JP2018135688A - 橋脚及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工期を短縮できる橋脚及びその構築方法を提供する。【解決手段】外側パネル34、内側パネル35及び連結パネル部36を有し、複数の帯鉄筋26及び複数の中間帯鉄筋23を含む鉄筋篭30が一体化されたプレキャストコンクリートからなる複数のパネル部材33は、内部に主鉄筋21が配置されるように且つ周方向に隙間37を空けて配置される。周方向に互いに隣接する1対の帯鉄筋26同士は帯鉄筋連結部27によって機械継手29を介して連結され、1対の外側パネル34間には外側継手パネル38が設けられ、1対の内側パネル35間には内側継手パネル39が設けられる。外側パネル34及び内側パネル35間、並びに外側継手パネル38及び内側継手パネル39間に、これらを型枠として現場打ちコンクリート部32が形成され、橋脚2が構築される。【選択図】図3

Description

本発明は、橋脚及びその構築方法に関する。
山間部の谷あい等では、高さの大きな鉄筋コンクリート造の橋脚が建設されることがある。そのような橋脚は、基礎上に所定の高さのスパンごとにコンクリート構造物を積み重ねてゆく必要があるため、構築に時間がかかる上、断面寸法も大きくなる。そのため、近年では、橋脚の外周面の部分にプレキャストコンクリートを用い、これを型枠として利用するハーフプレキャスト工法が増えている。
また、スパン毎に橋脚を構築してゆく場合には、上下方向に延びる主鉄筋を接続する必要がある上、鉄筋の組立にも時間がかかる。そこで、橋脚表面を形成するプレキャストコンクリート製のパネル部材に予め帯鉄筋を埋め込んでおき、このパネル部材を、複数スパン分の長さを有する主鉄筋が建て込まれた構築中の橋脚上に建て込む作業と、パネル部材の内部にコンクリートを打設する作業とを繰り返し行うSPER工法を本出願人は開発している(非特許文献1参照)。SPER工法は、現場での鉄筋組立作業を省力化できるため、工期を大幅に短縮することができる。
[online]、平成28年12月1日検索、インターネット(URL: http://www.smcon.co.jp/service/sper/)
しかしながら、非特許文献1に記載の工法では、橋脚の断面がある程度大きい場合(運搬や揚重に支障が生じる程度に大きい場合)、複数のパネル部材を周方向に並べて1スパン分のプレキャスト部材を形成し、周方向に互いに隣接する2つのパネル部材の帯鉄筋同士を繋ぎ合わせる必要がある。鉄筋継手作業を行い易くするためには、両パネル部材間に隙間が空くようにパネル部材を割り付け、鉄筋継手作業後且つコンクリート打設作業前に、この隙間を塞ぐように型枠を組み立てなければならない。そのため、工期の短縮に更なる改良の余地があった。
本発明は、このような背景に鑑み、工期を一層短縮できる橋脚及びその構築方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る橋脚(2)のある態様は、周方向に隙間(37)を空けて並べられ、外側パネル(34)、内側パネル(35)、及び前記外側パネルと前記内側パネルとを連結する連結部(36)を有し、複数の帯鉄筋(26)及び複数の中間帯鉄筋(23)を含む鉄筋篭(30)が一体化されたプレキャストコンクリートからなる複数のパネル部材(33)と、複数の前記パネル部材の前記外側パネル及び前記内側パネル間に配置された複数の主鉄筋(21)と、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の帯鉄筋同士を、機械継手(29)を介して連結する複数の帯鉄筋連結部(27)と、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記外側パネル間に、前記隙間を塞ぐように設けられたプレキャストコンクリートからなる複数の外側継手パネル(38)と、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記内側パネル間に、前記隙間を塞ぐように設けられたプレキャストコンクリートからなる複数の内側継手パネル(39)と、複数の前記パネル部材の前記外側パネル及び前記内側パネル間、並びに複数の前記外側継手パネル及び複数の前記内側継手パネル間に形成された現場打ちコンクリート部(32)とを有する。
この構成によれば、互いに隣接する1対の外側パネル間の隙間及び1対の内側パネル間の隙間を、対応する外側継手パネル又は内側継手パネルによって塞ぐことができるため、型枠組立作業が省力化される。
また、上記の構成において、前記外側継手パネル(38)及び前記内側継手パネル(39)を、周方向に隣接する対応する前記外側パネル(34)又は前記内側パネル(35)に対して固定する固定構造(40、50、60)を更に有するとよい。
この構成によれば、外側継手パネル及び内側継手パネルを固定するために支保工を組む必要がなく、パネル組立作業が容易である。
また、上記の構成において、前記固定構造(40)は、前記外側継手パネル(38)又は前記内側継手パネル(39)に形成されたボルト挿通孔(42)と、対応する周方向に隣接する前記外側パネル(34)又は前記内側パネル(35)に設けられたインサートナット(41)と、前記ボルト挿通孔に挿通されると共に前記インサートナットに螺合し、前記外側継手パネル(38)又は前記内側継手パネル(39)を対応する前記外側パネル(34)又は前記内側パネル(35)に締結するボルト(43)とを含むとよい。
この構成によれば、ボルトによって、外側継手パネルを外側パネルに、或いは内側継手パネルを内側パネルに締結できるため、外側継手パネル或いは内側継手パネルの固定作業が容易である。
