JP2018120653A - 燃料電池装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の燃料電池セル又は複数の燃料電池セルスタックが互いに離間した状態で配置された電池部を有する場合でも、電池部の温度分布を改善することが可能な燃料電池装置を提供する。【解決手段】燃料電池装置FCは、互いに離間した状態で配置された複数の燃料電池セルC又は複数の燃料電池セルスタックCSを備える電池部1と、電池部1を囲むように配置されており、酸化剤ガスを通す外側ガス流路2と、電池部1によって囲まれるように配置されており、酸化剤ガスを通す内側ガス流路3と、外側ガス流路2と電池部1とを隔てており、電池部1を外側から輻射冷却するための外側隔壁12、120と、内側ガス流路3と電池部1とを隔てており、電池部1を内側から輻射冷却するための内側隔壁11、110とを有している。内側ガス流路3は、外側ガス流路2及び電池部1と連通しており、外側ガス流路2を通った酸化剤ガスを通すものである。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池装置に関する。
従来、平板形の燃料電池セルを積層した燃料電池セルスタックを有する燃料電池装置が知られている。特許文献1には、スタック積層方向の温度分布を抑制するため、燃料電池セルスタックの外周を囲むように加熱流路を配置し、加熱流路の他端側における酸化剤ガスの熱を加熱流路の一端側における酸化剤ガスに戻す熱戻し部を設けた燃料電池装置が記載されている。
従来技術には、次の課題がある。燃料電池装置の高出力化を図ろうとする場合、装置平面視で、複数の燃料電池セルまたは複数の燃料電池セルスタックを互いに離間した状態で配置し、各燃料電池セルまたは各燃料電池セルスタックを電気的に接続して電池部を構成することがある。この場合、装置内部では、燃料電池セルまたは燃料電池セルスタックの発熱面同士が向かい合い、局所的な高温部が発生しやすくなる。そのため、外側から電池部を冷却するだけでは、電池部の内側を十分に冷却することができず、電池部の温度分布を改善することが困難である。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、複数の燃料電池セルまたは複数の燃料電池セルスタックが互いに離間した状態で配置された電池部を有する場合でも、電池部の温度分布を改善することが可能な燃料電池装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、互いに離間した状態で配置された複数の燃料電池セル(C)または複数の燃料電池セルスタック(CS)を備える電池部(1)と、
上記電池部を囲むように配置されており、酸化剤ガスを通す外側ガス流路(2)と、
上記電池部によって囲まれるように配置されており、酸化剤ガスを通す内側ガス流路(3)と、
上記外側ガス流路と上記電池部とを隔てており、上記電池部を外側から輻射冷却するための外側隔壁(12、120)と、
上記内側ガス流路と上記電池部とを隔てており、上記電池部を内側から輻射冷却するための内側隔壁(11、110)と、
を有しており、
上記内側ガス流路は、上記外側ガス流路および上記電池部と連通しており、上記外側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである、または、
上記外側ガス流路は、上記内側ガス流路および上記電池部と連通しており、上記内側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである、燃料電池装置(FC)にある。
上記電池部を囲むように配置されており、酸化剤ガスを通す外側ガス流路(2)と、
上記電池部によって囲まれるように配置されており、酸化剤ガスを通す内側ガス流路(3)と、
上記外側ガス流路と上記電池部とを隔てており、上記電池部を外側から輻射冷却するための外側隔壁(12、120)と、
上記内側ガス流路と上記電池部とを隔てており、上記電池部を内側から輻射冷却するための内側隔壁(11、110)と、
を有しており、
上記内側ガス流路は、上記外側ガス流路および上記電池部と連通しており、上記外側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである、または、
上記外側ガス流路は、上記内側ガス流路および上記電池部と連通しており、上記内側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである、燃料電池装置(FC)にある。
上記燃料電池装置は、上記構成を有している。上記燃料電池装置において、内側ガス流路が、外側ガス流路および上記電池部と連通しており、外側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである場合には、上記燃料電池装置の発電時に、酸化剤ガスは、電池部を囲むように配置された外側ガス流路を通る。そして、外側ガス流路と電池部とを隔てる外側隔壁により電池部が外側から輻射冷却されるとともに、外側ガス流路を通る酸化剤ガスが昇温される。外側ガス流路を通って昇温された酸化剤ガスは、電池部によって囲まれるように配置された内側ガス流路に流入する。そして、内側ガス流路と電池部とを隔てる内側隔壁により電池部が内側から輻射冷却されるとともに、内側ガス流路を通る酸化剤ガスが昇温される。昇温された酸化剤ガスは、内側ガス流路から電池部へ供給される。
