以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<写真シール作成装置の外観構成>
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集済み画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信することで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や女子大生などの若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
写真シール作成装置1は、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさを有する箱形状の筐体を有する。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は離れて設置される。撮影部21と背景部22の間に設けられる空間が、利用者が撮影作業を行う撮影空間となる。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影する装置である。撮影空間に臨む撮影部21の正面にはカメラなどが設けられる。撮影部21の、編集ユニット12と接する面には正面パネル41が設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル42Aにより構成され、左側面が側面パネル42B(図2)により構成される。
背景部22は、それぞれ板状の部材である背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52B(図2)から構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する。側面パネル52Aは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル52Bは、背面パネル51の左端に取り付けられる。
側面パネル42Aと側面パネル52Aは、所定の間隔をあけてほぼ同一平面に設けられる。側面パネル42Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部31Aによって連結される。また、側面パネル42Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けられた例えば金属製の部材である連結部34によって連結される。
側面パネル42Bと側面パネル52Bも同様にほぼ同一平面に設けられる。側面パネル42Bと側面パネル52Bの上部は連結部31Bによって連結される。側面パネル42Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた金属製の部材(図示せず)によって連結される。
側面パネル42A、連結部31A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が、撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル42B、連結部31B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口もまた、撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部31A、連結部31B、および背景部22の背面パネル51に囲まれる開口が形成される。その開口には、その一部を覆うように天井ストロボユニット32が設けられる。天井ストロボユニット32の一端は連結部31Aに固定され、他端は連結部31Bに固定される。
天井ストロボユニット32は、撮影空間内に向けて光を照射するストロボ発光管を内蔵する。天井ストロボユニット32の内部には、ストロボ発光管の他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット32は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面12Aと、面12Aの上方に形成された斜面12Bから構成される。面12Aは、床面に対して垂直であり、撮影部21の側面パネル42Aとほぼ平行な面である。斜面12Bには、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。
斜面12Bの上方右側には、照明装置73の一端を支持する柱状の支持部71A(図5)が設けられる。斜面12Bの左側には、照明装置73の他端を支持する柱状の支持部71Bが設けられる。支持部71Aの右側には板状のパネル72が設けられる。パネル72の上面にはカーテンレール75を支持する支持部74が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール75が取り付けられる。カーテンレール75は、3本のレール75A乃至75Cが組み合わされて構成される。3本のレール75A乃至75Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わされる。平行に設けられるレール75Aとレール75Bの一端は、連結部31Aと連結部31Bにそれぞれ固定され、レール75Aとレール75Bの他端は、レール75Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール75には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
