JP2018145564A - 混紡糸およびそれを用いてなる繊維構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】2種の短繊維繊度と繊維長の差をつけることで凹凸杢のある混紡糸及び繊維構造物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、次の構成を有する。すなわち、2種の短繊維A,Bが存在する混紡糸であって、AとBの繊度差が3dtex以上、繊維長差が20mm以上であり、少なくとも一方の混率が10〜50重量%であり、短繊維A、Bの合計混率が50重量%以上であることを特徴とする混紡糸。【選択図】なし
Description
本発明は、紡績糸の短繊維における繊度、繊維長差により自然な凹凸杢が強調された混紡糸、およびその混紡糸を用いた繊維構造物に関し、混紡糸同様に自然な凹凸杢が強調される繊維構造物を提供できる。
従来から、紡績糸は1種のみならず、2糸種以上を混ぜ合わせて製造する方法は、混打綿工程で原綿を混ぜる方法や、練条工程や粗紡工程でスライバーを混ぜる方法、精紡工程で粗糸を混ぜる方法、および出来上がった単糸を撚糸工程で撚り合わせる方法など、多種に渡って行われてきた。
従来の方法で製造した混紡糸は、短繊維同士が、同一の繊度、あるいは繊維長が均一に混紡されていることからそれぞれの糸種の特徴が紡績糸の縦列方向に常に一定であるため、この混紡糸を用いた繊維構造物は物性や機能性なども一定で品位も安定しており、一般的に好まれて使用されている。
他方、均一に混ぜることを好まない用途もあり、代表的なものとして杢糸がある。杢糸は異色に染色された原綿や異染色の原綿を10重量%以下と低い混紡率にすることで混打綿における分散性の悪さから均一に混紡されず杢糸となるが、この方法だと、混率の変化が乏しいため杢糸の凹凸表現が乏しいなどの問題があり、その他にも種々検討されている。例えば、紡績糸を構成する短繊維群の平均繊維長の1.1倍以上の繊維長を有する短繊維群をA成分、平均繊維長以下の繊維長を有する短繊維群をB成分とするとき、A成分を5〜50重量%含み、かつA成分の平均繊度/B成分の平均繊度が0.8以下であることを特徴とする紡績糸(特許文献1)や、単繊維繊度が1.5〜4.0デニールであるポリエステル中空短繊維Aと単繊維繊度が0.4〜2.0デニールであり短繊維Aよりも1〜3デニール低い単繊維繊度を有するポリエステル短繊維Bからなる紡績糸(特許文献2)、紡績原料である複数本の粗糸に、原料繊維長より長い過長繊維を所定比率で混紡し、低撚数で紡出する紡出工程を含むことを特徴とする紡績糸の製造方法(特許文献3)が提案されている。
しかしながら、これらの方法では、2種の短繊維群における繊度と繊維長の差が乏しいため紡績糸凹凸の表現が平凡になることがあった。
本発明は、上記課題を解決すべく、2種の短繊維の短繊維繊度、繊維長差をつけることで凹凸杢のある混紡糸およびそれを用いてなる繊維構造物を提供することを目的とする。
本発明の混紡糸およびそれを用いてなる繊維構造物は、前記課題を解決するため次の構成を有する。すなわち、
(1)2種の短繊維A、Bが存在する混紡糸であって、AとBの繊度差が3dtex以上、繊維長差が20mm以上であり、少なくとも一方の混率が10〜50重量%で、短繊維A、Bの合計混率が50重量%以上であることを特徴とする混紡糸。
(2)撚り係数がK=4.0〜5.0であることを特徴とする前記(1)に記載の混紡糸。
(3)前記(1)または(2)に記載の混紡糸を用いた繊維構造物。
(1)2種の短繊維A、Bが存在する混紡糸であって、AとBの繊度差が3dtex以上、繊維長差が20mm以上であり、少なくとも一方の混率が10〜50重量%で、短繊維A、Bの合計混率が50重量%以上であることを特徴とする混紡糸。
(2)撚り係数がK=4.0〜5.0であることを特徴とする前記(1)に記載の混紡糸。
(3)前記(1)または(2)に記載の混紡糸を用いた繊維構造物。
本発明により、2種の短繊維の短繊維繊度、繊維長差を付与することで凹凸杢のある混紡糸およびそれを用いてなる繊維構造物を提供できる。
以下、凹凸杢のある混紡糸と繊維構造物の最良の形態について説明する。
本発明の混紡糸は2種以上の短繊維が混在している。ここで2種以上の短繊維とは、素材が異なるものはもちろんのこと、同素材でも繊維長や繊度、あるいは断面形状が異なるものや染色差が異なるものも一つの糸種として数えられる。例えば、同じ素材であるポリエステルでも、断面形状が異なる丸断面と三角断面であれば2種であり、繊度も1.0dtexと2.0dtexであれば2種であり、また原綿染色した黒色と原綿染色していない白色も2種と数える。
混紡糸を構成する短繊維は、少なくとも短繊維Aおよび短繊維Bの2種を含有するものであり、短繊維AとBだけに限らず、他の短繊維を含めてもよい。これらの素材は、特に限定されることはなく、通常のあらゆる合成繊維、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド径、アクリル系繊維はもとより、アセテート等のセルロース系繊維、再生セルロース系繊維、又は木綿、絹、動物繊維(羊毛)などの天然繊維なども容易に適用することができる。
混紡糸を構成する短繊維の断面形状は、特に限定されることはなく、あらゆる形状を使用しても構わない。
