JP2018135632A - シールド掘削機およびトンネル補強方法 - Google Patents

シールド掘削機およびトンネル補強方法 Download PDF

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Kazuyuki Takenaka
計行 竹中
克彦 高倉
Katsuhiko Takakura
克彦 高倉
大坂 衛
Mamoru Osaka
衛 大坂
浩 真柴
Hiroshi Mashiba
浩 真柴
実 保苅
Minoru Hokari
実 保苅
杉山 雅彦
Masahiko Sugiyama
雅彦 杉山
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Abstract

【課題】比較的簡易な構成で、早期に既設トンネルを補強することを可能としたシールド掘削機およびトンネル補強方法を提案する。【解決手段】既設トンネル1を挿通可能な本体部4と、本体部4内に設けられた複数のシールドジャッキ8とを備えており、本体部4は内側シールド41と外側シールド42とを備えており、本体部4には内側シールド41の中心軸を挟んで対向する位置に一対の機械室44が形成されていて、カッターヘッド7は機械室44に配設された駆動手段5の動力によって本体部4の周方向に沿って揺動し、カッターヘッド7には一対の機械室44の前方において既設トンネル1から離れる方向に張り出す一対の拡幅部が形成されていて、複数のシールドジャッキ8が内側シールド41の外面に沿って配設されているとともに機械室44の周囲に沿って配設されているシールド掘削機2。【選択図】図1

Description

本発明は、シールド掘削機およびトンネル補強方法に関する。
老朽化した既設トンネルを補強する場合には、トンネルの内空側から補強するのが一般的である。例えば、トンネルの内壁面に沿って内巻きコンクリートを打設する補強方法や、繊維シートや鋼板等を貼着する補強方法等がある。また、トンネル内または地上から地盤改良を行うことで、トンネルの周辺地盤を補強する場合もある。
ところが、トンネル内からトンネル覆工を補強すると、トンネルの内空が狭くなるので、トンネルの機能が低下するおそれがある。また、トンネル内において補強作業を実施する際にはトンネルの使用を停止する必要がある。一方、地上からの施工は、トンネルの深度によっては、作業に手間がかかるとともに建設コストが嵩む。さらに、地上からの地盤改良は、地上部に作業スペースが確保できる場合に限られる。
そのため、特許文献1には、既設トンネルの外周と同程度の中空部を有した中空掘削機を、この中空掘削機の外部に取り付けた補助シールド掘削機によって牽引することで、既設トンネルの周囲を掘削する既設トンネルの補強方法が開示されている。掘削により既設トンネルの周囲に形成された空間には、グラウト、モルタルまたはコンクリート等、硬化後に所定の強度を発現する充填材を充填する。
特開2002−021472号公報
特許文献1に記載の既設トンネルの補強方法は、中空掘削機を牽引する補助シールド掘削機の負担が大きく、補助シールド掘削機が大掛かりになるおそれがあった。また、地山と既設トンネルとの間に充填する充填材の強度発現までに時間を要し、工期短縮化の妨げとなっていた。
このような観点から、本発明は、比較的簡易な構成で、早期に既設トンネルを補強することを可能としたシールド掘削機およびトンネル補強方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明のシールド掘削機は、本体部と、前記本体部内に設けられた駆動手段と、前記本体部の前方に設けられたカッターヘッドと、前記本体部内に設けられた複数のシールドジャッキとを備えている。前記本体部は、既設トンネルを挿通可能な内径を有した内側シールドと、前記内側シールドの外側に間隔をあけて配設された外側シールドとを備えている。また、前記本体部には、前記内側シールドの中心軸を挟んで対向する位置に一対の機械室が形成されている。前記機械室では、前記間隔が拡幅されている。また、前記駆動手段は前記機械室内に配設されている。前記カッターヘッドは、前記駆動手段の動力によって前記本体部の周方向に沿って揺動する。前記カッターヘッドには、前記既設トンネルを挿通可能な開口部が形成されているとともに、前記一対の機械室の前方において前記既設トンネルから離れる方向に張り出す一対の拡幅部が形成されている。前記複数のシールドジャッキは、前記内側シールドの外面に沿って配設されているとともに、前記機械室の周囲に沿って配設されている。なお、前記機械室は、上下に形成されているのが望ましい。また、前記機械室は、矩形状断面であるのが望ましい。
