JP2018130918A

JP2018130918A - 印刷装置及び印刷制御方法

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Publication number: JP2018130918A
Application number: JP2017027620A
Authority: JP
Inventors: 曹横田; So Yokota
Original assignee: Seiko Epson Corp
Current assignee: Seiko Epson Corp
Priority date: 2017-02-17
Filing date: 2017-02-17
Publication date: 2018-08-23
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Abstract

【課題】印刷対象となる媒体の終端を誤判定することに伴う印刷の中止を抑制できる印刷装置を提供する。【解決手段】印刷装置は、媒体の表面に印刷を行う印刷部と、第１の検出位置上を搬送される媒体の裏面に照射した光の反射光を受光する検出部と、検出部の検出結果に基づいて、搬送方向における媒体の終端を検出したときに印刷を停止する制御部と、を備える。裏面に第１の画像が印刷された媒体の表面に第２の画像を印刷する場合において、媒体の裏面における第１の画像が印刷された範囲を第１の範囲とし、媒体の表面における第１の範囲と対応する範囲を第２の範囲としたとき、制御部は、第２の範囲内に第２の画像を印刷するときには（Ｓ２２：ＹＥＳ）、検出部の検出結果に関わらず印刷を継続する（Ｓ２４：ＹＥＳ）。【選択図】図５

Description

本発明は、印刷装置及び印刷制御方法に関する。

特許文献１には、印刷装置の一例として、ロール紙に印刷を行う記録ヘッドと、記録ヘ
ッドに向けてロール紙が通過する通路を構成する搬送ガイド部と、搬送ガイド部にロール
紙が存在しているか否かを検出するための紙エンドセンサーと、を備えるプリンターが開
示されている。

そして、この印刷装置は、紙エンドセンサーの検出結果に基づいて、搬送ガイド部にロ
ール紙が存在していないことを検出した場合に印刷を中断する。続いて、この印刷装置は
、ロール紙を交換することをユーザーに通知し、ロール紙の交換が終わるまで装置を停止
状態とする。

特開２０１０−１２６６０号公報

ところが、上記のような印刷装置は、搬送ガイド部に設けられた検出領域に紙エンドセ
ンサーが光を照射したときの反射光の有無によって、搬送ガイド部にロール紙が存在して
いるか否かを判定している。このため、裏面に画像が印刷されたロール紙の表面に印刷を
行う両面印刷時に、ロール紙の裏面の画像が印刷された部分の反射率が低いと、紙エンド
センサーが反射光を検出できなくなる場合がある。この場合には、実際には搬送ガイド部
にロール紙が存在しているのにも関わらず、印刷対象となるロール紙が存在していないと
誤判定されて、印刷が中断されるおそれがある。

本発明の課題は、印刷対象となる媒体の終端を誤判定することに伴う印刷の中止を抑制
できる印刷装置を提供することにある。

以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する印刷装置は、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送部が搬
送する前記媒体の表面に印刷を行う印刷部と、前記印刷部よりも前記搬送方向上流側にお
ける前記媒体の搬送経路に設けられた検出位置上を搬送される前記媒体の裏面に照射した
光の反射光を受光する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて、前記搬送方向におけ
る前記媒体の終端が前記検出位置に到達したときに印刷を停止する制御部と、を備え、裏
面に第１の画像が印刷された前記媒体の表面に第２の画像を印刷する場合において、前記
媒体の裏面における前記第１の画像が印刷された範囲を第１の範囲とし、前記媒体の表面
における前記第１の範囲と対応する範囲を第２の範囲としたとき、前記制御部は、前記第
２の範囲内に第２の画像を印刷するときには、前記検出部の検出結果に関わらず印刷を継
続する。

上記構成によれば、印刷装置は、媒体の裏面における第１の範囲と対応する媒体の裏面
における第２の範囲内に第２の画像を印刷する場合には、検出部の検出結果に関わらず印
刷を継続する。このため、検出部が裏面に印刷された第１の画像に光を照射することで、
反射光を検出できない場合に、制御部が印刷を停止することを抑制できる。したがって、
媒体の終端を誤判定することに伴う両面印刷の中止を抑制できる。

上記印刷装置において、前記制御部は、前記搬送方向における前記第１の画像の長さに
基づいて、前記第２の範囲を設定することが好ましい。
上記構成によれば、制御部が搬送方向における第１の画像の長さに基づいて第２の範囲
を設定するため、制御部の制御負荷を抑制できる。

