JP2018123371A - ストレイトニング加工金属棒及びその製造方法 - Google Patents

ストレイトニング加工金属棒及びその製造方法 Download PDF

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健太郎 蒲原
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健太郎 蒲原
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Yoshimitsu Kajita
吉光 梶田
鈴木 順一
Junichi Suzuki
順一 鈴木
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Abstract

【課題】ボルト等の製作の素材料となり、ボルト等の締結部品に圧縮残留応力が全体的に且つ連続的に存在させ、締結部品の疲労強度を増大させるストレイトニング加工金属棒及びその製造方法を提供する。【解決手段】金属棒の長さ方向に全体的且つ連続的に圧縮残留応力が残留しているストレイトニング加工金属棒である。太鼓型構造の回転ローラと、鼓型構造の回転ローラとを互いの回転側面を近接させて配置し、2つの回転ローラの回転軸を、水平投影面内においては互いに略平行に配置する一方、垂直投影面内においては互いに交差するように配置し、2つの回転ローラを同じ方向に回転させ、回転する2つの回転ローラの間に金属棒から成るワークを投入し、ワークを2つの回転ローラに挟まれた状態で回転させながら、2つの回転ローラの回転軸の延伸方向へ移動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、熱処理後の金属材を改良加工して得られた真っ直ぐの構造を有するストレイトニング加工金属棒及びその製造方法に関するものである。
加工により製品としてボルト等が製造される金属材は、成形、切断加工を施された後熱処理される。この熱処理された金属材は熱処理の影響で曲り変形していることが多く、これを真っ直ぐにするためにストレイトニング加工が施される。従来において、ストレイトニング加工の一例として、図6に示すような方法により行われていた。図6において、このストレイトニング加工法は、熱処理により曲り変形している金属棒材から成るワーク1を複数の第1のローラ2、第2のローラ3及び第3のローラ4で上下から挟み、第1〜第3のローラ2,3,4の回転によりワーク1が真っ直ぐになるように成形している。ローラの配置について、一例としては図6に示されるように、ワーク1の下側の両端近辺に第1のローラ2と第3のローラ4の2個を配置する一方、ワーク1の上側の略中央部分に第2のローラ3(1個)が配置されている。そして、第1〜第3のローラ2,3,4の位置はワーク1の長手方向に所定の間隔を開けて配置されている。よって、ワーク1の長手方向に沿って複数のポジション(位置)P1,P2,P3,P4,P5を規定すると、ポジションP1,P3,P5にはそれぞれ第1〜第3のローラ2,3,4が配置されていて、これらのポジションP1,P3,P5においてワーク1はローラと接触している。他方、ポジションP2,P4においてワーク1はローラと非接触となっている。このような状態で第1〜第3のローラ2,3,4を回転させると、ワーク1は第1〜第3のローラ2,3,4と一緒に回転しつつワーク1の軸直方向(矢印Sの方向)へ移動して(払い出されて)ストレイトニング加工が行われる。また、ワーク1は上記ストレイトニング加工中に回転しながら第1〜第3のローラ2,3,4により上下方向に押圧力を受けて真っ直ぐに成形される。
このような方法によるストレイトニング加工を受けたワーク(加工後のワークであるから改良ワーク1aとする)について、その残留応力を調べる。図7は改良ワーク1aを示し、この改良ワーク1aについてポジションP1〜P5の部位の残留応力を調べる。なお、図7におけるポジションP1〜P5は図6におけるポジションP1〜P5と同じ部位である。
図8は改良ワーク1aにおいて得られた残留応力の、各ポジションにおける表面から内部へ向かった変化を表すグラフ図である。図8のグラフにおいて横軸は改良ワーク1aの表面から内部へ向かう距離寸法をmm(ミリメートル)で表し、縦軸は残留応力を表す。このグラフ中の残留応力の値について、プラスの値は引張残留応力を表し、マイナスの値は圧縮残留応力を表す。改良ワーク1aから製品としてボルトが製造される場合、製品であるボルトには圧縮残留応力が存在することがボルトの疲労強度を向上させる上で好ましい。逆にボルトに引張残留応力があると、ボルトの強度が低下し弱くなるという状態が生じる。また、図8のグラフ中で、グラフ線P1,P2,P3,P4,P5はそれぞれポジションP1,P2,P3,P4,P5における残留応力変化を表すグラフ線である。
