JP2018125426A - ノイズフィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気飽和を抑制するための空隙をコア部品間に形成可能で、振動耐久性にも優れたノイズフィルターを提供すること。【解決手段】ノイズフィルターは、磁性体コアとケースとを備える。磁性体コアは、第一コア部品及び第二コア部品を有する。ケースは、第一ケース部品及び第二ケース部品を有する。第一ケース部品には第一ストッパーが設けられ、第二ケース部品には第二ストッパーが設けられる。第一ストッパー及び第二ストッパーは、第一コア部品と第二コア部品との間に空隙ができる位置において、当該空隙が狭まる方向へ第一コア部品及び第二コア部品が変位するのを阻止する。【選択図】図2

Description

本開示は、ノイズフィルターに関する。
分割された磁性体コアを有し、その磁性体コアでバスバーの周囲を取り囲むことにより、バスバーを伝搬するノイズを減衰させるように構成されたノイズフィルターが知られている(例えば、特許文献1参照。)。バスバーのように大電流が流される配線の場合、特にディファレンシャルモードノイズフィルターでは、磁性体コアの磁気飽和を抑制することが重要である。下記特許文献1に記載のノイズフィルターの場合、一方のコア部材と他方のコア部材との間に挟み込まれるギャップスペーサ部が設けられ、これにより、一方のコア部材と他方のコア部材との間にギャップを形成して、磁気飽和を抑制している。
特開2005−93536号公報
ところで、上記特許文献1に記載のギャップスペーサ部は、磁性体コアの磁気特性を過剰に損ねないようにする都合上、極めて薄く(例えば1mm以下に)成形される場合が多い。しかし、樹脂材料が薄く成形された部分において、十分に高い機械的強度を確保することは容易ではない。そのため、上述のような薄肉に形成されたギャップスペーサ部が、磁性体コアに挟まれた状態のまま、振動耐久性が求められるような環境下において長期にわたって使用されたような場合には、ギャップスペーサ部の摩耗や破断を招くおそれがあった。
本開示の一局面においては、磁気飽和を抑制するための空隙をコア部品間に形成可能で、振動耐久性にも優れたノイズフィルターを提供することが望ましい。
本開示の一態様は、ノイズフィルターであって、磁性体コアと、磁性体コアを収容するケースとを備え、磁性体コアは、それぞれが磁性材料によって構成された第一コア部品及び第二コア部品を有し、ケースは、第一コア部品を収容する第一ケース部品と、第二コア部品を収容する第二ケース部品とを有し、第一コア部品及び第二コア部品を磁性体コアが構成される状態で保持可能に構成され、第一ケース部品には、第一コア部品を第二コア部品に接近させる方向へ付勢する第一ばねと、第二コア部品に接触することによって第二コア部品が第一コア部品に接近する方向へ変位するのを阻止する第一ストッパーとが設けられ、第二ケース部品には、第二コア部品を第一コア部品に接近させる方向へ付勢する第二ばねと、第一コア部品に接触することによって第一コア部品が第二コア部品に接近する方向へ変位するのを阻止する第二ストッパーとが設けられ、第一ストッパー及び第二ストッパーは、第一コア部品と第二コア部品との間に空隙ができる位置において、当該空隙が狭まる方向へ第一コア部品及び第二コア部品が変位するのを阻止するように構成され、第一ストッパーは、第一コア部品と第二コア部品との間に挟み込まれない位置に設けられて、当該位置において第二コア部品に接触可能に構成され、第二ストッパーは、第一コア部品と第二コア部品との間に挟み込まれない位置に設けられて、当該位置において第一コア部品に接触可能に構成されている。
このように構成されたノイズフィルターによれば、第一コア部品は、第一ばねによって付勢されて第二ストッパーに押し当てられて位置決めされる。第二コア部品は、第二ばねによって付勢されて第一ストッパーに押し当てられて位置決めされる。したがって、第一ケース部品と第二ケース部品とが適切に位置決めされていれば、第一コア部品と第二コア部品との間に所期の寸法の空隙を構成することができる。
このような第一ストッパー及び第二ストッパーであれば、双方とも第一コア部品と第二コア部品との間に挟まれることがない。そのため、空隙と同寸法の薄肉部分を第一コア部品と第二コア部品との間に挟み込んである構造とは異なり、第一ストッパー及び第二ストッパーの機械的強度を容易に確保することができる。したがって、振動耐久性が求められるような環境下でノイズフィルターが使用されるような場合でも、第一ストッパー及び第二ストッパーの機能を長期にわたって維持することが容易であり、ノイズフィルターの磁気飽和を適切に抑制することができる。