上記印刷装置において、前記検出部を第１の検出部としたとき、前記媒体の裏面におい
て、前記第１の画像よりも前記搬送方向下流側となる位置に形成されたパターンを検出す
る第２の検出部をさらに備え、前記制御部は、前記第２の検出部の検出結果に基づいて、
前記第２の範囲を設定することが好ましい。

第２の検出部が第１の画像を検出するときの検出結果に基づいて、制御部が第２の範囲
を設定する場合には、第１の画像の反射率によって、第２の検出部の検出精度が影響する
おそれがある。この点、上記構成によれば、制御部は、第１の画像の印刷位置を検出する
ための専用のパターンの検出結果に基づいて、第２の範囲を設定する。このため、制御部
は、精度良く第２の範囲を設定できる。

上記課題を解決する印刷制御方法は、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送部
が搬送する前記媒体の表面に印刷を行う印刷部と、前記印刷部よりも前記搬送方向上流側
における前記媒体の搬送経路に設けられた検出位置上を搬送される前記媒体の裏面に照射
した光の反射光を受光する検出部と、を備える印刷装置において、前記検出部の検出結果
に基づいて、前記搬送方向における前記媒体の終端が前記検出位置に到達したときに印刷
を停止する印刷制御方法であって、裏面に第１の画像が印刷された前記媒体の表面に第２
の画像を印刷する場合において、前記媒体の裏面における前記第１の画像が印刷された範
囲を第１の範囲とし、前記媒体の表面における前記第１の範囲と対応する範囲を第２の範
囲としたとき、前記第２の範囲内に第２の画像を印刷するときには、前記検出部の検出結
果に関わらず印刷を継続する。

上記構成によれば、上述した印刷装置の効果と同等の効果を得ることができる。

一実施形態に係る印刷装置の概略構成を示す側面図。上記印刷装置の拡大側面図。片面印刷済みの媒体の示す平面図。印刷ジョブの受付時に制御部が実行する処理内容を示すフローチャート。印刷時に制御部が実行する処理内容を示すフローチャート。上記印刷装置の作用を説明する側面図。上記印刷装置の作用を説明する側面図。

以下、印刷装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態の
印刷装置は、ロール紙から巻き解いた用紙などの媒体にインクを吐出することで、画像を
印刷するインクジェットプリンターである。本実施形態で言う画像には、文字や記号など
が含まれる。

図１に示すように、印刷装置１０は、媒体Ｍの搬送方向に沿って、ロール状に巻き重ね
た媒体Ｍを繰り出す繰出部２０と、媒体Ｍを支持する支持部３０と、媒体Ｍを搬送する搬
送部４０と、媒体Ｍに印刷を行う印刷部５０と、媒体Ｍを巻き取る巻取部６０と、を備え
ている。また、印刷装置１０は、搬送経路上の媒体Ｍを検出する検出機構７０と、ユーザ
ー（オペレーター）によって操作される操作部８０と、印刷装置１０の構成部材の駆動を
制御する制御部９０と、備えている。

なお、以降の説明では、印刷装置１０の幅方向を「幅方向Ｘ」とし、印刷装置１０の奥
行方向を「前後方向Ｙ」とし、印刷装置１０の高さ方向を「上下方向Ｚ」とする。本実施
形態において、幅方向Ｘ、前後方向Ｙ及び上下方向Ｚは互いに異なる（直交する）方向で
ある。

図１に示すように、繰出部２０は、媒体Ｍをロール状に巻き重ねたロール体Ｒ１を着脱
自在に保持する保持部２１を有している。繰出部２０は、ロール体Ｒ１を一方向（図１で
は反時計方向）に回転させることで、ロール体Ｒ１から巻き解いた媒体Ｍを繰り出す。

搬送部４０は、媒体Ｍの搬送経路の下方に配置される駆動ローラー４１と、媒体Ｍの搬
送経路の上方に配置される従動ローラー４２と、駆動ローラー４１を駆動する搬送モータ
ー４３と、を備えている。駆動ローラー４１及び従動ローラー４２は、幅方向Ｘを回転軸
方向として回転するローラーである。搬送部４０は、駆動ローラー４１及び従動ローラー
４２に媒体Ｍを挟持させた状態で、搬送モーター４３を駆動することで、繰出部２０から
繰り出された媒体Ｍを搬送方向に搬送する。

