JP2003210637A - 健康増進のための減圧室 - Google Patents

健康増進のための減圧室

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JP2003210637A
JP2003210637A JP2002052336A JP2002052336A JP2003210637A JP 2003210637 A JP2003210637 A JP 2003210637A JP 2002052336 A JP2002052336 A JP 2002052336A JP 2002052336 A JP2002052336 A JP 2002052336A JP 2003210637 A JP2003210637 A JP 2003210637A
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pressure
health promotion
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Kyoko Kaji
京子 鍛治
Toshio Hosokawa
俊男 細川
Yoichiro Yamanobe
洋一郎 山野邊
Motoyuki Funabashi
征行 船橋
Michitomo Kawakami
進盟 川上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】広く一般の人々が、特別な運動を行わずに、安
全かつ快適に健康増進を図るための減圧室 【解決手段】(1)室内を減圧にするための減圧発生設
備を備えた健康増進のための減圧室、(2)室内の圧力
を500hPa(ヘクトパスカル)乃至常圧の範囲に設
定しその設定値に保持する装置及び又は該室内の圧力が
500hPaよりも低くなった場合に作動する安全機構
を備えた(1)に記載の健康増進のための減圧室、
(3)減圧時に室内に常時空気を吸入する吸気孔及び又
は該室内が常圧時に自動的に開放になる換気口を備えた
(1)又は(2)に記載の健康増進のための減圧室、
(4)室内の圧力を変動させずに該室に出入りするため
の圧力調整部屋を備えた(1)乃至(3)のいずれかに
記載の健康増進のための減圧室、(5)圧力調整部屋を
経由せずに室内外に出入りできる扉を備えた(4)に記
載の健康増進のための減圧室。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】近年、老若男女を問わず、人
の健康維持に対する関心は高い。本願はそのようなニー
ズに応えて、特別な運動を行わずに安全かつ快適に健康
増進を図るための減圧室に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、減圧下において運動能力を高めよ
うとする試みは多々見られた。特公平2−42992に
運動用気密室、実開平2−118571にトレーニング
用加減圧カプセル、また特開平8−112373におい
ては疑似高知トレーニングを想定した減圧訓練施設、特
開平11−336373においては運動選手が長期滞在
できる減圧訓練施設、特許第2919111号及び特開
2000−54666号においては地下又は半地下に設
置された運動用減圧訓練施設、が提案されておりいずれ
の提案も人の運動能力の向上のための加減圧室又は減圧
室である。
【0003】特開昭61−293460には、疾病予防
又は治療用の気圧コントロールカプセル室が提案されて
いるが、疾病予防又は治療用途であり、また発明の詳細
な説明には、そのカプセル室内を疾病に対して最も適し
た気圧とし、その中に入って生活することにより、リュ
ウマチ、喘息などの天候や季節の変化に伴う気圧変動に
影響を受ける疾病の予防又は治療に効果があるとしてい
るが、室内滞在者の、減圧環境下での安全性や緊急時の
安全対策に関する具体的態様、該室内で長期間生活する
ための具体的態様、或いは気圧コントロールカプセル室
内の圧力と疾病との相関、即ち効果について一切言及さ
れていない。
【0004】一方、人の健康に関する世の中のニーズを
反映して、健康食品や健康ドリンクなどがもてはやされ
ているが、それらは一時的には何らかの効果があっても
自らの体力や健康が基本的に強化されるものではない。