図1はノイズフィルターの使用状態を示す斜視図である。 図2Aはノイズフィルターの平面図である。図2Bはノイズフィルターの正面図である。図2Cはノイズフィルターの右側面図である。図2Dはノイズフィルターの底面図である。 図3Aは第一コア部品が第一ケース部品に収容された状態を示す斜視図である。図3Bは第一コア部品が第一ケース部品から取り外された状態を示す斜視図である。 図4Aはケース内に収容された状態にある第二コア部品と第一ケース部品との位置関係を示す正面図である。図4Bは図4A中に示すIVB部の拡大図である。図4Cは図4A中に示すIVC部の拡大図である。図4Dはケース内に収容された状態にある第二コア部品と第一ケース部品との位置関係を示す右側面図である。図4Eは図4D中に示すIVE部の拡大図である。図4Fは図4D中に示すIVF部の拡大図である。 図5Aはケース内に収容された状態にある第一コア部品と第二ケース部品との位置関係を示す正面図である。図5Bは図5A中に示すVB部の拡大図である。図5Cは図5A中に示すVC部の拡大図である。図5Dはケース内に収容された状態にある第一コア部品と第二ケース部品との位置関係を示す右側面図である。図5Eは図5D中に示すVE部の拡大図である。図5Fは図5D中に示すVF部の拡大図である。 図6は図2A中にVI−VI線で示した切断箇所を拡大して示す断面図である。 図7Aは二つのコンデンサユニットが付加されることによって構成されたCLC型ノイズフィルターを示す斜視図である。図7Bは図7Aに示すCLC型ノイズフィルターから二つのコンデンサユニットが取り外された状態を示す斜視図である。 図8Aは一つのコンデンサユニットが付加されることによって構成されたCL型ノイズフィルターを示す斜視図である。図8Bは一つのコンデンサユニットが付加されることによって構成されたLC型ノイズフィルターを示す斜視図である。
次に、上述のノイズフィルターについて、例示的な実施形態を挙げて説明する。なお、以下の説明においては、必要に応じて図中に併記した上下左右前後の各方向を利用して説明を行う。ただし、これらの各方向は、ノイズフィルターを構成する各部の相対的な位置関係を簡潔に説明するために規定した方向にすぎない。実際にノイズフィルターを利用するに当たって、ノイズフィルターがどのような方向に向けられるかは任意である。例えば、図中に示す上下方向が重力との関係で鉛直方向とは一致しない状態でノイズフィルターが使用されてもかまわない。
[ノイズフィルターの構成]
図1に示すように、ノイズフィルター1は、バスバー2を流れるノイズ電流を減衰させるためにバスバー2の外周に装着される部材である。ノイズフィルター1は、図2Aから図2Dまでの各図に示すように、環状に形成されたフェライト製の磁性体コア3と、磁性体コア3を収容するポリアミド樹脂製のケース5とを備えている。なお、ノイズフィルター1の背面図は、図2Bに示す正面図と同一に表れる。また、ノイズフィルター1の左側面図は、図2Cに示す右側面図と同一に表れる。
磁性体コア3は、第一コア部品3A及び第二コア部品3Bによって構成されている。第一コア部品3A及び第二コア部品3Bは、同一形状に形成されている。ケース5は、第一ケース部品5A及び第二ケース部品5Bによって構成されている。第二ケース部品5Bには、二つの係合部7が設けられている。第一ケース部品5Aには、二つの被係合部9が設けられている。係合部7が被係合部9に挿し込まれると、被係合部9が弾性変形して係合部7の先端が被係合部9を貫通する位置に到達し、係合部7が被係合部9に係合する。これにより、第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bを仮固定することができる。
第一ケース部品5Aには、二つの固定部11A,11Bが設けられている。固定部11A,11Bには、管状に形成された鋼鉄製のカラー13A,13Bが設けられている。第二ケース部品5Bには、二つの固定部11C,11Dが設けられている。固定部11C,11Dには、管状に形成された鋼鉄製のカラー13C,13Dが設けられている。第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bを上述のように仮固定すると、固定部11Aと固定部11Cが重なって二つのカラー13A,13Cが同一軸線上に配列され、また、固定部11Bと固定部11Dが重なって、二つのカラー13B,13Dが同一軸線上に配列される。
ノイズフィルター1が取り付け対象箇所に取り付けられる際には、上述したカラー13A〜13Dの内周側に図示しないボルトの軸が通されて、取り付け対象箇所に設けられたブラケット等の部材とともに共締めされる。これにより、ノイズフィルター1が取り付け対象箇所(図示略。)に対して固定され、同時に、第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bとが固定される。すなわち、本実施形態の場合、第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bを互いに対して固定する際には、係合部7及び被係合部9を利用することができるが、更に上述の固定部11A〜11Dを利用することにより、第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bをより強固に固定できるようになっている。
