JP5271148B2 - 調圧装置及び調圧装置の調圧法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気浴を行うに最適な調圧装置に関し、更に、調圧装置の調圧法に関するものである。
空気浴は特定の空気環境中に身体を曝して、空気の物理的特性や化学的成分を利用して身体を鍛錬し、疾病の予防をする一つの方法である。空気浴は血液循環の調節に対しても、人体の組織器官に対しても均しく良好な影響がある。空気中の微量元素と無機塩、酸素などは有機体の活力と免疫機能を向上させることができ、新鮮な空気を吸収して、血液中の酸素含有量を向上させることは心肺機能を保護する上で大変有効な援助になると言われている。
空気浴を採用して身体を鍛錬するには、主に空気の温度(気温)と、身体の温度との差違が形成する刺激を利用する。気温の冷熱変化は身体の体温調節機能、大脳皮質と血管運動の反射中枢を活性化させ良好な鍛錬ができる。例えば、冷たい空気の刺激は身体の表面の血管を収縮させ、血液を内臓に向けて流れさせる。逆に、暖かい空気の刺激は身体の表面の血管を拡張させ、血液を身体の表面の血管に向けて流れさせる。また、空気浴は、人だけでなく、動物においてもストレス緩和効果を期待されるものでもある。
一方、手又は足などを空気で温めながら、皮膚を遠赤外線放出体により活性化された空気に曝す空気浴装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−155864号公報
しかしながら、前述の空気浴装置は、単に遠赤外線放出体により温められた空気を提供するものであり、前述のような冷たい空気の刺激や暖かい空気の刺激を与えるようなものではない。
本発明は、温度差による刺激を利用した空気浴を行うために最適な調圧装置を得ること、また、温度差による刺激を利用した空気浴を行う調圧法を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る調圧装置は、気密可能な気密部と、
この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、
前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた調圧装置であって、
前記気密部が、矩形状のパネルを組み合わせて互いの接合部分の気密性を確保した6面体状の筐体に構成されており、
前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、
前記減圧制御手段が、前記閾値気圧以上の減圧状態と常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を、予め定められた時間内で1回以上繰り返し制御するものであることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る調圧装置の調圧法は、気密可能な気密部と、
この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、
前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた調圧装置の調圧法であって、
前記気密部が、矩形状のパネルを組み合わせて互いの接合部分の気密性を確保した6面体状の筐体に構成されており、
前記気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、該減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを予め定められた時間内に1回以上繰り返すことを特徴とするものである。
本発明は、空気浴を行うために均一かつ正確な温度変化を被験者に与えるに最適な調圧装置を得ることができる。また、均一かつ正確な温度変化を被験者に与える空気浴を行う調圧法を得ることができるという効果がある。
本発明の調圧装置の一実施例の構成を示す正面図である。 図1の平面図である。 図1の側面図である。 図1の制御装置の駆動を示すフローチャートであり、a図は減圧工程を示すフローチャートであり、b図は与圧工程を示すフローチャートである。 減圧工程と与圧工程とを繰り返した場合の気密部内の気温変化を測定した結果を示す線図である。 減圧工程と与圧工程とを繰り返した場合の気密部内の気温変化を測定した別の結果を示す線図である。
本発明においては、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた調圧装置であって、
前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、
