JP2018122480A - 化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁力を用いて下地に対して安定して固定でき、外部への磁場の影響が小さい化粧材を提供する。【解決手段】化粧材10は、マグネット層14と化粧層12との積層構造を有する。マグネット層14側の表面である第1面101の表面磁束密度が20mT以上100mT以下である。そして、化粧層12側の表面である第2面102の表面磁束密度が20mT未満である。化粧材10は、壁等と一体となって外観に美観を付与する部材である。【選択図】図1

Description

本発明は化粧材に関する。
住宅やビル等の内壁や外装の施工においては、壁の意匠性を高めるために化粧材を施す場合がある。なかでも、マグネットを有する化粧材を用いることにより、短時間での施工が可能である。
特許文献1には、化粧板の裏面にマグネット板を設けたエレベータ内装材をエレベータの壁面に装着することが記載されている。また、内装材において、化粧板とマグネット板との間に磁気シールド材を介在させることが記載されている。
特開2002−128429号公報
しかし、特許文献1の内装材では、複数のマグネットが部分的に設けられているのみである。したがって、施工後の化粧板の一部に、エレベータ壁面からの浮きが生じ、審美性を損なう場合があった。
本発明は、磁力を用いて下地に対して安定して固定でき、外部への磁場の影響が小さい化粧材を提供する。
本発明によれば、
マグネット層と化粧層との積層構造を有し、
前記マグネット層側の表面である第1面の表面磁束密度が20mT以上100mT以下であり、
前記化粧層側の表面である第2面の表面磁束密度が20mT未満である化粧材
が提供される。
本発明によれば、磁力を用いて下地に対して安定して固定でき、外部への磁場の影響が小さい化粧材を提供できる。
第1の実施形態に係る化粧材の構造を例示する断面図である。 第1の実施形態に係る施工方法を説明するための図である。 第1の実施形態に係る施工方法を説明するための図である。 化粧材の構造の変形例を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第1面側から平面視した化粧材の例を示す図である。 第2の実施形態に係る化粧材の構造を例示する断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、「〜」は特に断りがなければ「以上」から「以下」を表す。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る化粧材10の構造を例示する断面図である。本実施形態に係る化粧材10は、マグネット層14と化粧層12との積層構造を有する。マグネット層14側の表面である第1面101の表面磁束密度が20mT以上100mT以下である。そして、化粧層12側の表面である第2面102の表面磁束密度が20mT未満である。以下に詳しく説明する。
本実施形態の施工方法は、たとえば部屋や通路等の内壁または外壁を施工する方法である。内装または外装を施工する建物としては、特に限定されないが、ビルや住宅等が挙げられる。
化粧材10は、壁等と一体となって外観に美観を付与する部材である。図1において、マグネット層14はシート状である例を示している。ただし、化粧材10は、マグネット層14の代わりに塊状のマグネット部材を備えていても良い。
図2および図3は、第1の実施形態に係る施工方法を説明するための図である。図2は本実施形態の方法で施工された壁の断面を示している。図3は、本実施形態の方法で施工された壁の斜視図であり、下地20および化粧材10の一部は省略されている。本実施形態に係る施工方法は、強磁性体を含む下地20にマグネット層14を備える化粧材10を貼り付ける内装または外装の施工方法である。
本実施形態の化粧材10では、第1面101の表面磁束密度が20mT以上であることにより、化粧材10を下地20に安定して固定できる。たとえば、化粧材10の坪量は1.0kg/m以上8.0kg/m以下である。この場合、第1面101の表面磁束密度が20mT以上であれば、剥がれやズレ等が生じずに安定して化粧材10を下地20に固定できる。また、第1面101の表面磁束密度が100mT以下であれば、マグネット層14の形成コストおよび重量が抑えられるとともに、化粧材10のハンドリング性が良くなる。また、化粧材の交換等の際に、容易に化粧材10を取り外すことができる。
一方、第2面102の表面磁束密度が20mT未満であることにより、磁気カードや医用機器への影響が避けられる。たとえば国際非電離放射線防護委員会のガイドラインによれば、心臓ペースメーカなど医用電子機器の動作は0.5mT以下の静電界では有害な影響は受けないとされている。第2面102の表面磁束密度が20mT未満であれば、第2面102からおよそ6mm離れた位置で空間磁束密度が0.5mTを十分下回る。したがって、衣服や皮膚の厚さを考慮すれば、機器への影響が十分に避けられる。また、第2面102の表面磁束密度が20mT未満であれば、第2面102からおよそ6mm離れた位置で空間磁束密度が0.05mT程度となり、地磁気と同等となる。このことからも、機器への影響が十分に避けられると分かる。なお、外部への影響を低減する観点から、第2面102の表面磁束密度は、10mT以下であることがより好ましく、3mT以下であることがさらに好ましい。
化粧材10はたとえば化粧層12、マグネット層14および、化粧層12とマグネット層14とを接合する接着層13を備える。化粧材10はシート状であっても良いし、板状であっても良い。また化粧材10は、織物状であってもよい。化粧材10の構造については詳しく後述する。
