JP2018130599A - ヒト治癒能力向上装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生体の自然な治癒力を向上させる刺激を良好に与えることができるヒト治癒能力向上装置を得る。【解決手段】 気密可能な人体が全て入る部屋として構成された気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた装置であって、減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、減圧制御手段が気密部内の気圧を閾値気圧以上の減圧状態へ変化させる減圧工程と、この減圧状態から常圧か減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態へ変化させる与圧工程とを一定の気圧とすることなく連続的に繰り返し制御するもの。【選択図】 図4

Description

本発明は、空気の減圧と常圧状態への復圧とを利用したヒト治癒能力向上装置に関し、更に、ヒト治癒能力向上装置の作動法に関するものである。
空気浴は特定の空気環境中に身体を曝して、空気の物理的特性や化学的成分を利用して身体を鍛錬し、疾病の予防をする一つの方法である。空気浴は血液循環の調節に対しても、人体の組織器官に対しても均しく良好な影響がある。空気中の微量元素と無機塩、酸素などは有機体の活力と免疫機能を向上させることができ、新鮮な空気を吸収して、血液中の酸素含有量を向上させることは心肺機能を保護する上で大変有効な援助になると言われている。
空気浴を採用して身体を鍛錬するには、主に空気の温度(気温)と、身体の温度との差違が形成する刺激を利用する。気温の冷熱変化は身体の体温調節機能、大脳皮質と血管運動の反射中枢を活性化させ良好な鍛錬ができる。例えば、冷たい空気の刺激は身体の表面の血管を収縮させ、血液を内臓に向けて流れさせる。逆に、暖かい空気の刺激は身体の表面の血管を拡張させ、血液を身体の表面の血管に向けて流れさせる。また、空気浴は、人だけでなく、動物においてもストレス緩和効果を期待されるものでもある。
本発明者の一人は温度差による刺激を利用した空気浴を行うために最適な調圧装置及び調圧法を提案した(特許文献1参照)。
特開2010−167118
この調圧装置で生じる閾値気圧以上の減圧状態と常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を連続的に繰り返し行われる刺激によって、異常な身体組織、身体器官等を、健康な身体組織、身体器官に戻そうとするより大きな自然な治癒力効果が確認されたために、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、生体の自然な治癒力を向上させる刺激を良好に与えることができるヒト治癒能力向上装置を得ることを目的とする。また、この刺激を与える装置を良好に作動させる方法を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係るヒト治癒能力向上装置は、気密可能な人体が全て入る部屋として構成された気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の外気由来の空気を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた装置であって、前記閾値気圧が700hPaであり、前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、前記減圧制御手段が、気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態へ変化させる減圧工程と、この減圧状態から常圧か前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態へ変化させる与圧工程とを、一定の気圧とすることなく連続的に繰り返し制御するものであることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係るヒト治癒能力向上装置の作動法は、気密可能な人体が全て入る部屋として構成された気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えたヒト治癒能力向上装置の作動法であって、
前記閾値気圧が700hPaであり、前記気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧させる減圧工程と、この減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧する与圧工程とを、一定の気圧とすることなく連続的に繰り返すことを特徴とするものである。
本発明は、生体の自然な治癒力を向上させる刺激を良好に与えることができるヒト治癒能力向上装置及びヒト治癒能力向上装置の作動法を得ることができるという効果がある。
本発明における減圧工程と与圧工程との繰り返し制御の例の気密部内気圧変化を示した説明図であり、縦軸は気圧(hPa)、横軸は時間(min)を示す。 減圧工程と与圧工程とを連続的に繰り返し制御した場合の呼気中の酸素利用率の変化を示す線図であり、縦軸は呼気中の酸素利用率(%)及び高度(m)、横軸は運転時間(min)を示し、図中、破線は必要酸素量、実線は防御機構による酸素取得量、一点鎖線はATP産生増加量を各々示す。 通常圧力及び減圧の血管の状態を説明する説明図である。 本発明のヒト治癒能力向上装置の一実施例の構成を示す正面図である。 図4の平面図である。 図4の側面図である。 図4の制御装置の駆動を示すフローチャートであり、a図は減圧工程を示すフローチャートであり、b図は与圧工程を示すフローチャートである。図中、a1は「減圧ポンプ駆動」、a2は「気密部気圧計測」、a3は「目標減圧値か」、a4は「減圧ポンプ停止」、b1は「減圧調節弁開度大」、b2は「気密部気圧計測」、b3は「目標減圧値か」、b4は「減圧調節弁開度小」を示す。 減圧工程と与圧工程とを繰り返した場合の気密部内の気温変化を測定した結果を示す線図であり、縦軸は気圧(hPa)及び気温(℃)、横軸は時間(min)を示す。 減圧工程と与圧工程とを繰り返した場合の気密部内の気温変化を測定した別の結果を示す線図であり、縦軸は気圧(hPa)及び気温(℃)、横軸は時間(min)を示す。 以下の実施例での気密部内の気圧変化を示す線図であり、縦軸は気圧(hPa)、横軸は時間(min)を示す。