また、上記の構成において、前記外側継手パネル(38)が、隣接する前記外側パネル(34)の外面に外面を沿わせて設けられ、前記内側継手パネル(39)が、隣接する前記内側パネル(35)の内面に外面を沿わせて設けられ、前記外側継手パネル(38)を締結するボルトのヘッド(43a)が前記外側継手パネル(38)の内側に設けられ、前記内側継手パネルを締結するボルトのヘッド(43a)が前記内側継手パネル(39)の内側に設けられるとよい。
この構成によれば、外側継手パネル及び外側パネルによって橋脚の外観が良好に保たれる上、内側継手パネル用のボルトの締付作業を鉄筋のない広い空間で行うことができ、締結作業が容易である。
また、上記の構成において、前記固定構造(50)は、前記外側継手パネル(38)及び対応する周方向に隣接する前記外側パネル(34)の一方(34)、又は、前記内側継手パネル(39)及び対応する周方向に隣接する前記内側パネル(35)の一方(35)の周方向端面(34a、35a)に形成されたキー溝(51)と、前記外側継手パネル(38)及び対応する周方向に隣接する前記外側パネル(34)の他方(38)、又は、前記内側継手パネル(39)及び対応する周方向に隣接する前記内側パネル(35)の他方(39)の周方向端面(38a、39a)に形成され、前記キー溝に係合するキー(52)とを含むとよい。
この構成によれば、外側継手パネル又は内側継手パネルを配置すべき位置の上方から吊り下ろすことによって固定することができ、外側継手パネル又は内側継手パネルの固定作業が容易である。
また、上記の構成において、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材(33)の前記キー溝(51)又は前記キー(52)が形成された前記外側パネル(34)又は前記内側パネル(35)の互いに隣接する側の周方向端面(34a、35a)が、上方に向けて広がる1対の上向きテーパ面を形成し、前記キー又は前記キー溝が形成された前記外側パネル(34)又は前記内側パネル(35)の両周方向端面(34a、35a)が、下方に向けて狭まるテーパ形状とされるとよい。
この構成によれば、外側継手パネル又は内側継手パネル39を上方から対応する隙間に挿入する作業を容易にすることができる。
また、上記の構成において、周方向に互いに隣接する1対の前記外側パネル(34)の互いに隣接する側の周方向端面が、外方に向けて広がる1対の外向きテーパ面を形成し、周方向に互いに隣接する1対の前記内側パネル(35)の互いに隣接する側の周方向端面(35a)が、内方に向けて広がる1対の内向きテーパ面を形成し、前記外側継手パネル(38)の両周方向端面(38a)が、内方に向けて狭まるテーパ形状とされ、前記内側継手パネルの両周方向端面(35a)が、外方に向けて狭まるテーパ形状とされ、前記固定構造(60)は、前記外側継手パネル(38)に連結された外端(61a)、及び前記内側継手パネル(39)に連結された内端(61b)を有し、長さ調整可能な複数の連結部材(61)を含むとよい。
この構成によれば、連結部材の長さを短縮させることで、外側継手パネルの両周方向端面が、外向きテーパ面を形成する1対の外側パネルの互いに隣接する側の周方向端面に嵌合し、内側継手パネルの両周方向端面が、内向きテーパ面を形成する1対の内側パネルの周方向端面に嵌合する。これにより、外側継手パネルと内側継手パネルとが互いに固定され、固定作業が容易である。
また、上記の構成において、各連結部材(61)は、前記外側継手パネル(38)に埋設された前記外端(61a)をなす基端及び雄ねじが形成された内遊端(62a)を有する外側バー(62)と、前記内側継手パネル(39)に埋設された前記内端(61b)をなす基端及び雄ねじが形成された外遊端(63a)を有する内側バー(63)と、前記外側バーの前記内遊端と前記内側バーの前記外遊端とを連結するねじ加工継手(64)とを含むとよい。
この構成によれば、連結部材を外側継手パネル及び内側継手パネルに後から固定するための構造や作業が必要ない。そのため、外側継手パネル及び内側継手パネルの製造が容易である上、これらパネルの連結部材による固定も容易である。
また、上記の構成において、複数の前記パネル部材(33)は、1つのスパン(S)に対応する高さを有し、上下に重ねて配置され、前記外側継手パネル(38)及び前記内側継手パネル(39)は、複数のスパンに対応する高さを有するとよい。
この構成によれば、外側継手パネル及び内側継手パネルの配置作業の回数を少なくして工期を短縮できる。また、複数のスパン分の固定作業を同時に行うことができるため、作業効率を向上させることができる。
また、このような課題を解決するために、本発明の他の態様は、上記の構成を有する橋脚(2)の構築方法であって、複数の前記主鉄筋(21)を上方に向けて延出するように配置するステップと、複数の前記主鉄筋が前記外側パネル(34)と前記内側パネル(35)との間に挿入されるように、複数の前記パネル部材(33)を複数のスパン(S)にわたって積み重ねるステップと、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の帯鉄筋(26)同士を前記帯鉄筋連結部(36)によって連結するステップと、前記外側継手パネル(38)を、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記外側パネル(34)間に配置するステップと、前記内側継手パネル(39)を、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記内側パネル(35)間に配置するステップと、前記外側継手パネル及び前記内側継手パネルを固定し、コンクリートの打設及び養生をスパンごとに繰り返し、前記現場打ちコンクリート部(32)を構築するステップとを含む。