化粧材10は下地20のほぼ全体を覆うように固定される。たとえば下地20のうち躯体30とは反対側の面の95%以上は化粧材10で覆われている。図2および図3の例において、下地20は複数の下地層を有する。下地層は壁の骨組みと化粧材10との間に位置する層である。または、化粧材10よりも壁の内側に位置するように下地層は壁の枠組み嵌め込まれた層である。下地層は、単独でまたは複数が協働して、たとえば構造補強、断熱、防湿、防水、耐火等の機能を発揮する。図2および図3の例では、下地20は第1下地層22および第2下地層24を備える。ただし、下地20は、さらに他の下地層を備えても良い。下地20は躯体30に対して固定されている。
躯体30は、たとえば建物の躯体であり、建物の構造を支える骨組である。躯体30は、木材、金属、鉄筋コンクリート等である。なお、下地20は建物の躯体30に必ずしも固定されていなくてもよい。たとえば、下地20と化粧材10との積層体は、室内の空間を区切るパーテーションの一部であっても良い。また、化粧材10は、出隅入り隅材、見切り材、ジョイナー、掲示パネル等として機能してもよい。
下地20には強磁性体が含まれ、下地20にマグネットが引きつけられる。強磁性体としては、たとえば鉄、コバルト、ニッケル、及びこれらの合金が挙げられる。本実施形態において下地20は、強磁性体を含む強磁性層を含む。たとえば第2下地層24および第1下地層22の少なくとも一方は強磁性層である。ここで、下地20のうち最も化粧材10に近い下地層が強磁性層であることが好ましい。そうすれば、下地20に対する化粧材10の固定強度を向上させることができる。強磁性層以外の下地層としては、ケイカル(ケイ酸カルシウム)板、石膏ボード、火山性ガラス質複層板等の無機質板や木製合板等が挙げられる。
本実施形態において強磁性層は、強磁性材料を含む板材である。強磁性材料を含む板材は、たとえば鉄板等、強磁性体の板である。また、強磁性材料を含む板材は、強磁性体以外の材料と鉄粉や鉄箔等の強磁性材料との複合部材であっても良い。複合部材を用いることで、形状の自由度の向上、および軽量化が図れる。強磁性体以外の材料としては樹脂や木材、石膏、ケイ酸カルシウム、セメント、ガラス質材料等が挙げられる。複合部材において、強磁性体以外の材料と強磁性材料とは、混合されていても良いし、積層されていても良い。複合部材はたとえば、樹脂粒子や木材のチップ等と鉄粉を混合して板状に成形することで得られる。または、複合部材は、強磁性体以外の材料の板状部材と鉄箔とを積層し、接着することで得られる。また、下地層を土壁で形成する場合、強磁性材料を混合した土を用いて層を形成することで複合部材としても良い。強磁性層の厚さは特に限定されないが、たとえば1mm以上20mm以下である。
下地20は、主面に垂直な方向から見て、少なくとも一部の領域に強磁性体を含んでいれば良く、全体に強磁性体を含んでいる必要は無い。下地20全体の面積に対する、強磁性体を含む領域の面積は特に限定されないが、20%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。たとえば、下地20は、格子状にパターン化された強磁性層を含んでも良い。また、下地20のうち各化粧材10の外周に対向する領域には、強磁性体が含まれることが好ましい。
強磁性材料を含む板材は、一つの、または二つ以上の開口を有していても良い。板材が開口を有することで、下地20の重さを低減することができ、建物の耐震性を向上できる。ただし、耐火性向上の観点から、開口は他の下地層を構成する板材同士の境界と重ならないことが好ましい。
また、強磁性層は、強磁性材料を含む塗料の固化物であってもよい。強磁性層である。塗料の固化物とは、塗料が固化、または硬化して得られる固体である。この場合、任意の下地層に強磁性材料を含む塗料を塗布し、固化または硬化させることにより強磁性層を形成することができる。
塗料は、強磁性材料およびバインダーを含む。強磁性材料はたとえば鉄粉等の強磁性粉末である。粒子の大きさは特に限定されないが、強磁性粉末のメディアン径D50は0.02mm以上0.2mm以下が好ましく、0.05mm以上0.1mm以下がより好ましい。そうすれば、塗料を均一に塗布しやすくなる。また、塗料の固形物における強磁性粉末の含有率は、50質量%以上90質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。そうすれば、化粧材10を下地20に充分な磁力で固定することができる。
塗料に含まれるバインダーとしては、マグネット層14に含まれるバインダーとして後述する樹脂と同様の樹脂が挙げられる。
また、塗料は、強磁性材料およびバインダーに加えて、溶剤、可塑剤、分散材、増粘剤、その他の添加剤を含んでも良い。これらの添加剤の含有量の合計は、たとえば塗料の固化物に対して5重量%以下である。
塗料は、上記の各成分を混合することにより得られる。
以上のとおり、下地20に強磁性体が含まれることにより、マグネット層14が下地20に引きつけられ、化粧材10を下地20に固定することができる。そして、化粧材10は下地20に対して脱着可能であることから、化粧材10が汚れたり傷んだりした場合や、内装または外装のデザインを変更したい場合に下地20にダメージを与えることなく、短時間で容易に化粧材10の張り替えができる。また、施工現場において下地に化粧材を固定する際、接着剤を使用する必要が無い。したがって、乾燥時に有機溶剤等による臭気が発生することがない。さらに、下地20へ化粧材10を素早く容易に固定できることから、施工期間の短縮が図れる。
図3に示す様に、第1下地層22および第2下地層24はそれぞれ複数の板材で形成されていても良い。ここで、第1下地層22における複数の板材の境界と、第2下地層24における複数の板材の境界とは、交差点を除いて互いに重ならないことが好ましい。そうすることで、火災時に境界部から火が漏れ広がることが避けられ、耐火性が向上する。
また、最も化粧材10側の下地層である第2下地層24において、複数の板材の境界はパテ201で埋められている。また、板材と板材との境界に生じる段差は、パテ201によっておよそ平らに均されている。