【0005】また健康維持のための、ウオーキング、ジ
ョギング、エアロビスクあるいはスポーツジムでの体力
トレーニングなども盛んであるが、かなりの運動を伴う
ため、何らかの理由で十分に運動できない人(例えば、
高齢で体力がない、手足に障害がある、運動嫌い、極端
な肥満、等の人)にとって容易に受け入れられるもので
はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課頭】上記のような状況に鑑
み本願は、スポーツのためではなく、広く一般家庭や健
康関連施設において人々が、特別な運動を行わずに、安
全かつ快適に健康増進を図るための減圧室を提供するこ
とにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】減圧室を、スポーツある
いは病気治療のような専門的な分野ではなく、広く一般
の人が利用し易くするためには、減圧室内での、酸素不
足、閉所不安感、火災などを確実に避けることが不可欠
であり、次いで該室滞在者の快適さも必要である。本発
明者らは鋭意検討した結果、以下に記載のように前記課
題を達成するに至った。即ち本発明は、(1)室内を減
圧にするための減圧発生設備を備えた健康増進のための
減圧室、(2)室内の圧力を500hPa(ヘクトパス
カル)乃至常圧の範囲に設定しその設定値に保持する装
置及び又は該室内の圧力が500hPaよりも低くなっ
た場合に作動する安全機構を備えた(1)に記載の健康
増進のための減圧室、(3)減圧時に室内に常時空気を
吸入する吸気孔及び又は該室内が常圧時に自動的に開放
になる換気口を備えた(1)又は(2)に記載の健康増
進のための減圧室、(4)室内の圧力を変動させずに該
室に出入りするための圧力調整部屋を備えた(1)乃至
(3)のいずれかに記載の健康増進のための圧室、
(5)圧力調整部屋を経由せずに室内外に出入りできる
扉を備えた(4)に記載の健康増進のための減圧室、
(6)室内及び圧力調整部屋への吸気のため手動開閉弁
が該室及び該部屋に備えられた(1)乃至(5)のいず
れかに記載の健康増進のための減圧室、(7)室本体の
全外表面積の5%以上が透明板である(1)乃至(6)
のいずれかに記載の健康増進のための減圧室、(8)室
本体の内面及び又は外面に本体の材質とは異なる材質を
貼り合わせるか又は接触させる(1)乃至(7)のいず
れかに記載の健康増進のための減圧室、(9)室本体の
材質及び又は異なる材質が難燃性又は不燃性である
(8)に記載の健康増進のための減圧室、(10)異な
る材質がセラミック製のロックウールである(8)に記
載の健康増進のための減圧室、(11)貼り合わせるか
又は接触させる材質の表面の形状が多孔性であるもの及
び又は凹凸があるものである(8)に記載の健康増進の
ための減圧室、(12)室内の人と室外の人との間の連
絡手段が装備された請求項1乃至11のいずれかに記載
の健康増進のための減圧室、(13)人が少なくとも一
人滞在できる程度の容積を有し形状が横型円筒状である
請求項1乃至12のいずれかに記載の健康増進のための
減圧室、(14)健康関連施設における談話室及び又は
テレビ・音楽鑑賞室及び又は休憩室として利用される
(1)乃至(13)のいずれかに記載の健康増進のため
の減圧室、(15)一般家庭において寝室又は書斎又は
居室として利用される(1)乃至(13)のいずれかに
記載の健康増進のための減圧室、である。
【0008】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。身体の諸機能は、その機能に通常以上の負荷を与え
ることによって強化されるという性質をもつ。本願発明
の健康増進のための減圧室は、その中に滞在すること、
即ち通常よりも圧力が低くかつ酸素分圧が低いという負
荷を身体に与えることによって、人の健康を維持するた
めの身体の諸機能(呼吸・循環機能、内分泌機能等)の
強化を図るものである。酸素分圧が通常より低い状態を
継続又は反復することによって、肺胞における酸素換気
能力が向上する。これは血液中のヘモグロビンや赤血球
濃度の上昇によってもたらされる。酸素換気能力の向上
は、一回の呼吸によって吸入した空気から体内に摂取さ
れる酸素量が増加することを意味するので、その結果、
常圧下においては心拍数(脈拍)が通常より少なくな
る。また運動をしない状態、すなわち無負荷状態であっ