この構成によれば、互いに隣接する1対の外側パネル間の隙間及び1対の内側パネル間の隙間を、対応する外側継手パネル又は内側継手パネルによって塞ぐことができるため、型枠組立作業が省力化される。
このように本発明によれば、工期を一層短縮できる橋脚及びその構築方法を提供することができる。
第1実施形態に係る橋脚が適用された橋梁の側面図 図1中のII−II断面図 図2中のIII−III断面図 図3中の要部拡大図 図1に示される橋脚の施工状態を示す側面図 第2実施形態に係る橋脚の図4に対応する要部拡大図 第2実施形態に係る橋脚の図5に対応する施工状態を示す側面図 第3実施形態に係る橋脚の図4に対応する要部拡大図 第3実施形態に係る橋脚の施工手順の説明図
以下、図面を参照して、本発明に係るいくつかの実施形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る橋脚2を適用して構築された橋梁1の側面図である。図1に示されるように、橋梁1は、橋軸方向に離間するように配置された3つ以上の橋台や橋脚2等の支持台間の多径間に橋桁3が連続するように設けられた連続桁形式の多径間連続橋である。図示例では、橋桁3は左側の橋脚2に剛結合され、右側の橋脚2にも剛結合されている。なお、全ての橋脚2に橋桁3が剛結合されている必要はない。
橋脚2は、地盤G中に構築されて基礎をなすフーチング4の上に鉄筋コンクリートにより構築され、内部が中空とされた概ね一定の断面形状を有している。橋桁3は、上床版5と下床版6とを複数のウェブ7により連結したコンクリートからなる箱桁である。橋桁3は、橋脚2の上に位置する柱頭部8と、柱頭部8から橋軸方向の両側に張り出す橋桁張出部9とにより構成される。
本明細書において、鉄筋コンクリートにより構築されるとは、鉄筋によりコンクリートが補強された一般的な意味の鉄筋コンクリート造だけでなく、PC鋼線やPCケーブル、鋼材、鋼繊維、炭素繊維、アラミド繊維、アラミド筋等が含まれたものも含む。また、コンクリートからなるとは、コンクリートのみからなることを意味するのではなく、構造体としてコンクリートを含むことを意味し、鉄筋コンクリート造や、PC鋼線やPCケーブルにより補強されたプレストレストコンクリート構造、鋼繊維や炭素繊維、アラミド繊維、アラミド筋等により補強された構造であってよい。
図2は、図1中のII−II断面図である。図1及び図2に示されるように、橋桁3は、橋軸直角方向に離間する2つのウェブ7を有する単一箱桁とされている。2つのウェブ7は、それぞれ鉛直方向に延在しており、下端が下床版6の橋軸直角方向の端部に、上端が上床版5の橋軸直角方向の中間部に結合している。上床版5は、下床版6よりも幅広に形成され、ウェブ7から側方に張り出す張出部10を有している。下床版6及び1対のウェブ7の幅は橋脚2の幅よりも小さく、上床版5の幅は橋脚2の幅よりも大きくされている。
柱頭部8は、橋桁張出部9と同様に上床版5と下床版6と1対のウェブ7とを有する他、1対のウェブ7間に構築されて箱形断面の中空部を閉塞する横桁11、及び、橋脚2の外周面を上方へ連続させるように湾曲しながらウェブ7よりも側方に膨出する左右の膨出部12を有している。膨出部12は、ウェブ7よりも外側に配置された橋脚2の主鉄筋21(図3)を定着させる機能と、橋脚2の輪郭形状を橋桁3に一体化させる意匠的な機能とを果たす。
横桁11には、橋脚2の橋軸方向の一方から他方に人が通行できるようにするために人通孔13が設けられる。また、横桁11には、橋桁3の内部空間に設けられる外ケーブル方式のPCケーブルを定着させるための定着部14が設けられる。定着部14は、横桁11に形成されたケーブル挿通孔と、ケーブル挿通孔に挿入されたPCケーブルの端部を横桁11に定着させるための定着具とにより構成される。
橋脚2は、中空に形成された中空部分2aと、中空部分2aの上方に中実に形成され、柱頭部8を支持する中実部分2bとを有している。中空部分2aのうち中実部分2bに接続する上端部分には、ハンチ2cが形成されている。中空部分2aのうちハンチ2cが形成された部分以外の部分が、同一断面形状を有する一般部となっている。橋脚2は、所定の高さのスパンSごとに構築される。このスパンSには、一般部のみを含むスパンSと、ハンチ2cを含むスパンSと、中実部分2bのみを含むスパンSとの3種がある。フーチング4からハンチ2cを含むスパンSまでの間には、一般部のみを含む複数のスパンSが設けられる。
図3は、図2中のIII−III断面図であり、一般部のみを含むスパンSにおける橋脚2(以下、単に橋脚2という。)の横断面を示している。図3に示されるように、橋脚2は、概ね平坦な外面(前面及び後面)が橋軸方向に向くように橋軸直角方向に延在する前後の主壁16と、前後の主壁16の左右の端部同士をなだらかに連続させるように湾曲した左右の側壁17とからなる閉断面形状を有する中空構造とされている。
橋脚2の内部(コンクリート内)には、鉛直に延在する複数の主鉄筋21(21A、21B、21C)と、水平に延在する複数の環状帯鉄筋22(22A、22B、22C)と、橋脚2の周方向に沿って所定の間隔をもって配置され、水平に延在する複数の中間帯鉄筋23とが配置されている。
