JP2018128553A - 付着物質物性測定装置および画像形成装置 - Google Patents

付着物質物性測定装置および画像形成装置 Download PDF

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めぐみ 内野
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峰人 柳生
Mineto Yagyu
峰人 柳生
雅也 小林
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雅也 小林
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Yoshihiro Shigemura
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Abstract


【課題】
印字に使用される直前のトナーの付着力の変化を画像形成装置内において検出困難であった。
【解決手段】
本被測定物が付着する被測定物付着部を設けられた圧電振動子を有する付着量測定装置において、前記圧電振動子の発振電圧を制御する振幅制御手段を有し、前記振幅制御手段にて発振電圧を変かえた時毎に前記被測定物の付着量を測定する測定モードを持ち、付着量変化の閾値を判定することを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、付着物質物性測定装置および画像形成装置に関する。
像担持体(感光体)上に静電的にトナーを付着させて画像を形成する画像形成装置では、長期使用により濃度変動等の画像不良が生じる場合がある。この要因の一つとして、現像剤(トナー単体もしくはトナーとキャリアの混合物)の劣化が挙げられる。長期使用により、トナーの外周に付着している荷電制御のための外添剤が、トナーを構成する樹脂内部に埋没してしまう場合がある。この埋没が生じると、トナー同士やトナーと部材間の付着力が増加し、現像不良や転写不良が生じて画像に影響が出てしまうという問題が生じる。こうした画像不良を引き起こさない為にも、トナーの劣化状態、特にトナーの付着力を検知し、制御する必要がある。
このような問題に対して、画像形成装置内において現像剤の付着力の変化により変動する他の物理量を検出し、その物理量に応じて、画像条件や補給等を制御する方法が提案されている。例えば、特許文献1では、厚みずり振動子からなる流動性センサを用いて流動性の変化を検出し、帯電制御や現像剤の補給等を制御することで、画像の低下を回避する方法が提案されている。
特開平6-167886 号公報
G.Sauerbrey, Z.f.Phys.,155,206(1959)
特許文献1では、例えば現像器内の2成分現像剤に接触し、現像器内のセンサ上を通過した現像剤の流動性を検出しており、トナーの劣化状態が促進する現像ブレード後のトナーの付着力を直接検出していないため、実際の現像に寄与するトナーの付着力を精度良く検出できていない可能性がある。また、現像器内で所望の現像剤の攪拌、搬送が行われなかった場合に、適切な制御が行われない場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、画像形成装置において、現像剤担持体に担持されるトナーの付着力を検出し、付着力の変化に応じた制御を行うことで、画像不良を起こさずに安定した画像形成を実現する。
本発明に係る画像形成装置は、以下の構成を有する。すなわち、被測定物が付着する被測定物付着部を設けられた圧電振動子を有する付着量測定装置において、前記圧電振動子の発振電圧を制御する振幅制御手段を有し、前記振幅制御手段にて発振電圧を変かえた時毎に前記被測定物の付着量を測定する測定モードを持ち、付着量変化の閾値を判定することを特徴とする。
本発明の構成により、従来に比べ安定した出力画像を得ることが可能となる。
電子写真画像形成装置の構成例の概略を示す図。 QCM水晶センサの構成を示す図。 現像装置の構成例を示す図。 実施例で用いるフローチャート 実施例のブロック図 実施例の回路図 実施例のタイミングチャート 実施例で用いる詳細なフローチャート 実施例で用いるトナー物性測定工程のフローチャート 実施例1の閾値算出工程に係る発振増幅電圧Vに対する質量Mの関係図 トナー除去工程におけるトナーの挙動の模式図 実施例1の閾値判定工程に係る発振増幅電圧Vに対する質量Mの関係図 実施例1に係る転写電流値に対する転写効率と再転写効率の関係図 実施例1に関わる閾値Vと転写電流値Iの関係図 実施例2の閾値判定工程に係る発振増幅電圧Vに対する質量Mの関係図
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本発明は、具体的には、種々のプリンタや複写機、複合機等の画像形成装置に適用可能であり、本発明の中核をなす後述の計測手段からのトナーの付着力の検出方法及び手段を備えること以外の構成要素は、従来の画像形成装置と同様であってよい。
[実施例1]
[装置構成]
図1は、本発明が適用できる電子写真方式の画像形成装置の構成の概略を示す図である。4色タンデム型方式の画像形成装置であって、色毎に像担持体である感光体101上にトナー像を形成し、中間転写ベルト115上に4色のトナー像を重ね合わせ、カラー画像を得る画像形成装置10である。図1において、参照番号の後に付してある文字Y、M、C、Kは、形成するトナー像の色を表している。Yはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、Kはブラックを表す。