てかつ酸素不足下での代謝面においては、解糖系酵素が
抑制され脂質代謝が盛んになり、その結果、人の血圧や
血糖値の低下を促す。以上のような効果が総合されて、
人の健康が増進され長寿を享受できることとなる。従来
減圧室は、その中で運動することによって運動能力の強
化を図るために利用されていたが、本発明は全く運動を
伴わずに健康増進のために減圧室を利用するものであ
り、従来の発想とは全く異なるものである。
【0009】本発明の健康増進のための減圧室に備えら
れる減圧発生設備は、真空ポンプ、アスピレーター、ル
ーツブロワーなどの500hPa以下の圧力を発生でき
る設備であればよいが、該設備の排気速度が小さすぎる
と該室を所定の圧力にするための時間が長くなり、逆に
排気速度が大きすぎると該室の圧力減少速度が速すぎる
ために該室内滞在者に違和感を与えるので、該室の大き
さに応じて適切な排気速度に調節できる設備を選択する
ことが好ましい。また、該室内滞在者の安全を考慮し
て、該減圧発生設備の減圧能力は、到達圧力が500h
Paより低くならない程度の能力であることが好まし
く、600hPaより低くならない程度の能力であるこ
とがより好ましい。
【0010】該室の圧力の下限について述べる。人の減
圧下での耐性は、高山における滞在実績によって確認さ
れている。高度と気圧の関係は次のとおりである。20
00mで780hPa、3000mで690hPa、5
000mで540hPa、7000mで400hPaで
ある。通常、2000〜3000mくらいの高山におけ
る酸素濃度下においては特に訓練した人でなくても身体
に備わった低酸素に対する防御機構によって適応でき、
また人によって多少の違いはあるが、それ以上の高度で
も、呼吸・循環機能亢進などによる身体の防御機構によ
ってかなりの程度まで適応できる。しかし更に高度が上
がると酸素不足による身体の機能障害が出始める。70
00m(400hPa)程度になれば、たとえ相当な訓
練をした人であっても酸素ボンベ等からの酸素の供給が
必要となる。従って、該室滞在者の安全を考慮して、本
願発明の健康のための減圧室の圧力の下限、即ちそれ以
下の圧力にならないように該室に装備された安全機構が
作動する圧力は、500hPaであるが、更に安全を考
慮すれば600hPaが好ましく、700hPaがより
好ましい。
【0011】また該室に滞在する人の減圧に対する適応
力に応じて該室の圧力は前記下限値から常圧までの間で
自由に設定することができる。前記の、該室に装備され
た安全機構とは、該室本体に設置され該室の圧力が50
0hPaを越えて低下した時に外気を室内に導入し室内
圧力を500hPa以上に維持する過減圧調節弁を装備
していることであって、かつその過減圧調節弁の開孔面
積は、該室滞在者に耳詰まりなどの違和感を与えないよ
う適切な速度で外気を導入することが好ましい。
【0012】人の呼吸によって消費する酸素の量を常圧
下で1分間に310mlとすると、例えば直径1.8m
円筒状、奥行き1.8m、圧力が700hPaの、室外
部と遮断された気密室に人が一人滞在した場合、室内の
酸素濃度は1時間で0.5%、10時間で5%低下す
る。従ってこのような容積の小さい気密室の場合その中
に人が滞在することは酸素不足になる可能性があり危険
である。まして複数の人がその中に滞在する場合は危険
が増加する。本発明の健康増進のための減圧室の容積は
必ずしもこのような小さい容積には限らないが、室内の
容積が前記より大きくても完全な気密室の場合は危険は
避けられない。本発明の健康増進のための減圧室は室内
の酸素濃度を必要な濃度に維持するための工夫が施され
ている。即ち、該室本体には吸気孔(空気吸入孔)が設
けられており減圧時に連続的に十分な空気が吸入され
る。何らかの事故により減圧発生設備が機能しなくなっ
た場合、該室は前記吸気孔から外気を吸入し常圧にな
る。常圧状態においては、吸気孔による換気だけでは室
内の酸素濃度の維持は不充分となり、その状態で該室に
人が滞在する場合(例えば該室滞在者が睡眠中に前記事
故が発生した場合)、該室内の酸素濃度が低下するとい
う危険がある。本発明の健康増進のための減圧室はその
ような場合を考慮して常圧時に自動的に開放になる少な
くとも一つ、好ましくは二つ以上の換気口を備えてい
る。該換気口は該室の出入り口と兼用であってもよい。