具体的には、橋脚2の外周面に沿って複数の第1主鉄筋21Aが配置され、第1主鉄筋21Aの内側に複数の第2主鉄筋21Bが配置され、橋脚2の内周面に沿って複数の第3主鉄筋21Cが配置されている。第1主鉄筋21Aの外周側には、鉛直方向に所定の間隔をもって配置された複数の第1環状帯鉄筋22Aが第1主鉄筋21Aを取り囲むように配置されている。第2主鉄筋21Bの外周側には、鉛直方向に所定の間隔をもって配置された複数の第2環状帯鉄筋22Bが第2主鉄筋21Bを取り囲むように配置されている。第3主鉄筋21Cの内周側には、鉛直方向に所定の間隔をもって配置された複数の第3環状帯鉄筋22Cが第3主鉄筋21Cにより取り囲まれるように配置されている。複数の中間帯鉄筋23は、橋脚2の周方向の所定の位置にて第1環状帯鉄筋22Aと第3環状帯鉄筋22Cとに端部を係止させてこれらに架け渡され、鉛直方向に所定の間隔をもって配置されている。
図4は、図3中の要部拡大図であり、帯鉄筋連結部27周りを示している。図4に併せて示されるように、各環状帯鉄筋22は、円弧状の2本の帯鉄筋26と、2本の帯鉄筋26の端部同士を連結する2つの帯鉄筋連結部27とにより環状に形成されている。帯鉄筋連結部27は、1本の連結帯鉄筋28と、連結帯鉄筋28の両端に設けられ、帯鉄筋26の端部に繋ぎ合わされる2つの機械継手29とにより構成されている。他の実施形態では、帯鉄筋連結部27が1つの機械継手29により構成されてもよい。
橋脚2は、プレキャストコンクリートにより形成される部分(以下、ハーフプレキャスト部31という)と、現場打ちのコンクリートにより形成される部分(以下、現場打ちコンクリート部32という)とを含むハーフプレキャスト構造とされている。ハーフプレキャスト部31は、1つのスパンS(図1)の高さに対応する高さを有し、橋脚2の周方向に分割された複数(図示例では2つ)のパネル部材33を含んでいる。
各パネル部材33は、それぞれコンクリートからなる外側パネル34、内側パネル35、及び外側パネル34と内側パネル35とを連結する複数の連結パネル部36を有している。外側パネル34は橋脚2の外周面を形成し、内側パネル35は橋脚2の外周面を形成する。また、パネル部材33は、複数の帯鉄筋26及び複数の中間帯鉄筋23を組み立ててなる鉄筋篭30が、外側パネル34、内側パネル35及び連結パネル部36に一体に設けられたプレキャスト製品として製造されている。具体的には、パネル部材33は、第1環状帯鉄筋22Aを構成する帯鉄筋26が外側パネル34に埋設され、第3環状帯鉄筋22Cを構成する帯鉄筋26が内側パネル35に埋設され、全ての中間帯鉄筋23の両端が外側パネル34及び内側パネル35に埋設されるように形成される。また、一部の中間帯鉄筋23は、連結パネル部36に埋設されている。
主鉄筋21及び帯鉄筋連結部27は、現場打ちコンクリート部32のコンクリート内に配置されており、現場打ちコンクリート部32に埋設される。
パネル部材33は周方向に隙間37(37a、37b)を空けて並べられる。即ち、2つのパネル部材33は、端部同士の間に隙間37を空けて互いに対向するように配置される。なお、ここでいう隙間37とは、2つのパネル部材33の外側パネル34間の隙間37aと、2つのパネル部材33の内側パネル35間の隙間37bとの両方を指している。外側パネル34間の隙間37aの寸法と内側パネル35間の隙間37bの寸法とは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
2つのパネル部材33の外側パネル34間の各隙間37aには、プレキャストコンクリートからなる外側継手パネル38が隙間37aを塞ぐように配置されている。2つのパネル部材33の内側パネル35間の各隙間37bには、プレキャストコンクリートからなる内側継手パネル39が隙間37bを塞ぐように配置されている。
外側継手パネル38は、周方向に隣接する外側パネル34に対して固定構造40によって固定されている。また、内側継手パネル39も、周方向に隣接する内側パネル35に対して固定構造40によって固定されている。以下、図4を参照して、固定構造40周辺の構造について説明する。
外側パネル34及び外側継手パネル38は、外面に段差が生じないように互いの外面を連続させるように配置されている。外側パネル34の端部は他の部分に比べて肉厚にされている。外側継手パネル38は、両端部において外側パネル34の端部よりも薄く形成されている。従って、外側パネル34の端部は外側継手パネル38の端部に対して内側に突出するように段差面を形成しており、この段差面から第1環状帯鉄筋22Aの帯鉄筋26が周方向に突出している。外側継手パネル38は、中間部において更に薄く形成されており、中間部と両端部との間にて内面に段差面を形成している。
周方向に隙間37aを空けて隣接配置された2つの外側パネル34の互いに近接する側の周方向端面34aは、互いに平行とされている。外側継手パネル38の両周方向端面38aは、対応する外側パネル34の周方向端面34aと平行且つ互いに平行とされている。
内側継手パネル39は、内側パネル35の内側に配置され、外面を内側パネル35の内面に当接させている。内側パネル35は、中間部において薄く形成されており、中間部と両端部との間にて内面に段差面を形成している。内側パネル35の内面における周方向縁部の近傍には、内側継手パネル39の周方向端面39aに当接する周方向端面35aを形成すべく内方に向けて突出している。
本実施形態の固定構造40は以下のように構成されている。即ち、外側パネル34には、インサートナット41が埋設されている。外側継手パネル38のインサートナット41に対向する位置には、上記内方に向けて突出する部分を周方向に貫通するようにボルト挿通孔42が形成されている。外側継手パネル38の内側からボルト挿通孔42に挿通されるボルト43がインサートナット41に螺合することにより、外側継手パネル38が外側パネル34に締結される。