一方、上記燃料電池装置において、外側ガス流路が、内側ガス流路および電池部と連通しており、内側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである場合には、上記燃料電池装置の発電時に、酸化剤ガスは、電池部によって囲まれるように配置された内側ガス流路を通る。そして、内側ガス流路と電池部とを隔てる内側隔壁により電池部が内側から輻射冷却されるとともに、内側ガス流路を通る酸化剤ガスが昇温される。内側ガス流路を通って昇温された酸化剤ガスは、電池部を囲むように配置された外側ガス流路に流入する。そして、外側ガス流路と電池部とを隔てる外側隔壁により電池部が外側から輻射冷却されるとともに、外側ガス流路を通る酸化剤ガスが昇温される。昇温された酸化剤ガスは、外側ガス流路から電池部へ供給される。
したがって、上記燃料電池装置によれば、外側からの電池部の冷却に加え、電池部に生じる局所的な高温部を内側から冷却することが可能となり、電池部の温度分布を改善することが可能となる。
一方、上記燃料電池装置において、外側ガス流路が、内側ガス流路および電池部と連通しており、内側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである場合には、上記燃料電池装置の発電時に、酸化剤ガスは、電池部によって囲まれるように配置された内側ガス流路を通る。そして、内側ガス流路と電池部とを隔てる内側隔壁により電池部が内側から輻射冷却されるとともに、内側ガス流路を通る酸化剤ガスが昇温される。内側ガス流路を通って昇温された酸化剤ガスは、電池部を囲むように配置された外側ガス流路に流入する。そして、外側ガス流路と電池部とを隔てる外側隔壁により電池部が外側から輻射冷却されるとともに、外側ガス流路を通る酸化剤ガスが昇温される。昇温された酸化剤ガスは、外側ガス流路から電池部へ供給される。
したがって、上記燃料電池装置によれば、外側からの電池部の冷却に加え、電池部に生じる局所的な高温部を内側から冷却することが可能となり、電池部の温度分布を改善することが可能となる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施形態1)
実施形態1の燃料電池装置について、図1、図2を用いて説明する。図1、図2に例示されるように、燃料電池装置FCは、互いに離間した状態で配置された複数の燃料電池セルCまたは複数の燃料電池セルスタックCSを備える電池部1と、電池部1を囲むように配置されており、酸化剤ガスを通す外側ガス流路2と、電池部1によって囲まれるように配置されており、酸化剤ガスを通す内側ガス流路3と、外側ガス流路2と電池部1とを隔てており、電池部1を外側から輻射冷却するための外側隔壁12と、内側ガス流路3と電池部1とを隔てており、電池部1を内側から輻射冷却するための内側隔壁11と、を有している。本実施形態では、内側ガス流路3は、外側ガス流路2および電池部1と連通しており、外側ガス流路2を通った酸化剤ガスを通すものである。以下、これを詳述する。なお、以下では、燃料電池装置FCを設置する際の設置面側を下とし、反対側を上として説明する。また、「燃料電池セルC」を「セルC」、「燃料電池セルスタックCS」を「セルスタックCS」と省略することがある。
実施形態1の燃料電池装置について、図1、図2を用いて説明する。図1、図2に例示されるように、燃料電池装置FCは、互いに離間した状態で配置された複数の燃料電池セルCまたは複数の燃料電池セルスタックCSを備える電池部1と、電池部1を囲むように配置されており、酸化剤ガスを通す外側ガス流路2と、電池部1によって囲まれるように配置されており、酸化剤ガスを通す内側ガス流路3と、外側ガス流路2と電池部1とを隔てており、電池部1を外側から輻射冷却するための外側隔壁12と、内側ガス流路3と電池部1とを隔てており、電池部1を内側から輻射冷却するための内側隔壁11と、を有している。本実施形態では、内側ガス流路3は、外側ガス流路2および電池部1と連通しており、外側ガス流路2を通った酸化剤ガスを通すものである。以下、これを詳述する。なお、以下では、燃料電池装置FCを設置する際の設置面側を下とし、反対側を上として説明する。また、「燃料電池セルC」を「セルC」、「燃料電池セルスタックCS」を「セルスタックCS」と省略することがある。
先ず、本実施形態の燃料電池装置FCの構成について説明する。
燃料電池装置FCにいう燃料電池は、固体電解質形燃料電池とすることができ、具体的には、固体酸化物形燃料電池(SOFC)とすることができる。セルCは、具体的には、アノードと固体電解質層とカソードとをこの順に備えている。セルスタックCSは、複数のセルCの集合体である。
本実施形態において、燃料電池装置FCは、具体的には、電池部1と、ケーシング10と、燃焼器20と、改質ユニット30とを備えている。
電池部1は、互いに離間した状態で配置された複数のセルCを備える構成とすることができる。この場合、電池部1は、複数のセルCが互いに離間した状態で配置されて構成された1つのセルスタックCSを備えているともいえる。なお、互いに離間した状態で配置された複数のセルCは、電気的に接続される。一方、電池部1は、互いに離間した状態で配置された複数のセルスタックCSを備える構成とすることもできる。なお、互いに離間した状態で配置された複数のセルスタックCSは、電気的に接続される。いずれの場合も、セルCの形状は、平板形、円筒形のいずれの形状とすることもできる。電池部1が、互いに離間した状態で配置された複数のセルCを備えている場合、例えば、セルCの形状は円筒形とすることができる(後述の図6参照)。この場合、電池部1には、装置上下方向に円筒軸を合わせて円筒形のセルCを配置することができる。複数の円筒形のセルCは、各セルCの外周面が対向するように配置することができる。図1、図2では、電池部1が、互いに離間した状態で配置された複数のセルスタックCSを備える例が示されている。なお、ここでは、セルスタックCSは、装置上下方向に複数の平板形のセルCが積層されたものより構成されている。複数のセルスタックCSは、各セルスタックCSの側面部が対向するように配置することができる。
