JP2018123950A - クラッチ断接装置 - Google Patents

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Shoichi Yamazaki
彰一 山崎
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Ryosuke NAGAYA
亮祐 永谷
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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/12Details not specific to one of the before-mentioned types

Abstract

【課題】 運転者の意思に係らずクラッチを断接することができ、且つアクチュエータが故障した場合であっても安全に車両を走行させることができるクラッチ断接装置を提供すること。
【解決手段】 自動モードと手動モードとの間で流路を切り替えるクラッチ断接装置は、筒状の筐体(110)と、第1の流路(11)と第2の流路(21)とを連通させる自動モード用流路(200)と、第1の流路(11)と第3の流路(31)とを連通させる手動モード用流路(300)と、移動部材(150)と、移動部材(150)を収容する収容室(170)を有するモード切替部(100)を具備し、自動モードの場合には、第1の流路(11)と第3の流路(31)が不通となるよう移動部材(150)が手動モード用流路(300)を閉塞する位置に配置され、手動モードの場合には、第1の流路(11)と第2の流路(21)が不通となるよう移動部材(150)が自動モード用流路(200)を閉塞する位置に配置される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主にマニュアルトランスミッションを搭載した車両において用いられ、クラッチの切断及び継合を制御するクラッチ断接装置に関する。
マニュアルトランスミッションを搭載した車両においては、通常、クラッチペダルに連結されたシリンダからクラッチまで流体(例えば、作動油)の流路(油路)が設けられており、クラッチペダルを踏むことによって、シリンダから流体が押し出され、押し出された流体によってクラッチカバーを操作することにより、クラッチを切断することが知られている。
他方、マニュアルトランスミッションを搭載した車両の燃費を向上させるために、アクチュエータを用いて自動的にクラッチを切断しかつエンジンが停止した状態で惰性走行する機能(「フリーラン機能」と称されることがある)が設けられた車両が知られている。特許文献1には、マニュアルトランスミッションを搭載した車両でクラッチを操作するシステムにおいて、クラッチペダルからクラッチカバーまでの流路を排除し、アクチュエータのみによってクラッチカバーを操作することが開示されている。この特許文献1の技術によれば、運転者の意思とは別にクラッチを断接することができ、自動車のオペレーションの可能性を広げている。
独国特許出願公開第102013205227号明細書
しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、クラッチペダルからクラッチカバーまでの流路を排除しているため、アクチュエータが故障した場合、クラッチの断接を実現できなくなってしまうおそれがある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、運転者の意思に係らずクラッチを断接することができ、且つアクチュエータが故障した場合であっても安全に車両を走行させることができるクラッチ断接装置を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係るクラッチ断接装置は、クラッチをアクチュエータによって作動させる自動モードと前記クラッチをクラッチペダルによって作動させる手動モードとの間で流路を切り替えるクラッチ断接装置であって、一端が前記クラッチに連結される第1の流路と、一端が前記アクチュエータに連結される第2の流路と、一端が前記クラッチペダルに連結するクラッチシリンダに連結される第3の流路と、前記第1の流路の他端、前記第2の流路の他端、及び前記第3の流路の他端がそれぞれ連結されるモード切替部と、を備え、前記モード切替部は、筒状の筐体と、前記筐体の内部を経由して前記第1の流路と前記第2の流路とを連通させる自動モード用流路と、前記筐体の内部を経由して前記第1の流路と前記第3の流路とを連通させる手動モード用流路と、前記筐体内を移動する少なくとも1つの移動部材と、前記筐体内に設けられ前記移動部材を収容する収容室と、を有し、前記自動モードの場合には、前記第1の流路と前記第2の流路が前記自動モード用流路を介して連通し、且つ前記第1の流路と前記第3の流路が連通しないよう前記移動部材が前記手動モード用流路を閉塞する位置に前記収容室内において配置され、前記手動モードの場合には、前記第1の流路と前記第3の流路が前記手動モード用流路を介して連通し、且つ前記第1の流路と前記第2の流路が連通しないよう前記移動部材が前記自動モード用流路を閉塞する位置に前記収容室内において配置される。
この構成により、クラッチペダルに連結されたクラッチシリンダからクラッチカバーまでの流路も確保することができるため、アクチュエータによってクラッチを作動させる自動モード、及びクラッチペダルによってクラッチを作動させる手動モードを両立させることができる。具体的には、自動モードとしてアクチュエータを介して運転者の意思に係らずクラッチを断接することも可能としつつ、アクチュエータが故障した場合であっても、自動モードから手動モードへと遷移させることが可能であるため、継続的且つ安全に車両を走行させることができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記クラッチ断接装置は、前記自動モードと、前記手動モードと、前記クラッチを前記アクチュエータ及び前記クラッチペダルのいずれによっても作動させる中間モードとの間でも流路を切り替え、前記中間モードの場合には、前記第1の流路と前記第2の流路が前記自動モード用流路を介して連通し、且つ前記第1の流路と前記第3の流路が前記手動モード用流路を介して連通するよう前記移動部材が前記収容室内において配置されるようにしてもよい。
この構成により、クラッチをアクチュエータとクラッチペダルのいずれによっても作動可能な中間モードを付随的に設けることができるため、自動車のオペレーションの可能性を更に広げることができる。また、中間モードにおいては、アクチュエータが故障した場合に、アクチュエータ故障中の残圧を開放することができるため、残圧により発生する装置の破損(例えば、油量過多によるクラッチシリンダの破損)を防ぐことができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、一端が前記クラッチペダルに反力を加える反力機構部に連結され、他端が前記モード切替部に連結される第4の流路を更に備え、前記モード切替部は、前記筐体の内部を経由して前記第3の流路と前記第4の流路とを連通させる反力供給流路を更に有し、前記自動モード及び前記中間モードの場合には、前記第3の流路と前記第4の流路が前記反力供給流路を介して連通するよう前記移動部材が前記収容室内において配置され、前記手動モードの場合には、前記第3の流路と前記第4の流路が連通しないよう前記移動部材が前記反力供給流路を閉塞する位置に前記収容室内において配置されていてもよい。
この構成により、クラッチペダルに連結されたクラッチシリンダからの流路(第3の流路)が、手動モードの場合にはクラッチカバーに連通し(第3の流路と第1の流路が連通)、自動モードの場合には前記反力機構部に連通するため(第3の流路と第4の流路が連通)、自動モードの際にクラッチペダルが踏み込まれて第3の流路の圧力が異常に上昇することを避けることができる。また、自動モードの際に、運転者によってクラッチペダルが踏み込まれたとしても、前記反力機構部によってクラッチペダルの踏み込み量に応じた反力が運転者に伝達されるため、運転者はクラッチペダル操作中に違和感を覚えることがない。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記自動モード用流路の少なくとも一部及び前記手動モード用流路の少なくとも一部は、前記筐体の内壁と前記移動部材の外壁との間に形成される間隙としてもよい。
この構成により、前記筐体内に設けられる前記収容室内で単に前記移動部材が移動するだけで、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路が、モードに応じて他の流路と連通(又は不通)するかを適宜選択することができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記モード切替部は、少なくとも一つの端面が開口する中空且つ筒状の複数のガイド部材を更に有し、前記ガイド部材は、前記筐体の内壁に沿って嵌合され、前記収容室は、前記筐体の内壁又は前記ガイド部材に囲まれて形成されてもよい。
この構成により、前記移動部材の前記収容室内における移動を確実に案内することができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記移動部材の外壁には、前記筐体の内壁、前記ガイド部材の内壁、及び前記ガイド部材の外壁のいずれかの方向に突出する突出部が設けられ、前記移動部材が前記収容室内において移動することによって、前記突出部が前記筐体の内壁又は前記ガイド部材の縁部に当接することで、前記自動モードの場合には前記手動モード用流路を閉塞し、前記手動モードの場合には前記自動モード用流路及び前記反力供給流路を閉塞してもよい。
この構成により、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を、前記移動部材の前記収容室内の移動だけで切り替えることができる。したがって、前記自動モード、前記手動モード、及び前記中間モードへの切り替えを確実且つ簡便に実現することができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記突出部に当接する前記ガイド部材の縁部がテーパー状であり、前記突出部は、半球状としてもよい。
この構成により、前記ガイド部材の縁部と前記突出部との接触面積を大きくさせることができるため、前記筐体内における前記移動部材の移動量を小さくしても、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の不通状態(閉塞状態)を確実に実現することができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記自動モード用流路及び前記手動モード用流路の少なくとも一部が、前記ガイド部材の内壁又は外壁に沿って形成されてもよい。
この構成により、前記自動モード用流路及び前記手動モード用流路の少なくとも一部を、前記ガイド部材の形状を可変して設計することができるため、設計自由度を高めることができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記モード切替部は、前記筐体内を移動する3つの前記移動部材と、前記筐体内に設けられ前記移動部材を収容する3つの前記収容室と、を有し、前記収容室は、前記筐体の延設方向に沿って並設され、且つ前記筐体に設けられた第1の貫通孔及び第2の貫通孔を介して直列的に連通され、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔は、前記自動モード用流路又は前記手動モード用流路の一部としてもよい。
この構成により、前記筐体内に3つの前記移動部材と3つの前記収容室を備え、且つこれらを並設する場合であっても、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を確実に実現することができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記移動部材は、前記収容室内において、前記筐体の内壁及び前記ガイド部材の内壁の少なくともいずれか一方に案内されて前記筐体の延設方向に摺動し、前記突出部が前記筐体の内壁又は前記ガイド部材の縁部に当接することにより少なくとも一方向の摺動が規制されてもよい。
この構成により、前記移動部材は前記収容室内において確実に摺動することができる。また、前記移動部材を所定の方向に摺動させるだけで、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を確実に実現することができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記移動部材は、前記収容室内において、前記突出部が前記筐体の内壁又は前記ガイド部材の縁部に当接する始点と、前記始点とは異なる位置において前記突出部が前記筐体の内壁又は前記ガイド部材の縁部に当接する終点とを結ぶ区間で摺動してもよい。
この構成により、前記移動部材は前記収容室内において確実に摺動することができる。また、前記移動部材を所定の方向に摺動させるだけで、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を確実に実現することができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記モード切替部は、前記筐体内を移動する3つの前記移動部材と、前記筐体内に設けられ前記移動部材を収容する3つの前記収容室と、を有し、前記移動部材のうちの少なくとも1つは、前記収容室内において、前記突出部と前記ガイド部材の縁部との間の距離が最大となる位置に配置される始点と、前記突出部が前記ガイド部材の縁部に当接する終点とを結ぶ区間で摺動してもよい。
この構成により、前記筐体内に3つの前記移動部材と3つの前記収容室を備え、且つこれらを並設する場合であっても、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を確実に実現することができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記移動部材のうちの他の1つは、前記収容室内において、前記突出部が前記ガイド部材の縁部に当接する始点と、前記突出部と前記ガイド部材の縁部との間の距離が最大となる位置に配置される終点とを結ぶ区間で摺動してもよい。
この構成により、前記筐体内に3つの前記移動部材と3つの前記収容室を備え、且つこれらを並設する場合であっても、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を確実に実現することができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、 前記始点は、前記自動モードに対応し、前記終点は前記手動モードに対応し、前記始点と前記終点の間は前記中間モードに対応させてもよい。
この構成により、使用頻度の高い前記自動モードを始点にしておくことで、前記移動部材の移動を最小限に留めることができる。これにより、前記移動部材の移動に伴って発生する摩耗等の消耗を効率的に防ぐことができる。また、前記移動部材を頻繁に移動させる必要がないため、その分前記移動部材を移動させるために必要な動力や電力を節約することができるため、燃費向上に繋げることができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記移動部材には、前記移動部材を前記始点の方向へ付勢する弾性部材が具備されてもよい。