同様に、内側パネル35にはインサートナット41が埋設されている。インサートナット41は、上記内方に向けて突出する部分に設けられている。内側継手パネル39のインサートナット41に対向する位置には、上記内方に向けて突出する部分を貫通するようにボルト挿通孔42が形成されている。内側継手パネル39の内側からボルト挿通孔42に挿通されるボルト43がインサートナット41に螺合することにより、内側継手パネル39が内側パネル35に締結される。
図5は、図1に示される橋脚2の施工状態を示す側面図である。図5に示されるように、外側継手パネル38は、複数(図示例では4つ)のスパンSの高さに対応する高さを有している。スパンSは1.5m程度であり、外側継手パネル38の高さは6m程度となっている。内側継手パネル39も同様に、複数のスパンSの高さに対応する6m程度の高さを有している。外側継手パネル38及び内側継手パネル39は、上下方向において周方向の幅が一定とされた側面視矩形を呈している。
橋脚2の施工手順は次の通りである。図3〜図5に示されるように、まず、橋脚2の構築済み部分又はフーチング4の上面から、複数のスパンSの高さ(外側継手パネル38の高さの整数倍が好ましい)の主鉄筋21を延出させておく。次に、主鉄筋21が外側パネル34と内側パネル35との間に挿入されるように、前後1対のパネル部材33を上方から吊り下ろす作業を繰り返し、複数のスパンSにわたってパネル部材33を積み重ねる。その後、積み重ねたパネル部材33の周方向に互いに隣接する1対の帯鉄筋26同士(鉛直方向に対応する全ての対の帯鉄筋26同士)を帯鉄筋連結部27によって連結し、環状帯鉄筋22を形成する。具体的には、連結帯鉄筋28を所定の位置に配置し、その端部と帯鉄筋26の端部とが挿入されるように帯鉄筋26の両端に2つの機械継手29を配置し、その内部にグラウトを注入して固化させる。
その後、外側継手パネル38を、周方向に互いに隣接する1対×4段のパネル部材33の外側パネル34間に配置し、固定構造40によって両外側パネル34に固定する。この際、外側継手パネル38のボルト43による締結作業は、第2環状帯鉄筋22Bと第3環状帯鉄筋22Cとの間に作業員が入って行う。また、内側継手パネル39を、周方向に互いに隣接する1対×4段のパネル部材33の内側パネル35間に配置し、固定構造40によって両内側パネル35に固定する。内側継手パネル39のボルト43による締結作業は、内側継手パネル39の内側から作業員が行う。これにより、ハーフプレキャスト部31によって、外側パネル34に沿った閉環状の外側型枠部及び内側パネル35に沿った閉環状の内側型枠部が形成される。
最後に、外側パネル34と内側パネル35との間、並びに外側継手パネル38と内側継手パネル39との間へのコンクリートの打設及び養生をスパンSごとに繰り返し、現場打ちコンクリート部32を構築する。以上の作業を繰り返すことにより、橋脚2の一般部が構築される。
このように、本実施形態に係る橋脚2及びその構築方法では、次のような作用効果を得ることができる。即ち、パネル部材33が、複数の帯鉄筋26及び複数の中間帯鉄筋23を含む鉄筋篭30が一体化されたプレキャストコンクリート製品であるため、現場で帯鉄筋26及び中間帯鉄筋23を配置する必要がなく、鉄筋組立作業が省力化される。
また、周方向に互いに隣接する1対のパネル部材33の外側パネル34間の隙間37aを塞ぐように外側継手パネル38を設け、1対の内側パネル35間の隙間37bを塞ぐように内側継手パネル39を設けることで、ハーフプレキャスト部31によって閉環状の外側型枠部及び内側型枠部が形成されるため、型枠組立作業が省力化される。以上のことにより、橋脚2の工期を大幅に短縮する。
本実施形態では、外側継手パネル38及び内側継手パネル39が、固定構造40によって周方向に隣接する対応する外側パネル34又は内側パネル35に対して固定される。そのため、外側継手パネル38及び内側継手パネル39を固定するために支保工を組む必要がなく、パネル組立作業が容易である。
図4に示されるように、本実施形態の固定構造40は、外側継手パネル38及び内側継手パネル39に形成されたボルト挿通孔42と、これらに周方向に隣接する外側パネル34及び内側パネル35に設けられたインサートナット41と、ボルト挿通孔42に挿通されると共にインサートナット41に螺合するボルト43とを有する。そして、ボルト43により、外側継手パネル38を外側パネル34に、内側継手パネル39を内側パネル35にそれぞれ締結できる。そのため、外側継手パネル38及び内側継手パネル39の固定作業が容易である。
外側継手パネル38は、隣接する外側パネル34の外面に外面を沿わせて設けられ、内側継手パネル39は、隣接する内側パネル35の内面に外面を沿わせて設けられる。そのため、橋脚2の外観が良好に保たれる。そして、外側継手パネル38を締結するボルト43のヘッド43aは外側継手パネル38の内側に設けられ、内側継手パネル39を締結するボルト43のヘッド43aは内側継手パネル39の内側に設けられる。そのため、内側継手パネル39用のボルト43の締付作業を鉄筋のない広い空間で行うことができ、締結作業が容易である。
図5に示されるように、パネル部材33は、1つのスパンSに対応する高さを有し、上下に重ねて配置され、外側継手パネル38及び内側継手パネル39は、複数のスパンSに対応する高さを有する。そのため、外側継手パネル38及び内側継手パネル39の配置作業の回数が少なくなり、工期が短縮される。また、複数のスパンS分の外側継手パネル38及び内側継手パネル39の固定作業を同時に行えるため、作業効率が向上する。