図１及び図２に示すように、支持部３０は、搬送方向上流側の第１の支持部３１と、搬
送方向下流側の第２の支持部３２と、を有している。第１の支持部３１及び第２の支持部
３２は、幅方向Ｘを長手方向とし、媒体Ｍの搬送方向を短手方向とする板状をなしている
。第１の支持部３１は搬送部４０の搬送方向上流側に配置され、第２の支持部３２は搬送
部４０の搬送方向下流側に配置されている。

図２に示すように、第１の支持部３１には、第１の支持部３１上を搬送される媒体Ｍの
裏面を第１の支持部３１の裏側（内側）に露出させる第１の開口３３が貫通形成されてい
る。同様に、第２の支持部３２には、第２の支持部３２上を搬送される媒体Ｍの裏面を第
２の支持部３２の裏側（内側）に露出させる第２の開口３４が貫通形成されている。

なお、媒体Ｍを支持部３０の幅方向中央に合わせて搬送する印刷装置１０においては、
第１の開口３３は第１の支持部３１の幅方向中央に形成することが好ましく、第２の開口
３４は第２の支持部３２の幅方向中央に形成することが好ましい。また、媒体Ｍを支持部
３０の幅方向片側に合わせて搬送する印刷装置１０においては、第１の開口３３は第１の
支持部３１の幅方向片側に形成することが好ましく、第２の開口３４は第２の支持部３２
の幅方向片側に形成することが好ましい。すなわち、第１の開口３３及び第２の開口３４
は、媒体Ｍの搬送経路に向かって開口していることが好ましい。

図１及び図２に示すように、印刷部５０は、インクを吐出するノズル５１が形成された
吐出部５２と、吐出部５２を支持するキャリッジ５３と、を備えている。また、印刷部５
０は、キャリッジ５３を幅方向Ｘに往復移動可能に支持するガイド軸５４と、キャリッジ
５３をガイド軸５４の軸方向（幅方向Ｘ）に往復移動させる移動機構５５と、を備えてい
る。

吐出部５２は、キャリッジ５３の下面に支持されている。吐出部５２は、支持部３０に
向かって種類の異なるインク（例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク
及びブラックインク）を吐出する複数のノズル５１を有する。また、吐出部５２では、種
類の等しいインクを吐出する複数のノズル５１が幅方向Ｘと交差する方向（例えば、媒体
Ｍの搬送方向）に整列することでノズル列が構成されている。

印刷部５０では、ユーザーからの印刷指令などに基づき、移動機構５５がキャリッジ５
３を幅方向Ｘに移動する。また、キャリッジ５３が幅方向Ｘに移動する際に、吐出部５２
が支持部３０に支持された媒体Ｍにインクを吐出する。こうして、印刷部５０は、媒体Ｍ
の表面に画像を印刷する。

図１に示すように、巻取部６０は、媒体Ｍを巻き重ねたロール体Ｒ２を着脱自在に保持
する保持部６１と、搬送方向と交差する方向に媒体Ｍにテンション（張力）を付与するテ
ンションバー６２と、を備えている。巻取部６０は、ロール体Ｒ２を一方向（図１では反
時計方向）に回転させることで、テンションバー６２に巻き掛けた媒体Ｍの巻き取りを行
う。

図２に示すように、検出機構７０は、第１の支持部３１の裏側に配置される「検出部」
の一例としての第１の検出部７１と、第２の支持部３２の裏側に配置される第２の検出部
７２と、を有している。

第１の検出部７１は、第１の開口３３を介して媒体Ｍの搬送経路に向けて光を照射する
投光部７３と、媒体Ｍの搬送経路から第１の開口３３を介して入射する光を受光する受光
部７４と、を備えている。第１の検出部７１は、受光部７４が受光した反射光の強度に応
じた信号を出力する。同様に、第２の検出部７２は、第２の開口３４を介して媒体Ｍの搬
送経路に向けて光を照射する投光部７３と、媒体Ｍの搬送経路から第２の開口３４を介し
て入射する光を受光する受光部７４と、を備えている。第２の検出部７２は、受光部７４
が受光した反射光の強度に応じた信号を出力する。

すなわち、第１の検出部７１及び第２の検出部７２は、反射型の光学センサーであれば
よい。第１の検出部７１及び第２の検出部７２が扱う光は、可視光であってもよいし、赤
外光であってもよい。