ケーシング10は、電池部1、燃焼器20、改質ユニット30等を内部に収容する筐体である。なお、本実施形態では、ケーシング10が、外側ガス流路2と、内側ガス流路3と、外側隔壁12と、内側隔壁11とを含んでいる。
本実施形態において、ケーシング10は、略円柱状の形状を呈している。ケーシング10は、少なくとも、第1筒状体110と、第2筒状体120と、第3筒状体130とを有している。本実施形態では、ケーシング10は、具体的には、第1筒状体110と、第2筒状体120と、第3筒状体130と、第4筒状体140と、第5筒状体150と、第6筒状体160と、第7筒状体170とを有している。第1筒状体110、第2筒状体120、第3筒状体130、第4筒状体140、第5筒状体150、第6筒状体160、および第7筒状体170は、いずれもステンレス鋼等の金属製で中心軸周りに略円筒状に形成されており、それぞれの中心軸が同軸となるように配置されている。ケーシング10の内部には、水平に配置された円形の金属板より構成されるベースプレートBPが配置されている。ケーシング10の内部空間は、ベースプレートBPによって概ね上下2室に分けられている。
第1筒状体110は、ケーシング10のうち最も内側に配置された筒状体である。第2筒状体120は、第1筒状体110を外側から囲むように配置された筒状体である。第1筒状体110の下端および第2筒状体120の下端は、環状の底板121によって塞がれている。第2筒状体120の上端は、水平な天板180によって塞がれている。第2筒状体120の下端から上端までの高さは、第1筒状体110の下端から上端までの高さよりも高くなっている。そのため、本実施形態では、第1筒状体110の上端と天板180とが離間しており、隙間が形成されている。また、環状の底板121とベースプレートBPとは離間しており、隙間が形成されている。
第1筒状体110の外側面と第2筒状体120の内側面との間には、全周に亘って環状空間122が形成されている。本実施形態では、この環状空間122に電池部1が収容されている。また、電池部1の上方には、上部空間123が形成されている。
第1筒状体110における筒内空間の外周は、電池部1によって囲まれている。第1筒状体110の筒内空間は、第1筒状体110の下端において環状の底板121とベースプレートBPとの間にある隙間と連通している。また、第1筒状体110の筒内空間は、第1筒状体110の上端において、第1筒状体110の上端と天板180との間にある隙間を介して環状空間122の上方と連通している。本実施形態では、第1筒状体110の筒内空間が、空気等の酸化剤ガスを通す内側ガス流路3となっている。また、第1筒状体110は、内側ガス流路3と電池部1とを隔てており、電池部1を内側から輻射冷却するための内側隔壁11となっている。なお、内側ガス流路3は、内側隔壁11に接している。また、内側ガス流路3の上端部は、電池部1の上方空間123に連通している。
第3筒状体130は、第2筒状体120を外側から囲むように配置された筒状体である。第3筒状体130の内側面と第2筒状体120の外側面との間には、全周に亘って隙間が形成されている。第3筒状体130と第2筒状体120との間の隙間は、電池部1を囲むように配置されている。本実施形態では、第3筒状体130と第2筒状体120との間の隙間が、内側ガス流路3へ送る酸化剤ガスを通す外側ガス流路2となっている。また、第2筒状体120は、外側ガス流路2と電池部1とを隔てており、電池部1を外側から輻射冷却するための外側隔壁12となっている。なお、外側ガス流路2は、外側隔壁12に接している。また、外側ガス流路2と内側ガス流路3とは、環状の底板121とベースプレートBPとの間にある隙間を介して連通している。本実施形態では、環状の底板121とベースプレートBPとの間の隙間が、外側ガス流路2と内側ガス流路3とを連通させる接続流路23となっている。
第3筒状体130の内径は、ベースプレートBPの外径と略等しくされている。第3筒状体130の下端における内側面は、全周に亘ってベースプレートBPの側面に当接している。当該当接部において、第3筒状体130がベースプレートBPに対して固定されている。このような構成により、ベースプレートBPよりも下方側の空間と、内側ガス流路3、外側ガス流路2、および接続流路23との間で気体が出入りすることができなくなっている。
第4筒状体140は、第3筒状体130を外側から囲むように配置された筒状体である。第4筒状体140の内側面と第3筒状体130の外側面との間には、全周に亘って隙間が形成されている。本実施形態では、第4筒状体140と第3筒状体130との間に形成された隙間は、燃焼器20における燃焼によって生じた高温の燃焼排ガスが通る排ガス流路411となっている。第4筒状体140の上端は、第3筒状体130の上端よりも低い位置に配置されている。第4筒状体140は、ベースプレートBPの水平位置よりもさらに下方まで延びている。
第5筒状体150は、第4筒状体140を外側から囲むように配置された筒状体である。第5筒状体150の内側面と第4筒状体140の外側面との間には、全周に亘って隙間が形成されている。第5筒状体150と第4筒状体140との間に形成された隙間は、燃焼器20における燃焼により生じた高温の燃焼ガスが通る排ガス流路412となっている。排ガス流路412の下端部は、改質ユニット30の側方まで延びている。
第3筒状体130の上端と第5筒状体150の上端とは、その高さ方向の位置が同一となっている。第3筒状体130の上端および第5筒状体150の上端は、水平に配置された環状の天板182によって塞がれている。そのため、排ガス流路411と排ガス流路412とは、それぞれの上端において連通している。