この構成により、一端始点から終点へ前記移動部材を移動させた後も、容易に前記移動部材を始点へと戻すことができる。これにより、前記自動モード、前記手動モード、及び前記中間モードの各モード切替えをスムーズに実現することができる。また、使用頻度の高い前記自動モードを始点にしておけば、モード切替時以外においては、基本的に前記自動モードとすることが可能となる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記移動部材は、前記収容室内を回動する球状又は円柱状であって複数の貫通路を有し、前記貫通路の一つは、前記自動モード用流路の一部であり、前記貫通路の他の一つは、前記手動モード用流路の一部であり、前記自動モードの場合には、前記第1の流路と前記第3の流路が連通しないよう前記移動部材が前記手動モード用流路を閉塞する位置に配置されるよう回動され、前記手動モードの場合には、前記第1の流路と前記第2の流路が連通しないよう前記移動部材が前記自動モード用流路を閉塞する位置に配置されるよう回動されてもよい。
この構成により、前記第1の流路、前記第2の流路、前記第3の流路、及び前記第4の流路における各流路間の連通又は不通状態(閉塞状態)を、前記移動部材の前記収容室内における回動運動で実現することができる。これにより、前記収容室、前記移動部材、前記自動モード用流路、前記手動モード用流路、等の構成をより簡便な構成とすることができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記貫通路の更に他の一つは、前記反力供給流路の一部であり、前記手動モードの場合には、前記第3の流路と前記第4の流路が連通しないように前記移動部材が前記反力供給流路を閉塞する位置に配置されるように回動されてもよい。
この構成により、クラッチペダルに連結されたクラッチシリンダからの流路(第3の流路)が、手動モードの場合にはクラッチカバーに連通し(第3の流路と第1の流路が連通)、自動モードの場合には前記反力機構部に連通するため(第3の流路と第4の流路が連通)、自動モードの際にクラッチペダルが踏み込まれて第3の流路の圧力が異常に上昇することを避けることができる。また、自動モードの際に、運転者によってクラッチペダルが踏み込まれたとしても、前記反力機構部によってクラッチペダルの踏み込み量に応じた反力が運転者に伝達されるため、運転者はクラッチペダル操作中に違和感を覚えることがない。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記第1の流路は、前記クラッチと前記モード切替部との間で2つの流路に分岐され、前記第3の流路は、前記クラッチシリンダと前記モード切替部との間で2つの流路に分岐されてもよい。
この構成により、前記筐体、前記移動部材、前記自動モード用流路、前記手動モード用流路、前記反力供給流路等を複雑な構成にすることなく、シンプルな構成とすることができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記筐体には、挿通孔が設けられ、前記移動部材は、前記挿通孔を挿通して前記収容室から前記筐体の外側まで延在する軸部、を有し、前記軸部に前記筐体の外部からの駆動力が伝達されて前記移動部材が前記収容室内で移動してもよい。
この構成により、簡易な方法、例えば、手動による駆動力又はモータ等の駆動源の駆動力を、前記筐体の外部から伝達するだけで、前記移動部材を移動させることができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記第2の流路から分岐し、一端が前記アクチュエータに連結され他端が前記モード切替部に連結される第2分岐路と、前記第2分岐路上に設けられる第1の弁と、前記第1の弁を制御する制御部と、を更に備え、前記モード切替部は、前記筐体の内壁及び前記ガイド部材の内壁のいずれか一方と前記移動部材の外壁とで包囲され前記筐体に設けられた連通孔を介して前記第2分岐路と連通する駆動室、を更に有し、前記自動モード及び前記手動モードのいずれか一方である第1のモードからもう一方の第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第1の弁が開かれ、前記アクチュエータの駆動により発生する駆動力が前記第2分岐路を経由して前記駆動室まで案内され、前記駆動力によって前記移動部材の外壁が押圧されて、前記移動部材が前記第1のモードに対応する位置から第2のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動させてもよい。
この構成により、前記アクチュエータの駆動により発生する駆動力(流体圧)が前記駆動室まで伝達されることによって前記移動部材を移動させることができる。したがって、前記移動部材を移動させる駆動源を追加で必要としないため、クラッチ断接装置を小型化することができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了したときは、前記制御部によって前記第1の弁が閉じられてもよい。
この構成により、アクチュエータの駆動により発生した駆動力を前記駆動室まで案内した後、前記第1の弁を閉じることによって、前記駆動力(流体圧)を前記駆動室に閉じ込めることができるため、前記第1の弁を継続的に開いておく必要がなく、消費電力を削減することができる。また、前記駆動力(流体圧)を維持することができるため、前記第1モードから前記第2のモードへ切り替えた後、前記第2のモードの状態を効率的に維持することができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記クラッチシリンダに連結されるタンクと、一端が前記タンクと連結され他端が前記モード切替部に連結される第5の流路と、前記第5の流路上に設けられ前記制御部によって制御される第2の弁と、を更に備え、前記第5の流路は、前記第2の弁と前記モード切替部との間で前記第2分岐路と合流し、前記移動部材には、前記移動部材を前記第1のモードに対応する位置に戻す方向に付勢する弾性部材が具備され、前記第1のモードから前記第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第2の弁は閉じられ、前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了した後、前記第2のモードから前記第1のモードに戻す場合には、前記制御部によって前記第1の弁は閉じられ且つ前記第2の弁は開かれ、前記駆動力は前記駆動室から前記第5の流路を経由して前記タンクに回収され、前記移動部材は前記弾性部材の付勢力によって前記第1のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動してもよい。
この構成により、一端発生した前記駆動力を安全にタンクに戻すことができるため、前記駆動力によってアクチュエータ等が破損するおそれを防止することができる。また、前記駆動力をタンクに戻すことによって、前記移動部材に具備された前記弾性部材の付勢力によって、前記移動部材を容易に前記第1のモードに対応する位置に戻すことができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記クラッチシリンダに連結されるタンクと、一端が前記タンクと連結され他端が前記モード切替部に連結される第5の流路と、前記第5の流路上に設けられ前記制御部によって制御される第2の弁と、を更に備え、前記駆動室は、前記筐体に設けられた2つの連通孔を介して前記第2分岐路と前記第5の流路を連通し、前記移動部材には、前記移動部材を前記第1のモードに対応する位置に戻す方向に付勢する弾性部材が具備され、前記第1のモードから前記第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第2の弁は閉じられ、前記第1のモードから第2のモードへの切り替えが終了した後、前記第2のモードから前記第1のモードに戻す場合には、前記制御部によって前記第1の弁は閉じられ且つ前記第2の弁は開かれ、前記駆動力は前記駆動室から前記第5の流路を経由して前記タンクに回収され、前記移動部材は前記弾性部材の付勢力によって前記第1のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動してもよい。
この構成により、前記第2分岐路と前記第5の流路とが、前述のように合流する関係ではなく、前記筐体を介して連通する形態であっても、一端発生した前記駆動力を安全にタンクに戻すことを実現することができるため、クラッチ断接装置の設計自由度を高めることができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記第3の流路から分岐し、一端が前記クラッチシリンダに連結され他端が前記モード切替部に連結される第3分岐路と、前記第3分岐路上に設けられ前記制御部によって制御される第3の弁と、を更に備え、前記第3分岐路は、前記第3の弁と前記モード切替部との間で前記第2分岐路と合流し、前記第1のモードから第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第3の弁は開かれ、前記クラッチシリンダの駆動により発生する駆動力が前記第3分岐路を経由して前記駆動室まで案内され、前記駆動力によって前記移動部材の外壁が押圧されて、前記移動部材が前記第1のモードに対応する位置から第2のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動してもよい。
この構成により、運転者がクラッチペダルを踏むことで前記移動部材を移動させることができるため、容易に前記第1のモードから前記第2のモードへ切り替えることができる。なお、本構成は、主に自動モードから手動モードへ切り替える際に有効に活用することができる。
また、本発明のクラッチ断接装置では、前記クラッチシリンダに連結されるタンクを更に備え、前記移動部材には、前記移動部材を前記第1のモードに対応する位置に戻す方向に付勢する弾性部材が具備され、前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了したときは、前記制御部によって前記第3の弁は閉じられ、前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了した後、前記第2のモードから前記第1のモードに戻す場合には、前記制御部によって前記第3の弁は開かれ、前記駆動力は前記駆動室から前記第3分岐路を経由して前記タンクに回収され、前記移動部材は前記弾性部材の付勢力によって前記第1のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動してもよい。
この構成により、クラッチペダル操作により発生した駆動力を前記駆動室まで案内した後、前記第3の弁を閉じることによって、前記駆動力(流体圧)を前記駆動室に閉じ込めることができるため、前記第3の弁を継続的に開いておく必要がない。また、前記駆動力(流体圧)を維持することができるため、前記第1モードから前記第2のモードへ切り替えた後、前記第2のモードの状態を効率的に維持することができる。更に、一端発生した前記駆動力を安全にタンクに戻すことができるため、前記駆動力によってアクチュエータ等が破損するおそれを防止することができる。また、前記駆動力をタンクに戻すことによって、前記移動部材に具備された前記弾性部材の付勢力によって、前記移動部材を容易に前記第1のモードに対応する位置に戻すことができる。
なお、本発明のクラッチ断接装置では、前記第1の弁、前記第2の弁、及び前記第3の弁は、通電時に弁を開き、非通電時に弁を閉じるソレノイドバルブとしてもよい。
この構成により、前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了した後は、基本的に常時通電しておく必要がないため、消費電力を低減することができるので、車両の燃費向上に繋げることができる。
本発明によれば、クラッチペダルに連結されたクラッチシリンダからクラッチカバーまでの流路も確保することができるため、アクチュエータによってクラッチを作動させる自動モード、及びクラッチペダルによってクラッチを作動させる手動モードを両立させることができる。具体的には、自動モードとしてアクチュエータを介して運転者の意思に係らずクラッチを断接することも可能としつつ、アクチュエータが故障した場合であっても、自動モードから手動モードへと遷移させることが可能であるため、継続的且つ安全に車両を走行させることが可能なクラッチ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置の基本的な構成を示す概略ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置の自動モード時の流路構成を示す概略ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置の手動モード時の流路構成を示す概略ブロック図である。 自動モード時における本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 中間モード時における本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、筐体の外部に設けられた外部電源の駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、筐体の外部に設けられた外部電源の駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、アクチュエータの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、アクチュエータの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、アクチュエータ及びクラッチペダルの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、アクチュエータ及びクラッチペダルの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第1の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るモード切替部であって、自動モード時の概略断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るモード切替部であって、中間モード時の概略断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るモード切替部であって、手動モード時の概略断面図である。 自動モード時における、筐体の外部に設けられた外部電源の駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、筐体の外部に設けられた外部電源の駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、アクチュエータの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、アクチュエータの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、アクチュエータ及びクラッチペダルの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、アクチュエータ及びクラッチペダルの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るモード切替部であって、自動モード時の概略断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るモード切替部であって、中間モード時の概略断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るモード切替部であって、手動モード時の概略断面図である。 自動モード時における、筐体の外部に設けられた外部電源の駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、筐体の外部に設けられた外部電源の駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、アクチュエータの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、アクチュエータの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 自動モード時における、アクチュエータ及びクラッチペダルの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。 手動モード時における、アクチュエータ及びクラッチペダルの駆動力によって移動部材を移動可能な本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要件には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