以降の説明では、第１の検出部７１による検出位置を「第１の検出位置Ｐ１」とも言い
、第２の検出部７２による検出位置を「第２の検出位置Ｐ２」とも言う。第１の検出位置
Ｐ１は、繰出部２０よりも搬送方向下流側且つ印刷部５０（搬送部４０）よりも搬送方向
上流側における媒体Ｍの搬送経路に設けられている。第２の検出位置Ｐ２は、搬送部４０
よりも搬送方向下流側且つ印刷部５０よりも搬送方向上流側における媒体Ｍの搬送経路に
設けられている。

また、搬送方向において、吐出部５２の最下流側のノズル５１と第２の検出位置Ｐ２と
の間をなす距離を「基準距離ＬＡ」とする。基準距離ＬＡは、印刷装置１０の設計に伴い
決定される距離である。

次に、制御部９０について説明する。
制御部９０の入力側インターフェースには、第１の検出部７１、第２の検出部７２及び
操作部８０が接続されている。一方、制御部９０の出力側インターフェースには、繰出部
２０、搬送部４０（搬送モーター４３）、印刷部５０（吐出部５２及び移動機構５５）及
び巻取部６０が接続されている。

制御部９０は、印刷装置１０に接続されたコンピューターなどから送信される印刷ジョ
ブに基づいて印刷処理を実行する。詳しくは、制御部９０は、繰出部２０、搬送部４０及
び巻取部６０を制御し、媒体Ｍを搬送方向に搬送する搬送処理を実行する。また、制御部
９０は、吐出部５２及び移動機構５５を制御し、キャリッジ５３を幅方向Ｘに移動させつ
つ吐出部５２から媒体Ｍに向けてインクを吐出させる吐出処理を実行する。そして、制御
部９０は、搬送処理と吐出処理とを交互に実行し、媒体Ｍに画像を印刷する印刷処理を実
行する。なお、印刷ジョブは、媒体Ｍに印刷しようとする画像の情報及び印刷方法に関す
る情報を含むデータである。

また、制御部９０は、第１の検出部７１の検出結果に基づいて、搬送方向に搬送される
媒体Ｍの有無を判定する。詳しくは、第１の開口３３を媒体Ｍが塞いでいる場合、すなわ
ち、第１の検出位置Ｐ１上に媒体Ｍが存在している場合、第１の検出部７１は第１の検出
位置Ｐ１に照射した光の反射光を受光する。一方、第１の開口３３を媒体Ｍが塞いでいな
い場合、すなわち、第１の検出位置Ｐ１上に媒体Ｍが存在していない場合、第１の検出部
７１は第１の検出位置Ｐ１に照射した光の反射光を受光しない。こうして、第１の検出部
７１は、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍが存在しているか否かで異なる強度の信号を出力す
る。

そして、制御部９０は、第１の検出部７１から入力される信号強度の違いに基づいて、
第１の検出位置Ｐ１上に媒体Ｍが存在しているか否かを判定する。また、制御部９０は、
第１の検出位置Ｐ１上に媒体Ｍが存在していると判定する状態から媒体Ｍが存在していな
いと判定する状態に移行したとき、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したと判定
する。

さらに、制御部９０は、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したと判定した場合
には、印刷処理を中断する。これにより、インクの吐出対象となる媒体Ｍが存在していな
いにも関わらず、媒体Ｍを支持していない支持部３０にインクが吐出されることが抑制さ
れる。なお、制御部９０は、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したと判定したと
きに、すぐに印刷処理を中断（中止）してもよいし、媒体Ｍの終端が印刷部５０又は搬送
部４０まで到達するまでに印刷処理を中断（中止）してもよい。以降の説明では、制御部
９０が第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したと判定したときに印刷を中断する処
理を「終端処理」とも言う。

また、制御部９０は、裏面に画像が印刷されていない媒体Ｍの表面に画像を印刷する「
片面印刷」のための印刷処理と、裏面に画像が印刷されている媒体Ｍの表面に画像を印刷
する「両面印刷」のための印刷処理と、を実行する。

図３に示すように、制御部９０は、片面印刷時には、画像Ｉｍｇよりも先にパターンＰ
ｔを印刷する。言い換えれば、制御部９０は、片面印刷時には、媒体Ｍに対する画像Ｉｍ
ｇの印刷位置よりも搬送方向上流側にパターンＰｔを印刷する。パターンＰｔは、パター
ンＰｔの印刷位置から印刷間隔ＬＢだけ搬送方向下流に移動した位置から画像Ｉｍｇが印
刷されていることを示す。なお、パターンＰｔは、第２の検出部７２が読み取り可能な形
式であればよい。本実施形態では、説明理解の容易のために、幅方向Ｘを長手方向とし、
媒体Ｍと異なる色の直線であるとする。