画像形成装置10は、感光体101、帯電装置102、露光装置103、現像装置104、転写装置105、クリーニング装置106、定着装置107を備える。さらに画像形成装置10は、トナー物性測定装置108、一次転写ローラ113、二次転写ローラ114、中間転写ベルト115、給紙ローラ116、排紙トレイ117を備える。また、記録紙Pが画像形成装置10内に積載されている。なお、感光体101上にトナー画像を形成し、中間転写ベルト115上にトナー像を重ね合わせる工程は、各色で同様であるため、以下の説明では色の表記は省略する。異なる図面においても、同一部品や機能については、同じ参照番号を付す。
プリント開始の信号が入力されると、感光体101の表面が帯電装置102により所定の電位になるように帯電される。露光装置103から画像信号に基づいて変調されたレーザ光100を感光体101上に照射し、静電潜像を感光体101上に形成する。現像装置104は、内部に収容している現像剤中のトナー粒子161を帯電させた後、静電潜像と現像スリーブ111間に形成される電界によりトナー粒子を静電力で移動させ、トナー像を感光体101上に形成する。中間転写ベルト115は、感光体101と一次転写ローラ113とに挟まれ、一次転写ニップ部を構成している。感光体101上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト115上に転写される。
以上の工程をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色分を順次繰り返すことにより、中間転写ベルト115上に4色が重なったトナー像を形成する。その後、クリーニング装置106は、トナー像を転写した後の感光体101の表面において転写しきれなかった残トナー等の付着物を除去する。そして、感光体101は、繰り返し画像形成に使用される。給紙カセット内に収容された記録紙163は、給紙ローラ116により1枚ずつ分離され、中間転写ベルト115との接触部まで搬送される。
中間転写ベルト115上のトナー像は、二次転写内ローラ114により押し下げられた転写ベルト115と、二次転写外ローラ128が接触する二次転写ニップ部(不図示)で、給紙カセットから搬送されてきた記録紙163に転写される。そして記録紙163に転写されたトナー像は、定着装置107で熱と圧力を加えられて定着される。画像が定着された記録紙163は、排紙トレイ117上に排紙され、画像出力が完了する。
本発明では、上記の画像形成工程に、現像装置104内に設けたトナー物性測定測定装置108と、トナー物性測定装置108においてトナー物性を測定する計測工程と、トナー物性測定装置108に付着したトナー粒子161を除去するトナー除去工程と、計測したトナー物性に基づいて画像形成装置10の動作制御を行うプロセスを追加する。
[トナー質量測定工程]
(QCM水晶センサの測定原理と構成)
本実施例では、図1で示したトナー帯電量測定装置108の構成要素であるトナーの帯電量を測定するセンサとしてQCM(Quartz Crystal Microbalance)水晶センサを用いる。QCM水晶センサは、水晶の薄板の両面に電極を形成し、電圧を印加すると、水晶の圧電逆効果によって結晶振動が励起される特性を利用し、電極表面に吸着した物質の質量変化を、水晶の発振周波数の変化から算出するセンサである。
一般に、QCM水晶センサの電極に吸着した物質の質量変化ΔMと、QCM水晶センサの共振周波数変化Δfとの関係は次の式1に示すSauerbreyの式で表されることが知られている。
ここで、fは電極に物質が付着していないときの水晶の共振周波数、ρは水晶の密度(2.649×10kg/m)、μは水晶のせん断応力(2.947×1010 kg ms)、Sは有効振動面積である。
上記式1により、f=10MHzの振動子を用いた場合、△f=1Hzの変化に対応する質量変化は約5(ng/cm)であることから、QCM水晶センサは共振周波数変化Δfを正確に測定すれば、極めて微小な質量の変化を検出できるセンサである。
本実施例で用いるQCM水晶センサの構成を、図2を用いて説明する。QCM水晶センサ120は、トナー吸着面電極121、トナー非吸着面電極122、トナー吸着面側の電極端子123、トナー非吸着面側の電極端子124、および水晶片127から構成される。
図2(a)は、QCM水晶センサ120のトナー吸着面電極121を形成した面の構成を示す図である。図2(a)において、円盤状の水晶片127の一方の面上には、水晶片127と同心円状にトナー吸着面電極121が形成され、電極端子123と継ぎ目なく電気的につながっている。水晶片127の他方の面上には、水晶片127と同心円状にトナー吸着面電極121と同じ大きさのトナー非吸着面電極122が形成され、電極端子124と継ぎ目なく電気的につながっている。
図2(b)、図2(c)は、各々図2(a)で示したQCM水晶センサ120の中心線を矢印B、矢印Cの方向から眺めた断面図である。図2(b)に示すように電極端子123は、水晶片127のトナー非吸着面電極122の形成された面までつながっている。トナー吸着面電極121側の電極端子123は、電気的な外乱成分が入らないよう、表面を絶縁物質で被覆されており、帯電したトナーが電極端子123に触れても、トナーの電荷量測定結果には反映されない。
トナー吸着面電極121、トナー非吸着面電極122に、各々電極端子123、電極端子124を介して電圧を印加すると、圧電逆効果により水晶片127は結晶振動が励起され一定の周波数での厚み滑り振動を生じる。
