JP2018123911A - デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造及び車両の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】デファレンシャルギヤにおけるデファレンシャルサイドギヤとドライブシャフトとの結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができるデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造及び車両の製造方法を提供する。
【解決手段】ドライブシャフト20はY方向に小径部、中間部20b、大径部20cを有する。小径部がデファレンシャルケース190内に挿入され、デファレンシャルサイドギヤと結合されている。大径部20cの端面20eとデファレンシャルケース190との間に環状の隙間領域が設けられており、シール部材24が隙間部分に配されている。シール部材24は金属部241とゴム部242とを有する。ゴム部242の外周部242aは、隙間領域の外周を覆っている。外周部242aは外部からの力の付加により弾性変形し、当該状態で大径部20cの端面20eの径方向内側の所定部分まで外部に露出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両におけるデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造及び車両の製造方法に関する。
車両の駆動系には、差動装置であるデファレンシャルギヤが挿設されている。デファレンシャルギヤには、ドライブシャフトが結合されている。従来技術に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造について、図10及び図11を用い説明する。
図10に示すように、デファレンシャルギヤ91は、デファレンシャルケース910と、デファレンシャルギヤケース911と、ピニオンシャフト912と、デファレンシャルピニオンギヤ913と、デファレンシャルサイドギヤ914と、を有する。デファレンシャルケース910には、ドライブシャフト92の挿入箇所に開口部が設けられている。
デファレンシャルギヤケース911は、デファレンシャルケース910内に収納されるとともに、デファレンシャルケース910に対して回転自在に支持されている。デファレンシャルピニオンギヤ913は、デファレンシャルギヤケース911に対して、ピニオンシャフト912を介して回転自在に支持されている。
デファレンシャルサイドギヤ914は、円筒形状を有し、外周部に設けられたギヤ部がデファレンシャルピニオンギヤ913に対して噛合している。
ドライブシャフト92は、Y方向において、小径部92a、中間部92b、大径部92cが順に設けられ、小径部92aがデファレンシャルケース910に対して、開口部から挿入されている。図10の拡大部分に示すように、ドライブシャフト92の小径部92aには、周方向に溝部92dが刻設されており、デファレンシャルサイドギヤ914に対して、スナップリング93により結合されている。
ドライブシャフト92の大径部92cには、その外周部にブラケット94が固定されている。ブラケット94は、デファレンシャルギヤ91におけるデファレンシャルサイドギヤ914とドライブシャフト92の結合状態を検査する際に、検査工具95を掛合させるための箇所として設けられている。結合状態の検査は、ブラケット94に掛合させた検査工具95に対して矢印Iの方向に力をかけることで行われる(特許文献1)。
図11に示すように、Y方向において、デファレンシャルケース910とドライブシャフト92の大径部92cとの間には、環状の隙間領域が存在し、当該領域にダストカバー96及びシール部材97が設けられている。ダストカバー96は、環状の金属部材であって、ドライブシャフト92における中間部周面92fに固定されている。
シール部材97は、金属部971と、ゴム部972と、押圧バネ973と、を有し、デファレンシャルケース910に固定されている。金属部971には隙間領域におけるドライブシャフト92の外周を覆う外周部971aが設けられ、ゴム部972にはダストカバー96の内周部分に先端部分が当接する内周部972aが設けられている。シール部材97は、金属部971の外周部971aとゴム部972aの内周部972aとにより、全体としてラビリンス部としての構成を有する。
特公昭61−28928号公報
しかしながら、上記従来技術に係るデファレンシャルギヤ91とドライブシャフト92との結合構造では、デファレンシャルギヤ91におけるデファレンシャルサイドギヤ914とドライブシャフト92の結合状態を検査のためにブラケット94を設けなければならず、製造コストの上昇に繋がる。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、デファレンシャルギヤにおけるデファレンシャルサイドギヤとドライブシャフトとの結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができるデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造及び車両の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、デファレンシャルギヤと、ドライブシャフトと、シール部材と、を備える。
前記デファレンシャルギヤは、開口部を有するデファレンシャルケースと、前記デファレンシャルケース内に収納され、互いに噛合するデファレンシャルピニオンギヤ及びデファレンシャルサイドギヤと、を有する。
前記ドライブシャフトは、軸方向に小径部と大径部とを有し、前記小径部が前記デファレンシャルケース内に挿入され、前記大径部が前記デファレンシャルケース外に配されている。そして、前記ドライブシャフトの前記小径部が前記デファレンシャルサイドギヤと結合されているとともに、前記大径部における前記小径部側の端面と前記デファレンシャルケースとの間に環状の隙間領域が設けられている。
前記シール部材は、環状をしており、前記デファレンシャルケースにおける前記開口部に面する部分に固定されている。そして、前記シール部材は、前記隙間領域において、前記ドライブシャフトの外周を覆う外周部を有し、当該外周部における周方向の少なくとも一部領域が可撓性材料により構成されている。
