JP2018131374A - キルンガスの抽気装置及び抽気方法 - Google Patents

キルンガスの抽気装置及び抽気方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018131374A
JP2018131374A JP2017126442A JP2017126442A JP2018131374A JP 2018131374 A JP2018131374 A JP 2018131374A JP 2017126442 A JP2017126442 A JP 2017126442A JP 2017126442 A JP2017126442 A JP 2017126442A JP 2018131374 A JP2018131374 A JP 2018131374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
separation
cooling pipe
kiln
dust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017126442A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6919364B2 (ja
Inventor
保宏 河村
Yasuhiro Kawamura
保宏 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Publication of JP2018131374A publication Critical patent/JP2018131374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6919364B2 publication Critical patent/JP6919364B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Separating Particles In Gases By Inertia (AREA)

Abstract

【課題】塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転の継続が可能なキルンガスの抽気装置の提供。【解決手段】キルンガス60と冷却ガスとを混合してキルンガス60を冷却するとともに、キルンガス60と冷却ガスを含む混合ガスからダストの少なくとも一部を分離する分離冷却管12と、分離冷却管12の略中心軸を旋回軸とする混合ガスの旋回流が生じるように、冷却ガスを分離冷却管12に導入する導入路13と、旋回流によって遠心分離されるダストの少なくとも一部を回収する回収部30と、分離冷却管12において析出する揮発分を分離ガスから除去する揮発分除去部20と、揮発分除去部20の下流側に設けられ、揮発分除去部20を介して分離冷却管12の分離ガスを吸引する第1吸引器40と、回収部30の下流側に設けられ、分離冷却管12の混合ガスを吸引する第2吸引器42と、を備えるキルンガスの抽気装置100。【選択図】図1

Description

本開示は、キルンガスの抽気装置及び抽気方法に関する。
キルンから、概ね900〜1300℃の温度を有するキルンガスを抽気することによって、セメント製造工程内から塩素を除去する技術が知られている。このようなキルンガスは、冷却ガスを混合することによって冷却される。特許文献1では、キルンガスの分離冷却流路の内壁面に沿うように冷却ガスを導入することによって旋回流を形成する技術が提案されている。このような技術を用いれば、キルンガスを冷却することによって析出する揮発分が内壁面に付着することが抑制され、揮発分と粉塵(ダスト)を好適に分離することができる。
特開2007−44577号公報
セメントキルンはその運転状況により、窯尻を流れるキルンガスの量、及びキルンガスに含まれるダストの濃度が変動する。このため、抽気装置に抽気されるキルンガスの量及びダストの量が変動する。このような変動によって分離冷却管に導入されるキルンガスに含まれるダスト濃度が高くなると、塩素の抽気効率が低下する。この問題の対策として、分離冷却管に導入する冷却ガスの流量を上げて、旋回流によって分離効率を高くする方法が考えられる。しかし、単に冷却ガスの流量を上げると冷却ガスの一部が窯尻の方に流入することがある。この場合、窯尻を流れるキルンガスが冷却されることになり、セメント焼成装置の熱効率が低下する。このような現象を回避するため、分離冷却管に導入される冷却ガスの流量を下げる等の対応が必要になる。
ところが、分離冷却管に導入する冷却ガスの流量を下げると、分離冷却管内での旋回流の速度が低下する。その結果、旋回流によって分離冷却管の外周部を流通しているダストが分離冷却管の底部に堆積しやすくなる。このようなダストの堆積により、分離冷却管内の旋回流が乱れてダストと揮発分の分離精度が低下する。その結果、揮発分へのダストの混入量が増加したり、塩素の抽気効率が低下したりすることが懸念される。
そこで、本発明は、一つの側面において、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することが可能なキルンガスの抽気装置を提供することを目的とする。また、本発明は、別の側面において、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することが可能なキルンガスの抽気方法を提供することを目的とする。
本発明は、一つの側面において、キルンから抽気されるキルンガスと冷却ガスとを混合してキルンガスを冷却するとともに、キルンガスと冷却ガスを含む混合ガスからダストの少なくとも一部を分離して分離ガスを得る分離冷却管と、分離冷却管の略中心軸を旋回軸とする混合ガスの旋回流が生じるように、冷却ガスを分離冷却管に導入する導入路と、導入路よりも下流側において分離冷却管に接続され、旋回流によって遠心分離されるダストの少なくとも一部を回収する回収部と、導入路よりも下流側において分離冷却管に接続され、分離冷却管において析出する揮発分を分離ガスから除去する揮発分除去部と、揮発分除去部の下流側に設けられ、揮発分除去部を介して分離冷却管の分離ガスを吸引する第1吸引器と、回収部の下流側又は回収部に設けられ、分離冷却管の混合ガスを吸引する第2吸引器と、を備えるキルンガスの抽気装置を提供する。