0.クラッチ断接装置の全体構成
本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置1の全体構成の概要について、図1乃至図3を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置の基本的な構成を示す概略ブロック図である。図2は、本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置の自動モード時の流路構成を示す概略ブロック図である。図3は、本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置の手動モード時の流路構成を示す概略ブロック図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置1は、電気的にアクチュエータ20を駆動することによってクラッチ10を作動させる自動モードと、クラッチペダル30の操作(運転者によるクラッチペダル30の踏み込み)によってクラッチ10を作動させる手動モードとの間で流路を切り替えることができ、クラッチ10の切断及び継合を制御するものである。
クラッチ断接装置1は、クラッチ10を備える。クラッチ10は、自動車のパワートレインシステムの1つの構成要素として、エンジンの駆動力を変速機側に伝達する機能を果たすために設けられている。一般的なクラッチ装置は、エンジンの駆動力が伝達されるフライホイール(図示せず)に対向して設けられ、摩擦材を支持するクラッチディスク(図示せず)と、クラッチディスクに対向して設けられるプレッシャープレート(図示せず)と、フライホイールに固定され、クラッチディスク及びプレッシャープレート等を覆うクラッチカバー12と、クラッチカバーに取り付けられるダイヤフラムスプリング(図示せず)と、を備える。クラッチカバー12の内部に設けられるプレッシャープレートがダイヤフラムスプリングによってフライホイールに押圧されることにより、クラッチディスクがフライホイールに押し付けられて、クラッチ10はエンジン(フライホイール)と継合される。一方、クラッチペダル30の操作(踏み込み)に応じてプレッシャープレートに対するダイヤフラムスプリングの押圧が解除されることによって、クラッチディスクのフライホイールへの押付けも解除され、クラッチ10はエンジン(フライホイール)と切断される。さらに、クラッチ断接装置1は、一端がクラッチ10におけるクラッチカバー12に連結される第1の流路11を備える。
クラッチ断接装置1は、アクチュエータ20を備える。アクチュエータ20は、例えばモータ22と、モータ22に連結された減速機24と、ロッドが減速機24に連結されたシリンダ26と、を備えたものを用いることができる。さらに、クラッチ断接装置1は、一端がアクチュエータ20に連結される第2の流路21を備える。例えば、モータ22が回転すると、減速機24でその回転が減速され、シリンダ26のロッドが移動してシリンダ26の先端に設けられアクチュエータピストン28が流体(例えば作動油)を押し込むことで流体圧を発生させ、この流体圧を第2の流路21でクラッチカバー12に伝達することでクラッチ10を作動(クラッチ10を切断)させることができる。
クラッチ断接装置1は、クラッチペダル30と、クラッチペダル30に連結するクラッチシリンダ32(図4参照)と、一端がクラッチシリンダ32(図1乃至図3の概略ブロック図においては、模式的にクラッチペダル30)に連結される第3の流路31と、を備える。クラッチシリンダ32は、例えばピストン構造のような一般的に用いられるシリンダを用いることができる。
さらに、クラッチ断接装置1は、クラッチペダル30に反力を加えることができる反力機構部40と、一端が反力機構部40に連結される第4の流路41と、を備える。反力機構部40は、例えば一端にバネ等の弾性体42が連結された反力機構ピストン44を有するシリンダ構造を用いることができる。クラッチペダル30の操作によって、クラッチシリンダ32に充填された流体(例えば作動油)が押し込まれることで流体圧が発生し、この流体圧が第3の流路31、及び第4の流路41を経由して反力機構部40にまで伝達されると、その流体圧が反力機構部40における反力機構ピストン44を弾性体42の付勢力(図1においては反力機構ピストン44を紙面左方向に付勢)に抗して所定距離押し込む(図1においては反力機構ピストン44を紙面右方向に押し込む)。しかしながら、弾性体42の付勢力を予め大きな値になるよう設計しておくことによって、反力機構ピストン44は、流体圧によって所定距離押し込まれた後に(図1においては紙面右方向に押し込まれた後に)、弾性体42の付勢力によって元の位置に戻る方向に押し込まれる(図1においては反力機構ピストン44が紙面左方向に押し込まれる)。これによって、流体圧とほぼ同等の反力を発生させることができる。
クラッチ断接装置1は、モード切替部100を備える。モード切替部100は、第1の流路11、第2の流路21、第3の流路31、及び第4の流路41のそれぞれの他端が連結されている。したがって、モード切替部100は、自動モード時に、第1の流路11と第2の流路21とを連通させると同時に、第3の流路31と第4の流路41を連通させることができる。他方、手動モード時に、第1の流路11と第3の流路31とを連通させることができる。このように、モード切替部100は、自動モード及び手動モードにそれぞれ対応するように、適宜流路を切り替えることができる。なお、モード切替部100の内部の詳細な構成については後述する。
さらに、クラッチ断接装置1は、制御部1000を備える。制御部1000は、制御信号線を介してモード切替部100と接続される。制御部1000は、クラッチペダル30の踏み込み量又は踏み込み速度、アクチュエータ20におけるモータ22の回転速度等を検出することができ、その検出結果に応じてモード切替部100の操作を制御することができる。
次に、図2を参照して、本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置1の自動モード時の流路構成の概要について説明する。
自動モード時においては、第1の流路11と第2の流路21が連通している。第1の流路11、第2の流路21、及びモード切替部100には流体(例えば作動油)が充填されている。これにより、アクチュエータ20が作動することによって流体が押し込まれて流体圧が発生すると、この流体圧が第2の流路21、モード切替部100、及び第1の流路11を経由して、最終的にはクラッチ10におけるクラッチカバー12に伝達され、クラッチ10を作動(クラッチ10を切断)させることができる。
また、図2に示すように、自動モード時においては、第3の流路31と第4の流路41が連通している。第3の流路31、第4の流路41、及びモード切替部100には流体(例えば作動油)が充填されている。これにより、クラッチペダル30の操作によって、クラッチシリンダ32に充填された流体が押し込まれることで流体圧が発生し、この流体圧が第3の流路31、モード切替部100、及び第4の流路41を経由して、最終的には反力機構部40にまで伝達されることによって、反力機構部40にて反力を発生させることができる。この反力は、第4の流路41、モード切替部100、及び第3の流路31を経由して、最終的にはクラッチペダル30に伝達されるため、運転者がクラッチペダル30を操作する際に(踏み込む際に)反力を感じることができる。これにより、運転者は、クラッチペダル30の操作によってクラッチ10を作動させているかのように(実際にはアクチュエータ20によってクラッチ10を作動させているにもかかわらず)擬似的に体感することができ、違和感なくクラッチペダル30を操作し、快適に車両の運転を継続することができる。
次に、図3を参照して、本発明の一実施形態に係るクラッチ断接装置1の手動モード時の流路構成の概要について説明する。
手動モード時においては、第1の流路11と第3の流路31が連通している。第1の流路11、第3の流路31、及びモード切替部100には流体(例えば作動油)が充填されている。これにより、クラッチペダル30の操作によって、クラッチシリンダ32に充填された流体が押し込まれることで流体圧が発生し、この流体圧が第3の流路31、モード切替部100、及び第1の流路11を経由して、最終的にはクラッチ10におけるクラッチカバー12に伝達され、クラッチ10を作動(クラッチ10を切断)させることができる。
また、手動モードの場合においては、第2の流路21と第4の流路41とは連通していてもよいし、連通していなくてもよい。反力機構部40は、前述のとおり、クラッチペダル30に反力を加えることを主な目的として設けているため、手動モード時においては、その目的を発揮させる要請が低いため、いかなる流路とも連通させずに独立要素としておいてもよい。
1.第1の実施形態に係るモード切替部100の構成
続いて、図4乃至図6を参照して、第1の実施形態に係るモード切替部100の構成について、詳しく説明する。
図4は、自動モード時における本発明の第1の実施形態に係るモード切替部100の概略断面図である。図5は、中間モード時における本発明の第1の実施形態に係るモード切替部100の概略断面図である。図6は、手動モード時における本発明の第1の実施形態に係るモード切替部100の概略断面図である。なお、図4に示すように、クラッチ断接装置1は、クラッチペダル30と、クラッチペダル30に一端が連結され他端がクラッチシリンダ32におけるクラッチピストン32aに連結されるシャフト34と、クラッチシリンダ32に連通するタンク36と、を有する。クラッチシリンダ32は、シャフト34の他端と、クラッチピストン32aと、シャフト34の他端及びクラッチピストン32aを収容するシリンダチューブ32bと、を有する。シリンダチューブ32bは、クラッチピストン32aの摺動を案内し、第3の流路31と連通している。シリンダチューブ32b及び第3の流路31は流体(例えば作動油)が充填されており、ピストン32aの摺動によってシリンダチューブ32b内及び第3の流路31内の流体が押し込まれることで、流体圧を発生させることができる。
図4及び図6に示すように、モード切替部100は、筒状の筐体110と、筐体110の内壁110cに沿って嵌合され一端面及び他端面がともに開口する中空且つ筒状のガイド部材120及びガイド部材130と、筐体110内を移動(図4においては紙面左右方向に摺動)する略円柱状の移動部材150と、筐体110内に設けられ移動部材150を収容する収容室170と、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第2の流路21を連通可能とする自動モード用流路200(図4参照。図6においては手動モード時のため、第1の流路11と第2の流路21とは不通(連通していない)となっている)と、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第3の流路31を連通可能とする手動モード用流路300(図4においては自動モード時のため、第1の流路11と第3の流路31とは不通となっている。したがって、図6参照)と、を少なくとも含む。また、モード切替部100は、さらに、筐体110の内部を経由して第3の流路31と第4の流路41を連通可能とする反力供給流路400を有していてもよい(図4参照。図6においては手動モード時のため、第3の流路31と第4の流路41とは不通となっている)。
1−1.筐体110
図4乃至図6に示すように、筐体110は、例えば全体として中空で円筒状の形状を有する。筐体110には、筐体110の内部と第1の流路11を連通する連通孔111、筐体110の内部と第2の流路21を連通する連通孔112、及び筐体110の内部と第3の流路31を連通する連通孔113が設けられる。さらに、筐体110には、図4に示すように、筐体内部と第4の流路41を連通する連通孔114が設けられていてもよい。連通孔113には、開口径よりも内径を次第に小さくするオリフィス部(図示せず)を設けてもよい。これにより、クラッチペダル30又は反力機構部40の操作又は作動により過剰に発生した流体圧を緩和することができるため、第3の流路31や第4の流路41の破損を防止することができる。なお、連通孔111、連通孔112、連通孔113、及び連通孔114が設けられる位置については、特に制限はなく、クラッチ断接装置1における各要素(例えば、クラッチ10、アクチュエータ20、クラッチペダル30、及び反力機構部40)の配置を考慮して設計すればよい。
図4に示すように、筐体110の内壁は、それぞれ内径の異なる内壁110a、内壁110b、内壁110c、及び内壁110dを有する。内壁110aは、移動部材150を収容する収容室170を形成する。また、内壁110aは、他の内壁に比べて内径が最も小さくなるように設計されている。これにより、内壁110aは、移動部材150の外壁150aと当接して、移動部材150の収容室170内における摺動(図4においては紙面左右方向)を案内している。