本態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分が外部からの力の付加により弾性変形した状態において、前記大径部における前記端面が外部に露出する。
上記態様では、シール部材における外周部の少なくとも一部が可撓性材料により構成されている。そして、当該外周部における可撓性材料により構成された部分(以下、「可撓性部分」と記載する。)は、外部からの力を受けていない状態では隙間領域においてドライブシャフトの外周を覆い、外部から力を受けた状態では弾性変形する。
上記のように外力により可撓性部分が弾性変形した状態では、前記大径部における前記端面が外部に露出することになり、該部分に検査工具の先端部分を挿入することができる。よって、上記態様では、大径部における前記端面に対して検査工具を装着(掛合)することができ、当該検査工具によりデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査することが可能となる。即ち、上記態様では、図10に示したようなブラケット94をわざわざ設けなくても、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査することが可能であり、製造コストの低減を図ることができる。
従って、上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、デファレンシャルギヤにおけるデファレンシャルサイドギヤとドライブシャフトとの結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができる。
本発明の別態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、上記構成において、ダストカバーを更に備える。
前記ダストカバーは、前記隙間領域において、前記ドライブシャフトの外周面に固定され、ダストの侵入を抑制する。そして、前記ダストカバーは、前記シール部材の前記外周部よりも径方向内側に配され、前記隙間領域において前記ドライブシャフトの外周を覆う外周部分を有する。
本態様において、前記シール部材は、前記ダストカバーの前記外周部分よりも径方向内側に配され、前記隙間領域において前記ドライブシャフトの外周を覆う内周部を更に有しており、前記シール部材の前記内周部は、当該内周部の先端部分が前記ダストカバーの前記外周部分に接触している。
上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、外周部と内周部とを有するシール部材がラビリンス部材として機能し、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合部分における高いシール性を確保するのに優位である。
本発明の別態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、上記構成において、前記シール部材の前記外周部は、当該外周部の先端部分が縮径された状態になっている。
上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、シール部材における外周部の先端部分が縮径されているので、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合部分に泥や埃が更に入り難い。よって、上記態様では、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合部分における高いシール性を確保するのに優位である。
本発明の別態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、上記構成において、前記シール部材の前記外周部は、周方向の一部領域が前記可撓性材料により構成され、残りの領域が前記可撓性材料よりも高剛性の剛性材料により構成されている。
上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、シール部材における外周部の一部が剛性材料により構成されているので、可撓性部分だけで外周部全体を構成する場合に比べて、外部からの泥や埃の侵入をより効果的に防ぐことができる。よって、上記態様では、更に高いシール性を確保するのに優位である。
本発明の別態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、上記構成において、前記可撓性材料はゴム材料であり、前記剛性材料は金属材料である。
上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、可撓性材料の一例としてゴム材料を採用し、剛性材料の一例として金属材料を採用するので、製造コストの上昇を抑えながら、高いシール性を確保するのに優位である。
本発明の別態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、上記構成において、前記デファレンシャルサイドギヤは、外周部にギヤ部が形成されてなる円筒形状を有し、該円筒内周面に周方向に延びる溝部が刻設されており、前記ドライブシャフトの前記小径部には、その先端部分に周方向に延びる溝部が刻設されており、前記デファレンシャルギヤと前記ドライブシャフトとの結合は、前記デファレンシャルギヤに刻設された溝部と前記ドライブシャフトに刻設された溝部とに跨って嵌入されたスナップリングによりなされている。
上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合をスナップリングを用い行うこととしているので、製造時における煩雑な作業を避けながら、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの間の確実な結合を図ることができる。
本発明の別態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造は、上記構成において、前記隙間領域は、前記デファレンシャルギヤと前記ドライブシャフトとの結合状態を検査するための検査工具の先端部分の挿入を受け入れる領域であり、前記シール部材の前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分は、検査工具の先端部分の挿入により、弾性変形する。