また、後述するが、編集ユニット12の右側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の右側面前方の空間が、印刷が終了するのを利用者が待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図2は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、利用者は、白抜き矢印#1で示されるように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示されるように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。出入り口G1は側面パネル42Aと側面パネル52Aの間の開口であり、出入り口G2は側面パネル42Bと側面パネル52Bの間の開口である。利用者は、撮影空間A1において、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなどを利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示されるように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示されるように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。
編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示されるように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#6で示されるように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終了するのを待つ間、例えば、サーバに送信する画像の選択や、利用者が持つ携帯端末のメールアドレスの入力を事後選択作業として行う。
印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各部の構成について説明する。
<撮影部の構成>
図3は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bに囲まれるようにして構成される。
正面パネル41のほぼ中央には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91、正面ストロボユニット92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
正面ストロボユニット92は、カメラ91の上方に設けられる。正面ストロボユニット92は、他のストロボユニットと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光する。正面ストロボユニット92は、被写体としての利用者の顔付近に、その正面から光を照射する。
タッチパネルモニタ93は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIパーツを表示することで、利用者の選択操作を受け付ける機能とを備える。タッチパネルモニタ93には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
正面パネル41において、カメラユニット81の上方には上ストロボユニット82が設置される。また、カメラユニット81の左方には左ストロボユニット83が設置され、カメラユニット81の右方には右ストロボユニット84が設置される。さらに、カメラユニット81の下方には箱状の足元ストロボユニット85が設置される。
上ストロボユニット82は、前方上側から利用者に光を照射する。左ストロボユニット83は、前方左側から利用者に光を照射する。右ストロボユニット84は、前方右側から利用者に光を照射する。足元ストロボユニット85は、利用者の足元に光を照射する。
上ストロボユニット82、左ストロボユニット83、右ストロボユニット84、および足元ストロボユニット85の内部には蛍光灯が設けられる。これらの蛍光灯は、天井ストロボユニット32内部の蛍光灯とあわせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光する蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間A1内の明るさが適宜調整される。
足元ストロボユニット85の右側および左側には、足元ストロボユニット85より高さの低い箱状部86A,86Bが設けられる。箱状部86A,86Bそれぞれの上面は、利用者が手荷物などを置くための荷物置き場となる。
さらに、箱状部86Aには、利用者が硬貨を投入する硬貨投入口87が設けられる。
また、図示はしないが、正面パネル41の例えば天井付近にはスピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影作業に関する案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図4は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方中央には背面上ストロボユニット121が設けられる。また、背面パネル51の上方右側(図中、左側)には背面右ストロボユニット122が設けられ、背面パネル51の上方左側(図中、右側)には背面左ストロボユニット123が設けられる。