図2(a)におけるトナー吸着面電極121上の矢印は、QCM水晶センサ120の振動振幅の大きさと、振動方向を模式的に示している。矢印の長さは振動振幅の大きさを、矢印の方向は振動方向をそれぞれ示している。QCM水晶センサ120は中央部で最も振動振幅が大きく、端部に行くほど振動振幅が小さくなっており、同心円状の振動振幅の分布を持っている。また、振動方向は水晶のどの位置でも同一方向となっている。QCM水晶センサ120は、水晶片127の振動する領域の外に吸着した物質に対して感度がない。本実施例で用いるQCM水晶センサ120のトナー吸着面電極121は、水晶片127の振動領域と一致するように形成されており、トナー吸着面電極121の外(例えば、電極端子123)に吸着したトナーの質量は、測定結果に反映されない。
以上で説明したQCM水晶センサ120を用いて、トナー吸着面電極121に吸着したトナーの付着量を測定する。
[現像装置の構成]
図3は、本実施例に係る現像装置104の構成を示す図である。現像装置104は、現像剤110、現像スリーブ111、規制ブレード112、撹拌スクリュー118、トナー物性測定装置108を備え、感光体101と現像スリーブ111とが対向するように配置される。また、トナー物性測定装置108はQCM水晶センサ120を備える。
現像剤110は、主にトナー粒子161とキャリア162との2成分からなる。撹拌スクリュー118は、現像剤110のトナー粒子161とキャリア162との接触摩擦を生じさせて、トナー粒子161を帯電させながら、現像剤110を現像スリーブ111へと搬送する。現像スリーブ111は、回動可能な非磁性の筒状の部材であり、磁力を有するマグネット152を内包し、外周面にマグネット152の磁力により現像剤110を引き付け、点Q′を中心として回転し、現像剤110を矢印Aで示す回転方向へと搬送する。
規制ブレード112は、現像スリーブ111にて搬送される現像剤110の量を規制する規制部材である。現像スリーブ111に担持された現像剤110は、現像スリーブ111と規制ブレード112とに形成される隙間を通過する際に、隙間の大きさに応じた厚さに規制され、現像スリーブ111に担持される単位面積当たりの量を規制される。またこのとき、トナー粒子161およびキャリア162と、規制ブレード112との接触摩擦が促進され、トナーの帯電量が大きくなる。
トナー物性測定装置108は、QCM水晶センサ120のトナー吸着面電極121を備えた面が、現像スリーブ111と一定の隙間を存して対向する位置に配置される。本実施例におけるQCM水晶センサ120は、QCM水晶センサ120の振動方向と、現像スリーブ111の回転軸とが互いに平行になるよう配置されている。
現像スリーブ用電源1237は、現像スリーブ111に現像スリーブ電位を印加する。感光体101上に形成された静電潜像の電位と、現像スリーブ電位との間の電位差により電界が形成され、電荷を帯びた現像スリーブ111に担持されたトナー粒子161は、静電力により感光体101に移動し、静電潜像を顕像化する。
本発明においては、マイナスに帯電したトナー粒子161を用いているが、これに限ったものではなく、プラスに帯電したトナーを用いても良い。
[ブロック図]
図5は本実施例のブロック図であり、説明を簡単にするため、単一の画像形成ステーションのみを図示している。本実施例では、トナー粒子161の物性をQCM水晶センサ120に付着した質量(M)とするが、これに限ったものではなく、QCM水晶センサ120の共振周波数変化Δf等であっても良い。101〜115については図1にて説明したため、ここでは説明を省略する。
トナー物性測定部1101は、質量Mを測定するためのM測定回路1103、電極用電源1104、スイッチ回路1105を有する。
また、コントローラ1107は、トナー物性算出部1106、現像装置104の補給・攪拌制御等を行う現像装置制御部1108、現像条件や転写条件等を制御する作像条件制御部1109、γLUT(Look Up Table:ルックアップテーブル)を作成するLUT作成部601、γLUTを補正するLUT補正部602、レーザ駆動信号を作成し出力するレーザドライバ603、RAM604、ROM605、CPU606を有する。なお、画像形成装置10はここで示していない他の機能を有してもよい。
画像出力中は、図5に示すトナー物性測定部1101内のスイッチ回路1105を切り替えながら、M測定回路1103においてトナー粒子161の質量Mを測定する。測定した質量Mを用いて、コントローラ1107内のトナー物性算出部1106でトナー粒子161の付着力の閾値を算出する。得られた閾値が所望の設定値よりもずれていた場合、例えば付着力が増加した場合には、画像不良が生じる可能性があるため、画像形成条件を変更する。トナー粒子161の付着力が増加すると、通常の設定では、現像量や転写量が減少してしまう。
そこで、図5のコントローラ1107の作像条件制御部1109において、現像条件や転写条件を変更し、所望の濃度が出力されるように制御を行う。また、図5のコントローラ1107のLUT補正部602において「γLUT」を補正する方法でも良い。さらにトナー粒子161の付着力が増加する場合には、現像や転写に高電圧を印加していくことになり、放電などの問題が発生する可能性が生じてくる。したがって、トナー粒子161の付着力が増加し、作像条件の限界値に達した場合には、現像装置104内の現像剤110交換シーケンスを図5のコントローラ1107の現像装置制御部1108にて行う。以上の工程を行うことで、所望の画像を出力する。
本実施例の特徴となるフローチャートを説明する前に、本実施例のフローチャートに係る図6の詳細回路図と図7のタイミングチャートを説明する。
(実施例1の回路構成)