≪第2実施形態≫
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。以降の実施形態においても同様とする。
図6は、第2実施形態に係る橋脚2の図4に対応する要部拡大図である。図6に示されるように、本実施形態では、外側継手パネル38を固定するための固定構造50、及び内側継手パネル39を固定するための固定構造50が、第1実施形態と異なっている。
内側パネル35及び内側継手パネル39は、内面に段差が生じないように互いの内面を連続させるように配置されている。内側パネル35の端部は他の部分に比べて肉厚にされている。内側継手パネル39は、両端部において内側パネル35の端部よりも薄く形成されている。従って、内側パネル35の端部は内側継手パネル39の端部に対して外側に突出するように段差面を形成しており、この段差面から第3環状帯鉄筋22Cの帯鉄筋26が周方向に突出している。
第1実施形態と同様に、周方向に隙間37aを空けて隣接配置された2つの外側パネル34の互いに近接する側の周方向端面34aは、互いに平行とされている。外側継手パネル38の両周方向端面38aは、対応する外側パネル34の周方向端面34aと平行且つ互いに平行とされている。本実施形態では、周方向に隙間37bを空けて隣接配置された2つの内側パネル35の互いに近接する側の周方向端面35aも互いに平行とされ、内側継手パネル39の両周方向端面39aも互いに平行とされている。
2つの外側パネル34の周方向端面34a及び2つの内側パネル35の周方向端面35aのそれぞれには、上下方向に延在するキー溝51が形成されている。外側継手パネル38の両周方向端面38a及び内側継手パネル39の両周方向端面39aのそれぞれには、上下方向に延在し、対応するキー溝51に係合するキー52が形成されている。
図7は、第2実施形態に係る橋脚2の図5に対応する施工状態を示す側面図である。図7に示されるように、外側継手パネル38及び内側継手パネル39は、複数(図示例では4つ)のスパンSの高さに対応する6m程度の高さを有している。外側継手パネル38の両周方向端面38a及び内側継手パネル39の両周方向端面39aは、下方に向けて狭まるテーパ形状とされている。周方向に互いに隣接する2つの外側パネル34の互いに隣接する側の周方向端面34a、及び、周方向に互いに隣接する2つの内側パネル35の互いに隣接する側の周方向端面35a(図6)は、対応する外側継手パネル38の両周方向端面38a又は内側継手パネル39の両周方向端面39a(図6)と相補完形状をなすように、上方に向けて広がる1対の上向きテーパ面を形成している。なお、図7には、テーパ形状に起因する空隙が誇張して示されている。
周方向に互いに隣接する1対×4段のパネル部材33の外側パネル34間に外側継手パネル38を配置する際には、配置すべき位置の上方から外側継手パネル38を吊り下ろす。これにより、キー52がキー溝51に係合し、固定構造50によって外側継手パネル38が両外側パネル34に固定される。内側継手パネル39も同様にして配置、固定される。
このように、本実施形態に係る橋脚2では、第1実施形態で説明した作用効果の他、次のような作用効果を得ることができる。
即ち、本実施形態では、外側継手パネル38を固定するために固定構造50が、周方向に互いに隣接する外側パネル34の周方向端面34aに形成されたキー溝51と、外側継手パネル38の両周方向端面38aに形成されたキー52とにより構成される。また、内側継手パネル39を固定するために固定構造50も、周方向に互いに隣接する内側パネル35の周方向端面35aに形成されたキー溝51と、内側継手パネル39の両周方向端面39aに形成されたキー52とにより構成される。そのため、外側継手パネル38及び内側継手パネル39を、配置すべき位置の上方から吊り下ろすことによって固定することができ、外側継手パネル38及び内側継手パネル39の固定作業が容易である。
本実施形態では、周方向に互いに隣接する外側パネル34の周方向端面34a及び内側パネル35の周方向端面35aが、それぞれ上方に向けて広がる1対の上向きテーパ面を形成し、外側継手パネル38の両周方向端面38a及び内側継手パネル39の両周方向端面39aが、それぞれ下方に向けて狭まるテーパ形状とされている。そのため、外側継手パネル38及び内側継手パネル39を上方から対応する隙間37a、37bに挿入する作業が容易である。
≪第3実施形態≫
最後に、図8及び図9を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図8は、第3実施形態に係る橋脚2の図4に対応する要部拡大図である。図8に示されるように、本実施形態では、外側継手パネル38及び内側継手パネル39を固定するための固定構造60が、上記実施形態と主に異なっている。
周方向に隙間37aを空けて隣接配置された2つの外側パネル34の互いに近接する側の周方向端面34aは、外方に向けて広がる1対の外向きテーパ面を形成している。外側継手パネル38の両周方向端面38aは、対応する外側パネル34の周方向端面34aと平行且つ内方に向けて狭まるテーパ形状とされている。
周方向に隙間37bを空けて隣接配置された2つの内側パネル35の互いに近接する側の周方向端面35aは、内方に向けて広がる1対の内向きテーパ面を形成している。内側継手パネル39の両周方向端面39aは、対応する内側パネル35の周方向端面35aと平行且つ外方に向けて狭まるテーパ形状とされている。