第4筒状体140の下端は、円板状の底板184によって塞がれている。第5筒状体150は、第4筒状体140の下端よりもさらに下方まで延びている。円板状の底板184の側面は、第5筒状体150の下端部における内側面に繋がっている。つまり、排ガス流路412の下端は、円板状の底板184により塞がれている。第5筒状体150の下端には、第5筒状体150の外側から外方に突出するフランジ部151が形成されている。フランジ部151は、燃料電池装置FCが設置される際にケーシング10の固定に利用されるものである。円板状の底板184の下方にある空間には、断熱材TIが配置されている。
第5筒状体150の下端部には、ガス排出管191が接続されている。ガス排出管191の内部空間は、排ガス流路412に連通している。ガス排出管191は、排ガス流路412を通った燃焼排ガスをケーシング10の外部に排出し、排熱回収器(不図示)等に供給するための配管である。
第6筒状体160は、ケーシング10のうち最も外側に配置された筒状体であり、第5筒状体150を外側から囲むように配置されている。第6筒状体160の内側面と第5筒状体150の外側面との間には、全周に亘って隙間が形成されている。本実施形態では、第6筒状体160と第5筒状体150との間の隙間は、装置外部から供給される酸化剤ガスが燃焼排ガスとの熱交換によって予熱されながら通る予熱流路21となっている。第6筒状体160の上端は、第3筒状部130の上端および第5筒状部150の上端の高さよりも高くされている。また、第6筒状体160の上端と第2筒状体120の上端とは、その高さ方向の位置が同一となっている。第6筒状体160の上端は、天板180によって塞がれている。天板180と天板182との間には、隙間22が形成されている。本実施形態では、天板180と天板182との間の隙間22を介して、予熱流路21と外側ガス流路2とが連通している。
第6筒状体160の下端と第5筒状体150の外側面とは、環状の円板である底板186により繋がれている。つまり、予熱流路21の下端が底板186により塞がれている。
第6筒状体160の下端部には、酸化剤ガス導入管192が接続されている。酸化剤ガス導入管192の内部空間は、予熱流路21に連通している。酸化剤ガス導入管192は、発電用の酸化剤ガスをケーシング10の内部に導入するための配管である。
第7筒状体170は、第4筒状体140の内側、かつベースプレートBPの下方に配置された筒状体である。第7筒状体170は、上方側の部分である上筒部171と、下方側の部分である下筒部172とを有している。上筒部171の径は、下筒部172の径に比べて小さい。上筒部171の下端と下筒部172の上端とは、環状の円板である中間部173で繋がれている。上筒部171の上端は、ベースプレートBPの下面に当接している。下筒部172の下端は、底板184の上面に当接している。
下筒部172の径は、第4筒状体140の径よりも小さい。このため、第4筒状体140の内側面と第7筒状体170の外側面との間には、全周に亘って隙間が形成されている。当該隙間には、改質ユニット30が配置されており、改質ユニット30と第7筒状体170との間にも全周に亘って隙間が形成されている。なお、第7筒状体170の内側に形成された空間を「内側空間601」と称する場合がある。また、第7筒状体170と改質ユニット30との間に形成された空間を「外側空間602」と称する場合がある。
第7筒状体170における下筒部172の下端部には、貫通孔である流出口175が複数形成されている。これら複数の流出口175は、同じ高さにおいて等間隔に並ぶように形成されている。これら流出口175により、内側空間601と外側空間602とが連通されている。流出口175は、燃焼器20における燃焼により生じた高温の燃焼排ガスが通る孔である。
燃焼器20は、発電に供しなかった残余の燃料ガス(以下、「残余燃料」ということがある。)および発電に供しなかった残余の酸化剤ガス(以下、「残余酸化剤」ということがある。)を混合して燃焼させるためのバーナーである。燃焼器20は、ステンレス鋼等の金属材料より形成されている。燃焼器20は、全体が略円柱形状に形成されており、ベースプレートBPの下面のうち中央から下方に向けて突出するように配置されている。また、装置平面視で(装置上方から見て)、燃焼器20は、ケーシング10の中央となる位置(上筒部171の中心軸に沿った位置)に配置されている。
電池部1から排出された残余燃料および残余酸化剤は、いずれも燃焼器20の上端部へと供給される。なお、電池部1から排出された残余燃料および残余酸化剤は、例えば、電池部アダプタ(不図示)内に形成された流路、およびベースプレートBP内に形成された流路等を通じて燃焼器20の上端部へ供給することができる。なお、電池部アダプタは、例えば、ベースプレートBPと電池部1との間に介在して、電池部1から排出された残余燃料および残余酸化剤を燃焼器20へ供給可能に構成することができる。また他にも、電池部アダプタは、電池部1へ燃料ガスを供給可能に構成したり、外側ガス流路2と内側ガス流路3とを接続する接続流路23を含む構成としたりすることもできる。このような電池部アダプタは、具体的には、例えば、内部に複数のガス流路が形成された板状の部材などより構成することができる。燃焼器20へ供給された残余燃料および残余酸化剤は、燃焼器20内に形成された流路を通って燃焼器20の下端部に到達し、下端部において混合されながら下方に向けて噴出される。燃焼器20の下端部では、噴出された残余燃料および残余酸化剤が燃焼し、高温の燃焼排ガスが生じる。
燃焼器20の下方には、着火器IGが配置されている。着火器IGは、燃焼器20から噴出された残余燃料および残余酸化剤の混合気体に着火させて、燃焼を開始させるための装置である。着火器IGは、底板184および断熱材TIを上下に貫いており、火花放電が生じる先端部を燃焼器20の下端に近接させた状態で配置されている。着火器IGによる着火は、燃料電池装置FCの起動時に行われる。