また、制御部９０は、両面印刷をする場合には、媒体Ｍの裏面に印刷される画像と対応
する画像を媒体Ｍの表面に印刷することがある。例えば、媒体Ｍの表面に印刷される画像
は、媒体Ｍの裏面に印刷された画像と同じ画像であったり、媒体Ｍの裏面に印刷された画
像と大きさが等しい画像であったりする。こうした両面印刷をすることで得られる印刷物
は、両側から印刷した画像を見られ得るタペストリー、懸垂幕及びウィンドウディスプレ
イである。

ここで、両面印刷をする場合において、裏面に印刷された画像を「第１の画像Ｉｍｇ１
」とし、表面に印刷する画像を「第２の画像Ｉｍｇ２」とする。また、裏面における第１
の画像Ｉｍｇ１が印刷された範囲を「第１の範囲Ｒａ」とし、表面における第１の範囲Ｒ
ａと対応する範囲を「第２の範囲Ｒｂ」とする。媒体Ｍの平面視において、第１の範囲Ｒ
ａと第２の範囲Ｒｂとは重複する領域である。

このように定義すると、両面印刷時において、第１の画像Ｉｍｇ１と第２の画像Ｉｍｇ
２とが対応関係を有している場合、第２の画像Ｉｍｇ２は第２の範囲Ｒｂに印刷される。
すなわち、制御部９０は、第２の検出部７２の検出結果に基づいて、第１の範囲Ｒａに対
応する第２の範囲Ｒｂに第２の画像Ｉｍｇ２を印刷する。

詳しくは、制御部９０は、両面印刷時に、第２の検出部７２が媒体Ｍの裏面に印刷され
たパターンＰｔを検出することに基づいて、第１の画像Ｉｍｇ１の印刷位置を取得する。
続いて、制御部９０は、パターンＰｔの第２の検出位置Ｐ２から、基準距離ＬＡと印刷間
隔ＬＢとの和に相当する距離を搬送した位置を、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷開始位置とす
る。その結果、第２の画像Ｉｍｇ２は、第１の画像Ｉｍｇ１が印刷された第１の範囲Ｒａ
と対応する第２の範囲Ｒｂに印刷されることになる。なお、本実施形態では、第１の範囲
Ｒａ及び第２の範囲Ｒｂは、搬送方向における範囲を示している。

また、搬送方向において、第２の画像Ｉｍｇ２の長さが第１の画像Ｉｍｇ１よりも長い
場合には、制御部９０は、片面印刷時と同様に、印刷処理を中断する。詳しくは、制御部
９０は、搬送方向において、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷長さが、第１の画像Ｉｍｇ１の長
さ（＝範囲Ｒａ，Ｒｂの長さ）よりも長くなる場合には、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷処理
を中断する。なお、この場合とは、例えば、第１の画像Ｉｍｇ１と無関係の画像を印刷す
るための印刷ジョブが印刷装置１０に入力されたり、第２の画像Ｉｍｇ２と無関係の第１
の画像Ｉｍｇ１が裏面に印刷された媒体Ｍを巻き重ねたロール体Ｒ１が繰出部２０にセッ
トされたりする場合である。

ところで、本実施形態のような印刷装置１０において、両面印刷をする場合には、媒体
Ｍの裏面に印刷された画像（第１の画像Ｉｍｇ１）が第１の検出位置Ｐ１に位置する場合
がある。この場合において、光を反射しにくい画像（例えば、黒色の画像）が第１の検出
位置Ｐ１に位置した場合には、第１の検出部７１から照射された光が反射しにくくなる。
その結果、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍが存在しているにも関わらず、制御部９０が第１
の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したと誤判定するおそれがある。

そこで、本実施形態において、制御部９０は、両面印刷時において、第２の範囲Ｒｂ内
に第２の画像Ｉｍｇ２を印刷するときには、第１の検出部７１の検出結果に関わらず印刷
を継続する。言い換えれば、制御部９０は、媒体Ｍの裏面に印刷された第１の画像Ｉｍｇ
１の印刷開始位置に合わせて、媒体Ｍの表面に第２の画像Ｉｍｇ２を印刷する場合には、
第１の画像Ｉｍｇ１の搬送方向における印刷長さに相当する範囲内に第２の画像Ｉｍｇ２
を印刷する限り、印刷を停止しない。