化粧材10は下地20に対し磁力で固定されている。一つの壁面には、複数の化粧材10が敷き詰められても良い。そうすれば、施工場所までの化粧材10の運搬が容易となる。化粧材10が可撓性を有する場合、ロール状に丸めて運搬することができる。また、壁面に複数の化粧材10を並べて固定する場合、化粧材10と化粧材10との間には隙間を設けても良い。そうすれば、化粧材10が水分等によって膨張・収縮する場合でも、化粧材10にたわみ等が生じにくい。ただし、化粧材10の全体が、樹脂などの膨張・収縮しにくい材料からなる場合には、化粧材10と化粧材10との間には隙間を設けなくても良い。
図1に戻り、実施形態に係る化粧材10について以下に詳しく説明する。ただし、化粧材10は以下の構造に限定されない。
化粧材10は、化粧層12、接着層13、およびマグネット層14を備える。化粧層12の構造は特に限定されないが、本実施形態において化粧材10は表面層120および芯材層129を含む。化粧層12は樹脂を含んで構成されることが好ましい。そうすれば、軽量化を図ることができるため、化粧材10の重量を所定の範囲に抑えつつマグネット層14を全面に設けることが可能となる。化粧層12の坪量は0.5kg/m以下とすることが好ましい。化粧層12は、たとえばメラミン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン樹脂、および(メタ)アクリル樹脂により構成される群から選択される一以上の樹脂と、熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分との少なくともいずれかを含んで構成される。
本図の例において表面層120は芯材層129と接している。さらに表面層120は、印刷基材122、印刷部121、第1樹脂層123、および第2樹脂層124を含んで構成されている。化粧材10の第2面102には、表面層120が露出している。ただし、表面層120は印刷基材122および印刷部121を含んでいなくても良い。たとえば表面層120はエンボス加工により凹凸が施された樹脂層や金属層を含むことにより、意匠性を生じても良い。また、化粧材10の第2面102の表面に意匠が施されていても良い。
化粧材10は全体として可撓性を有することが好ましい。そうすれば湾曲した下地にも固定することができる。具体的には化粧材10は、25℃において10mmの曲げ半径で湾曲させたとき、亀裂が生じない程度の可撓性を有することが好ましい。
化粧層12は、壁面に意匠性を付与する部分である。化粧層12は、第2面102側から見て美観を起こさせる意匠性を有する。本図の例においては、化粧層12は第2面102側から印刷部121、すなわち印刷された模様等のデザインを視認可能に構成されている。
表面層120は、たとえば意匠面となる第2面102側にメラミン樹脂を含有する樹脂(第1樹脂層123)を担持し、芯材層129と接する第1面101側に熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分(第2樹脂層124)を担持する印刷基材122からなる表面層材料で構成される。以下に詳しく説明する。
印刷基材122は、たとえばパルプ、リンター、合成繊維、ガラス繊維である。また、印刷基材122は、酸化チタンなどの顔料を含有する酸化チタン含有化粧紙であってもよい。
本図の例において、印刷部121は化粧材10に意匠性を付与する。印刷部121は印刷により印刷基材122に担持されたインクである。印刷部121は、印刷基材122の表面に層状に形成されていてもよいし、少なくとも一部が印刷基材122に含浸していてもよい。印刷法は、特に限定されないが、グラビア印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷等を用いることができる。
第1樹脂層123は、樹脂(A)を含む層であり、印刷基材122の第2面102側に位置する透明な層である。樹脂(A)は、メラミン系樹脂を含む。樹脂(A)は中でもメラミン樹脂を含むことが好ましい。これにより、化粧層12の表面がメラミン樹脂を含むこととなり、化粧層12の表面に好適な硬度を付与することができる。ひいては、化粧材10の耐久性を高めることができる。本図の例において、化粧材10の第2面102には、第1樹脂層123が露出している。
メラミン樹脂としては、特に限定されず、例えば、メラミンとホルムアルデヒドを中性または弱アルカリ下において反応させて得られるものを用いることができる。
また、メラミン樹脂としては、住友化学(株)製のメラミン樹脂等、市販のものを用いることもできる。
樹脂(A)を印刷基材122の第2面102側に担持させる方法としては、特に限定されず、例えば、樹脂(A)を溶媒に溶解した樹脂ワニスを、例えば、スプレー装置、シャワー装置、キスコーター、コンマコーター等の装置を用いて塗工した後、80〜130℃程度で加熱乾燥する方法等が挙げられる。
樹脂(A)を溶解する溶剤としては、特に限定されず、例えば、水、メタノール等が挙げられる。中でも水が好ましい。また、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。樹脂ワニスの固形分(溶剤を除く全成分)は、特に限定されないが、樹脂ワニスの30〜70質量%であるのが好ましく、45〜60質量%であるのがより好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を向上できる。
第2樹脂層124は、樹脂(B)を含む層である。樹脂(B)は、たとえば熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分である。なお、本明細書中おいて、熱可塑性エマルジョン樹脂とは、熱可塑性樹脂が溶剤に分散してエマルジョン状態となったものである。また、熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分とは、熱可塑性エマルジョン樹脂から溶剤を除いた成分を意味する。
熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分は、エマルジョン樹脂粒子として存在する成分を含み、金属や各種素材との接着特性を有し、化粧層12に柔軟性を付与する。したがって、表面層120の第1面101側に熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分が担持されることにより、表面層120と芯材層129との接着強度を向上させることができるとともに、化粧層12の曲げ加工性を向上させることができる。
熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分としては、たとえば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル系共重合体、ウレタンアクリル複合粒子、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)等の熱可塑性樹脂のエマルジョン粒子が挙げられる。これらの中でもウレタンアクリル複合粒子が好ましい。本明細書中において、ウレタンアクリル複合粒子とは、単一粒子内にアクリル樹脂とウレタン樹脂との異相構造を有するものを意味する。
ウレタン樹脂とアクリル樹脂は、各々が芯材層129との接着強度が高いため、ウレタンアクリル複合粒子を用いることで、芯材層129との良好な接着強度を発現することができる。さらに、ウレタン樹脂は、特に強靭性、弾性、柔軟性に優れ、アクリル樹脂は、特に透明性、耐久性、耐候性、耐薬品性、造膜性に優れる。
また、本明細書中において「異相構造」とは、1個の粒子内に異なる種類の樹脂からなる相が複数存在する構造を意味し、例えば、コアシェル構造、局在構造、海島構造等が挙げられる。
なお、熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分としては、これらの中の1種類が単独で含まれるものを用いることもできるし、異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を混合して含むものを用いることもできる。
また、熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分には、上記熱可塑性樹脂のエマルジョン粒子以外にも、必要に応じて少量の増粘剤、浸透促進剤、消泡剤等を含んでいてもよい。
熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分は、平均粒径が30〜100nmのエマルジョン樹脂粒子を含むことが好ましく、エマルジョン樹脂粒子の平均粒径は、60〜90nmであることがより好ましい。これにより、印刷基材122の繊維間への含浸性が向上し、より印刷基材122の内部に含浸させることができるため、表面層120に良好な柔軟性を付与することができる。
熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分を印刷基材122の第1面101側に担持させる方法としては、特に限定されず、樹脂(A)を印刷基材122の第2面102側に担持させる上述の方法と同様にして行うことができる。つまり、溶剤に溶解されたエマルジョン状態の熱可塑性エマルジョン樹脂を塗工、加熱乾燥する方法等が挙げられる。
熱可塑性エマルジョン樹脂に用いられる溶剤としては、特に限定されず、例えば、水等が挙げられる。また、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分(溶剤を除く全成分)は、特に限定されないが、熱可塑性エマルジョン樹脂の25〜60質量%であるのが好ましく、30〜45質量%であるのがより好ましい。これにより、熱可塑性エマルジョン樹脂の基材への含浸性を向上できる。
なお、第1樹脂層123および第2樹脂層124は単独で層を形成していなくてもよい。すなわち、樹脂(A)および樹脂(B)は印刷基材122に担持されていればよい。ここで、印刷基材122が樹脂を担持するとは、樹脂が基材(担体)の表面に付着し、または、基材内部の空隙部に含浸され、表面層材料の成形後に担持させた樹脂の性能を発現することを可能にする状態であることを意味する。第1樹脂層123および第2樹脂層124はたとえば、表面層120において層状の分布を有している。なお、樹脂は、基材の表面および基材の内部に均一に分布していなくてもよい。
芯材層129は、たとえばガラスクロス、またはガラスクロスを基材とするプリプレグを含んで構成されている。これにより、化粧層12に、耐熱性、不燃性、剛性などを付与することができる。
芯材層129の厚みは、50μm以上とすることが好ましい。これにより、化粧層12に充分な耐熱性、不燃性を付与することができる。また、厚みの上限については、特に限定されないが、厚みが大きいほど化粧層12の厚みと重量が増大すると共に、コストも嵩むため、最終的な製品における設計上、許容される範囲で設定することが好ましく、芯材層129の厚みは350μm以下にすることが好ましい。
マグネット層14は、化粧層12の第1面101側に固定されている。化粧材10がマグネット層14を備えることにより、強磁性体を含む下地20に化粧材10を脱着可能に取り付けることができる。また、施工場所で溶剤を用いることなく、化粧材10を下地20に取り付けることができる。
マグネット層14は、磁石粉末をバインダー(結合樹脂)で結合してなる層であり、たとえばマグネットシートである。磁石粉末は、優れた磁気特性を有するものが好ましい。このような磁石粉末としては、例えば、R(ただし、Rは、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種)を含む合金、特にR(ただし、Rは、Yを含む希土類元素のうちの少なくとも1種)とTM(ただし、TMは、遷移金属のうちの少なくとも1種)とB(ボロン)とを含む合金が挙げられる。
マグネット層14に含まれるバインダーとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66、ナイロン6T、ナイロン9T)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ビスフェノール型、ノボラック型、ナフタレン系等の各種エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。なお、使用される熱硬化性樹脂(未硬化)は、室温で液状のものでも、固形(粉末状)のものでもよい。