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果1を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果2を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果3を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果4を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果5を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果6を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果7を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果8を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果9を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果10を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の比較の結果を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果11を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果12を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果13を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果14を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果15を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果16を示す線図である。 ヒト治癒能力向上効果の検証結果17を示す線図である。
本発明のヒト治癒能力向上装置においては、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた装置であって、
前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、
前記減圧制御手段が、1〜60分間で気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態へ変化させる減圧工程と、1〜60分間でこの減圧状態から常圧か前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態へ変化させる与圧工程とを、連続的に繰り返し制御するものである。
より好ましくは、前記減圧工程と比較して前記与圧工程の単位時間当たりの圧力変化を大きくするものである。尚、「単位時間当たりの圧力変化」とは、例えば、図1に示す通り、縦軸に圧力横軸に時間を表した図面で傾きで示される。即ち、例えば、減圧工程が14分をかけて1000hPaから795hPaに減圧される工程が205/14≒14.6(hPa/分)であるに対して、与圧工程が4分をかけて795hPaから990hPaに与圧される工程が195/4≒48.8(hPa/分)となり、与圧工程の方が減圧工程よりも大きく、傾きが急となる。これにより、生体の自然な治癒力を向上させる刺激を良好に与えることができる。
本発明で付言した「ヒト治癒能力」とは、正常でない状態を生体自身が本来持っている回復機能によって健康な状態に戻そうとする力を指し、具体的には、次の(1)〜(3)に示す力を総合したものと考える。
(1) 自然冶癒力:人間がヒトとして、生物の進化の過程で得た病気にならないようになる力、
(2) 自然治癒能力:自然環境(熱さや寒さ等)や社会環境(ストレス等)が変化した時に適応していこうとする力、
(3) 自己治癒能力:病気の人が自分で自分を治そうとする力、
即ち、血液等の体液成分、血圧を始めとして、体組織の損傷の修復、病原微生物やウイルスといった異物(非自己)の排除等の異常な環境を、安定な状態に戻し、治癒するものである。より詳しくは、身体の諸機能の障害や健康でない異常状態等の疾病を正常な状態に治癒しようとする働きを指す。従って、「ヒト治癒力の向上」とは、自然な治癒力自体を向上させることを指し、正常でない状態であることを素早く認識する反応の速さ、そして、正常な状態に戻そうとする応答の速さ等をより向上させることも含む。
例えば、後述する実施例に示された健常細胞ではない腫瘍細胞の縮小及び消滅、リウマチ等の免疫系の過敏症の改善、健常な骨組織ではない骨粗鬆症の改善、糖代謝の異常の改善等が含まれ、更には、後述する実施例には具体的なデータはないが、異常血圧の改善、血栓の溶解、血栓の溶解による狭心症・脳血栓・脳内出血の予防、脳血流の改善による認知症の改善等も含まれるものと思われる。
本発明の気圧サイクルの変化は、気密部内の被験者を刺激して被験者の自然な治癒力(生体恒常性維持機構)を向上させる。より具体的には、身体の諸機能の障害や健康でない異常状態等の疾病を正常な状態に戻そうとする働きの応答性を向上させるものと思われる。
本発明の閾値気圧としては、個人差があり、健常者や、疾病を患った者に応じて気圧の閾値は変化する。また、経験によって閾値を下げることもでき、逆に体調によって閾値が高まることがある。一般的に航空機内の与圧キャビンでは、高度12000mにおいては、高度2000m内外の気圧状態(約780hPa)に設定されており、疾病を患った者でも利用可能である。従って、一般的な健康な被験者の閾値は、少なくとも高度2000mを越えて、高度約3000m以下の700hPa以上とする。
本発明における減圧ポンプの減圧制御手段としては、減圧状態と広範常圧状態との間を変化する気圧サイクルを連続して繰り返し制御するものであればよい。減圧状態とは、閾値気圧以上の減圧状態を指し、この減圧状態の気圧についても、健常者や、疾病を患った者に応じてその値を変更する。例えば、減圧状態を高度1000mの気圧とし、広範常圧状態を高度50mの気圧とし、この減圧状態と広範常圧状態との気圧変化を繰り返す。
好ましい減圧状態としては、高度3000m相当で700hPa以上950hPa以下、より好ましくは800hPa以上900hPa以下、好ましい広範常圧状態としては常圧(1013hPa)以下高度100m相当の1000hPa以上とする。
尚、連続的に繰り返す減圧状態は、閾値気圧以上の減圧であればよく、同一の気圧で無くてもよい。例えば、1回目の減圧状態を高度2000m相当の780hPa、2回目の減圧状態を高度3000m相当の700hPaのように相違する減圧状態としてもよい。同様に、繰り返す広範常圧状態についても、常圧か、直前の減圧状態よりも高く常圧よりも低い気圧であればよく、同一の気圧で無くてもよい。例えば、1回目の広範常圧状態を常圧(1013hPa)、2回目の広範常圧状態を高度200m相当の989hPaのように相違する気圧状態としてもよい。
また、本発明のヒト治癒能力向上装置の設置場所が、例えばメキシコシティ等の高地環境では、常圧(1013hPa)や高度200m(989hPa)にするための与圧装置を好ましくは備える。しかしながら、好ましくは常圧を越えて加圧はしない。
気密部内の減圧状態から広範常圧状態、又は、広範常圧状態から減圧状態への変化のスピードは、被験者の自然な治癒力効果を向上させる刺激を与えるものであれば良く、被験者が耳抜きを必要とするスピードであれば、被験者の自然な治癒力効果を向上させる刺激を与えることができるようである。例えば、1〜60分間で減圧状態から広範常圧状態、又は、1〜60分間で広範常圧状態から減圧状態へ変化するものが挙げられる。具体的には、常圧(約1013hPa)から高度1000mに相当する気圧(約900hPa)に3分間で変化させたり、引き続き、高度200m(約989hPa)に1.5分間で変化させ、これらの変化を連続して繰り返すものが挙げられる。