上記抽気装置は、混合ガスの旋回流によってダストの少なくとも一部を遠心分離して回収する回収部を備える。そして、この回収部を介して分離冷却管の混合ガスを吸引する第2吸引器を備える。このため、分離冷却管におけるダストの堆積が低減され、ダストの堆積によって旋回流が乱されることを抑制できる。したがって、上記抽気装置は、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することができる。
上記回収部は、分離冷却管の下流側から上流側をみたときに、旋回流の旋回方向に沿って分離冷却管の接線方向に延在する流路を有し、第2吸引器は流路の下流側に接続されていることが好ましい。これによって、混合ガスに含まれるダストが回収部に一層円滑に回収される。したがって、一層安定的に運転を継続することができる。
上記抽気装置は、分離冷却管に抽気されるキルンガスに含まれるダストの量に応じて、冷却ガスの流量、第1吸引器の吸引ガス量及び第2吸引器の吸引ガス量の少なくとも一つを調節するように構成されることが好ましい。キルンガスに含まれるダストの量が変動しても、冷却ガスの流量、第1吸引器の吸引ガス量及び第2吸引器の吸引ガス量の少なくとも一つを調節することによって、安定的に運転を継続することができる。
上記回収部に設けられる第2吸引器はエジェクターであってもよい。エジェクターは、混合ガスの吸引とダストの回収を並行して行うことができる。このため、装置構成がコンパクトになり、抽気装置の設置場所の制約を低減することができる。
本発明は、別の側面において、キルンからキルンガスを分離冷却管に抽気する抽気工程と、分離冷却管に冷却ガスを導入してキルンガスに合流することによって、分離冷却管の略中心軸を旋回軸とする、キルンガスと冷却ガスを含む混合ガスの旋回流を生じさせる導入工程と、旋回流によって、混合ガスに含まれるダストを遠心分離して当該ダストを回収部に回収するとともに、混合ガスよりもダストが低減された分離ガスを得る回収工程と、分離ガスを揮発分除去部に導入し、分離冷却管において析出する揮発分を分離ガスから除去する除去工程と、を有し、除去工程では、揮発分除去部を介して分離冷却管の分離ガスを第1吸引器で吸引し、回収工程では、分離冷却管の混合ガスを第2吸引器で吸引する、キルンガスの抽気方法を提供する。
上記抽気方法は、混合ガスの旋回流によってダストの少なくとも一部を遠心分離して回収部に回収する回収工程において、回収部を介して分離冷却管の混合ガスを第2吸引器で吸引する。このため、分離冷却管にダストの堆積が低減され、ダストの堆積によって旋回流が乱されることを抑制できる。したがって、上記抽気方法は、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することができる。
分離冷却管の下流側から上流側をみたときに、回収工程では、混合ガスが旋回流の旋回方向に沿って分離冷却管の接線方向に延在する流路によって分離冷却管から導出されることが好ましい。これによって、混合ガスに含まれるダストが回収部に一層円滑に回収される。したがって、一層安定的に運転を継続することができる。
上記抽気工程で抽気されるキルンガスに含まれるダストの量に応じて、冷却ガスの流量、第1吸引器の吸引ガス量及び第2吸引器の吸引ガス量の少なくとも一つを調節する調節工程を有することが好ましい。キルンガスに含まれるダストの量が変動しても、冷却ガスの流量、第1吸引器の吸引ガス量及び第2吸引器の吸引ガス量の少なくとも一つを調節することによって、安定的に運転を継続することができる。
上記回収工程で混合ガスを吸引する第2吸引器はエジェクターであってもよい。エジェクターは、混合ガスの吸引とダストの回収を並行して行うことができる。したがって、装置構成がコンパクトになり、キルンガスの抽気方法の汎用性を向上することができる。
本発明は、一つの側面において、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することが可能なキルンガスの抽気装置を提供することができる。また、本発明は、別の側面において、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することが可能なキルンガスの抽気方法を提供することができる。
図1は、キルンガスの抽気装置の概要を示す図である。 図2は、図1のキルンガスの抽気装置の一部を拡大して示す図である。 図3は、図2のIII−III線断面から、分離冷却管側を見たときの図である。 図4は、抽気装置における制御システムの一例を示すブロック図である。 図5は、キルンガスの抽気装置の変形例を示す図である。
以下、場合により図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係るキルンガスの抽気装置100の概要を示す図である。抽気装置100はセメント焼成装置に設けられ、セメントクリンカーの製造に伴って生じる塩素等の揮発分を含むキルンガスを抽気してセメント焼成装置内の塩素等の揮発分を低減する。抽気装置100は、キルンガスを冷却するとともにキルンガスに含まれるダストを分離して分離ガスを得る分離冷却管12と、分離冷却管12に接続される導入路13と、導入路13よりも下流側において分離冷却管12に接続されダストを回収する回収部30と、導入路13よりも下流側において分離冷却管12に接続される揮発分除去部20と、揮発分除去部20の下流側に設けられ、揮発分除去部20を介して分離冷却管12で得られる分離ガスを吸引する第1吸引器40と、回収部30の下流側に設けられ、回収部30を介して分離冷却管12の混合ガスを吸引する第2吸引器42を備える。
分離冷却管12の一端はキルン50の窯尻52に接続され、分離冷却管12の他端は揮発分除去部20に接続されている。すなわち、キルンガス60の流通方向を基準として、分離冷却管12には、上流側から窯尻52、導入路13、回収部30及び揮発分除去部20がこの順に接続されている。導入路13及び回収部30は、分離冷却管12の側部に接続され、揮発分除去部20は分離冷却管12の端部に接続されている。キルン50で発生したキルンガスの一部は、第1吸引器40及び第2吸引器42の吸引によって、分離冷却管12にて抽気される。キルンガスの残部は、煙道54を上昇して、例えばサスペンションプレヒータに導入される。