マグネット層14は第1面101側にS極およびN極が形成された片面着磁型であることが好ましい。そうすれば、シールド層を設けない場合でも第2面102側の磁力を小さくでき、化粧材10の軽量化や、製造コストの削減を図れる。
マグネット層14は、接着層13により化粧層12に固定されている。接着層13は特に限定されないが、たとえば、主として粘着剤で構成されている。この粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を挙げることができる。
アクリル系粘着剤としては、粘着性を与える低Tgの主モノマー成分、接着性や凝集力を与える高Tgのコモノマー成分、架橋や接着性改良のための官能基含有モノマー成分を主とする重合体または共重合体よりなる。
主モノマー成分としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキルエステル等を挙げることができる。
コモノマー成分としてはアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。
官能基含有モノマー成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマーや、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド等のヒドロキシル基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
また、ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−ブタジエン系、再生ゴム系、ポリイソブチレン系のものや、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン等のゴムを含むブロック共重合体を主とするもの等を挙げることができる。
また、シリコーン系粘着剤としては、ジメチルシロキサン系、ジフェニルシロキサン系のもの等を挙げることができる。
以上のような粘着剤は、非架橋型、架橋型のいずれのものも使用可能である。後者の場合、必要に応じ、架橋剤を添加することができる。架橋剤としては、例えば、エポキシ系化合物、イソシアナート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化合物等が挙げられる。このような粘着剤は、有機溶剤系、エマルション系のいずれでもよい。
また、接着層13には、例えば、可塑剤、粘着付与剤、増粘剤、充填材、老化防止剤、防腐剤、防カビ剤、染料、顔料等の各種添加剤が必要に応じ添加されていてもよい。
なお、芯材層129に接着剤が含浸されている場合等、芯材層129が接着層13を兼ねていても良い。また、化粧層12は、さらに保護層を有していても良い。保護層は第2面102に露出するよう設けることができる。
化粧材10の製造方法について以下に説明する。化粧材10は、化粧層12に接着層13を介してマグネット層14を固定することにより形成される。具体的には、化粧層12に接着層13を構成する粘着剤等を塗布し、マグネット層14を積層する。ただし、粘着剤を塗布したマグネット層14を化粧層12に積層してもよい。
化粧層12は、表面層120と芯材層129とを重ね合わせ、これを加熱加圧成形して積層することにより得られる。また、化粧層12の成形時に、所定の板材を重ねることにより、化粧材10の第2面102の表面粗さや光の反射率等を調整することができ、デザイン性を高めることができる。
表面層120は、以下の様にして得られる。まず、印刷基材122に模様等のデザインを印刷することにより印刷部121を形成する。次いで、印刷部121を設けた印刷基材122の一方の面に第1樹脂層123を形成し、他方の面に第2樹脂層124を形成する。
なお、化粧材10の製造方法は上記した方法に限定されない。たとえば、必要に応じて担体フィルムを使用してもよい。担体フィルムは製造時においていずれかの層を保護したり、製造を容易にしたりするために用いられる。担体フィルムは、その後除去されることにより、化粧材10には含まれない。
また、本図では、印刷部121が化粧層12の内部に位置する例を示したが、印刷部121は化粧層12の第2面102側の表面に位置していてもよい。
図4は、化粧材10の構造の変形例を示す断面図である。本変形例に係る化粧材10は、化粧層12の構造を除いて図1に例示した化粧材10と同じである。
本変形例において化粧層12は第1樹脂層123、第2樹脂層124、および印刷部121を備える。そして第2樹脂層124が印刷基材122として機能する。
第1樹脂層123は、透明な樹脂フィルムである。第1樹脂層123は、合成樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂を含む。第1樹脂層123は、たとえばエンボス圧延加工によるラミネートによって、印刷部121が形成された第2樹脂層124に積層される。第1樹脂層123の厚さはたとえば10μm以上80μm以下である。
第2樹脂層124は、合成樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンポリエステル、ポリオレフィン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂を含む。第2樹脂層124は、さらに、不燃性の無機充填材を含んでもよい。無機充填材としては、CaCO、Mg(OH)、Al(OH)、SiO、粘土(例えば、モンモリロナイト又はカオリン)等が挙げられる。第2樹脂層124の厚さはたとえば60μm以上150μm以下である。第2樹脂層124はたとえばキャスティング、またはカレンダリングにより形成することができる。