これによって該室は減圧下においても常圧下において
も、気密室に発生しがちな酸素濃度低下という危険が排
除され、該室滞在者の安全の確保を最優先とするよう配
慮された健康増進のための減圧室となる。
【0013】一般的に減圧室は減圧状態にある場合、外
部と内部を隔てる扉(引き戸を含む。以下同じ。)には
外部から内部に押しつける大きな力が加わっており、こ
の扉を開くことは容易ではない。従って、室内から直接
室外にでる場合一旦室内の圧力を常圧にもどさねばなら
ず、そのため室内外の往来は容易ではない。本発明の健
康増進のための減圧室は、その中に圧力調整部屋を備え
ている。圧力調整部屋は、該室に出入りするための扉を
含めて該室内に設けられかつ該部屋の圧力は該室とは独
立して管理されているので、圧力調整部屋の圧力だけを
変動させて、該部屋の圧力を該室の圧力と同じ状態にし
てから該部屋と該室を行き来すれば、該室の圧力を変動
させずに該室内外の出入りが可能である。この圧力調整
部屋を備えたことにより、該室内滞在者が何らかの理由
で室外に出て再び室内に入ることや該室外にいる人が該
室内に新たに入ることが容易に可能となる。
【0014】また、室内で火災が発生した場合、不用意
に外気を導入すると、炎は酸素が供給されることにより
急激な炎上を引き起こす危険がある。このための対策と
して前記圧力調整部屋には外気を取り込むことのできる
手動開閉弁が装備されている。つまり、火災が発生した
場合室内滞在者はまず前記圧力調整部屋に逃げ込み、外
部屋と該室との間の扉を閉めた後、前記手動開閉弁を開
き該部屋の圧力を常圧にすることによって、室内の炎の
急激な炎上を避けながら室外に脱出することができる。
本発明は、このように火災発生時の室内滞在者の安全に
十分配慮された健康増進のための減圧室である。なお、
前記圧力調整部屋に備えられた手動開閉弁は非常用であ
るためその開口面積は、該室滞在者が速く室外へ脱出で
きるよう、大きいほど好ましい。
【0015】何らかの要因で該室内から圧力調整部屋を
経由して該室外へ出られなくなった場合、圧力調整部屋
を経由しないで直接室外にでるための非常扉が該室本体
に備わっている。
【0016】減圧室は圧力が室外より低いという点にお
いて室外と全く異なる環境にあり室外と自由に往来する
ことは容易ではない。そのため減圧室内の滞在者は、通
常の生活から隔絶されているという不安感を潜在的に抱
いている。減圧室内に一人で滞在する場合は特にその傾
向が強くなる。本発明の健康増進のための減圧室は、該
室滞在者が室外の状況を常に見えるようにし、また外部
の光が透明板を通して室内に入り込むようにするため
に、該室本体の全外表面積に対する透明板の面積の割合
は5%以上、好ましくは10%以上、更に好ましくは2
0%以上である。これによって、該室滞在者の不安感が
解消され精神的な安定がもたらされる。透明板の面積の
割合が該室本体全表面積の5%未満の場合、前記不安感
は解消され難い。また該室内の滞在者に何らかの異常が
発生した場合を考慮して該室の内部が外から見えるよう
にするためにも、該室本体の全外表面積に対する透明板
の面積の割合を5%以上、好ましくは10%以上、更に
好ましくは20%以上にすることが効果的である。透明
板の材質としては耐圧性のガラス、塩ビ、アクリル樹脂
あるいはポリカーボネートが好ましく、またそれらの材
料に耐圧性を持たせかつ万一割れた場合においてもその
材料が細かく破砕されないように網状の繊維を入れた材
料がより好ましい。
【0017】本発明の健康増進のための減圧室本体の構
造は、減圧に耐え得るよう、横型円筒状またはカプセル
状が好ましい。本体の材質は、鉄、アルミ、チタンなど
の金属、あるいは、塩ビ、ポリスチレン、ABS樹脂、
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートやFRP
(繊維強化プラスチックス)などの各種樹脂あるいはセ
ラミックスなどから選択できるがこれだけには限定され
ない。難燃性を重視した場合は金属やセラミックスが好
ましい。金属の中でも強度と軽量化を重視するとチタン
やアルミやが好ましいが、製造コストを重視した場合鉄
が好ましい。また断熱性や肌触りを考慮した場合には前
期各種樹脂が好ましい。
【0018】該室本体への衝撃による振動や室内外の音
による室本体の振動によって、室内では音の反響が発生