図8における測定結果から改良ワーク1aの残留応力について検討すると、改良ワーク1aの全体において残留応力として圧縮残留応力と引張残留応力がポジションによって種々の形態で表れ、且つ或る1つのポジションについてみても改良ワーク1aの表面から内部にかけて、圧縮残留応力と引張残留応力の表れ方が変化している。例えばポジションP1について、P1のグラフ線の測定結果を見ると、表面には圧縮残留応力が存在し、内部へ向かうにしたがって圧縮残留応力が増大する一方、表面から0.1mm以内の位置で圧縮残留応力は最大値を示し、さらに内部(2mmまで)へ向かうにしたがって圧縮残留応力が減少していくという変化を示す。そして、ポジションP1においては改良ワーク1aの表面から内部まで圧縮残留応力が存在することが分かる。これに対してポジションP2について、P2のグラフ線の測定結果を見ると、表面には圧縮残留応力が存在するが、そこから少し内部へ入った所で圧縮残留応力から引張残留応力が表れるとともに内部へ向かうにしたがって引張残留応力が増大する一方、表面から0.1mm以内の位置で引張残留応力は最大値を示し、さらに内部(2mmまで)へ向かうにしたがって引張残留応力が減少していき、表面から1mmの位置で再び圧縮残留応力が出現するという変化を示す。そして、ポジションP2においては改良ワーク1aの表面に小さな圧縮残留応力が存在し、内部に向かうにしたがって引張残留応力が出現し、さらに内部に入ると圧縮残留応力が再び出現することが分かる。グラフ線P1〜P5の全体を見ると、図6において第1〜第3のローラ2,3,4に接触しているワーク1の部位であるポジションP1,P3,P5では、改良ワーク1aの表面も内部も比較的大きな圧縮残留応力が存在している傾向が高い。これに対し、図6において第1〜第3のローラ2,3,4に接触していないワーク1の部位であるポジションP2,P4では、改良ワーク1aの表面から小寸法(0.5mmくらい)だけ内部に入った所で引張残留応力が存在している傾向が高く、またその他の圧縮残留応力が存在している部分でも圧縮残留応力の値は小さいという傾向がある。
また、ねじの疲労強度を増大させるために圧縮残留応力を大きくすることを図った先行技術としては、例えば特許文献1に記載のものがあるが、これはネジ材料にストレイトニングを施す技術ではない。
特開2012−176491号公報
上述のようなストレイトニング加工された改良ワーク1a(金属棒)では、残留応力の測定結果から見て、充分な圧縮残留応力が得られておらず、この改良ワーク1aを用いてボルトなどの締結部品を製造した場合、製品である締結部品の疲労強度が十分に得られず、締結部品の強度が低下するという不具合が生じる。
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、金属棒の長さ方向に全体的且つ連続的に圧縮残留応力が残っているストレイトニング加工金属棒及びその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、締結部品の製造等に用いられる金属棒であって、一端から他端にかけて長さ方向の全体的に、且つ連続的に圧縮残留応力が残留するストレイトニング加工金属棒を提供する。このストレイトニング加工金属棒はさらに、当該金属棒の表面から内方に向けて所定の深さ位置までも、全体的且つ連続的に圧縮残留応力が残留していてもよい。
さらにまた本発明は、一方が太鼓型構造の回転ローラと、他方が鼓型構造の回転ローラとを互いの回転側面を近接させて配置し、前記2つの回転ローラの回転軸を、水平投影面内においては互いに略平行になるように配置する一方、垂直投影面内においては互いに交差する方向に延びるように配置し、前記2つの回転ローラを同じ方向に回転させ、前記回転する2つの回転ローラの間に金属棒から成るワークを投入し、前記ワークを前記2つの回転ローラに挟まれた状態で両ローラの回転作用を受けて回転させながら、前記2つの回転ローラの回転軸が延びる方向へ移動させることを特徴とするストレイトニング加工金属棒の製造方法を要旨とする。また、前記2つの回転ローラのうちの一方は他方の回転ローラに対して接近、離間可能に配置されていてもよく、さらに、前記2つの回転ローラの回転軸について、垂直投影面内における交差角度は変更可能とすることもできる。
