JP2018127683A - 溶鋼中の非金属介在物除去方法 - Google Patents

溶鋼中の非金属介在物除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶鋼中の非金属介在物個数を従来に比べて効率的かつ大幅に低減し、溶鋼中のトータル酸素量を10ppm以下とすることが可能な、溶鋼中の非金属介在物除去方法を提供する。
【解決手段】真空槽10の底部から下方に突出する2本の浸漬管11、12の下端部を取鍋13内の溶鋼Sに浸漬させ、真空槽10内を減圧して、取鍋内13の溶鋼Sを一方の浸漬管11から真空槽10内へ上昇させると共に、真空槽10内の溶鋼Sを他方の浸漬管12から取鍋13内へ下降させ、取鍋13と真空槽10との間で溶鋼Sを環流させるようにしたRH式真空脱ガス装置を用いて溶鋼S中の非金属介在物を除去する方法であって、浸漬管11、12の内径dと真空槽10の内径Dの比d/Dを0.15以上0.25以下、且つ浸漬管11、12の長さLと浸漬管11、12の内径dの比L/dを4.5以上8.0以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、RH式真空脱ガス装置を用いて溶鋼中の非金属介在物を除去する方法に関する。
一般に、高炉を用いた製鉄法では、鉄鉱石等の原料から高炉で溶銑を製造し、溶銑予備処理を行った後、転炉での脱炭処理を経て溶鋼とする。得られた溶鋼は、二次精錬もしくは炉外精錬と呼ばれる精錬法を用いて溶鋼段階での最終調整が行われる。具体的には、溶鋼中の水素や窒素などの脱ガス、極低濃度域までの脱炭、合金成分濃度の最終調整、溶鋼の温度調整、溶鋼中の介在物の除去や介在物の形態制御などが、二次精錬において行われる。
溶鋼の二次精錬では、上述した多くの処理が行われるだけでなく、鋼種によって要求される品質等に対する優先度が異なることから、精錬処理目的や対象鋼材に応じて様々な形状や機能を有する精錬装置が開発されてきた。なかでも、真空槽の底部から下方に突出する2本の浸漬管(上昇管と下降管)を備え、この2本の浸漬管を介して取鍋と真空槽の間で溶鋼を環流させるRH式真空脱ガス装置は広範に用いられており、さらなる機能向上を目的として多くの改善技術が提案されてきた。そして、これらの技術により、RH式真空脱ガス装置は、単なる真空脱ガス装置ではなく、多くの機能を有する多目的精錬装置として発達してきた。
RH式真空脱ガス処理における精錬能力は主として溶鋼の環流量に依存し、溶鋼環流速度が大きいほど、脱炭などの脱ガス処理や介在物除去などの各種反応速度及び効率が向上するとされている。そのため、RH式真空脱ガス処理において、溶鋼環流速度を増大させ精錬反応を促進させる技術が数多く検討されている。
溶鋼環流速度は、一方の浸漬管(上昇管)内に吹き込む環流ガスの流量と浸漬管の断面積に依存し、環流ガス流量の上限値は浸漬管の断面積に依存する。そこで、浸漬管の内径をより大きくして真空槽内の溶鋼の流れを変化させることが、RH式真空脱ガス処理において精錬能力を高めるにあたっての技術思想の主流となっている。その結果、実操業に供される浸漬管の内径は、設備的に許容されるほぼ限界まで拡大されている。
RH式真空脱ガス装置による介在物の除去(溶鋼の清浄化)では、溶鋼環流量の増加に伴って介在物除去が進行することが一般的に知られており、介在物をより効率的に除去することを目的として以下のような技術が開発されている。
特許文献1には、RH真空脱ガス装置の下降側浸漬管内壁に突起物を設け、溶鋼流に乱れを発生させることで、介在物の除去効率の向上を図る技術が開示されている。具体的には、該突起物を螺旋形状として溶鋼を回転させたり、下降側浸漬管の内径の横断面積における突起物の面積比率を3〜15%とすることで一層効率良く不純物が除去されることが記載されている。
特許文献2には、RH脱ガス精錬装置において、上昇浸漬管の下端部の先端部を下向きに拡大させた形状として、取鍋からの溶鋼の流入抵抗を大幅に低減させることにより、溶鋼環流量が大幅に増加し、溶鋼中の非金属介在物の除去効果が大幅に向上することが記載されている。
特許文献3には、上昇管(浸漬管)の入口付近に多数の孔を有する有底円筒状の耐火物フィルタを配置し、取鍋と脱ガス槽(真空槽)とを循環する溶鋼をフィルタの孔内を高速で通過させることにより、非金属介在物を効率良く捕捉して除去する技術が開示されている。