ちなみに、制御部９０は、第２の範囲Ｒｂ内に第２の画像Ｉｍｇ２を印刷するときには
、第１の検出部７１の検出自体を行わないようにしてもよいし、第１の検出部７１からの
検出自体を有効とするもののその検出結果を使用しないようにしてもよい。

次に、図４に示すフローチャートを参照して、印刷ジョブの投入時に制御部９０が実行
する処理の流れ（印刷制御方法）について説明する。
図４に示すように、制御部９０は、印刷装置１０に接続された不図示のコンピューター
などから送信される印刷ジョブを受け付ける（ステップＳ１１）。続いて、制御部９０は
、吐出部５２がインクを吐出できる位置に到達するまで、媒体Ｍを搬送方向に搬送させる
（ステップＳ１２）。その後、制御部９０は、印刷ジョブの内容に基づいて、両面印刷を
するか否かを判定する（ステップＳ１３）。片面印刷をする場合（ステップＳ１３：ＮＯ
）、制御部９０は、パターンＰｔを印刷するための印刷処理を実行する（ステップＳ１４
）。続いて、制御部９０は、片面印刷をするための印刷処理を実行し（ステップＳ１５）
、本処理を一旦終了する。

先のステップＳ１３において、両面印刷をする場合（ステップＳ１３：ＹＥＳ）、制御
部９０は、第２の検出部７２の検出結果に基づいて、第２の検出位置Ｐ２にパターンＰｔ
が存在するか否かを判定する（ステップＳ１６）。第２の検出位置Ｐ２にパターンＰｔが
存在しない場合（ステップＳ１６：ＮＯ）、制御部９０は、媒体Ｍを所定量だけ搬送し（
ステップＳ１７）、その処理を先のステップＳ１６に移行する。第２の検出位置Ｐ２にパ
ターンＰｔが存在する場合（ステップＳ１６：ＹＥＳ）、制御部９０は、搬送方向におけ
る媒体Ｍの位置を調整する（ステップＳ１８）。すなわち、制御部９０は、搬送方向にお
いて、第１の画像Ｉｍｇ１の印刷開始位置（第１の範囲Ｒａの下流端）が吐出ヘッドの上
流側のノズル５１と重なるように、媒体Ｍを搬送させる。なお、ステップＳ１８における
媒体Ｍの搬送量は、基準距離ＬＡに印刷間隔ＬＢを足し合わせた距離である。続いて、制
御部９０は、両面印刷をするための印刷処理を実行し（ステップＳ１９）、本処理を一旦
終了する。

次に、図５に示すフローチャートを参照して、片面印刷又は両面印刷をするための印刷
処理の実行時に制御部９０が実行する処理の流れ（印刷制御方法）について説明する。
図５に示すように、制御部９０は、第１の検出部７１の検出結果に基づいて、第１の検
出位置Ｐ１に媒体Ｍが存在しているか否かを判定する（ステップＳ２１）。第１の検出位
置Ｐ１に媒体Ｍが存在していると判定する場合（ステップＳ２１：ＹＥＳ）、制御部９０
は、本処理を一旦終了する。すなわち、この場合には、印刷の内容に関わらず、印刷が継
続される。

第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍが存在していないと判定する場合（ステップＳ２１：ＮＯ
）、制御部９０は、両面印刷中か否かを判定する（ステップＳ２２）。片面印刷中である
場合（ステップＳ２２：ＮＯ）、制御部９０は、印刷を中断するために終端処理を実行す
る（ステップＳ２３）。

ステップＳ２２において、両面印刷中である場合（ステップＳ２２：ＹＥＳ）、制御部
９０は、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷範囲が第２の範囲Ｒｂ内に収まっているか否かを判定
する。第２の画像Ｉｍｇ２の印刷範囲が第２の範囲Ｒｂ内に収まっている場合（ステップ
Ｓ２４：ＹＥＳ）、制御部９０は、本処理を一旦終了する。この場合には、第１の検出部
７１の検出結果が誤りである可能性が高いため、印刷処理が継続される。

一方、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷範囲が第２の範囲Ｒｂ内に収まらなくなる場合（ステ
ップＳ２４：ＮＯ）、制御部９０は、その処理を先のステップＳ２３に移行する。この場
合には、第１の検出部７１の検出結果が誤りである可能性が低いため、印刷処理が中断さ
れる。