したがって、係合部7及び被係合部9については、仮固定ができる程度の強度があればよく、係合部7及び被係合部9の剛性を過度に高くする必要はない。よって、係合部7及び被係合部9を変形しやすい構造にすることも可能であり、これにより、仮固定を行う際の作業性を良好にすることができる。また、隣り合う位置にあるカラー13A,13Cが接触し、かつ隣り合う位置にあるカラー13B,13Dが接触する状態でボルト締めが行われれば、ボルト締めに伴って第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bとの間に作用する接触圧を、樹脂部分よりも変形しにくいカラー13A〜13Dで受けることができる。よって、ボルト締めがいくらか強めに行われたとしても、カラー13A〜13Dが変形しない限り、第一ケース部品5A及び第二ケース部品5Bの樹脂部分に過大な負荷がかかることはなく、カラー13A〜13Dによってケース5の変形を抑制することができる。
第一ケース部品5Aには、図3A及び図3Bに示すように、二つの爪15A,15Bが設けられ、第一コア部品3Aには、二つの爪受け17A,17Bが設けられている。第一コア部品3Aが第一ケース部品5Aに収容された際には、上述の爪15A,15Bが爪受け17A,17Bに引っ掛かることにより、第一コア部品3Aが第一ケース部品5Aに収容された状態で保持される。なお、図示は省略するが、第二ケース部品5Bには、第一ケース部品5Aと同様の爪が設けられ、第二コア部品3Bには、第一コア部品3Aと同様の爪受けが設けられている。
第一ケース部品5Aには、図3Bに示すように、二つの第一ばね21A,21Bが設けられている。第二ケース部品5Bには、図1に示すように、二つの第二ばね22A,22Bが設けられている。第一コア部品3A及び第二コア部品3Bがケース5内に収容された状態において、第一ばね21A,21Bは、第一コア部品3Aを第二コア部品3Bに接近させる方向へ付勢する。また、第一コア部品3A及び第二コア部品3Bがケース5内に収容された状態において、第二ばね22A,22Bは、第二コア部品3Bを第一コア部品3Aに接近させる方向へ付勢する。
第一ケース部品5Aには、図3A及び図3Bに示すように、四つの第一ストッパー311,312,313,314が設けられている。また、第一コア部品3Aは、磁性体コア3の一部となる本体部410と、本体部410から突出する四つの突出部411,412,413,414を備えている。四つの第一ストッパー311〜314と四つの突出部411〜414は、図3A中でいう上方から見て、互いに重ならない位置に設けられている。上述の通り、第二コア部品3Bは、第一コア部品3Aと同形状に構成されている。すなわち、第二コア部品3Bは、図2Aから図2Dまでの各図に表れるように、本体部420と四つの突出部421,422,423,424を備えている。
四つの第一ストッパー311〜314は、図4Aから図4Fの各図に示すように、第二コア部品3Bに接触する。より詳しくは、第一ストッパー311〜314は、第二コア部品3Bに向かって突出する突出箇所の先端部で第二コア部品3Bの突出部411〜414に接触するように構成されている。これにより、第一ストッパー311〜314は、第二コア部品3Bが第一コア部品3Aに接近する方向へ変位するのを阻止する。
第二ケース部品5Bには、図5Aから図5Fの各図に示すように、四つの第二ストッパー321,322,323,324が設けられている。第二ストッパー321〜324は、第一コア部品3Aに接触する。より詳しくは、第二ストッパー321〜324は、第一コア部品3Aに向かって突出する突出箇所の先端部で第一コア部品3Aの突出部411〜414に接触するように構成されている。これにより、第二ストッパー321〜324は、第一コア部品3Aが第二コア部品3Bに接近する方向へ変位するのを阻止する。
第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324は、図6に示すように、第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に空隙51ができる位置において、当該空隙51が狭まる方向へ第一コア部品3A及び第二コア部品3Bが変位するのを阻止するように構成されている。すなわち、ケース5内において、第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間には、空隙51が形成される状態にある。本実施形態の場合、空隙51における第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間の距離(以下、間隔方向寸法とも称する。)は1mmとなるように構成されている。
