JP2018125898A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻線とコアとの絶縁性を確保しながら、部品点数が増加するのを抑制するとともに、回転電機の組立工程数が増加するのを抑制することが可能な回転電機を提供する。
【解決手段】この回転電機100は、巻線11と、ロータコア10と、巻線11とロータコア10との間に配置されているとともに、複数のスロット13に跨って配置されている絶縁部材8とを備える。そして、絶縁部材8は、軸方向においてティース部12の一方側の端面12aを覆う端面被覆部81と、端面被覆部81と一体的に形成されており、ティース部12の側面12bを覆う側面被覆部82と、側面被覆部82と一体的に形成されており、軸方向においてティース部12の他方側の端面12cよりも軸方向の他方側に突出する先端部83とを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、回転電機に関し、特に、巻線とコアとの間に配置されている絶縁部材を備える回転電機に関する。
従来、巻線とコアとの間に配置されている絶縁部材を備える回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、巻線とステータコアとの間に配置され、巻線とステータコアとを絶縁する一対のインシュレータを備えるモータが開示されている。このモータでは、回転軸線方向においてステータコアの一方側端面を覆うように、一対のインシュレータのうちの一方が配置され、回転軸線方向においてステータコアの他方側端面を覆うように、一対のインシュレータのうちの他方が配置されている。そして、ステータコアのスロットの内部において、一対のインシュレータは、互いに嵌合するように構成されている。そして、このモータでは、一対のインシュレータが互いに嵌合した状態で、巻線がインシュレータを介してステータコアに巻回されている。これにより、このモータでは、ステータコアの一方側端面と巻線との絶縁性と、ステータコアの他方側端面と巻線との絶縁性とが、それぞれ確保されるように構成されている。
特開2009−177984号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のモータは、ステータコア(コア)の一方側端面と巻線との絶縁性と、ステータコア(コア)の他方側端面と巻線との絶縁性とをそれぞれ確保するために、一対のインシュレータ(一対の絶縁部材)が設けられている。このため、上記特許文献1に記載のモータ(回転電機)では、巻線とコアとの絶縁性を確保するために、部品点数が増加するとともに、一対のインシュレータをそれぞれ配置して嵌合させる工程の分、回転電機の組立工程数が増加するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、巻線とコアとの絶縁性を確保しながら、部品点数が増加するのを抑制するとともに、回転電機の組立工程数が増加するのを抑制することが可能な回転電機を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における回転電機は、巻線と、巻線が巻回され径方向に延びる複数のティース部と、隣り合う複数のティース部の間に形成される複数のスロットとを有するコアと、巻線とコアとの間に配置されているとともに、複数のスロットに跨って配置されている絶縁部材とを備え、絶縁部材は、回転軸線方向におけるティース部の一方側端面を覆う端面被覆部と、端面被覆部と一体的に形成されており、ティース部の側面を覆う側面被覆部と、側面被覆部と一体的に形成されており、回転軸線方向におけるティース部の他方側端面よりも回転軸線方向の他方側に突出する先端部とを含む。
この発明の第1の局面による回転電機では、上記のように、絶縁部材に、回転軸線方向におけるティース部の一方側端面を覆う端面被覆部と、端面被覆部と一体的に形成されており、ティース部の側面を覆う側面被覆部と、側面被覆部と一体的に形成されており、回転軸線方向におけるティース部の他方側端面よりも回転軸線方向の他方側に突出する先端部とを設ける。これにより、端面被覆部により一方側端面と巻線との絶縁性を確保することができるとともに、他方側端面よりも回転軸線方向の他方側に突出した先端部により他方側端面と巻線との絶縁性を確保することができる。すなわち、先端部が他方側端面よりも突出する分、巻線とティース部の他方側端面とが離れて配置され、ティース部の他方側端面と巻線との絶縁性が確保されるので、ティース部の他方側端面を絶縁部材により被覆する必要がない。これにより、1つの絶縁部材により巻線とティース部の一方側端面との絶縁性および巻線とティース部の他方側端面の絶縁性の両方を確保することができるので、回転軸線方向に一対(複数)の絶縁部材を設ける必要がなく、部品点数の増大を抑制することができる。そして、一対(複数)の絶縁部材を設ける必要がないので、一対(複数)の絶縁部材をコアに取り付ける場合に比べて、回転電機の組立工程数を削減することができる。したがって、巻線とコアとの絶縁性を確保しながら、部品点数が増加するのを抑制するとともに、回転電機の組立工程数が増加するのを抑制することができる。