本変形例に係る化粧材10は化粧層12の形成方法を除いて図1を用いて説明した化粧材10の製造方法と同じである。本実施形態において化粧層12は、第2樹脂層124のうち第2面102側となる面に印刷により印刷部121を形成し、次いで、印刷部121を覆うように第1樹脂層123を形成することで得られる。
なお、化粧材10の構造は上記した例に限定されない。化粧材10は、たとえば布、麻、綿、絹等のクロス、塩化ビニル・PET・ポリオレフィン等のプラスチック樹脂、SUS・アルミ等の金属(箔)、段ボール等の紙類、木材、竹、籐のうちの一以上の材料を含んで構成されることができる。
本実施形態に係る施工方法は、化粧材10を下地20に貼り付ける工程を含む。また、本施工方法は、躯体30等、壁の構造部材(骨組み)に下地20を固定する工程をさらに含んでもよい。下地20を固定する工程では、構造部材に対し、ステイプラーやネジ等で、壁面のほぼ全体を覆うように複数の板材を取り付け、第1下地層22を形成する。次いで、第1下地層22に対し、第1下地層22のほぼ全体を覆うように複数の板材をステイプラーやネジ等で取り付け、第2下地層24を形成する。たとえば第2下地層24は強磁性層である。そして、第2下地層24を構成する複数の板材同士の境界にパテ201を塗って隙間を埋めるとともに段差を均す。次いで、下地20に化粧材10を貼り付ける工程では、化粧材10のマグネット層14を下地20側に向け、化粧材10を下地20に貼り付ける。なお、化粧材10を下地20に貼り付ける前には、化粧材10を貼り付ける領域の形状に合わせて化粧材10の一部を切り取ったり、切り込みを入れたりして平面形状を加工しても良い。
もし、化粧材10を交換したい場合には、化粧材10を下地20から剥がし、新たな化粧材10を下地20に貼り付ければよい。
なお、下地20の強磁性層と化粧材10との間には他のシート材が挟み込まれてもよい。そうすれば、やむを得ず化粧材10を取り外した状態としている間にも、意匠性を失わずに済む。シート材としてはたとえば、塩化ビニルシート等の樹脂シート、および紙が挙げられる。シート材は、下地20の一部としてたとえば下地20の最表面(最も化粧材10側の面)を形成するように張り付けられていてもよいし、下地20と化粧材10との間に挟み込まれてもよい。また、シート材を設ける代わりに、下地20の最表面に、塗料による塗装膜を形成しても良い。その場合でも同様の効果が得られる。
また、化粧材10の重量が大きい場合には、磁力での固定のみならず、物理的な支持手段や接着材をさらに用いて下地20に化粧材10を固定してもよい。
図5(a)〜図5(c)は、第1面101側から平面視した化粧材10の例を示す図である。図5(a)〜図5(c)では互いにマグネット層14のパターンが異なっている。また、図5(b)および図5(c)において、マグネット層14が形成されていない領域には接着層13が露出している。
図5(a)の例では、第1面101に垂直な方向から見て、マグネット層14は化粧材10の全面に設けられている。下地20への吸着力を高める観点から、マグネット層14は、化粧材10の第1面101に垂直な方向から見てほぼ全面に設けられていることが好ましく、一様に設けられていることがより好ましい。この場合、化粧材10が、下地20から浮いたり、撓んだりすることが避けられる。また、化粧材10の平面形状を加工しても、化粧材10の下地20への着脱機能を確保できる。なお、マグネット層14が化粧材10のほぼ全面に設けられているとは、たとえば化粧層12の主面に垂直な方向から見て90%以上の領域に設けられていることをいう。
図5(a)および図5(b)の例では、化粧材10の第1面101に垂直な方向から見て、マグネット層14は化粧層12の外周を隙間なく囲うように設けられている。こうすることで、めくれ等が生じにくく、良好な施工状態が維持される。また、図5(b)に示す様に、マグネット層14には開口があってもよい。そうすれば、めくれ等を防ぎつつ、化粧材10の軽量化を図れる。なお、開口の形状は特に限定されず、円形、矩形、多角形等であり得る。
また、図5(a)および図5(b)の例において、マグネット層14は分割されていない。すなわち、化粧材10においてマグネット層14は一体である。マグネット層14が分割されていない場合、化粧材10のたわみ等が生じにくい。
図5(c)の例において、化粧材10は第1面101に垂直な方向から見て長方形であり、マグネット層14は、化粧層12の長手方向において一様に設けられている。なお、長手方向において一様とは、長手方向に垂直な断面の形状が、どこをとっても同じであることをいう。こうすることで、化粧材10が下地20に対して安定して固定される。また、たとえば化粧材10を貼り付ける領域の大きさに合わせて、長手方向とは垂直な方向に化粧材10を切断した場合にも、吸着機能に影響が無い。図5(c)の例において具体的には、第1面101に垂直な方向から見てマグネット層14はストライプ状に形成されている。なお、マグネット層14は、少なくとも化粧材10の短手方向の両端部に形成されていることが好ましい。
化粧材10におけるマグネット層14の面積が大きい場合、化粧材10の重量が増大する。さらに、重量の増大に伴い、マグネット層14には強い磁力が求められる。マグネット層14は、厚くなるほど磁束密度が大きくなるが、マグネット層14を厚くすることは更なる化粧材10の重量増大に繋がる。また、マグネット層14が厚くなると、化粧材10の加工が行いにくくなるとともに、第1面101側の磁束密度の増大に伴って、第2面102側の表面磁束密度も高くなる。
これらを鑑みて、化粧材10の重量と磁束密度のバランスを適切に調整することが重要である。たとえば、化粧材10の坪量をW[kg/m]とし、第1面101の表面磁束密度をB[mT]としたときB/Wで表される値が4以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。また、B/Wで表される値が15以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましく、11以下であることがさらに好ましい。そうすれば、過剰にマグネット層14の厚さや重さが増すことがない。