改質ユニット30は、都市ガス等の原料ガスから燃料ガス(水素含有ガス)を生成する改質器32と、水蒸気を発生させて改質器32に供給する蒸発器31とが一体となったものである。改質ユニット30の改質器32および蒸発器31は、ケーシング10の中心軸周りに略円筒形状に区画された空間に収容されている。改質ユニット30は、第4筒状体140の内側面に接している。
改質ユニット30は、内部に第1仕切板321および第2仕切板322を有している。第1仕切板321および第2仕切板322は、いずれも改質ユニット30の内部空間に配置された筒状体であり、これらの中心軸は、いずれもケーシング10の中心軸と一致している。第1仕切板321の外径は、第2仕切板322の内容よりも小さい。そのため、改質ユニット30の外側区画壁となる第4筒状体140の下端部と第1仕切板321との間、第1仕切板321と第2仕切板3との間、第7筒状体170に対向する改質ユニット30の内側区画壁と第2仕切板322との間には、それぞれ全周に亘って隙間が形成されている。また、第1仕切板321の下端は、改質ユニット30の下側区画壁となる底板184の一部に当接している。第1仕切板321の上端は、ベースプレートBPに対向する改質ユニット30の上側区画壁には当接していない。また、第2仕切板322の上端は、改質ユニット30の上側区画壁に当接している。第2仕切板322の下端は、改質ユニット30の下側区画壁となる底板184の一部には当接していない。そのため、上述した改質ユニット30内に形成された各隙間は、互いに連通している。
つまり、改質ユニット30の内部には、外側区画壁と第1仕切板321との間に形成された空間である第1空間381と、第1仕切板321と第2仕切板322との間に形成された空間である第2空間382と、第2仕切板322と内側区画壁との間に形成された空間である第3空間383とが形成されている。第1仕切板321の上方において第1空間381と第2空間382とが連通しており、第2仕切板322の下方において第2空間322と第3空間383とが連通している。
第1空間381には、水供給管391の一端が下方から接続されている。水供給管391は、第1空間381に水を供給するための配管である。水供給管391の他端は、ケーシング10の外部に配置された水供給ポンプ(不図示)に接続されている。
水供給管391から第1空間381内に供給された水は、排ガス流路412を通る高温の燃焼排ガスによって加熱されて水蒸気となる。水蒸気は、第1空間381、第2空間382を通って、第3空間383の入口に到達する。このように、改質ユニット30のうち、第1空間381、第2空間382、およびこれらを区画する壁面は、外部からの水の供給を受けて水蒸気を発生させる蒸発器31に該当する部分となっている。なお、第1空間381には、外側区画壁から水への伝熱を促進するため、セラミックボール等の伝熱促進部材CBが充填されている。
下側区画壁には、原料ガス供給配管392の一端が下方から接続されている。原料ガス供給配管392は、第3空間383の入口部分に原料ガスを供給するための配管である。原料ガス供給配管392の他端は、脱硫器(不図示)に接続されている。
第3空間383には、改質触媒RCが充填されている。改質触媒RCとしては、例えば、セラミックボールの表面にニッケル等の触媒金属を担持させたもの等を用いることができる。
原料ガス供給配管392から改質ユニット30の内部に供給された原料ガスは、第3空間383の入口部分において水蒸気と混合された後、第3空間383を上方に向かって流れる。この際、原料ガスと水蒸気とが改質触媒RCに触れることによって水蒸気改質反応が生じ、燃料ガス(水素含有ガス)が生成される。このように、改質ユニット30のうち、第3空間383およびこれを区画する壁面は、蒸発器31からの水蒸気の供給、および外部からの原料ガスの供給を受けて水蒸気改質反応が生じる改質器32に該当する部分となっている。
改質ユニット30の上端部には、第3空間383に連通する燃料ガス供給配管393の一端が接続されている。燃料ガス供給配管393は、改質ユニット30の改質器32において生成された燃料ガスを電池部1へ供給するための配管である。燃料ガス供給配管393の他端は、ベースプレートBPを貫通し、電池部1に接続されている。なお、燃料電池装置FCは、燃料ガス供給配管393の他端をベースプレートBPの下面に接続し、上述した電池部アダプタ(不図示)を介して電池部1に燃料ガスを供給するように構成することもできる。
次に、本実施形態の燃料電池装置FCの動作中におけるガス(酸化剤ガス、原料ガス、燃料ガス、および燃料排ガス)の流れについて説明する。
先ず、酸化剤ガスの流れについて説明する。酸化剤ガスは、ケーシング10の外部に配置されたブロア(不図示)から、酸化剤ガス導入管192を通じてケーシング10の内部に供給される。酸化剤ガス導入管192を通じて供給された酸化剤ガスは、予熱流路21を上方に向かって流れる。その後、酸化剤ガスは、電池部1の外周を囲むように配置された外側ガス流路2に流入する。外側ガス流路2に流入した酸化剤ガスは、外側ガス流路2を下方に向かって流れる。
予熱流路21と外側ガス流路2との間には、排ガス流路411および排ガス流路412が形成されている。これら排ガス流路411および排ガス流路412の内部には、高温の燃焼排ガスが通っている。そのため、ケーシング10内に導入された酸化剤ガスは、予熱流路21および外側ガス流路2を通る間に燃焼排ガスによって加熱され、昇温される。つまり、酸化剤ガスと燃焼排ガスとの間で熱交換が行われる。
また、発電により高温となった電池部1は、外側ガス流路2と電池部1とを隔てる外側隔壁12としての第2筒状体120により、外側から輻射冷却される。一方、外側隔壁12としての第2筒状体120は、発電により高温となった電池部1からの輻射熱によって高温となっている。そのため、酸化剤ガスは、外側ガス流路2を通る際に第2筒状体120に触れることによってさらに昇温される。したがって、外側ガス流路2と、外側ガス流路2のさらに外側に配置されている予熱流路21とは、酸化剤ガスを多段階で予熱する予熱器に該当するものということができる。