上記態様に係るデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造では、上記隙間領域に対して検査工具の先端部分を挿入して場合に、シール部材の可撓性材料により構成された部分が弾性変形する。よって、検査工具の先端部分をドライブシャフトの大径部における端面に対して掛合させることができ、ブラケットなどを別途設けなくても、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査することができる。
本発明の一態様に係る車両の製造方法は、以下のステップを含む。
(i)デファレンシャルギヤを準備するステップ
開口部を有するデファレンシャルケースと、前記デファレンシャルケース内に収納され、互いに噛合するデファレンシャルピニオンギヤ及びデファレンシャルサイドギヤと、を有するデファレンシャルギヤを準備する。
(ii)シール部材を固定するステップ
前記デファレンシャルケースの前記開口部に面する部分に対して、環状であって、前記デファレンシャルケースの外側に向けて円筒状に張出す外周部を有するシール部材を固定する。
(iii)ドライブシャフトを準備するステップ
軸方向に小径部と大径部とを有するドライブシャフトを準備する。
(iv)ドライブシャフトの小径部とデファレンシャルギヤとを結合するステップ
前記デファレンシャルギヤに対して、前記ドライブシャフトの前記小径部を前記開口部から挿入し、前記大径部における前記小径部側の端面と前記デファレンシャルケースとの間に環状の隙間領域が形成された状態で、前記ドライブシャフトの前記小径部と前記デファレンシャルギヤとを結合する。
(v)デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査するステップ
前記隙間領域の少なくとも一部に対して検査工具の先端部分を挿入し、当該検査工具の先端部分を前記ドライブシャフトの前記大径部における前記小径部側の端面に当接させ、当該状態で前記検査工具に対して前記軸方向への力をかけることで前記デファレンシャルギヤと前記ドライブシャフトとの結合状態を検査する。
(vi)検査工具を抜き出すステップ
前記隙間領域から前記検査工具を抜き出す。
本態様に係る車両の製造方法では、前記シール部材における前記外周部は、周方向の少なくとも一部領域が可撓性材料により構成されている。そして、本態様において、前記検査するステップでは、前記検査工具の先端部分を挿入することにより、前記シール部材の前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分が弾性変形し、当該一部領域の弾性変形により前記検査工具の先端部分と前記大径部における前記端面とが直に当接する。
上記態様に係る車両の製造方法では、(ii)シール部材を固定するステップにおいて、外周部の少なくとも一部が可撓性材料により構成されたシール部材を採用している。そして、(v)デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査するステップにおいては、前記検査工具の先端部分を挿入することにより、前記シール部材の前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分が弾性変形し、当該一部領域の弾性変形により前記検査工具の先端部分と前記大径部における前記端面とが直に当接するようにしている。
これにより、上記態様に係る車両の製造方法では、図10に示したようなブラケット94をわざわざ設けなくても、デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査することが可能であり、製造コストの低減を図ることができる。
従って、上記態様に係る車両の製造補法では、デファレンシャルギヤにおけるデファレンシャルサイドギヤとドライブシャフトとの結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができる。
本発明の別態様に係る車両の製造方法は上記方法において、前記シール部材の前記外周部は、周方向の一部領域が前記可撓性材料により構成され、残りの領域が前記可撓性材料よりも高剛性の剛性材料により構成されており、前記検査するステップでは、前記隙間領域における前記可撓性材料で構成された部分で外周が覆われた領域に対して前記検査工具の先端部分を挿入する。
上記態様に係る車両の製造方法では、(ii)シール部材を固定するステップにおいて、外周部の一部が剛性材料により構成されたシール部材を用いることとしており、(v)デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合状態を検査するステップにおいて、隙間領域の内、可撓性材料からなる部分で外周が覆われた領域に対して検査工具の先端部分を挿入することとしているので、可撓性部分だけで外周部を構成する場合に比べて、外部からの泥や埃の侵入をより効果的に防ぐことができる構造とすることができる。
上記の各態様では、デファレンシャルギヤにおけるデファレンシャルサイドギヤとドライブシャフトとの結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができる。
第1実施形態に係る車両1の概略構成を示す模式図である。 デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合部分を示す模式断面図である。 デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20の大径部20cとの間の隙間部分に設けられてなるダストカバー23及びシール部材24の構成を示す模式断面図である。 デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態の検査手順を示す模式工程図である。 ドライブシャフト20における大径部20cの端面20eへの検査工具50の掛合状態を示す模式図である。 ドライブシャフト20における大径部20cの端面20eに対して検査工具50を掛合させた状態を示す模式断面図である。 第2実施形態に係るダストカバー23及びシール部材34の構成を示す模式断面図である。 第3実施形態に係るダストカバー23及びシール部材44の構成を示す断面図であって、(a)は周方向の一部での構造を示し、(b)は周方向の他部での構造を示す。 ドライブシャフト20における大径部20cの端面20eへの検査工具51の掛合状態を示す模式図である。 従来技術に係る車両での、デファレンシャルギヤ91とドライブシャフト92との結合部分を示す模式断面図である。 デファレンシャルギヤ91とドライブシャフト92の大径部92cとの間の隙間部分に設けられてなるダストカバー96及びシール部材97の構成を示す模式断面図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[第1実施形態]
