JP2018137239A - 配線部材 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで本発明は、コンパクトな端部を有する配線部材を提供することを目的とする。
中心導体、前記中心導体の外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体、前記外部導体の外周に配設された外被、をそれぞれ有する複数の同軸ケーブルと、平面状に配列された複数の前記同軸ケーブルの並列面の少なくとも一方に接着されて複数の前記同軸ケーブルの並列状態を維持する樹脂フィルムと、を有する同軸フラットケーブルと、
前記同軸フラットケーブルの長手方向の少なくとも一方の端部に接続された接続基板と、を有し、
前記接続基板は、2本の前記同軸ケーブルのそれぞれの前記中心導体がハンダ付けされた直線状の2つの信号端子部と、少なくとも一つの前記同軸ケーブルの前記外部導体に電気的に接続された1つの直線状のグランド端子部とからなる単位端子組を複数有し、
複数の前記単位端子組は、前記信号端子部の延びる方向と交差する方向について、2つの前記信号端子部と1つの前記グランド端子部とがこの順で並ぶように配列されており、
前記信号端子部と前記グランド端子部は前記単位端子組の配列方向と直交する方向に延び、
前記単位端子組の2つの前記信号端子部の配列ピッチは、これらにそれぞれ接続されている対にされた2本の前記同軸ケーブルのピッチP1に等しく、
隣接する前記単位端子組にそれぞれ接続された互いに近い側の2本の前記同軸ケーブルのピッチP2が、前記ピッチP1よりも広い状態で、複数の前記同軸ケーブルの並列状態を前記樹脂フィルムが維持している。
最初に本発明の実施形態の概要を説明する。
(1) 本発明の一態様にかかる配線部材は、
中心導体、前記中心導体の外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体、前記外部導体の外周に配設された外被、をそれぞれ有する複数の同軸ケーブルと、平面状に配列された複数の前記同軸ケーブルの並列面の少なくとも一方に接着されて複数の前記同軸ケーブルの並列状態を維持する樹脂フィルムと、を有する同軸フラットケーブルと、
前記同軸フラットケーブルの長手方向の少なくとも一方の端部に接続された接続基板と、を有し、
前記接続基板は、2本の前記同軸ケーブルのそれぞれの前記中心導体がハンダ付けされた直線状の2つの信号端子部と、少なくとも一つの前記同軸ケーブルの前記外部導体に電気的に接続された1つの直線状のグランド端子部とからなる単位端子組を複数有し、
複数の前記単位端子組は、前記信号端子部の延びる方向と直交する方向について、2つの前記信号端子部と1つの前記グランド端子部とがこの順で並ぶように配列されており、
前記信号端子部と前記グランド端子部は前記単位端子組の配列方向と直交する方向に延び、
前記単位端子組の2つの前記信号端子部の配列ピッチは、これらにそれぞれ接続されている対にされた2本の前記同軸ケーブルのピッチP1に等しく、
隣接する前記単位端子組にそれぞれ接続された互いに近い側の2本の前記同軸ケーブルのピッチP2が、前記ピッチP1よりも広い状態で、複数の前記同軸ケーブルの並列状態を前記樹脂フィルムが維持している。
(2)の構成によれば、接続基板の表面と露出された中心導体との距離が小さくなり、露出された中心導体を大きく変形させずに信号端子部にハンダ付けすることができる。
(3)の構成によれば、接続基板の端部で同軸フラットケーブルが曲げられる時に同軸ケーブルの曲げに対する強度を高めることができる。
(4)の構成によれば、樹脂フィルムによって、同軸フラットケーブルと接続基板との接続強度を高めることができる。
(5)の構成によれば、外部導体および中心導体が保護フィルムで保護され、導体間の短絡を防止する。また、導体が剥がれることも防止する。
(6)の構成によれば、保護フィルムによって同軸フラットケーブルと接続基板との接続強度を高めることができる。
少なくとも一つの前記同軸ケーブルの前記外部導体は、前記パッド部にハンダ付けされている。
(7)の構成によれば、パッド部によって外部導体とグランド端子部とを電気的に接続しやすい。
(8)の構成によれば、グランドバーによって各同軸ケーブルの外部導体を共通して接地してグランド電位を安定させることができる。
(9)の構成によれば、同軸フラットケーブルの作製時に同軸ケーブルを並列することが容易である。
前記内部絶縁体から露出された前記中心導体のそれぞれが、前記接続基板の前記信号端子部にハンダ付けされている。
(10)の構成によれば、それぞれの同軸ケーブルにおいて、中心導体と外部導体との短絡を防止できる。
(11)の構成によれば、同軸ケーブルの並列状態が強固に維持される。
(12)の構成によれば、単位端子組の配列方向について信号端子部がグランド端子部および付加グランド端子部で挟まれる。これにより、配線部材の伝送特性を高めることができる。
以下、本発明に係る配線部材の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第一実施形態に係る配線部材1は、例えば基板や回路を電気的に接続するために用いられる。配線部材1は、差動信号を伝送するために好適に用いられる。