分離冷却管12は、例えば円筒状の配管で構成されており、他端側に一端側よりも大きい内径を有する拡張部12Aを有する。すなわち、拡張部12Aの内径は、拡張部12Aの上流側の内径よりも大きくなっている。このように分離冷却管12は下流側に上流側よりも大きい内径を有する拡張部12Aを有することによってダストの遠心分離を円滑に行うことができる。
導入路13は、例えば円筒状の配管で構成される冷却ガスの流路であり、分離冷却管12のキルンガス入口付近に接続されている。導入路13の上流側には導入ファン14が設けられている。導入ファン14によって、冷却ガス(例えば大気)は、導入路13を流通して分離冷却管12に導入される。導入ファン14としては、例えば、シロッコファン及びターボファンなどの通常の送風機が挙げられる。
図2は、キルンガスの抽気装置100の分離冷却管12及びその近傍を拡大して示す図である。分離冷却管12は、一端側(上流側)からキルンガス60が導入され、他端側(下流側)から分離冷却処理後の分離ガス66が排出される。キルンガス60は、分離冷却管12の入口において、ガス状の揮発分とともに固形分としてダストを含有する。キルンガス60に含まれるダストの少なくとも一部を分離して得られる分離ガス66は、キルンガス60よりもダストの濃度が低減されている。
導入路13は、分離冷却管12の外周の接線方向に延在するように分離冷却管12に接続されている。導入路13から導入される冷却ガス62は、分離冷却管12の内壁面に沿って移動することによって冷却ガス62のカーテンを形成する。これによって、高温のキルンガス60から分離冷却管12の内壁面を保護する。
導入路13は、分離冷却管12に近接するにつれて、内径が徐々に大きくなる部分13aを有している。これによって、導入路13は、分離冷却管12側の部分の内径の方が、当該部分よりも上流側の部分の内径よりも大きくなっている。これによって、冷却ガスの導入量を調節する場合に、導入量の変化速度が低減され、旋回流64の乱れを抑制することができる。
導入路13から、分離冷却管12の内壁面に沿うように導入された冷却ガス62と、分離冷却管12の長手方向に沿って移動するキルンガス60は、混合ガスとなって分離冷却管12に旋回流64を形成する。旋回流64の旋回軸と分離冷却管12の中心軸は略一致する。すなわち、旋回流64は、分離冷却管12の略中心軸を旋回軸とする。旋回流64の旋回軸は、分離冷却管12の中心軸と完全に一致することが好ましい。ただし、両者が完全に一致することは必須ではない。例えば、混合ガスからダスト全体の70質量%以上を回収部30で回収できるような旋回流64が形成される程度に、旋回流64の旋回軸は分離冷却管12の中心軸からずれていてもよい。混合ガスは、分離冷却管12の内部を旋回しながら分離冷却管12の長手方向(図2の右方向)に沿って移動する。すなわち、混合ガスは分離冷却管12の内部をらせん状旋回流となって分離冷却管12の上流側から下流側に移動する。
導入路13は、導入ファン14と分離冷却管12との間、又は導入ファン14の上流側に、冷却ガスの流速を調整するダンパーを備えていてもよい。これによって、キルン50の運転状況、ダストの濃度、及びキルンガスの抽気量等に応じて冷却ガスの導入量を適宜調節することができる。
図2では、導入路13における冷却ガス62の導入方向と、分離冷却管12の接線方向が一致しているが、これらの方向は必ずしも一致していなくてもよい。すなわち、導入路13における冷却ガス62の導入方向は、旋回流64を形成可能な範囲で、分離冷却管12の接線方向からずれていてもよい。例えば、図2でみたときに、冷却ガス62は、右下方向に向かうように分離冷却管12に導入されてもよい。
図1及び図2に示されるように、回収部30は、導入路13よりも下流側において分離冷却管12(拡張部12A)に接続され、旋回流64によって遠心分離されるダストの少なくとも一部を回収する。回収部30は、分離冷却管12の側部の下側に接続されダストを下方に落下させる流路をなすホッパー32と、ホッパー32の下方に集塵部34とを備える。集塵部34としては、例えば、バグフィルタ、電気集塵器、及びサイクロン等が挙げられる。集塵部34で回収されたダストは、図1に示すように流路36を介してセメント原燃料として窯尻52に供給される。なお、ダストの供給先は、窯尻52に限定されず、仮焼炉又はプレヒータサイクロン等のセメント焼成装置に直接供給してもよいし、原料調合工程において原料ミル又はブレンディングサイロ等に供給してもよい。
図3は、図2のIII−III線断面(第1排出路21の径方向断面)から、分離冷却管12側を見たときの図である。図3に示されるように、ホッパー32は、旋回流64の旋回方向に沿って分離冷却管12(拡張部12A)の接線方向に延在するように設けられる。これによって、旋回流64が安定的に維持され、旋回流64によって分離冷却管12の外周部に近い部分を流通する、ダストを多く含む混合ガスがホッパー32に導かれやすくなる。その結果、ダスト68の遠心分離が円滑に行われることとなり、ダスト68に塩化物等の揮発分が混入することを十分に抑制することができる。
ダスト68は、分離冷却管12に導入される段階(冷却前)において、キルンガス60に含まれている固形分であり、揮発分とは異なるものであることからセメント原燃料として利用することができる。ダスト68は、キルンガス60を冷却することによって分離冷却管12において析出する揮発分の粒子よりも大きい粒径を有する。このため、ダスト68は、旋回流64による遠心分離によって回収部30で回収される。
図3では、導入路13及びホッパー32は、図3において鉛直方向に延在しているが、導入路13及びホッパー32の少なくとも一方は、鉛直方向に対して傾斜していてもよく、水平方向に延在していてもよい。また、導入路13及びホッパー32は、図3の奥行方向に傾斜していてもよい。ただし、ホッパー32は、ダストの回収の効率性向上の観点から、下方に延在することが好ましい。