この減圧状態と広範常圧状態との間の連続的な気圧変化の刺激が、被験者の自然な治癒力効果を向上させることは、後述する実施例でも検証済みであり、前述の仮説1,2に示した作用機構が考えられる。
尚、気密部の大きさ及び減圧ポンプの能力については、断熱膨張が生じるような急激な減圧変化をもたらすことができ、この減圧状態と広範常圧状態との圧力変化が速やかに行える容積であればよい。容量の大きな気密部では、能力の大きな減圧ポンプを1基以上備え、気密部への給気も容量の大きな給気手段を1つ以上備えればよいが、気密部の容量が小さいものであれば装置自体が大きくならずに済む。大きな気密部としては、数人が同時に空気浴可能な容量の部屋が実現可能である。また、小さな気密部としては、一人の人間が横たわる程度の容量の気密部が上げられる。更に、人以外にもイヌやネコのようなペットが入れるような小さな容量の気密部も可能である。この場合、ペットはヒトではないため、「ヒト治癒能力向上装置」は「生体治癒能力向上装置」となる。
何れにしても、被験者に減圧状態と広範常圧状態との間の連続的な気圧変化の刺激を与えるには、少なくとも身体全体を内部に保持するものが好ましい。従って、本発明の気密部としては、人体の全部を内部に保持するものである。具体的には、気密部が人体の全部を内部に保持し、気密部を人体が全て入る部屋として構成し、その気密部屋に被験者が入り、減圧状態と広範常圧状態との気圧変化を繰り返す。この場合には、気密部内の酸素の欠乏を防止する酸欠防止手段を更に備える。
本発明の酸欠防止手段としては、気密部内の気圧に応じて外気を自然吸入するように減圧ポンプによる排気量以下の外気を気密部内に導入する吸入管を設置したり、停電時等に自動的に開放して気密部内の酸欠を防止するドア又は換気口等が挙げられる。この酸欠防止手段により、減圧された気密部内には外気が自然吸入される。
本発明のヒト治癒能力向上装置では、減圧制御手段、酸欠防止手段等の他にも、気密部内に入った生体の自然な治癒力を向上させるための他の種々の手段を1つ以上備えても良い。例えば、減圧状態において低下する気密部内の酸素分圧を増加するための酸素供給手段を更に備えたり、減圧状態において低下する気密部内の湿度を付与するための加湿手段を更に備えたり、減圧状態において低下する気密部内の温度を付与するための加温手段を更に備えたり、気密部内のマイナスイオンを増やすためのマイナスイオン付与手段を更に備えたりしても良い。
方法に係る本発明においては、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えたヒト治癒能力向上装置の作動法であって、
前記気密部内の気圧を1〜60分間で前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、1〜60分間でこの減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを、連続的に繰り返すことにより、ヒト治癒能力向上装置を作動することができる。
方法に係る本発明におけるヒト治癒能力向上装置については、前述のヒト治癒能力向上装置と同様に、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えるものであればよく、気密部、減圧ポンプ、過減圧防止装置の各々については前述の通りである。
本発明では、気密部内の気圧を1〜60分間で前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、1〜60分間でこの減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを、連続的に繰り返すものであればよい。具体的には、前述のヒト治癒能力向上装置における減圧ポンプを制御する減圧制御手段を備えて制御してもよく、また、操作者が気密部内の気圧計を確認しながら、気密部内の気圧を変化させることを含む。
本発明において、閾値気圧以上の減圧状態と常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を、連続して繰り返し制御することによるヒト治癒能力向上効果の詳細な作用機構(作用機序)はこれからの検証及びデータの蓄積等によって解明されるものと思われるが、幾つかの作用機構の仮説を考慮した。
仮説1.低酸素による防御機構
生体の「防御機構」は低地から高地に向かう場合(即ち、酸素濃度の低いほうに向かう場合)は、その低地から高地への移動中において絶えず理論値(平地での酸素利用量と同じ酸素量)よりも多い酸素量を得るように作用すると考えられる。このことは、常圧状態から減圧状態への移動速度を変えても体温の上昇は認められることから「ATP」の産生が増加していることがわかる。
逆に、高地から低地に向かう場合(即ち、酸素濃度の低い方から通常に向かう場合)は、酸素濃度の高い方、即ち、細胞にとってもATPを作りやすい方向であるため防御機構はゆっくりと作用する。従って、理論値と移動速度がほぼ一致する条件がある。ATPの増産を狙うためにはこれより速い移動速度にする必要がある。言いかえれば、速ければ速いほどATPは産生しやすい結果となる。
図2は減圧工程と与圧工程とを連続的に繰り返し制御した場合の呼気中の酸素利用率の変化を示す線図である。本仮説では、安静時の肺呼吸による、呼気中の酸素の利用率に着目する。エネルギー代謝から考慮すると「ATP」産生のためにはヘモグロビンの運ぶ酸素量は常に一定でなければならない。
即ち、平地において呼気中の25.0%に当たる酸素を利用していると仮定すると、例えば1000mの高度では酸素濃度が10%低下するので、呼気中の27.8%の酸素を利用すると考えられる。同様に2000mの高度では31.3%を利用すると考えられる。これはすべて生体の「防御機構」の働きで決定する。3000mの高度ぐらいまでは呼気中の酸素量に余裕があるので変換可能だが、それ以上に薄くなるとヘモグロビンに対する酸素の吸着量に個人差が生じ低酸素障害がおこる場合がある。
そこで、「防御機構」は危険(低酸素)に向かう時には早めに且つ安全に作用し、安全サイド(高酸素)に向かうときはゆっくり作用するとの低酸素による防御機構の仮説を検証する。つまり、図2に示す通り、高度の変化中はヘモグロビンの酸素運搬能力がより安全サイドにずれ、絶えず理論値よりも多い量が運ばれると考える。これによって得られる過剰な酸素がミトコンドリアに送られる。結果としてATPの産生は高まり体温の上昇がみられることになる。産生が高まったATPにより、自然な治癒力向上効果が得られたものと考えられる。
仮説2.一酸化窒素(NO)等の分泌によるシグナル伝達
血管内皮細胞では、血流によるズリ応力等の刺激によりガス状の一酸化窒素(以下、「NO」と記す)が分泌される。このNOは、血管の内皮由来弛緩因子(EDRF:Endothelium-Derived Relaxing Factor)と呼ばれていた。この内皮由来弛緩因子がNOそのものであることを示し、シグナル伝達物質としてのNOの発見により、R.F.ファーチゴット氏、L.J.イグナロ氏、F.ムラド氏の3名が1998年のノーベル医学生理学賞を受賞している。