また、本発明のトンネル補強方法は、前記シールド掘削機により既設トンネルの周囲を掘削する掘削工程と、前記各機械室内で複数の補強セグメントを周方向に連結するとともに、前記補強セグメントを前記既設トンネルの外周に沿うように送り出すセグメント組立工程と、前記各機械室内から送り出された前記補強セグメントの集合体同士を連結してセグメントリングを形成するセグメントリング形成工程とを備えており、前記セグメントリング形成工程では、前記機械室の外周囲を覆う補助トンネルセグメントを組み立てることを特徴としている。なお、前記トンネル補強方法は、前記セグメントリングと前記既設トンネルとの間に充填材を充填する充填工程を備えているのが望ましい。
本発明のシールド掘削機およびトンネル補強方法によれば、カッターヘッドを揺動させながら掘削するとともに複数のシールドジャッキの推力によってシールド掘削機が前進するため、他の掘削機を配置する必要がなく、シールド掘削機を比較的簡易な構成にすることができる。そのため、効率的かつ安価に既設トンネルの補強工事を行うことができる。また、当該シールド掘削機を利用して既設トンネルの外周囲に新設のセグメントを組み立てることで、早期に既設トンネルを補強することができる。
本発明のシールド掘削機およびトンネル補強方法によれば、比較的簡易な構成で、早期に既設トンネルを補強することが可能となる。
本発明の実施形態に係るシールド掘削機を示す縦断面図である。 図1のシールド掘削機を示す正面図である。 (a)は補強構造を示す縦断面図、(b)は同平断面図である。 駆動手段を示す断面図である。 (a)はシールド掘削機の横断面図、(b)はシールド掘削機の平断面図である。 (a)および(b)は、トンネル補強方法のセグメント組立工程の施工状況を示す断面図である。 (a)および(b)は充填工程を示す拡大縦断図である。
本実施形態では、図1および図2に示すように、セグメント11を組み合わせることにより形成された既設のシールドトンネル(以下、「既設トンネル1」という。)を、シールド掘削機2を利用してセグメント11の外面から補強する場合について説明する。既設トンネル1は、円筒状に形成されている。なお、既設トンネル1は、必ずしもシールドトンネルである必要はなく、例えば山岳トンネルであってもよい。
既設トンネル1の補強構造3は、図3(a)および(b)に示すように、既設トンネル1の外面を覆う補強覆工30と、補強覆工30と既設トンネル1との隙間に充填された充填材31とにより構成されている。補強覆工30は、複数の補強セグメント32および補助トンネルセグメント33を組み合わせることにより形成された新設のセグメントリングを、地中に連設することにより筒状に形成される。
本実施形態では、シールド掘削機2により既設トンネル1の周囲を掘削するとともに、既設トンネル1の外面を覆う補強構造3(補強覆工30)を形成する。本実施形態のシールド掘削機2は、図1および図2に示すように、既設トンネル1の外面を覆うように筒状を呈している。シールド掘削機2は、本体部4、駆動手段5、エレクター6、カッターヘッド7、シールドジャッキ8および止水手段9を備えている。なお、シールド掘削機2の形状は、筒状に限定されるものではなく、既設トンネル1の形状に応じて適宜決定すればよい。
本体部4は、既設トンネル1を挿通可能な中空部を有する筒状部材である。
本実施形態の本体部4は、図1に示すように、既設トンネル1を挿通可能な内径を有した内側シールド41と、内側シールド41の外側に間隔をあけて配設された外側シールド42と、本体部4の先端部に設けられた隔壁(バルクヘッド)43を備えている。すなわち、本体部4は、二重の筒状部材を備えている。内側シールド41および外側シールド42は、鋼板(いわゆるスキンプレート)により構成されている。本体部4には、内側シールド41の中心軸を挟んで対向する一対の機械室44が上下に形成されている。機械室44では、内側シールド41と外側シールド42との間隔が断面視矩形状に拡幅されている。本実施形態の内側シールド41は円筒状を呈している。また、本実施形態の外側シールド42は、左右に配設された一対の弧状部分と、上下に配設された一対の凹字状部分とを備えている。隔壁43は、本体部4の先端部において、内側シールド41および外側シールド42の隙間の先端部を遮蔽している。すなわち、内側シールド41と外側シールド42は、隔壁43を介して連結されている。隔壁43は、既設トンネル1を挿通可能な開口を有した環状の鋼板により構成されている。機械室44には、駆動手段5およびエレクター6が配設されているとともに、カッターヘッド7による地山の切削により発生したズリを坑外へ搬出するための排泥管45が配管されている。排泥管45は、隔壁43を貫通して、隔壁43とカッターヘッド7との間に形成されたチャンバ46内の土砂を搬出する。