特許文献4には、真空槽の上昇管(浸漬管)と下降管(浸漬管)を交差させた配置として真空槽内に旋回流を発生させることにより、脱介在物速度が増大し介在物除去が促進されることが記載されている。
特開平11−217622号公報 特開平7−150225号公報 特開平7−150220号公報 特開平6−10027号公報
上記技術によって、ある程度の溶鋼清浄化効果(介在物の除去)は期待できるものの、例えば溶鋼中のトータル酸素量が10ppm以下という極めて厳しい清浄度が要求される場合には、対応が困難である。また、設備的に改造や施工が難しかったり、特殊な改造を施した場合に浸漬管耐火物の耐用性に問題が生じるおそれもある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、溶鋼中の非金属介在物個数を従来に比べて効率的かつ大幅に低減し、溶鋼中のトータル酸素量を10ppm以下とすることが可能な、溶鋼中の非金属介在物除去方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、真空槽の底部から下方に突出する2本の浸漬管の下端部を取鍋内の溶鋼に浸漬させ、前記真空槽内を減圧して、前記取鍋内の溶鋼を一方の前記浸漬管から前記真空槽内へ上昇させると共に、前記真空槽内の溶鋼を他方の前記浸漬管から前記取鍋内へ下降させ、前記取鍋と前記真空槽との間で溶鋼を環流させるようにしたRH式真空脱ガス装置を用いて溶鋼中の非金属介在物を除去する方法であって、
前記浸漬管の内径dと前記真空槽の内径Dの比d/Dを0.15以上0.25以下、且つ前記浸漬管の長さLと前記浸漬管の内径dの比L/dを4.5以上8.0以下とすることを特徴としている。
浸漬管の内径と真空槽の内径の比、並びに浸漬管の長さと浸漬管の内径の比を適正化することにより、真空槽内に吸い上げられた非金属介在物の凝集合体(粗大化)促進と、凝集合体した非金属介在物の真空槽外排出とその後の取鍋内浮上による非金属介在物の除去とを両立して促進させることが可能となり、溶鋼中の非金属介在物個数を従来に比べて効率的かつ大幅に低減させることができる。これに伴い、非金属介在物に含まれる酸素が大幅に削減され、溶鋼中のトータル酸素量を10ppm以下とすることができる。
本発明に係る溶鋼中の非金属介在物除去方法によれば、従来技術では浮上除去が困難であった脱酸処理後の溶鋼中非金属介在物の個数を大幅に減少させ、溶鋼中のトータル酸素量を10ppm以下とすることができる。その結果、本発明によって製造した鋼材は、トータル酸素量の含有値規制が最も厳しい軸受鋼などの製造において、介在物に起因する製品不合を著しく低減することができる。
本発明の一実施の形態に係る溶鋼中の非金属介在物除去方法に使用されるRH式真空脱ガス装置の模式図である。 浸漬管の内径dと真空槽の内径Dの比d/Dと真空脱ガス処理後の溶鋼中のトータル酸素量との関係を示したグラフである。 浸漬管の長さLと浸漬管の内径dの比L/dと真空脱ガス処理後の溶鋼中のトータル酸素量との関係を示したグラフである。 水モデル試験により得られた、環流ガス流量と下降側浸漬管下端部の溶鋼下降流速との関係を示したグラフである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
[非金属介在物(アルミナ系)生成に関する従来の知見]
アルミナ(Al)に代表される非金属介在物は、脱酸用に添加あるいは溶鋼中に溶解したAlなどの金属成分と、溶鋼に溶解している酸素やスラグ中のFeO、MnOなどの低級酸化物、さらには大気中の酸素との酸化反応によって生成する。
生成直後の非金属介在物は10μm未満の極めて微細なクラスター状態であるため、脱酸後のバブリング(撹拌)による溶鋼撹拌によって微細粒子の衝突頻度を増大させて凝集合体による粒子の粗大化及び取鍋内浮上を促進することで、溶鋼の清浄化(非金属介在物の除去)が図られることが一般的に知られている。特に、微少量の鋼中介在物の存在自体が品質劣化に直結するなど、高度な清浄性を要求される鋼材の場合、LF等の取鍋精錬処理においてバブリング処理を行って清浄化を図ることが一般的に知られている。なお、LFは、取鍋内の溶鋼をアーク放電で加熱する取鍋加熱装置である。
しかしながら、取鍋撹拌処理のみで非金属介在物の凝集合体の促進及び取鍋内浮上を図るには限界があるだけでなく、過度なバブリング処理は、空気の巻き込みなどによる溶鋼の再酸化を引き起こす要因となる。そのため、溶鋼中のトータル酸素量が10ppmといった極めて厳格な清浄性を要求される鋼材では、LF処理後にRH等の真空脱ガス処理によって溶鋼の清浄化処理を行うことが広く知られている。