なお、本実施形態において、制御部９０は、媒体Ｍを搬送方向に搬送する場合に、第１
の検出部７１の検出結果に基づいて、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍが存在しているか否か
を判定してもよい。すなわち、印刷とは無関係に媒体Ｍを搬送する場合であっても、制御
部９０は、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したか否かを判定してもよい。

次に、図６及び図７を参照して、本実施形態の印刷装置１０の作用について説明する。
図６に示すように、片面印刷時には、媒体Ｍの表面にパターンＰｔと画像（第１の画像
Ｉｍｇ１）とが印刷される。なお、第１の画像Ｉｍｇ１の印刷時に、第１の検出位置Ｐ１
に媒体Ｍの終端が到達したと判定される場合には、画像の印刷が中断される。

図７に示すように、両面印刷時には、裏面に印刷されたパターンＰｔに基づいて、裏面
に印刷された第１の画像Ｉｍｇ１と搬送方向における印刷開始位置が合うように、媒体Ｍ
が搬送される。そして、媒体Ｍの表裏において、第１の画像Ｉｍｇ１と重なるように第２
の画像Ｉｍｇ２が印刷される。ここで、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷中に、第１の検出位置
Ｐ１に媒体Ｍの終端が到達したと判定される場合には、画像の印刷が中断されない。すな
わち、図７に示すように、第１の検出部７１から照射された光が第１の画像Ｉｍｇ１に吸
収されることで、第１の検出部７１が反射光を受光できない場合であっても、画像の印刷
が中断されない。

なお、第２の画像Ｉｍｇ２の印刷の終了後に、第１の検出位置Ｐ１に媒体Ｍの終端が到
達した場合には、印刷装置１０は、媒体Ｍの搬送が停止したり、ユーザー（オペレーター
）に対して、繰り出し部のロール体Ｒ１の交換を促す報知を行ったりする。

以上説明した実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
（１）印刷装置１０は、媒体Ｍの裏面における第１の範囲Ｒａと対応する媒体Ｍの裏面
における第２の範囲Ｒｂ内に第２の画像Ｉｍｇ２を印刷する場合には、第１の検出部７１
の検出結果に関わらず印刷を継続する。このため、第１の検出部７１が裏面に印刷された
第１の画像Ｉｍｇ１に光を照射することで、反射光を検出できない場合に、制御部９０が
印刷を停止することを抑制できる。したがって、媒体Ｍの終端を誤判定することに伴う印
刷の中止を抑制できる。

（２）第１の画像Ｉｍｇ１の搬送方向における長さに基づいて、第１の範囲Ｒａを設定
するため、制御部９０の制御負荷を抑制できる。
（３）例えば、第２の検出部７２が第１の画像Ｉｍｇ１を検出することで、第１の画像
Ｉｍｇ１の印刷開始範囲を検出する構成を採用する場合には、第１の画像Ｉｍｇ１の反射
率が、第２の検出部７２の検出精度に影響するおそれがある。この点、本実施形態では、
制御部９０が、第１の画像Ｉｍｇ１の印刷位置を検出するための専用のパターンＰｔの検
出結果に基づいて、第２の範囲Ｒｂを設定する。このため、制御部９０は、精度良く第２
の範囲Ｒｂを設定できる。

なお、上記実施形態は、以下に示すように変更してもよい。
・両面印刷時に第１の画像Ｉｍｇ１と対応関係を有する第２の画像Ｉｍｇ２を印刷しよ
うとすることが明らかな場合には、制御部９０は、ステップＳ２４の処理の実行を省略し
てもよい。また、両面印刷時に第１の画像Ｉｍｇ１と対応関係を有しない第２の画像Ｉｍ
ｇ２を印刷しようとすることが明らかな場合には、印刷を開始することなく、ユーザーに
警告する処理を実行してもよい。

・制御部９０は、第１の画像Ｉｍｇ１の第１の範囲Ｒａの長さを、印刷ジョブの内容に
基づいて取得しなくてもよい。例えば、制御部９０は、第１の範囲Ｒａの長さを、ユーザ
ーが操作部８０を介して入力した情報に基づいて取得してもよいし、他の検出部の検出結
果に基づいて取得してもよい。また、パターンＰｔに第１の範囲Ｒａの長さの情報を埋め
込む場合には、制御部９０は、第２の画像Ｉｍｇ２を印刷する際に、第２の検出部７２の
検出結果に基づいて、第１の範囲Ｒａの長さを取得してもよい。