駆動手段5は、各機械室44(本体部4)内にそれぞれ配設されている。図4に示すように、本実施形態の駆動手段5は、揺動ジャッキ51および連結部材52を備えている。揺動ジャッキ51は、機械室44の側壁に横架されている。本実施形態の揺動ジャッキ51は、ロッド(ラム)53とロッド53の両端に設けられた一対のシリンダ54,54とを備えている。シリンダ54には、ロッド53の端部が挿入されていて、シリンダ54の先端(揺動ジャッキ51の両端)は、機械室44の側壁に固定されている。ロッド53は、シリンダ54に対して伸縮する。なお、ロッド53は、一方のシリンダ54に対して伸張すると、他方のシリンダ54に対して収縮する。ロッド53の中央部には、連結部材52の基端(坑口側端部)が固定されている。連結部材52の先端(切羽側端部)は、隔壁43を貫通してカッターヘッド7の背面に固定されている。駆動手段5を駆動させることで、ロッド53がシリンダ54に対して伸縮する。ロッド53が伸縮すると、連結部材52が左右に移動することでカッターヘッド7が本体部4の周方向に沿って揺動する。
エレクター6は、図1に示すように、各機械室44内の後部(駆動手段5の後方)に配設されている。図5(a)に示すように、本実施形態では、上下の機械室44にエレクター6がそれぞれ2台ずつ配設されている。エレクター6は、補強セグメント32を把持するとともに、機械室44内において左右(既設トンネル1の周方向)に移動可能に設けられている。本実施形態のエレクター6は、補強セグメント32を既設トンネル1の周方向に沿って旋回させるとともに、周方向の形状を調整するサポートローラー(図示せず)を装備している。また、本実施形態のエレクター6の把持装置は、把持金物、エアー吸引や磁石によって補強セグメント32を固定(把持)する。なお、エレクター6の構成は限定されるものではない。
カッターヘッド7は、図1に示すように、本体部4の前方に設けられている。カッターヘッド7は、本体部4の隔壁43の前方に隙間をあけて配設されていて、カッターヘッド7の背面と隔壁43との間にチャンバ46が形成されている。図2に示すように、カッターヘッド7には、既設トンネル1を挿通可能な開口部71が形成されている。すなわち、カッターヘッド7は、既設トンネル1の外周囲を掘削することが可能となるように、環状を呈している。また、カッターヘッド7には、一対の機械室44の前方において既設トンネル1から離れる方向に張り出す一対の拡幅部72が形成されている。すなわち、カッターヘッド7は、機械室44の前方を切削することが可能に構成されている。カッターヘッド7には、複数のカッタービット(図示せず)が設けられている。カッターヘッド7は、駆動手段5の動力によって本体部4の周方向に沿って揺動することで、地山を切削する。本実施形態のカッターヘッド7は、いわゆる面板型である。なお、カッターヘッド7の構成は限定されるものではなく、例えばスポーク型であってもよい。
シールドジャッキ8は、図1および図5に示すように、本体部4内に設けられている。本実施形態では、内側シールド41の外面に沿って複数のシールドジャッキ8が配設されているとともに、機械室44の周囲に沿って複数のシールドジャッキ8が配設されている。本実施形態のシールドジャッキ8は、シールド掘削機2の側部では内側シールド41に固定されており、機械室44では内側シールド41に加えて、外側シールド42にも固定されている。
シールドジャッキ8は、本体部4の後方(坑口側)に配設されている。シールドジャッキ8は、トンネル軸方向に伸張することで、本体部4に推力を付与する。シールドジャッキ8の後端(坑口側端部)は、補強セグメント32または補助トンネルセグメント33(補強覆工30)の前面(切羽側端面)に当接している。シールドジャッキ8は、補強セグメント32または補助トンネルセグメント33(補強覆工30)から反力を取ることで、本体部4を前進させる。
止水手段9は、図1および図5(b)に示すように、本体部4の後端側に設けられている。本実施形態の止水手段9は、第一テールシール91および第二テールシール92を備えている。
第一テールシール91は、本体部4の後端部において内側シールド41と補強覆工30との間に形成された空間を閉塞する。第一テールシール91は、グリスが浸漬されたワイヤーブラシを、内側シールド41の外面に固定するとともに、ワイヤーブラシの先端部を補強セグメント32(新設のセグメントリング)の内面に密着させることにより構成されている。第一テールシール91は、ワイヤーブラシの基端側(内側シールド41に固定された部分)が、先端側(補強セグメント32に接している部分)よりも前側(立坑と反対側)に位置するように、傾斜した状態で配設されている。本実施形態では、トンネル軸方向に沿ってワイヤーブラシが2段配置されているが、ワイヤーブラシの設置数は限定されるものではない。また、第一テールシール91は、必ずしもワイヤーブラシである必要はなく、例えば環状のウレタンゴム等により構成されていてもよい。