混紡糸を構成する短繊維の断面形状は、特に限定されることはなく、あらゆる形状を使用しても構わない。
前記混紡糸の短繊維AとBの繊度差は3dtex以上とするものである。3dtex未満であると凹凸杢が得られなくなる。短繊維AとBのより好ましい繊度差は4dtex以上である。
前記混紡糸の短繊維AとBの繊維長差は20mm以上とするものである。繊維長差が20mm未満であると前記繊度差と同様、延伸むらによって発現する凹凸杢が得られなくなる。
前記混紡糸の混率は少なくとも一方の短繊維混率を10〜50重量%とするものである。10重量%未満であると、混率が少なすぎるため延伸むらによる凹凸杢が発現できにくくなる。また、一方の短繊維混率が50重量%を超えると一方の短繊維の特徴が強調され、延伸むらが発現できにくくなる。また、前記短繊維A、Bの合計混率が50重量%以上であることで延伸むらによる凹凸杢を付与することができる。
本発明の混紡糸の糸番手は、5〜100番手(綿式)の範囲が好ましいが、用途に応じて適宜選ぶことができる。例えば、衣料用の織編物であれば、10〜100番手(綿式)がより好ましい。カーペットなどのパイル織物であれば10〜30番手(綿式)がより好ましい。
前記混紡糸の混率は少なくとも一方の短繊維混率を10〜50重量%とするものである。10重量%未満であると、混率が少なすぎるため延伸むらによる凹凸杢が発現できにくくなる。また、一方の短繊維混率が50重量%を超えると一方の短繊維の特徴が強調され、延伸むらが発現できにくくなる。また、前記短繊維A、Bの合計混率が50重量%以上であることで延伸むらによる凹凸杢を付与することができる。
本発明の混紡糸の糸番手は、5〜100番手(綿式)の範囲が好ましいが、用途に応じて適宜選ぶことができる。例えば、衣料用の織編物であれば、10〜100番手(綿式)がより好ましい。カーペットなどのパイル織物であれば10〜30番手(綿式)がより好ましい。
本発明の混紡糸の撚り係数は、4.0未満であると凹凸のある混紡糸の凹部強力が劣り、糸切れが発生することからヨリ係数は4.0以上であることが好ましい。また、撚り係数が5.0を超えると、ヨリ戻りによるビリが発生する傾向があるほか、布帛にした際に粗硬感が出る傾向があるため撚り係数は4.0〜5.0が望ましい。
本発明の混紡糸は単糸だけでなく、精紡工程で2本の粗糸を用いて1つの混紡糸にする方法や、双糸、三子糸などの撚糸加工にしても構わない。
本発明の混紡糸は単糸だけでなく、精紡工程で2本の粗糸を用いて1つの混紡糸にする方法や、双糸、三子糸などの撚糸加工にしても構わない。
次に本発明の混紡糸は、必要に応じてフィラメントと複合しても構わない。また混紡糸の形態も、リング紡績糸でも良く、空気紡績糸や結束紡績糸でも構わない。
本発明の短繊維AとBを混ぜる工程は打綿や練条、ギル機など混紡糸になる以前の工程で混ぜればどの工程でも構わない。
次に、本発明の混紡糸を使用した繊維構造物について説明する。
本発明の混紡糸を使用した繊維構造物とは、パイル織物を含めた織物や編物などの布帛、およびこれらの布帛を用いた衣料などの繊維製品などその用途によって選ぶことができる。
例えば、織物に用いる場合は、織物の経糸および/または緯糸として使用することができ、通常の製織工程で製織することができる。また編物に用いる場合は、通常の丸編みや、経編工程で編成する。製織編工程は、一般的に使用される工程で良く、織機および編機の種類は特に限定されない。また、織編物の組織、密度は、求められる風合いや物性および機能性により選択され限定されるものではない。
得られた生機は、使用される素材によって選別されるが、一般的な染色工程、条件で染色仕上げ加工され、最終の仕上げにより織編物となる。また必要に応じて染色した原綿や製織編工程前の紡績糸で染色しても構わない。
また、本発明の混紡糸は繊維構造物の一部に使っても構わないし、全体に使用しても構わず、その用途や目的に沿って決めれば良い。
本発明における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)織物の外観評価
凹凸むらの評価として織物の外観評価を以下のとおり3段階で級判定を実施した。より、天然ライクなむら感が出ている生地を高い判定結果とした。また級判定は10人で、感応評価で行い、判定結果で一番多い級を結果とした。
(1)織物の外観評価
凹凸むらの評価として織物の外観評価を以下のとおり3段階で級判定を実施した。より、天然ライクなむら感が出ている生地を高い判定結果とした。また級判定は10人で、感応評価で行い、判定結果で一番多い級を結果とした。
3級:織物に凹凸部分がはっきり存在し、ムラのある生地である。
2級:織物に凹凸部分がはっきり存在するところもあれば凹凸が存在しない部分もある。
1級:凹凸部分なくムラのない生地である。
(2)繊維長の測定
繊維長(平均繊維長:mm)はJIS L1015:2010(化学繊維ステープル試験方法)8.4.1(ステープルダイヤグラム法(A法)に準じて算出した。
(3)繊度の測定
短繊維繊度(dtex)はJIS L1015:2010(化学繊維ステープル試験方法)8.5.1(A法)に準じて算出した。
(実施例1)
短繊維Aとして繊度が1.45dtex、繊維長が38mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT403)を、短繊維Bとして繊度が7.8dtex、繊維長が64mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT201)を準備した。