図6は、トナー粒子161の質量を測定するためのトナー物性測定部1101(図5)の回路図である。図6において、スイッチ1203は、トナー非吸着面電極122にM測定回路1103を電気的に接続または切断するスイッチである(SW3と呼ぶ)。スイッチ1204は、トナー吸着面電極121に電極用電源1104を電気的に接続または切断するスイッチである(SW4と呼ぶ)。スイッチ1205は、トナー非吸着面電極122に電極用電源1104を電気的に接続または切断するスイッチである(SW5と呼ぶ)。
コンデンサ1212は、トナー吸着面電極121とM測定回路1103との間に挿入され、高周波な発振信号のみを伝達するカップリングコンデンサ(以下、C2と呼ぶ)である。コンデンサ1213は、トナー非吸着面電極122とM測定回路1103との間に挿入され、C2と同様に高周波な発振信号のみを伝達するカップリングコンデンサ(以下、C3と呼ぶ)である。
自励発振回路1505は、QCM水晶センサ120を発振するための発振回路である。自励発振回路用電源1506は、自励発振回路1505の出力交流電圧の振幅を制御する。
周波数測定部1234は、QCM水晶センサ120の発振周波数を測定する。質量算出部1235は、トナー吸着前の発振周波数f1とトナー吸着後の各振幅後の発振周波数fnとの差(f1−fn)から質量Mを算出する。
電極用電位生成部1236は、トナー粒子161をQCM水晶センサ120の電極に吸着させるためのトナー吸着電位、電界によるトナー粒子161の移動を止めるトナー不動電位、QCM水晶センサ120の電極上のトナー粒子161を除去するためのトナー除去電位を出力する。
現像スリーブ用電源1237は、現像スリーブ111に現像スリーブ電位を印加する。現像スリーブ電位は基本的には直流(DC)であるが、現像スリーブ111と感光体101との間でトナー粒子161を往復させると現像効率が向上するため、近年ではパルスや正弦波など様々な現像スリーブ電位を印加することもある。本実施例では、現像スリーブ電位として直流電圧を印加する。
(実施例1のタイミングチャート)
図7は、トナー物性測定に係るタイミングチャートである。トナー吸着面電極121の電位(実線901)と、現像スリーブ111の電位(点線902)と、QCM水晶センサ120にかかる交流電圧(波線904)を示している。また、図7は、各タイミング時間t3〜tnと、SW2〜SW5のON/OFFの状態との関係を示している。
(トナー物性測定概略フローチャート)
図4は、トナー物性測定装置108を用いて、トナー粒子161の付着力の閾値を測定する方法の概略を示したフローチャートである。まずは本制御の概略を示し、後に各工程について詳細に説明する。図4において、画像形成装置10は、トナー除去工程(S1302)を行う。トナー帯電量測定装置108の電極をクリーンにするため、電極上に吸着しているトナー粒子161の除去を行う。
次に、画像形成装置10は、トナー吸着前の基準測定工程(S1303)を行う。ここでは、トナー物性測定装置108を用いて、トナー粒子161を吸着する前の基準となる質量Mの測定を行う。
次に、画像形成装置10は、トナー吸着工程(S1304)を行う。ここでは、トナー物性測定装置108の電極にトナー粒子161を吸着する。トナー物性測定装置108は、図6の電極用電位生成部1236から印加される電位を用いて、静電的にトナー粒子161の吸着を行う。
次に、画像形成装置10は、トナー吸着後の物性測定工程(S1305)を行う。ここでは、トナー物性測定装置108を用いて、トナー粒子161が吸着した状態のトナー物性測定装置108の電極面に与える発振増幅電圧V毎に質量Mの測定を行う。トナー吸着後の物性測定工程(S1305)は、本願発明の特徴を示す工程であり、後に詳細に説明する。
次に、画像形成装置10は、トナー物性測定工程S1305で得られた発信電圧V毎の質量Mを用いて、付着力の閾値Vを算出する閾値算出工程(1306)を行う。閾値算出工程(S1306)は、本願発明の特徴を示す工程であり、後に詳細に説明する。
次に、画像形成装置10は、閾値算出工程(S1306)において算出した閾値Vを用いて、制御を行うか否かを判定する閾値判定工程(1307)を行う。閾値Vが、予め設定してある判定値Vαより小さい場合(S1307:NO)の場合は、S1309へ進む。一方、閾値Vが判定値Vαより大きい場合(S1307:YES)の場合は、S1308へ進む。
次に、画像形成装置10は、閾値判定工程(1307)において、NOとなった場合に、画像形成条件を変更する。閾値算出工程(1306)において算出した閾値Vに応じて、例えば転写電流の変更を行う。後に詳細に説明する。
次に、画像形成装置10は、閾値判定工程(1307)において、YESとなった場合に、非印字時にトナー粒子161の排出及び補給を行う。後に詳細に説明する。さらに、画像形成装置10は、測定を終了するか次の測定を行うかを判定する(S1310)。次の測定を行う場合(S1310:YES)はS1302に戻り、画像形成装置10は処理を繰り返す。測定を行わない場合には(S1310:NO)、トナー物性測定の一連のフローを終了する。
以上、トナー物性測定フローの概略を説明した。次に、図8を用いてトナー物性測定の各工程の詳細なフローを説明する。図8(b)は、本実施例のトナー除去工程(図4のS1302)の詳細なフローチャートである。図8(c)は、本実施例の吸着前の基準測定工程(図4のS1303)の詳細なフローチャートである。図8(d)は、本実施例のトナー吸着工程(図4のS1304)の詳細なフローチャートである。また、図9は、本実施例の吸着後のトナー物性測定工程(図4のS1305)の詳細なフローチャートである。
[実施例1のトナー除去工程]
図6の回路図及び図7のタイミングチャートを用いて、トナー除去工程(図4のS1302)を説明する。本工程は、図8(b)に示したフローチャートに沿って制御される。初期状態として、SW2〜5はOFFとする。本実施例では自励発振回路1505を用いたが、この回路に限ったものではなく、他励発振回路等を用いても構わない。
