JP6331948B2 - トーションビームの製造方法及びトーションビーム - Google Patents

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本発明は、電縫鋼管を用いた自動車のトーションビームの製造方法及びその方法により製造されたトーションビームに関するものである。
自動車のサスペンションを構成するトーションビームとして、特許文献1に示されるように電縫鋼管を断面V字状にプレス加工したものが用いられている。なお電縫鋼管の素材としては、590MPa以上の引張強度を有する鋼板が広く用いられている。
電縫鋼管は、ローラ群によって鋼板を徐々に円形に湾曲させ、その端面間を連続的に溶接して製造されている。従って電縫鋼管には、溶接されたシームが管の軸線方向に形成されている。特許文献1には、電縫鋼管のシーム位置をV字の頂点に設定し、シーム位置に形成された溶接バリを対向する内壁面に噛み込ませて固定するトーションビームの製法が記載されている。このほか電縫鋼管のシーム位置を、V字の頂点を0°としたときの45°の位置としてプレス加工することも、慣例的に行われている。
本発明者の調査によれば、従来はシーム部の位置と内面座屈との関係について詳しく検討された例はない。例えば慣例的に採用されてきた45°のシーム位置は、プレス成形中の歪が小さく、成形後にV字の平面部の中央位置となって外力が加わったときの応力発生が低い位置であると考えられて採用されてきた。しかし本発明者が検討したところ、電縫鋼管のシーム部は溶接熱の影響で他の部位に較べて材質が不可避的に軟化していることが多く、電縫鋼管のシーム位置を45°としてプレスすると、シーム軟化部が管内面側に面外変形して座屈し、プレス後に凹凸を生じて外観を悪化させたり、疲労特性などの部品性能を低下させたりすることが判明した。
特開2009−132249号公報
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、シーム軟化した電縫鋼管を用いて、座屈や疲労特性の低下のないトーションビームを製造することができるトーションビームの製造方法及びその方法により製造されたトーションビームを提供することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明のトーションビームの製造方法は、電縫鋼管をその断面形状がV字状となるようにプレス加工するトーションビームの製造方法において、電縫鋼管のシーム位置を、V字の頂点を0°としたときに15〜25°の範囲としてプレス加工することを特徴とするものである。
また上記の課題を解決するためになされた本発明のトーションビームは、電縫鋼管をその断面形状がV字状となるようにプレス加工したトーションビームであって、電縫鋼管のシーム位置が、V字の頂点を0°としたときに15〜25°の範囲にあることを特徴とするものである。
なお請求項3のように、電縫鋼管が、590MPa以上の引張強度を有するものとすることができる。また請求項4のように、シーム位置の残留歪を2%以下とすることが好ましい。
以下に詳細に説明するように、本発明によればシーム軟化部を不可避的に有する電縫鋼管を素管として、座屈や疲労特性の低下のないトーションビームを製造することができる。しかもシーム位置を変更するだけであるから、製造設備に変更は不要である。
成形前と成形後の位置関係を示す図面である。 歪の数値解析の結果を示すグラフである。 トーションビームの成形後の残留応力と負荷を受けた際の発生応力を示す分布図である。 電縫鋼管のシーム位置付近の硬さ分布を示すグラフである。 シーム位置とシーム座屈深さとの関係を示すグラフである。
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
先ず本発明者は、電縫鋼管のシーム位置をトーションビーム断面内のどの位置にセットすべきかを探索するため、トーションビームの断面各部における面外変形の有無を数値解析した。なお成形前と成形後の位置関係を図1に示す。角度は何れもV字の頂点を0°としたときの値である。この数値解析では、引張強度が780MPa級、外径101.6mm、厚さ3.4mmの鋼管を素管とした。素管の強度分布は、電縫鋼管とは異なり、周方向で均一とした。その結果を図2のグラフに示した。その縦軸は表面歪、横軸は加工ストローク、多数の線は15°〜75°までの各角度位置のデータを表している。