筐体110の内壁110bは、その内径が内壁110aよりも大きく、内壁110cよりも小さくなるように設計されている。これにより、内壁110aと内壁110bとの間に第1の内壁段差110e、及び内壁110bと内壁110cとの間に第2の内壁段差110fが設けられる。内壁110bは、移動部材150を収容する収容室170を形成する。さらに、内壁110bは、対向する移動部材150の外壁に、後述する突出部156を設けることを許容する。これによって、移動部材150が収容室170内において摺動(例えば、図4においては紙面右方向への摺動)すると、移動部材150の突出部156は第1の内壁段差110eに当接することができる(図6参照)。これによって、詳細を後述する反力供給流路400を閉塞することができる(図6参照)。また、移動部材150の突出部156が第1の内壁段差110eに当接すると、移動部材の一方向の摺動(例えば、図4においては紙面右方向への摺動)が規制される。
筐体110の内壁110cは、その内径が内壁110bよりも大きく、内壁110dよりも大きくなるように設計されている。これにより、内壁110bと内壁110cとの間に第2の内壁段差110f、及び内壁110cと内壁110dとの間に第3の内壁段差110gが設けられる。内壁110cの内径は、ガイド部材120の外径と略同一とされることにより、ガイド部材120を筐体110の内部に支持して収容室170を形成している。したがって、内壁110cはガイド部材120の外壁120cと当接して対向している(ガイド部材120の外壁は、外壁120cと外壁120tとがあり、外壁120tは、後述するとおり、内壁110cに当接しない)。さらに、第2の内壁段差110fが、ガイド部材120の端部と対向することによって、ガイド部材120が内壁110cに沿って嵌合することができる。また、内壁110cは、ガイド部材130の外径とも略同一とされることにより、ガイド部材130も筐体110の内部に支持する。したがって、内壁110cは、ガイド部材130の外壁130cとも当接し対向する。
筐体110の内壁110dは、その内径が内壁110cよりも大きくなるように設計されている。これにより、内壁110cと内壁110dとの間に第3の内壁段差110gが設けられる。この第3の内壁段差110gは、ガイド部材130において外径が大きく張り出した張り出し部130dと嵌合する。これによって、ガイド部材130の動き(例えば図4においては紙面左右方向への動き)を規制することができる。
1−2.ガイド部材120
図4乃至図6に示すように、ガイド部材120は、例えば全体として中空且つ円筒状の形状を有し、その一端面120x及び他端面120yはそれぞれ開口している。この開口した一端面120x及び他端面120yによって、ガイド部材120の内部において移動部材150を挿通させている。ガイド部材120の内壁120aは移動部材150を収容する収容室170を形成する。これにより、ガイド部材120の内壁120aは、移動部材150の外壁150aと当接して、移動部材150の収容室170内における摺動(図4においては紙面左右方向)を案内している。
ガイド部材120の外壁120cは、前述のとおり、筐体110の内壁110cに対向する。なお、ガイド部材120の外壁の一部には、筐体110の内壁110cに当接することなく離間して、筐体110の内壁110cとの間に間隙を形成する外壁120tが設けられる。この間隙は、後述する自動モード用流路200として用いることができる。
さらに、ガイド部材120の外壁120cの近傍には、例えば円周状の切欠き122が複数設けられてもよい。この複数の切欠き122には、それぞれシール部124が設けられている。これにより、流体(例えば作動油)が筐体110の内部で漏れないようにすることができる。
さらに、ガイド部材120は、ガイド部材120の一端面120x近傍にガイド部材120の縁部120v、他端面120y近傍にガイド部材120の縁部120wをそれぞれ有する。図4に示すように、縁部120vは、自動モード時において、移動部材150の突出部156に当接する。これによって、詳細を後述する手動モード用流路300を閉塞することができる。他方、図6に示すように(図4の場合において、移動部材150が紙面右方向へ動いた場合に相当)、縁部120wは、手動モード時において、移動部材150の突出部156に当接する。これによって、詳細を後述する自動モード用流路200を閉塞することができる。なお、移動部材150の突出部156が、ガイド部材120の縁部120vに当接すると(図4参照)、移動部材150の一方向の摺動(例えば、図4においては紙面左方向への摺動)が規制される。他方、移動部材150の突出部156が、ガイド部材120の縁部120wに当接すると(図6参照)、移動部材150の一方向の摺動(例えば、図6においては紙面右方向への摺動)が規制される。
1−3.ガイド部材130
図4乃至図6に示すように、ガイド部材130は、例えば全体として中空且つ円筒状の形状を有し、少なくともその一端面130xが開口している。この開口した一端面130xからガイド部材130の内部に移動部材150を収容して、収容室170を形成している。ガイド部材130の内壁は、内径の異なる内壁130aと内壁130bを有する。内壁130a及び内壁130bは、移動部材150を収容する収容室170を形成する。
ガイド部材130の内壁130aの内径は、内壁130bの内径より小さくなるように設計されている。これにより、内壁130aは、移動部材150の外壁150aと当接して、移動部材150の収容室170内における摺動(図4においては紙面左右方向)を案内している。
ガイド部材130の内壁130bの内径は、内壁130aの内径より大きくなるように設計されている。これによって、内壁110bは、対向する移動部材150の外壁に、後述する突出部156を設けることを許容することができる。
ガイド部材130の外壁130cは、前述のとおり、筐体110の内壁110cに対向する。また、ガイド部材130は、外径が外壁130cよりも大きく張り出した張り出し部130dを有する。張り出し部130dは、前述のとおり、第3の内壁段差110gと嵌合することによって、ガイド部材130の動き(例えば図4においては紙面左右方向への動き)を規制することができる。
さらに、ガイド部材130の外壁130cの近傍には、例えば円周状の切欠き132が複数設けられてもよい。この複数の切欠き132には、それぞれシール部134が設けられている。これにより、流体(例えば作動油)が筐体110の内部で漏れないようにすることができる。
なお、ここまでガイド部材120及びガイド部材130について説明したが、ガイド部材120及びガイド部材130を設ける代わりに、これらと同じ形状を筐体110の内壁で実現してもよい。具体的には、ガイド部材120の内壁120a、ガイド部材120の縁部120v並びに縁部120w、ガイド部材120の外壁120t、ガイド部材の一端面120x並びに他端面120y、ガイド部材130の内壁130a並びに内壁130b、及びガイド部材130の一端面130xの形状を、全て筐体110の内壁を加工して実現させてもよい。ただし、筐体110の内壁に複雑な形状を加工することは高度な技術が要求されることから、ガイド部材120及びガイド部材130を用いた方が好ましい。また、ガイド部材120及びガイド部材130を用いれば、両ガイド部材の形状を可変するだけで複数の形状を設計することができるため、設計自由度を高めることも可能となる。
1−4.移動部材150
図4乃至図6に示すように、移動部材150は、例えば略円柱状の形状を有する。移動部材150は、その長手方向に延びる棒状の軸部152と、軸部152を内部において緩挿又は挿通させる胴体部154と、胴体部154の側面から筐体110の内壁(例えば筐体110の内壁110b)又はガイド部材130の内壁(例えばガイド部材130の内壁130b)の方向に突出する略円錐状の複数の突出部156と、を少なくとも有する。胴体部154は、筐体110内で軸部152に対し独立して移動することができるよう、軸部152に接着固定されず、例えば隙間嵌めされていることが好ましい。突出部156は、胴体部154に一体的に成形されてもよいし、胴体部154とは別に成形された部材を、胴体部154に固定して設けてもよい。
さらに、移動部材150は、図4に示すように、移動部材150の胴体部154及び外壁150aには、移動部材150の収容室170内における摺動(例えば図4においては紙面左方向)を補完するためにコイルバネ等の第1の弾性部材180及び第2の弾性部材190(図4乃至図6においては190a及び190b)が設けられていてもよい。
図4及び図6に示すように、第1の弾性部材180は、一端が移動部材150の外壁150aに当接又は連結され、他端が筐体110の内壁110aに当接又は連結されるよう収容室170内において配置される。移動部材150が収容室170内において一旦摺動すると(図4においては紙面右方向へ摺動)、第1の弾性部材180は弾性変形する(図6参照)。これにより、第1の弾性部材180は、移動部材150を摺動前の位置に戻す方向(図6においては紙面左方向)に付勢する。この第1の弾性部材の付勢力によって、一旦一方向に摺動した移動部材150を、容易に逆方向へ摺動させて移動部材150を元の位置に戻すことができる。例えば、自動モード時を始点又は通常時(図4の場合を始点又は通常時)として利用し、手動モード時を終点又は非常時(図6の場合を終点又は非常時)として利用する場合に好適である。
第2の弾性部材190a及び190bは、一端が軸部152から筐体110の径方向に延在する軸延在部152aに当接又は連結され、他端が移動部材150の外壁150aに当接又は連結されるように配置される。移動部材150の軸部152及び軸延在部152aが収容室170内において一旦摺動すると(図4においては紙面右方向へ摺動)、軸部152と胴体部154とは一体的に接着固定されていないため、軸部152と胴体部154の摺動量に差異が生じる。具体的には、軸部152の摺動量をAとすると、胴体部154の摺動量はB(<A)となる。この軸部152と胴体部154との摺動量の差異によって、第2の弾性部材190a及び190bが弾性変形する(図6参照)。これによって、第2の弾性部材は、胴体部154の摺動(図4においては紙面右方向への摺動)を補完するように胴体部154を付勢する。したがって、胴体部154の側面に設けられる突出部156の摺動も補完されるため、突出部156がガイド部材120の縁部120v並びに120w、及び筐体110の第1の内壁段差110eに確実に当接することを保証する。
なお、第1の弾性部材の付勢力は、第2の弾性部材の付勢力よりも大きく設定される。これにより、一旦一方向に摺動した移動部材150を、容易に逆方向へ摺動させて移動部材150を元の位置に戻すことを保証する。
図4に示すように、移動部材150の外壁150aは、筐体110の内壁110aと対向する部分においては、反力供給流路400を、筐体110の内壁110bと対向する部分においては反力供給流路400及び手動モード用流路300を、筐体110の内壁110cと対向する部分においては自動モード用流路200を、それぞれ形成する。
図4に示すように、移動部材150の軸部152は、移動部材150を収容室170内で摺動させる駆動力を、移動部材150全体に伝達する。なお、移動部材150の具体的な駆動方法については後述する。
移動部材150の胴体部154には、例えば円周状の切欠き155が複数設けられてもよい。この複数の切欠き155には、それぞれシール部157が設けられている。これにより、流体(例えば作動油)が筐体110の内部で漏れないようにすることができる。
前述のとおり、移動部材150が収容室170内において摺動(例えば、図4においては紙面左右方向に摺動)すると、移動部材150の突出部156は、筐体110の第1の内壁段差110e、ガイド部材120の縁部120v及び120wに当接することができる(図4及び図6参照)。これによって、詳細を後述する自動モード用流路200、手動モード用流路300、及び反力供給流路400をそれぞれ閉塞することができる。なお、移動部材150の具体的な駆動方法については後述する。
図4乃至図6に示すように、移動部材150は、2つの移動部材を組み合わせた構造としてもよいし、筐体110の長手方向に延びる1つの移動部材としてもよい。但し、移動部材150の突出部156が、ガイド部材120の縁部120v並びに縁部120w、及び筐体110の第1の内壁段差110eと設計誤差なく確実に当接することができるように、2つの移動部材150を組み合わせて、個々の移動部材150の摺動を制御する方が好ましい。
1−5.自動モード用流路200
図4に示すように、自動モード用流路200は、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第2の流路21を連通可能とする。自動モード用流路200は、その一部に、連通孔111及び連通孔112を含み、さらに、連通孔111及び連通孔112を筐体110の内部にて連通させる流路202、流路204、流路206、及び流路208を有する。自動モード用流路200は、これら全ての要素のいずれもが閉塞されることがない限り、第1の流路11と第2の流路21を連通させることができる。
流路202は、図4に示すように、筐体110の内壁110cとガイド部材120の外壁120tによって形成される流路である。流路204は、流路202の一端から延び、筐体110の内壁110cと移動部材150の外壁150aによって形成され、且つガイド部材120の外側から内側へ貫通する流路である。流路206は、流路204の一端から延び、ガイド部材120の内壁120aと移動部材150の外壁150aによって形成される流路である。流路208は、ガイド部材120の他端面120yとガイド部材130の一端面130xによって形成される流路である。
なお、図4及び図5に示すように、自動モード時及び中間モード時においては、流路202、流路204、流路206、及び流路208は全て閉塞されることがないため、第1の流路11と第2の流路21を連通させることができる。
他方、図6に示すように、手動モード時においては、移動部材150の突出部156がガイド部材120の縁部120wに当接することによって流路206が閉塞される。これにより、手動モード時においては、第1の流路11と第2の流路21は不通となる。
1−6.手動モード用流路300
図6に示すように、手動モード用流路300は、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第3の流路31を連通可能とする。手動モード用流路300は、その一部に、連通孔111及び連通孔113を含み、さらに、連通孔111及び連通孔113を筐体110の内部にて連通させる流路302、流路304、及び流路306を有する。手動モード用流路300は、これら全ての要素のいずれもが閉塞されることがない限り第1の流路11と第3の流路31を連通させることができる。
流路302は、図6に示すように、筐体110の内壁110bと移動部材150の外壁150aによって形成される流路である。流路304は、流路302の一端から延び、ガイド部材120の内壁120aと移動部材150の外壁150aによって形成される流路である。流路306は、流路304の一端から延び、連通孔111と連通孔111に対向する移動部材150の外壁150aとの間を結び、ガイド部材120の内側から外側へ貫通する流路である。
なお、図5及び図6に示すように、中間モード時及び手動モード時においては、流路302、流路304、及び流路306は全て閉塞されることがないため、第1の流路11と第3の流路31を連通させることができる。
他方、図4に示すように、自動モード時においては、移動部材150の突出部156がガイド部材120の縁部120vに当接することによって流路304(厳密には、流路302と流路304の間)が閉塞される。これにより、自動モード時においては、第1の流路11と第3の流路31は不通となる。