第二テールシール92は、本体部4の後端部において、外側シールド42と補強覆工30との間に形成された空間を閉塞する。第二テールシール92は、グリスが浸漬されたワイヤーブラシを、外側シールド42の内面に固定するとともに、ワイヤーブラシの先端部を補強覆工30(補強セグメント32または補助トンネルセグメント33)の外面に密着させることにより構成されている。第二テールシール92は、ワイヤーブラシの基端側(外側シールド42に固定された部分)が、先端側(補強セグメント32または補助トンネルセグメント33に接している部分)よりも前側(立坑と反対側)に位置するように、傾斜した状態で配設されている。本実施形態では、トンネル軸方向に沿ってワイヤーブラシが2段配置されているが、ワイヤーブラシの設置数は限定されるものではない。また、第二テールシール92は、必ずしもワイヤーブラシである必要はなく、例えば環状のウレタンゴム等により構成されていてもよい。
次に、シールド掘削機2を利用したトンネル補強方法について説明する。本実施形態のトンネル補強方法は、掘削工程と、セグメント組立工程と、セグメントリング形成工程と、充填工程とを備えている。
掘削工程は、既設トンネル1の周囲を非開削で掘削する工程である。既設トンネル1の周囲の掘削は、シールド掘削機2を利用して行う。シールド掘削機2は、カッターヘッド7によって地山を切削するとともに、シールドジャッキ8によって前進する。シールド掘削機2は、既設トンネル1の周囲を掘削する。掘削工程により既設トンネル1を挟んで対向する一対の補助トンネル20が延長される。補助トンネル20には、機械室44から延設された排泥管45が配管される。また、補助トンネル20は、補強セグメント32、補助トンネルセグメント33および各機械設備等の輸送路や、作業員の通路等として使用する。
セグメント組立工程は、既設トンネル1の外面に沿って補強セグメント32同士を連結する工程である。補強セグメント32は、補助トンネル20を介して、機械室44に輸送される。補強セグメント32同士は、図6(a)に示すように、機械室44内において既設トンネル1の周方向に沿って連結する。補強セグメント32同士(セグメント間ジョイント)は、いわゆるワンタッチ継手により接合する。補強セグメント32を連結したら、既設トンネル1の外周に沿うように送り出す。本実施形態では、各機械室44から時計回り方向に補強セグメント32の集合体を送り出すが、補強セグメント32を送り出す方向は限定されるものではなく、反時計回りに送り出してもよい。同様の作業を複数回繰り返して、一方の機械室44から送り出した補強セグメント32の集合体の先端が、他方の機械室44に到達したら、図6(b)に示すように、補強セグメント32の機械室44に面する部分に異形セグメント35を固定する。異形セグメント35には、機械室44の外周囲に設ける補助トンネルセグメント33との接続部36が形成されている。
セグメントリング形成工程は、各機械室44内から送り出された補強セグメント32の集合体同士を連結して新設のセグメントリングを形成する工程である。本実施形態では、機械室44内において、異形セグメント35同士の間にK型セグメント37を設置する。補強セグメント32、異形セグメント35およびK型セグメント37により形成されたセグメントリングが、既設トンネル1の補強覆工30を構成する。
また、セグメントリング形成工程では、機械室44の外周囲に沿って補助トンネルセグメント33を組み立てる。補強セグメント32および補助トンネルセグメント33を組み立てたら、シールドジャッキ8により補強セグメント32および補助トンネルセグメント33をシールド掘削機2の後方に押し出す。こうすることで、補強セグメント32および補助トンネルセグメント33(新設のセグメントリング)を補強覆工30の既設部分に接合する。このとき、補強セグメント32同士および補助トンネルセグメント33同士(セグメントリング同士)のリング間ジョイントは、いわゆるワンタッチジョイントとする。なお、補助トンネルセグメント33、異形セグメント35およびK型セグメント37により構成されたセグメントリングが、補助トンネル20の覆工となる。
充填工程は、図7(a)および(b)に示すように、既設トンネル1の外面と補強覆工30(補強セグメント32)との隙間に充填材31を充填する工程である。
充填材31は、第一テールシール91の後方に注入する。すなわち、充填材31は、既設トンネル1と補強セグメント32との隙間に充填する。充填材31には、セメント系材料(モルタルまたはセメントミルク)を使用する。なお、充填材31を構成する材料は限定されない。本実施形態では、充填材31がシールド掘削機2内に流入することがないように、充填材31を既設トンネル1と補強セグメント32との間に配設された袋(図示せず)内に注入する。なお、充填材31は、既設トンネル1と補強セグメント32との間に直接注入してもよい。
また、充填工程では、第二テールシール92後方にも裏込め材34を注入する。裏込め材34は、地山と補強セグメント32および補助トンネルセグメント33との間に注入する。なお、裏込め材34に使用する材料は限定されるものではなく、適宜選定して使用すればよい。