前記減圧制御手段が、前記閾値気圧以上の減圧状態と常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を、予め定められた時間内で1回以上繰り返し制御するものである。
本発明における調圧装置としては、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えるものであればよい。尚、本発明における気密部は常圧(大気圧)以上に加圧する場合は想定しない。気密部が加圧容器としての機能を持たないためである。
本発明の気密部としては、閾値気圧以上の減圧状態と、常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態との間を圧力変化することに耐えられる気密部を備えるものであればよい。気密部を構成する素材としては、気密性を保ち、前記減圧状態と広範常圧状態との圧力変化に耐えられるものであればよく、金属、樹脂、木等の単独或いは複数を組み合わせて作成される。
また、気密部の形状についても、気密性を保ち、前記減圧状態と広範常圧状態との圧力変化に耐えられるものであればよいが、後述するように閾値気圧自体が500hPa以上と、極端に低いものではないため、気密性を保てればその形状については制限はない。例えば、矩形状のパネルを組み合わせて、互いの接合部分の気密性を確保できれば、6面体状の筐体に構成してもよい。
本発明の減圧ポンプとしては、断熱膨張が生じるような急激な減圧変化をもたらすことのできる減圧ポンプであればよく、ロータリーポンプ(油回転ポンプ)、油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、イオンポンプ、ドライポンプ、カニカルブースタポンプ等の減圧ポンプから単独で又は1つ以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の過減圧防止装置としては、気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止するものであればよく、気密部の気圧が閾値を下回った場合に自動的又は強制的に開放される開放弁を外気と気密部とを連通する連通管に備えたものが挙げられる。
この過減圧防止装置とは別の安全装置として、減圧ポンプによって気密部内の空気を排気する量よりも少ない外気量を供給する調圧装置や、気密部内部に入った被験者が異変を感じて気密部内から操作して気密状態を開放する開放弁等の2重、3重以上の安全装置を好ましくは更に備える。
本発明の閾値気圧としては、個人差があり、健常者や、疾病を患った者に応じて気圧の閾値は変化する。また、経験によって閾値を下げることもできるし、逆に体調によって閾値が高まることがある。一般的に航空機内の与圧キャビンでは、高度12000mにおいては、高度2000m内外の気圧状態(約780hPa)としており、疾病を患った者でも利用可能である。従って、一般的な健康な被験者の閾値は、少なくとも高度2000mを越えて、高度約4200m以下の600hPa以上とする。
本発明における減圧制御手段としては、減圧状態と広範常圧状態との間を変化する気圧サイクルを、予め定められた時間内で1回以上繰り返し制御するものであればよい。減圧状態とは、閾値気圧以上の減圧状態を指し、この減圧状態の気圧についても、健常者や、疾病を患った者に応じてその値を変更する。例えば、減圧状態を高度1000mの気圧とし、広範常圧状態を高度200mの気圧とし、この減圧状態と広範常圧状態との気圧変化を繰り返す。
尚、繰り返す減圧状態は、閾値気圧以上の減圧であればよく、同一の気圧で無くてもよい。例えば、1回目の減圧状態を高度2000m相当の780hPa、2回目の減圧状態を高度3000m相当の700hPaのように相違する減圧状態としてもよい。同様に、繰り返す広範常圧状態についても、常圧か、直前の減圧状態よりも高く常圧よりも低い気圧であればよく、同一の気圧で無くてもよい。例えば、1回目の広範常圧状態を常圧(1013hPa)、2回目の広範常圧状態を高度200m相当の989hPaのように相違する気圧状態としてもよい。
また、本願発明の調圧装置の設置場所が、例えばメキシコシティ等の高地環境では、常圧(1013hPa)や高度200m(989hPa)にするための与圧装置を好ましくは備える。しかしながら、常圧を越えて加圧はしない。常圧を越えて加圧する場合には気密部自体が加圧容器としての構成を採る必要があるからである。