短繊維Aを30重量%と短繊維Bを70重量%、打綿工程で混ぜ、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も少なく、紡績性は良好であった。
(2)繊維長の測定
繊維長(平均繊維長:mm)はJIS L1015:2010(化学繊維ステープル試験方法)8.4.1(ステープルダイヤグラム法(A法)に準じて算出した。
(3)繊度の測定
短繊維繊度(dtex)はJIS L1015:2010(化学繊維ステープル試験方法)8.5.1(A法)に準じて算出した。
(実施例1)
短繊維Aとして繊度が1.45dtex、繊維長が38mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT403)を、短繊維Bとして繊度が7.8dtex、繊維長が64mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT201)を準備した。
短繊維Aを30重量%と短繊維Bを70重量%、打綿工程で混ぜ、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も少なく、紡績性は良好であった。
得られた混紡糸を緯糸に用い、経糸に56dtex−24フィラメントのポリエステルフィラメントを用い、通常のレピア織機を用いて、織組織は平織り、織密度を経が110本/2.54cmで緯が50本/2.54cmとした織物を得た。
得られた織物は、凹凸杢感がはっきり分かれており、今までに無い新しい外観織物を得た。
(実施例2)
実施例1と同様の短繊維AとBに加え、繊度が2.2dtex、繊維長が64mmのポリエステル短繊維Cを準備した。
短繊維Aを30重量%とBを40重量%、Cを30重量%、打綿工程で混ぜ、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた織物は、凹凸杢感がはっきり分かれており、今までに無い新しい外観織物を得た。
(実施例2)
実施例1と同様の短繊維AとBに加え、繊度が2.2dtex、繊維長が64mmのポリエステル短繊維Cを準備した。
短繊維Aを30重量%とBを40重量%、Cを30重量%、打綿工程で混ぜ、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。
得られた織物は、凹凸感がはっきり分かれており、実施例1と同様の凹凸杢感のある織物となった。
(実施例3)
実施例1と同様の短繊維Bと、短繊維Aとして繊度が1.0dtex、繊維長が38mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT601)を準備した。実施例1と同様の混率で、打綿工程で混ぜ、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も少なく、紡績性は良好であった。得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸感がはっきり分かれており、実施例1と同様の凹凸杢感のある織物となった。
(実施例4)
実施例1と同様の短繊維Aと、短繊維Bとして繊度が10.0dtex、繊維長が64mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT201)を準備した。実施例1と同様の混率で打綿工程で混ぜ、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も少なく、紡績性は良好であった。得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸感がはっきり分かれており、実施例1と同様の凹凸杢感のある織物となった。
(比較例1)
実施例で用いた短繊維Aのみを打綿工程で混ぜ、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸杢が存在しない織物となった。
(比較例2)
実施例1と同様の短繊維AとBを準備し、混打綿工程で同混率の混綿をした後、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数3.2の混紡糸を紡出したところ、紡績糸の凹部の強力が引くいことが原因で糸切れの多発。また、織物についても作成ができず、生産性はないと判断をした。
(比較例3)
実施例1と同様の短繊維AとBを準備し、混打綿工程で同混率の混綿をした後、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数6.0混紡糸を紡出したところ、糸切れの発生は少なく、紡績性は良好であったがヨリ戻りによるビリが発生し、織物作成ができず、生産性はないと判断をした。
(比較例4)
実施例1と同様の短繊維Bと繊維長を38から64mmに変更した短繊維Aを用意した。実施例1と同様の混率で、混打綿工程で混綿をした後に、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた織物は、凹凸感がはっきり分かれており、実施例1と同様の凹凸杢感のある織物となった。
(実施例3)