図2に示されるように、素管の35°、45°、65°の位置はプレス成形中に管内面側へ面外変形する。このためこれらの位置に軟化したシームをセットするとシーム座屈が発生する可能性がある。特に65°の位置は管内面側へ面外変形した後に曲げ戻しも加わり、顕著なシーム座屈が発生するものと考えられる。
他方、15°、25°、55°、75°の各位置はプレス成形中に管内面側へ面外変形しない。すなわちこれらの位置に軟化したシームをセットしても、シーム座屈が発生することはないと考えられる。ただし25°、55°、75°の各位置についてはそれらの近傍の35°、45°、65°で面外変形するため、電縫鋼管をセットするときの角度誤差を考慮すると、避けた方が安全である。
以上の通り、シーム座屈抑制の観点から、シーム位置は面外変形が発生しない15°〜25°とするのが好ましい。この位置は図1に示されるように、V字頂点近傍の平面部である。図2に示されるように、シーム位置を15°〜25°とした場合には、シーム位置の管内表面の残留歪が2%以下となっている。
次に、トーションビームの疲労耐久性について検討した。トーションビームの疲労耐久性はその成形後の残留応力と負荷を受けた際の発生応力に相関がある。従ってシーム位置を15°〜25°とした場合の、成形後の残留応力と、負荷時の発生応力とを数値解析により求めた。発生応力は、トーションビーム単体の片端を固定し、他端を管軸周りに15°強制回転させたときの発生応力であり、この試験条件はトーションビームの一般的な外力条件である。その結果を管内面と管外面に分けて図3に示した。
図3に示されるように、管内面側では65°〜75°の位置で残留応力が高く、発生応力も高い。一方、15°〜25°の位置では従来の45°に比較して残留応力、発生応力共に大差がなく、シーム位置を15°〜25°としたことによる疲労特性への影響は小さい。
また管外面側では、25°〜55°の位置で残留応力が高く、65°〜75°の位置では発生応力が高い。一方、15°〜25°の位置では従来の45°に比較して残留応力が大幅に減少し、発生応力も小さくなっている。よって管外面側に関しては、シーム位置を15°〜25°としたことにより疲労特性が向上する。よって管内外面を総合すると、本発明のトーションビームは、シーム位置が45°の従来品と同等以上の疲労特性が得られると考えられる。
上記した数値解析に基づく本発明の効果を実証するため、外径90mm、板厚2.8mm、長さ45mm、強度780MPa級の電縫鋼管を断面形状がV字状となるようにプレス加工し、シーム位置を25°、45°、65°としてシーム位置とシーム座屈の関係を調査した。その結果を図5に示した。なお、使用した電縫鋼管のシーム位置付近の硬さ分布は図4に示す通りであり、素管は平均290Hv、シーム軟化部は250Hvであり、40Hvだけ軟化していた。
図5はシーム位置を25°、45°、65°とした場合のシーム座屈深さを示すグラフである。ここでシーム座屈深さとは、シームを含む幅10mmの範囲における座屈部の深さである。図5に示すように、シーム位置を25°とした本発明の場合には、座屈がほとんど発生しなかった。他方、45°、65°とした場合には座屈が発生し、65°の方が座屈深さがより大きかった。いずれの実測結果も、図2に示した数値解析結果とよく一致している。このようにシーム位置において40Hv軟化している電縫鋼管を用いても、シーム位置を15〜25°の範囲とした本発明のトーションビームは、シーム座屈を生じないことが確認された。
以上に説明したように、本発明によれば、シーム軟化した電縫鋼管を用いて、座屈やそれによる外観悪化や、疲労特性の低下のないトーションビームを製造することができる。

Claims (4)

  1. 電縫鋼管をその断面形状がV字状となるようにプレス加工するトーションビームの製造方法において、電縫鋼管のシーム位置を、V字の頂点を0°としたときに15〜25°の範囲としてプレス加工することを特徴とするトーションビームの製造方法。
  2. 電縫鋼管をその断面形状がV字状となるようにプレス加工したトーションビームであって、電縫鋼管のシーム位置が、V字の頂点を0°としたときに15〜25°の範囲にあることを特徴とするトーションビーム。
  3. 電縫鋼管が、590MPa以上の引張強度を有するものであることを特徴とする請求項2記載のトーションビーム。
  4. シーム位置の管内表面のひずみ履歴が最大2%以下であることを特徴とする請求項2記載のトーションビーム。
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