背面上ストロボユニット121は、後方上側から利用者に光を照射する。背面右ストロボユニット122は、後方右側から利用者に光を照射する。背面左ストロボユニット123は、後方左側から利用者に光を照射する。
背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、背面カーテン124が貼り付けられる。背面カーテン124の色は、例えば緑色とされる。また、図示はしないが、側面パネル52A,52Bそれぞれの撮影空間A1側にも、背面カーテン124と同様の側面カーテンが貼り付けられる。側面カーテンの色は、背面カーテン124の色と同一とする。
これらのカーテンはクロマキー用のカーテンとして用いられる。これにより、撮影画像に対してクロマキー処理を施し、利用者が所望する背景画像を、撮影画像の背景部分に合成することができる。なお、これらのカーテンの色は、クロマキー処理を行うことができる色であればよく、青色など、その他の色であってもよい。
<編集ユニットの構成>
図5は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面12Bのほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図6は、編集ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の右側面の一部を構成するパネル72には、タブレット内蔵モニタ141が設けられる。タブレット内蔵モニタ141には、事後選択作業に用いられる画面が表示される。
編集ユニット12の右側面の下部には、シール紙排出口142が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウト(以下、シールレイアウトという)でシール紙に印刷され、シール紙排出口142から排出される。
タブレット内蔵モニタ141の下方には、スピーカ143が設けられる。スピーカ143は、事後選択作業に関する案内音声、BGM、効果音等などを出力する。
<写真シール作成装置の内部構成>
図7は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図7において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部201は、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209A,209B、および事後選択部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部202は、制御部201から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部203は、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば、利用者に選択された撮影画像や編集画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末に表示されたり、ダウンロードされたりする。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206は、制御部201において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部208は、硬貨処理部221、照明装置222、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ223から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入口87への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部201に出力する。
照明装置222は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、制御部201によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部209Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部209Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部209A,209Bを特に区別しない場合には、単に、編集部209という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
事後選択部210は、印刷待ち空間A3にいる利用者を対象とした事後選択処理を実現する。事後選択処理は、事後選択作業を利用者に行わせるための処理である。事後選択部210は、タブレット内蔵モニタ141、スピーカ143、およびプリンタ241から構成される。プリンタ241にはシール紙ユニット242が装着される。
タブレット内蔵モニタ141は、制御部201による制御に従って各種の選択画面等を表示し、その画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の設定が行われる。