上記第1の局面による回転電機において、好ましくは、回転軸線方向において、先端部の突出長さは、端面被覆部の厚みよりも大きい。
このように構成すれば、先端部の突出長さが端面被覆部の厚みに比べて大きい分、巻線とティース部の他方側端面との距離が比較的大きくなるので、巻線と他方側端面との絶縁性をより向上させることができる。
上記第1の局面による回転電機において、好ましくは、先端部は、回転軸線方向に見て、ティース部にオーバーラップするように周方向に突出するとともに、ティース部の他方側端面に係合可能な係合部を含む。
このように構成すれば、係合部がティース部の他方側端面に係合することにより、絶縁部材が回転軸線方向の一方側から脱落することを抑制することができる。また、係合部を巻線と他方側端面との間に配置すれば、巻線が他方側端面に接触するのを係合部により抑制することができるので、巻線とティース部の他方側端面との絶縁性をさらに向上させることができる。
この場合、好ましくは、係合部は、回転軸線方向の一方側から他方側に向かってコアの周方向に沿った幅が小さくなるテーパー形状を有する。
このように構成すれば、回転軸線方向の一方側から他方側に向かって絶縁部材をスロットに挿入する際に、絶縁部材の比較的幅が小さい部分を先端として挿入することができるとともに、係合部のテーパー形状の部分から形成される部分(傾斜面)により絶縁部材をガイドしながら容易に絶縁部材をコアに取り付けることができる。また、絶縁部材をコアに取り付けた状態では、係合部の比較的幅が大きい部分によりティース部の他方側端面を覆うことができるので、巻線がティース部の他方側端面に接触するのをより確実に抑制することができる。この結果、巻線がティース部の他方側端面に接触するのを抑制しながら、絶縁部材をコアに容易に取り付けることができる。
上記係合部を含む絶縁部材を備える回転電機において、好ましくは、側面被覆部は、スロットの周方向内側に撓み変形可能に構成されている。
このように構成すれば、側面被覆部を撓ませることにより、係合部をスロットの周方向内側のティース部とオーバーラップしない位置に配置することができる。これにより、側面被覆部を撓ませた状態で、スロットの周方向内側において係合部を回転軸線方向に通過させて、絶縁部材をコアに配置することができる。そして、係合部が他方側端面を越えた時に、側面被覆部が撓まない状態に戻ることにより、係合部がティース部にオーバーラップする位置に移動して、係合部をティース部に係合させることができる。すなわち、絶縁部材をコアのスロットに回転軸線方向に沿って挿入するだけで、絶縁部材をコアに対して取り付けることができるとともに、係合部をティース部に係合させて、絶縁部材をコアから脱落するのを抑制することができる。
上記第1の局面による回転電機において、好ましくは、コアは、コアの全周において一体的に形成されており、絶縁部材は、絶縁部材の全周において一体的に樹脂により形成されている。
このように構成すれば、絶縁性を有する樹脂により一体的に形成された1つの絶縁部材により、全周において一体的に形成されたコアと巻線との間の絶縁性を確保することができるので、周方向に分割された複数の絶縁部材を設ける場合に比べて、絶縁部材の部品点数が増加するのを抑制することができる。
[付記項]
なお、本出願では、上記第1の局面による回転電機とは別に、以下のような他の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記第1の局面による回転電機において、係合部は、径方向に沿って延びるように形成されている。
このように構成すれば、径方向に沿って延びる係合部により、径方向に沿って延びるティース部の他方側端面を覆うことができるので、ティース部の回転軸線方向の他方側において、ティース部を周方向に横断する巻線と他方側端面との絶縁性をより確実に確保することができる。
(付記項2)
上記先端部の突出長さが端面被覆部の厚みよりも大きい回転電機において、他方側端面よりも回転軸線方向の他方側に配置され、巻線に電力を供給する整流子と、整流子の径方向外側に対向して配置されているブラシ部とをさらに備え、先端部は、他方側端面とブラシ部との間に配置されている。
ここで、回転軸線方向において、コアおよび絶縁部材と、ブラシ部との間には構造上、空間(隙間)が形成される。この点に着目して、本発明では、先端部を他方側端面とブラシ部との間に配置することにより、既存の空間(隙間)に比較的突出長さが大きい先端部を配置することができるので、回転軸線方向において、回転電機が大型化するのを抑制することができる。