1−7.反力供給流路400
図4に示すように、反力供給流路400は、筐体110の内部を経由して第3の流路31と第4の流路41を連通可能とする。反力供給流路400は、その一部に、連通孔113及び連通孔114を含み、さらに、連通孔113及び連通孔114を筐体110の内部にて連通させる流路402を有する。反力供給流路400は、これら全ての要素のいずれもが閉塞されることがない限り、第3の流路31と第4の流路41を連通させることができる。
流路402は、図4に示すように、筐体110の内壁110a、第1の内壁段差110e、及び内壁110bの各々と移動部材150の外壁150aによって形成される流路である。
なお、図4に示すように、自動モード時及び中間モード時においては、流路402は閉塞されることがないため、第3の流路31と第4の流路41を連通させることができる。
他方、図6に示すように、手動モード時においては、移動部材150の突出部156が筐体110の第1の内壁段差110eに当接することによって流路402が閉塞される。これにより、手動モード時においては、第3の流路31と第4の流路41は不通となる。
1−8.移動部材150の駆動方法
次に、移動部材150を収容室170内で摺動させる駆動手段について、図4乃至図12を参照して説明する。
1−8−1.手動による駆動
図4乃至図6に示すように、筐体110には、移動部材150の軸部152を筐体110の内部から外部へと挿通させる挿通孔119が設けられる。移動部材150の軸部152は挿通孔119を介して筐体110の内部から外部へと延在する。軸部152のうち、筐体110の外部に位置する駆動入力部152xにおいて、人が手を使って押したり(図4においては紙面左方向)引いたり(図4においては紙面右方向)することで、移動部材150全体を摺動させることができる。この構成により、簡易な方法で前記移動部材を移動させることができる。
1−8−2.追加駆動源による駆動
基本的な構成は前述した人の手による駆動と全く同じ場合において、人の手で駆動するかわりに、図7及び図8に示すように、追加の駆動源60、例えばモータ等、を用いてもよい。これにより、簡易な方法で前記移動部材を移動させることができる。
1−8−3.アクチュエータ20による駆動
図9及び図10に示すように、モード切替部100の基本的な構成は、前述の図4乃至図8から大幅に変更することなく、且つ、本発明の構成要素であるアクチュエータ20を駆動源として移動部材150を摺動させる場合について以下説明する。この構成により、前述のような追加の駆動源60を用いる必要もないため、クラッチ断接装置を小型化することができるため好ましい。
図9及び図10を参照して(図9は自動モード時、図10は手動モード時)、アクチュエータ20を移動部材150の摺動の駆動源として使用する場合について、以下詳しく説明する。なお、図4乃至図8と共通する要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
まず、本構成にかかるクラッチ断接装置1においては、新たに、第2の流路21から分岐し、一端がアクチュエータ20に連結され、他端がモード切替部100に連結される第2分岐路21aと、第2分岐路21a上に設けられる第1の弁70と、を少なくとも有する。さらに、一端がタンク36に連結され、他端がモード切替部100に連結される第5の流路51と、第5の流路51上に設けられる第2の弁71と、を有する。なお、第5の流路51は、第2の弁71とモード切替部100との間で第2分岐路21aと合流する。また、第1の弁70及び第2の弁71は、例えば非通電時に弁を閉じ、通電時には弁を開くソレノイドバルブである。ソレノイドバルブの通電、非通電は制御部1000によって制御される。
さらに、モード切替部100においては、シール部材130の内壁130aと移動部材150の外壁150a(図9及び図10においては、移動部材150の軸部152の外壁)とで包囲される駆動室140が設けられる。また、筐体110には、駆動室140と第2分岐路21aとを連通する連通孔115が設けられる。なお、本構成においては、人の手又は追加の駆動源60を要しないため、移動部材150の軸部152は、筐体110の外側まで挿通される必要はない。したがって、挿通孔119を設ける必要はない。
自動モード時である図9を第1のモード(始点)、手動モード時である図10を第2のモード(終点)と想定して、以下アクチュエータ20によって発生する流体圧が、どのようにして移動部材150に伝達されるかについて説明する。
まず、第1のモードにおいては、前述のとおり、第1の流路11と第2の流路21とは連通している。したがって、アクチュエータ20を作動させると、前述のとおり、アクチュエータピストン28が流体(例えば作動油)を押し込むことで流体圧を発生させることができる。この流体圧は、自動モード時においては、第2の流路21、自動モード用流路200、及び第1の流路11を経由してクラッチカバー12に伝達することでクラッチ10を作動(クラッチ10を切断)させることができる。この際、第1の弁70は閉じられるように制御部1000によって制御される。
次に、第1のモードから、第2のモードへ切り替えを行う場合、制御部1000によって通電された第1の弁70は弁を開くようにする。そうすると、その後のアクチュエータ20の作動によって発生した流体圧は、第2分岐路、連通孔115を経由して、駆動室140に案内されて、移動部材150の外壁150aが流体圧によって押圧されて(図9においては紙面右方向へ押圧)、移動部材150は摺動することができる。なお、第1の弁は、移動部材150の突出部156がガイド部材120の縁部120w、及び筐体110の第1の内壁段差110eに当接する位置、すなわち第2のモード(手動モード)に対応する位置に達するまで、制御部1000によって通電され、弁が開かれている。この間、第2の弁71は常に非通電とされ、弁は閉じられている。
次に、第1のモードから第2のモードへの切り替えが完了した場合には(図9から図10への切り替えが完了)、第1の弁70を非通電として弁を閉じる。また、第2の弁71も引続き非通電とされ弁を閉じている。したがって、一旦駆動室140に案内された流体圧は逃げ場を失い、結果的に、駆動室140に密閉される。これによって、必要な時間だけ、移動部材150を第2のモードに対応する位置に維持させることができる。また、第1の弁70は、第1のモードから第2のモードへ切り替えを行う場合にのみ通電されればよいため、アクチュエータ20の常時通電の必要もなく、且つ第1の弁を開くべく制御部1000から通電させる必要もないため、消費電力を低減することができる。
最後に、第2のモードから再び第1のモードへ復帰させる場合には、第1の弁70はそのまま非通電として弁を閉じたままとし、第2の弁71は制御部1000によって通電されて弁を開くようにする。そうすると、駆動室140に閉じ込められていた流体圧は、第2の弁71及び第5の流路を経由して、最終的にタンク36に押し戻されて吸収される。
1−8−4.アクチュエータ20及びクラッチペダル30による駆動
図9及び図10に示した、アクチュエータ20を駆動源として移動部材150を摺動させる場合に加えて、さらに、クラッチペダル30も駆動源とする場合について、図11及び図12を参照して説明する。この構成においても、追加の駆動源60を用いる必要もなく、クラッチ断接装置を小型化することができるため好ましい。
図11及び図12を参照して(図11は自動モード時、図12は手動モード時)、アクチュエータ20及びクラッチペダル30を移動部材150の摺動の駆動源として使用する場合について、以下詳しく説明する。なお、既に図4乃至図10と共通する要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
まず、本構成にかかるクラッチ断接装置1においては、図9及び図10の場合と比較すると、新たに、第3の流路から分岐し、一端がクラッチシリンダ32に連結され、他端がモード切替部100に連結される第3分岐路31aと、第3分岐路31a上に設けられる第3の弁72と、を新たに有する。他方、図9及び図10において設けられた第5の流路51と、第5の流路51上に設けられる第2の弁71は、本構成においては不要となる。なお、第3分岐路31aは、第3の弁72とモード切替部100との間で第2分岐路21aと合流する。また、第1の弁70及び第3の弁72は、例えば非通電時に弁を閉じ、通電時には弁を開くソレノイドバルブである。ソレノイドバルブの通電、非通電は制御部1000によって制御される。
モード切替部100においては、図9及び図10と同一である。なお、本構成においても、人の手又は追加の駆動源60を要しないため、移動部材150の軸部152は、筐体110の外側まで挿通される必要はない。したがって、挿通孔119を設ける必要はない。
自動モード時である図11を第1のモード(始点)、手動モード時である図12を第2のモード(終点)と想定して、以下クラッチシリンダ32(クラッチペダル30)によって発生する流体圧が、どのようにして移動部材150に伝達されるかについて説明する。
まず、第1のモードにおいては、前述のとおり、第1の流路11と第2の流路21とは連通している。したがって、クラッチペダル30の操作によって、クラッチシリンダ32に充填された流体(例えば作動油)が押し込まれることで流体圧を発生させることができる。この流体圧は、自動モード時においては、第3の流路31、反力供給流路400、及び第4の流路41を経由して反力機構部40に伝達されて反力を発生させることができる。この際、第3の弁72は閉じられるように制御部1000によって制御される。
次に、第1のモードから、第2のモードへ切り替えを行う場合、制御部1000によって通電された第3の弁72は弁を開くようにする。そうすると、その後のクラッチシリンダ32の作動によって発生した流体圧は、第3分岐路、連通孔115を経由して、駆動室140に案内されて、移動部材150の外壁150aが流体圧によって押圧されて(図11においては紙面右方向へ押圧)、移動部材150は摺動することができる。なお、第3の弁は、移動部材150の突出部156がガイド部材120の縁部120w、及び筐体110の第1の内壁段差110eに当接する位置、すなわち第2のモード(手動モード)に対応する位置に達するまで、制御部1000によって通電され、弁が開かれている。この間、第1の弁70は常に非通電とされ、弁は閉じられている。
次に、第1のモードから第2のモードへの切り替えが完了した場合には(図11から図12への切り替えが完了)、第3の弁72を非通電として弁を閉じる。また、第1の弁70も引続き非通電とされ弁を閉じている。したがって、一旦駆動室140に案内された流体圧は逃げ場を失い、結果的に、駆動室140に密閉される。これによって、必要な時間だけ、移動部材150を第2のモードに対応する位置に維持させることができる。また、第3の弁72は、第1のモードから第2のモードへ切り替えを行う場合にのみ通電されればよいため、消費電力を低減することができる。また、一旦第2のモードへの切り替えが完了した後は、クラッチペダル30の踏み込み維持が必要ないため、運転者の労力や違和感を低減することができる。
最後に、第2のモードから再び第1のモードへ復帰させる場合には、第1の弁70はそのまま非通電として弁を閉じたままとし、第3の弁72は制御部1000によって通電されて弁を開くようにする。そうすると、駆動室140に閉じ込められていた流体圧は、第3の弁72及び第3分岐路31aを経由して、最終的にクラッチシリンダ32を介してタンク36に押し戻されて吸収される。
なお、本構成において、図9及び図10のように、アクチュエータ20を作動させることによって、移動部材150を摺動させた場合、アクチュエータ20の作動によって発生された流体圧は、第3の弁72及び第3分岐路を経由して、最終的にクラッチシリンダ32を介してタンク36に押し戻されて吸収される。
2.第2の実施形態に係るモード切替部100の構成
続いて、図13乃至図15を参照して、第2の実施形態に係るモード切替部100の構成について、詳しく説明する。
図13は、自動モード時における本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。図14は、中間モード時における本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。図15は、手動モード時における本発明の第2の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。なお、モード切替部100以外の各要素の構成は、第1の実施形態と同じであるため、ここでは説明を省略する。
図13及び図15に示すように、モード切替部100は、筒状の筐体110と、筐体110の内壁110hに沿って嵌合され一端面及び他端面がともに開口する中空且つ筒状の3つのガイド部材160、筐体110内を移動(図13においては紙面上下方向に摺動)する略円柱状の3つの移動部材150と、筐体110内に設けられ3つの移動部材150を収容する3つの収容室170と、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第2の流路21を連通可能とする自動モード用流路200(図13参照。図15においては手動モード時のため、第1の流路11と第2の流路21とは不通となっている)と、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第3の流路31を連通可能とする手動モード用流路300(図13においては自動モード時のため、第1の流路11と第3の流路31とは不通となっている。したがって、図15参照)と、を少なくとも含む。また、モード切替部100は、さらに、筐体110の内部を経由して第3の流路31と第4の流路41を連通可能とする反力供給流路400を有していてもよい(図13参照。図15においては手動モード時のため、第3の流路31と第4の流路41とは不通となっている)。
2−1.筐体110及び収容室170
筐体110は、第1の実施形態にて説明したものとほぼ同様のものを使用することができるため、図4乃至図6と同一の符号を付した要素については、その詳細な説明は省略する。
図13乃至図15に示すように、第2の実施形態に係る筐体110は、例えば全体として円筒状の形状を有し、3つの移動部材150をそれぞれ収容する3つの収容室170を形成する。3つの収容室170は、筐体110の内部に設けられた貫通孔310及び貫通孔320を介して直列的に連通される。なお、貫通孔310及び貫通孔320は、後述する手動モード用流路300の一部を形成する。
3つの収容室170は、それぞれ筐体110の内壁110hに囲まれて形成される。各収容室170の内径は、移動部材150の外径と略同一になるように設計される。これによって、筐体110の内壁110hは移動部材150の外壁150aに当接して、移動部材150の収容室170内における摺動(図13においては紙面上下方向)を案内している。
なお、筐体110の内部には、円周状の切欠き110jが複数(例えば、各収容室170につき1つ設けられ、合計3つ)設けられてもよい。この複数の切欠き110jには、それぞれシール部124が設けられる。これにより、流体(例えば作動油)が筐体110の内部で漏れないようにすることができる。