第一ストッパー311〜314を挟んで第二コア部品3Bとは反対側となる位置には、第一コア部品3Aが存在しない。そのため、第一ストッパー311〜314は、第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に挟み込まれる状態にはない。また、第二ストッパー321〜324を挟んで第一コア部品3Aとは反対側となる位置には、第二コア部品3Bが存在しない。そのため、第二ストッパー321〜324は、第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に挟み込まれる状態にはない。
したがって、第一ストッパー311〜314を設けるに当たっては、第二コア部品3Bとの接触箇所と第一ストッパー311〜314を挟んで第二コア部品3Bとの接触箇所とは反対側にある箇所との間の寸法(図6中でいう上下方向の寸法。)が、空隙53における間隔方向寸法よりも大となる部分によって第一ストッパー311〜314を構成することができる。換言すれば、第一ストッパー311〜314は、空隙51における第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間の距離よりも、上下方向に分厚い部分で構成することができる。
第二ストッパー321〜324も第一ストッパー311〜314と同様であり、第二ストッパー321〜324を設けるに当たっては、第一コア部品3Aとの接触箇所と第二ストッパー321〜324を挟んで第一コア部品3Aとの接触箇所とは反対側にある箇所との間の寸法(図6中でいう上下方向の寸法。)が、空隙53における間隔方向寸法よりも大となる部分によって第二ストッパー321〜324を構成することができる。換言すれば、第二ストッパー321〜324は、空隙51における第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間の距離よりも、上下方向に分厚い部分で構成することができる。
バスバー2は、図6に示すように、磁性体コア3及びケース5のいずれにも接触しない位置に通すことができる。ただし、バスバー2とケース5とが接触しても問題がなければ、バスバー2とケース5が接触しないように配置することは必須ではない。バスバー2が通されるケース5の開口53は、磁性体コア3を貫通する通路55よりも一回り小さく構成されている。そのため、バスバー2とケース5が接触するような配設状態であったとしても、バスバー2と磁性体コア3が接触することはなく、バスバー2と磁性体コア3が電気的に接続されることはない。なお、バスバー2と磁性体コア3が電気的に接続されるのを更に確実に抑制したい場合は、バスバー2の表面に絶縁性のコーティングを施してもよい。
以上のように構成されたノイズフィルター1によれば、第一コア部品3Aは、第一ばね21A,21Bによって付勢されて第二ストッパー321〜324に押し当てられて位置決めされる。第二コア部品3Bは、第二ばね22A,22Bによって付勢されて第一ストッパー311〜314に押し当てられて位置決めされる。第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bは、カラー13A〜13Dによって位置決めされる。したがって、第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に所期の寸法の空隙51を構成することができる。
このような第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324であれば、双方とも第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に挟まれることがない。そのため、空隙51と同寸法の薄肉部分を第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に挟み込んである構造とは異なり、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324の機械的強度を容易に確保することができる。したがって、振動耐久性が求められるような環境下でノイズフィルター1が使用されるような場合でも、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324の機能を長期にわたって維持することが容易であり、ノイズフィルター1の磁気飽和を適切に抑制することができる。