1.車両1の概略構成
第1実施形態に係る車両1の概略構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、車両1の+Z側(前方側)には、動力源であるエンジン11が搭載されている。エンジン11は、例えば、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジンである。エンジン11の駆動力の出力側部分には、自動変速機12とデファレンシャルギヤ13とがこの順に接続されている。
エンジン11で生成された駆動力は、自動変速機12、デファレンシャルギヤ13を介して、左右のドライブシャフト14L,14Rから左右の前輪15に伝達される。
なお、本実施形態に係る車両1は、FF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)をベースとする四輪駆動車であり、前輪15が主駆動輪である。よって、ドライ状態の平坦路などでは、前輪15に殆どの駆動力が配分される。
車両1には、エンジン11で生成された駆動力の一部をプロペラシャフト17へと分割する動力分割機構(PTO;Power Take−Off)16を備える。そして、プロペラシャフト17の後端部には、駆動力配分手段である電子制御4WDカップリング18及びデファレンシャルギヤ19が接続され、左右のドライブシャフト20L,20Rを介して後輪21が接続されている。
なお、以下では、左右のドライブシャフト20L,20Rを総称して「ドライブシャフト20」と記載する場合がある。
上述のように、車両1は、FF車をベースとする四輪駆動車であり、後輪21が従駆動輪である。
車両1において、動力分割機構16で分割された駆動力の一部は、プロペラシャフト17、電子制御4WDカップリング18、デファレンシャルギヤ19、及びドライブシャフト20L,20Rを介して左右の後輪21に伝達可能となっている。
ここで、本実施形態に係る車両1では、電子制御4WDカップリング18で駆動力の配分量の可変が自在となっており、路面状況等に応じて、前輪:後輪=100:100から前後輪直結状態(概ね、前輪:後輪=50:50)までのトルク配分の変更が自在となっている。
2.デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造
車両1におけるデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造について、図2及び図3を用い説明する。図2は、図1の矢印Aで指し示す部分であって、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合部分を示す模式断面図であり、図3は、図2の矢印Bで指し示す部分の構成を示す模式断面図である。
図2に示すように、デファレンシャルギヤ19は、デファレンシャルケース190と、デファレンシャルギヤケース191と、ピニオンシャフト192と、デファレンシャルピニオンギヤ193と、デファレンシャルサイドギヤ194と、ベアリング195と、を有する。デファレンシャルケース190には、Y方向の両側に開口部が設けられており、各開口部からドライブシャフト20の先端部分が挿入されている。
デファレンシャルサイドギヤ914は、略円筒形状を有し、外周面部にギヤ部が刻設されている。デファレンシャルサイドギヤ914は、外周面部に刻設されたギヤ部が、デファレンシャルピニオンギヤ913に噛合している。
ドライブシャフト20は、軸方向(Y方向)に小径部20a、中間部20b、大径部20cが順に設けられている。ドライブシャフト20は、小径部20aがデファレンシャルケース190に対して挿入されており、小径部20aの先端部分でデファレンシャルサイドギヤ914の筒内側に結合されている。
図2の拡大部分に示すように、ドライブシャフト20の小径部20aには、周方向に刻設された溝部20dを有し、デファレンシャルサイドギヤ194の筒内側に対して、スナップリング22を用い結合されている。詳細な図示を省略しているが、スナップリング22は、例えば、C型のスナップリングである。
ドライブシャフト20は、中間部20bの一部と大径部20cとが、デファレンシャルケース190から外方に延出されている。
図3に示すように、Y方向において、デファレンシャルケース190とドライブシャフト20の大径部20cの端面20e(小径部20a及び中間部20bの側の端面)との間には、環状の隙間領域が存在し、当該領域にダストカバー23及びシール部材24が設けられている。ダストカバー23は、環状の金属部材であって、ドライブシャフト20における中間部周面20fに固定されている。ダストカバー23は、外周部分がデファレンシャルケース190側に向けて曲折されている。このため、図3に示す模式断面図では、略コの字状の断面形状を有する。
シール部材24は、金属部241と、ゴム部242と、押圧バネ243と、を有し構成されている。そして、シール部材24は、デファレンシャルケース190に固定されており、ドライブシャフト20及びダストカバー23に摺動するようになっている。
図3において、金属部241は、逆L字状の断面形状を有する環状部材である。ゴム部242は、Y方向の外側(図3では、−Y側)に向けて円筒状に張出す状態(断面において、庇状に張出す状態)に設けられ、ドライブシャフト20における中間部20bの外周を覆う外周部242aを有する。
また、ゴム部242は、外周部242aよりも径方向内側において、Y方向の外側(図3では、−Y側)に向けて庇状に設けられ、ドライブシャフト20における中間部20bの外周を覆う内周部242bも有する。ゴム部242の内周部242bは、その先端部分が、ダストカバー23における曲折されてなる外周部分に対して、接触するようになっている。ゴム部242は、外周部242a及び内周部242bを有することにより、全体としてラビリンス部としての構成を有する。