図1に示すように、ホッパー32の下流側に設けられる集塵部34には、回収部30を介して、分離冷却管12を流通する混合ガスを吸引する第2吸引器42が設けられている。第2吸引器42は、特に限定されず、シロッコファン及びターボファンなどの通常の送風機が挙げられる。第2吸引器42を備えることによって、分離冷却管12を流通する混合ガスに含まれるダストを、回収部30において円滑に回収することができる。したがって、図2に示される分離冷却管12の回収部30近傍の底部12aに堆積するダストが十分に低減される。
抽気装置100は、底部12aに堆積するダストを十分に低減できることから、旋回流64が乱れ難くなり、ダストの遠心分離を十分に高い精度で行うことができる。したがって、回収部30で回収されるダストに塩化物等の揮発分が混入することが抑制され、塩素の抽気効率を高くすることができる。
第2吸引器42は、吸引するガス量を調節する吸引ガス量調節部を有していてもよい。これによって、キルン50の運転状況、キルンガスの抽気量、キルンガスにおけるダストの濃度、揮発分の析出量、及び、混合ガスに含まれるダストと揮発分の割合等に応じて、吸引するガス量を調節することができる。第2吸引器42で吸引されたガスは、図示しない流路を介して、導入ファン14に供給してもよい。導入ファン14は、当該ガスを冷却ガスとして導入路13から分離冷却管12に導入してもよい。
回収部30は、第2吸引器42で吸引する吸引ガス量を調節する手段としてダンパーを有していてもよい。これによって、例えば、導入路13からの冷却ガスの風速が遅く、旋回流64の旋回速度が遅い場合でも、第2吸引器42からの吸引による風力でキルンガス60に含まれるダストを回収部30で十分に回収することができる。したがって、分離冷却管12の底部12aにダストが堆積することを十分に抑制することができる。
図2に示すように、分離冷却管12の拡張部12Aでは、混合ガスからダスト68の少なくとも一部が分離され、混合ガスよりもダストの濃度が少ない分離ガス66が生成する。分離冷却管12は拡張部12Aを有することによって、混合ガスからの遠心分離によるダストの分離を十分に円滑に行うことができる。そして、回収部30で回収されるダストに含まれる揮発分の量を十分に低減することができる。
図1に戻り、分離冷却管12の下流側には、分離冷却管12において析出した揮発分を分離ガスから除去する揮発分除去部20が設けられている。揮発分除去部20は、上流側から冷却器24及び集塵部26をこの順に有する。分離冷却管12と冷却器24は第1排出路21を介して接続され、冷却器24と集塵部26は第2排出路22を介して接続されている。円筒状の管体で構成される第1排出路21は、分離冷却管12(拡張部12A)と同心に配置されている。第1排出路21の内径は、拡張部12Aの内径よりも小さく、第1排出路21の分離冷却管12側の端部は、分離冷却管12の拡張部12Aの内部に挿入されて、二重管構造をなしている(図2参照)。このような二重管構造とすることによって、ダストの遠心分離を一層円滑に行うことができる。
冷却器24は、集塵部26の耐熱性に応じて、通常の空冷式又は水冷式のものを用いることができる。第2排出路22は、通常の円筒状の管体で構成される。集塵部26は、塩化物等の揮発分を捕捉可能なものを適宜用いることができる。集塵部26としては、例えば、バグフィルタ、電気集塵器、サイクロン等が挙げられる。揮発分除去部20に導入される分離ガスは高温であることからサイクロンを好ましく用いることができる。集塵部26は、上記例示物の1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
図2及び図3に示すように、混合ガスからダストを回収して得られる分離ガス66は、拡張部12Aに接続される第1排出路21を旋回しながら冷却器24に向かって流通する。すなわち、分離ガス66も、らせん状旋回流となって第1排出路21を流通する。分離ガス66は、図1に示される冷却器24で所定の温度範囲に冷却された後、第2排出路22を流通して集塵部26に導入される。集塵部26では、分離ガスに含まれる塩化物等の揮発分が捕捉される。揮発分は、窯尻52においてはガス状であるが、分離冷却管12での冷却によって析出する成分であり、例えば塩化カリウム及び塩化ナトリウム等の塩化物を含む。
図1に戻り、集塵部26には第1吸引器40が接続されている。第1吸引器40は、分離冷却管12から揮発分除去部20を介して分離ガスを吸引する。第1吸引器40及び第2吸引器42による吸引によって、キルンガス60が分離冷却管12に導入される。第1吸引器40は、特に限定されず、シロッコファン及びターボファンなどの通常の送風機が挙げられる。第1吸引器40を備えることによって、分離冷却管12を流通する混合ガス中に析出する塩化物等の揮発分を、揮発分除去部20において回収することができる。
第1吸引器40は、吸引するガス量を調節する吸引ガス量調節部を有していてもよい。これによって、キルン50の運転状況、キルンガスの抽気量、キルンガスにおけるダストの濃度、揮発分の析出量、及び、混合ガスに含まれるダストと揮発分の割合等に応じて、吸引するガス量を調節することができる。第1吸引器40で吸引されたガスは、図示しない流路を介して、導入ファン14に供給してもよい。導入ファン14は、当該ガスを冷却ガスとして導入路13から分離冷却管12に導入してもよい。
抽気装置100は、揮発分除去部20の下流側に第1吸引器40と、回収部30の下流側に第2吸引器42とを備える。このように2つの吸引器を備えることによって、キルン50の運転状況の変動、及び導入路13から導入される冷却ガスの流量の変動等に伴って生じ得る冷却ガス又は混合ガスの窯尻52への逆流を十分に抑制することができる。このような抽気装置100及びこれを備えるセメント焼成装置は、運転を安定的に継続することができる。
キルンガスを冷却して得られる塩化物は付着性を有する。このため、分離ガスに含まれる固形分における塩化物(揮発分)の濃度が高くなると、第1排出路21、冷却器24、及び第2排出路22の内壁への塩化物の付着量が増加して、集塵部26の目詰まり、及び、配管の閉塞等が発生しやすくなる傾向にある。塩化物の付着量を低減する観点から、分離冷却管12から揮発分除去部20に導入される分離ガスはある程度の量のダストを含むことが好ましい。付着性のある塩化物とともに、これよりも粒径の大きいダストを含むことによって、目詰まり及び閉塞等を十分に抑制することができる。