外側継手パネル38及び内側継手パネル39は、外側継手パネル38に連結された外端61a、及び内側継手パネル39に連結された内端61bを有し、長さ調整可能な複数の連結部材61を含む固定構造60によって互いに固定されている。連結部材61は、高さ方向に所定の間隔をもって1列に配置されている。他の実施形態では、連結部材61が2列に配置されてもよい。
連結部材61は、具体的には次のように構成されている。即ち、外側継手パネル38には、連結部材61の外端61aをなす基端を埋設されて内方に延出する外側バー62が一体に形成されている。内側継手パネル39には、連結部材61の内端61bをなす基端を埋設されて外方に延出する内側バー63が一体に形成されている。外側バー62の内遊端62a及び内側バー63の外遊端63aには雄ねじが形成されている。これらの内遊端62a及び外遊端63aは、雌ねじが加工されたねじ加工継手64によって互いに連結されている。ねじ加工継手64は、一方に回されることによって内遊端62aと外遊端63aとを近接させ、他方に回されることによって内遊端62aと外遊端63aとを離反させる。
図9は、第3実施形態に係る橋脚2の施工手順の説明図である。本実施形態の橋脚2の施工手順は次の通りである。まず、図9(A)に示されるように、主鉄筋21が外側パネル34と内側パネル35との間に挿入されるように、前後1対のパネル部材33を上方から吊り下ろす。パネル部材33は、上記実施形態のように複数段にわたって積み重ねられてもよく、1段ごとに以下作業の繰り返しによって積み重ねられてもよい。
次に、9(B)に示されるように、両パネル部材33の周方向に互いに隣接する帯鉄筋26同士(鉛直方向に対応する全ての対の帯鉄筋26同士)を帯鉄筋連結部27によって連結する。その後、9(C)に示されるように、外側継手パネル38を、配置すべき位置の外方から内方に向けてスライドさせ、内側継手パネル39を、配置すべき位置の内方から外方に向けてスライドさせる。続いて、図9(D)に示されるように、外側バー62の内遊端62a及び内側バー63の外遊端63aにねじ加工継手64を螺合させる。
最後に、図9(E)に示されるように、連結部材61の長さが短くなるようにねじ加工継手64を回し、外側継手パネル38と内側継手パネル39とを近接させる。これにより、外側継手パネル38のテーパ形状の両周方向端面38aが、外向きテーパ面を形成する2つの外側パネル34の周方向端面34aに嵌合し、内側継手パネル39のテーパ形状の両周方向端面39aが、内向きテーパ面を形成する2つの内側パネル35の周方向端面34aに嵌合し、外側継手パネル38と内側継手パネル39とが互いに固定される。
このように、本実施形態に係る橋脚2では、上記実施形態で説明した作用効果の他、次のような作用効果を得ることができる。
即ち、上記のように、連結部材61の長さを短縮させることで、外側継手パネル38と内側継手パネル39とが互いに固定されるため、固定作業が容易である。
本実施形態では、連結部材61が、外側継手パネル38に埋設された外端61a及び雄ねじが形成された内遊端62aを有する外側バー62と、内側継手パネル39に埋設された内端61b及び雄ねじが形成された外遊端63aを有する内側バー63と、外側バー62の内遊端62aと内側バー63の外遊端63aとを連結するねじ加工継手64とにより構成される。そのため、連結部材61を外側継手パネル38及び内側継手パネル39に後から固定するための構造や作業が必要なく、外側継手パネル38及び内側継手パネル39の製造が容易である上、これらパネルの連結部材61による固定も容易である。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、橋脚2の一般部が一定の断面形状とされている、断面形状が変化してもよい。この他、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、角度、手順など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した各構成要素は組み合わせることもできる。更に、上記実施形態に示した各構成要素や手順は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
2 橋脚
21 主鉄筋(21A:第1主鉄筋、21B:第2主鉄筋、21C:第3主鉄筋)
22 環状帯鉄筋(22A:第1環状帯鉄筋、22B:第2環状帯鉄筋、22C:第3環状帯鉄筋)
23 中間帯鉄筋
26 帯鉄筋
27 帯鉄筋連結部
28 連結帯鉄筋
29 機械継手
30 鉄筋篭
31 ハーフプレキャスト部
32 現場打ちコンクリート部
33 パネル部材
34 外側パネル
34a 周方向端面
35 内側パネル
35a 周方向端面
36 連結パネル部(連結部)
38 外側継手パネル
38a 周方向端面
39 内側継手パネル
39a 周方向端面
40 固定構造
41 インサートナット
42 ボルト挿通孔
43 ボルト
43a ヘッド
50 固定構造
51 キー溝
52 キー
60 固定構造
61 連結部材
61a 外端
61b 内端
62 外側バー
62a 内遊端
63 内側バー
63a 外遊端
64 ねじ加工継手
S スパン

Claims (10)

  1. 周方向に隙間を空けて並べられ、外側パネル、内側パネル、及び前記外側パネルと前記内側パネルとを連結する連結部を有し、複数の帯鉄筋及び複数の中間帯鉄筋を含む鉄筋篭が一体化されたプレキャストコンクリートからなる複数のパネル部材と、
    複数の前記パネル部材の前記外側パネル及び前記内側パネル間に配置された複数の主鉄筋と、