シグナル伝達物質としてのNOは、動脈や静脈が梗塞する原因になるプラークが血管につかないようにするだけではなく、動脈の弛緩によって正常な血圧を維持して血流を調整し、心臓発作を防止するために体内で生成されていることが判っており、NOは体内で作られる心血系の健康維持のための驚異の化学物質とされている。このNOによるシグナル伝達が本発明の自然な治癒力向上効果の主要な作用機構そのものであるとするのが仮説2である。
即ち、本発明において、閾値気圧以上の減圧状態と常圧又は減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を、例えば、40〜60分間の時間内で4〜5回繰り返すことにより、血管自体が拡張と復帰とを繰り返すことになる。
即ち、生体においてはほぼ一定の血圧によって血液が移送される。この時、生体を取り巻く外気の圧力が減圧されると、血管は内圧に比べて外圧が下がるために拡張する。図3は通常圧力及び減圧の血管の状態を説明する説明図である。図3のa図に示す通り、通常圧力においては、体躯1aの表面に近い位置に配された血管2aでは、血管2a内部の血液の圧力に対抗可能な圧力で血管2a外部から押されている。
これに対して、図3のb図に示す通り、減圧状態においては、体躯1bの表面を押す圧力自体が低下するため、体躯1bの表面に近い位置に配された血管2bでは、血管2bの管壁自体の対抗力と血管2b外部からの圧力との合力が血管2b内部の血液の圧力と釣り合うように、血管2b内部の血液の圧力によって血管2b自体が膨張する。
外気の圧力が復圧すると血管は拡張状態から従来の状態に復帰する。このあたかも血管をマッサージする如く、拡張と復帰とを繰り返すことにより、自然な治癒力を向上させる物質が分泌されるのである。
NOは血流によるズリ応力の刺激によっても分泌され、血管の平滑筋細胞を弛緩させることは、先の通り周知である。特に、本発明のように減圧状態と広範常圧状態とを連続して繰り返す雰囲気に身体を曝すことにより、物理的に血管の弛緩状態と復帰状態とが連続して繰り返すことになる。これより容易にNOの分泌が促されるとしても何ら不思議ではなく、本発明の自然な治癒力向上効果を裏付けるものである。
前述の通り、NOは内皮由来弛緩因子(EDRF)と呼ばれていたことから、血管の平滑筋細胞を弛緩させて血管の筋肉自体を柔軟にして広げ、血流をスムーズにすることにより、
(1) 血圧を低下させる効果
を始め、次のような種々の効果を生じさせる。現在確認されている他の効果としては、
(2) NOが抗酸化物質であることによる活性酸素のようなフリーラジカルを除去し、血小板凝集を抑制し、コレステロールの酸化や血栓の生成を防ぎ、動脈硬化や心臓病、脳卒中を防止する。また、NOによって血流と血圧が整えられリラックスすることで、冷え性や肩こり、慢性的な疲労の改善効果も見られる。
(3) プロスタグランジンI(PGI)の合成酵素を活性化し、PGIの産生を高める。PGIは、血管内皮細胞に直接働いて、細胞内cAMP濃度を上昇させ、NO産生を高める。NOは、プロスタグランジンI(PGI)の産生を相乗的に高める(ポジティブフィードバック)。
(4) 気圧の変化による血管のマッサージはNO以外の他のシグナル伝達物質も分泌する。
例えば、(4-1) プラスミノゲンアクチベーター(t-PA)の産生向上により、線溶系が活発化され、血栓を溶解する。これにより、血管自体が若返り、異常血圧の低下、狭心症、脳血栓、脳内出血の予防効果を奏する。
また、(4-2) サイトカイン誘導産生(IL−6:液性免疫の制御因子)により、B細胞や形質細胞(プラズマ細胞)を増殖する。また、IgG、IgM、IgAの産生が増強され、T細胞の分化や活性化に関与され、肝細胞に作用し、CRP、ハプトグロビンなどの急性期蛋白を誘導する。
本発明におけるヒト治癒能力向上装置としては、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えるものであればよい。尚、本発明における気密部は常圧(大気圧)以上に積極的に加圧する場合は想定しないが、常圧を若干超える程度の加圧は誤差範囲として当然あり得る。
本発明の気密部としては、閾値気圧以上の減圧状態と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を圧力変化することに耐えられる気密部を備えるものであればよい。気密部を構成する素材としては、気密性を保ち、前記減圧状態と広範常圧状態との圧力変化に耐えられるものであればよく、金属、樹脂、木等の単独或いは複数を組み合わせて作成される。
また、気密部の形状についても、気密性を保ち、前記減圧状態と広範常圧状態との圧力変化に耐えられるものであればよいが、後述するように閾値気圧自体が500hPa以上と、極端に低いものではないため、気密性を保てればその形状については制限はない。
例えば、矩形状のパネルを組み合わせて、互いの接合部分の気密性を確保できれば、6面体状の筐体に構成してもよい。
本発明の減圧ポンプとしては、気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧し、減圧制御手段で制御されるものであればよく、ロータリーポンプ(油回転ポンプ)、油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、イオンポンプ、ドライポンプ、カニカルブースタポンプ等の減圧ポンプから単独で又は1つ以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の過減圧防止装置としては、気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止するものであればよく、気密部の気圧が閾値を下回った場合に自動的又は強制的に開放される開放弁を外気と気密部とを連通する連通管に備えたものが挙げられる。
この過減圧防止装置とは別の安全装置として、減圧ポンプによって気密部内の空気を排気する量よりも少ない外気量を供給する装置や、気密部内部に入った被験者が異変を感じて気密部内から操作して気密状態を開放する開放弁等の2重、3重以上の安全装置を好ましくは更に備える。
実施例1:ヒト治癒能力向上装置の構成
図4は本発明のヒト治癒能力向上装置の一実施例の構成を示す正面図である。図5は図4の平面図である。図6は図4の側面図である。図に示す通り、本実施例のヒト治癒能力向上装置10は複数のパネル板30で構成された気密部11と、この気密部11の内側に一端を開放した排気管12に連通する減圧ポンプ13と、気密部11内の排気管12と対向する位置に一端を開放した給気管14の他端部にはフィルター15を気密部11の外方に取付けられている。
気密部11の外観は、略同一の大きさの複数枚のパネル板30で構成された筐体である。本実施例では、14枚のパネル板によって構成されている。正面及び背面(図示せず)には、中央部に2つの窓33が備わった気密扉32が配された出入り口パネル31が用いられている。両側面には各々に2つの窓33が備わった3枚の側面パネル34が連結されて用いられている。天井面には3枚の天井パネル35が連結されて用いられている。
床面には天井面と同様に3枚の床パネル36が連結されて用いられている。