外側ガス流路2の下部まで到達した酸化剤ガスは、接続流路23を通じて装置中央方向へ流れ、電池部1によってその外周が囲まれるように配置された内側ガス流路3に下方から流入する。内側ガス流路3に流入した酸化剤ガスは、内側ガス流路3を上方に向かって流れる。
この際、発電により高温となった電池部1は、内側ガス流路3と電池部1とを隔てる内側隔壁11としての第1筒状体110により、内側から輻射冷却される。つまり、装置内部では、セルCまたはセルスタックCSの発熱面同士が向かい合い、局所的な高温部が発生しやすい電池部1の内側から内側隔壁11を通じて輻射冷却される。一方、内側隔壁11としての第1筒状体110は、発電により高温となった電池部1からの輻射熱によって高温となっている。そのため、酸化剤ガスは、内側ガス流路3を通る際に第1筒状体110に触れることによってさらに昇温される。そして、内側ガス流路3で昇温された酸化剤ガスは、内側ガス流路3の上端部から電池部1の上部空間123に流入する。環状空間122に流入した酸化剤ガスは、セルCのカソードに到達し、発電に供される。
次に、原料ガス、燃料ガスの流れについて説明する。原料ガスは、ケーシング10の外部から原料ガス供給配管392を通じて改質ユニット30内に供給される。改質ユニット30内に供給された原料ガスは、第3空間383の入口部分において水蒸気と混合される。その後、原料ガスおよび水蒸気の混合ガスは、改質触媒RCが充填された第3空間383を上方に向かって流れる。
第7筒状体170と改質ユニット30との間の外側空間602には、高温の燃焼排ガスが通っている。また、改質ユニット30には、高温となった第7筒状体170からの輻射熱も到達する。このため、原料ガスおよび水蒸気の混合ガスは、第3空間383を通る間に燃焼排ガスおよび輻射熱によって加熱され、昇温される。また、昇温された上記混合ガスが改質触媒RCに触れることで水蒸気改質反応が生じる。その結果、上記混合ガスから水素を含有する燃料ガスが生成される。
改質器32において生成された燃料ガスは、燃料ガス供給配管393を介して電池部1へ供給される。電池部1へ供給された燃料ガスは、セルCのアノードに到達し、発電に供される。
次に、燃焼排ガスの流れについて説明する。電池部1から排出された残余燃料および残余空気は、燃焼器20に供給され、燃焼器20の下端部において燃焼する。当該燃焼の結果、第7筒状体170の内側空間601では、高温の燃焼排ガスが生じる。燃焼排ガスは、流出口175を通って第7筒状体170の外側空間602へ流出する。その後、燃焼排ガスは、第7筒状体170に沿って外側空間602を上方に向かって流れる。
外側空間602を通って排ガス流路411の下端に流入した燃焼排ガスは、外側ガス流路2を流れる酸化剤ガスとの間で熱交換しながら、排ガス流路411を上方に向かって流れる。続いて、燃焼排ガスは、予熱流路21を流れる酸化剤ガスとの間で熱交換しながら、排ガス流路412を下方に向かって流れる。その後、燃焼排ガスは、ガス排出管191より排出される。
次に、本実施形態の燃料電池装置FCの作用効果について説明する。
本実施形態の燃料電池装置FCは、上記構成を有している。そのため、燃料電池装置FCの発電時に、酸化剤ガスは、電池部1を囲むように配置された外側ガス流路2を通る。そして、外側ガス流路2と電池部1とを隔てる外側隔壁12により電池部1が外側から輻射冷却されるとともに、外側ガス流路2を通る酸化剤ガスが昇温される。外側ガス流路2を通って昇温された酸化剤ガスは、電池部1によって囲まれるように配置された内側ガス流路3に流入する。そして、内側ガス流路3と電池部1とを隔てる内側隔壁11により電池部1が内側から輻射冷却されるとともに、内側ガス流路3を通る酸化剤ガスが昇温される。昇温された酸化剤ガスは、内側ガス流路3から電池部1へ供給される。
したがって、本実施形態の燃料電池装置FCによれば、外側からの電池部1の冷却に加え、電池部1に生じる局所的な高温部を内側から冷却することが可能となり、電池部1の温度分布を改善することが可能となる。
また、本実施形態では、外側隔壁12および内側隔壁11が、セルCまたはセルスタックCSとは別部品で構成されている。なお、上記にいう別部品とは、外側隔壁12および内側隔壁11がセルCまたはセルスタックCSの一部を構成する部品ではないことを意味する。この構成によれば、セルCまたはセルスタックCSの構造を簡素化することができる。また、セルCまたはセルスタックCSの外形にほとんど依存することなく外側隔壁12および内側隔壁11を筒状体等の簡素な形状より構成しやすくなり、燃料電池装置FCの製造性を向上させることが可能になる。また、外側隔壁12および内側隔壁11と、セルCまたはセルスタックCSとを離間させた状態で、外側隔壁12および内側隔壁11によって電池部1を輻射冷却することができる。
また、本実施形態では、内側ガス流路3は、装置下部から装置上部に向かって酸化剤ガスが流れるように構成されている。この構成によれば、内部ガス流路3を流れる酸化剤ガスは、装置上部に行くにほど、内側隔壁11による電池部1の輻射冷却によって昇温される。電池部1の上部は、装置表面からの放熱により、局所的に温度が低下しやすい部位である。上記構成によれば、高温化した酸化剤ガスを電池部1の上部に供給しやすくなるため、電池部1の上部の温度低下を抑制しやすくなり、電池部1の温度分布の改善を図りやすい燃料電池装置が得られる。
(実施形態2)
実施形態2の燃料電池装置について、図3を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