押圧バネ243は、ゴム部242の内径部分をドライブシャフト20の中間部20bに向けて(径方向内側に向けて)押圧している。
3.車両1の製造方法
車両1の製造方法について、図4から図6を用い説明する。なお、以下では、車両1の製造方法の内、デファレンシャルギヤ19に対するドライブシャフト20の結合、及びデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態の検査を中心に説明する。
図4は、車両1の製造工程の内、デファレンシャルギヤ19に対するドライブシャフト20の結合、及びその結合状態の検査の各工程を示す工程図である。図5は、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態の検査工程における、大径部20cの端面20eへの検査工具50の掛合状態を示す模式図である。図6は、大径部20cの端面20eに対して検査工具50を掛合させた状態を示す模式断面図である。
先ず、デファレンシャルギヤ19を準備する。デファレンシャルギヤ19は、図2を用い説明したように、デファレンシャルケース190と、当該デファレンシャルケース190内に収納された、デファレンシャルギヤケース191と、ピニオンシャフト192と、デファレンシャルピニオンギヤ193と、デファレンシャルサイドギヤ194と、ベアリング195と、を有する。
そして、デファレンシャルギヤ19のデファレンシャルケース190に対しては、開口部を臨む内周面にシール部材24を固定する。
また、本実施形態では、図2を用い説明したように、軸方向(Y方向)に小径部20a、中間部20b、大径部20cを順に有するドライブシャフト20を準備する。ドライブシャフト20に対しては、中間部20bの外周にダストカバー23を固定する。
図4に示すように、ドライブシャフト20の溝部20dに対して、スナップリング22を装着する(ステップS1)。次に、スナップリング22を縮径させた状態で、ドライブシャフト20の小径部20aをデファレンシャルギヤ19のデファレンシャルサイドギヤ194の筒内側部分に挿入する(ステップS2)。
図2の拡大部分に示すように、ドライブシャフト20の先端部分がデファレンシャルサイドギヤ194における溝部が刻設された部分に達すると、縮径されていたスナップリング22が拡径し、ドライブシャフト20がデファレンシャルサイドギヤ194に対して結合される。
次に、デファレンシャルギヤ19に対するドライブシャフト20の結合状態を検査するために、検査工具をドライブシャフト20の大径部20cにおける端面20eに装着する(ステップS3)。具体的には、図5に示すように、先端部分が略Y字状をした検査工具50を、デファレンシャルケース190とドライブシャフト20の大径部20cとの間の隙間部分に挿入し、検査工具50の内縁部50aが端面20eの外周よりも内側となる位置とする。
図5に示すように、検査工具50を侵入させると、検査工具50と端面20eとが当接する部分(掛合部50b)が生じることとなる。
なお、図6に示すように、検査工具50の先端部分を矢印Cのように隙間領域に侵入させた場合には、シール部材24の外周部242aが弾性変形により折れ曲がる(矢印Dで指し示す部分)。これにより、隙間領域に検査工具50を簡易に挿入することができ、ドライブシャフト20における大径部20cの端面20eに対して検査工具50を当接させることができる。
図4に戻って、端面20eに当接させた検査工具50に対して、Y方向に力を加える。これにより、デファレンシャルサイドギヤ194に対するドライブシャフト20の結合状態の検査ができる(ステップS4)。その後、検査工具50を取り外して、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態の検査が完了する。
4.効果
本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、シール部材24における外周部242aが可撓性材料であるゴムにより構成されている。そして、ゴム部242の外周部242aは、外部からの力を受けていない状態(検査工具50が挿入されていない状態)では隙間領域の外周(ドライブシャフト20の中間部20bの外周)を覆い、外部から力を受けた状態(検査工具50が挿入された状態)では、図6に示すように弾性変形する。
このように検査工具50の挿入により、シール部材24の外周部242aが弾性変形した状態では、ドライブシャフト20の端面20eが外周部分から径方向内側の所定部分まで外部に露出することになり、該部分に検査工具50を当接させることができる。
よって、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、ドライブシャフト20の端面20eに対して検査工具50を煩雑な作業を要することなく装着することができ、当該検査工具50によりデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態を検査することが可能となる。即ち、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、上記従来技術のようなブラケット94をわざわざ設けなくても、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態を検査することが可能であり、製造コストの低減を図ることができる。
従って、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、デファレンシャルギヤ19におけるデファレンシャルサイドギヤ194とドライブシャフト20との結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、シール部材24の内周部242bが、ダストカバー23の外周部分よりも径方向内側に配され、内周部242bの先端部分がダストカバー23の外周部分に接触している。よって、本実施形態では、外周部242aと内周部242bとを有するシール部材24がラビリンス部として機能し、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合部分における高いシール性を確保するのに優位である。