第1面101の表面磁束密度Bは、20mT以上であることが好ましく、35mT以上であることがより好ましい。そうすれば、下地20に貼り付けられた化粧材10に対して外部からの負荷や振動等が加わった場合であっても、化粧材10が下地20に安定して固定される。
マグネット層14の厚さ(平均厚さ)は、特に限定されないが、磁力と重量の良好なバランスを実現する観点から、0.2mm以上1.5mm以下であるのが好ましく、0.3mm以上1.3mm以下であるのがより好ましい。また、上記上限以下とすることで、化粧材10の加工が容易となる。
軽量化の観点から、マグネット層14の坪量は6kg/m以下であることが好ましく、5kg/m以下であることがより好ましい。なお、化粧材10の坪量は、マグネット層14が全面に設けられているか否かにかかわらず、第1面101の全面積に対するマグネット層14の重量の比で求められる。
第2面102側の表面磁束密度と、化粧材10の重量の良好なバランスを実現する観点から、化粧層12の厚さは、0.1mm以上1mm以下であることが好ましく、0.1mm以上0.6mm以下であることがより好ましい。
また、マグネット層14の、化粧層12側の面と、化粧材10の第2面102との間に位置する層の合計厚さは、0.2mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがより好ましい。そうすれば、第2面102における表面磁束密度をより低減できる。ここで、マグネット層14の厚さの増大に比べて、その他の層の厚さの増大が化粧材10の重量に与える影響は小さいことから、化粧材10の第2面102との間に位置する層の合計厚さを上記範囲内とすることができる。
加工容易性と化粧材10のハンドリング性の良好なバランスを実現する観点から、化粧材10の厚さは0.5mm以上2.5mm以下であることが好ましく、0.8mm以上1.8mm以下であることがより好ましい。ハンドリング性について具体的には、化粧材10を上記下限以上とすることで、化粧材10に適度な張りが付与され、運搬時や施工時の扱いが容易になる。
なお、本実施形態に係る化粧材10は、磁気のシールド層を有する必要は無い。シールド層を有さないことにより、面積の大きなマグネット層14を設けた場合であっても化粧材10の軽量化を図れる。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態の化粧材10では、第1面101の表面磁束密度が20mT以上であることにより、化粧材10を下地20に安定して固定できる。くわえて、第2面102の表面磁束密度が20mT未満であることにより、磁気カードや医用機器への影響が避けられる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る化粧材10の構造を例示する断面図である。本実施形態において、化粧材10は、マグネット層14と化粧層12との間、または、化粧層12中に、強磁性体を含む層15を有する点を除いて、第1の実施形態に係る化粧材10と同じである。本図では、化粧材10がマグネット層14と化粧層12との間、より詳しくは、接着層13と化粧層12との間に強磁性体を含む層15を備える例を示している。
強磁性体を含む層15は、マグネット層14から第2面102側に漏れる磁力を低減するシールド層として機能する。層15に含まれる強磁性体としては、鉄、ニッケル、コバルト等が挙げられる。層15は、たとえば強磁性体の板やフィルムである。たとえば他の層に対してラミネート等で層15を形成できる。層15の厚さはたとえば50μm以上100μm以下である。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用および効果を得られる。くわえて、化粧材10の第2面102側の磁束密度をより低減でき、外部への影響を抑えられる。
以下、本実施形態を、実施例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図1と同様の構成の化粧材を作製した。具体的には、酸化チタン含有化粧紙を印刷基材として模様を印刷し、印刷した面にメラミン樹脂(第1樹脂層)を担持させた。また、印刷基材の印刷面とは逆側の面に熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分(第2樹脂層)を担持させた。このようにして得られた表面層となる積層体と厚さ100μmのガラスクロス1とを重ね合わせ、これを加熱加圧成形して一体化し、化粧層となる積層体1を得た。この積層体のガラスクロス側に接着剤を塗布したマグネットシート1を貼り付け、化粧材1を得た。接着剤としてはアクリル系粘着剤を用い、マグネットシート1としては片面着磁型のニチレイマグネット社製004404を用いた。
(実施例2)
マグネットシート1の代わりにマグネットシート2を用いた以外は実施例1と同様の方法で化粧材2を得た。マグネットシート2としては片面着磁型のマグエックス社製NT−7S 0.8ムジを用いた。
(実施例3)
化粧層となる積層体1の代わりに積層体2を用い、マグネットシート1の代わりにマグネットシート3を用いた以外は実施例1と同様の方法で化粧材3を得た。
積層体2は、外部への磁力の影響を低減するために、ガラスクロス1の代わりに厚さ250μmのガラスクロス2を用いた以外は積層体1と同様の方法で得た。また、マグネットシート3としては片面着磁型のニチレイマグネット社製002791を用いた。
(比較例1)
マグネットシート1の代わりにマグネットシート4を用いた以外は実施例1と同様の方法で化粧材2を得た。マグネットシート4としては両面着磁型の伸共社製等方性両面多極着磁シート(厚み1.0mm)を用いた。
実施例1〜実施例3および比較例1に係る化粧材について以下の評価を行った。
(表面磁束密度の測定)