本発明によれば、一端から他端にかけて長さ方向の全体的に、且つ連続的に圧縮残留応力が残留するストレイトニング加工金属棒が実現されるから、このストレイトニング加工金属棒から締結部品が製造されると、製品である締結部品には圧縮残留応力が全体的に且つ連続的に存在し、締結部品の疲労強度を増大させることができ、締結部品による締付効果を向上させる。
本発明の一実施の形態にかかるストレイトニング加工金属棒を製作するための加工装置の主要部分を概略的に表す斜視図である。 上記実施の形態に係るストレイトニング加工金属棒の構造及びその残留応力測定を行う部位を表す正面図である。 上記実施の形態において、ストレイトニング加工が施される前の熱処理を受けた状態における曲り変形している金属棒(ワーク)の構造を説明する正面図である。 上記実施の形態により製造されたストレイトニング加工金属棒において得られた残留応力の、各部位(ポジション)における最表面の残留応力を表すグラフ図である。 上記実施の形態において、図4に示されたストレイトニング加工金属棒のポジションQ5における表面から内部へ向かった残留応力の変化を表すグラフ図である。 従来のストレイトニング加工金属棒を製作する加工装置の主要部分を概略的に表す正面図である。 図6に示された加工装置により製造されたストレイトニング加工金属棒について残留応力を調べる部位を示す正面図である。 従来の加工装置により製造されたストレイトニング加工金属棒において得られた残留応力の、各部位(ポジション)における表面から内部へ向かった変化を表すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態にかかるストレイトニング加工金属棒を製作するための加工装置の主要部分を概略的に表す斜視図である。図1において、符号11は太鼓型構造を有する第1の回転ローラであり、12は鼓型構造を有する第2の回転ローラである。第1の回転ローラ11は回転軸13を有し、この回転軸13の方向に沿って回転側面14の中央部分が両端部分よりも直径寸法が大きい凸形となる太鼓型構造を成している。第2の回転ローラ12は回転軸15を有し、この回転軸14の方向に沿って回転側面16の中央部分が両端部分よりも直径寸法が小さい凹形となる鼓型構造を成している。第1の回転ローラ11と第2の回転ローラ12は互いの回転側面14,16を近接させて配置されている。第1の回転ローラ11と第2の回転ローラ12の配置状態は、第1及び第2の回転ローラ11,12の回転軸13,15を、水平投影面内においては互いに略平行になるように配置する一方、垂直投影面内においては互いに交差する方向に延びるように設定されている。
ここで、「垂直投影面内においては互いに交差する方向」とは、例えば図1中で2つの回転ローラ11,12を側方から矢印Aの方向に見た場合、一方の回転ローラ(第1の回転ローラ11とする)は回転軸13の先端側13aが斜め上方向、後端側13bが斜め下方向を向いて左上がりの傾斜姿勢をとる一方、他方の回転ローラ(第2の回転ローラ12)は回転軸15の先端側15aが斜め下方向、後端側15bが斜め上方向を向いて右上がりの傾斜姿勢をとっている関係をいう。もちろん、上述の関係とは逆の関係もあり得るし、第1及び第2の回転ローラ11,12の回転軸13,15が水平状態に一致していてもよい。このように第1及び第2の回転ローラ11,12が傾斜姿勢をとることができるよう第1の回転ローラ11は矢印S1方向に傾動調節可能に設置される一方,第2の回転ローラ12は矢印S2方向に傾動調節可能に設置される。また第1及び第2の回転ローラ11,12は互いに近接したり離間したりして、両方の回転ローラ11,12の間の間隔が調節可能になっている。このために、一方の回転ローラ(第1の回転ローラ11とする)は静止状態に設置される一方、他方の回転ローラ(第2の回転ローラ12)は矢印S3で示される水平方向に移動可能に設置されている。また、第1の回転ローラ11と第2の回転ローラ12との間の下方位置にはワーク支持台17が配置されている。なお図1において符号18は熱処理により曲り変形している金属棒材から成るワークを示し、図5に示されたワーク1と同じものである。