抽気装置100は、第1吸引器40と第2吸引器42を備えることから、これらの吸引ガス量を個別に又は連動して調節することによって、分離ガスに含まれるダストの量を調節することができる。例えば、第1吸引器40の吸引ガス量を増加するともに、第2吸引器42の吸引ガス量を低減することによって、分離ガスに含まれるダストの量を増加することができる。これによって、分離ガスに含まれる固形分の塩素濃度を低くすることができる。揮発分除去部20に導入される分離ガスに含まれる固形分を基準とする塩素濃度は、好ましくは10〜30質量%程度であり、より好ましくは15〜20質量%程度である。これによって、塩素の抽気効率を十分に高く維持しつつ、目詰まり及び閉塞等を抑制して、抽気装置100の運転を一層安定的に継続することができる。
第2吸引器42の吸引ガス量の制御例を以下に説明する。キルン50の運転状況が変動して、窯尻ガス中のダスト濃度が増加した場合、揮発分除去部20に導入される固形分中の塩素濃度を維持するために、分離冷却管12に導入される冷却ガスの流量を上げて回収部30でのダストの回収量を増やす必要がある。ここで、冷却ガスの流量を上げ過ぎると、冷却ガスの一部が窯尻52側に逆流し、窯尻52の温度低下を招くことが懸念される。したがって、このような場合は、冷却ガスの流量調節と併せて第2吸引器42の吸引ガス量を増やす制御を行う。これによって、分離冷却管12内の旋回流64が強化され、回収部30でのダストの回収量を増やすことができる。
これとは逆に、窯尻ガス中のダスト濃度が減少した場合は、揮発分除去部20への分離ガスの固形分中の塩素濃度が大きくなり過ぎないようにするために、分離冷却管12に導入される冷却ガスの流量を下げて、回収部30でのダストの回収量を減らす必要がある。ここで、冷却ガスの流量が少なくなると旋回流64が弱くなり、分離冷却管12の底部12aに堆積するダスト量が多くなることが懸念される。したがって、このような場合は、冷却ガスの流量調節と併せて、第2吸引器42の吸引ガス量を増やす制御を行う。これによって、分離冷却管12内の旋回流64の強度が維持される。したがって、底部12aにおけるダストの堆積を抑制しつつ、分離ガスの固形分中の塩素濃度を所定の範囲に維持することができる。
上述の制御例は、図4に示すような制御システムによって行ってもよい。図4の制御システム70は、分離冷却管12に抽気されるキルンガスに含まれるダスト量を算出するダスト量算出部74と、ダスト量算出部74で算出されたダスト量に応じて、第1吸引器40及び第2吸引器42の吸引ガス量及び導入路13から導入される冷却ガスの流量を制御する制御部71を備える。ダスト量算出部74には、分離冷却管12に抽気されるキルンガスのダスト濃度を測定するダスト濃度測定部72からダスト濃度に関連付けられた信号と、分離冷却管12に抽気されるキルンガスの抽気量を測定する抽気量測定部73からキルンガスの抽気量に関連付けられた信号が入力される。ダスト量算出部74は、入力されるこれらの信号に基づいてダスト量を算出し、ダスト量に関連付けられた信号を制御部71に出力する。
制御部71は、ダスト量算出部74からの入力信号に基づいて、第1吸引器40及び第2吸引器42による吸引ガス量及び導入路13から導入される冷却ガスの流量を算出し、第1吸引器40及び第2吸引器42の制御処理を行う。制御部71は、それぞれの算出結果に基づく制御信号を、第1吸引ガス量調節部75、第2吸引ガス量調節部76、及び冷却ガス調節部77に出力する。第1吸引ガス量調節部75及び第2吸引ガス量調節部76によって、第1吸引器40及び第2吸引器42による吸引ガス量が調節され、冷却ガス調節部77によって導入路13からの冷却ガスの導入量が調節される。
ダスト濃度測定部72は、例えばガス中の固形分を測定する通常の測定器であり、抽気量測定部73は通常の流量計である。ダスト量算出部74及び制御部71は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び入出力インターフェイスなどを備える。
ダスト量算出部74には、キルンガスの抽気量及びダスト濃度からダスト量を算出するテーブルデータ又は関数が記憶されており、これらに基づいてダスト量を算出する。制御部71には、ダスト量と、冷却ガスの流量及び吸引ガス量とを関連付けるテーブルデータ又は関数が記憶されており、これらに基づいて冷却ガスの流量及びガスの吸引ガス量を調節する制御信号を出力する。第1吸引ガス量調節部75及び第2吸引ガス量調節部76は、例えばダンパーであってもよく、第1吸引器40及び第2吸引器42に備えられる回転機の回転調節器であってもよい。
図4に示すような制御システム70を備えることによって、キルンガスの抽気量、及び/又は、キルンガス中のダスト濃度が変動した場合に、自動で、塩素の抽気効率を高く維持しつつ抽気装置100の運転を安定的に継続することができる。制御システムは図4のものに限定されず、例えば、ダスト量は、セメント焼成装置の他のパラメータを用いて算出してもよいし、予測値であってもよい。また、ダスト量算出部74と制御部71は、別々のハードウエアで構成されてもよいし、同一のハードウエアに含まれていてもよい。
また例えば、集塵部26において捕捉される揮発分の色は塩素濃度が高くなるにつれて白くなることから、捕捉された揮発分の白色度に基づいて上述の制御を行ってもよい。例えば、予め実験的に求めた揮発分の白色度と塩素濃度との相関式と、集塵部26で捕捉された揮発分の白色度の測定結果とに基づいて、第1吸引器40及び第2吸引器42による吸引ガス量の調節、並びに、導入路13からの冷却ガスの導入量の調節を行ってもよい。揮発分の白色度を所定の範囲に調節することによって、揮発分の塩素濃度を所定の範囲に制御することができる。白色度の測定は、例えばCCDカメラを備える画像認識部を用いて画像の明るさに基づいて行ってもよいし、市販の色彩色差計を用いて行ってもよい。
抽気装置100は、分離冷却管12に抽気されるキルンガスに含まれるダストの量に応じて、冷却ガスの流量、第1吸引器40の吸引ガス量及び第2吸引器42の吸引ガス量の少なくとも一つを調節する制御部を備えるものであってもよい。制御部としては、上述のいずれかの制御を行えるものが挙げられるが、上述のものに限定されない。