また、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、シール部材24を金属部241及びゴム部242を有することとしている。これにより、製造コストの上昇を抑えながら、高いシール性を確保するのに優位である。
また、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、デファレンシャルギヤ19のデファレンシャルサイドギヤ194とドライブシャフト20の小径部20aとの結合をスナップリング22を用い行うこととしているので、製造時における煩雑な作業を避けながら、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との間の確実な結合を図ることができる。
また、本実施形態に係る車両1の製造方法では、予めデファレンシャルケース190に固定しておくシール部材24として、外周部242aが可撓性材料であるゴムにより構成された部材を採用している。そして、図6に示すように、デファレンシャルケース190とドライブシャフト20の端面20eとの間の隙間領域に検査工具50の先端部分を挿入する際、シール部材24の外周部242aが弾性変形する。このため、煩雑な作業を必要とせず、検査工具50とドライブシャフト20の20e端面とが直に当接するようにすることができ、図10に示したようなブラケット94をわざわざ設けなくても、簡易にデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合状態を検査することが可能であり、製造コストの低減を図ることができる。
従って、本実施形態に係る車両1の製造補法では、デファレンシャルギヤ19におけるデファレンシャルサイドギヤ194とドライブシャフト20との結合状態の検査を可能としながら、製造コストの低減を図ることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る車両でのデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造について、図7を用い説明する。なお、以下では、上記第1実施形態との差異点であるシール部材34の構造について説明し、それ以外の説明を省略する。
図7は、シール部材34の構成を示す模式断面図である。
図7に示すように、本実施形態においても、Y方向における、デファレンシャルケース190とドライブシャフト20の端面20eとの間の隙間領域には、当該領域にダストカバー23及びシール部材34が設けられている。ダストカバー23の構成については、上記第1実施形態と同一である。
本実施形態に係るシール部材34も、金属部341と、ゴム部342と、押圧バネ343と、を有し構成されている。図7において、シール部材34のゴム部342は、外周部342aの先端部分が縮径されている(図7の矢印Eで指し示す部分)。よって、外周部342aは、図7に示す断面において、先端部分が−X側に向けて曲折されている。
なお、シール部材34のゴム部342においても、内周部342bの先端部分がダストカバー23における曲折されてなる外周部分に対して、接触するようになっている。本実施形態でも、ゴム部342は、外周部342a及び内周部342bを有することにより、全体としてラビリンス部としての構成を有する。
本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、シール部材34における外周部342aの先端部分が縮径されているので、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合部分に泥や埃が更に入り難い。よって、本実施形態では、デファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合部分における高いシール性を確保するのに優位である。
なお、本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造でも、上記第1実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造と同一の構成を備えているので、上記と同じ効果を得られる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る車両でのデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造について、図8及び図9を用い説明する。なお、以下では、上記第1実施形態との差異点であるシール部材44の構造を中心に説明する。
図8は、シール部材44の構成を示す模式断面図であって、(a)が周方向の一部での構成を示し、(b)が周方向の他部での構成を示す。図9は、ドライブシャフト20の端面20eへの検査工具51の掛合状態を示す模式図である。
図8(a)、(b)に示すように、本実施形態においても、Y方向における、デファレンシャルケース190とドライブシャフト20の端面20eとの間の隙間領域には、当該領域にダストカバー23及びシール部材44が設けられている。ダストカバー23の構成については、上記第1実施形態と同一である。
本実施形態に係るシール部材44も、金属部441と、ゴム部442と、押圧バネ443と、を有し構成されている。シール部材44では、その周方向において、断面構造が異なっている。
具体的に、図8(a)に示すように、シール部材44は、周方向の一部領域において、金属部441の一部が延設された外周部441aを有する(矢印Fで指し示す部分)。当該領域では、ゴム部442は外周部を有していない。
一方、図8(b)に示すように、シール部材44は、周方向の他部領域において、ゴム部442の一部が延設された外周部442aを有する(矢印Gで指し示す部分)。当該領域では、金属部441は外周部を有していない。
なお、シール部材44のゴム部442が内周部442bを構成するのは、全周に亘って同一である。
シール部材44において、金属部441が外周部441aを構成する領域と、ゴム部442が外周部442aを構成する領域と、の各領域は次のように規定されている。
図9に示すように、先端部分が略Y字状をした検査工具51を隙間領域に挿入し、腕部51a,51bをドライブシャフト20の端面20eに当接させる場合に、当該腕部51a,51bが掛合する部分を掛合部51c,51dとする。このとき、周方向において、掛合部51c,51dに相当する領域を領域Ar、その他の領域を領域Arと規定する。