かかる構成の加工装置においてストレイトニング加工によりストレイトニング加工金属棒を製造する場合は、第1の回転ローラ11および第2の回転ローラ12を図1中で矢印S4に示された同じ方向に回転させる。この第1の回転ローラ11および第2の回転ローラ12が回転している状態の下で、ワーク18が上記第1及び第2の回転ローラ11,12の間に上方から矢印S5の方向へ投入される。このワーク投入時、ワーク18はその一端(最終製品としてボルトが成形されたときのボルト頭部に対応する)が第1及び第2の回転ローラ11,12の回転軸13,15の先端側13a、15aに来るようにして投入される。投入されたワーク18はワーク支持台17により支持され、且つ上記第1及び第2の回転ローラ11,12に挟まれた状態で両回転ローラ11,12の回転作用を受けて回転されながら、前記2つの回転ローラ11,12の回転軸13,15の先端側13a、15a方向(図1中矢印S6の方向)へ移動する。この作動中にワーク18はストレイトニング加工作用を受け、曲り変形していた状態から真っ直ぐに成形されて改良ワーク18aとなる。
このような、本発明の製造方法によりストレイトニング加工を受けた改良ワーク(ストレイトニング加工金属棒)18aについて、その残留応力を調べる。図2は上記改良ワーク18aの構造及びその残留応力の測定を行う部位を表す正面図である。残留応力の測定は改良ワーク18aのポジションQ1〜Q8の部位について行われる。図3は、ストレイトニング加工が施される前の、熱処理を受けた状態における曲り変形しているワーク18の構造を説明する正面図であり、熱処理により曲り変形を受けることにより、谷側(曲り変形内側)19と山側(曲り変形外側)20ができる。これらの谷側(曲り変形内側)19と山側(曲り変形外側)20はストレイトニング加工を受けたあとの改良ワーク18aにも少ない曲り変形部として残存する。上記残留応力の測定は、ストレイトニング前のワーク18とストレイトニング後の改良ワーク18aに対して谷側19と山側20について実施される。
図4は改良ワーク18aにおいて得られた残留応力の、各部位(ポジション)Q1 〜Q8における最表面の残留応力を表すグラフ図である。図4のグラフにおいて横 軸は改良ワーク18aの頭部から先端部へ向かう長手方向の位置で表し、縦軸は残 留応力を表す。このグラフ中の残留応力の値について、プラスの値は引張残留応力 を表し、マイナスの値は圧縮残留応力を表す。改良ワーク1aから製品として締結 部品が製造される場合、製品である締結部品には圧縮残留応力が存在することが締 結部品の疲労強度を向上させる上で好ましいことは上述の背景技術の説明で述べた 通りである。この図4のグラフ中で、グラフ線M1はストレイトニング前における ワーク18の谷側19における残留応力を表すグラフ線であり、グラフ線M2はス トレイトニング前におけるワーク18の山側20における残留応力を表すグラフ線 である。また、グラフ線M3はストレイトニング後における改良ワーク18aの谷 側19における残留応力を表すグラフ線であり、グラフ線M4はストレイトニング 後における改良ワーク18aの山側20における残留応力を表すグラフ線である。
図4における測定結果から、ストレイトニング前においてはワーク18の最表面にはその全長にわたって概略としては100MPa程度の圧縮残留応力が存在する。他方、ストレイトニング後においては改良ワーク18aの最表面にはその全長にわたって概略としては250MPa程度の圧縮残留応力が存在する。以上から、ストレイトニング前のワーク18とストレイトニング後の改良ワーク18aの間では、改良ワーク18aの方が圧縮残留応力は概略として150MPaほど改善することが分かり、ストレイトニング加工を施すことが有効であることが明らかとなる。
図5は図4に示されたワーク18及び改良ワーク18aのポジションQ5における表面から内部へ向かった残留応力の変化を表すグラフ図である。図5のグラフにおいて横軸は改良ワーク18aの表面から内部へ向かう距離寸法をmmで表し、縦軸は残留応力を表す。このグラフ中の残留応力の値について、プラスの値は引張残留応力を表し、マイナスの値は圧縮残留応力を表す。また、図5のグラフ中で、グラフ線M5はストレイトニング前におけるワーク18のポジションQ5における谷側19の残留応力変化を表すグラフ線であり、グラフ線M6はストレイトニング前におけるワーク18のポジションQ5における山側20の残留応力変化を表すグラフ線である。また、グラフ線M7はストレイトニング後における改良ワーク18aのポジションQ5における谷側19の残留応力変化を表すグラフ線であり、グラフ線M8はストレイトニング後における改良ワーク18aのポジションQ5における山側20の残留応力変化を表すグラフ線である。