実施形態2の燃料電池装置について、図3を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図3に例示されるように、本実施形態の燃料電池装置FCにおいて、内側隔壁11は、電池部1のセルCまたはセルスタックCSに酸化剤ガスを供給するための供給口111を有している。
この構成によれば、内側隔壁11の供給口111からセルCまたはセルスタックCSに向かって酸化剤ガスを吹き出すことが可能となる。つまり、この構成によれば、内側ガス流路3内を流れる酸化剤ガスは、途中で、内側隔壁11の供給口111を介してセルCまたはセルスタックCSへ分配される。そのため、この構成によれば、内側ガス流路3の下流側に行くほど、内側ガス流路3内を流れる酸化剤ガスの流量が減少し、ガス温度がより上昇する。それ故、この構成によれば、より高温化した酸化剤ガスを電池部1の上部に供給できるので、電池部1の上部の温度低下を抑制しやすくなり、電池部1の温度分布の改善を図りやすい燃料電池装置FCが得られる。また、この構成によれば、内側隔壁11を用いて、電池部1のセルCまたはセルスタックCSに供給する酸化剤ガス量を内側ガス流路3の各位置にて調整することも可能となる。
燃料電池装置FCにおいて、供給口111は、1つまたは複数の開口111aより構成することができる。本実施形態では、供給口111は、複数の開口111aより構成されている。複数の開口111aは、酸化剤ガスの流れ方向下流側に行くほど(内側ガス流路3の一端部側から他端部側に向かうほど)、開口面積が小さくされている。
この構成によれば、酸化剤ガスの流れ方向下流側に行くほど、酸化剤ガスが開口111aを通過する際の流体抵抗が高くなる。そのため、この構成によれば、内側ガス流路3の下流側に行くほど開口111aから噴出する酸化剤ガスの流量が減少し、酸化剤ガスの対流伝熱による冷却量が減少する。そのため、この構成によれば、電池部1の上部に供給される酸化剤ガスの対流伝熱による冷却を抑制することが可能となり、電池部1の上部の温度低下を抑制しやすくなり、電池部1の温度分布の改善を図りやすい燃料電池装置FCが得られる。
本実施形態では、複数の開口111aは、具体的には、図3に例示されるように、酸化剤ガスの流れ方向で互いに離間した状態で配置されている。また、複数の開口111aは、内側隔壁11としての第1筒状体110の周方向に互いに離間した状態で配置されている。
なお、本実施形態では、第1筒状体110の上端は、天板180に当接している。供給口111を構成する複数の開口111aのうち、少なくとも1つは、電池部1の上部の冷却を抑制するため、電池部1の上部に酸化剤ガスを供給可能な位置に配置することができる。内側ガス流路3は、内側隔壁11の供給口111だけを介して電池部1と連通していてもよいし、内側隔壁11に形成された供給口111だけではなく、実施形態1に示されるように、内側ガス流路3と天板180との隙間等、供給口111以外の他の部位にて電池部1と連通していてもよい。
また、本実施形態では、内側ガス流路3から電池部1へ流入した酸化剤ガスは、電池部1の内側から外側(電池部1の内側ガス流路3側から外側ガス流路2側)に向かって流れるように構成されている。
この構成によれば、電池部1を内側から輻射冷却できるだけでなく、電池部1の内側から外側に向かって流れる酸化剤ガスによる対流によっても電池部1を冷却することができる。したがって、本実施形態によれば、局所的な高温部が発生しやすい電池部1の内側から、電池部1の内側に比べて温度の低くなりやすい電池部1の外側へ向かって酸化剤ガスが流れることで、電池部1の温度分布の改善を図りやすい燃料電池装置FCが得られる。
その他の構成、作用効果は、実施形態1と同様である。
(実施形態3)
実施形態3の燃料電池装置について、図4を用いて説明する。
実施形態3の燃料電池装置について、図4を用いて説明する。
図4に例示されるように、本実施形態の燃料電池装置FCは、内側ガス流路3と外部とを連通させるバイパス流路51を有している。
この構成によれば、外側ガス流路2を介することなく、バイパス流路51を介して内側ガス流路3に酸化剤ガスを供給することが可能になる。そのため、上記構成によれば、外側ガス流路2、内側ガス流路3を流れる主の酸化剤ガスの流量と、バイパス流路4を流れる酸化剤ガスの流量とを調節することで、内側からの電池部1の冷却量を調整しやすい燃料電池装置FCが得られる。
なお、本実施形態では、第1筒状体110の上方に位置する天板180に、バイパス流路51としての配管が接続されている。そのため、内側ガス流路3の上端部に、バイパス流路51を通じて外部から酸化剤ガスを供給することができるようになっている。
その他の構成、作用効果は、実施形態2と同様である。
(実施形態4)
実施形態4の燃料電池装置について、図5を用いて説明する。
実施形態4の燃料電池装置について、図5を用いて説明する。
図5に例示されるように、本実施形態の燃料電池装置FCにおいて、外側ガス流路2は、内側ガス流路3および電池部1と連通しており、内側ガス流路3を通った酸化剤ガスを通すものである。つまり、本実施形態の燃料電池装置FCは、図5の実線で示される酸化剤ガスの流れとなるように、実施形態1、実施形態2の燃料電池装置FCを改変したものである。
具体的には、第1筒状体110、第2筒状体120、第3筒状体130、および、第5筒状体150の上端は、同じ高さに構成され、各上端は、第1筒状体110の上端を開口させた状態で、環状の内天板91によって塞がれている。また、第6筒状体160の上端は、第5筒状体150の上端よりも高く構成され、円板状の外天板92によって塞がれている。また、外側隔壁12としての第2筒状体120は、電池部1のセルスタックCSに酸化剤ガスを供給するための供給口112を有している。本実施形態では、供給口112は、複数の開口112aより構成されている。なお、供給口112を構成する複数の開口112aのうち、少なくとも1つは、電池部1の上部に酸化剤ガスを供給可能な位置に配置することができる。また、複数の開口112aは、具体的には、酸化剤ガスの流れ方向で互いに離間した状態で配置されている。また、複数の開口112aは、外側隔壁12としての第2筒状体120の周方向に互いに離間した状態で配置することができる。