    周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の帯鉄筋同士を、機械継手を介して連結する複数の帯鉄筋連結部と、
    周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記外側パネル間に、前記隙間を塞ぐように設けられたプレキャストコンクリートからなる複数の外側継手パネルと、
    周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記内側パネル間に、前記隙間を塞ぐように設けられたプレキャストコンクリートからなる複数の内側継手パネルと、
    複数の前記パネル部材の前記外側パネル及び前記内側パネル間、並びに複数の前記外側継手パネル及び複数の前記内側継手パネル間に形成された現場打ちコンクリート部と
    を有することを特徴とする橋脚。
  2. 前記外側継手パネル及び前記内側継手パネルを、周方向に隣接する対応する前記外側パネル又は前記内側パネルに対して固定する固定構造を更に有することを特徴とする請求項1に記載の橋脚。
  3. 前記固定構造は、前記外側継手パネル又は前記内側継手パネルに形成されたボルト挿通孔と、対応する周方向に隣接する前記外側パネル又は前記内側パネルに設けられたインサートナットと、前記ボルト挿通孔に挿通されると共に前記インサートナットに螺合し、前記外側継手パネル又は前記内側継手パネルを対応する前記外側パネル又は前記内側パネルに締結するボルトとを含むことを特徴とする請求項2に記載の橋脚。
  4. 前記外側継手パネルが、隣接する前記外側パネルの外面に外面を沿わせて設けられ、
    前記内側継手パネルが、隣接する前記内側パネルの内面に外面を沿わせて設けられ、
    前記外側継手パネルを締結するボルトのヘッドが前記外側継手パネルの内側に設けられ、
    前記内側継手パネルを締結するボルトのヘッドが前記内側継手パネルの内側に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の橋脚。
  5. 前記固定構造は、前記外側継手パネル及び対応する周方向に隣接する前記外側パネルの一方、又は、前記内側継手パネル及び対応する周方向に隣接する前記内側パネルの一方の周方向端面に形成されたキー溝と、前記外側継手パネル及び対応する周方向に隣接する前記外側パネルの他方、又は、前記内側継手パネル及び対応する周方向に隣接する前記内側パネルの他方の周方向端面に形成され、前記キー溝に係合するキーとを含むことを特徴とする請求項2に記載の橋脚。
  6. 周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記キー溝又は前記キーが形成された前記外側パネル又は前記内側パネルの互いに隣接する側の周方向端面が、上方に向けて広がる1対の上向きテーパ面を形成し、
    前記キー又は前記キー溝が形成された前記外側パネル又は前記内側パネルの両周方向端面が、下方に向けて狭まるテーパ形状とされたことを特徴とする請求項5に記載の橋脚。
  7. 周方向に互いに隣接する1対の前記外側パネルの互いに隣接する側の周方向端面が、外方に向けて広がる1対の外向きテーパ面を形成し、
    周方向に互いに隣接する1対の前記内側パネルの互いに隣接する側の周方向端面が、内方に向けて広がる1対の内向きテーパ面を形成し、
    前記外側継手パネルの両周方向端面が、内方に向けて狭まるテーパ形状とされ、
    前記内側継手パネルの両周方向端面が、外方に向けて狭まるテーパ形状とされ、
    前記固定構造は、前記外側継手パネルに連結された外端、及び前記内側継手パネルに連結された内端を有し、長さ調整可能な複数の連結部材を含むことを特徴とする請求項2に記載の橋脚。
  8. 各連結部材は、前記外側継手パネルに埋設された前記外端をなす基端及び雄ねじが形成された内遊端を有する外側バーと、前記内側継手パネルに埋設された前記内端をなす基端及び雄ねじが形成された外遊端を有する内側バーと、前記外側バーの前記内遊端と前記内側バーの前記外遊端とを連結するねじ加工継手とを含むことを特徴とする請求項7に記載の橋脚。
  9. 複数の前記パネル部材は、1つのスパンに対応する高さを有し、上下に重ねて配置され、
    前記外側継手パネル及び前記内側継手パネルは、複数のスパンに対応する高さを有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の橋脚。
  10. 複数の前記主鉄筋を上方に向けて延出するように配置するステップと、
    複数の前記主鉄筋が前記外側パネルと前記内側パネルとの間に挿入されるように、複数の前記パネル部材を複数のスパンにわたって積み重ねるステップと、
    周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の帯鉄筋同士を前記帯鉄筋連結部によって連結するステップと、
    前記外側継手パネルを、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記外側パネル間に配置するステップと、
    前記内側継手パネルを、周方向に互いに隣接する1対の前記パネル部材の前記内側パネル間に配置するステップと、
    前記外側継手パネル及び前記内側継手パネルを固定し、コンクリートの打設及び養生をスパンごとに繰り返し、前記現場打ちコンクリート部を構築するステップと
    を含むことを特徴とする請求項9に記載の橋脚の構築方法。
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