図5における測定結果から改良ワーク1aの残留応力について検討すると、ストレイトニング前において谷側19ではワーク18の最表面から少し(0.1mmくらい)内部にかけては最表面の圧縮残留応力から引張残留応力に変化することが分かる。さらに0.1mmの深さから1.0mmの深さにかけては上記の引張残留応力が徐々に緩和され、減少変化している。ストレイトニング前において山側20ではワーク18の最表面から少し(0.1mmくらい)内部にかけては最表面の圧縮残留応力から引張残留応力に変化することが分かる。さらに0.1mmの深さから1.0mmの深さにかけては引張残留応力が徐々に緩和され、圧縮残留応力へと変化している。他方、ストレイトニング後において谷側19では改良ワーク18aの最表面から少し(0.1mmくらい)内部にかけては最表面の圧縮残留応力から圧縮残留応力は増大変化することが分かる。さらに0.1mmの深さから1.0mmの深さにかけては上記の圧縮残留応力が徐々に減少変化している。ちなみに、1.0mmよりもさらに内部における残留応力を測定すると、圧縮残留応力の漸次減少が進行し、1.5mmの深さより深部では残留応力の値は小さいが、いずれの深さにおいても圧縮残留応力が測定されるという良好な測定結果が得られている。さらにストレイトニング後において山側20では改良ワーク18aの最表面から少し(0.1mmくらい)内部にかけては最表面の圧縮残留応力から圧縮残留応力は増大変化することが分かる。さらに0.1mmの深さから1.0mmの深さにかけては上記の圧縮残留応力が徐々に減少し、へと変化している。この場合においても、最表面から最も深い位置まで、残留応力の値は小さいが、いずれの深さにおいても圧縮残留応力が測定されるという良好な測定結果が得られている。
したがって、本発明により得られた改良ワーク(すなわち、ストレイトニング加工金属棒)18aはその内部全体に圧縮残留応力が存在し、且つ一端から他端にかけて長さ方向の全体的に、且つ連続的に圧縮残留応力が残留するストレイトニング加工金属棒が実現される。このため、このストレイトニング加工金属棒から締結部品が製造されると、製品である締結部品には圧縮残留応力が全体的に且つ連続的に存在し、締結部品の疲労強度を増大させることができ、締結部品による締付効果を向上させる。
本発明は、一端から他端にかけて全体的且つ連続的に圧縮残留応力が残っているストレイトニング加工金属棒を実現する。このストレイトニング加工金属棒から締結部品が製造されると、製品である締結部品には圧縮残留応力が全体的に且つ連続的に存在し、締結部品の疲労強度を増大させるという有用性を持つ。
11 第1の回転ローラ(太鼓型回転ローラ)
11 第2の回転ローラ(鼓型回転ローラ)
13、15 回転軸
14、16 回転側面
17 ワーク支持台
18 ワーク
18a 改良ワーク(ストレイトニング加工金属棒)
19 谷側(曲り変形内側)
20 山側(曲り変形外側)

Claims (5)

  1. ストレイトニング加工された金属棒であって、一端から他端にかけて全体的且つ連続的に圧縮残留応力が残留しているストレイトニング加工金属棒。
  2. ストレイトニング加工された金属棒は当該金属棒の表面から内方に向けて所定の深さ位置までも、全体的且つ連続的に圧縮残留応力が残留していることを特徴とする請求項1記載のストレイトニング加工金属棒。
  3. 一方が太鼓型構造の第1の回転ローラと、他方が鼓型構造の第2の回転ローラとを互いの回転側面を近接させて配置し、
    前記2つの回転ローラの回転軸を、水平投影面内においては互いに略平行になるように配置する一方、垂直投影面内においては互いに交差する方向に延びるように配置し、
    前記2つの回転ローラを同じ方向に回転させ、
    前記回転する2つの回転ローラの間に金属棒から成るワークを投入し、
    前記ワークを前記2つの回転ローラに挟まれた状態で両ローラの回転作用を受けて回転させながら、前記2つの回転ローラの回転軸が延びる方向へ移動させることを特徴とするストレイトニング加工金属棒の製造方法。
  4. 前記2つの回転ローラのうちの一方は他方の回転ローラに対して接近、離間可能に配置されていることを特徴とする請求項3記載のストレイトニング加工金属棒の製造方法。
  5. 前記2つの回転ローラの回転軸について、垂直投影面内における交差角度は変更可能であることを特徴とする請求項4記載のストレイトニング加工金属棒の製造方法。
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