本発明の気圧サイクルの変化は、断熱膨張による冷却又は断熱圧縮による発熱によって気密部内の温度が下降又は上昇することが被験者に自覚できるスピードで膨張又は圧縮される。具体的には、1〜60分間で減圧状態から広範常圧状態、又は、広範常圧状態から減圧状態へ変化することにより、断熱膨張による冷却又は断熱圧縮による発熱に起因する温度変化が被験者に自覚できる。例えば、常圧(約1013hPa)から高度1000mに相当する気圧(約900hPa)に3分間で変化させた場合には、19.9℃の気温が17.0℃に変化する。引き続き、高度200m(約989hPa)に1.5分間で変化させた場合には、17.0℃の気温が20.1℃に変化する。
また逆に、例えば60分間という長い時間をかけて、徐々に広範常圧状態から減圧状態へ又は減圧状態から広範常圧状態へ変化させても、僅かではあるが、気密部内の気温が変化する。特に、後述するような酸欠防止手段によって気密部へ外気の自然吸入が行われる場合には、気密部の気温の変化は確実に行われる。
この減圧状態と広範常圧状態との間の気圧変化に伴う気密部の温度変化は、気密部内の膨張又は収縮する空気自体が冷却又は発熱するため、気密部内の被験者に温風が当たることによる温度変化、被験者に輻射熱が当たることによる温度変化とは性質が全く相違するものであり、自然による空気浴により近い温度変化を気密部内の被験者に与えるものであり、空気浴を行うために最適な調圧装置を得ることができる。
尚、気密部の大きさ及び減圧ポンプの能力については、断熱膨張が生じるような急激な減圧変化をもたらすことができ、この減圧状態と広範常圧状態との圧力変化が速やかに行える容積であればよい。容量の大きな気密部では、能力の大きな減圧ポンプを1基以上備え、気密部への給気も容量の大きな給気手段を1つ以上備えればよいが、気密部の容量が小さいものであれば装置自体が大きくならずに済む。大きな気密部としては、数人が同時に空気浴可能な容量の部屋が実現可能である。また、小さな気密部としては、一人の人間が横たわる程度の容量の気密部が上げられる。更に、人以外にもイヌやネコのようなペットが入れるような小さな容量の気密部も可能である。
何れにしても、被験者に温度差による刺激を利用した空気浴を供給するには、少なくとも身体全体を内部に保持するものが好ましい。従って、本願発明の気密部としては、人体の全部を内部に保持するものである。具体的には、気密部が人体の全部を内部に保持し、気密部を人体が全て入る部屋として構成し、その気密部屋に被験者が入り、減圧状態と広範常圧状態との気圧変化を繰り返す。この場合には、気密部内の酸素の欠乏を防止する酸欠防止手段を更に備える。
本発明の酸欠防止手段としては、気密部内の気圧に応じて外気を自然吸入するように減圧ポンプによる排気量以下の外気を気密部内に導入する吸入管を設置したり、停電時等に自動的に開放して気密部内の酸欠を防止するドア又は換気口等が挙げられる。この酸欠防止手段により、減圧された気密部内には外気が自然吸入される。
この外気の自然吸入により、気密部内に吸入される外気は気密部内に導入される際の断熱膨張により、外気温は下がって気密部内に導入されるが、常に導入されるため、気密部内の気温は徐々に上昇する。その一方で、広範常圧状態に与圧された場合には、減圧状態での気温よりも上昇することにより、当初の外気温よりも気密部内の気温が上昇することになる。尚、この与圧による発熱は気密部内の空気自体が一様に発熱するため、温風による温度変化や輻射熱による温度変化とは性質が全く相違することは前述の通りである。
方法に係る本発明においては、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた調圧装置の調圧法であって、
前記気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、該減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを予め定められた時間内に1回以上繰り返すことにより、前述の気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えた調圧装置を調圧することができる。
方法に係る本発明における調圧装置については、前述の調圧装置と同様に、気密可能な気密部と、この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置とを備えるものであればよく、気密部、減圧ポンプ、過減圧防止装置の各々については前述の通りである。
本発明では、気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、該減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを予め定められた時間内に1回以上繰り返すものであればよい。具体的には、前述の調圧装置における減圧ポンプを制御する減圧制御手段を備えて制御してもよく、また、操作者が気密部内の気圧計を確認しながら、気密部内の気圧を変化させることを含む。