(付記項3)
この発明の第2の局面における回転電機用の絶縁部材は、巻線と、巻線が巻回され径方向に延びる複数のティース部と、隣り合うティース部の間に形成される複数のスロットとを有するコアと、巻線とコアとの間に配置されているとともに、複数のスロットに跨って配置されている絶縁部材とを備え、絶縁部材は、ティース部の回転軸線方向の一方側端面を覆う端面被覆部と、ティース部の側面を覆う側面被覆部と、側面被覆部と一体的に形成されており、ティース部の回転軸線方向の他方側端面よりも回転軸線方向の他方側に突出する先端部とを含む。
この発明の第2の局面による回転電機用の絶縁部材では、上記のように構成することにより、巻線とコアとの絶縁性を確保しながら、部品点数が増加するのを抑制するとともに、回転電機の組立工程数が増加するのを抑制することが可能な回転電機用の絶縁部材を提供することができる。
本発明の一実施形態による回転電機の回転軸線方向に沿った断面図である。 図1の200−200線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態による回転電機の分解斜視図である。 本発明の一実施形態による回転電機の絶縁部材の先端部およびロータコアの構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による回転電機の絶縁部材の端面被覆部およびロータコアの構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による回転電機の絶縁部材およびロータコアの構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態による回転電機の組立工程を説明するための図(初期)である。 本発明の一実施形態による回転電機の組立工程を説明するための図(中期)である。 本発明の一実施形態による回転電機の組立工程を説明するための図(終期)である。 本発明の一実施形態による回転電機の平面図である。 本発明の一実施形態による回転電機の絶縁部材の構成を示す拡大斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[回転電機の全体の構成]
図1〜図11を参照して、本実施形態による回転電機100の構成について説明する。
回転電機100は、モータまたはジェネレータとして構成されている。たとえば、回転電機100は、図1に示すように、ブラシ付モータとして構成されている。具体的には、回転電機100は、電機子1と、ブラシ部2と、整流子3と、回転軸4と、軸受部5と、ケース部6と、固定子7と、絶縁部材8とを備える。電機子1は、巻線11とロータコア10(コアの一例)とを含む。
なお、本願明細書では、「回転軸線方向」または「軸方向」と記載した場合には、回転軸4が延びる方向に平行な方向(Z方向)を意味するものとし、「周方向」とは、図2に示すように、回転軸4およびロータコア10の回転方向(A方向)を意味し、「径方向」とは、回転軸4およびロータコア10の径方向(R方向)を意味するものとして記載している。
回転電機100は、外部からブラシ部2に電力が供給されるように構成されている。そして、ブラシ部2は、整流子3に摺動されながら、整流子3に電力を供給するように構成されている。そして、整流子3は、電機子1の巻線11に接続されており、巻線11に電力を供給するように構成されている。そして、巻線11は、電力を消費して磁束を発生させるように構成されている。
具体的には、本実施形態では、図1に示すように、整流子3は、ロータコア10の端面12c(他方側端面の一例)よりも矢印Z1方向側に配置されている。そして、ブラシ部2は、整流子3の径方向外側に対向して配置されている。そして、ケース部6には、ブラシ部2、軸受部5、および、固定子7が固定されている。そして、軸受部5は、回転軸4が回転可能に支持するように構成されている。また、回転軸4には、電機子1および整流子3が固定されており、電機子1と整流子3と回転軸4とは一体的に回転するように構成されている。
また、固定子7には、たとえば、複数の永久磁石が設けられており、磁束を発生させるように構成されている。そして、電機子1による磁束と固定子7による磁束との相互作用により電機子1と整流子3と回転軸4とが一体的に固定子7に対して回転するように構成されている。
[電機子の構成]
図2に示すように、電機子1のロータコア10は、巻線11が巻回され径方向に延びる複数のティース部12と、隣り合う複数のティース部12の間に形成される複数のスロット13とを有する。具体的には、本実施形態では、ロータコア10は、ロータコア10の全周において一体的に形成された円環状の電磁鋼板が軸方向に積層されることにより形成されている。そして、ロータコア10は、回転軸4の外周を覆うように配置されている。