尚、図示はしていないが、各々のパネル板30は、矩形の4辺を取り巻くようにリム部が立設されており、リム部によってパネル板30同士又は接合部材を介して隣接するパネル板30が連結する構成となっている。接合されるパネル板30のリム部間又はパネル板のリム部と接合部材との間には弾性ゴム板を介在させて連結することにより、連結部間の気密性を保つ。
正面の出入り口パネル31の一側部には給気管14が配されており、この給気管14の途中には、圧力調節弁16が取付けられ、圧力調節弁16の開度によって生ずる圧力損失を調節することによって、フィルター15を通過した外気が気密部11内の気圧に応じて連続的に自然吸入される。この圧力調節弁16の開度は後述する制御装置22によって行われる。尚、圧力調節弁16は完全に閉塞することはできない構造であり、これにより酸欠防止手段として機能する。
正面の出入り口パネル31の他側部には排気管12が配されており、この排気管12の途中には排気用電磁弁17が取付けられ、その減圧ポンプ13側には分岐管18及び外気用電磁弁19を介して外気に連通する過減圧防止配管20が配されている。更に、気密部11には内部の気圧を計測する圧力センサ21が多数配されており、気密部11内の気圧が何らかの異常により、予め設定した閾値を下回った場合には、減圧ポンプ13が停止され、外気用電磁弁19が開放し、外気が吸入されることによって過減圧を防止することができる。
減圧ポンプ13の上部には、減圧ポンプ13の駆動を制御する減圧制御手段としての制御装置22が配されており、気密部11の圧力センサ21の数値もこの制御装置22に入力され、前記電磁弁17,19の駆動及び圧力調節弁16の開度も制御する。
図7は図4の制御装置の駆動を示すフローチャートであり、a図は減圧工程を示すフローチャートであり、b図は与圧工程を示すフローチャートである。a図に示す通り、減圧工程では、制御装置22によって、減圧ポンプ13が駆動される。尚、この際には、外気用電磁弁19を閉塞し、排気用電磁弁17を開放した上で行われることは言うまでもない。
減圧ポンプ13の駆動の際には、圧力調節弁16の開度を最小の開度にし、速やかな減圧が行われるようにし、減圧ポンプ13の駆動中は気密部11の圧力センサ21によって内部の気圧を定時的にチェックし、予め設定しておいた目標減圧値となっているのかを判断し、目標減圧値となった場合には減圧ポンプ13を停止する。尚、減圧ポンプ13を停止する際には排気用電磁弁17を閉塞して気密部11の内部の気圧を保持する。
また、圧力調節弁16は閉塞されない構造となっているため、減圧ポンプ13の駆動が停止した場合には、徐々に圧力が上昇する。そのため、目標の減圧状態を長く保持する場合には、目標の圧力を基準にして一定の圧力が上昇したら、排気用電磁弁17を開放して再度減圧ポンプ13を駆動するように制御してもよい。
b図に示す通り、与圧工程では、制御装置22によって圧力調節弁16の開度を開放して気密部11内の気圧を上昇させる。気密部11の圧力センサ21によって内部の気圧を定時的にチェックし、予め設定しておいた目標与圧値となっているのかを判断し、目標与圧値(広範常圧状態)となった場合には圧力調節弁16の開度を最小に搾る。
同様に、圧力調節弁16は閉塞されない構造となっているため、圧力調節弁16の開度を最小に搾っても徐々に圧力が常圧まで上昇する。常圧よりも低い広範常圧状態を長く保持する場合には、目標の圧力を基準にして一定の圧力が上昇したら、排気用電磁弁17を開放して再度減圧ポンプ13を駆動するように制御してもよい。
尚、本実施例の気密部11の室内には、必要に応じて、照明、エアコン、床暖房、CDプレイヤー、テレビ等の被験者の居室を快適にする装置を備えてもよい。尚、エアコンについては、気密部の室内のドレインは室内に排出するように気密性を確保する必要がある。
本実施例によるヒト治癒能力向上装置を用いて気密部11内の気圧を減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、この減圧状態から常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを一定の気圧とすることなく連続的に繰り返して気密部内の気温の変化を計測した。
結果を表1に示す。
表1に示す通り、数分の時間によって、3℃以上の気温差を気密部内に入った被験者に与えることができ、気温の素早い変化による刺激を被験者に与えることができることが確認され、更に、この閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返し行われる刺激によって、異常な身体組織、身体器官等を、健康な身体組織、身体器官に戻そうとする自然な治癒力効果が確認された。
また、図8及び図9に減圧工程と与圧工程とを繰り返した場合の気密部内の気温変化を測定した結果を示す。各図において、黒丸点を結んだ実線が気密部内の気温(℃)であり、黒四角点を結んだ破線が気密部内の圧力(hPa)である。
図8では、減圧工程は常圧(1013hPa)又は高度200mに相当する気圧(989hPa)から高度1000mに相当する気圧(900hPa)、与圧工程は高度1000mに相当する気圧(900hPa)から高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)を2.5分で繰り返した。図9では、減圧工程は常圧(1013hPa)又は高度200mに相当する気圧(989hPa)から高度3000mに相当する気圧(700hPa)、与圧工程は高度3000mに相当する気圧(700hPa)から高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)を6分で繰り返した(最初の減圧及び最後の与圧では8分)。
Figure 2018130599
図8に示す通り、与圧工程で高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)の広範常圧状態の気圧にした場合には、当初の外気温度(25℃)よりも高い温度となることが確認された。また、23.6℃〜26.8℃の温度範囲を1サイクル5分で繰り返すことが判った。
一方、図9に示す通り、図8と同様に、与圧工程で高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)の広範常圧状態の気圧にした場合には、当初の外気温度(26℃)よりも高い温度となることが確認された。また、21.5℃〜30.0℃の温度範囲を1サイクル12分で繰り返すことが判った。
実施例2:ヒト治癒能力向上効果の検証(条件)
このように閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを連続して繰り返すことにより生体による自然な治癒能力向上効果が現れる。以下、ヒト治癒能力向上効果を検証した。
Figure 2018130599
検証に際して、ヒト治癒能力向上装置の減圧工程と与圧工程との連続的な繰り返し操作は表2及び図10に示す通りに行った。以下の各実施例の検証データは、表2及び図10に示した50分間の減圧工程と与圧工程との連続的な繰り返しを1サイクルとして行ったものである。
実施例3:ヒト治癒能力向上効果の検証(1)