プリンタ241は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット242に収納されているシール紙に編集画像を印刷する。プリンタ241は、編集画像を所定のシールレイアウトで印刷したシール紙を、シール紙排出口142に排出する。
<制御部の構成>
図8は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図8に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201は、撮影処理部301、編集処理部302、印刷処理部303、および事後選択処理部304から構成される。
撮影処理部301は、撮影部208の各部を制御することで、撮影処理を行う。編集処理部302は、編集部209の各部を制御することで、編集処理を行う。印刷処理部303は、事後選択部210のプリンタ241を制御することで、印刷処理を行う。事後選択処理部304は、事後選択部210のタブレット内蔵モニタ141を制御することで、事後選択処理を行う。
<撮影処理部の構成例>
図9は、撮影処理部301の機能構成例を示すブロック図である。
撮影処理部301は、表示制御部311および撮影制御部312から構成される。
表示制御部311は、タッチパネルモニタ93の表示を制御する。例えば、表示制御部311は、タッチパネルモニタ93に、カメラ91に取り込まれたライブビュー画像を表示させたり、撮影結果である撮影画像を表示させたりする。
撮影制御部312は、カメラ91を制御することで、利用者を被写体とした撮影を行い、ライブビュー画像や撮影画像を生成する。
なお、表示制御部311は、複数回行われる撮影のうちの第1の撮影が行われる前には、利用者を撮影空間A1における所定の立ち位置へ誘導するための誘導画像を、タッチパネルモニタ93に表示させ、第1の撮影以外の第2の撮影が行われる前には、誘導画像をタッチパネルモニタ93に表示させない。
すなわち、撮影制御部312は、複数回の撮影として、その撮影が行われる前に誘導画像が表示される第1の撮影と、撮影が行われる前に誘導画像が表示されない第2の撮影の、2種類の撮影を行う。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図10のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。図10の処理は、所定の金額分の硬貨が硬貨投入口87に投入されたときに開始される。
ステップS1において、撮影処理部301は、撮影部208を制御することで、撮影処理を行う。具体的には、撮影処理部301は、カメラ91に取り込まれた被写体のライブビュー画像をタッチパネルモニタ93に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体とした撮影を行い、撮影画像を生成する。
ステップS2において、編集処理部302は、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部209を制御することで、編集処理を行う。具体的には、編集処理部302は、撮影処理により得られた撮影画像について利用者に編集作業を行わせることで、編集が施された編集画像を生成する。
ステップS3において、印刷処理部303は、プリンタ241を制御することで、印刷処理を開始する。具体的には、印刷処理部303は、編集処理により得られた編集画像を、プリンタ241に出力してシール紙に印刷させる。なお、撮影処理により得られた撮影画像が、シール紙に印刷されるようにしてもよい。
ステップS4において、事後選択処理部304は、タブレット内蔵モニタ141を制御することで、事後選択処理を行う。具体的には、事後選択処理部304は、印刷が終わるのを待っている利用者に事後選択作業を行わせ、選択された撮影画像や編集画像を利用者の携帯端末に送信するために、その画像をサーバに送信する。
印刷が終了すると、ステップS5において、プリンタ241は、印刷済みのシール紙をシール紙排出口142に排出し、処理を終了させる。
<撮影処理の詳細>
次に、図11のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS1の撮影処理の詳細について説明する。
撮影処理においては、後述するように6回の撮影が行われる。そのうち、1乃至5回目の撮影としてアップ撮影が行われ、6回目の撮影として全身撮影が行われる。
アップ撮影は、顔を中心として、利用者のほぼ胸から上の範囲(上半身)が写る画像であるアップ画像を得るための撮影である。全身撮影は、利用者のほぼ全身が写る画像である全身画像を得るための撮影である。全身撮影においては、斜め上から見た利用者の全身が写る画像が得られるようにもできるし、正面から見た利用者の全身が写る画像が得られるようにもできる。
さて、撮影処理が開始されると、ステップS11において、表示制御部311は、人数選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。
人数選択画面は、利用者の人数の選択に用いられる画面である。選択される利用者の人数には、「2人」と「3人以上」とがある。人数選択画面には、「2人」および「3人以上」それぞれを選択するための2つのボタンが表示される。