図5は、上記実施形態に係る抽気装置の変形例を示す図である。この変形例に係る抽気装置102は、回収部30に第2吸引器としてエジェクター42Aを備える。エジェクター42Aには、押し込みファン35から空気が圧送される。圧送された空気がエジェクター42Aで縮流されることで、エジェクター42A内に負圧が生じる。第2吸引器としてエジェクター42Aを用いることによって、集塵部及び集塵部で集塵されたダストを移送するための機械輸送装置を設けずにダストを回収することができる。すなわち、エジェクター42Aは、分離冷却管12の混合ガスの吸引とダストの回収を並行して行うことができる。このため、抽気装置102の構成がコンパクトになり、設置場所の制約を低減することができる。
エジェクター42Aには空気が圧送されているため、エジェクター42Aにおいてダストを冷却することができる。また、エジェクター42Aに配管を接続することによって、任意の場所へダストを圧送することができる。
エジェクター42Aは、ホッパー32の下方に配置されてもよいし、ホッパー32の側壁に取り付けてもよい。また、ホッパー32の上部にエジェクター42Aを接続し、重力に逆らうように空気を圧送してダストを回収してもよい。エジェクター42Aが配置される位置に応じて、押し込みファン35から圧送される空気の速度を適宜設定することによって、ダストを十分に回収することができる。
ホッパー32に対して、エジェクター42Aの吸引方向を好適な範囲に設定することによって、分離冷却管12の底部12aにダストが堆積することを十分に抑制することができる。また、旋回流64が乱れ難くなり、ダストの遠心分離を十分に高い精度で行うことができる。
エジェクター42Aの吸引圧力は、ベルヌーイの定理(式(1))で算出される。
P=ρ×V/2・・・(1)
式(1)において、Pは吸引圧力、ρは流体の密度、Vは流体速度である。
吸引圧力は、風速(風量)の2乗に比例する。押し込みファン35の風量は風量調整ダンパーを用いて調節することができる。エジェクター42Aによる吸引ガス量及び吸引圧圧力は、風量調整ダンパーの開度によって調節してもよいし、押し込みファンの回転数をインバータ制御することによって調節してもよい。
エジェクター42Aで回収されたダストは、図5に示すように流路36Aを介してセメント原燃料として窯尻52に供給してもよい。なお、ダストの供給先は、窯尻52に限定されず、仮焼炉又はプレヒータサイクロン等のセメント焼成装置に直接供給してもよいし、原料調合工程において原料ミル又はブレンディングサイロ等に供給してもよい。
流路36Aを流通する、ダストと空気を含む圧送流体の流速は15m/秒以上であることが好ましい。この流速が15m/秒以上であれば、ダストが流路36Aを構成する配管内に堆積することを十分に抑制することができる。一方で、圧送流体の流速が40m/秒を超えると配管内の圧力損失が大きくなり、押し込みファン35による消費電力が増加する傾向にある。このような観点から、流路36Aにおける圧送流体の流速を15〜40m/秒にすることが好ましい。このような範囲で吸引されるダスト量を調節して、分離ガスに含まれる固形分の塩素濃度を調節してもよい。
エジェクター42Aの小径部の寸法は、例えば、圧送流体の速度を20m/秒程度であるときの吸引ガス量を上記式(1)で計算し、その計算結果に基づいて決定してもよい。
本変形例では、エジェクター42Aをホッパー32に接続しているが、ホッパー32を設置せずに、分離冷却管12に連結された配管にエジェクター42Aを接続し、当該配管を介して混合ガスを直接吸引してもよい。
キルンガスの抽気方法は、キルンガスの抽気装置100(102)を上述の説明に基づいて運転することによって実施することができる。キルンガスの抽気方法の一例は、キルン50の窯尻52からキルンガス60を分離冷却管12に抽気する抽気工程と、分離冷却管12に冷却ガスを導入してキルンガス60に合流することによって、分離冷却管12の略中心軸を旋回軸とする、キルンガスと冷却ガスを含む旋回流64を生じさせる導入工程と、旋回流64によって、混合ガスに含まれるダスト68を遠心分離してダスト68を回収部30に回収するとともに、混合ガスよりもダストが低減された分離ガス66を得る回収工程と、分離ガス66を第1吸引器40で吸引して揮発分除去部20に導入し、分離冷却管12において析出する揮発分を分離ガスから除去する除去工程とを有する。そして、除去工程では、揮発分除去部20を介して分離ガスを第1吸引器40で吸引し、回収工程では、分離冷却管12の混合ガスを第2吸引器42で吸引する。
抽気工程で抽気されるキルン50の窯尻52付近のキルンガスの温度は、例えば900〜1300℃である。このような温度では、セメント原燃料から持ち込まれた塩素等の揮発分はガス状となっている。抽気工程では、ダストとガス状の揮発分を含むキルンガス60を分離冷却管12に抽気する。導入工程では、分離冷却管12において、キルンガス60に冷却ガス(例えば、空気)を混合して冷却する。これによって、ガス状の揮発分は固形分となる。塩化物を含む固形分の粒径は、例えば1μm以下である。一方、キルンガス60にはセメント原燃料のダストが含まれている。このダストは、概ね粒径数μm〜100μm程度であり、揮発分の固形分よりも大きい。
粒径の大きいダストは旋回流64による遠心作用で分離冷却管12の内壁面近傍に移動する。内壁面近傍に移動したダスト68は、導入路13よりも分離冷却管12の下流側に接続された回収部30に導出され、ダストが回収される。このようにして、回収工程では混合ガスに含まれるダストが遠心分離によって回収される。一方、塩化物を含む固形分はダストよりも粒径が小さいことから遠心分離されずに分離ガス中に含まれる。除去工程では、固形分を含む分離ガスは、第1吸引器40の吸引によって揮発分除去部20に導入される。分離ガスに含まれる固形分は、揮発分除去部20においてガスと分離されて回収される。このようにして、揮発分とダストを回収することができる。
上記抽気方法は、抽気工程で抽気されるキルンガスに含まれるダストの量に応じて、冷却ガスの流量、第1吸引器40の吸引ガス量及び第2吸引器42の吸引ガス量の少なくとも一つを調節する調節工程を有していてもよい。このような調節工程は図4に示すような制御システムによって行ってもよい。上記各工程は、上述の抽気装置100の説明内容によって行うことができる。