詳細には、ティース部12は、たとえば、12本設けられており、径方向外側に向かってそれぞれ延びるように形成されている。そして、ティース部12の径方向外側の部分には、周方向両側にそれぞれ伸びるティース突出部12dが設けられている。そして、隣り合うティース部12の互いに周方向に対向するティース突出部12d同士の間には、隙間が設けられており、この隙間を介して巻線11が径方向外側からスロット13内に導入される。
[絶縁部材の構成]
図2に示すように、本実施形態では、絶縁部材8(インシュレータ)は、巻線11とロータコア10との間に配置されており、巻線11とロータコア10との絶縁性を確保するように構成されている。言い換えると、巻線11は、絶縁部材8を介して、ティース部12に巻回されている。たとえば、巻線11は、集中巻、分布巻、または、波巻等の巻回方法により、ティース部12に巻回されている。
絶縁部材8は、図3に示すように、絶縁部材8の全周において一体的に絶縁性を有する樹脂により形成されている。たとえば、絶縁部材8は、樹脂成型により一体的に形成されている。また、絶縁部材8は、66ナイロンにより形成されることによって撓み変形可能に構成されている。
また、図3では回転電機100の分解斜視図を示しており、絶縁部材8が矢印B1方向に移動されることにより、図4および図5に示すように、絶縁部材8がロータコア10に取り付けられた状態になる。
詳細には、本実施形態では、図4および図5に示すように、絶縁部材8は、回転軸線方向においてティース部12の一方側(矢印Z2方向側)の端面12a(一方側端面の一例)を覆う端面被覆部81と、端面被覆部81と一体的に形成されており、ティース部12の側面12bを覆う側面被覆部82と、側面被覆部82と一体的に形成されており、回転軸線方向においてティース部12の他方側(矢印Z1方向側)の端面12cよりも回転軸線方向の他方側に突出する先端部83とを含む。
そして、端面被覆部81により、巻線11とロータコア10の端面12aとの絶縁性が確保されており、側面被覆部82により、巻線11とロータコア10の側面12bとの絶縁性が確保されており、先端部83により、巻線11とロータコア10の端面12cとの絶縁性が確保されている。
また、絶縁部材8は、複数のスロット13に跨って配置されている。詳細には、絶縁部材8は、それぞれのティース部12の両側のスロット13に跨って配置されている。すなわち、図4に示すように、端面被覆部81と端面被覆部81の周方向両側の側面被覆部82(図4の点線部分)とにより、ティース部12を挟むとともに、絶縁部材8は、径方向外側から見て略U字形状を有するように構成されている。
端面被覆部81は、図5に示すように、ティース部12の端面12aの全体を矢印Z2方向側から覆うように構成されている。また、図6に示すように、端面被覆部81は、軸方向において、厚みtを有する。
側面被覆部82は、図2に示すように、複数のスロット13の各々に配置されており、ティース部12の周方向の側面12bを覆うように構成されている。そして、側面被覆部82は、軸方向から見て、略U字形状を有するとともに、略U字形状の開口部が径方向外側に向くようにスロット13内に配置されている。なお、巻線11は、側面被覆部82の開口部を介して、スロット13内に導入されて絶縁部材8(ティース部12)に巻回される。
ここで、図7〜図9に示すように、本実施形態では、側面被覆部82は、周方向に撓み変形可能に構成されている。具体的には、側面被覆部82は、スロット13の内側に向かって略U字形状の開口部が閉じる方向に、撓み変形可能に構成されている。
先端部83は、図6に示すように、ティース部12の端面12cよりも矢印Z1方向側に突出高さh(突出長さ)で突出するように配置されている。すなわち、先端部83は、端面12cとブラシ部2との間(図1の空間CL参照)に配置されている。
詳細には、先端部83は、側面被覆部82の矢印Z1方向側の部分にそれぞれ連続して配置されている。ここで、本実施形態では、軸方向において、先端部83の突出高さhは、端面被覆部81の厚みtよりも大きい。たとえば、突出高さhの大きさは、厚みtの2倍以上である。これにより、図9に示すように、一のスロット13に配置されている先端部83から他のスロット13に配置されている先端部83に渡るように巻線11が配置される際に、巻線11が端面12cに撓んだ場合でも、露出した端面12cに巻線11が接触することが抑制される。なお、突出高さhは、ロータコア10の軸方向の長さL(図6参照)よりも小さい。