同軸フラットケーブル10の端部では、樹脂フィルム41から同軸ケーブル30の各部材が段階的に露出されている。具体的には、樹脂フィルム41から外被34が露出され、外被34から外部導体33が露出され、外部導体33から内部絶縁体32が露出され、内部絶縁体32から中心導体31が露出されている。
本実施形態では、同軸ケーブル30の端部が段階的に露出され、内部絶縁体32が中心導体31と外部導体33との短絡を防止する。
少なくとも1本(図示の例では全て)の同軸ケーブル30の外部導体33がパッド部25にハンダ付けされ、パッド部25を介して外部導体33とグランド端子部23とが電気的に接続されている。パッド部25によって、外部導体33をグランド端子部23に電気的に接続しやすい。
中心導体31は、ハンダ52を介して信号端子22に接続されている。外部導体33は、ハンダ53を介してパッド部25に接続されている。
同軸ケーブル30の露出された外部導体33と、それより先端側の部分が樹脂製の保護フィルム42で覆われている。保護フィルム42は、同軸ケーブル30の露出された外被34と接続基板20とに跨って接着されている。保護フィルム42は、接続基板20の同軸ケーブル30が設けられた側の面に接着されている。本実施形態では、保護フィルム42は、一方の樹脂フィルム41と、樹脂フィルム41から露出された外被34と外部導体33と内部絶縁体32と中心導体31、および接続基板20とに跨るように接着されている。この保護フィルム42により、樹脂フィルム41から露出された同軸ケーブル30が保護されている。保護フィルム42により、中心導体31や外部導体33に導電性の物がついて短絡したり、同軸ケーブル30の先端が接続基板20から剥がれることを防止する。
また、他方の樹脂フィルム41と、接続基板20とに跨って、樹脂製の補強フィルム43が接着されている。補強フィルム43は、接続基板20の同軸ケーブル30が設けられた側と反対の面に接着されている。保護フィルム42および補強フィルム43によって、同軸フラットケーブル10と接続基板20との接続部分の強度が高められている。
なお、本実施形態では、保護フィルム42や補強フィルム43を設けた例を説明したが、これらを設けなくてもよい。
図5の(a)に示すように、本実施形態の配線部材1によれば、直線状の信号端子部22および直線状のグランド端子部23とが、単位端子組21の配列方向に並んでいるので、信号端子部22同士の間隔および信号端子部22とグランド端子部23/付加グランド端子部24同士の間隔が、同軸ケーブル30の長手方向に亘って変化しない。
そこで、信号端子部22およびグランド端子部23の長手方向の一方の端部から他方の端部に亘って、信号端子部22同士の間隔および信号端子部22とグランド端子部23/付加グランド端子部24同士の間隔を、同軸ケーブル30を並列して中心導体31を信号端子部22にハンダ付けする際に必要とされる最小の大きさの隙間d(以降、単に最小隙間dと表記する)とすることができる。これにより、接続基板20の幅寸法(単位端子組21の配列方向の寸法)を小型に構成しやすい。
最小隙間dは、中心導体31をハンダ付けするために必要な端子の幅と同軸ケーブル30の外径とから決まる。例えば、この最小隙間dは、例えばAWG#44の同軸ケーブルを並列する場合は0.12mmである。このとき、線のピッチは0.3mmである。この問題は、細い同軸ケーブル30を使って配線部材1を構成する場合に、より顕著となる。
このように、本実施形態の配線部材1によれば、特許文献1の配線部材に比べて接続基板20を小型化しやすく、コンパクトな端部を有する配線部材1を提供することができる。
図6は、本発明の第二実施形態に係る配線部材の接続基板220を示す上面図である。図6に示したように、パッド部225を単位端子組221の配列方向に不連続となるように設け、外部導体33を最寄のパッド部225にハンダ付けしてもよい。 なお、パッド部225は、信号端子部222の延長線上まで延ばすことが好ましい。中心導体31が信号端子部222にハンダ付けされた同軸ケーブル30の外部導体33を、そのままの姿勢で、パッド部225にハンダ付けできる。
図7の(a)は接続基板320の上面図であり、図7の(b)は接続基板320の斜視図である。
図7の(a)および(b)に示すように、本実施形態に係る接続基板320には、パッド部の替わりに、グランドバー325が設けられている。グランドバー325は、直線状の導電性の部材である。グランドバー325は、長手方向が単位端子組21の配列方向に沿って延びるように、接続基板320に設けられている。グランドバー325は、信号端子部22よりも同軸フラットケーブル10側に突出した複数のグランド端子部23を横切るように、設けられている。外被34から露出された外部導体33がグランドバー325にハンダ付けされ、グランドバー325がグランド端子部23および付加グランド端子部24にハンダ付けされている。グランドバー325によって、各同軸ケーブル30の外部導体33が共通のグランド電位となる。
図8は、本発明の第四実施形態に係る配線部材の接続基板420を含む側断面図である。図8に示したように、樹脂フィルム41の長さ方向の端部が、同軸ケーブル30の外被34と接続基板420との間に位置するように、同軸ケーブル30の外被34に接着されていてもよい。