上記規定において、領域Arに相当する領域が、金属部441が外周部441aを構成する領域であり、領域Arに相当する領域が、ゴム部442が外周部442aを構成する領域であるようにシール部材44を構成する。
本実施形態に係るデファレンシャルギヤ19とドライブシャフト20との結合構造では、シール部材44における外周部の一部を金属部材により構成している(金属部441が外周部441aを有する構成としている)ので、ゴム材料だけで外周部を構成する(ゴム部442だけが外周部442aを有する)場合に比べて、外部からの泥や埃の侵入をより効果的に防ぐことができる。よって、本実施形態では、更に高いシール性を確保するのに優位である。
なお、検査工具51の腕部51a,51bを挿入する部分については、ゴム材料により外周部442aを構成しているので、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[変形例]
上記第1実施形態から上記第3実施形態では、車両1におけるリヤ側のデファレンシャルギヤ19とリヤのドライブシャフト20(20L,20R)との結合構造を一例としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、フロント側のデファレンシャルギヤ13とフロントのドライブシャフト14L,14Rとの結合構造についても、上記第1実施形態から上記第3実施形態と同様の構成を採用することも可能である。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、車両1として、FF車ベースの四輪駆動車を一例としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、FR車ベースの四輪駆動車や、FF車、FR車、RR車、MR車などを採用することも可能である。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、車両1における動力源としてエンジン11を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、電動モータを動力源として採用することも可能である。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、デファレンシャルケース190とドライブシャフト20の端面20eとの間の隙間領域に、シール部材24,34,44とともにダストカバー23を設けることとしたが、本発明では、ダストカバー23は必須の構成ではない。
また、図2、図3、図7、及び図8(b)では、図示の都合上、ドライブシャフト20の端面20eに対して、シール部材24,34,44の外周部242a,342a,442aが接触しないこととしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。シール部材の外周部が外力を受けていない状態において、シール部材の外周部先端がドライブシャフトの端面に接触することとしてもよい。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、シール部材24,34,44について、外周部242a,342a,441a,442aと内周部242b,342b,442bとを有するラビリンス部としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、内周部を有さないシール部材を採用することもできる。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、シール部材24,34,44における可撓性部分をゴム材料から構成されたゴム部242,342,442としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。柔軟性を有する材料であれば、ゴムに限定されるものではなく、樹脂材料などを採用することも可能である。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、シール部材24,34,44における剛性部分を金属材料から構成された金属部241,341,441としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、セラミックス材料などを採用することもできる。
また、上記第1実施形態から上記第3実施形態では、ドライブシャフト20において、小径部20aと大径部20cとの間に中間部20bを設けることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、間に中間部を挟まずに小径部と大径部とが連続するドライブシャフトを採用することも可能である。
1 車両
13,19 デファレンシャルギヤ
14L,14R,20L,20R ドライブシャフト
20a 小径部
20b 中間部
20c 大径部
20d 溝部
20e 端面
22 スナップリング
23 ダストカバー
24,34,44 シール部材
50,51 検査工具
190 デファレンシャルケース
193 デファレンシャルピニオンギヤ
194 デファレンシャルサイドギヤ
241,341,441 金属部
242,342,442 ゴム部(ラビリンス部)

Claims (9)

  1. デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造において、
    前記デファレンシャルギヤは、開口部を有するデファレンシャルケースと、前記デファレンシャルケース内に収納され、互いに噛合するデファレンシャルピニオンギヤ及びデファレンシャルサイドギヤと、を有し、
    前記ドライブシャフトは、軸方向に小径部と大径部とを有し、前記小径部が前記デファレンシャルケース内に挿入され、前記大径部が前記デファレンシャルケース外に配されており、
    前記ドライブシャフトの前記小径部が前記デファレンシャルサイドギヤと結合されているとともに、前記大径部における前記小径部側の端面と前記デファレンシャルケースとの間に環状の隙間領域が設けられており、
    前記デファレンシャルケースにおける前記開口部に面する部分に固定された、環状のシール部材を更に備えており、