図1は本発明の調圧装置の一実施例の構成を示す正面図である。図2は図1の平面図である。図3は図1の側面図である。図に示す通り、本実施例の調圧装置10は複数のパネル板30で構成された気密部11と、この気密部11の内側に一端を開放した排気管12に連通する減圧ポンプ13と、気密部11内の排気管12と対向する位置に一端を開放した給気管14の他端部にはフィルター15を気密部11の外方に取付けられている。
気密部11の外観は、略同一の大きさの複数枚のパネル板30で構成された筐体である。本実施例では、14枚のパネル板によって構成されている。正面及び背面(図示せず)には、中央部に2つの窓33が備わった気密扉32が配された出入り口パネル31が用いられている。両側面には各々に2つの窓33が備わった3枚の側面パネル34が連結されて用いられている。天井面には3枚の天井パネル35が連結されて用いられている。床面には天井面と同様に3枚の床パネル36が連結されて用いられている。
尚、図示はしていないが、各々のパネル板30は、矩形の4辺を取り巻くようにリム部が立設されており、リム部によってパネル板30同士又は接合部材を介して隣接するパネル板30が連結する構成となっている。接合されるパネル板30のリム部間又はパネル板のリム部と接合部材との間には弾性ゴム板を介在させて連結することにより、連結部間の気密性を保つ。
正面の出入り口パネル31の一側部には給気管14が配されており、この給気管14の途中には、圧力調節弁16が取付けられ、圧力調節弁16の開度によって生ずる圧力損失を調節することによって、フィルター15を通過した外気が気密部11内の気圧に応じて連続的に自然吸入される。この圧力調節弁16の開度は後述する制御装置22によって行われる。尚、圧力調節弁16は完全に閉塞することはできない構造であり、これにより酸欠防止手段として機能する。
正面の出入り口パネル31の他側部には排気管12が配されており、この排気管12の途中には排気用電磁弁17が取付けられ、その減圧ポンプ13側には分岐管18及び外気用電磁弁19を介して外気に連通する過減圧防止配管20が配されている。更に、気密部11には内部の気圧を計測する圧力センサ21が多数配されており、気密部11内の気圧が何らかの異常により、予め設定した閾値を下回った場合には、減圧ポンプ13が停止され、外気用電磁弁19が開放し、外気が吸入されることによって過減圧を防止することができる。
減圧ポンプ13の上部には、減圧ポンプ13の駆動を制御する減圧制御手段としての制御装置22が配されており、気密部11の圧力センサ21の数値もこの制御装置22に入力され、前記電磁弁17,19の駆動及び圧力調節弁16の開度も制御する。
図4は図1の制御装置の駆動を示すフローチャートであり、a図は減圧工程を示すフローチャートであり、b図は与圧工程を示すフローチャートである。a図に示す通り、減圧工程では、制御装置22によって、減圧ポンプ13が駆動される。尚、この際には、外気用電磁弁19を閉塞し、排気用電磁弁17を開放した上で行われることは言うまでもない。
減圧ポンプ13の駆動の際には、圧力調節弁16の開度を最小の開度にし、速やかな減圧が行われるようにし、減圧ポンプ13の駆動中は気密部11の圧力センサ21によって内部の気圧を定時的にチェックし、予め設定しておいた目標減圧値となっているのかを判断し、目標減圧値となった場合には減圧ポンプ13を停止する。尚、減圧ポンプ13を停止する際には排気用電磁弁17を閉塞して気密部11の内部の気圧を保持する。
また、圧力調節弁16は閉塞されない構造となっているため、減圧ポンプ13の駆動が停止した場合には、徐々に圧力が上昇する。そのため、目標の減圧状態を長く保持する場合には、目標の圧力を基準にして一定の圧力が上昇したら、排気用電磁弁17を開放して再度減圧ポンプ13を駆動するように制御してもよい。
b図に示す通り、与圧工程では、制御装置22によって圧力調節弁16の開度を開放して気密部11内の気圧を上昇させる。気密部11の圧力センサ21によって内部の気圧を定時的にチェックし、予め設定しておいた目標与圧値となっているのかを判断し、目標与圧値(広範常圧状態)となった場合には圧力調節弁16の開度を最小に搾る。
同様に、圧力調節弁16は閉塞されない構造となっているため、圧力調節弁16の開度を最小に搾っても徐々に圧力が常圧まで上昇する。常圧よりも低い広範常圧状態を長く保持する場合には、目標の圧力を基準にして一定の圧力が上昇したら、排気用電磁弁17を開放して再度減圧ポンプ13を駆動するように制御してもよい。
尚、本実施例の気密部11の室内には、必要に応じて、照明、エアコン、床暖房、CDプレイヤー、テレビ等の被験者の居室を快適にする装置を備えてもよい。尚、エアコンについては、気密部の室内のドレインは室内に排出するように気密性を確保する必要がある。