[真空脱ガス処理による非金属介在物の除去に関する従来の知見]
真空脱ガス装置としては、真空槽の底部から下方に突出する2本の浸漬管を備え、各浸漬管の下端部を取鍋内の溶鋼に浸漬させ、真空槽内を減圧して、取鍋内の溶鋼を一方の浸漬管から真空槽内へ上昇させると共に、真空槽内の溶鋼を他方の浸漬管から取鍋内へ下降させ、取鍋と真空槽の間で溶鋼を環流させるRH式真空脱ガス装置が広く知られている。
RH式真空脱ガス処理における溶鋼の清浄化は、真空槽内に吸い上げられた非金属介在物の凝集合体と、凝集合体により粗大化した非金属介在物の真空槽外への排出(取鍋内浮上)とのバランスにより決まることが知られている。
非金属介在物の凝集合体に関しては、非金属介在物が耐火物壁へ衝突することにより、壁面での非金属介在物の凝集合体が促進されるという説や、溶鋼流動における乱流成分中での非金属介在物同士の衝突によって凝集合体が促進されるという説などが唱えられている。一方、非金属介在物の浮上除去の詳細メカニズムに関しては、未だ解明されていない部分も多いが、溶鋼環流量が増加することにより非金属介在物の除去が促進されることは論を俟たない。
[本発明の技術思想]
上述したように、RH式真空脱ガス処理における非金属介在物の除去には溶鋼環流量の増加が有効である。
溶鋼環流量を増加させる手段の一つとして処理時間の延長が考えられるが、生産性確保等の観点からRH式真空脱ガス処理での処理時間に制約がある場合、溶鋼環流量を増加させるためには環流ガス流量を増加させなければならない。
他方、真空脱ガス処理では、取鍋内溶鋼中の非金属介在物の混合特性が脱ガス反応速度の向上と密接な関係にあるため、溶鋼環流速度の増大は好ましい事象ではあるが、非金属介在物の除去の観点から見ると必ずしも好ましくない場合が存在することを本発明者らは発見した。
取鍋精錬処理における撹拌力と介在物除去効率の関係については、過度な撹拌が空気による酸化や溶鋼表面のスラグ巻き込みを引き起こし介在物除去効率を悪化させることは公知であるが、本発明者らは、スラグの影響が及ばないRH式真空脱ガス処理においても、過度な溶鋼環流速度の付与が、非金属介在物の除去に悪影響を及ぼすという知見を種々の検討結果から得た。その理由は、溶鋼環流速度の上昇は、下降側浸漬管下端部の溶鋼下降流速の増加を意味するからである。
RH式真空脱ガス処理では、溶鋼下降流と共に真空槽外に排出された非金属介在物の下降速度が過度に大きいと、非金属介在物が取鍋内の深部位置まで進入し、凝集合体によって、ある程度の粒径となった非金属介在物であっても深部から浮上するまでに長時間を要するか、真空槽へ向かう上昇流に巻き込まれてしまい、結果的に介在物除去効率の悪化につながる。
上記知見に基づき、本発明者らは、RH式真空脱ガス処理による非金属介在物の除去において、取鍋内溶鋼における非金属介在物の混合特性を阻害することなく、非金属介在物の取鍋内浮上除去を促進させる方策に想到した。
具体的には、浸漬管11、12の内径dと真空槽10の内径Dの比d/Dと、浸漬管11、12の長さLと浸漬管11、12の内径dとの比L/dを適正化する(図1参照)。即ち、真空槽10内に吸い上げられる溶鋼量(非金属介在物の衝突領域と衝突頻度に関係する因子)と真空槽10から浸漬管12下端部までの距離(非金属介在物の排出経路に関係する因子)を適正化する。
これにより、所定の環流ガス流量によるRH式真空脱ガス処理において、真空槽10内に吸い上げられた溶鋼S内での非金属介在物の衝突頻度を高位に保ちつつ、衝突して粗大化した非金属介在物を適度な流速で浸漬管12外に排出して取鍋13内で浮上させることにより、非金属介在物の除去を効率的に行うことができる。
本発明者らは、実機試験と水モデル試験を併用することにより、浸漬管の内径dと真空槽の内径Dの比d/Dと、浸漬管の長さLと浸漬管の内径dとの比L/dの適性範囲を決定した。
実機試験では、85ton転炉にて一次精錬後、取鍋内に出鋼した溶鋼(炭素濃度:0.1質量%)に対し、150kgの脱酸Alを添加し、LF処理を実施した。LF処理では、CaO等の添加による造滓や30kg〜70kgのAlの追加添加を行いつつ、溶鋼中のT.[O](トータル酸素量)が25ppmとなるまで脱酸及び還元処理を行った。その後、85ton規模のRH式真空脱ガス装置を用いて1Torrの真空下での清浄化処理を30分間実施した。