以上、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、分離冷却管は、水平方向に延在していなくてもよく、下流側が上方又は下方に向かうように傾斜していてもよい。また、分離冷却管は、混合ガスの旋回流が形成される範囲で、屈曲又は湾曲していてもよい。揮発分除去部では、分離ガスは旋回流を形成していなくてもよい。回収部及び揮発分除去部も上述の構成に限定されない。例えば、揮発分除去部は冷却器24を有していなくてもよい。
塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することが可能なキルンガスの抽気装置が提供される。また、塩素の抽気効率を高く維持しつつ、安定的に運転を継続することが可能なキルンガスの抽気方法が提供される。
12…分離冷却管、12A…拡張部、12a…底部、13…導入路、14…導入ファン、20…揮発分除去部、21…第1排出路、22…第2排出路、24…冷却器、26…集塵部、30…回収部、32…ホッパー、34…集塵部、35…押し込みファン、36,36A…流路、40…第1吸引器、42…第2吸引器、42A…エジェクター、50…キルン、52…窯尻、54…煙道、60…キルンガス、62…冷却ガス、64…旋回流、66…分離ガス、68…ダスト、70…制御システム、74…ダスト量算出部、71…制御部、72…ダスト濃度測定部、73…抽気量測定部、75…第1吸引ガス量調節部、76…第2吸引ガス量調節部、77…冷却ガス調節部、100…抽気装置。

Claims (8)

  1. キルンから抽気されるキルンガスと冷却ガスとを混合して前記キルンガスを冷却するとともに、前記キルンガスと前記冷却ガスを含む混合ガスからダストの少なくとも一部を分離して分離ガスを得る分離冷却管と、
    前記分離冷却管の略中心軸を旋回軸とする前記混合ガスの旋回流が生じるように、前記冷却ガスを前記分離冷却管に導入する導入路と、
    前記導入路よりも下流側において前記分離冷却管に接続され、前記旋回流によって遠心分離される前記ダストの少なくとも一部を回収する回収部と、
    前記導入路よりも下流側において前記分離冷却管に接続され、前記分離冷却管において析出する揮発分を前記分離ガスから除去する揮発分除去部と、
    前記揮発分除去部の下流側に設けられ、前記揮発分除去部を介して前記分離冷却管の前記分離ガスを吸引する第1吸引器と、
    前記回収部の下流側又は前記回収部に設けられ、前記分離冷却管の混合ガスを吸引する第2吸引器と、を備えるキルンガスの抽気装置。
  2. 前記回収部は、前記分離冷却管の下流側から上流側をみたときに、前記旋回流の旋回方向に沿って前記分離冷却管の接線方向に延在する流路を有し、前記第2吸引器は前記流路の下流側に接続される、請求項1に記載のキルンガスの抽気装置。
  3. 前記分離冷却管に抽気される前記キルンガスに含まれる前記ダストの量に応じて、前記冷却ガスの流量、前記第1吸引器の吸引ガス量及び前記第2吸引器の吸引ガス量の少なくとも一つを調節するように構成される、請求項1又は2に記載のキルンガスの抽気装置。
  4. 前記回収部に設けられる前記第2吸引器がエジェクターである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のキルンガスの抽気装置。
  5. キルンからキルンガスを分離冷却管に抽気する抽気工程と、
    前記分離冷却管に冷却ガスを導入して前記キルンガスに合流することによって、前記分離冷却管の略中心軸を旋回軸とする、キルンガスと冷却ガスを含む混合ガスの旋回流を生じさせる導入工程と、
    前記旋回流によって、前記混合ガスに含まれるダストを遠心分離して当該ダストを回収部に回収するとともに、前記混合ガスよりも前記ダストが低減された分離ガスを得る回収工程と、
    前記分離ガスを揮発分除去部に導入し、前記分離冷却管において析出する揮発分を前記分離ガスから除去する除去工程と、を有し、
    前記除去工程では、前記揮発分除去部を介して前記分離冷却管の前記分離ガスを第1吸引器で吸引し、
    前記回収工程では、前記分離冷却管の前記混合ガスを第2吸引器で吸引する、キルンガスの抽気方法。
  6. 前記分離冷却管の下流側から上流側をみたときに、前記回収工程では、前記混合ガスが前記旋回流の旋回方向に沿って前記分離冷却管の接線方向に延在する流路によって前記分離冷却管から導出される、請求項5に記載のキルンガスの抽気方法。
  7. 前記抽気工程で抽気される前記キルンガスに含まれる前記ダストの量に応じて、前記冷却ガスの流量、前記第1吸引器の吸引ガス量及び前記第2吸引器の吸引ガス量の少なくとも一つを調節する調節工程を有する、請求項5又は6に記載のキルンガスの抽気方法。
  8. 前記回収工程で前記混合ガスを吸引する前記第2吸引器がエジェクターである、請求項5〜7のいずれか一項に記載のキルンガスの抽気方法。
JP2017126442A 2017-02-14 2017-06-28 キルンガスの抽気装置及び抽気方法 Active JP6919364B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017025298 2017-02-14
JP2017025298 2017-02-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018131374A true JP2018131374A (ja) 2018-08-23
JP6919364B2 JP6919364B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=63248774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017126442A Active JP6919364B2 (ja) 2017-02-14 2017-06-28 キルンガスの抽気装置及び抽気方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6919364B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08253351A (ja) * 1995-01-17 1996-10-01 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd バイパスガスの有害成分除去設備