本実施例による調圧装置を用いて気密部11内の気圧を減圧して気密部内の気温を断熱膨張作用によって低下させる減圧工程と、この減圧状態から常圧よりも低い広範常圧状態に与圧して気密部内の気温を当初の気密部の気温以上に復元する与圧工程とを繰り返して気密部内の気温の変化を計測した。結果を表1に示す。
表1に示す通り、数分の時間によって、3℃以上の気温差を気密部内に入った被験者に与えることができ、気温の素早い変化による刺激を被験者に与えることができることが確認された。
Figure 0005271148
また、図5及び図6に減圧工程と与圧工程とを繰り返した場合の気密部内の気温変化を測定した結果を示す。各図において、黒丸点を結んだ実線が気密部内の気温(℃)であり、黒四角点を結んだ破線が気密部内の圧力(hPa)である。
図5では、減圧工程は常圧(1013hPa)又は高度200mに相当する気圧(989hPa)から高度1000mに相当する気圧(900hPa)、与圧工程は高度1000mに相当する気圧(900hPa)から高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)を2.5分で繰り返した。図6では、減圧工程は常圧(1013hPa)又は高度200mに相当する気圧(989hPa)から高度3000mに相当する気圧(700hPa)、与圧工程は高度3000mに相当する気圧(700hPa)から高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)を6分で繰り返した(最初の減圧及び最後の与圧では8分)。
図5に示す通り、与圧工程で高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)の広範常圧状態の気圧にした場合には、当初の外気温度(25℃)よりも高い温度となることが確認された。また、23.6℃〜26.8℃の温度範囲を1サイクル5分で繰り返すことが判った。
一方、図6に示す通り、図5と同様に、与圧工程で高度200mに相当する気圧(989hPa)又は常圧(1013hPa)の広範常圧状態の気圧にした場合には、当初の外気温度(26℃)よりも高い温度となることが確認された。また、21.5℃〜30.0℃の温度範囲を1サイクル12分で繰り返すことが判った。
本発明によれば、短時間で有意な温度差を有する調圧装置及び調圧法が得られ、温度差の刺激を利用する空気浴を行うことができる。
10…調圧装置、
11…気密部、
12…排気管、
13…減圧ポンプ、
14…給気管、
15…フィルター、
16…圧力調節弁、
17…排気用電磁弁、
18…分岐管、
19…外気用電磁弁、
20…過減圧防止配管、
21…圧力センサ、
22…制御装置、
30…パネル板、
31…出入り口パネル、
32…気密扉、
33…窓、
34…側面パネル、
35…天井パネル、
36…床パネル、

Claims (2)

  1. 気密可能な気密部と、
    この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、
    前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置と
    外気を気密部内の気圧に応じて連続的に自然吸入する給気管とを備えた調圧装置であって、
    前記気密部が、矩形状のパネルを組み合わせて互いの接合部分の気密性を確保した6面体状の筐体に構成されており、
    前記減圧ポンプを制御する減圧制御手段を更に備え、
    前記減圧制御手段が、1〜60分間で気密部内の気圧を前記閾値気圧以上の減圧状態へ変化させる減圧工程と、1〜60分間でこの減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態へ変化させる与圧工程とを、連続的に繰り返し制御するものであることを特徴とする調圧装置。
  2. 気密可能な気密部と、
    この気密部の排気口に連通して気密部内の気圧を減圧する減圧ポンプと、
    前記気密部の気圧が予め定められた閾値気圧を下回る過減圧となることを防止する過減圧防止装置と
    外気を気密部内の気圧に応じて連続的に自然吸入する給気管とを備えた調圧装置の調圧法であって、
    前記気密部内の気圧を1〜60分間で前記閾値気圧以上の減圧状態に減圧する減圧工程と、1〜60分間でこの減圧状態から常圧又は前記減圧状態よりも高く常圧よりも低い広範常圧状態に与圧する与圧工程とを、連続的に繰り返すことを特徴とする調圧法。
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