人数選択画面において、人数を選択するためのボタンのいずれかが選択されると、処理はステップS12に進む。なお、以降においては、人数選択画面において「2人」を選択するためのボタンが選択されたものとして説明する。
ステップS12において、表示制御部311は、誘導画像としてのガイダンス画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。
図12は、誘導画像(ガイダンス画面)の表示例を示している。
図12のガイダンス画面には、撮影空間A1における撮影部21寄りの床面部分を模した画像が表示されている。その床面部分には、2人の利用者の立ち位置を示す目印を模した目印画像411Pが表示されている。また、ガイダンス画面には、「ココに立たないとピントが合わないよ!」のメッセージを含む吹き出しSBが表示されている。
撮影空間A1における撮影部21寄りの床面上には、図13に示されるように、2人の利用者の立ち位置を示す目印411が表示されている。目印411は、撮影空間A1の床に敷かれる床シートに印刷されるようにしてもよいし、床シート上に貼付されるようにしてもよい。
目印411は、カメラ91方向に垂直な方向に横長の角丸長方形の左右それぞれに、左右の足をかたどった図形を有しており、その間には「ピントがしっかり合う、『盛れるzone』の中で撮影してね」のメッセージが示されている。
「盛れるzone」は、目印411内の領域を示しており、2人の利用者が目印411内に立って、後述する1乃至5回目のアップ撮影に臨むことで、ピントの合った撮影画像(アップ画像)が得られるようになる。
したがって、利用者は、後述する1回目の撮影が行われる前に、ガイダンス画面を確認することで、撮影空間A1において目印411上に立つ必要があることを認識し、自身の立ち位置を目印411に決定することができる。
ガイダンス画面が所定時間表示された後、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、撮影制御部312は、1回目の撮影を行う。具体的には、モデルとなる人物がポーズをとっているポーズ見本画像が表示された後、撮影制御部312によって、カメラ91による動画像の撮影が開始され、撮影によって得られた動画像がライブビュー表示画面に表示される。
図14は、1回目の撮影(アップ撮影)のライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の中央上寄りには、画像表示領域421が設けられる。画像表示領域421には、2人の利用者が映る動画像がリアルタイムで表示される。画像表示領域421上には、2人の利用者の顔が配置されるべき位置を示す2つの枠が表示される。
画像表示領域421の下方には、「まずはカメラ目線で!」のメッセージが表示され、さらにその下方には、画像表示領域431乃至435が設けられる。画像表示領域431乃至435には、それぞれ1乃至5回目の撮影により得られたアップ画像が、撮影結果として表示される。
カメラ91に取り込まれた動画像から、所定の範囲が切り出されて、画像表示領域421の表示に用いられる。2人の利用者は、画像表示領域421の表示を確認しながら、それぞれの顔が画像表示領域421の2つの枠に収まるように、顔の位置を調整する。
このようなライブビュー画像が所定時間表示された後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影のタイミングになったとき、撮影制御部312は、撮影画像である静止画像を取得する撮影を行う。撮影によって得られた撮影画像は、撮影結果として画像表示領域421に表示される。
なお、1回目の撮影により得られた撮影画像(アップ画像)は、シール紙に印刷されたり、サーバを介して携帯端末へ送信される他、顔認識の結果、編集処理において選択される顔や目に対する画像処理の選択に用いられる。1回目の撮影においては、2つの枠内に利用者それぞれの顔が収まるようにして撮影が行われるため、それぞれの枠内にある顔が、それぞれの利用者の顔として認識される。
1回目の撮影が終了すると、ステップS14において、表示制御部311は、写りコース選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。
図15は、写りコース選択画面の例を示している。
写りコース選択画面の左右それぞれには、コース選択ボタン441,442が設けられる。
コース選択ボタン441は、撮影画像に写る被写体の写りを決定する写りコースとして、「Lightコース」を選択するためのボタンである。Lightコースは、肌の色を若干黄みを帯びた色にすることで、撮影画像に写る被写体の肌の質感を自然でうるおいのあるものとするための写りコースである。
コース選択ボタン442は、撮影画像に写る被写体の写りを決定する写りコースとして、「Clearコース」を選択するためのボタンである。Clearコースは、肌の色を若干青みを帯びた色にすることで、撮影画像に写る被写体の肌の質感を色白で透明感のあるものとするための写りコースである。
写りコースにより決定される被写体の写りは、撮影画像に対して施される画像処理によって決定される。例えば、被写体の写りは、撮影画像における人物領域の彩度、明度、シャープネス、コントラストなどの少なくともいずれかを調整することで決定される。
また、コース選択ボタン441,442それぞれには、1回目の撮影により得られたアップ画像が、それぞれの写りコースに対応する画像処理が施された状態で表示される。これにより、利用者は、実際の被写体の写りを確認することができ、より確実に好みの写りコースを選択することができる。