また、本実施形態の場合、第一コア部品3A及び第二コア部品3Bには上述のような突出部411〜414、421〜424を設けて、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324との接触箇所を確保している。よって、第一コア部品3A及び第二コア部品3Bの本体部410,420については、磁性体コア3としての特性だけを考慮して適切なサイズにすることができる。したがって、本体部410,420に相当する部分の一部を切り欠いて、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324を設ける箇所が確保される場合に比べ、磁性体コア3としての性能が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態の場合、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324が、上述のような突出箇所の先端部で第一コア部品3Aや第二コア部品3Bに接触する。よって、突出箇所のない部分で第一コア部品3Aや第二コア部品3Bに接触する場合とは異なり、第一コア部品3Aと第二ストッパー321〜324との接触箇所や第二コア部品3Bと第一ストッパー311〜314との接触箇所が不定になるのを抑制できる。
また、本実施形態の場合、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324の突出量に応じて、第一コア部品3Aと第二コア部品3Bとの間に1mm以下の空隙51を形成できる。したがって、磁性体コア3の磁気特性を過度に低下させることなく、磁気飽和を抑制することができる。
[他の実施形態]
以上、ノイズフィルター1について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本開示の一態様として例示されるものにすぎない。すなわち、本開示は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、磁性体コア3を備えるノイズフィルター1を例示したが、ノイズフィルターが、磁性体コアに加えてコンデンサを備える構成となっていてもよい。例えば、図7A及び図7Bに示すように、上述の実施形態で例示したノイズフィルター1に対して、更に二つのコンデンサユニット61,62を付加することにより、いわゆるCLC型(Π型)のノイズフィルター1を構成してもよい。
コンデンサユニット61は、二つの電極61A,61Bを有する。図7に例示したコンデンサユニット61の場合、一方の電極61Aはバスバー2に接続され、他方の電極61Bはカラー13A,13Cとともにグランド電位を持つブラケット等の取り付け箇所に対して共締めされる。また、図7に例示したコンデンサユニット62の場合、一方の電極62Aはバスバー2に接続され、他方の電極62Bはカラー13B,13Dとともにグランド電位を持つブラケット等の取り付け箇所に対して共締めされる。コンデンサユニット61,62は、ケース5に対して嵌め込み可能に構成され、これにより、電極61A,61B,62A,62Bとカラー13C,13Dとを簡単に位置決めできるようになっている。
上述した二つのコンデンサユニット61,62は、いずれか一方だけを利用してもよい。具体的には、図8Aに示すように、バスバー2における電流の流れる方向について、磁性体コア3よりも上流側となる箇所だけにコンデンサユニット61を設けることにより、いわゆるCL型のノイズフィルター1を構成してもよい。あるいは、図8Bに示すように、磁性体コア3よりも下流側となる箇所だけにコンデンサユニット62を設けることにより、いわゆるLC型のノイズフィルター1を構成してもよい。このように、ケース5に対して着脱可能なコンデンサユニット61,62を用意してあれば、必要に応じてコンデンサユニット61,62を所望の箇所に付加することができ、コンデンサユニットの取り付け数及び取り付け位置が異なる四通りのノイズフィルターを構成することが可能となる。
また、上記実施形態では、二つの係合部7と二つの被係合部9を設けてあったが、係合部7及び被係合部9相当の構造をいくつ設けるかは任意である。また、上記実施形態では、四つの固定部11A〜11Dを設けてあったが、固定部11A〜11D相当の構造をいくつ設けるかは任意である。
また、上記実施形態では、ケース5をポリアミド樹脂製とする例を示したが、他の樹脂材料(例えば、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、あるいは各種エンジニアリングプラスチック類など。)でケース5を形成してもよい。
また、上記実施形態においては、何らかの装置に設けられたバスバー2に対して、後付けでノイズフィルター1を装着することを想定していたが、上記ノイズフィルター1を先にバスバー2に取り付けて、そのようなノイズフィルター付きバスバーを、何らかの装置に対して取り付けるための部品として供給するようにしてもよい。すなわち、上記ノイズフィルター1は、既設のバスバー2に対して後付けされるものに限定されない。この他、第一コア部品3A及び第一ケース部品5Aに相当する部分だけがバスバー2に一体に設けられ、それら以外の部分(例えば、第二コア部品3B及び第二ケース部品5Bに相当する部分。)が後付けされるように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、第一ばね21A,21B及び第二ばね22A,22Bが第一ケース部品5Aや第二ケース部品5Bに一体成形された樹脂ばねとされていたが、第一ケース部品5Aや第二ケース部品5Bとは別体の金属ばねを第一ケース部品5Aや第二ケース部品5Bに取り付けてもよい。
