手段と、
    前記対象位置と、前記計測位置とが合致した場合に、前記計測位置にあるべき配筋の状態を示す設計情報を取得するとともに、前記計測位置にある鉄筋を撮影した画像情報を取得し、当該画像情報から当該配筋の状態を計測情報として抽出する手段と、
    前記取得した設計情報と、前記抽出した計測情報とが合致するか否かを判定し、当該判定した結果を出力する手段と、
    を備えることを特徴とする配筋検査システム。
  2. 請求項1に記載の配筋検査システムであって、
    前記鉄筋の位置は、最寄の通り芯からの距離によって特定される
    ことを特徴とする配筋検査システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の配筋検査システムであって、
    前記設計情報と、前記計測情報とが合致する場合に、前記画像情報、前記鉄筋の位置及び前記計測情報を関連付けて記憶する手段
    をさらに備えることを特徴とする配筋検査システム。
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