JPH09175847A (ja) * 1995-10-24 1997-07-08 Ube Ind Ltd 抽気セメントキルン排ガスの処理方法及び処理装置
JP2007044577A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Ube Ind Ltd 固気分離方法及び装置
JP2008239413A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Ube Ind Ltd セメントキルン排ガスの抽気装置
JP2013086984A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Taiheiyo Cement Corp 塩素バイパス排ガスの処理方法
JP2013147401A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Mitsubishi Materials Corp 塩素バイパス装置
JP2016064938A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 太平洋セメント株式会社 抽気冷却装置並びにこれを用いた塩素バイパスシステム及びセメントキルン抽気ガスの処理方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08253351A (ja) * 1995-01-17 1996-10-01 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd バイパスガスの有害成分除去設備
JPH09175847A (ja) * 1995-10-24 1997-07-08 Ube Ind Ltd 抽気セメントキルン排ガスの処理方法及び処理装置
JP2007044577A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Ube Ind Ltd 固気分離方法及び装置
JP2008239413A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Ube Ind Ltd セメントキルン排ガスの抽気装置
JP2013086984A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Taiheiyo Cement Corp 塩素バイパス排ガスの処理方法
JP2013147401A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Mitsubishi Materials Corp 塩素バイパス装置
JP2016064938A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 太平洋セメント株式会社 抽気冷却装置並びにこれを用いた塩素バイパスシステム及びセメントキルン抽気ガスの処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6919364B2 (ja) 2021-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5051325B1 (ja) 塩素バイパス装置
JP5407262B2 (ja) セメント焼成設備の排ガス処理方法および処理システム
TWI654029B (zh) Cyclone separation device and classification method
US8038768B2 (en) Exhaust gas treatment method and system in cement burning facility
JP5157841B2 (ja) セメント焼成設備の排ガス処理方法および処理システム
CN103743234B (zh) 多管隧道窑车烧结散料负压吸送卸料装置
FI75505B (fi) Foerfarande och anordning foer avskiljning av fast material ur roekgaserna fraon en reaktor med cirkulerande baedd.
CN102076422A (zh) 具有两个气体出口的旋风分离器以及分离方法
JP2007520339A (ja) 粒状材料のための分級機
KR102243955B1 (ko) 추기 냉각 장치, 염소 바이패스 시스템, 시멘트 킬른 추기 가스의 처리 방법 및 시멘트 소성 장치
JP2012016651A (ja) 粉粒分離装置
JP5157851B2 (ja) セメント焼成設備の排ガス処理システム
JP6919364B2 (ja) キルンガスの抽気装置及び抽気方法
JP2010126411A (ja) セメント焼成設備の排ガス処理方法および処理システム
JP6666012B2 (ja) 物体の選別装置及びその方法
JP5722122B2 (ja) 金属の回収方法
JP2001239132A (ja) 塩素バイパスによるセメントキルン排ガス中の塩素の除去方法およびその装置
JP2001232149A (ja) 塩素バイパスによるセメントキルン排ガス中の塩素の除去方法およびその装置
JP2018069217A (ja) 複数段式集塵構造、燃焼炉、および集塵方法
JP7420628B2 (ja) 塩素バイパスの抽気装置、塩素バイパス設備、セメントクリンカ製造設備、及びセメントクリンカの製造方法
JP2021160967A (ja) 冷却風導入装置、塩素バイパス設備、セメントクリンカ製造設備、及びセメントクリンカの製造方法
JP2005125272A (ja) 分級装置
JP2014201654A (ja) 成型コークス製造設備における冷却ガス抜出部の構造
JP2023013311A (ja) 異物分離装置及び異物分離方法
JP5474465B2 (ja) 分級装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6919364

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250