・印刷装置１０は、両面印刷を前提としない片面印刷時には、パターンＰｔを印刷しな
くてもよい。
・裏面に印刷された第１の画像Ｉｍｇ１の印刷開始位置を示すパターンＰｔは、幅方向
Ｘを長手方向とし、搬送方向を短手方向とするバーを、搬送方向に複数並べて構成される
１次元バーコードであってもよい。もしくは、パターンＰｔは、搬送方向及び幅方向Ｘに
拡がる２次元バーコードであってもよい。

・パターンＰｔと第１の画像Ｉｍｇ１との間隔である印刷間隔ＬＢの長さ次第では、第
２の検出部７２は、吐出部５２よりも搬送方向下流側に設けてもよい。
・印刷装置１０は、単票紙に印刷を行うプリンターであってもよい。

・印刷装置１０は、インクを吐出することで印刷するプリンターに限らない。印刷装置
１０は、レーザープリンター、ＬＥＤプリンター、熱転写プリンター（昇華型プリンター
）などのノンインパクトプリンターでもよいし、ドットインパクトプリンターなどのイン
パクトプリンターでもよい。

１０…印刷装置、２０…繰出部、２１…保持部、３０…支持部、３１…第１の支持部、
３２…第２の支持部、３３…第１の開口、３４…第２の開口、４０…搬送部、４１…駆動
ローラー、４２…従動ローラー、４３…搬送モーター、５０…印刷部、５１…ノズル、５
２…吐出部、５３…キャリッジ、５４…ガイド軸、５５…移動機構、６０…巻取部、６１
…保持部、６２…テンションバー、７０…検出機構、７１…第１の検出部、７２…第２の
検出部、７３…投光部、７４…受光部、８０…操作部、９０…制御部、Ｉｍｇ…画像、Ｉ
ｍｇ１…第１の画像、Ｉｍｇ２…第２の画像、Ｍ…媒体、ＬＡ…基準距離、ＬＢ…印刷間
隔、Ｐ１…第１の検出位置（検出位置）、Ｐ２…第２の検出位置、Ｐｔ…パターン、Ｒ１
…ロール体、Ｒ２…ロール体、Ｘ…幅方向、Ｙ…前後方向、Ｚ…上下方向。

Claims

媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送部が搬送する前記媒体の表面に印刷を行う印刷部と、
前記印刷部よりも前記搬送方向上流側における前記媒体の搬送経路に設けられた検出位
置上を搬送される前記媒体の裏面に照射した光の反射光を受光する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記搬送方向における前記媒体の終端が前記検出位
置に到達したときに印刷を停止する制御部と、を備え、
裏面に第１の画像が印刷された前記媒体の表面に第２の画像を印刷する場合において、
前記媒体の裏面における前記第１の画像が印刷された範囲を第１の範囲とし、前記媒体の
表面における前記第１の範囲と対応する範囲を第２の範囲としたとき、
前記制御部は、前記第２の範囲内に第２の画像を印刷するときには、前記検出部の検出
結果に関わらず印刷を継続する
ことを特徴とする印刷装置。
前記制御部は、前記搬送方向における前記第１の画像の長さに基づいて、前記第２の範
囲を設定する
ことを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
前記検出部を第１の検出部としたとき、
前記媒体の裏面において、前記第１の画像よりも前記搬送方向下流側となる位置に形成
されたパターンを検出する第２の検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記第２の検出部の検出結果に基づいて、前記第２の範囲を設定する
ことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の印刷装置。
媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送部が搬送する前記媒体の表面に印刷を行
う印刷部と、前記印刷部よりも前記搬送方向上流側における前記媒体の搬送経路に設けら
れた検出位置上を搬送される前記媒体の裏面に照射した光の反射光を受光する検出部と、
を備える印刷装置において、前記検出部の検出結果に基づいて、前記搬送方向における前
記媒体の終端が前記検出位置に到達したときに印刷を停止する印刷制御方法であって、
裏面に第１の画像が印刷された前記媒体の表面に第２の画像を印刷する場合において、
前記媒体の裏面における前記第１の画像が印刷された範囲を第１の範囲とし、前記媒体の
表面における前記第１の範囲と対応する範囲を第２の範囲としたとき、
前記第２の範囲内に第２の画像を印刷するときには、前記検出部の検出結果に関わらず
印刷を継続する
ことを特徴とする印刷制御方法。