筐体110の内壁110hの一部には、後述するガイド部材160を内壁110hに沿って嵌入し固定するための第4の内壁段差110iが設けられる。
2−2.ガイド部材160
図13乃至図15に示すように、ガイド部材160は、3つの収容室170内にそれぞれ設けられ(合計3つのガイド部材160が設けられ)、筐体110の内壁110hに沿って嵌入、固定されている。3つのガイド部材160は、それぞれ、例えば全体として中空且つ円筒状の形状を有し、その一端面160x及び他端面160yはそれぞれ開口している。この開口した一端面160x及び他端面160yは、その内壁160aによって自動モード用流路200及び反力供給流路400を形成する。具体的には、自動モード時である図13に示すように、連通孔111と連通孔112を結ぶ流路上(自動モード用流路200上)には、ガイド部材160(図13においては、右側の収容室170内に設けられたガイド部材160)の一端面160x及び他端面160yが設けられており、この両端面が開口することによって、連通孔111と連通孔112が連通される。同様に、連通孔113と連通孔114を結ぶ流路上(反力供給流路400上)にも、ガイド部材160(図13においては、左側の収容室170内に設けられたガイド部材160)の一端面160x及び他端面160yが設けられており、この両端面が開口することによって、連通孔113と連通孔114が連通される。
各ガイド部材160の外壁160cは、筐体110の内壁110hに対向し当接する。また、ガイド部材160の外壁160cの一部には、ガイド部材160の径方向外側に張り出した張り出し部160dが設けられており、この張り出し部160dが筐体110の内壁に設けられた第4の内壁段差110iに嵌ることによって、ガイド部材160は筐体110の内壁に沿って嵌入され、固定される。
さらに、図13に示すように、3つのガイド部材160のうちの1つ(図13においては中央の収容室170内に設けられたガイド部材160)は、その内壁160aによって、移動部材150の摺動を案内する。具体的には、1つのガイド部材160の内径は、移動部材150の外径と略同一となるように設計されることによって、ガイド部材160の内壁160aは移動部材150の外壁150aに当接して、移動部材150の収容室170内における摺動(図13においては紙面上下方向)を案内している。
さらに、図13に示すように、各ガイド部材160は、一端面160xの開口面が他端面160yの開口面よりも小さくなるように設計される。具体的には、各ガイド部材160は、一端面160x近傍あたりの内壁160aが内側に突き出すような形状を有する。これにより、ガイド部材160の縁部160vを一端面160xの近傍に設けることができる。図13乃至図15に示すように、各縁部160v(3つのガイド部材160のそれぞれに縁部160vは設けられる)は、移動部材150の突出部156と当接することができる。例えば、自動モード時である図13においては、ガイド部材160のうちの1つ(図13においては中央の収容室170内に設けられたガイド部材160)において、縁部160vが移動部材150の突出部156と当接している。これによって、後述する手動モード用流路300が閉塞される。なお、移動部材150の突出部156が縁部160vに当接すると、移動部材150の一方向の摺動(例えば、図13における紙面中央の移動部材150においては、紙面上方向への摺動)が規制される。
他方、手動モード時である図15においては、ガイド部材160のうちの2つ(図15においては、紙面左右2つの収容室170内に設けられた2つのガイド部材160)において、縁部160vが移動部材150の突出部156とそれぞれ当接している。これによって、後述する自動モード用流路300及び反力供給流路400が閉塞される。なお、この場合においては、移動部材150の突出部156が縁部160vに当接すると、移動部材150の一方向の摺動(例えば、図15における紙面左右2つの移動部材150においては、紙面下方向への摺動)が規制される。
なお、ガイド部材160の縁部160v近傍は、移動部材150の突出部156との当接箇所を増加させて円周状の線接触ではなく面接触できるよう、滑らかなテーパー形状を有していることが好ましい。これによって、縁部160vと移動部材150の突出部156との接触面積を増やして、自動モード用流路200、手動モード用流路300、及び反力供給流路400を必要な時に確実に閉塞できるようにすることができる。
2−3.移動部材150
第2の実施形態においては、3つの収容室170内にそれぞれ移動部材150が設けられる(合計3つの移動部材150)。このうち、図13乃至図15に示すように、3つの収容室170のうち、紙面左右の収容室170内に設けられる移動部材150は略同一の形状を有していてもよい。他方、紙面中央の収容室170内に設けられる移動部材150は、2つの構成に分割される。これは、紙面中央の移動部材150と紙面左右の移動部材150はその目的が異なることに起因する。具体的には、紙面左の移動部材150は、手動モード時において反力供給流路400を閉塞するために設けられ、紙面右の移動部材150は、手動モード時において自動モード用流路200を閉塞するために設けられる。一方、紙面中央の移動部材150は、自動モード時において手動モード用流路300を閉塞するために設けられる。したがって、紙面中央の移動部材150だけが、ガイド部材160の縁部160vと当接しなければならないタイミングが異なるために、前述のように、紙面左右の移動部材150とは異なる形状を有している。
第1の実施形態においては、移動部材150の胴体部154の内部を挿通する軸部152が設けられていたが、第2の実施形態においては、かかる軸部152は設けられていない。これにより、移動部材150を摺動させる駆動力は、胴体部154に直接伝達される。ここでいう、移動部材150の胴体部154とは、移動部材150の本体部分のことを指し、筐体110の内壁110h又はガイド部材160の内壁160aの内径と略同一の外径を有し、筐体110の内壁110h又はガイド部材160の内壁160aによって移動部材150の摺動(図13においては紙面上下方向への摺動)が案内される部分を含む。また、胴体部154の一部の外径が、筐体110の内壁110hよりも小さく形成されることにより、対向する筐体110の内壁110hとの間において、後述する手動モード用流路300を形成する。図13乃至図15における紙面中央の移動部材150においては、胴体部154が2つに分割されているということができる。
図13乃至図15における紙面中央の移動部材150の胴体部154は、上下2つに分割される。紙面上側の胴体部154には、駆動力が直接伝達される。この紙面上側の胴体部154には紙面下側の移動部材150の胴体部154に設けられた突出部156の摺動を案内する支持部154bを有する。具体的には、紙面上側の胴体部154が後述する駆動力によって摺動(図13においては紙面下方向)すると、紙面下側の胴体部154に設けられた突出部156に当接し、突出部156を紙面下方向への摺動を支持する。逆に、紙面上側の胴体部154が摺動した後に、別方向に摺動(図13においては紙面上方向へ摺動)すると、突出部156も紙面上方向へ摺動することになる。
図13乃至図15に示すように、各移動部材150の突出部156は、胴体部154の端面からガイド部材160の内壁160a又はガイド部材160の外壁160cの方向に向かって突出する(厳密にはガイド部材160の開口面160xに向かって突出しているが、突出部156の少なくとも一部は、ガイド部材160の内壁160a又は外壁160cに向かっていると見ることができる)。各移動部材150の突出部156は半球状の形状を有している。これは、前述したとおり、ガイド部材160の縁部160v近傍が滑らかなテーパー形状となっていることに対応する。これによって、縁部160vと移動部材150の突出部156との接触面積を増やして、自動モード用流路200、手動モード用流路300、及び反力供給流路400を必要な時に確実に閉塞できるようにすることができる。
さらに、各移動部材150には、第1の実施形態において説明した第1の弾性部材を設けることができる。第1の実施形態における第1の弾性部材と共通する要素であるため、ここではその詳細な説明は省略する。なお、各移動部材150の具体的な駆動方法については、後述する。
2−4.自動モード用流路200
図13に示すように、自動モード用流路200は、ガイド部材160の内部を経由して第1の流路11と第2の流路21を連通可能とする。自動モード用流路200は、その一部に、連通孔111及び連通孔112を含む。さらに、連通孔111及び連通孔112を筐体110の内部にて連通させる流路210及び流路212を有する。
流路210は、ガイド部材160の内壁160aに囲まれた領域であって、ガイド部材160の一端面160x及び他端面160yの2つの開口面を結ぶ流路である。
流路212は、ガイド部材160の一端面160xを一端として連通孔111まで延び、ガイド部材160の外壁160cと移動部材150の突出部156との間に形成される流路である。
なお、図13及び図14に示すように、自動モード時及び中間モード時においては、流路210及び流路212は閉塞されることがないため、第1の流路11と第2の流路21を連通させることができる。
他方、図15に示すように、手動モード時においては、移動部材150の突出部156がガイド部材160の縁部160vに当接することによって流路212が閉塞される。これにより、手動モード時においては、第1の流路11と第2の流路21は不通となる。
2−5.手動モード用流路300
図15に示すように、手動モード用流路300は、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第3の流路31を連通可能とする。手動モード用流路300は、その一部に、連通孔111及び連通孔113を含み、さらに、連通孔111及び連通孔113を筐体110の内部にて連通させる流路312、流路314、流路316、貫通孔310、及び貫通孔320を有する。手動モード用流路300は、これら全ての要素のいずれもが閉塞されることがない限り第1の流路11と第3の流路31を連通させることができる。
図15に示すように、流路312は、移動部材150の胴体部154の外径が筐体110の内壁110hの内径よりも小さく形成される部分において、移動部材150の胴体部154の外壁150aと筐体110の内壁110hとの間に円周状の間隙が設けられる。この間隙が流路312として形成される。流路312の一端は連通孔113に連通し、他端は貫通孔310に連通する。
図15に示すように、流路314は、一端が貫通孔310に連通し、ガイド部材160の内壁160aと移動部材150の突出部156との間、及びガイド部材160の外壁160cと移動部材150の胴体部154における支持部154bの脇を抜けて、貫通孔320に他端が連通する。
流路316は、流路312と同様、移動部材150の胴体部154の外径が筐体110の内壁110hの内径よりも小さく形成される部分において、移動部材150の胴体部154の外壁150aと筐体110の内壁110hとの間に円周状の間隙が設けられる。この間隙が流路316として形成される。流路316の一端は貫通孔320に連通し、他端は連通孔111に連通する。
なお、図14及び図15に示すように、中間モード時及び手動モード時においては、流路312、流路314、及び流路316は閉塞されることがないため、第1の流路11と第3の流路31を連通させることができる。
他方、図13に示すように、自動モード時においては、移動部材150の突出部156がガイド部材160の縁部160vに当接することによって流路314が閉塞される。これにより、自動モード時においては、第1の流路11と第3の流路31は不通となる。
2−6.反力供給流路400
図13に示すように、反力供給流路400は、ガイド部材160の内部を経由して第3の流路31と第4の流路41を連通可能とする。反力供給流路400は、その一部に、連通孔113及び連通孔114を含む。さらに、連通孔113及び連通孔114を筐体110の内部にて連通させる流路404及び流路406を有する。
流路404は、ガイド部材160の一端面160xを一端として連通孔113まで延び、ガイド部材160の外壁160cと移動部材150の突出部156との間に形成される流路である。
流路406は、ガイド部材160の内壁160aに囲まれた領域であって、ガイド部材160の一端面160x及び他端面160yの2つの開口面を結ぶ流路である。
なお、図13及び図14に示すように、自動モード時及び中間モード時においては、流路404及び流路406は閉塞されることがないため、第3の流路31と第4の流路41を連通させることができる。
他方、図15に示すように、手動モード時においては、移動部材150の突出部156がガイド部材160の縁部160vに当接することによって流路404が閉塞される。これにより、手動モード時においては、第3の流路31と第4の流路41は不通となる。
2−7.移動部材150の駆動方法
次に、移動部材150を収容室170内で摺動させる駆動手段について、図13乃至図21を参照して説明する。なお、第1の実施形態にて説明したものとほぼ同様のものを使用することができるため、図4乃至図12と同一の符号を付した要素については、その詳細な説明は省略する。
2−7−1.手動による駆動
図13乃至図15に示すように、筐体110には、移動部材150の胴体部154を筐体110の内部から外部へと挿通させる挿通孔119が設けられる。移動部材150の胴体部154は挿通孔119を介して筐体110の内部から外部へと延在する。胴体部154のうち、筐体110の外部に位置する駆動入力部154xにおいて、人が手を使って押したり(図13においては紙面左方向)引いたり(図13においては紙面右方向)する略鍵型の操作端子65から駆動力が入力される。これにより、移動部材150を摺動させることができる(図13においては紙面上下方向への摺動)。この構成により、簡易な方法で前記移動部材を移動させることができる。
2−7−2.追加駆動源による駆動
基本的な構成は前述した人の手による駆動と全く同じ場合において、人の手で駆動するかわりに、図16及び図17に示すように、追加の駆動源60、例えばモータ等、を用いてもよい。これにより、簡易な方法で前記移動部材を移動させることができる。
2−7−3.アクチュエータ20による駆動
図18及び図19に示すように、モード切替部100の基本的な構成は、前述の図13乃至図17から大幅に変更することなく、且つ、本発明の構成要素であるアクチュエータ20を駆動源として移動部材150を摺動させる場合である。なお、本構成は第1の実施形態における図9及び図10で説明したクラッチ断接装置1と、モード切替部100の構成を除いて、全く同じである。したがって、図9と図10との相違点に着目して以下説明する。図9及び図10と共通する要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本構成は、前述のような追加の駆動源60を用いる必要もないため、クラッチ断接装置を小型化することができるため好ましい。
図9と図18を比較する。図9では、第5の流路51は、第2の弁71とモード切替部100との間で第2分岐路21aと合流するが、図18においては、第5の流路51は、第2分岐路21aとは合流していない点で相違する。しかしながら、図18の実施形態においても、図9と全く同一の構成とすることはできるものの、クラッチペダル30やアクチュエータ20の配置構成によっては、図18のような配置とした方がよい場合も考えられる。したがって、図18の構成は、図9の構成の変形例であって、その効果は全く同一なものとなる。なお、図18の構成においては、第5の流路51はと第2分岐路21aは、駆動室140において合流するよう、連通孔116を新たに設けている。