溶鋼中のT.[O]については、RH式真空脱ガス処理終了後の取鍋内の溶鋼からサンプルを採取し、当該サンプルを黒鉛るつぼに入れて不活性ガス中で加熱融解し、発生した一酸化炭素又は二酸化炭素の赤外線吸収度から該試料中の酸素濃度を測定する方法を用いて測定した。
水モデル試験は、実機を縮小し、溶鋼の代わりに水を透明容器に満たして実機条件を模擬する試験である。本試験では、実機(85ton規模)の1/7スケールのアクリル製容器を使用した。具体的には、真空槽の内径を固定し、浸漬管の内径と浸漬管の長さを変更した複数のアクリル製容器を用いた。取鍋は一定寸法のものを用いた。
直径10μm〜30μmのポリスチレン粒子(Al相当の模擬介在物)を介在物トレーサーとして使用し、25ppm相当分の介在物トレーサーを試験前に取鍋内の水に添加し、30分間の環流処理を行った。なお、環流ガス流量は、実機とフルード数を合わせた条件で設定した。
そして、環流処理後の取鍋内の水を吸引採取して測定した水中の介在物トレーサーの個数と、取鍋表面に浮上した介在物トレーサーの個数の比を用いて、T.[O]を算出した。
試験結果を図2及び図3に示す。図2は、浸漬管の内径dと真空槽の内径Dの比d/Dと真空脱ガス処理後の溶鋼中のT.[O]との関係を示したグラフ、図3は、浸漬管の長さLと浸漬管の内径dの比L/dと真空脱ガス処理後の溶鋼中のT.[O]との関係を示したグラフである。なお、図2の試験時におけるL/dは6.0、図3の試験時におけるd/Dは0.2である。
上記グラフより、溶鋼中のT.[O]を10ppm以下とするためには、浸漬管の内径dと真空槽の内径Dの比d/Dが0.15以上0.25以下、浸漬管の長さLと浸漬管の内径dの比L/dが4.5以上8.0以下である必要がある。
d/Dを0.15以上0.25以下とし、且つL/dを4.5以上8.0以下とすることにより、真空槽内に吸い上げられた非金属介在物の凝集合体と、凝集合体により粗大化した非金属介在物の真空槽外排出とその後の取鍋内浮上による介在物除去を両立して促進させることが可能となる。
d/Dが0.15未満又はL/dが8.0超の場合、溶鋼の下降流速が過度に高くなる(dの観点)と共に、浸漬管下端が鍋底に近づくため(Lの観点)、非金属介在物が取鍋内の深部まで進入する。そのため、凝集合体によって、ある程度の粒径となった非金属介在物でも取鍋内浮上までに長時間を要したり、あるいは再び真空槽へ向かう上昇流に巻き込まれてしまい、結果的に介在物除去効率の悪化につながることとなる。
また、d/Dが0.25超又はL/dが4.5未満の場合、浸漬管の内径が過大、あるいは浸漬管の長さが過小となるため、溶鋼の下降流速が著しく低下し、鍋内の溶鋼混合が不足する。そのため、非金属介在物の凝集合体が進まず、溶鋼中のT.[O]の低下が不十分となる。
なお、本発明では、真空槽の内径Dが1000mm〜3000mm、浸漬管の内径dが200mm〜1000mm、浸漬管の長さLが1300mm〜2000mmの場合の作用を想定している。
図4は、水モデル試験により得られた、環流ガス流量と下降側浸漬管下端部の溶鋼下降流速との関係を示したグラフである。
同図より、従来例(d/D=0.32、L/d=1.93)に対し、実施例(d/D=0.22、L/d=5.55)は、同じ環流ガス流量でも溶鋼の下降流速が抑制され、非金属介在物の過度な鍋内進入を防止可能であることがわかる。
以上、本発明の一実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
10:真空槽、11、12:浸漬管、13:取鍋、S:溶鋼

Claims (1)

  1. 真空槽の底部から下方に突出する2本の浸漬管の下端部を取鍋内の溶鋼に浸漬させ、前記真空槽内を減圧して、前記取鍋内の溶鋼を一方の前記浸漬管から前記真空槽内へ上昇させると共に、前記真空槽内の溶鋼を他方の前記浸漬管から前記取鍋内へ下降させ、前記取鍋と前記真空槽との間で溶鋼を環流させるようにしたRH式真空脱ガス装置を用いて溶鋼中の非金属介在物を除去する方法であって、
    前記浸漬管の内径dと前記真空槽の内径Dの比d/Dを0.15以上0.25以下、且つ前記浸漬管の長さLと前記浸漬管の内径dの比L/dを4.5以上8.0以下とすることを特徴とする溶鋼中の非金属介在物除去方法。
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