被験者は肝細胞癌を患った60歳代の男性であり、前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。腫瘍マーカー検査時系列情報の推移結果を図11に示す。図11において、縦軸は異常プロトロンビン(PIVKA−2)及びアルファフェトプロティン(AFP)の数値、横軸は月単位の時間を示し、入室開始(start)を経た最初の月初めを0月1日と表記し、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。
図11に示す通り、入室する前には改善の兆候が見られなかったアルファフェトプロティン(AFP)と異常プロトロンビン(PIVKA−2)との腫瘍マーカーの数値が、図11に示す通り、入室開始から約1ヶ月後から徐々に下がり始め約5ヶ月後には異常プロトロンビン(PIVKA−2)が20、アルファフェトプロティン(AFP)が5程度にまで下がっていることが判った。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例4:ヒト治癒能力向上効果の検証(2)
被験者は乳癌を患った女性であり、前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。白血球の好中球とリンパ球の比較結果を次の表3と図12とに示す。図12において、縦軸は好中球(図中、黒丸)及びリンパ球(図中、白丸)の割合(%)、横軸は月単位の時間を示し、入室を経た最初の月初め0月1日とし、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。図12に示す通り、入室する前には改善の兆候が見られなかったが、入室開始から徐々に好中球の割合が下がり、リンパ球の割合が増えてきたことが判った。また、リンパ球の割合が増えるに従い、体重も増加し、見た目も判るくらい元気になってきた。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
Figure 2018130599
実施例5:ヒト治癒能力向上効果の検証(3)
被験者は関節リウマチを患った40歳代の女性であり、前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。C反応性蛋白(C-reactive protein)とリウマチ因子RAPA(rheumatoid arthritis particle agglitination)の数値推移の結果を次の表4と図13とに示す。図13において、縦軸はC反応性蛋白(CRP)及びRAPAの数値、横軸は月単位の時間を示し、入室を経た最初の検査日を0とし、2ヶ月毎に検査を実施した。
図13に示す通り、入室開始から徐々にリウマチ因子RAPA(図中、黒丸)の数値が下がり、入室開始から1年半後には正常値近くにまで回復した。また、炎症マーカーであるC反応性蛋白(図中、白丸)は、入室開始から約1年で減少し始め、入室開始から1年半後には重度から軽度にまで回復していることが判った。
Figure 2018130599
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例6:ヒト治癒能力向上効果の検証(4)
被験者はリウマチを患った50歳代女性であり、前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。炎症反応CRPとリウマトイド因子RF数値の推移結果を次の表5と図14とに示す。図14において、縦軸は炎症反応CRP(図中、実線)及びリウマトイド因子RF(図中、破線)の値、横軸は時間(週)を示し、入室開始(start)を経た最初の検査日を0とし、この検査日から2,4,8週間後の検査結果を示す。
尚、2年前の検査結果も記載した。図14に示す通り、入室する前には改善の兆候が見られなかったが、入室後、C反応性蛋白(CRP) の値は、直ぐには下降しなかったが、その後は確実に低下している。また、リウマトイド因子(RF)の値については、一時上昇したが、その後は確実に低下している。尚、被験者は、現在では薬の服用を止めている。
Figure 2018130599
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例7:ヒト治癒能力向上効果の検証(5)
被験者は50歳代女性である。前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。図15は骨密度(YAM:若年成人平均値(young adult mean))を比較した線図であり、縦軸はYAMに対する%、横軸は8年前に右膝を人工関節にする手術時に計測した骨密度及び入室開始から6ヶ月後のデータを示している。図15に示す通り、8年前の骨密度は82.5程度であった。リウマチ患者では年相応らしい。入室開始から6ヶ月後に左膝を人工関節にした時に計測した骨密度は120であり、二十歳くらいの骨密度であると判断されている。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例8:ヒト治癒能力向上効果の検証(6)
被験者は子宮筋腫を有する50歳代女性である。以前に卵巣癌で右の卵巣を摘出され、子宮と左の卵巣は残されている被験者である。子宮筋腫が数個あり、一番大きいものがφ6cmであり、その他、φ4cmのものなどが数個あった。前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。結果を図16に示す。図16は最も大きい子宮筋腫のサイズを検証したものであり、縦軸は子宮筋腫の大きさ(cm)、横軸は入室開始直前と、入室開始から15ヶ月後である。
入室開始から15ヶ月後の受診では腫瘍マーカーが正常値になり、子宮筋腫がφ6cmからφ3cmに縮小していた。その他の点在する子宮筋腫も縮小していた。尚、頭の中や下腹部や座骨、仙骨部、ふくらはぎ、足の甲などの痛みが入室の回数を重ねているうちに改善され、最近は疲れなども取れるようになってきた。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例8:ヒト治癒能力向上効果の検証(7)
被験者はII型糖尿病を患っている60歳代女性である。図17はグリコヘモグロビン(HbA1c)の移行結果を示す線図であり、縦軸はグリコヘモグロビン(HbA1c)割合(%)、横軸は入室開始直前と12ヶ月後を示す。図17に示す通り、入室直前ではグリコヘモグロビン(HbA1c)が7.2%であり、II型糖尿病であると診断された。その後、前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。
入室開始から12ヶ月後の受診ではグリコヘモグロビン(HbA1c)が7.2%から6.2%に低下していることが判った。糖尿病の薬が3種類から1種類に減らされ、コレステロール低下剤も中止になった。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例9:ヒト治癒能力向上効果の検証(8)