し易い。特に該室本体の材質が金属である場合、その傾
向が強くなる。該室本体の内面及び又は外面に、本体の
材質とは異なる材質を貼り合わせるか又は接触させるこ
とによって室内での音の反響を防止できる。異なる材質
はそれぞれ固有の振動数を有するのでそれらを張り合わ
せるか又は接触させることによって、材質同士が互いに
相手の振動を抑制するように作用する。また貼り付ける
材料は、その材料の表面が、多孔性であるもの、凹凸が
多いもの、弾力性があるものあるいは音の振動を分散ま
たは吸収し、室本体の振動を防止できるのでより好適で
ある。表面の凹凸の形状については、音の振動を分散し
てくれるものであればよく、特に限定するものではな
い。セラミックス製のロックウールは本体内壁に接触さ
せることによって音の反響を防止できるのみならず、断
熱材としても作用しかつ難燃性なので、本願発明の健康
増進のための減圧室の制振材として好適である。該室は
一種の密閉された空間なので火災発生の可能性を極力排
除すべきであり、その意味で該室内に使用される材料は
難燃性であることが好ましい。貼り合わせる方法とし
て、接着、コーティング、積層、板金などがあるが必ず
しもこれだけには限定されない。また接触させる方法と
して、該室本体に内壁を設け本体と内壁との間に、本体
材質と接触させる材質を配する方法が実際的である。
【0019】段落
【0016】に記載したとおり、該室滞在者は通常の生
活状態から隔絶されているという不安感を潜在的に持っ
ているが、本発明では、その不安感を和らげる更なる手
段として、該室内の人と該室外の人との間の連絡手段を
備えている。連絡手段は、インターホン、携帯電話、伝
声管などがあるが必ずしもこれだけには限定されない。
【0020】人が一人入れる程度の容積とは、高さ、
幅、奥行きが人の身長程度の容積のことをいう。本発明
の健康増進のための減圧室がこの程度の容積の場合、該
室を一般家庭の部屋に配置して使用することができ、ま
た必要に応じて車両に乗せて別の場所に移動することも
容易である。該室の容積が更に大きい場合、数人以上で
該室を利用できる。例えば、該室を談話室として同時に
複数の人が活用することによって、減圧下に滞在するこ
とによる該室滞在者の実質的な健康増進のみならず、該
室滞在者同士の談話による心の健康増進も図ることがで
きる。
【0021】更に該室内に、人が座ったり寝たりするこ
とのできるベッド又は寝具、テーブル、照明装置、空調
装置、オーディオビジュアル装置、芳香料発生装置、あ
るいは自動マッサージ装置、から選ばれる装置や器具を
設置することにより、該室内滞在者が快適に過ごすこと
ができるよう配慮することが好ましく、これは該室を継
続的に活用する上で大切な要素である。
【0022】本発明の健康増進のための減圧室での滞在
時間は、長いほど効果が大きいが、一日のうちのある時
間滞在しそれを定常的に継続することが実際的でかつ効
果的な方法である。例えば、健康関連施設の談話室やテ
レビ・音楽鑑賞室あるいは休憩室として、また一般家庭
において寝室や書斎あるいは居室として利用することに
より、時間を有効に活用しながら健康の増進を図ること
ができる。前記健康関連施設とは、老人ホーム、健康セ
ンターや病院などをいう。
【0023】
【実施例1】直径1800mm、長さ2400mmの円
筒横型、鋼鉄製の、内部にベッドを設置した健康増進の
ための減圧室に、650Hpaの圧力下で一日に3時間
滞在することを1ケ月間続けた人(52歳、体重53k
g、女性)の、その前後における健康管理指標の測定結
果は、次のとおりであった。 健康管理指標 実施前 実施後 心拍数 73 68 血圧(上) 120 115 血圧(下) 85 82 血中ヘモグロビン(g/dl) 12.5 13.5 血中赤血球数(万/μl) 410 440 血糖値(食前)(mg/dl) 90 82
【実施例2】実施例1と同様の健康増進のための減圧室
に、600Hpaの圧力下で一日に3時間滞在すること
を1ケ月間続けた人(53歳、体重82kg、男性)
の、その前後における健康管理指標の測定結果は、次の
とおりであった。 健康管理指標 実施前 実施後 心拍数(脈拍) 70 66 血圧(上) 150 135 血圧(下) 90 86 血中ヘモグロビン(g/dl) 14.5 15.5 血中赤血球数(万/μl) 480 520 血糖値(食前)(mg/dl) 110 98