このとき、樹脂フィルム41の端部が接続基板420に接着されることにより同軸ケーブル30が接続基板420に固定されていることが好ましい。接続基板420上の樹脂フィルム41によって、同軸ケーブル30を接続基板420に対してしっかりと支持することができる。
このため、信号端子部22およびグランド端子部23の長手方向の一方の端部から他方の端部に亘って、信号端子部22同士の間隔および信号端子部22とグランド端子部23/付加グランド端子部24同士の間隔を、同軸ケーブル30を並列して中心導体31を信号端子部22にハンダ付けする際に必要とされる最小の大きさの隙間dとすることができる。これにより、接続基板20の幅寸法を小型に構成しやすい。よって、端部のコンパクトな配線部材1を提供することができる。
10:同軸フラットケーブル
20:接続基板
21:単位端子組
22:信号端子部
23:グランド端子部
24:付加グランド端子部
25:パッド部
30:同軸ケーブル
31:中心導体
32:内部絶縁体
33:外部導体
34:外被
41:樹脂フィルム
42:保護フィルム
43:補強フィルム
325:グランドバー
Claims (12)
- 中心導体、前記中心導体の外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体、前記外部導体の外周に配設された外被、をそれぞれ有する複数の同軸ケーブルと、平面状に配列された複数の前記同軸ケーブルの並列面の少なくとも一方に接着されて複数の前記同軸ケーブルの並列状態を維持する樹脂フィルムと、を有する同軸フラットケーブルと、
前記同軸フラットケーブルの長手方向の少なくとも一方の端部に接続された接続基板と、を有し、
前記接続基板は、2本の前記同軸ケーブルのそれぞれの前記中心導体がハンダ付けされた直線状の2つの信号端子部と、少なくとも一つの前記同軸ケーブルの前記外部導体に電気的に接続された1つの直線状のグランド端子部とからなる単位端子組を複数有し、
複数の前記単位端子組は、前記信号端子部の延びる方向と直交する方向について、2つの前記信号端子部と1つの前記グランド端子部とがこの順で並ぶように配列されており、
前記信号端子部と前記グランド端子部は前記単位端子組の配列方向と直交する方向に延び、
前記単位端子組の2つの前記信号端子部の配列ピッチは、これらにそれぞれ接続されている対にされた2本の前記同軸ケーブルのピッチP1に等しく、
隣接する前記単位端子組にそれぞれ接続された互いに近い側の2本の前記同軸ケーブルのピッチP2が、前記ピッチP1よりも広い状態で、複数の前記同軸ケーブルの並列状態を前記樹脂フィルムが維持し、
前記ピッチP2は前記ピッチP1の2倍である、配線部材。 - 前記樹脂フィルムの長さ方向の端部から露出された前記外被が前記接続基板に接着されている、請求項1に記載の配線部材。
- 前記樹脂フィルムの長さ方向の端部が、前記同軸ケーブルの前記外被と前記接続基板との間に位置するように、前記同軸ケーブルの前記外被に接着されている、請求項1に記載の配線部材。
- 前記樹脂フィルムの前記端部が前記接続基板に接着されることにより、前記同軸ケーブルが前記接続基板に固定されている、請求項3に記載の配線部材。
- 前記同軸ケーブルの露出された前記外部導体と、それより先端側の部分が保護フィルムで覆われている、請求項1に記載の配線部材。
- 前記保護フィルムは、前記同軸ケーブルの露出された前記外被と前記接続基板とに跨って接着されている、請求項5に記載の配線部材。
- 前記単位端子組のそれぞれの前記グランド端子部は、前記同軸ケーブルの前記外被付近の部分が、パッド部によって連結されており、
少なくとも一つの前記同軸ケーブルの前記外部導体は、前記パッド部にハンダ付けされている、請求項1に記載の配線部材。 - 少なくとも一つの前記同軸ケーブルの前記外部導体が前記配列方向に延びるグランドバーにハンダ付けされ、前記グランド端子部が前記グランドバーに電気的に接続されている、請求項1に記載の配線部材。
- 前記同軸フラットケーブルの端部において、先端に向かって、前記外部導体、前記内部絶縁体、前記中心導体がこの順に段階的に露出されており、
前記内部絶縁体から露出された前記中心導体のそれぞれが、前記接続基板の前記信号端子部にハンダ付けされている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の配線部材。 - 複数の前記同軸ケーブルの前記並列面の両面に前記樹脂フィルムが設けられている、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の配線部材。
- 前記接続基板は、単位端子組の配列方向の端部に設けられた前記信号端子部と隣接する位置に設けられ、前記単位端子組の配列方向と直交する方向に長い付加グランド端子部を有する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の配線部材。
- 前記同軸ケーブルは、単芯の同軸ケーブルである、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の配線部材。
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