写りコース選択画面が操作されることによって、いずれかの写りコースが選択されると、ポーズ見本画像が表示され、その後、ライブビュー表示画面がタッチパネルモニタ93に表示される。
その状態で撮影タイミングになったとき、ステップS15において、撮影制御部312は、2回目の撮影(アップ撮影)を行う。撮影によって得られた撮影画像は、撮影結果として画像表示領域421に表示される。
同様にして、ステップS16乃至S18において、撮影制御部312は、それぞれ3乃至5回目の撮影(アップ撮影)を行う。
5回目の撮影が行われた後、ステップS19において、撮影制御部312は、続けて(すなわち、全身撮影のための立ち位置に誘導するためのガイダンス画面が表示されないまま)6回目の撮影(全身撮影)を行う。具体的には、全身が映ったモデルがポーズをとっているポーズ見本画像が表示された後、撮影制御部312によって、カメラ91による動画像の撮影が開始され、撮影によって得られた動画像がライブビュー表示画面に表示される。
図16は、6回目の撮影(全身撮影)のライブビュー表示画面の例を示す図である。
本実施の形態においては、アップ画像のアスペクトは1.2:1で、全身画像のアスペクト比は1.4:1とされる。したがって、図16のライブビュー表示画面においては、図14のライブビュー表示画面における画像表示領域421より縦長の画像表示領域421Cが設けられる。
このようなライブビュー画像が所定時間表示された後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影のタイミングになったとき、撮影制御部312は、撮影画像である静止画像を取得する撮影を行う。撮影によって得られた撮影画像は、撮影結果として画像表示領域421Cに表示される。
このようにして、ステップS13乃至S19にわたって6回の撮影が行われた後、ステップS20において、撮影処理部301は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ93に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ223から出力させることによって行われる。
以上のようにして、撮影処理が行われる。
従来、複数回のアップ撮影が行われた後に、全身撮影が行われる場合、利用者を、全身撮影のための立ち位置に誘導するためのガイダンス画面が、アップ撮影から全身撮影に切り替わるとき、すなわち、全身撮影が行われる前に表示されていた。
しかしながら、撮影と撮影との間にガイダンス画面が表示されることにより、撮影タイミングの間隔が一定でなくなるので、利用者は撮影作業に集中できなくなるおそれがあった。
そこで、本実施の形態においては、1回目のアップ撮影が行われる前だけに、ガイダンス画面(誘導画像)を表示し、2乃至5回目のアップ撮影が行われる前はもちろん、6回目の撮影である全身撮影が行われる前にも、ガイダンス画面を表示しないようにする。
これにより、アップ撮影から全身撮影に切り替わるときも、撮影タイミングの間隔が一定となるので、利用者を撮影作業に集中させることが可能となる。
さらに、全身撮影が行われる前のガイダンス画面の表示を省略することで、撮影処理全体に要する時間を短縮することができ、ひいては、写真シール作成ゲームの回転率を向上させることができる。
<人数に応じた誘導画像の表示>
以上においては、人数選択画面において「2人」を選択するためのボタンが選択された場合の撮影処理(2人用の撮影処理)の流れについて説明した。人数選択画面において「3人以上」を選択するためのボタンが選択された場合の撮影処理(3人以上用の撮影処理)の流れは、基本的には2人用の撮影処理と同様であるが、誘導画像の表示(ステップS12)の処理はスキップされる。
すなわち、人数選択画面において「2人」を選択するためのボタンが選択された場合、1回目の撮影(アップ撮影)が行われる前にだけ、誘導画像が表示され、人数選択画面において「3人以上」を選択するためのボタンが選択された場合、全ての撮影が行われる前において、誘導画像は表示されない。
利用者が2人の場合、アップ画像においては、それぞれの顔の大きさや、背景と人物との配置のバランスが、画像の完成度に大きく影響を与える。そこで、利用者が2人の場合には、利用者を適切な立ち位置に誘導し、顔の大きさや、背景と人物との配置のバランスを最適にするために、1回目の撮影(アップ撮影)が行われる前にだけ、誘導画像が表示されるようにする。これにより、画像の完成度を向上させることができる。
また、アップ撮影から全身画像に切り替わる際に、誘導画像が表示される場合、利用者はその誘導に従い、全身撮影の立ち位置へと移動することになる。このとき、例えば、利用者の身長が平均より大きい場合、その利用者は撮影範囲から見切れてしまい、利用者の身長が平均より小さい場合、撮影範囲に対して利用者の写る領域が小さくなってしまう。逆に、アップ撮影から全身画像に切り替わる際に、誘導画像が表示されなくとも、利用者はライブビュー表示画面(図16)を確認しながら、自身の立ち位置を適切な位置に決定することができる。
一方、撮影空間A1には、その大きさから8名程度の利用者が入ることができるが、利用者のグループによってその人数は異なるため、利用者の人数によって、一人ひとりの最適な立ち位置も異なる。したがって、利用者が3人以上の場合には、いかなる撮影が行われる前であっても、誘導画像は表示されないようにする。