S1378にて、画像形成装置10は、電極用電位生成部1236からのトナー除去電位−900(V)を出力する。S1379にて、画像形成装置10は、SW4、SW5をONにする。SW4をONにすると、トナー吸着面電極121にトナー除去電位−900(V)が印加される。現像スリーブ111の電位−450(V)に対して、トナー吸着面電極121の電位−900(V)は−450(V)の電位差があるため、トナー吸着面電極121から現像スリーブ111に向かってトナー粒子161が移動する。
本実施例では、現像スリーブ111に印加する電位を−450(V)に設定しているが、他の電位値を用いても構わない。S1380にて、画像形成装置10は、一定期間待機する(待機3)。待機方法としては、予め設定した時間だけ待機する方法などを用いるとよい。
S1381にて、画像形成装置10は、電極用電位生成部1236から、現像スリーブ用電源1237から出力されている現像スリーブ電位−450(V)と等しい電位(トナー不動電位と呼ぶ。)を出力する。ここでは、電極用電位生成部1236は、現像スリーブ111とトナー吸着面電極121との電位差をなくすための電位を出力する。SW4、SW5をONのままであるため、トナー吸着面電極121にトナー不動電位−450(V)が印加される。なお、出力する現像スリーブ電位は、トナー粒子161が現像スリーブ111からトナー吸着面電極121に吸着しない範囲の電位差があっても良い。
S1382にて、画像形成装置10は、SW4、SW5をOFFにする。SW4、SW5をOFFにすると、トナー吸着面電極121は、電極用電位生成部1236との電気的な接続が切断され、トナー除去電位−450(V)を保持する。本工程は図7のt3〜t4の時間内に行われる。以上により、トナー除去工程(S1302)を終了する。
[実施例1のトナー吸着前の基準測定工程]
図6の回路図及び図7のタイミングチャートを用いて、トナー吸着前の基準測定工程(図4のS1303)を説明する。本工程は、図8(c)に示すフローチャートに沿って制御される。
本実施例においては、トナー粒子161の質量Mを算出するには、トナー粒子161がトナー吸着電極121に吸着する前後の、QCM水晶センサ120の共振周波数を測定する必要がある。
ここでは、画像形成装置10は、トナー粒子161をトナー吸着面電極121に吸着させる前の、QCM水晶センサ120の共振周波数(f1)の測定を行う。自励発振回路用電源1506から自励発振回路1505にトナー測定用発振電圧を印加する。ここでは、自励発振回路1505は、自励発振回路用電源1506からトナー測定用発振電圧を印加され、QCM水晶センサ120を発振させるための電圧を出力する。
トナー測定用発振電圧は、QCM水晶センサ120の振動により、トナー粒子161の移動が発生しない範囲に設定されていれば、この限りではない。S1396にて、画像形成装置10は、SW2、SW3をONにする。SW2、SW3をONにすると、QCM水晶センサ120は、自励発振回路1501と接続され、自励発振回路1501から発振電位が印加され発振する。これにより、トナー吸着面電極121の中心電位をトナー不動電位に保持し、現像スリーブ111からのトナー粒子161の吸着が起こらない状態で、QCM水晶センサ120を発振させることができる。
S1397にて、画像形成装置10は、質量M算出に必要となる基準周波数の測定を行う。周波数測定部1234にて、自励発振回路1501からQCM水晶センサ120の発振周波数を測定する。測定した周波数は、トナー吸着前周波数f1として質量算出部1235に記録される。なお、測定時間は増えてしまうが、共振周波数f1の測定を複数行って平均化することで、測定誤差を低減し、測定値の精度が向上することもできる。
S1398にて、画像形成装置10は、ONになっているSW2、SW3をOFFにする。SW2、SW3をOFFにすると、QCM水晶センサの発振が停止する。
本工程は図7のt4〜t5の時間内に行われる。以上により、トナー吸着前の基準測定工程(S1303)を終了する。
[実施例1のトナー吸着工程](実施例1:図8(d))
図6の回路図及び図7のタイミングチャートを用いて、トナー吸着工程(図4のS1304)を説明する。本工程は、図8(d)に示すフローチャートに沿って制御される。ここまでの処理により、トナー質量Mを算出するために必要なトナー吸着前周波数f1の測定が完了したので、トナー粒子161を吸着させて、質量Mの測定が可能となる。
S1411にて、画像形成装置10は、電極用電位生成部1236からのトナー吸着電位+150(V)を出力する。S1412にて、画像形成装置10は、SW4、SW5をONにする。SW4をONにすると、トナー吸着面電極121にトナー吸着電位+150(V)が印加される。S1413にて、画像形成装置10は、一定時間待機する(待機4)。現像スリーブ111の電位−450(V)に対してトナー吸着面電極121の電位+150(V)は600(V)電位差があるため、電荷量が多いトナー粒子161の一部がトナー吸着面電極121に吸着する。待機方法は、予め決められた時間だけ待機する。但し、他の方法でも良い。
S1414にて、画像形成装置10は、電極用電位生成部1236からのトナー不動電位−450(V)を出力する。トナー吸着面電極121へのトナー粒子161の吸着が完了したら、S1415にて、画像形成装置10は、SW4、SW5をOFFにする。
本工程は図7のt5〜t6の時間内に行われる。以上により、トナー吸着工程(S1304)を終了する。
[実施例1のトナー物性測定工程]