また、上記実施形態では、係合部7及び被係合部9は仮固定に利用する旨を説明したが、第一ケース部品5Aと第二ケース部品5Bとの固定箇所に要求される強度や精度によっては、係合部7及び被係合部9で本固定を行ってもよい。この場合、更に固定部11A〜11D相当の構造を設けるか否かは任意である。
また、上記実施形態では特に言及していないが、バスバー2とノイズフィルター1との位置決めを行いたい場合は、バスバー2の特定箇所にノイズフィルター1を取り付けることができるように、バスバー2に位置決め用の構造が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324は、先端部で第一コア部品3A及び第二コア部品3Bに設けられた平坦な面に接触していたが、第一コア部品3A及び第二コア部品3Bに凹部を設けて、その凹部に第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324の先端が嵌まり込むようにしてもよい。このようにすれば、第一ストッパー311〜314及び第二ストッパー321〜324を利用して、第一コア部品3Aと第二ケース部品5Bとの位置決めや、第二コア部品3Bと第一ケース部品5Aとの位置決めを行うこともできる。
また、上記実施形態では特に言及していないが、ケース5の一部と別の一部とでは、特性の異なる樹脂を用いてもよい。例えば、位置決めなどを行う箇所には良好な寸法精度を確保しやすい樹脂を用い、変形しやすい箇所には剛性の高い樹脂を用いるなど、複数種の樹脂を併用してもよい。このように複数の樹脂を用いる場合、別々に成形された部品を組み合わせてもよいが、二色成形等の手法により、異なる樹脂を併用して一体成形を行ってもよい。
また、上記実施形態においては、ノイズフィルター1の装着対象物としてバスバー2を例示したが、このバスバー2以外の電力線や通信線を装着対象としてもよい。
[補足]
なお、以上説明した例示的な実施形態から明らかなように、本開示のノイズフィルターは、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよい。
まず、本開示のノイズフィルターにおいて、第一ストッパーは、第二コア部品との接触箇所と第一ストッパーを挟んで第二コア部品との接触箇所とは反対側にある箇所との間の寸法が、空隙における第一コア部品と第二コア部品との間の距離よりも大となる部分によって構成され、第二ストッパーは、第一コア部品との接触箇所と第二ストッパーを挟んで第一コア部品との接触箇所とは反対側にある箇所との間の寸法が、空隙における第一コア部品と第二コア部品との間の距離よりも大となる部分によって構成されていてもよい。
このように構成されたノイズフィルターによれば、第一ストッパー及び第二ストッパーが、空隙における第一コア部品と第二コア部品との間の距離よりも大となる部分によって構成されている。そのため、空隙に挟み込むことが可能な薄肉部分よりも、容易に機械的強度を高めることができる。
また、本開示のノイズフィルターにおいて、第一コア部品及び第二コア部品は、互いに対向する位置に配置された際に環状体を構成する本体部と、本体部から環状体の中心軸と平行な方向へ突出する突出部とを有し、第一ストッパー及び第二ストッパーは、突出部に接触するように構成されていてもよい。
このように構成されたノイズフィルターによれば、本体部から突出部を突出させて、第一ストッパー及び第二ストッパーの接触箇所を確保しているので、本体部については、磁性体コアとしての特性だけを考慮して適切なサイズにすることができる。したがって、本体部に相当する部分の一部を切り欠いて、第一ストッパー及び第二ストッパーを設ける箇所を確保する場合に比べ、磁性体コアとしての性能が低下するのを抑制することができる。
また、本開示のノイズフィルターにおいて、第一ストッパーは、第二コア部品に向かって突出する突出箇所の先端部で第二コア部品に接触するように構成され、第二ストッパーは、第一コア部品に向かって突出する突出箇所の先端部で第一コア部品に接触するように構成されていてもよい。
このように構成されたノイズフィルターによれば、第一ストッパー及び第二ストッパーが、上述のような突出箇所の先端部で第一コア部品や第二コア部品に接触する。したがって、突出箇所のない部分で第一コア部品や第二コア部品に接触する場合とは異なり、第一コア部品と第二ストッパーとの接触箇所や第二コア部品と第一ストッパーとの接触箇所が不定になるのを抑制できる。
また、本開示のノイズフィルターにおいて、空隙は、第一コア部品と第二コア部品との間の間隔方向の寸法が1mm以下となるように構成されていてもよい。