    前記シール部材は、前記隙間領域において、前記ドライブシャフトの外周を覆う外周部を有し、当該外周部における周方向の少なくとも一部領域が可撓性材料により構成されており、
    前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分が外部からの力の付加により弾性変形した状態では、前記大径部における前記端面が外部に露出する、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  2. 請求項1記載のデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造であって、
    前記隙間領域において、前記ドライブシャフトの外周面に固定され、ダストの侵入を抑制するダストカバーを更に備えており、
    前記ダストカバーは、前記シール部材の前記外周部よりも径方向内側に配され、前記隙間領域において前記ドライブシャフトの外周を覆う外周部分を有し、
    前記シール部材は、前記ダストカバーの前記外周部分よりも径方向内側に配され、前記隙間領域において前記ドライブシャフトの外周を覆う内周部を更に有しており、
    前記シール部材の前記内周部は、当該内周部の先端部分が前記ダストカバーの前記外周部分に接触している、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載のデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造であって、
    前記シール部材の前記外周部は、当該外周部の先端部分が縮径された状態になっている、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  4. 請求項1から請求項3の何れか記載のデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造であって、
    前記シール部材の前記外周部は、周方向の一部領域が前記可撓性材料により構成され、残りの領域が前記可撓性材料よりも高剛性の剛性材料により構成されている、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  5. 請求項4記載のデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造であって、
    前記可撓性材料はゴム材料であり、前記剛性材料は金属材料である、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  6. 請求項1から請求項5の何れか記載のデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造であって、
    前記デファレンシャルサイドギヤは、外周部にギヤ部が形成されてなる円筒形状を有し、該円筒内周面に周方向に延びる溝部が刻設されており、
    前記ドライブシャフトの前記小径部には、その先端部分に周方向に延びる溝部が刻設されており、
    前記デファレンシャルギヤと前記ドライブシャフトとの結合は、前記デファレンシャルギヤに刻設された溝部と前記ドライブシャフトに刻設された溝部とに跨って嵌入されたスナップリングによりなされている、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  7. 請求項1から請求項6の何れか記載のデファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造であって、
    前記隙間領域は、前記デファレンシャルギヤと前記ドライブシャフトとの結合状態を検査するための検査工具の先端部分の挿入を受け入れる領域であり、
    前記シール部材の前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分は、検査工具の先端部分の挿入により、弾性変形する、
    デファレンシャルギヤとドライブシャフトとの結合構造。
  8. 開口部を有するデファレンシャルケースと、前記デファレンシャルケース内に収納され、互いに噛合するデファレンシャルピニオンギヤ及びデファレンシャルサイドギヤと、を有するデファレンシャルギヤを準備するステップと、
    前記デファレンシャルケースの前記開口部に面する部分に対して、環状であって、前記デファレンシャルケースの外側に向けて円筒状に張出す外周部を有するシール部材を固定するステップと、
    軸方向に小径部と大径部とを有するドライブシャフトを準備するステップと、
    前記デファレンシャルギヤに対して、前記ドライブシャフトの前記小径部を前記開口部から挿入し、前記大径部における前記小径部側の端面と前記デファレンシャルケースとの間に環状の隙間領域が形成された状態で、前記ドライブシャフトの前記小径部と前記デファレンシャルギヤとを結合するステップと、
    前記隙間領域の少なくとも一部に対して検査工具の先端部分を挿入し、当該検査工具の先端部分を前記ドライブシャフトの前記大径部における前記小径部側の端面に当接させ、当該状態で前記検査工具に対して前記軸方向への力をかけることで前記デファレンシャルギヤと前記ドライブシャフトとの結合状態を検査するステップと、
    前記隙間領域から前記検査工具を抜き出すステップと、
    を備え、
    前記シール部材における前記外周部は、周方向の少なくとも一部領域が可撓性材料により構成されており、
    前記検査するステップでは、前記検査工具の先端部分を挿入することにより、前記シール部材の前記外周部における前記可撓性材料により構成された部分が弾性変形し、当該一部領域の弾性変形により前記検査工具の先端部分と前記大径部における前記端面とが直に当接する、
    車両の製造方法。
  9. 請求項8記載の車両の製造方法であって、
    前記シール部材の前記外周部は、周方向の一部領域が前記可撓性材料により構成され、残りの領域が前記可撓性材料よりも高剛性の剛性材料により構成されており、
    前記検査するステップでは、前記隙間領域における前記可撓性材料で構成された部分で外周が覆われた領域に対して前記検査工具の先端部分を挿入する、
    車両の製造方法。
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