KANETEC社製テスラメータ TM−701を用いて、化粧材のマグネットシート側の表面すなわち第1面の表面磁束密度Bと、化粧層側の表面すなわち第2面の表面磁束密度とを測定した。また、化粧材の坪量Wを計測し、B/Wで求められる値を算出した。
(外部への影響の評価)
化粧層側の外部への磁場の影響を評価した。具体的には、第2面から6mm離れた位置でKANETEC社製テスラメータ TM−701を用いて磁束密度を測定し、得られた値が0mT以下(測定限界値以下)である場合を「◎」、0.5mT以下である場合を「○」とし、0.5mTを超える場合を「×」とした。
(異物の付きにくさの評価)
第2面への磁性体異物の付きにくさを評価した。具体的には、意匠面を上側にして寝かせた状態の化粧材に所定量Wの鉄粉を乗せ、化粧材をゆっくりと起こしたときに化粧材に付着している鉄粉の量Wを測定した。そして、W/W×100[%]で得られる値が10%未満である場合を「○」とし、10%以上である場合を「×」とした。
(吸着力の評価)
化粧材の、下地への吸着力を評価した。具体的には、表面に塩化ビニルシート(厚み0.2mm)を貼り付けた亜鉛メッキ鋼板を下地として準備した。準備した下地の表面が鉛直方向に平行になるように立て、その下地に10cm角の化粧材を貼り付けた。このとき、化粧材の第1面が下地に対向するようにした。そして、化粧材の第2面に重りを貼り付け、下地に対して化粧材がずれないかどうかを確認した。300gの重りでずれなかった場合を「◎」とし、200gの重りでずれなかったが300gの重りでずれた場合を「○」とし、200gの重りでずれた場合を「×」とした。
各評価の結果を、マグネット層、化粧層、および化粧材の各厚さおよび坪量と合わせて表1にまとめて示す。
Figure 2018122480
表1に示した結果から、第1面の表面磁束密度が20mT以上100mT以下であり、かつ、第2面の表面磁束密度が20mT未満である実施例1〜実施例3の化粧材は、下地に対して安定して固定できるとともに、外部への磁場の影響が小さかった。
また、第1面の表面磁束密度が30mT以上の実施例1および実施例2の化粧材は、外部からの負荷がある状態でも下地に安定して固定できた。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 化粧材
12 化粧層
13 接着層
14 マグネット層
15 層
20 下地
22 第1下地層
24 第2下地層
30 躯体
101 第1面
102 第2面
120 表面層
121 印刷部
122 印刷基材
123 第1樹脂層
124 第2樹脂層
129 芯材層
201 パテ

Claims (15)

  1. マグネット層と化粧層との積層構造を有し、
    前記マグネット層側の表面である第1面の表面磁束密度が20mT以上100mT以下であり、
    前記化粧層側の表面である第2面の表面磁束密度が20mT未満である化粧材。
  2. 請求項1に記載の化粧材において、
    前記第1面に垂直な方向から見て、前記マグネット層は前記化粧層の外周を隙間なく囲うように設けられている化粧材。
  3. 請求項1または2に記載の化粧材において、
    当該化粧材は前記第1面に垂直な方向から見て長方形であり、
    前記マグネット層は、前記化粧層の長手方向において一様に設けられている化粧材。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記マグネット層は分割されていない化粧材。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記マグネット層は前記化粧層の主面に垂直な方向から見て、90%以上の領域に設けられている化粧材。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記マグネット層の坪量が6kg/m以下である化粧材。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記マグネット層の厚さが0.2mm以上1.5mm以下である化粧材。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記化粧層の坪量が0.5kg/m以下である化粧材。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記化粧層の厚さが0.1mm以上1mm以下である化粧材。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の化粧材において、
    当該化粧材の坪量をW[kg/m]とし、前記第1面の表面磁束密度をB[mT]としたときB/Wで表される値が4以上である化粧材。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記マグネット層は前記第1面側にS極およびN極が形成された片面着磁型である化粧材。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記マグネット層と前記化粧層との間、または、前記化粧層中に、強磁性体を含む層を有する化粧材。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の化粧材において、
    ガラスクロスを含む化粧材。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の化粧材において、
    前記化粧層は、メラミン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン樹脂、および(メタ)アクリル樹脂により構成される群から選択される一以上、および熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分の少なくとも一方を含む化粧材。
  15. 請求項14に記載の化粧材において、
    前記化粧層の表面がメラミン樹脂を含む化粧材。
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