上記に説明した以外の点、例えば、第1の弁70及び第2の弁71の制御については、図9と図18は全く同じとすることができ、その結果、アクチュエータ20により発生した駆動力の駆動室140への案内方法や、駆動力を最終的にタンク36へ押し戻す方法も全く同じとなり、図18の構成においては、図9の構成による効果を実現することができる。
2−7−4.アクチュエータ20及びクラッチペダル30による駆動
図18に示した、アクチュエータ20を駆動源として移動部材150を摺動させる場合に加えて、さらに、クラッチペダル30も駆動源とする場合についても、図11及び図12で説明した構成を用いることで実現することができる。この構成においても、追加の駆動源60を用いる必要もなく、クラッチ断接装置を小型化することができるため好ましい。なお、図20及び図21は、図18及び図19の構成に図11及び図12の構成を足し合わせた構成に過ぎないため、ここでは説明を省略する。
3.第3の実施形態に係るモード切替部100の構成
続いて、図22乃至図24を参照して、第3の実施形態に係るモード切替部100の構成について、詳しく説明する。
図22は、自動モード時における本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。図23は、中間モード時における本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。図24は、手動モード時における本発明の第3の実施形態に係るモード切替部の概略断面図である。なお、モード切替部100以外の各要素の構成(例えばアクチュエータ20やクラッチペダル30)は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同じであるため、ここでは説明を省略するが、第3の実施形態においては、第1の流路11と第3の流路31がそれぞれ分岐されており、第1の流路11b及び第3の流路31bが新たに設けられている。なお、第3の流路31を分岐させることなく(第3の流路31bを新たに設けることなく)、第3の流路31が第1の流路11及び第4の流路41の両方に対して連通可能とするように、後述する移動部材150の内部に、新たな貫通路を設ける等の手段を講じることも可能である。ただし、移動部材150の構造が複雑なものとなってしまうため、第3の流路31bを新たに設ける方が好ましい。
図22及び図24に示すように、モード切替部100は、筒状の筐体110と、筐体110内で回動する球状の3つの移動部材150と、筐体110の内部であって3つの移動部材150を収容する収容室170と、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第2の流路21を連通可能とする自動モード用流路200(図22参照。図24においては手動モード時のため、第1の流路11と第2の流路21とは不通となっている)と、筐体110の内部を経由して第1の流路11と第3の流路31を連通可能とする手動モード用流路300(図22においては自動モード時のため、第1の流路11と第3の流路31とは不通となっている。したがって、図24参照)と、を少なくとも含む。また、モード切替部100は、さらに、筐体110の内部を経由して第3の流路31と第4の流路41を連通可能とする反力供給流路400を有していてもよい(図22参照。図24においては手動モード時のため、第3の流路31と第4の流路41とは不通となっている)。
3−1.筐体110及び収容室170
筐体110は、第1の実施形態にて説明したものとほぼ同様のものを使用することができるため、図4乃至図6と同一の符号を付した要素については、その詳細な説明は省略する。
図22乃至図24に示すように、第3の実施形態に係る筐体110は、例えば全体として中空で円筒状の形状を有し、3つの移動部材150を収容する収容室170を形成する。収容室170は、筐体110の内部に設けられた中空部全体において形成される。
筐体110の内壁110kは、凹凸のない平坦な面を形成することで、筐体110全体に一様の厚みをもたらしている。
第3の実施形態にかかるクラッチ断接装置1においては、前述のとおり、新たに第1の流路11b及び第3の流路31bが設けられるために、これらの流路に対応する、連通孔111b及び113bが筐体110に設けられる。連通孔111bは、筐体110の内部と第1の流路11bを連通し、連通孔113bは、筐体110の内部と第3の流路31bを連通する。
3−2.移動部材150
図22乃至図24に示すように、移動部材150は、球状の形状を有する3つの移動部材150x、150y、及び150zを一体的に組み合わせて形成される(第3の実施形態においては、移動部材150x、150y、及び150zを総称して移動部材150という)。各移動部材150x、150y、及び150zは、それぞれ軸部152b、152c、及び152d(第3の実施形態においては、軸部152b、軸部152c、及び軸部152dを総称して軸部152という)によって一体的に連結されており、軸部152b、152c、及び152dを軸心として一体的に回動する。各移動部材150x、150y、及び150zには、各移動部材の中心点を通り、各移動部材の一端から他端まで貫通する貫通路330、貫通路340、及び貫通路350を有する。貫通路330は、後述する手動モード用流路300の一部を形成する。貫通路340は、後述する反力供給流路400の一部を形成する。貫通路350は、後述する自動モード用流路200の一部を形成する。
図22乃至図24に示すように、貫通路340と貫通路350は相対的に平行(図22において紙面左右方向に平行)となるように形成される方が好ましい。これは、貫通路340は、後述するとおり、反力供給流路400の一部を形成し、貫通路350は自動モード用流路200の一部を形成することに起因する。より具体的には、自動モード時においては、自動モード用流路200と反力供給流路400はともに閉塞されることなく、対応する連通孔(図22においては、連通孔111と連通孔112、及び連通孔113bと連通孔114)を連通させて、流体(作動油)の流れを案内しなければならないため、貫通路340と貫通路350は相対的に平行となるよう形成される方が好ましい。但し、自動モード用流路200及び反力供給流路400が同じタイミングにおいて閉塞又は開通される限りにおいては、貫通路340及び貫通路350の相対関係は適宜選択することができる。
他方、図22乃至図24に示すように、貫通路330は、貫通路340及び貫通路350に対して相対的に直行(図22においては、貫通路330は紙面表裏方向に延び、貫通路340及び貫通路350は紙面左右方向に延びる)するように形成される方が好ましい。貫通路330は、後述するとおり手動モード用流路300の一部を形成することに起因する。より具体的には、手動モード時においては、自動モード用流路200と反力供給流路400が共に閉塞される必要があるのに対し、手動モード用流路300は閉塞されることなく、対応する連通孔(図24においては、連通孔113と連通孔111b)を連通させて、流体(作動油)の流れを案内しなければならない。したがって、貫通路330は、貫通路340及び貫通路350とは少なくとも相対的に平行とならないよう形成される方が好ましく、より好ましくは相対的に直行することが好ましい。
なお、各貫通路は、アクチュエータ20、クラッチペダル30、及び反力機構部40の配置関係、筐体110における連通孔111、112、113、114の配置場所等によって、自動モード用流路200、手動モード用流路300、及び反力供給流路400のいずれにも対応することができる。したがって、各貫通路は、前述とは異なる役割(例えば、貫通路330が自動モード用流路200の一部を形成する場合もありうる)が割り当てられる場合もある。
図22乃至図24に示すように、各移動部材150x、150y、及び150zの直径は、全て製造上の誤差を除き、同一なものとされ、筐体110の内径と略同一(厳密には、筐体110の内径の方がわずかに大きい)とされる。これにより、貫通路330、貫通路340、及び貫通路350の各開口面が、対応する連通孔111、連通孔111b、連通孔112、連通孔113、連通孔113b、及び連通孔114と隙間を形成することなく連通され、流体(例えば作動油)の収容室170内への漏れや、各流路における流体圧(駆動力)の損失を防ぐことができる。なお、筐体110における各連通孔と、各移動部材150x、150y、及び150zに設けられた各貫通路との間で確実に流体の漏れを防ぐために、各連通孔の端部には、各移動部材の回動を妨げない範囲において、シーリングやゴム部材が設けられる方が好ましい。
ところで、図22乃至図24においては、移動部材150は、3つの各移動部材150x、150y、及び150zを組み合わせて形成されているが、例えば、筐体110の内径と略同一の直径を有する1つの円柱を用いて、各各移動部材150x、150y、及び150zを代用しても、本構成を実現することができる。
3−3.自動モード用流路200
自動モード用流路200は、前述のとおり、第1の流路11と第2の流路21を連通可能とするものである。図22に示すように、自動モード用流路200は、連通孔111、連通孔112、及び貫通路350によって形成される。
なお、図22及び図23に示すように、自動モード時及び中間モード時においては、連通孔111、連通孔112、及び貫通路350は閉塞されることがないため、第1の流路11と第2の流路21を連通させることができる。
他方、図24に示すように、手動モード時においては、図22の場合から移動部材150zが90°回動することによって、貫通路350の開口面と連通孔111及び連通孔112が対向しない位置関係となる。これによって、自動モード用流路200は移動部材150zの外壁150aによって閉塞される。これにより、第1の流路11と第2の流路21は不通となる。
3−4.手動モード用流路300
手動モード用流路300は、前述のとおり、第1の流路11(第1の流路11b)と第3の流路31を連通可能とするものである。図24に示すように、手動モード用流路300は、連通孔111b、連通孔113、及び貫通路330によって形成される。
なお、図23及び図24に示すように、中間モード時及び手動モード時においては、連通孔111、連通孔113b、及び貫通路330は閉塞されることがないため、第1の流路11(第1の流路11b)と第3の流路31を連通させることができる。
他方、図22に示すように、手動モード時においては、図24の場合から移動部材150xが90°回動することによって、貫通路330の開口面と連通孔111b及び連通孔113が対向しない位置関係となる。これによって、手動モード用流路300は移動部材150xの外壁150aによって閉塞される。これにより、第1の流路11(第1の流路11b)と第3の流路31は不通となる。
3−5.反力供給流路400
反力供給流路400は、前述のとおり、第3の流路31(第3の流路31b)と第4の流路41を連通可能とするものである。図22に示すように、反力供給流路400は、連通孔113b、連通孔114、及び貫通路340によって形成される。
なお、図22及び図23に示すように、自動モード時及び中間モード時においては、連通孔113b、連通孔114、及び貫通路340は閉塞されることがないため、第3の流路31(第3の流路31b)と第4の流路41を連通させることができる。
他方、図24に示すように、手動モード時においては、図22の場合から移動部材150yが90°回動することによって、貫通路340の開口面と連通孔113b及び連通孔114が対向しない位置関係となる。これによって、反力供給流路400は移動部材150yの外壁150aによって閉塞される。これにより、第3の流路31(第3の流路31b)と第3の流路31は不通となる。
3−6.移動部材150の駆動方法
次に、移動部材150を収容室170内で摺動させる駆動手段について、図22乃至図30を参照して説明する。なお、図4乃至図21と同一の符号を付した要素については、その詳細な説明は省略する。
3−6−1.手動による駆動
図22乃至図24に示すように、筐体110には、移動部材150の軸部152(軸部152b)を筐体110の内部から外部へと挿通させる挿通孔119が設けられる。移動部材150の軸部152(軸部152b)は、挿通孔119を介して筐体110の内部から外部へと延在する。軸部152(軸部152b)のうち、筐体110の外部に位置する駆動入力部152xに対して、人が手を使って回転力(例えば図22においては反時計回り)を付与することで、移動部材150は回動する。なお、図22乃至図24に示すように、駆動入力部152xは、人の手によって操作される操作端子65を軸支しているので、操作端子65が人の手によって回動されると、軸部152(軸部152b)も回動する。
3−6−2.追加駆動源による駆動
基本的な構成は前述した人の手による駆動と全く同じ場合において、人の手で回転力を付与するかわりに、図25及び図26に示すように、追加の駆動源60、例えばモータ等、を用いてもよい。これにより、簡易な方法で前記移動部材を回動させることができる。
3−6−3.アクチュエータ20による駆動
図27及び図28に示すように、モード切替部100の基本的な構成は、前述の図22乃至図26から大幅に変更することなく、且つ、本発明の構成要素であるアクチュエータ20を駆動源として移動部材150を回動させる場合である。図9及び図10と共通する要素については、同一の符号を付し、その目的とするところも共通するため、その詳細な説明は省略する。本構成は、前述のような追加の駆動源60を用いる必要もないため、クラッチ断接装置を小型化することができるため好ましい。
図27及び図28(図27は自動モード時、図28は手動モード時)に示すように、第1の実施形態及び第2の実施形態における駆動室140に相当する回動室1400(回動室とは第1の実施形態及び第2の実施形態における駆動室と同義の意味として扱うものとする)が、筐体110の内部に新たに設けられる。回動室1400は、筐体110に設けられた連通孔115を介して第2分岐路21aと連通する。図27及び図28に示すように、回動室1400は、筐体110の内部上方に1つ設けられてよいし、筐体110の内部下方に更に1つ(合計2つ)第2分岐路21aに連通するように設けてもよい。なお、本構成においては、人の手や追加駆動源60を要しないため、挿通孔119を設ける必要はない。
図27及び図28に示すように、回動室1400は、収容室170とは筐体110の内壁110kによって隔離されているが、軸部152(軸部152b)は筐体110の内部に設けられた挿通孔119aを介して収容室170から回動室1400へと挿通されている。回動室1400は、外部からの流体圧を案内する案内室1410と、軸部152(軸部152b)に軸支され、案内室1410に案内された流体圧によって回動する回動部1420と、回動部1420の回動路1430と、回動路1430内に設けられ回動部1420を付勢する付勢手段1440と、回動部1420の回動を規制する規制部1450と、を有する。回動部1420は、移動部材150の軸部152(軸部152b)を軸支しながら、筐体110の内壁110kに沿って回動室1400内を回動する。