実施例1と同様の短繊維Bと、短繊維Aとして繊度が1.0dtex、繊維長が38mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT601)を準備した。実施例1と同様の混率で、打綿工程で混ぜ、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も少なく、紡績性は良好であった。得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸感がはっきり分かれており、実施例1と同様の凹凸杢感のある織物となった。
(実施例4)
実施例1と同様の短繊維Aと、短繊維Bとして繊度が10.0dtex、繊維長が64mmのポリエステル短繊維(東レ(株)製、原綿タイプT201)を準備した。実施例1と同様の混率で打綿工程で混ぜ、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も少なく、紡績性は良好であった。得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸感がはっきり分かれており、実施例1と同様の凹凸杢感のある織物となった。
(比較例1)
実施例で用いた短繊維Aのみを打綿工程で混ぜ、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸杢が存在しない織物となった。
(比較例2)
実施例1と同様の短繊維AとBを準備し、混打綿工程で同混率の混綿をした後、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数3.2の混紡糸を紡出したところ、紡績糸の凹部の強力が引くいことが原因で糸切れの多発。また、織物についても作成ができず、生産性はないと判断をした。
(比較例3)
実施例1と同様の短繊維AとBを準備し、混打綿工程で同混率の混綿をした後、通常の紡績工程を経て、綿番手で20‘S、撚り係数6.0混紡糸を紡出したところ、糸切れの発生は少なく、紡績性は良好であったがヨリ戻りによるビリが発生し、織物作成ができず、生産性はないと判断をした。
(比較例4)
実施例1と同様の短繊維Bと繊維長を38から64mmに変更した短繊維Aを用意した。実施例1と同様の混率で、混打綿工程で混綿をした後に、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。
得られた織物は、凹凸杢感がはっきり分かれている部分もあれば凹凸が存在しない部分もあり、完全な凹凸杢ではなかった。
(比較例5)
実施例1と同様の短繊維Aと短繊維繊度を7.8から1.45dtexに変更した短繊維Bを用意した。実施例1と同様の混率で、混打綿工程で混綿をした後に、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた織物は、凹凸杢感がはっきり分かれている部分もあれば凹凸が存在しない部分もあり、完全な凹凸杢ではなかった。
(比較例5)
実施例1と同様の短繊維Aと短繊維繊度を7.8から1.45dtexに変更した短繊維Bを用意した。実施例1と同様の混率で、混打綿工程で混綿をした後に、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。
得られた織物は、凹凸杢が存在しない織物となった。
(比較例6)
実施例1と同様の短繊維Aと繊維長を38から51mm、繊度を3.3dtexに変更した短繊維Bを用意した。実施例1と同様の混率で、混打綿工程で混綿をした後に、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた織物は、凹凸杢が存在しない織物となった。
(比較例6)
実施例1と同様の短繊維Aと繊維長を38から51mm、繊度を3.3dtexに変更した短繊維Bを用意した。実施例1と同様の混率で、混打綿工程で混綿をした後に、綿番手で20‘S、撚り係数4.0の混紡糸を得た。糸切れの発生も極端に少なく、紡績性は良好であった。
得られた混紡糸を実施例1と同様の条件で織物を得た。得られた織物は、凹凸杢が存在しない織物となった。
本発明の混紡糸の用途としては、特に限定されないが、例えば、織編物に好適に使用できる。特に衣料用、インナーやアウターシャツ、パンツ等に良的な布帛や寝装用途に好適である。織編物の組織は特に限定されず、用途に応じて適宜選択すればよい。また、糸使いについても、本発明の効果を損なわない限り、他の糸条を交編織してもよい。
Claims (3)
- 2種の短繊維A、Bが存在する混紡糸であって、AとBの繊度差が3dtex以上、繊維長差が20mm以上であり、少なくとも一方の混率が10〜50重量%で、短繊維A、Bの合計混率が50重量%以上であることを特徴とする混紡糸。
- 撚り係数がK=4.0〜5.0であることを特徴とする請求項1に記載の混紡糸。
- 請求項1または2に記載の混紡糸を用いた繊維構造物。
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JP2017042480A JP2018145564A (ja) | 2017-03-07 | 2017-03-07 | 混紡糸およびそれを用いてなる繊維構造物 |
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