被験者はII型糖尿病を患っている60歳代男性である。図18はグリコヘモグロビン(HbA1c)の移行結果を示す線図であり、縦軸はグリコヘモグロビン(HbA1c)割合(%)、横軸は入室開始直前と12ヶ月後を示す。被験者は、長年の暴飲暴食で発症したのか、もう15年くらいに糖尿病のコントロールが悪くコレステロールと中性脂肪の値も高かった。入室開始前の検診ではグリコヘモグロビン(HbA1c)が8.2%であった。
その後、前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。入室開始から12ヶ月後の受診ではグリコヘモグロビン(HbA1c)が6.5%に低下していることが判った。中性脂肪やコレステロールも正常値になっていることが判った。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例10:ヒト治癒能力向上効果の検証(9)
被験者は糖尿病、高血圧を罹患している70歳代女性である。図19はグリコヘモグロビン(HbA1c)の移行結果を示す線図であり、縦軸はグリコヘモグロビン(HbA1c)割合(%)、横軸は入室開始直前と12ヶ月後を示す。被験者は2004年ごろに糖尿病が発覚、血糖値が330だった。以前から中性脂肪やコレステロールが高く、血圧も高かった。
前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室以前からの担当医師に従った。入室開始から1年後には血糖値は330が、12〜130くらいで落ち着いている。図19に示す通り、ヘモグロビンA1cは入室開始前には9%だったのに、入室開始から12ヶ月後には6.7%に下がった。尚、コレステロールと中性脂肪の値も下がり、問題ないレベルにまでになっている。
尚、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。
実施例11:ヒト治癒能力向上効果の検証(10)
以上の通り、被験者の話によると、閾値気圧以上の減圧状態とする減圧工程と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態とする与圧工程とを一定な圧力の状態がなく連続して繰り返すことにより、被験者の手足における血流が上昇するため、手足がぽかぽかと暖かくなることが証言された。また、減圧工程と与圧工程とを連続して繰り返すことにより自然な治癒力向上効果が現れることも確認された。よって、本発明のヒト治癒能力向上装置の効果の検証として、掌(手のひら)の体温を計測した。
以下の検証データは、表6及び図20に示した50分間の減圧工程と与圧工程との連続的な繰り返しを1サイクルとして3回連続して行ったものである。図20に示す通り、減圧工程に対して、与圧工程の単位時間当たりの圧力変化を大きくしている。即ち、長い時間をかけて緩やかに減圧した後、急速に与圧するように繰り返し制御した。比較として、減圧工程と与圧工程とを同じ変化率で連続制御した例として表7及び図21に示した。図20及び図21の縦軸は掌の温度(℃)(図中、黒丸)及び気圧(hPa)(図中、白丸),横軸は時間(min)である。
各々の減圧工程と与圧工程との連続的な繰り返しを行っている際に、手のひらの温度を経時的に計測した。尚、掌の温度は皮膚赤外線体温計(商品名:サーモフォーカス プロ )で行った。
Figure 2018130599
Figure 2018130599
表6、表7及び図20、図21に示す通り、減圧工程と比較して与圧工程の単位時間当たりの圧力変化を大きくした表6及び図20に示す方が、減圧工程と与圧工程との圧力変化を同等としたものに比べて、掌温度の上昇が揚がっていることが確認された。これは与圧工程の際に掌温度は下がる傾向にあるが、この与圧工程の時間を減圧工程よりも短くすることにより、掌温度が下がりきらずに引き続く減圧工程となるため、掌温度が更に上昇することになるためと考えられる。尚、以下の各実施例では、表6及び図20に示した50分間の減圧工程と与圧工程との連続的な繰り返しを1サイクルとして3回連続して行った。
実施例12:ヒト治癒能力向上効果の検証(11)
被験者は卵巣癌に罹患している59歳の女性である。前述のヒト治癒能力向上装置に入室前の約2ヶ月前に摘出手術を行っていた。ヒト治癒能力向上装置に入室時は、頸部リンパ節転移、肝転移が判明した4期の被験者であった。前述のヒト治癒能力向上装置に入室し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は担当医師に従った。結果を次の表8及び図22に示す。
尚、表8及び図22において、入室を経た最初の月初めを0月1日とし、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。また、図22において、a図は白血球数、b図はリンパ球数(%)、c図はリンパ球個数(個/ml)を示す。
Figure 2018130599
表8及び図22に示す通り、入室開始後はリンパ球数が正常範囲(1100〜1200個/ml)に入り、良好な状態を維持していることが解った。
実施例13:ヒト治癒能力向上効果の検証(12)
被験者は早期(I型)胃癌を罹患しており、他院にて胃全摘手術を指摘されてた65歳の男性である。前述のヒト治癒能力向上装置への入室を開始し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室開始からの担当医師に従った。結果を次の表9及び図23に示す。
尚、表9及び図23において、入室を経た最初の月初めを0月1日とし、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。また、図22において、a図は白血球数、b図はリンパ球数(%)、c図はリンパ球個数(個/ml)を示す。
Figure 2018130599
表9及び図23に示す通り、入室開始後2ヶ月間はリンパ球数が正常範囲(1100〜1200個/ml)近くまで下がりつつあり、良好な状態を維持しつつあることが解った。そのため、被験者は、胃全摘手術を回避し、他院にて+3/13に内視鏡粘膜下層剥離術が施行され、移行のリンパ球等の数値も良好な状態を維持しつつあることが解った。
実施例14:ヒト治癒能力向上効果の検証(13)
被験者は、左乳房癌(多発性1.6cm及び0.7cm)及び糖尿病を罹患した61歳の女性であり、他院にて、左乳房の全摘出を指摘されていた。前述のヒト治癒能力向上装置への入室を開始し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室開始からの担当医師に従った。結果を次の表10及び図24に示す。
尚、図24のa図は、縦軸は入室を経た最初の月初めを0月1日とし、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。また、図22において、a図は白血球数、b図はリンパ球数(%)、c図はリンパ球個数(個/ml)を示す。
Figure 2018130599
表10及び図24に示す通り、入室開始後1ヶ月間で、リンパ球数が上昇していた。PET、CT等の検査により、左乳房以外の部位に転移がないことが確認され、大胸筋膜との浸潤もないことが確認された。このため、他院にて+1/07に熱凝固療法を施行し、経過を観察中である。尚、糖尿病については、軽易であったためか、1ヶ月で血糖値及びHbA1cの値が正常値に入っていることが解った。