これによって、前述のとおり、アクチュエータ20の作動により発生させられた流体圧がまず回動室1400内の案内室1410内に案内される。そうすると、この流体圧によって回動部1420は押圧され、回動路1430内に配置された付勢手段1440を弾性変形させながら回動路1430において回動する(図27においては反時計回り)。回動部1420の回動は、回動部1420の他端が規制部1450に当接すると終了する(図28参照)。このように、回動部1420が回動することによって、回動部1420を軸支する軸部152(軸部152b)も同様に回動することで、移動部材150全体をも回動させることができる。
その後、流体圧が解放(タンク36に押し戻される)されると、回動部1420は付勢手段1440の付勢力によって図27の初期位置まで戻る(時計回りに回動する)。
3−6−4.アクチュエータ20及びクラッチペダル30による駆動
図27及び図28に示した、アクチュエータ20を駆動源として移動部材150を回動させる場合に加えて、さらに、クラッチペダル30も駆動源とする場合についても、図11及び図12で説明した構成を用いることで実現することができる。この構成においても、追加の駆動源60を用いる必要もなく、クラッチ断接装置を小型化することができるため好ましい。なお、図29及び図30は、図27及び図28の構成に図11及び図12の構成を足し合わせた構成に過ぎないため、ここでは説明を省略する。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数等は適宜変更して実施することができる。クラッチ断接装置の各部の配置や構成等は、上記実施形態には限定されない。
1 クラッチ断接装置
10 クラッチ
11、11b 第1の流路
12 クラッチカバー
20 アクチュエータ
21 第2の流路
21a 第2分岐路
30 クラッチペダル
31、31b 第3の流路
31a 第3分岐路
32 クラッチシリンダ
36 タンク
40 反力機構部
41 第4の流路
51 第5の流路
60 駆動源
70 第1の弁
71 第2の弁
72 第3の弁
100 モード切替部
110 筐体
110a−110i、110k 筐体の内壁
111、112、113、114、115、116 連通孔
119 挿通孔
120、130、160 ガイド部材
120a、130a、130b、160a ガイド部材の内壁
120c、120t、130c、160c ガイド部材の外壁
120x、120y、130x、160x、160y ガイド部材の端面(開口)
120v、120w、160v ガイド部材の縁部
140 駆動室
150、150x、150y、150z 移動部材
150a 移動部材の外壁
152、152b、152c、152d 軸部
152a 軸延在部
156 突出部
170 収容室
180 (第1の)弾性部材
200 自動モード用流路
300 手動モード用流路
310 第1の貫通孔
320 第2の貫通孔
330、340、350 貫通路
400 反力供給流路
1000 制御部
1400 回動室(駆動室)

Claims (18)

  1. クラッチをアクチュエータによって作動させる自動モードと前記クラッチをクラッチペダルによって作動させる手動モードとの間で流路を切り替えるクラッチ断接装置であって、
    一端が前記クラッチに連結される第1の流路と、
    一端が前記アクチュエータに連結される第2の流路と、
    一端が前記クラッチペダルに連結するクラッチシリンダに連結される第3の流路と、
    前記第1の流路の他端、前記第2の流路の他端、及び前記第3の流路の他端がそれぞれ連結されるモード切替部と、
    を備え、
    前記モード切替部は、筒状の筐体と、前記筐体の内部を経由して前記第1の流路と前記第2の流路とを連通させる自動モード用流路と、前記筐体の内部を経由して前記第1の流路と前記第3の流路とを連通させる手動モード用流路と、前記筐体内を移動する少なくとも1つの移動部材と、前記筐体内に設けられ前記移動部材を収容する収容室と、を有し、
    前記自動モードの場合には、前記第1の流路と前記第2の流路が前記自動モード用流路を介して連通し、且つ前記第1の流路と前記第3の流路が連通しないよう前記移動部材が前記手動モード用流路を閉塞する位置に前記収容室内において配置され、
    前記手動モードの場合には、前記第1の流路と前記第3の流路が前記手動モード用流路を介して連通し、且つ前記第1の流路と前記第2の流路が連通しないよう前記移動部材が前記自動モード用流路を閉塞する位置に前記収容室内において配置される、
    ことを特徴とするクラッチ断接装置。
  2. 前記クラッチ断接装置は、前記自動モードと、前記手動モードと、前記クラッチを前記アクチュエータ及び前記クラッチペダルのいずれによっても作動させる中間モードとの間でも流路を切り替え、
    前記中間モードの場合には、前記第1の流路と前記第2の流路が前記自動モード用流路を介して連通し、且つ前記第1の流路と前記第3の流路が前記手動モード用流路を介して連通するよう前記移動部材が前記収容室内において配置される、
    請求項1に記載のクラッチ断接装置。
  3. 一端が前記クラッチペダルに反力を加える反力機構部に連結され、他端が前記モード切替部に連結される第4の流路を更に備え、
    前記モード切替部は、前記筐体の内部を経由して前記第3の流路と前記第4の流路とを連通させる反力供給流路を更に有し、
    前記自動モード及び前記中間モードの場合には、前記第3の流路と前記第4の流路が前記反力供給流路を介して連通するよう前記移動部材が前記収容室内において配置され、
    前記手動モードの場合には、前記第3の流路と前記第4の流路が連通しないよう前記移動部材が前記反力供給流路を閉塞する位置に前記収容室内において配置される、
    請求項1又は2に記載のクラッチ断接装置。
  4. 前記自動モード用流路の少なくとも一部及び前記手動モード用流路の少なくとも一部は、前記筐体の内壁と前記移動部材の外壁との間に形成される間隙である、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のクラッチ断接装置。
  5. 前記モード切替部は、少なくとも一つの端面が開口する中空且つ筒状の複数のガイド部材を更に有し、
    前記ガイド部材は、前記筐体の内壁に沿って嵌合され、
    前記収容室は、前記筐体の内壁又は前記ガイド部材に囲まれて形成される、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のクラッチ断接装置。
  6. 前記移動部材の外壁には、前記筐体の内壁、前記ガイド部材の内壁、及び前記ガイド部材の外壁のいずれかの方向に突出する突出部が設けられ、
    前記移動部材が前記収容室内において移動することによって、前記突出部が前記筐体の内壁又は前記ガイド部材の縁部に当接することで、前記自動モードの場合には前記手動モード用流路を閉塞し、前記手動モードの場合には前記自動モード用流路及び前記反力供給流路を閉塞する、
    請求項5に記載のクラッチ断接装置。
  7. 前記突出部に当接する前記ガイド部材の縁部がテーパー状であり、
    前記突出部は、半球状である、
    請求項5又は6に記載のクラッチ断接装置。
  8. 前記モード切替部は、前記筐体内を移動する3つの前記移動部材と、前記筐体内に設けられ前記移動部材を収容する3つの前記収容室と、を有し、
    前記収容室は、前記筐体の延設方向に沿って並設され、且つ前記筐体に設けられた第1の貫通孔及び第2の貫通孔を介して直列的に連通され、
    前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔は、前記自動モード用流路又は前記手動モード用流路の一部である、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載のクラッチ断接装置。
  9. 前記移動部材は、前記収容室内において、前記筐体の内壁及び前記ガイド部材の内壁の少なくともいずれか一方に案内されて前記筐体の延設方向に摺動し、前記突出部が前記筐体の内壁又は前記ガイド部材の縁部に当接することにより、少なくとも一方向の摺動が規制される、請求項5乃至8のいずれか一項に記載のクラッチ断接装置。
  10. 前記移動部材は、前記収容室内を回動する球状又は円柱状であって複数の貫通路を有し、
    前記貫通路の一つは、前記自動モード用流路の一部であり、
    前記貫通路の他の一つは、前記手動モード用流路の一部であり、
    前記自動モードの場合には、前記第1の流路と前記第3の流路が連通しないよう前記移動部材が前記手動モード用流路を閉塞する位置に配置されるよう回動され、
    前記手動モードの場合には、前記第1の流路と前記第2の流路が連通しないよう前記移動部材が前記自動モード用流路を閉塞する位置に配置されるよう回動される、
    請求項1又は2に記載のクラッチ断接装置。
  11. 前記貫通路の更に他の一つは、前記反力供給流路の一部であり、
    前記手動モードの場合には、前記第3の流路と前記第4の流路が連通しないように前記移動部材が前記反力供給流路を閉塞する位置に配置されるように回動される、
    請求項10に記載のクラッチ断接装置。
  12. 前記第1の流路は、前記クラッチと前記モード切替部との間で2つの流路に分岐され、
    前記第3の流路は、前記クラッチシリンダと前記モード切替部との間で2つの流路に分岐される、
    請求項10又は11に記載のクラッチ断接装置。
  13. 前記筐体には、挿通孔が設けられ、
    前記移動部材は、前記挿通孔を挿通して前記収容室から前記筐体の外側まで延在する軸部、を有し、
    前記軸部に前記筐体の外部からの駆動力が伝達されて前記移動部材が前記収容室内で移動する、
    請求項1乃至12のいずれか一項に記載のクラッチ断接装置。
  14. 前記第2の流路から分岐し、一端が前記アクチュエータに連結され他端が前記モード切替部に連結される第2分岐路と、
    前記第2分岐路上に設けられる第1の弁と、
    前記第1の弁を制御する制御部と、
    を更に備え、
    前記モード切替部は、前記筐体の内壁及び前記ガイド部材の内壁のいずれか一方と前記移動部材の外壁とで包囲され前記筐体に設けられた連通孔を介して前記第2分岐路と連通する駆動室、を更に有し、
    前記自動モード及び前記手動モードのいずれか一方である第1のモードからもう一方の第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第1の弁が開かれ、前記アクチュエータの駆動により発生する駆動力が前記第2分岐路を経由して前記駆動室まで案内され、前記駆動力によって前記移動部材の外壁が押圧されて、前記移動部材が前記第1のモードに対応する位置から第2のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動する、
    請求項1乃至12のいずれか一項に記載のクラッチ断接装置。
  15. 前記クラッチシリンダに連結されるタンクと、
    一端が前記タンクと連結され他端が前記モード切替部に連結される第5の流路と、
    前記第5の流路上に設けられ前記制御部によって制御される第2の弁と、
    を更に備え、
    前記第5の流路は、前記第2の弁と前記モード切替部との間で前記第2分岐路と合流し、
    前記移動部材には、前記移動部材を前記第1のモードに対応する位置に戻す方向に付勢する弾性部材が具備され、
    前記第1のモードから前記第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第2の弁は閉じられ、
    前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了した後、前記第2のモードから前記第1のモードに戻す場合には、前記制御部によって前記第1の弁は閉じられ且つ前記第2の弁は開かれ、前記駆動力は前記駆動室から前記第5の流路を経由して前記タンクに回収され、前記移動部材は前記弾性部材の付勢力によって前記第1のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動する、
    請求項14に記載のクラッチ断接装置。
  16. 前記クラッチシリンダに連結されるタンクと、
    一端が前記タンクと連結され他端が前記モード切替部に連結される第5の流路と、
    前記第5の流路上に設けられ前記制御部によって制御される第2の弁と、
    を更に備え、
    前記駆動室は、前記筐体に設けられた2つの連通孔を介して前記第2分岐路と前記第5の流路を連通し、
    前記移動部材には、前記移動部材を前記第1のモードに対応する位置に戻す方向に付勢する弾性部材が具備され、
    前記第1のモードから前記第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第2の弁は閉じられ、
    前記第1のモードから第2のモードへの切り替えが終了した後、前記第2のモードから前記第1のモードに戻す場合には、前記制御部によって前記第1の弁は閉じられ且つ前記第2の弁は開かれ、前記駆動力は前記駆動室から前記第5の流路を経由して前記タンクに回収され、前記移動部材は前記弾性部材の付勢力によって前記第1のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動する、
    請求項14に記載のクラッチ断接装置。
  17. 前記第3の流路から分岐し、一端が前記クラッチシリンダに連結され他端が前記モード切替部に連結される第3分岐路と、
    前記第3分岐路上に設けられ前記制御部によって制御される第3の弁と、
    を更に備え、
    前記第3分岐路は、前記第3の弁と前記モード切替部との間で前記第2分岐路と合流し、
    前記第1のモードから第2のモードへ切り替える場合には、前記制御部によって前記第3の弁は開かれ、前記クラッチシリンダの駆動により発生する駆動力が前記第3分岐路を経由して前記駆動室まで案内され、前記駆動力によって前記移動部材の外壁が押圧されて、前記移動部材が前記第1のモードに対応する位置から第2のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動する、
    請求項14に記載のクラッチ断接装置。
  18. 前記クラッチシリンダに連結されるタンクを更に備え、
    前記移動部材には、前記移動部材を前記第1のモードに対応する位置に戻す方向に付勢する弾性部材が具備され、
    前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了したときは、前記制御部によって前記第3の弁は閉じられ、
    前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替えが終了した後、前記第2のモードから前記第1のモードに戻す場合には、前記制御部によって前記第3の弁は開かれ、前記駆動力は前記駆動室から前記第3分岐路を経由して前記タンクに回収され、前記移動部材は前記弾性部材の付勢力によって前記第1のモードに対応する位置まで前記収容室内において移動する、
    請求項17に記載のクラッチ断接装置。
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