ここで、図10に示すように、本実施形態では、先端部83は、軸方向に見て、ティース部12にオーバーラップするように周方向に突出するとともに、端面12cに係合可能な係合部84を含む。詳細には、係合部84は、ティース部12が延びる方向(径方向)に沿って形成されている。これにより、係合部84は、矢印Z1方向側から見て、ティース部12の端面12cの周方向の両側の部分と、係合部84とがオーバーラップするように配置されている。
また、図11に示すように、係合部84は、先端部83と一体的(連続的)に形成されている。そして、本実施形態では、係合部84は、回転軸線方向の一方側から他方側に向かって(矢印Z1方向に)ロータコア10の周方向に沿った幅W1から幅W2に小さくなるテーパー形状を有する。
具体的には、係合部84は、先端部83の根元側(矢印Z2方向側)の部分において周方向に幅W1を有する。そして、係合部84は、先端部83の根元側から先端部83の先端側(矢印Z1方向側)に向かって、次第に周方向の幅が小さくなることにより、滑らかに先端部83の幅W2を有する先端側の部分に接続されるように形成されている。すなわち、係合部84は、ロータコア10に配置された状態で、端面12cに対して傾斜する傾斜面84aと、端面12cに対して略平行に形成されたコア係合面84bとを有する。
また、係合部84の傾斜面84aは、絶縁部材8がロータコア10に挿入される際のガイド機能を有する。具体的には、図7に示すように、絶縁部材8がロータコア10の矢印Z2方向側から矢印Z1方向に移動された場合、傾斜面84a(図7の点線部)とロータコア10の端面12aおよび12bとが当接する。これにより、図8に示すように、絶縁部材8では、傾斜面84a(係合部84)が周方向(スロット13の内側方向)に押圧されること(図8の符号f参照)により、側面被覆部82が周方向に撓み変形し、係合部84がティース部12と軸方向にオーバーラップしない位置に移動される。
そして、係合部84が周方向に移動されて、スロット13の周方向の内部に配置された状態で、絶縁部材8(先端部83)が、スロット13の内部において、矢印Z1方向側に移動されることによって、側面被覆部82によりティース部12の側面12bが覆われる状態になる。
そして、図9に示すように、先端部83がスロット13を軸方向に貫通し、係合部84のコア係合面84bが端面12cよりも矢印Z1方向側に位置した状態で、絶縁部材8は、側面被覆部82の撓み変形が小さくなり、係合部84がスロット13の周方向外側(ティース部12側)に移動して、係合部84がティース部12に軸方向にオーバーラップする位置に配置されるように構成されている。この状態で、係合部84のコア係合面84bは、ティース部12に係合するように構成されている。
また、図5および図6に示すように、絶縁部材8には、円環形状部85が設けられている。円環形状部85は、矢印Z2方向側から見て、円環形状に形成されているとともに、端面被覆部81同士を径方向内側において接続するように構成されている。
[回転電機の組立方法]
次に、図1、図3、図7〜図9および図11を参照して、本実施形態による回転電機100の組立方法(組立工程)について説明する。
まず、図3に示すように、ロータコア10と回転軸4と絶縁部材8とが準備される。ロータコア10は、電磁鋼板が積層されることにより形成される。そして、ロータコア10の中央孔部に回転軸4が取り付けられる。また、絶縁部材8が、たとえば、66ナイロン等の樹脂による樹脂成型により一体的に形成される。そして、絶縁部材8が、ロータコア10の矢印Z2方向側に配置される。
そして、絶縁部材8が矢印B1方向に移動される。その後、図7に示すように、傾斜面84aとティース部12とが当接することにより、図8に示すように、側面被覆部82が撓み変形する。そして、絶縁部材8の先端部83(係合部84)が軸方向にスロット13内に進入する。
そして、図9に示すように、絶縁部材8の係合部84がティース部12の端面12cよりも矢印Z1方向側に到達することにより、係合部84とティース部12の側面12bとが当接しない状態になり、側面被覆部82の撓み変形が小さくなる。これにより、係合部84が軸方向に見てティース部12とオーバーラップする位置に移動されて、係合部84とティース部12とが係合する。
そして、図11に示すように、巻線11が絶縁部材8を介してティース部12に巻回される。これにより、電機子1が構成される。また、図1に示すように、回転軸4に整流子3が取り付けられる。そして、ブラシ部2と固定子7とが固定されたケース部6に、電機子1および整流子3が取り付けられた回転軸4が配置される。そして、ブラシ部2がケース部6に固定される。これにより、絶縁部材8の先端部83が、端面12cとブラシ部2との間に配置された状態になる。そして、本実施形態による回転電機100の組立工程が終了される。