なお、人数選択画面において「3人以上」を選択するためのボタンが選択された場合であっても、1回目の撮影(アップ撮影)が行われる前にだけ、誘導画像が表示されるようにしてもよい。
<撮影環境について>
本実施の形態においては、カメラ91のレンズは単焦点レンズとされる。
一方、上述したように、本実施の形態においては、顔を中心として、利用者のほぼ胸から上の範囲が写る画像であるアップ画像を得るためのアップ撮影と、利用者のほぼ全身が写る画像である全身画像を得るための全身撮影とが行われる。アップ画像は、主に利用者自身の顔を記録するために、全身画像は、主に服装を記録するために用いられている。なお、全身撮影においては、上述したように、斜め上から見た利用者の全身が写る画像(上から全身画像)が得られるようにもできるし、正面から見た利用者の全身が写る画像(正面全身画像)が得られるようにもできる。上から全身画像は、特に、利用者の顔を強調しつつ、服装を記録することができる画像であり、正面全身画像は、ファッション誌と同様の撮影アングルで服装を記録することができる画像である。
したがって、本実施の形態においては、焦点を固定した状態で、異なる撮影範囲の画像を得るために、一定の撮影範囲で撮影された原画像から、異なる範囲を切り出すことが行われている。
具体的には、図17に示されるように、アップ撮影が行われた場合は、原画像451から、切り出し枠CF1で設定される範囲の領域が切り出されることで、アップ画像461が得られる。また、全身撮影が行われた場合は、原画像451から、切り出し枠CF2で設定される範囲の領域が切り出されることで、全身画像462が得られる。
切り出し枠CF1,CF2の位置は、原画像451に対して固定されるようにしてもよいし、人物の位置に応じて調整されるようにしてもよい。特に、上述したように、全身撮影が行われる前に誘導画面が表示されず、全身撮影において最適な立ち位置に利用者が立っていなくとも、全身画像を得るための切り出し枠CF2を調整可能とすることで、撮影範囲に利用者が適切に収まった全身画像を得ることが可能となる。
なお、カメラ91のレンズを、単焦点レンズに代えて、焦点距離が変更可能なレンズとしてもよい。
また、撮影空間A1内には、複数のストロボユニットが設けられているが、それぞれのストロボユニットの発光量や発光パターンは、撮影範囲によって(アップ撮影が行われるか、全身撮影が行われるかに応じて)異なるように調整される。
具体的には、全身撮影が行われる場合、利用者は、アップ撮影が行われる場合と比較してカメラ91から遠い位置に立つ。そのため、全身撮影が行われる場合には、主光源となる正面ストロボユニット92の他、背面上ストロボユニット121、背面右ストロボユニット122、および背面左ストロボユニット123の発光量が、アップ撮影が行われる場合より多くなるように調整される。
<立ち位置への誘導の他の例>
以上においては、1回目の撮影が行われる前に、ガイダンス画面として誘導画像が表示されるものとしたが、ライブビュー表示画面に誘導画像が表示されるようにしてもよい。
例えば、図18に示されるように、画像表示領域421の右方に、誘導画像481が表示されるようにしてもよい。なお、誘導画像481は、画像表示領域421の左方に表示されるようにしてもよいし、画像表示領域421の左右両方に表示されるようにしてもよい。
また、図19に示されるように、画像表示領域421上に誘導画像481が表示されるようにしてもよい。この場合、誘導画像481は、利用者によるライブビュー画像の確認に影響を及ぼさない程度の大きさで表示されるようにする。なお、ライブビュー画像に映る利用者の顔の大きさを判別し、顔の大きさが一定の大きさを超えない場合にのみ、画像表示領域421上に誘導画像481が表示されるようにしてもよい。
なお、ライブビュー表示画面に誘導画像が表示されるようにした場合、ライブビュー表示画面が表示されている間、常に誘導画像が表示される必要はなく、例えばカウントダウンが開始されるまでなどの所定の時間だけ表示されるようにしてもよい。さらに、ライブビュー表示画面上で、誘導画像が点滅したり、移動したり、色が変化したりするようにしてもよい。
また、カメラ91のレンズを、焦点距離が変更可能なレンズとした場合、アップ撮影が行われる場合と、全身撮影が行われる場合とで、カメラ91のレンズは異なる焦点距離に調整される。そこで、アップ撮影から全身画像に切り替わる際に、ライブビュー画像が表示された状態で、焦点距離が調整されるようにしてもよい。これにより、利用者は、徐々に撮影範囲が変化する(ズームアウトする)ライブビュー画像を確認しながら、全身撮影の立ち位置を決定することができる。
さらに、ガイダンス画面として、図12のガイダンス画面(誘導画像)に代えて、図20に示されるようなガイダンス画面が表示されるようにしてもよい。
図20のガイダンス画面には、撮影空間A1における撮影部21寄りの床面部分を模した誘導画像511が表示されている。その床面部分には、2行×4列に配置された目印画像521乃至528が表示されている。目印画像521乃至528は、それぞれ視覚的に異なる図形の画像である。
この場合、撮影空間A1における撮影部21寄りの床面上にも、目印画像521乃至528と同様の図形が表示されるものとする。実際に床面上に表示される図形はいずれも、全体が例えば黒色で塗りつぶされている。