図6の回路図及び図7のタイミングチャートを用いて、トナー物性測定工程(図4のS1305)を説明する。トナー物性工程(S1305)は、トナー物性を測定する工程と、QCM水晶センサ120に発振増幅電圧を印加してQCM水晶センサ120の振動振幅を大きくした状態で振動させるセンサ振動工程を繰り返し行う。図9に示すフローチャートに沿って制御される。
繰り返し行われるトナー物性測定工程(S1421、S1423)は、QCM水晶センサ120の共振周波数を測定する工程(S1303)と同様のため説明を省略する。S1421にて、画像形成装置10は、トナー粒子161をトナー吸着面電極121に吸着させた後のQCM水晶センサ120の共振周波数(f2)の測定を行い、質量算出部1235に記録される。
トナー吸着前の基準測定工程(S1203)において測定したトナー吸着前の共振周波数f1と、トナー物性測定工程(S1305)において測定したトナー吸着後の共振周波数f2を用いて質量M2を算出する。
(質量Mの算出)
質量算出部1235では質量Mの算出を行う。トナー吸着前の共振周波数をf1、トナー吸着後の共振周波数をf2、とすると、式1より質量Mは次の式(3)で算出できる。
S1422にて、画像形成装置10は、QCM水晶センサ120の電極上にトナー粒子161が吸着した状態のまま、センサ振動工程を行う。まず、図6の自励発振回路用電源1506からQCM水晶センサ120を発振させるための発振増幅電圧V3が図7のt7からt8までの時間で出力される。なお、SW2、SW3、SW4、SW5は、トナー物性測定工程(S1421、1423)と同じ状態にしておく。このとき印加する発振増幅電圧V3は、予めROM(605)に設定してある値を用いる。
S1423にて、画像形成装置10は、トナー物性測定工程を行う。トナー物性測定工程になるため、自励発振回路用電源1506から自励発振回路1505にトナー測定用発振電圧を印加する。測定した発振増幅電圧V3後の共振周波数f3を用いて、質量M3を算出する。S1424にて、画像形成装置10は、S1423において測定及び算出した、共振周波数f3と質量M3、発振増幅電圧V3をメモリ(RAM(604))に記録する。
S1425にて、画像形成装置10は、算出した質量Mが予めROM(605)に保持してある規定値Mαと比較して大きいか小さいかを判定する。例えば、算出したM3が規定値Mαよりも小さい場合(S1425:YES)は、次のトナー除去工程(S1427)へ進む。算出したM3が規定値Mαよりも大きい場合(S1425:NO)は、次の発振増幅電圧V3値の変更工程(S1426)へ進む。S1425において、YESになるまで、S1422〜S1426を繰り返す。
S1426にて、画像形成装置10は、発振増幅電圧V3を次にROM(605)に設定してある値V4に変更する。電圧値はV3よりもV4の方が高く、値を変更する毎に発振増幅電圧Vは高くなる。その後、センサ振動工程(S1422)へ戻る。S1427にて、画像形成装置10は、トナー除去工程を行う。トナー除去工程は、S1303と同様のため、説明を省略する。以上により、トナー吸着工程(S1305)を終了する。
[実施例1の閾値算出工程]
図10のグラフを用いて、閾値算出工程(図4のS1306)を説明する。本願発明の特徴的な工程であるため、詳細に説明する。トナー物性測定工程(S1305)にて、発振増幅電位Vn後の共振周波数fnと質量Mnの測定を行い、RAM(604)に保存した値をグラフ化したものを図10に示す。図10は、初期の現像剤を使用した例である。横軸は、発振増幅電位Vであり、縦軸はその時の質量Mである。トナー吸着前の基準質量は、ほぼ0となっている。
トナー吸着工程後、そのまま計測した質量M2は、QCM水晶センサ120の電極上にトナー粒子161が付着したため、質量が増加し図10のグラフの左下にプロットされる。次に、QCM水晶センサ120の電極上にトナー粒子161が吸着した状態のまま、センサ振動工程を行う(S1422)と、発振増幅電位に応じて、付着力の弱いトナーから、QCM水晶センサ120の電極端部へ移動する現象が起こる。トナー粒子161が、電極端部に移動すると、質量感度の高いQCM水晶センサ120の中央部では、トナー粒子161が減少するため、測定される質量Mは減少してくる。
発振増幅電位Vをさらに高くしていくと、ほぼすべてのトナー粒子161がQCM水晶センサ120の電極端部へ移動し、質量Mはほぼ0に近づき、飽和する。
図11は、トナー粒子161が移動し、トナー吸着面電極121に吸着しているトナー粒子161の位置と密度の変化を模式的に示した図である。トナーの吸着量は、色の濃淡で表わしており、濃いほどトナーの吸着密度が高いことを示し、白地部はトナーが吸着していないことを示している。
図11(a)は、トナー吸着面電極121に薄く均一に吸着した状態のトナー粒子161の位置と密度を示している。QCM水晶センサ120への印加電圧を発振増幅電圧に切り替えると、図11(a)で示した吸着状態から、トナー粒子161が移動を開始し、図11(b)、図11(c)で示す吸着状態へと変化し、最終的に図11(d)で示す吸着状態となる。図11(d)は、トナー粒子161が、QCM水晶センサ120の振動方向に向かってトナー吸着面電極121の端部に集積した状態を示している。
図11(d)の状態は、規定値Mαより少ない質量Mになった時のトナー吸着面電極121上の状態を表している。規定値Mαは、トナー粒子161の材料や使用環境、使用機種などによって変わる可能性があるため、予め実験などにより規定値Mαを決めておく。規定値Mαよりも少ない質量M7が得られたら、質量M7となった、つまりQCM水晶センサ120の電極中央部上にトナー粒子161が無くなった電圧として、発振増幅電圧V7を閾値として、RAM(604)に記録する。以上により、閾値算出工程(S1306)を終了する。