このように構成されたノイズフィルターによれば、第一コア部品と第二コア部品との間に1mm以下の空隙を形成できるので、磁性体コアの磁気特性を過度に低下させることなく、磁気飽和を抑制することができる。
1…ノイズフィルター、2…バスバー、3…磁性体コア、3A…第一コア部品、3B…第二コア部品、5…ケース、5A…第一ケース部品、5B…第二ケース部品、7…係合部、9…被係合部、11A,11B,11C,11D…固定部、13A,13B,13C,13D…カラー、15A,15B…爪、17A,17B…爪受け、21A,21B…第一ばね、22A,22B…第二ばね、311,312,313,314…第一ストッパー、321,322,323,324…第二ストッパー、410,420…本体部、411,412,413,414,421,422,423,424…突出部、51…空隙、53…開口、55…通路、61,62…コンデンサユニット、61A,61B,62A,62B…電極。

Claims (5)

  1. 磁性体コアと、
    前記磁性体コアを収容するケースと
    を備え、
    前記磁性体コアは、それぞれが磁性材料によって構成された第一コア部品及び第二コア部品を有し、
    前記ケースは、前記第一コア部品を収容する第一ケース部品と、前記第二コア部品を収容する第二ケース部品とを有し、前記第一コア部品及び前記第二コア部品を前記磁性体コアが構成される状態で保持可能に構成され、
    前記第一ケース部品には、前記第一コア部品を前記第二コア部品に接近させる方向へ付勢する第一ばねと、前記第二コア部品に接触することによって前記第二コア部品が前記第一コア部品に接近する方向へ変位するのを阻止する第一ストッパーとが設けられ、
    前記第二ケース部品には、前記第二コア部品を前記第一コア部品に接近させる方向へ付勢する第二ばねと、前記第一コア部品に接触することによって前記第一コア部品が前記第二コア部品に接近する方向へ変位するのを阻止する第二ストッパーとが設けられ、
    前記第一ストッパー及び前記第二ストッパーは、前記第一コア部品と前記第二コア部品との間に空隙ができる位置において、当該空隙が狭まる方向へ前記第一コア部品及び前記第二コア部品が変位するのを阻止するように構成され、
    前記第一ストッパーは、前記第一コア部品と前記第二コア部品との間に挟み込まれない位置に設けられて、当該位置において前記第二コア部品に接触可能に構成され、
    前記第二ストッパーは、前記第一コア部品と前記第二コア部品との間に挟み込まれない位置に設けられて、当該位置において前記第一コア部品に接触可能に構成されている
    ノイズフィルター。
  2. 請求項1に記載のノイズフィルターであって、
    前記第一ストッパーは、前記第二コア部品との接触箇所と前記第一ストッパーを挟んで前記第二コア部品との接触箇所とは反対側にある箇所との間の寸法が、前記空隙における前記第一コア部品と前記第二コア部品との間の距離よりも大となる部分によって構成され、
    前記第二ストッパーは、前記第一コア部品との接触箇所と前記第二ストッパーを挟んで前記第一コア部品との接触箇所とは反対側にある箇所との間の寸法が、前記空隙における前記第一コア部品と前記第二コア部品との間の距離よりも大となる部分によって構成されている
    ノイズフィルター。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のノイズフィルターであって、
    前記第一コア部品及び前記第二コア部品は、互いに対向する位置に配置された際に環状体を構成する本体部と、前記本体部から前記環状体の中心軸と平行な方向へ突出する突出部とを有し、
    前記第一ストッパー及び前記第二ストッパーは、前記突出部に接触するように構成されている
    ノイズフィルター。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のノイズフィルターであって、
    前記第一ストッパーは、前記第二コア部品に向かって突出する突出箇所の先端部で前記第二コア部品に接触するように構成され、
    前記第二ストッパーは、前記第一コア部品に向かって突出する突出箇所の先端部で前記第一コア部品に接触するように構成されている
    ノイズフィルター。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のノイズフィルターであって、
    前記空隙は、前記第一コア部品と前記第二コア部品との間の間隔方向の寸法が1mm以下となるように構成されている
    ノイズフィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021086967A (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 北川工業株式会社 ノイズフィルタ

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