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、絶縁部材8に、回転軸線方向においてティース部12の一方側の端面12aを覆う端面被覆部81と、端面被覆部81と一体的に形成されており、ティース部12の側面12bを覆う側面被覆部82と、側面被覆部82と一体的に形成されており、ティース部12の回転軸線方向の他方側の端面12cよりも回転軸線方向の他方側に突出する先端部83と設ける。これにより、端面被覆部81により端面12aと巻線11との絶縁性を確保することができるとともに、端面12cよりも回転軸線方向の他方側に突出した先端部83により端面12cと巻線11との絶縁性を確保することができる。すなわち、先端部83が端面12cよりも突出する分、巻線11と端面12cとが離れて配置されるので、端面12cと巻線11との絶縁性が確保され、端面12cを絶縁部材8により被覆する必要がない。これにより、1つの絶縁部材8により巻線11と端面12aとの絶縁性および巻線11と端面12cの絶縁性の両方を確保することができるので、回転軸線方向に一対(複数)の絶縁部材を設ける必要がなく、部品点数の増大を抑制することができる。そして、一対(複数)の絶縁部材を設ける必要がないので、一対(複数)の絶縁部材をコアに取り付ける場合に比べて、回転電機100の組立工程数を削減することができる。したがって、巻線11とロータコア10との絶縁性を確保しながら、部品点数が増加するのを抑制するとともに、回転電機100の組立工程数が増加するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように構成することにより、先端部83の突出長さh1が端面被覆部81の厚みtに比べて大きい分、巻線11とロータコア10の端面12cとの距離が比較的大きくなるので、巻線11と端面12cとの絶縁性をより向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように構成することにより、係合部84が端面12cに係合することにより、絶縁部材8を軸方向に沿ってロータコア10に挿入した後に、絶縁部材8がロータコア10から軸方向に脱落することを抑制することができる。また、絶縁部材8のティース部12にオーバーラップする部分を巻線11と端面12cとの間に配置すれば、巻線11が端面12cに接触するのを係合部84により抑制することができるので、巻線11と端面12cとの絶縁性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように構成することにより、軸方向に沿って絶縁部材8をスロット13に挿入する際に、絶縁部材8の比較的幅が小さい部分(先端部83の幅W2の部分)を先端として挿入することができるとともに、テーパー形状の傾斜面84aにより絶縁部材8をガイドしながら容易に絶縁部材8をロータコア10に取り付けることができる。また、絶縁部材8をロータコア10に取り付けた状態では、比較的幅が大きい係合部84のコア係合面84bにより端面12cを覆うことができるので、巻線11が端面12cに接触するのを抑制することができる。この結果、巻線11が端面12cに接触するのを抑制しながら、絶縁部材8をロータコア10に容易に取り付けることができる。
また、本実施形態では、上記のように構成することにより、側面被覆部82を撓ませることにより、係合部84をスロット13の周方向内側のティース部12とオーバーラップしない位置に配置することができるので、スロット13の周方向内側において係合部84を軸方向に通過させて、絶縁部材8をロータコア10に配置することができる。そして、係合部84が端面12cを越えた時に、側面被覆部82が撓まない状態に戻ることにより、係合部84がティース部12にオーバーラップする位置に移動して、係合部84をティース部12に係合させることができる。すなわち、絶縁部材8をロータコア10のスロット13に軸方向に沿って挿入するだけで、絶縁部材8をロータコア10に対して取り付けることができるとともに、係合部84をティース部12に係合させて、絶縁部材8をロータコア10から脱落するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように構成することにより、絶縁性を有する樹脂により一体的に形成された1つの絶縁部材8により、全周において一体的に形成されたロータコア10と巻線11との間の絶縁性を確保することができるので、周方向に分割された複数の絶縁部材を設ける場合に比べて、絶縁部材8の部品点数が増加するのを抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、回転電機をブラシ付きモータとして構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、回転電機をブラシレスモータとして構成してもよいし、回転電機をジェネレータとして構成してもよい。