【0024】
【発明の効果】本発明の健康増進のための減圧室によ
り、実施例1及び2に示すとおり、人の健康管理指標が
改善され、健康増進を図ることができる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】減圧室の立面断面図
【図2】図1の右側側面図(減圧室非常扉部)
【図3】図1の左側側面図(圧力調整部屋扉部)
【図4】減圧室の平面図
【図5】図1のA−A部断面図
【図6】図1のP右側側面図(減圧ポンプ、調節弁等の
配置)
【図7】図1の左側側面図(減圧ポンプ、調節弁等の配
置)
フロントページの続き (71)出願人 502071791 川上 進盟 福島県いわき市植田町根小屋25―13 (72)発明者 鍛治 京子 福島県いわき市中岡町5−8−4 (72)発明者 細川 俊男 福島県いわき市小名浜玉川町東33−6 (72)発明者 山野邊 洋一郎 福島県いわき市錦町鬼越下48の1 (72)発明者 船橋 征行 福島県いわき市高倉町鶴巻56番地の25 (72)発明者 川上 進盟 福島県いわき市植田町根小屋25−13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内を減圧にするための減圧発生設備を
    備えた健康増進のための減圧室
  2. 【請求項2】 室内の圧力を500hPa(ヘクトパス
    カル)乃至常圧の範囲に設定しその設定値に保持する装
    置及び又は該室内の圧力が500hPaよりも低くなっ
    た場合に作動する安全機構を備えた請求項1に記載の健
    康増進のための減圧室
  3. 【請求項3】 減圧時に室内に常時空気を吸入する吸気
    孔及び又は該室内が常圧時に自動的に開放になる換気口
    を備えた請求項1又は2に記載の健康増進のための減圧
  4. 【請求項4】 室内の圧力を変動させずに該室に出入り
    するための圧力調整部屋を備えた請求項1乃至3のいず
    れかに記載の健康増進のための減圧室
  5. 【請求項5】圧力調整部屋を経由せずに室内外に出入り
    できる扉を備えた請求項4に記載の健康増進のための減
    圧室
  6. 【請求項6】 室内及び圧力調整部屋への吸気のための
    手動開閉弁が該室及び該部屋に備えられた請求項1乃至
    5のいずれかに記載の健康増進のための減圧室
  7. 【請求項7】 室本体の全外表面積の5%以上が透明板
    である請求項1乃至6のいずれかに記載の健康増進のた
    めの減圧室
  8. 【請求項8】 室本体の内面及び又は外面に本体の材質
    とは異なる材質を貼り合わせるか又は接触させる請求項
    1乃至7のいずれかに記載の健康増進のための減圧室。
  9. 【請求項9】 室本体の材質及び又は異なる材質が難燃
    性又は不燃性である請求項8に記載の健康増進のための
    減圧室
  10. 【請求項10】 異なる材質がセラミック製のロックウ
    ールである請求項8に記載の健康増進のための減圧室。
  11. 【請求項11】 貼り合わせるか又は接触させる材質の
    表面の形状が、多孔性であるもの及び又は凹凸があるも
    の、である請求項8に記載の健康増進のための減圧室。
  12. 【請求項12】 室内の人と室外の人との間の連絡手段
    が装備された請求項1乃至11のいずれかに記載の健康
    増進のための減圧室。
  13. 【請求項13】 人が少なくとも一人滞在できる程度の
    容積を有し、形状が横型円筒状である請求項1乃至12
    のいずれかに記載の健康増進のための減圧室
  14. 【請求項14】健康関連施設における談話室及び又はテ
    レビ・音楽鑑賞室及び又は休憩室として利用される請求
    項1乃至13のいずれかに記載の健康増進のための減圧
  15. 【請求項15】一般家庭において寝室又は書斎又は居室
    として利用される請求項1乃至13のいずれかに記載の
    健康増進のための減圧室
JP2002052336A 2002-01-23 2002-01-23 健康増進のための減圧室 Pending JP2003210637A (ja)

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