[実施例1の閾値判定工程]
図12のグラフを用いて、閾値判定工程(図4のS1307)を説明する。本願発明の特徴的な工程であるため、詳細に説明する。閾値判定工程(図4のS1307)では、発振増幅電圧Vに対する質量Mの履歴を計測し、その閾値を検出することでトナー粒子161の付着力の状態を判断する。
図12の実線グラフは図10のグラフと同じ、初期現像剤時の発振増幅電圧Vに対する質量Mのグラフである。一方、長期使用後に同様の計測を行った結果を図12の点線(グレー)に示す。初期現像剤使用時から印刷を重ねていくと、閾値は高電圧側へシフトしていく。さらに長期使用後には、図12の点線(グレー)に示す通り、閾値V8dは高電圧側へシフトし、判定値Vαより高電圧となった。これは、長期使用により、トナー粒子161に付着している外添剤が、トナー粒子161を構成する樹脂内部に埋没し、トナー粒子161と部材間の付着力が増加したため、高電圧側へシフトした。
判定値Vαは、例えば転写条件などの画像形成条件の変更を行える限界値に設定しておく。算出した閾値Vが判定値Vαより小さかった場合には、画像形成条件を変更する制御工程(S1308)へ進む。一方、算出した閾値Vが判定値Vαより大きかった場合には、画像形成条件を変更できないため、トナー粒子161の排出及び補給を行う制御工程(S1309)へ進む。以上により、閾値判定工程(S1307)を終了する。
[実施例1の制御工程(画像形成条件)]
S1308では、閾値判定工程(S1307)において、閾値Vが判定値Vαより小さくなった場合に、転写不良などの影響で画像不良を起こさないために、画像形成条件を変更する。例えば、画像形成条件として転写条件の変更について説明する。
図13は、初期現像剤時と長期使用時の転写電流値に対する転写効率及び再転写効率の関係を示すグラフであり、図13を用いて説明する。通常、転写条件は、転写効率と再転写効率の関係から、転写電流値を算出している。初期現像剤時は、図13に示す通り、転写効率(黒実線)と再転写効率(グレー実線)の交わる点を初期転写電流値として用いている。しかし、長期使用後の現像剤110を用いた場合には、転写効率(黒点線)も再転写効率(グレー点線)も低下し、且つ転写効率と再転写効率の交わる点も高転写電流値側へシフトする。
したがって、初期転写電流値Iaを用いたまま画像を出力しても、感光体101からトナー粒子161を転写できない場合や再転写が発生し、画像不良を引き起こす場合がある。そこで、本実施例では、閾値算出工程(S1306)において算出した閾値Vに応じて転写条件を変更する。図14は、閾値Vと転写電流値Iの関係図である。図14の左上図の初期現像剤時の閾値Vaと判定値Vαと、図14の右上図の初期転写電流値Iaと長期使用後の転写電流値Ibを用いると、閾値Vと転写電流値Iの関係は中央下図のグラフとなる。
例えば、閾値Vnowであった場合には、転写電流値はItargetとなる。このように、算出した閾値Vに応じて転写電流値Iを変更することで、安定した画像出力が可能となる。以上により、制御工程(画像形成条件)(S1308)を終了する。
[実施例1の制御工程(トナー排出及び補給)]
S1309では、閾値判定工程(S1307)において、閾値Vが判定値Vαより大きくなった場合に、転写不良などの影響で画像不良を起こさないために、トナー粒子161の排出及び補給を行う。
閾値Vが判定値Vαより大きくなると、例えば転写電流値Ibより大きな値となってしまう。転写電流値Ibは出力できる限界値であり、これ以上転写電流値Iの変更ができない。そこで、閾値Vが判定値Vα超えた場合には、トナー粒子161の排出及び補給を行う。非印字時に感光体101上に一定量の現像を行ってトナー粒子161を排出し、排出した量の新しいトナー粒子161を補給して現像装置104内で撹拌を行う。
トナー粒子161の排出及び補給を行っても、判定値Vαより大きくなってしまう場合には、画像形成装置10の不図示のコントロールパネルに、現像剤交換のメッセージを表示し、現像剤交換110を行う。また、画像形成条件は、転写工程に限ったものではなく、現像バイアス値などの現像条件の変更やγLUT補正602を行っても良い。
図14の閾値Vと転写電流値Iの関係は、ROM(605)に記録しておき、制御工程時に用いる。以上により、制御工程(トナー排出及び補給)(S1309)を終了する。
[実施例1の次の測定に進むか否かの判断工程]
次の測定に進むか否かの判断工程は、S1310と同様のため、説明を省略する。次の測定に進むタイミングは、予めROM(605)に設定してある時間に行う。タイミングは、連続的でも、出力枚数毎(例えば1000枚毎)等でも構わない。
一連の計測は、画像形成装置の動作中及び待機中に関わらず、実行可能である。ただし、画像形成条件を変更する制御工程は、画像に影響を与えてしまう可能性があるため、印字中ではなく、紙間や待機中などで行うことが望ましい。
本実施例では、質量Mを用いているが、質量算出する前の共振周波数fを用いても構わない。上記処理を繰り返すことにより、長期使用時のトナー粒子161の付着力に起因した画像不良のない画像出力が可能である。
[実施例1による効果]
本実施例では、長期使用等により、現像スリーブ111に担持されているトナー粒子161の付着力の変化を検出し、その変化に応じた制御を行うことで、トナー粒子161の付着力に起因した画像不良のない、安定した画像出力が可能である。
[実施例2]
実施例1では、トナー粒子161がトナー吸着面電極121の端部へ移動したときの閾値を算出する方法として、予めROM(605)に記録されている判定値Mαを用いて、測定した質量MがMαより少ないか否かで判断することを特徴とした。