また、上記実施形態では、絶縁部材を巻線とロータコアとの間に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、ステータコアに巻線が巻回される回転電機に本発明を適用する場合には、絶縁部材を巻線とロータコアとの間に配置するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、先端部の突出長さを、端面被覆部の厚みの2倍以上の大きさに構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、先端部の突出長さは、端面被覆部の厚みよりも大きければよく、1倍より大きく2倍未満でもよい。
また、上記実施形態では、絶縁部材の複数の先端部の各々に係合部を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、複数の先端部のうちの一部の先端部に係合部を設けるように絶縁部材を構成してもよい。
また、上記実施形態では、係合部を、テーパー形状を有するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、係合部を略一定の周方向の幅を有するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、側面被覆部を撓み変形可能に構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、端面被覆部を撓み変形可能に構成して、絶縁部材をロータコアに取り付ける際に、係合部をスロット内に配置するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ロータコアをロータコアの全周において一体的に形成するとともに、絶縁部材を絶縁部材の全周において一体的に形成する例を示したが、本発明は、これに限られない。すなわち、ロータコアを周方向に分割された分割コアとして構成する場合には、分割コアごとに、1つずつ絶縁部材を形成してもよい。
また、上記実施形態では、ロータコアに12個のスロットを設ける例を示したが、本発明は、これに限られない。すなわち、本発明では、ロータコアに12個以外の数のスロットを設けるように構成してもよい。
2 ブラシ部
3 整流子
8 絶縁部材
10 ロータコア(コア)
11 巻線
12 ティース部
12a 端面(一方側端面)
12b 側面(ティース部の側面)
12c 端面(他方側端面)
13 スロット
81 端面被覆部
82 側面被覆部
83 先端部
84 係合部
100 回転電機

Claims (6)

  1. 巻線と、
    前記巻線が巻回され径方向に延びる複数のティース部と、隣り合う前記複数のティース部の間に形成される複数のスロットとを有するコアと、
    前記巻線と前記コアとの間に配置されているとともに、前記複数のスロットに跨って配置されている絶縁部材とを備え、
    前記絶縁部材は、回転軸線方向における前記ティース部の一方側端面を覆う端面被覆部と、前記端面被覆部と一体的に形成されており、前記ティース部の側面を覆う側面被覆部と、前記側面被覆部と一体的に形成されており、回転軸線方向における前記ティース部の他方側端面よりも回転軸線方向の他方側に突出する先端部とを含む、回転電機。
  2. 回転軸線方向において、前記先端部の突出長さは、前記端面被覆部の厚みよりも大きい、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記先端部は、回転軸線方向に見て、前記ティース部にオーバーラップするように周方向に突出するとともに、前記他方側端面に係合可能な係合部を含む、請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記係合部は、回転軸線方向の一方側から他方側に向かって前記コアの周方向に沿った幅が小さくなるテーパー形状を有する、請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記側面被覆部は、前記スロットの周方向内側に撓み変形可能に構成されている、請求項3または4に記載の回転電機。
  6. 前記コアは、前記コアの全周において一体的に形成されており、
    前記絶縁部材は、前記絶縁部材の全周において一体的に樹脂により形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112531944A (zh) * 2020-12-02 2021-03-19 江苏苏美达五金工具有限公司 一种双绝缘永磁无刷电机
WO2023062945A1 (ja) 2021-10-12 2023-04-20 株式会社アイシン 電機子の製造方法および電機子

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