実施例15:ヒト治癒能力向上効果の検証(14)
被験者は、卵巣癌及び糖尿病を罹患した59歳の女性であり、他院にて、卵巣癌を全摘出する手術が行われていた(-1/08)。術後1ヶ月後からヒト治癒能力向上装置への入室を開始し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室開始からの担当医師に従った。結果を次の表11及び図25に示す。
Figure 2018130599
尚、表11及び図25において、入室を経た最初の月初めを0月1日とし、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。また、図22において、a図は白血球数、b図はリンパ球数(%)、c図はリンパ球個数(個/ml)を示す。
表11及び図25に示す通り、入室開始後2ヶ月間で、リンパ球数が上昇し、卵巣癌腫瘍マーカー(CA125)が急激に低下し正常値になっていた。消化器癌の腫瘍マーカーCA19-9及びCEAは入室開始直後から正常値であった。
実施例16:ヒト治癒能力向上効果の検証(15)
被験者は他院にてヒト治癒能力向上装置への入室を開始の3年4ヶ月前にS状結腸癌の手術を行った61歳の女性である。その後、入室を開始の10ヶ月前に脳転移が確認された。そのため、放射線治療(通院3日間)を行ったが、入室を開始の7ヶ月前に肺転移が確認された。そのため、入室を開始の4ヶ月前より樹状細胞療法(計8回)を施行した。入室の開始直前に緩和ケアを勧められた。ヒト治癒能力向上装置への入室を開始し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室開始からの担当医師に従った。結果を次の表12及び図26に示す。
尚、表12及び図26において、入室を経た最初の月初めを0月1日とし、この0月1日を中心として右方向に+1月?日…、左方向に−1月?日…を示す。また、図22において、a図は白血球数、b図はリンパ球数(%)、c図はリンパ球個数(個/ml)を示す。
Figure 2018130599
表12及び図26に示す通り、入室開始後1ヶ月間で、白血球数、リンパ球数が共に上昇したことが解った。尚、本被験者は現在も経過観察中である。
実施例17:ヒト治癒能力向上効果の検証(16)
被験者は、糖尿病を罹患した41歳の男性である。前述のヒト治癒能力向上装置への入室を開始し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室開始からの担当医師に従った。結果を次の表13及び図27に示す。
Figure 2018130599
尚、図27のa図は血糖値(mg/dl)の推移結果を示し、b図はHbAlc(%)の推移結果を示す。a図及びb図の縦軸は血糖値(mg/dl)又はHbAlc(%),横軸は時間(週)である。
表13及び図27に示す通り、経時的に糖尿病の症例が改善され、半年程度で糖尿病がほぼ完治している。
実施例18:ヒト治癒能力向上効果の検証(17)
被験者は、糖尿病を罹患した43歳の男性である。前述のヒト治癒能力向上装置への入室を開始し、1サイクルを5回/週程度の入室間隔で継続して行った。尚、投薬等の治療は入室開始からの担当医師に従った。結果を次の表14及び図28に示す。
尚、図28のa図は血糖値(mg/dl)の推移結果を示し、b図はHbAlc(%)の推移結果を示す。a図及びb図の縦軸は血糖値(mg/dl)又はHbAlc(%),横軸は時間(週)である。
Figure 2018130599
表14及び図28に示す通り、経時的に糖尿病の症例が改善され、3ヶ月程度で糖尿病がほぼ完治している。
本発明によれば、生体の自然な治癒力を向上させる刺激をより良好に与えることができるヒト治癒能力向上装置及びその作動法が得られ、異常な身体組織、身体器官等を、健康な身体組織、身体器官に戻そうとするヒト治癒能力効果がより効果的となる。
10…ヒト治癒能力向上装置、
11…気密部、
12…排気管、
13…減圧ポンプ、
14…給気管、
15…フィルター、
16…圧力調節弁、
17…排気用電磁弁、
18…分岐管、
19…外気用電磁弁、
20…過減圧防止配管、
21…圧力センサ、
22…制御装置、
30…パネル板、
31…出入り口パネル、
32…気密扉、
33…窓、
34…側面パネル、
35…天井パネル、
36…床パネル、
気密可能な人体が全て入る部屋として構成された気密部と、
この気密部の排気口に連通して気密部内の外気由来の空気を減圧する減圧ポンプと、
前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた装置であって、
前記閾値気圧が700hPaであり、
前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、
前記減圧制御手段が、
気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態へ変化させる減圧工程と、
この減圧状態から外気を給気して常圧か前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態へ変化させる与圧工程とを、
一定の気圧とすることなく連続的に繰り返し制御するものであることを特徴とするヒト治癒能力向上装置。

Claims (2)

  1. 気密可能な人体が全て入る部屋として構成された気密部と、
    この気密部の排気口に連通して気密部内の外気由来の空気を減圧する減圧ポンプと、
    前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた装置であって、
    前記閾値気圧が700hPaであり、
    前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、
    前記減圧制御手段が、
    気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態へ変化させる減圧工程と、
    この減圧状態から常圧か前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態へ変化させる与圧工程とを、
    一定の気圧とすることなく連続的に繰り返し制御するものであることを特徴とするヒト治癒能力向上装置。
  2. 気密可能な人体が全て入る部屋として構成された気密部と、
    この気密部の排気口に連通して気密部内の外気由来の空気を減圧する減圧ポンプと、
    前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えたヒト治癒能力向上装置の作動法であって、
    前記閾値気圧が700hPaであり、
    前記気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧させる減圧工程と、
    この減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧する与圧工程とを、
    一定の気圧とすることなく連続的に繰り返すことを特徴とするヒト治癒能力向上装置の作動法。
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