しかし、この構成では、例えば長期使用によるQCM水晶センサ120の劣化や、トナー吸着面電極121にゴミなどが付着してトナー除去工程(S1302)を行っても除去できず、判定値Mαより少なくなる前に質量Mが飽和してしまう可能性がある。その場合、実施例1の判定方法では、本来制御を行う状態ではなくても、判定値Vαに達して必要のない制御を行ってしまう可能性がある。そこで、実施例2では、閾値Mαを用いず、各測定点間の傾きを用いて閾値を算出することを特徴とする。
[実施例2の閾値算出工程]
図15を用いて実施例2の算出方法を説明する。なお、画像形成装置10の構成、動作及び閾値算出工程(S1306)以外は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
例えば、図15(a)に図示した測定結果は、規定値Mαまで質量Mが減少しない状態で飽和してしまっている。こういう場合には、適切な制御が行われず、交換する必要が無いトナー粒子161を交換してしまうといった不適切な処理を行ってしまう場合がある。
そこで、実施例2の閾値算出工程では、前後の測定点から閾値Vに対する質量Mの傾きを算出し、傾きがほぼゼロになった時の低電圧側の発振増幅電圧Vを閾値とする。図15(b)に示す通り、各測定点での傾きを算出する。質量Mを測定していき、ROM(605)に記録してある判定に用いる値Mmよりも質量が少なくなった場合(例えば図15(b)のMk5)に、その一つ前の測定点である発振振幅電位Vk4にしたときの質量Mk4を用いて、(4)式の通り傾きK4を算出する。
K4=(Mk5−Mk4)/(Vk5−Vk4)・・・(4)
その後も測定を継続し、傾きK5、K6を算出する。傾きK6がほぼゼロになった時点で、傾きK6の低電圧側の発振振幅電位Vk6を閾値とする。判定に用いる値Mmは、最初に傾きが小さくなる場合があるため、最大乗り量の半分の値を用いた。しかし、その値に限らず、トナー粒子161がトナー吸着面電極121の端部に移動した後の質量の傾きを検知できる範囲(最大質量から最小質量内)であれば構わない。また、傾きKの判定は、例えば、発振増幅電圧V[V]と質量M[μg]とした場合に、傾きが0.5以下になったときを飽和として判定した。ただし、軸の単位などにより傾きの値が変わることから、この値に限ったものではく、環境や用いる材料により予め算出しROM(605)に記録する。
また、本実施例では、発振振幅電位Vと質量Mから算出した傾きを用いているが、測定点のデータかフィッティング関数等を用いて閾値を算出しても構わない。
[実施例2による効果]
本処理により、実施例1の判定方法と比較して、より精度良く閾値を検出することにより、適切な制御を行うことが可能となる。
10・・・画像形成装置
101・・・感光体
102・・・帯電装置
103・・・レーザスキャナ
104・・・現像装置
105・・・転写装置
106・・・クリーニング装置
107・・・定着装置
108・・・トナー物性測定装置
110・・・現像剤
111・・・現像スリーブ
112・・・規制ブレード
113・・・一次転写ローラ
114・・・二次転写内ローラ
115・・・中間転写ベルト
116・・・給紙ローラ
117・・・排紙トレイ
118・・・撹拌スクリュー
128・・・二次転写外ローラ
161・・・トナー
163・・・記録紙
120・・・QCM水晶センサ
121・・・トナー吸着面電極
122・・・トナー非吸着面電極
127・・・水晶片
604・・・RAM
605・・・ROM
1103・・・M計測回路
1104・・・電極用電源
1106・・・トナー物性算出
1108・・・現像装置制御部
1109・・・作像条件制御部
1236・・・電極用電位生成部
1237・・・現像スリーブ用電源
1502・・・周波数制御部
1505・・・自励発振回路
1506・・・自励発振回路用電源

Claims (6)

  1. 被測定物が付着する被測定物付着部を設けられた圧電振動子
    を有する付着物質物性測定装置であって
    前記圧電振動子の振動振幅を制御する振幅制御手段を有し
    前記振幅制御手段にて印加する発振電圧を変えた時毎に前記被測定物の付着量を測定するモードを持ち、付着量変化の閾値を判定することを特徴とする付着物質物性測定装置。
  2. 前記付着量変化の閾値を判定する手段は、
    前記発振電圧に対する付着量の値が、規定値を超えたか否かで判定することを特徴とする付着物質物性測定装置。
  3. 前記付着量変化の閾値を判定する手段は、
    前記発振電圧に対する付着量変化の傾きを用いて判定することを特徴とする付着物質物性測定装置。
  4. 画像信号に基づく静電潜像が表面に形成される像担持体と、
    前記像担持体に形成された前記静電潜像を荷電粒子により現像して荷電粒子像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により現像された前記像担持体上の前記荷電粒子像を転写体に転写する転写手段と、
    画像形成に伴う制御手段と、
    前記付着物質物性測定装置と、
    前記振幅制御手段と、
    前記付着量変化の閾値を判定する判定手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は前記判定手段の結果に応じて画像形成条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は前記現像手段の現像剤交換シーケンスを行うことを特徴とする画像形成装置。
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