本実施形態のシールド掘削機2およびトンネル補強方法によれば、非開削で既設トンネル1を外周囲から補強するため、既設トンネル1の上方の地上部において用地を確保することができない場合であっても、既設トンネル1を補強することができる。つまり、既設トンネル1の長寿命化が可能となる。
また、既設トンネル1の外側から補強を行うため、供用中の既設トンネル1の使用を停止することなく、既設トンネル1の補強を行うことができる。
また、既設トンネル1の外面に補強覆工30を形成することにより補強するため、コンクリートを巻き立てる場合に比べて、養生に要する時間を短縮することができ、早期に補強効果(優れた引張効果および止水効果)を得ることができる。
既設トンネル1に沿って形成した補助トンネル20により補強セグメント32を輸送することができる。また、補助トンネル20を利用して、人力によるシールド掘削機2のメンテナンスが可能である。
補強セグメント32を既設トンネル1の外周に沿って移動(回転)させながら組み立てることで、限られた空間内における補強覆工30の形成が可能である。
補強覆工30(補強セグメント32)は、充填材31を介して既設トンネル1のセグメント11と一体化されるため、既設トンネル1を確実に補強することができる。
シールド掘削機2は、比較的簡易な構成のため、効率的かつ安価に既設トンネル1の補強工事を行うことができる。また、シールド掘削機2を利用して既設トンネル1の外周囲に補強覆工30を組み立てることで、早期に既設トンネル1を補強することができる。補強構造3により止水性を確保するとともに、補強構造3が外力を負担することで既設トンネル1に変形防止や老朽化防止に寄与する。
機械室44を上下に形成することで、水平方向に地上権設定等の境界が隣接している場合であっても、作業スペースを確保することができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、一対の機械室44(補助トンネル20)が上下に形成されている場合について説明したが、機械室44(補助トンネル20)の配置は限定されるものではなく、例えば、左右に形成されていてもよい。
1 既設トンネル
2 シールド掘削機
20 補助トンネル
3 補強構造
31 充填材
32 補強セグメント
33 補強トンネルセグメント
4 本体部
41 内側シールド
42 外側シールド
44 機械室
5 駆動手段
6 エレクター
7 カッターヘッド
8 シールドジャッキ
9 止水手段

Claims (5)

  1. 本体部と、
    前記本体部内に設けられた駆動手段と、
    前記本体部の前方に設けられたカッターヘッドと、
    前記本体部内に設けられた複数のシールドジャッキと、を備えるシールド掘削機であって、
    前記本体部は、既設トンネルを挿通可能な内径を有した内側シールドと、前記内側シールドの外側に間隔をあけて配設された外側シールドとを備えており、
    前記本体部には、前記内側シールドの中心軸を挟んで対向する位置に一対の機械室が形成されていて、
    前記機械室では、前記間隔が拡幅されており、
    前記駆動手段は前記機械室内に配設されていて、
    前記カッターヘッドは、前記駆動手段の動力によって前記本体部の周方向に沿って揺動し、
    前記カッターヘッドには、前記既設トンネルを挿通可能な開口部が形成されているとともに、前記一対の機械室の前方において前記既設トンネルから離れる方向に張り出す一対の拡幅部が形成されていて、
    前記複数のシールドジャッキが、前記内側シールドの外面に沿って配設されているとともに、前記機械室の周囲に沿って配設されていることを特徴とする、シールド掘削機。
  2. 前記機械室が、上下に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のシールド掘削機。
  3. 前記機械室が、矩形状断面であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のシールド掘削機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシールド掘削機により既設トンネルの周囲を掘削する掘削工程と、
    前記各機械室内で複数の補強セグメントを周方向に連結するとともに、前記補強セグメントを前記既設トンネルの外周に沿うように送り出すセグメント組立工程と、
    前記各機械室内から送り出された前記補強セグメントの集合体同士を連結してセグメントリングを形成するセグメントリング形成工程と、を備えるトンネル補強方法であって、
    前記セグメントリング形成工程において、前記機械室の外周囲を覆う補助トンネルセグメントを組み立てることを特徴とする、トンネル補強方法。
  5. 前記セグメントリングと前記既設トンネルとの間に充填材を充填する充填工程を備えていることを特徴とする、請求項4に記載のトンネル補強方法。
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