本実施形態の燃料電池装置FCは、上記構成を有している。燃料電池装置FCの発電時に、酸化剤ガスは、電池部1によって囲まれるように配置された内側ガス流路3を通る。そして、内側ガス流路3と電池部1とを隔てる内側隔壁11により電池部1が内側から輻射冷却されるとともに、内側ガス流路3を通る酸化剤ガスが昇温される。内側ガス流路3を通って昇温された酸化剤ガスは、電池部1を囲むように配置された外側ガス流路2に流入する。そして、外側ガス流路2と電池部1とを隔てる外側隔壁12により電池部1が外側から輻射冷却されるとともに、外側ガス流路2を通る酸化剤ガスが昇温される。昇温された酸化剤ガスは、外側ガス流路2から電池部1へ供給される。
したがって、本実施形態の燃料電池装置FCによっても、外側からの電池部1の冷却に加え、電池部1に生じる局所的な高温部を内側から冷却することが可能となり、電池部1の温度分布を改善することが可能となる。なお、その他の構成については、基本的には、実施形態1、実施形態2と同様である。その他の作用効果については、基本的には、実施形態1、実施形態2と同様である。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、各実施形態に示される各構成は、各実施形態中において、また、各実施形態間においてそれぞれ任意に組み合わせることができる。
また、実施形態1〜4では、図2に示されるように、装置平面視で見て、内側ガス流路3の外周方向に沿って複数のセルスタックCSを等間隔に配置した例を示した。電池部1における複数のセルCまたは複数のセルスタックCSの配置は、図2に限定されない。他にも例えば、図6に例示するように、装置平面視で見て、内側ガス流路3を中心として径方向にもセルCまたはセルスタックCSを複数配置することもできる。なお、図6では、内側ガス流路3の外周方向と、内側ガス流路3を中心とする径方向とに複数の円筒形のセルCを配置した例が示されている。
また、実施形態1〜4では、図2に示されるように、1つの第1筒状体110、1つの第2筒状体120を用いた例を示した。第1筒状体110、第2筒状体120は、図7に示されるように、分割形成されていてもよい。なお、図7では、第1筒状体110、第2筒状体120は、いずれも2つの分割体から筒状に形成されている例が示されている。
また、実施形態4において、外側ガス流路と装置外部とを連通させるバイパス流路を設けることもできる。
FC 燃料電池装置
C 燃料電池セル
CS セルスタック
1 電池部
2 外側ガス流路
3 内側ガス流路
12 外側隔壁
11 内側隔壁
C 燃料電池セル
CS セルスタック
1 電池部
2 外側ガス流路
3 内側ガス流路
12 外側隔壁
11 内側隔壁
Claims (5)
- 互いに離間した状態で配置された複数の燃料電池セル(C)または複数の燃料電池セルスタック(CS)を備える電池部(1)と、
上記電池部を囲むように配置されており、酸化剤ガスを通す外側ガス流路(2)と、
上記電池部によって囲まれるように配置されており、酸化剤ガスを通す内側ガス流路(3)と、
上記外側ガス流路と上記電池部とを隔てており、上記電池部を外側から輻射冷却するための外側隔壁(12、120)と、
上記内側ガス流路と上記電池部とを隔てており、上記電池部を内側から輻射冷却するための内側隔壁(11、110)と、
を有しており、
上記内側ガス流路は、上記外側ガス流路および上記電池部と連通しており、上記外側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである、または、
上記外側ガス流路は、上記内側ガス流路および上記電池部と連通しており、上記内側ガス流路を通った酸化剤ガスを通すものである、燃料電池装置(FC)。 - 上記外側隔壁および上記内側隔壁は、上記セルまたは上記セルスタックとは別部品で構成されている、請求項1に記載の燃料電池装置。
- 上記外側ガス流路、上記内側ガス流路の順で酸化剤ガスを通す構成とされている場合、
上記内側隔壁は、上記セルまたは上記セルスタックに上記酸化剤ガスを供給するための供給口(111)を有しており、
上記内側ガス流路、上記外側ガス流路の順で酸化剤ガスを通す構成とされている場合、
上記外側隔壁は、上記セルまたは上記セルスタックに上記酸化剤ガスを供給するための供給口(112)を有している、
請求項1または2に記載の燃料電池装置。 - 上記内側隔壁に形成された上記供給口は、複数の開口(111a)より構成されており、上記酸化剤ガスの流れ方向下流側に行くほど当該開口の開口面積が小さくなり、
上記外側隔壁に形成された上記供給口は、複数の開口(112a)より構成されており、上記酸化剤ガスの流れ方向下流側に行くほど当該開口の開口面積が小さくなる、請求項3に記載の燃料電池装置。 - 上記外側ガス流路、上記内側ガス流路の順で酸化剤ガスを通す構成とされている場合、
上記内側ガス流路と装置外部とを連通させるバイパス流路(51)を有しており、
上記内側ガス流路、上記外側ガス流路の順で酸化剤ガスを通す構成とされている場合、
上記外側ガス流路と装置外部とを連通させるバイパス流路を有している、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池装置。
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JP6361468B2 (ja) | 燃料電池装置 |
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