図20のガイダンス画面においては、目印画像521乃至528のうち、2人の利用者の立ち位置を示す目印画像522,523が、他の目印画像の色(黒色)と異なる色で表示される。
これにより、利用者は、1回目の撮影が行われる前に、ガイダンス画面を確認することで、撮影空間A1において目印画像522,523に対応する図形の上に立つ必要があることを認識し、自身の立ち位置を目印画像522,523に対応する図形の上に決定することができる。
なお、目印画像521乃至528のうち、他の目印画像の色(黒色)と異なる色で表示する目印画像を変えることで、利用者を任意の立ち位置に誘導することができる。
<変形例>
以下においては、上述した撮影処理における変形例について説明する。
(例1)
撮影処理において6回の撮影が終了した後、1乃至5回目の撮影により得られたアップ画像、および、6回目の撮影により得られた全身画像のうちのいずれか1枚の撮り直しが行われるようにしてもよい。この場合、撮り直しの対象とする撮影画像を選択するための撮り直し対象選択画面が、タッチパネルモニタ93に表示されるようにする。
撮り直し対象選択画面は、6回目の撮影である全身撮影が終了した後に表示されるものとする。したがって、利用者は、通常カメラ91からある程度離れて行う全身撮影の立ち位置からタッチパネルモニタ93に近づき、撮り直し対象選択画面において、撮り直しの対象とする撮影画像を選択する。
撮り直し対象選択画面において、撮り直しの対象とする撮影画像が選択されると、選択された撮影画像に対応する撮影(撮り直し)が行われる。
このとき、撮り直し対象選択画面において、全身画像が選択されると、全身撮影の撮り直しが行われるため、利用者は再び、カメラ91から離れた立ち位置へ移動する必要があるが、既に一度、その立ち位置での撮影が行われているので、全身撮影の撮り直しが行われる前であっても、誘導画像は表示されないようにする。
(例2)
撮影処理における6回目の撮影として、全身撮影に代えて、動画像を得るための撮影が行われるようにしてもよい。例えばこの動画像は、6回目の撮影により得られた撮影画像と、一部が動画像で構成される合成用動画像とが合成されてなる合成動画像とされる。
撮影画像に合成される合成用動画像の中には、撮影範囲において人物の位置を規定するもの、言い換えると、立ち位置の決定に失敗すると、最終的な合成動画像の完成度が低下するようなものが用意されるが、そのような撮影が行われる前であっても、誘導画像は表示されないようにする。
(例3)
以上においては、複数回のアップ撮影が行われた後に、全身撮影が行われるものとしたが、所定回数の全身撮影が行われた後に、アップ撮影が行われるようにしてもよい。すなわち、撮影処理における1回目の撮影として、全身撮影が行われるようにしてもよい。この場合、1回目の全身撮影が行われる前だけに、ガイダンス画面(誘導画像)を表示し、全身撮影であるかアップ撮影であるかにかかわらず、2回目以降の撮影が行われる前には、ガイダンス画面を表示しないようにする。
(例4)
以上においては、人数選択画面において選択された人数によって、ガイダンス画面が表示されるか否かが決まるものとしたが、これ以外にも、撮影処理において、撮影に関する所定の設定を行うための撮影コースを選択させるようにし、選択された撮影コースによって、ガイダンス画面が表示されるか否かが決まるようにしてもよい。すなわち、撮影コースが選択されることで、ガイダンス画面が表示されるか否かが、間接的に選択されるようにしてもよい。
上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた撮影画像や編集画像をシール紙に印刷するとともに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供する構成を採るものとした。これに限らず、撮影画像や編集画像をシール紙に印刷せずに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ることも可能である。また逆に、撮影画像や編集画像をサーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
すなわち、本技術は、撮影画像や編集画像がシール紙に印刷された写真シールを作成する写真シール作成装置に限らず、単に、撮影画像や編集画像を作成するゲームを提供する写真作成ゲーム機に適用することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図7に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、そのプログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成される。また、これらだけでなく、記録媒体は、装置本体にあらかじめ組み込まれた状態で管理者に配信されるプログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではない。例えば、所定のサイズの紙やフィルム、プリペイドカードやIC(Integrated Circuit)カードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに、画像を印刷するようにしてもよい。この場合、1または複数の撮影画像が配置されたシールレイアウト画像が、これらの印刷媒体に印刷されるようにしてもよい。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。